以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1の実施形態を図1〜図15により説明する。
図1は、本実施形態のタグラベル作成装置が適用される無線タグ生成システム(無線タグ情報通信システム)を表すシステム構成図である。この実施形態は、本発明を読み取りのみ可能な(書き込みは不可の)無線タグの生成システムに適用した場合の実施形態である。
図1に示すこの無線タグ生成システム1において、本実施形態によるタグラベル作成装置2は、有線あるいは無線による通信回線3を介してルートサーバ4、端末5、汎用コンピュータ6、及び複数の情報サーバ7に接続されている。
図2は、上記タグラベル作成装置2の詳細構造を表す概念的構成図である。
図2において、タグラベル作成装置2の装置本体8には、凹所としてのカートリッジホルダ部(図示せず)が設けられ、このホルダ部に、カートリッジ100が着脱可能に取り付けられている。
装置本体8は、カートリッジ(主カートリッジ;カートリッジ本体)100を嵌合させる上記カートリッジホルダ部を備えるとともに外郭を構成する筐体9と、カバーフィルム(被印字テープ)103に所定の印字(印刷)を行う印字ヘッド(サーマルヘッド)10と、カバーフィルム103への印字が終了したインクリボン105を駆動するリボン巻取りローラ駆動軸11と、帯状のICチップ搬送テープ(ICチップテープ)112を駆動するチップ巻取りローラ駆動軸(第1テープ駆動軸)113と、帯状の基材テープ(アンテナテープ)101とカバーフィルム103とを貼り合わせつつ印字済タグラベル用テープ110としてカートリッジ100から繰り出すための圧着ローラ駆動軸(第2テープ駆動軸)12と、上記チップ搬送テープ112及び上記基材テープ101の位置検出用の位置検出センサ(ICチップ検出手段)114A及び位置検出センサ(アンテナ検出手段)114Bと、印字済タグラベル用テープ110に備えられる無線タグ回路素子To(詳細は後述)との間でUHF帯等の高周波を用いて無線通信により信号の送受を行うアンテナ14と、上記印字済タグラベル用テープ110を所定のタイミングで所定の長さに切断しラベル状の無線タグラベルT(詳細は後述)を生成するカッタ15と、上記無線通信による信号送受時において無線タグ回路素子Toをアンテナ14に対向する所定のアクセスエリアに設定保持するとともに、切断後の無線タグラベルTを案内するための一対の搬送ガイド13と、その案内された無線タグラベルTを搬出口(排出口)16へと搬送し送出する送出ローラ17と、搬出口16における無線タグラベルTの有無を検出するセンサ18とを有する。
一方、装置本体8はまた、上記アンテナ14を介し上記無線タグ回路素子Toへアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための高周波回路21と、無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理するための信号処理回路22と、前述したリボン巻取りローラ駆動軸11、テープ送りローラ駆動軸12、チップ巻取りローラ駆動軸113を駆動するカートリッジ用モータ23と、このカートリッジ用モータ23の駆動を制御するカートリッジ駆動回路24と、上記印字ヘッド10への通電を制御する印刷駆動回路25と、上記カッタ15を駆動して切断動作を行わせるソレノイド26と、そのソレノイド26を制御するソレノイド駆動回路27と、上記送出ローラ17を駆動する送出ローラ用モータ28と、この送出ローラ用モータ28を制御する送出ローラ駆動回路29と、上記高周波回路21、信号処理回路22、カートリッジ駆動回路24、印刷駆動回路25、ソレノイド駆動回路27、送出ローラ駆動回路29等を介し、タグラベル作成装置2全体の動作を制御するための制御回路30とを有する。
制御回路30は、いわゆるマイクロコンピュータであり、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。またこの制御回路30は、入出力インターフェイス31を介し例えば通信回線に接続され、この通信回線に接続された前述のルートサーバ4、他の端末5、汎用コンピュータ6、及び情報サーバ7等との間で情報のやりとりが可能となっている。
図3は、カートリッジ100の詳細構造を説明するための説明図である。
この図3において、カートリッジ100は、筐体100Aと、この筐体100A内に配置され、無線タグ回路素子Toを形成するための(この例では一対の)アンテナ152,152をテープ長手方向に所定間隔で配置した上記基材テープ101が巻回された基材テープロール(第2ロール)102と、上記カバーフィルム103が巻回されたカバーフィルムロール(第3ロール)104と、上記一対のアンテナ152,152と貼り合わされ無線タグ回路素子Toを形成するIC回路部151及び接続端子159(詳細は後述)をテープ長手方向に所定間隔で配置した上記チップ搬送テープ112が巻回されたチップテープロール(第1ロール)115と、搬送したIC回路部151を基材テープ101側へ受け渡し対応するアンテナ152,152に貼り合わせた後のチップ搬送テープ112を巻取るチップテープ巻取りローラ116と、上記インクリボン105(熱転写リボン、但しカバーフィルムが感熱テープの場合は不要)を繰り出すリボン供給側ロール111と、印字後のインクリボン105を巻取るリボン巻取りローラ106と、上記無線タグ回路素子Toが形成された基材テープ101とカバーフィルム103とを貼り合わせつつ押圧し接着させ上記印字済タグラベル用テープ110としつつ矢印Aで示す方向にテープ送りをする(=テープ送りローラとしても機能する)圧着ローラ(第1貼り合わせ手段)107と、上記基材テープロール102と上記圧着ローラ107との間に設けられた基材テープ搬送転向ロール117と、この上記チップテープロール115と上記チップテープ巻取りローラ116との間に上記基材テープ搬送転向ロール117に対向するように設けられたチップテープ搬送転向ロール118とを有する。
基材テープロール102は、リール部材102aの周りに上記基材テープ101を巻回し、カバーフィルムロール104は、リール部材104aの周りに上記カバーフィルム103を巻回し、チップテープロール115は、リール部材115aの周りに上記中間テープ112を巻回している。
基材テープ101は、図3中部分拡大図に示すように例えばこの例では4層構造になっており、基材テープロール102の外側に巻かれる側よりその反対側へ向かって、適宜の粘着材からなる粘着層101a、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成る色付きのベースフィルム101b、適宜の粘着材からなる粘着層101c、剥離紙(剥離層)101dの順序で積層され構成されている。上記粘着層101a上に無線タグ回路素子Toが形成される。
無線タグ回路素子Toは、詳細には、情報を記憶する上記IC回路部151と、このIC回路部151と接続される側に接続端部(接合部、例えば異方導電材料(ACP,ACF)からなる)152Aを備え情報の送受信を行うアンテナ152と、IC回路部151と接続端部152Aとを接続するために設けられる接続端子159を備えている。
基材テープ搬送転向ロール117及びチップテープ搬送転向ロール118は、少なくとも一方に加熱手段を備えており、互いに共働してチップ搬送テープ112上のIC回路部151及び接続端子159,159を基材テープ101側へ乗せ替えて対応するアンテナ152,152に熱圧着により貼り付ける。この結果、上記粘着層101a上に無線タグ回路素子Toが形成されることとなる。
一方、カバーフィルムロール104より繰り出されるカバーフィルム103は、その裏面側(すなわち上記基材テープ101と接着される側)に配置されたリボン供給側ロール111及びリボン巻取りローラ106で駆動されるインクリボン105が上記印字ヘッド10に押圧されることで、インクリボン105がカバーフィルム103の裏面に当接させられるようになっている。
なお、リボン巻取りローラ106、圧着ローラ107、チップテープ巻取りローラ116は、それぞれカートリッジ100外に設けた例えばパルスモータである上記カートリッジ用モータ23(前述の図2参照)の駆動力が上記リボン巻取りローラ駆動軸11、上記圧着ローラ駆動軸12、上記チップテープ巻取りローラ駆動軸113に伝達されることによって回転駆動される。
また、チップテープロール115、チップテープ搬送転向ロール118、チップテープ巻取りローラ116、及びこれらの間に掛け渡されるチップ搬送テープ112は、これら全体がサブカートリッジ119としてカートリッジ100に対し着脱可能な構造となっている。
さらに、前述の位置検出センサ114A,114Bは、チップ搬送テープ112及び基材テープ101の搬送経路近傍になるようにカートリッジ119,100にそれぞれ設けた開口部120A,120Bに挿入配置されている。
上記構成のカートリッジ100において、カートリッジ用モータ23の駆動力によって圧着ローラ107及びチップテープ巻取りローラ116が矢印B及び矢印Cで示す方向に回転駆動されることで、上記基材テープロール102より繰り出された基材テープ101上のアンテナ152,152に、上記チップテープロール115から繰り出されるIC回路部151及び接続端子159,159の結合体が貼り付けられて基材テープ101上に無線タグ回路素子Toが形成され、その状態で基材テープ101によって圧着ローラ107へと供給される。
一方、カバーフィルムロール104より繰り出されるカバーフィルム103は、前述のように印字ヘッド10の押圧によってその裏面側をインクリボン105に当接された状態となる。そして、カートリッジ100が上記装置本体8のカートリッジホルダ部に装着されることでロールホルダ(図示せず)が離反位置から当接位置に移動されると、カバーフィルム103及びインクリボン105が印字ヘッド10とプラテンローラ108との間に狭持されるとともに、基材テープ101及びカバーフィルム103が圧着ローラ107とサブローラ109との間に狭持される。そして、カートリッジ用モータ23の駆動力によって上述したように圧着ローラ107が矢印Bで示す方向に回転駆動されると、これに同期してリボン巻取りローラ106も矢印Dで示す方向に回転駆動される。このとき、上記圧着ローラ駆動軸12と上記サブローラ109及びプラテンローラ108はギヤ(図示せず)にて連結されており、圧着ローラ駆動軸12の駆動に伴い圧着ローラ107、サブローラ109、及びプラテンローラ108が回転し、上述のようにして無線タグ回路素子Toが形成された基材テープ101が圧着ローラ107へ供給される。一方、カバーフィルムロール104からはカバーフィルム103が繰り出されるとともに、上記印刷駆動回路25により印字ヘッド10の複数の発熱素子が通電される。この結果、カバーフィルム103の裏面に印字R(後述の図7参照)が印刷される。そして、基材テープ101と上記印刷が終了したカバーフィルム103とが上記圧着ローラ107及びサブローラ109により接着されて一体化され、印字済タグラベル用テープ110として形成され、カートリッジ100外へと搬出される。なお、カバーフィルム103への印字が終了したインクリボン105は、リボン巻取りローラ駆動軸11の駆動によりリボン巻取りローラ106に巻取られる。
図4(a)は、チップ搬送テープ112の詳細構造を表す図3中IVA方向から見た矢視図であり、図4(b)は、基材テープ101の詳細構造を表す図3中IVB方向から見た矢視図である。
図4(a)において、チップテープロール115から繰り出されたチップ搬送テープ112は、前述したようにIC回路部151及びこれに接続される一対の接続端子159,159が配置されている。なおチップ搬送テープ112の裏面のうち、IC回路部151に対応する位置には被検出部としての位置マーク(ICチップ位置識別子)MAが形成されており、この位置マークMAを前述の位置検出センサ114Aで検出することにより、チップ搬送テープ112の搬送方向位置を検出できるようになっている。
図4(b)において、基材テープロール102から繰り出された基材テープ101は、前述したように一対のアンテナ152,152が、互いの接続端部152A,152Aを対向させるように配置されている。なお基材テープ101の裏面(詳細には後述する剥離紙101d)のうち、アンテナ152,152の中間部(言い換えればIC回路部151が貼り付けられる位置に対応する位置)には被検出部としての位置マークMB(アンテナ位置識別子)が形成されており、この位置マークMBを前述の位置検出センサ114Bで検出することにより、基材テープ101の搬送方向位置を検出できるようになっている。
図5は、上記高周波回路21の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図5において、高周波回路21は、アンテナ14を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部32と、アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波を入力する受信部33と、送受分離器34とから構成される。
送信部32は、無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ情報にアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための搬送波を発生させる水晶振動子35、PLL(Phase Locked Loop)36、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)37と、上記信号処理回路22から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では信号処理回路22からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路38(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路38により変調された変調波を、制御回路30からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定し増幅する可変送信アンプ39とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、好適にはUHF帯の周波数を用いており、上記送信アンプ39の出力は、送受分離器34を介してアンテナ14に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部151に供給される。
受信部33は、アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生させられた搬送波とを掛け合わせる受信第1乗算回路40と、その受信第1乗算回路40の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ41と、この第1バンドパスフィルタ41の出力を増幅して第1リミッタ42に供給する受信第1アンプ43と、上記アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生された後に位相が90°ずらされた搬送波とを掛け合わせる受信第2乗算回路44と、その受信第2乗算回路44の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ45と、この第2バンドパスフィルタ45の出力を入力するとともに増幅して第2リミッタ46に供給する受信第2アンプ47とを備えている。そして、上記第1リミッタ42から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ46から出力される信号「RXS−Q」は、上記信号処理回路22に入力されて処理される。
また、受信第1アンプ43及び受信第2アンプ47の出力は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)回路48にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が信号処理回路22に入力されるようになっている。このようにして、本実施形態のタグラベル作成装置2では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの反射波の復調が行われる。
図6は、上記無線タグ回路素子Toの機能的構成を表す機能ブロック図である。この図6において、無線タグ回路素子Toは、タグラベル作成装置2側のアンテナ14とUHF帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行う上記アンテナ152と、このアンテナ152に接続された上記IC回路部151とを有している。
IC回路部151は、アンテナ152により受信された搬送波を整流する整流部153と、この整流部153により整流された搬送波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部154と、上記アンテナ152により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部155に供給するクロック抽出部156と、所定の情報信号を記憶し得る情報記憶手段として機能するメモリ部157と、上記アンテナ152に接続された変復調部158と、上記整流部153、クロック抽出部156、及び変復調部158等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部155とを備えている。
変復調部158は、アンテナ152により受信された上記タグラベル作成装置2のアンテナ14からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部155からの応答信号に基づき、アンテナ152より受信された搬送波を変調反射する。
制御部155は、上記変復調部158により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部157において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部158により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
図7(a)及び図7(b)は、上述のようにして無線タグ回路素子Toの情報読み取り(又は後述の書き込み)及び印字済タグラベル用テープ110の切断が完了し形成された無線タグラベルTの外観の一例を表す図であり、図7(a)は上面図、図7(b)は下面図である。また図8は、図7(a)中VIII−VIII′断面による縦断面図である。
これら図7(a)、図7(b)、及び図8において、無線タグラベルTは、図3に示した基材テープ101の4層構造に、無線タグ回路素子Toを介在させてカバーフィルム103が加わった5層構造となっており、カバーフィルム103側(図8中上側)よりその反対側(図8中下側)へ向かって、カバーフィルム103、無線タグ回路素子To、基材テープ101の粘着層101a、ベースフィルム101b、粘着層101c、剥離紙101dの順で積層されている。そして、前述のようにIC回路部151、アンテナ152、接続端子159を含む無線タグ回路素子Toがカバーフィルム103と基材テープ粘着層101aとの間に介在配置されるとともに、カバーフィルム103の裏面に印字R(この例では無線タグラベルTの種類を示す「RF−ID」の鏡面文字)が印刷されている。なお、剥離紙101dは、ベースフィルム101bの裏側に上記粘着層101cを介し接着され、最終的にラベル状に完成した無線タグラベルTが所定の物品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層101cにより当該物品等に接着できるようにするものである。剥離紙101dには、IC回路部151に対応する位置に前述の位置マークMBが形成されている。
図9は、上述したようなタグラベル作成装置2による無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ情報へのアクセス(読み取り又は書き込み)に際して、上記した端末5又は汎用コンピュータ6に表示される画面の一例を表す図である。
図9において、この例では、無線タグ回路素子Toに対応して印刷された印字文字R、その無線タグ回路素子Toに固有のIDであるアクセス(読み取り又は書き込み)ID、上記情報サーバ7に記憶された物品情報のアドレス、及び上記ルートサーバ4におけるそれらの対応情報の格納先アドレス等が前記端末5又は汎用コンピュータ6に表示可能となっている。そして、その端末5又は汎用コンピュータ6の操作によりタグラベル作成装置2が作動されて、カバーフィルム103に上記印字文字Rが印刷されると共に、後述するようにIC回路部151に予め記憶された物品情報等の無線タグ情報が読みとられる(又はIC回路部151に上記書き込みID及び物品情報等の情報が書き込まれる)。
なお、上記においては、印刷動作に伴い搬送ガイド13を移動中の印字済タグラベル用テープ110に対してアクセスエリア内に保持してアクセス(読み取り又は書き込み)するようにした例を示したが、これに限られず、その印字済タグラベル用テープ110を所定位置で停止させて搬送ガイド13にて保持した状態で上記アクセスを行うようにしてもよい。
また、上記のような読み取り又は書き込みの際、生成された無線タグラベルTのIDとその無線タグラベルTのIC回路部151から読みとられた情報(又はIC回路部151に書き込まれた情報)との対応関係は、前述のルートサーバ4に記憶され、必要に応じて参照できるようになっている。
図10は、上述した無線タグラベルTの作成、すなわち、カバーフィルム103を搬送し印字ヘッド10で所定の印字を行いつつ無線タグ回路素子Toを備えた基材テープ101を貼り合わせ印字済タグラベル用テープ110とした後、印字済タグラベル用テープ110を無線タグ回路素子Toごとに切断し無線タグラベルTとする際に、制御回路30によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
この図10において、まずステップS105において、タグラベル作成装置2の読み取り操作が行われるとこのフローが開始される。そして、上記端末5又は汎用コンピュータ6を介して入力操作された、印字ヘッド10により無線タグラベルTへ印字すべき印字情報が通信回線3及び入出力インターフェイス31を介し読み込まれる。
その後、ステップS110において、通信不良等が疑われるときのリトライ(再試行)の回数をカウントする変数N、及び通信良好か不良かを表すフラグFを0に初期化する。
そして、ステップS115において、カートリッジ駆動回路24に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23の駆動力によってリボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107の回転駆動を開始させる。これにより、基材テープロール102から基材テープ101が繰り出され圧着ローラ107へ供給され、カバーフィルムロール104からはカバーフィルム103が繰り出される。また印刷駆動回路25に制御信号を出力し、印字ヘッド10を通電して、カバーフィルム103のうち所定の領域(例えば無線タグ回路素子Toの裏面に貼り合わせることとなる領域)に、ステップS105で読み込んだ文字、記号、バーコード等の印字Rを印刷させる。さらに送出ローラ駆動回路29Aを介して送出ローラ用モータ28Aに制御信号を出力し、送出ローラ17を回転駆動させる。
ステップS115を開始直後、ステップS500を行う。ステップS500では、位置検出センサ114A,114Bの検出信号に基づきチップ搬送テープ112と基材テープ101との搬送方向位置を合わせつつ、チップ搬送テープ112側のIC回路部151及び接続端子159,159を基材テープ101側のアンテナ152,152に貼り合わせる貼り合わせ処理を行い、基材テープ101上に無線タグ回路素子Toを生成する(詳細は後述の図11参照)。ステップS115によって基材テープ101は圧着テープ107側へ駆動されているので、この手順によって無線タグ回路素子Toが圧着ローラ107側へ供給されることとなる。
以上のステップS115及びステップS500の結果、無線タグ回路素子Toが形成された基材テープ101と上記印刷が終了したカバーフィルム103とが上記圧着ローラ107及びサブローラ109により接着されて一体化され、印字済タグラベル用テープ110として形成され、カートリッジ体100外方向へと搬送される。
その後、ステップS120において、印字済タグラベル用テープ110が所定値C(例えば、対応する印字が施されたカバーフィルム103が貼り合わされた無線タグ回路素子Toが搬送ガイド13に到達するだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判断する。このときの搬送距離判定は、例えば、上記基材テープ101に設けたマークMBの位置検出センサ114Bによる検出信号に基づき行ってもよいし、別途設けたマーキングを公知の別のセンサで検出してこの研修信号により行ってもよい。判定が満たされたら、ステップS200に移る。
ステップS200ではタグ情報読み取り処理を行い、読み込むための問いかけ信号を無線タグ回路素子Toに送信し、無線タグ情報を含む返答信号を受信して読み込む(詳細は後述の図12参照)。このステップS200が終了したらステップS125に移る。
ステップS125では、フラグF=0であるかどうかが判定される。読み取り処理が正常に完了していればF=0のまま(後述の図12に示すフローのステップS280参照)であるので、この判定が満たされ、ステップS130に移る。
ステップS130では、上記ステップS200で無線タグ回路素子Toより読み取られた情報(後述の変形例では書き込まれた情報となる;ステップS130A参照)と、これに対応して既に印字ヘッド10により印字された印字情報との組み合わせを、入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し端末5又は汎用コンピュータ6を介して出力され、情報サーバ7やルートサーバ4に記憶される。なお、この記憶データは必要に応じて端末5又は汎用コンピュータ6より参照可能に例えばデータベース内に格納保持される。
その後、ステップS135で、カバーフィルム103のうちこの時点で処理対象としている無線タグ回路素子Toに対応する領域への印字がすべて完了しているかどうかを確認した後、ステップS140へ移る。
なお、先に述べたステップS125において、何らかの理由で読み取り処理が正常に完了していない場合はF=1とされている(後述の図12に示すフローのステップS280参照)のでS125の判定が満たされず、ステップS137に移り、印刷駆動回路25に制御信号を出力して印字ヘッド10を通電を中止し印字を停止させる。このように印字中途停止によって当該無線タグ回路素子Toが正常品でないことを明らかに表示するようにした後、ステップS140へ移る。
ステップS140では、印字済タグラベル用テープ110がさらに所定量(例えば、対象とする無線タグ回路素子To及びこれに対応するカバーフィルム103の印字領域のすべてがカッタ15を所定の長さ(余白量)分越えるだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判断する。このときの搬送距離判定も、前述のステップS120と同様、例えばマーキングをテープセンサで検出することにより行えば足りる。判定が満たされたら、ステップS145に移る。
ステップS145では、カートリッジ駆動回路24及び送出ローラ駆動回路29Aに制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23及び送出ローラ用モータ28Aの駆動を停止して、リボン巻取りローラ106、圧着ローラ107、チップテープ巻取りローラ116、送出ローラ17の回転を停止する。これにより、第1ロール102からの基材テープ101の繰り出し、第2ロール104からのカバーフィルム103の繰り出し、及び送出ローラ17による印字済タグラベル用テープ110の搬送が停止する。
その後、ステップS150でソレノイド駆動回路27に制御信号を出力してソレノイド26を駆動し、カッタ15によって印字済タグラベル用テープ110の切断を行う。前述したように、この時点で、例えば処理対象の無線タグ回路素子To及びこれに対応するカバーフィルム103の印字領域のすべてがカッタ15を十分に越えており、このカッタ15の切断によって、無線タグ回路素子Toの無線タグ情報が読み取られかつこれに対応する所定の印字が行われたラベル状の無線タグラベルTが生成される。
その後、ステップS155に移り、送出ローラ用駆動回路29に制御信号を出力し、送出ローラ用モータ28Aの駆動を再開して、送出ローラ17を回転させる。これにより、上記ステップS150でラベル状に生成された無線タグラベルTが搬出口16へ向かって搬送され、搬出口16からタグラベル作成装置2外へと排出される。
図11は、上述したステップS500の詳細手順を表すフローチャートである。
図11において、まず、ステップS510において、チップ搬送テープ112側の位置検出センサ114Aで、前述のチップ搬送テープ112の裏面にIC回路部151に対応して設けられた位置マークMAを検出したかどうかを判定する。
判定が満たされなければステップS520に移り、基材テープ101側の位置検出センサ114Bで、前述の剥離紙101dの裏面にアンテナ152,152の中間部に(IC回路部151の位置に対応して)設けられた位置マークMBを検出したかどうかを判定する。判定が満たされなければステップS510に戻り、同様の手順を繰り返す。
前述したように、チップ搬送テープ112にはIC回路部151の位置に対応して等間隔で位置マークMAが形成されており、基材テープ101の剥離紙101dにも同様に等間隔で位置マークMBが形成されている。したがって、チップ搬送テープ112と基材テープ101との搬送方向相対位置関係に応じ、上記のようにステップS510→ステップS520→ステップS510→…と繰り返しているうちに、チップ搬送テープ112側の位置検出センサ114Aか、基材テープ101側の位置検出センサ114Bかのいずれかが、位置マークMA又はMBを検出することとなる。
チップ搬送テープ112側の位置検出センサ114Aが先に位置マークMAを検出した場合、ステップS510の判定が満たされて、ステップS530に移る。
ステップS530では、例えばカートリッジ用駆動回路24所定の制御信号を出力し(リボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107の回転駆動を停止させることなく)チップテープ巻取りローラ116の回転駆動を停止させる。これにより、チップ搬送テープ112の搬送が停止され、チップテープ搬送転向ロール118に向かって最前方に位置する(これより基材テープ101側へ貼り付けようとする)IC回路部151及び接続端子159,159の結合体が所定の位置にて停止される。
なお、この場合、カートリッジ用モータ23からリボン巻取りローラ駆動軸11、チップ巻取りローラ駆動軸113、圧着ローラ駆動軸12との間に駆動力の伝達・遮断を切り換える機構を予め設け、チップ巻取りローラ駆動軸113への駆動力のみ遮断するようにしてもよいし、カートリッジ用駆動回路24により駆動制御されるカートリッジ用モータ23として、リボン巻取りローラ駆動軸11及び圧着ローラ駆動軸12を駆動するモータと、チップ巻取りローラ駆動軸113を駆動するモータとを別々に設け、後者のみを駆動停止するようにしてもよい。
その後、ステップS540に移り、前述のステップS520と同様、基材テープ101側の位置検出センサ114Bで位置マークMBを検出したかどうかを判定する。基材テープ101の位置マークMBが検出されたらこの判定が満たされ、ステップS550に移る。
ステップS550では、上記ステップS530で駆動停止していたチップテープ巻取りローラ116の回転駆動を停止させる。これにより、チップ搬送テープ112の搬送が再開され、上記最前方に位置するIC回路部151及び接続端子159,159の結合体が上記所定の位置からチップテープ搬送転向ロール118に向かって搬送再開される。このように、ステップS530でマーク検出に応じていったん停止させたチップ搬送テープ112を、基材テープ101のマーク検出に合わせて搬送再開することで、チップ搬送テープ112と基材テープ101との搬送方向位置を所定の態様にそろえ、IC回路部151及び接続端子159,159とこれに対応するアンテナ152,152との位置を(搬送転向ロール117,118の位置でちょうど正対するように)合致させる。
このように位置をそろえてチップ搬送テープ112と基材テープ101とが搬送されることにより、前述のように、搬送転向ロール117,118の協働による熱転写によって、チップ搬送テープ112側のIC回路部151及び接続端子159,159が基材テープ101側のアンテナ152,152に貼り合わせられ、このフローを終了する。
一方、前述のステップS510→ステップS520→ステップS510→…と繰り返しているうちに、基材テープ101側の位置検出センサ114Bが先に位置マークMBを検出した場合、ステップS520の判定が満たされて、ステップS560に移る。
ステップS560では、例えばカートリッジ用駆動回路24所定の制御信号を出力し、(チップテープ巻取りローラ116の回転駆動を停止させることなく)圧着ローラ107及びリボン巻取りローラ106の回転駆動を停止させる。これにより、基材テープ101の搬送が停止され、基材テープ搬送転向ロール117に向かって最前方に位置する(これからチップ搬送テープ112側よりIC回路部151及び接続端子159を受け取って貼り付けようとする)アンテナ152,152が所定の位置にて停止される。この場合、カバーフィルム103の搬送も停止されることから、これに連動して印刷駆動回路25を介し印字ヘッド10の印字動作も中断させる。
なお、上記同様にカートリッジ用モータ23からリボン巻取りローラ駆動軸11、チップ巻取りローラ駆動軸113、圧着ローラ駆動軸12との間に駆動力の伝達・遮断を切り換える機構を予め設け、リボン巻取りローラ駆動軸11及び圧着ローラ駆動軸12への駆動力を遮断するようにしてもよいし、カートリッジ用駆動回路24により駆動制御されるカートリッジ用モータ23として、リボン巻取りローラ駆動軸11及び圧着ローラ駆動軸12を駆動するモータと、チップ巻取りローラ駆動軸113を駆動するモータとを別々に設け、前者のみを駆動停止するようにしてもよい。
その後、ステップS570に移り、前述のステップS510と同様、チップ搬送テープ112側の位置検出センサ114Aで位置マークMAを検出したかどうかを判定する。チップ搬送テープ112の位置マークMAが検出されたらこの判定が満たされ、ステップS580に移る。
ステップS580では、上記ステップS560で駆動停止していた圧着ローラ107及びリボン巻取りローラ106の回転駆動を停止させる。これにより、基材テープ101の搬送が再開され、上記最前方に位置するアンテナ152,152が上記所定の位置から搬送転向ロール117に向かって搬送再開される。このように、ステップS560でマーク検出に応じていったん停止させた基材テープ101を、チップ搬送テープ112のマーク検出に合わせて搬送再開することで、前述同様、基材テープ101とチップ搬送テープ112との搬送方向位置を所定の態様にそろえ、IC回路部151及び接続端子159,159とこれに対応するアンテナ152,152との位置を(搬送転向ロール117,118の位置でちょうど正対するように)合致させる。
このように位置をそろえてチップ搬送テープ112と基材テープ101とが搬送されることにより、前述と同様、搬送転向ロール117,118の協働による熱転写によって、チップ搬送テープ112側のIC回路部151及び接続端子159,159が基材テープ101側のアンテナ152,152に貼り合わせられ、このフローを終了する。
図12は、上述したステップS200の詳細手順を表すフローチャートである。
図12において、まず、ステップS210において、印字済みタグラベル用テープ110の印刷後、情報読み取り対象とする無線タグ回路素子Toがアンテナ14近傍に搬送され、対象となるタグが設定される。
その後、ステップS220において、所定の通信パラメータ等に沿う形で無線タグ回路素子Toに記憶された情報を読み出す「Scroll All ID」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Scroll All ID」信号が生成されて高周波回路21を介してアクセス対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。
次に、ステップS230において、上記「Scroll All ID」信号に対応してアクセス対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号(物品情報等の無線タグ情報)をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
次に、ステップS240において、上記ステップS230で受信したリプライ信号に誤りがないか否かを公知の誤り検出符号(CRC符号;Cyclic Redundancy Check等)を用いて判定する。
判定が満たされない場合はステップS250に移ってNに1を加え、さらにステップS260においてN=5かどうかが判定される。N≦4の場合は判定が満たされずステップS220に戻り同様の手順を繰り返す。N=5の場合はステップS270に移り、エラー表示信号を入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し上記端末5又は汎用コンピュータ6へ出力し、対応する読み取り失敗(エラー)表示を行わせ、ステップS280で前述のフラグF=1にして、このフローを終了する。このようにして読み取りが不調でも5回までは再試行が行われる。
ステップS240の判定が満たされた場合、読み取り対象とする無線タグ回路素子Toからの無線タグ情報の読み取りが完了し、このルーチンを終了する。
以上のルーチンにより、アクセス対象の無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ情報にアクセスし、これを読み出すことができる。
以上において、基材テープ搬送転向ロール117及びチップテープ搬送転向ロール118が、各請求項記載の、アンテナテープをICチップ側に押圧するアンテナ側押圧ロール及びICチップテープをアンテナテープ側に押圧するICチップ側押圧ロールをそれぞれ構成する。またこれら両搬送転向ロール117,118を併せ、第1ロールから繰り出されたICチップテープのIC回路部と第2ロールから繰り出されたアンテナテープのアンテナとを貼り合わせて無線タグ回路素子を生成する無線タグ回路素子生成手段を構成する。
また制御回路30が、ICチップ検出手段及び/又はアンテナ検出手段における検出結果に応じ、第1テープ駆動軸及び/又は第2テープ駆動軸を制御する制御手段を構成する。
以上説明した本実施形態のタグラベル作成装置2においては、カートリッジ119を備えたカートリッジ100をタグラベル作成装置2に取り付けることにより、チップテープロール115からチップ搬送テープ112を繰り出すとともに基材テープロール102から基材テープ101を繰り出し、チップ搬送テープ112のIC回路部151及び接続端子159,159と基材テープ101のアンテナ152,152とを搬送転向ロール117,118で熱転写により貼り合わせ、従来技術のようにIC回路部とアンテナ部とを一体的に接続するための別工程を必要とすることなく、無線タグ情報の読み取り/書き込みが可能な無線タグ回路素子Toを基材テープ101上に完成させることができる。その一方でカバーフィルムロール104からカバーフィルム103を繰り出して印字ヘッド10で所定の印字を行い、この印字されたカバーフィルム103と上記無線タグ回路素子Toを備えた基材テープ101とを圧着ローラ107にて貼り合わせ、最終的に印字R付きの無線タグラベルTを作成する。
そして、上記チップテープロール115、チップテープ巻取りローラ116、基材テープロール102、圧着ローラ107、リボン供給ロール111、リボン巻取りローラ106、カバーフィルムロール104、搬送転向ロール117,118等をカートリッジ化し1つのカートリッジ100内に収納することにより、無線タグ回路素子Toの生成にあたり消耗品となるIC回路部151及びアンテナ152の補充や、さらに無線タグラベルTへの印字のために消耗品となるカバーフィルム103の補充を容易かつ手軽に行うことができ、さらにカートリッジ100をカートリッジホルダ部から取り外しチップテープロール115と基材テープロール102とを個別に交換することも可能となる。また、特にICチップテープであるチップ搬送テープ112を、アンテナテープである基材テープ101と別機構とできるので、実装効率が良い。
またこのとき、チップ搬送テープ112側の位置検出センサ114Aや基材テープ101側の位置検出センサ114Bでそれぞれ検出したIC回路部151やアンテナ152の位置に応じ、制御回路30が、チップ搬送テープ112の搬送状態(言い換えればIC回路部151の搬送位置)や基材テープ101の搬送状態(言い換えればアンテナ152の搬送状態)を適宜制御することにより、互いに対応づけられる、チップ搬送テープ112上のIC回路部151と基材テープ101上のアンテナ152との位置を整合させることができ、搬送転向ロール117,118で常に組み立てずれ(貼り合わせずれ)のない正常な状態の無線タグ回路素子Toを生成することができる。また、このようにマークMA,MBの検出信号に基づき、アンテナ152の位置とIC回路部151の位置を検出して貼り合わせる構成としているため、アンテナ152,152を基材テープ101に取り付けるとき、あるいはIC回路部151及び接続端子159,159をチップ搬送テープ112に取り付けるときの、取付位置精度は比較的低くても足りる。
また上記位置合わせのためにチップ巻取りローラ駆動軸11及び圧着ローラ駆動軸12を停止させるとき(図11におけるステップS560参照)、カバーフィルム103も停止されることに対応して印字ヘッド10の印字動作も停止制御することにより、上記カバーフィルム103の搬送状況に合わせた印字側の動作の調和をとることができる。
さらに、チップテープロール115、チップテープ搬送転向ロール118、チップテープ巻取りローラ116、及びチップ搬送テープ112が全体としてサブカートリッジ119としてカートリッジ100に対し着脱可能な構造となっていることにより、チップテープロール115のチップ搬送テープ112が他のものより先になくなった際に、カートリッジ100ごと交換しなくても、サブカートリッジ119のみをカートリッジ100側から取り外し新しいものに交換補充することが可能となる。すなわちチップテープロール115と基材テープロール102と個別交換をさらに確実に行える。したがって、消耗品の補充がさらに容易かつ手軽となる。
なお、上記第1の実施形態は、本発明の趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲でさらに種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
(1−1)アンテナをIC回路部側へ載せかえて貼り合わせる場合
上記実施形態においては、チップ搬送テープ112上のIC回路部151及び接続端子159,159を搬送転向ロール117,118で基材テープ101側へ載せかえ、基材テープ101上のアンテナ152,152に貼り付けるようにしたが、この逆でも良い。
すなわち、ロール115から繰り出されるテープ(この場合はアンテナテープ)112にアンテナ152,152が取り付けられ、ロール102から繰り出される基材テープ(この場合はICチップテープ)101にIC回路部151及び接続端子159,159が取り付けられており、基材テープ101上のIC回路部151及び接続端子159,159を搬送転向ロール117,118でテープ112側へ載せかえ、テープ112上のアンテナ152,152に貼り付けるようにしても良い。
この場合も、上記実施形態と同様、IC回路部151とアンテナ152とを一体的に接続するための別工程を必要とせず無線タグ回路素子Toを完成させることができ、チップテープロール115と基材テープロール102とを個別に交換できるという効果を得られる。
(1−2)アンテナ側をサブカートリッジ化する場合
すなわち、上記実施形態においては、チップテープロール115、チップテープ搬送転向ロール118、チップテープ巻取りローラ116、及びチップ搬送テープ112をサブカートリッジ119としてカートリッジ100に対し着脱可能な構造とした。これに代えて、アンテナ152,152を備えた基材テープ101を巻回した基材テープロール102、搬送転向ローラ117をサブカートリッジ化してもよい(但しこの場合、圧着ローラ107側基材テープ101と切断・再接着する機構を別途設ける)。あるいは上記(1−1)の変形例の場合は、上記実施形態と同様、アンテナ152,152を備えたテープ(アンテナテープ)112を巻回したロール115、搬送転向ロール118、巻取りローラ116をサブカートリッジ119としてカートリッジ100に対し着脱可能な構造とすればよい。また、アンテナ152を使用環境に応じて交換しアンテナ特性を変えることができる効果もある。さらに、アンテナ152の方がIC回路部151よりも大きな設置面積が必要となるので、基材テープ101に実装可能なアンテナ152の数は、チップ搬送テープ112に実装可能なIC回路部151の数よりも通常は少なくなり、基材テープ101のほうが消耗が早くなる可能性が高い。したがってこのような場合に特に有効である。
いずれにしても、アンテナテープ側もしくはICチップテープ側をサブカートリッジ化することで、それらについての補充がさらに容易になる、という同様の効果を得ることができる。
(1−3)基材テープの層間に無線タグ回路素子を挟み込む場合
すなわち、上記実施形態のように、基材テープ101のカバフィルム103側(図3中上側)に無線タグ回路素子Toを形成するのではなく、基材テープ自体を2つのテープの貼り合わせ構造とし、その貼り合わせる2つのテープの間に無線タグ回路素子Toを挟み込む場合である。
図13はこのような変形例におけるカートリッジ100′の詳細構造を説明するための説明図であり、上記実施形態の図3に対応する図である。図3と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図13に示すように、この変形例では、前述の粘着層101a及びベースフィルム101bからなる基材テープ本体部(アンテナテープ)101−1がリール部材102−1aの周りに巻回されて第1基材テープロール102−1を構成し、前述の粘着層101c及び剥離紙101dからなる基材テープ貼着部(ICチップテープ)101−2がリール部材102−2aの周りに巻回されて第2基材テープロール102−2を構成している。
第1基材テープロール102−1から繰り出される基材テープ本体部101−1に上記アンテナ152,152が取り付けられ、第2基材テープロール102−2から繰り出される基材テープ貼着部101−2にIC回路部151及び接続端子159,159が取り付けられている。そして、搬送転向ロール117,118において基材テープ本体部101−1と基材テープ貼着部101−2とを押圧し圧着することにより、これら2つのテープ101−1,101−2との間で基材テープ貼着部101−2側のIC回路部151及び接続端子159,159と基材テープ本体部101−1側のアンテナ152,152とが貼り付けられて、無線タグ回路素子Toが形成されるとともに、基材テープ貼着部101−2と基材テープ本体部101−1とが貼り合わせられて基材テープ101となる。こうして層間に無線タグ回路素子Toが内在配置された基材テープ101が、圧着ローラ107へと供給される。
なお、この例では、第2基材テープロール102−2及びチップテープ搬送転向ロール117がサブカートリッジ119′としてカートリッジ100に対し着脱可能な構造となっている(但し、圧着ローラ107側基材テープ101と切断・再接着する機構が別途設けられる)。
図14は、この変形例において形成された無線タグラベルTの外観の一例を表す、上記図8に相当する縦断面図である。
図14において、この無線タグラベルTは、図13に示した基材テープ101の(無線タグ回路素子Toを介在させつつの)4層構造に、カバーフィルム103が加わった5層構造となっており、カバーフィルム103側(図14中上側)よりその反対側(図14中下側)へ向かって、カバーフィルム103、基材テープ本体部101−1の粘着層101a、ベースフィルム101b、無線タグ回路素子To、基材テープ貼着部101−2の粘着層101c、剥離紙101dの順で積層されている。前述と同様、カバーフィルム103の裏面には印字Rが印刷されている。
本変形例においても、上記第1の実施形態と同様の効果を得る。
さらにこの変形例においては、無線タグ回路素子Toを基材テープ101の層内に介在配置したので、無線タグラベルTの表側(図14及び図8中上側)から見たときに、無線タグ回路素子Toはベースフィルム101bより裏側となって見えなくなる。この結果、無線タグ回路素子Toにより印字Rの視認性が阻害されるのを防止できるという効果がある。
(1−4)全テープを貼り合わせた後に印字を行う場合
すなわち、上記実施形態のように、カバーフィルム103に印字を行った後にこれを無線タグ回路素子Toを備えた基材テープ101に貼り合わせるのではなく、無線タグ回路素子Toを備えた基材テープ101とカバーフィルム103とを先に貼り合わせた後、カバーフィルム103部分に印字を行う場合である。
図15はこのような変形例におけるカートリッジ100″の詳細構造を説明するための説明図であり、上記実施形態の図3に対応する図である。図3と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図15に示すように、この変形例では、カートリッジ用モータ23(先の図2参照)の駆動力によって圧着ローラ107及びチップテープ巻取りローラ116が矢印B及び矢印Cで示す方向に回転駆動されると、基材テープロール102より繰り出された基材テープ101上のアンテナ152,152に、上記チップテープロール115から繰り出されるIC回路部151及び接続端子159,159の結合体が貼り付けられて基材テープ101上に無線タグ回路素子Toが形成され、その状態で基材テープ101によって圧着ローラ107へと供給される。
カートリッジ100″が上記装置本体8(図2参照)のカートリッジホルダ部に装着されることでロールホルダ(図示せず)が離反位置から当接位置に移動されると、例えば感熱紙により構成されたカバーフィルム103及び基材テープ101が圧着ローラ107とサブローラ109との間に狭持され、さらには下流側の印字ヘッド10とプラテンローラ108との間に狭持される。なお、この変形例では、上記実施形態と異なり、プラテンローラ108が基材テープロール102側に配置され、印字ヘッド10が基材テープロール102側と反対側に配置されている。
そして、カートリッジ用モータ23の駆動力によって上述したように圧着ローラ107が矢印Bで示す方向に回転駆動されると、これに伴ってサブローラ109及びプラテンローラ108が同期して回転し、無線タグ回路素子To付きの基材テープ101とカバーフィルムロール104から繰り出されたカバーフィルム103とを、圧着ローラ107及びサブローラ109で圧着し一体化しつつ、さらに下流側の印字ヘッド10側へと供給する。このとき、前述の上記印刷駆動回路25(図2参照)により印字ヘッド10の複数の発熱素子が通電され、これによって上記一体化した基材テープ101及びカバーフィルム103のうちカバーフィルム103部分の表面側(図15中上側)に印字Rが印刷される。こうして印字済タグラベル用テープ110が形成され、カートリッジ100外へと搬出される。
なお、上記において、圧着ローラ107は、第3ロールから繰り出された被印字テープと無線タグ回路素子が生成されたアンテナテープとを貼り合わせてタグラベル用テープを生成する第2貼り合わせ手段を構成する。
本変形例においては、無線タグ回路素子Toを備えた基材テープ101とカバーフィルム103とを先に貼り合わせた後、カバーフィルム103部分に印字を行う構成において、上記実施形態と同様の効果を得られる。
なお、この変形例において、さらに上記(1−1)の変形例を適用してアンテナをIC回路部側へ載せかえて貼り合わせるようにしたり、上記(1−2)の変形例を適用してアンテナ側をサブカートリッジ化したりしてもよいことは言うまでもない。
本発明の第2の実施形態を図16〜図22により説明する。上記第1の実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図16は、本実施形態のタグラベル作成装置のカートリッジ200の詳細構造を説明するための説明図である。
この図16において、本実施形態のカートリッジ200では、上記実施形態のように無線タグ回路素子Toが形成された基材テープ101がそのまま印字後のカバーフィルム103に貼り付けられて印字済タグラベル用テープ110を構成するのではなく、別途新たに設けた基材テープロール202から繰り出す基材テープ205と印字後のカバーフィルム103との間に所望のタイミングで無線タグ回路素子Toを挿入配置することにより、任意の長さ(自由長)の無線タグラベルを作成可能となっている。
すなわち、このカートリッジ200では、上記基材テープ205を繰り出す上記基材テープロール202が新たに設けられ、これより繰り出された基材テープ205と、印字ヘッド10で印字された後のカバーフィルム103とが、前述の圧着ローラ107とサブローラ109との間に狭持される。このとき、上記第1の実施形態の基材テープロール102に対応するベーステープ供給ロール(第2ロール)206から繰り出されたベーステープ201(アンテナテープ;上記基材テープ101に対応)上に前述と同様にして無線タグ回路素子Toが形成されている。そして、ベーステープ201が貼り付け機構203を回り込むようにしてベーステープ巻取りローラ204に巻き取られる際に、無線タグ回路素子Toがベーステープ201から剥離され、上記狭持されるカバーフィルム103と基材テープ205との間に挿入されて圧着される。
貼り付け機構203は、例えば図示しないソレノイド等の駆動力によりカバーフィルム103に遠近する方向に駆動されるようになっており、この進退運動によって、ベーステープ巻取りローラ204の回転駆動によるベーステープ201の搬送や、圧着ローラ107の回転駆動によるカバーフィルム103及び基材テープ205の搬送と適宜に同期させつつ、所望の位置に上記ベーステープ201上の無線タグ回路素子Toを挿入して取り付ける(配置するあるいは貼り付ける)ことが可能となっている。
ベーステープ201は、図16中部分拡大図に示すように、この例では、上記第1の実施形態の基材テープ101の4層構造から剥離紙101d及びこれに隣接する粘着層101cを省略したのと同等の2層構造になっている。すなわち、ベーステープ供給ロール206の外側に巻かれる側よりその反対側へ向かって、適宜の粘着材からなる粘着層201a、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成るベースフィルム201bの順序で積層され構成されており、上記粘着層201a上に無線タグ回路素子Toが形成されるようになっている。
図17は、無線タグラベルT′の作成時に制御回路30によって実行される制御手順を表すフローチャートであり、前述の図10に相当する図である。図10と同等の手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図17において、まずステップS105で、図10と同様に、印字ヘッド10により印字すべき印字情報が読み込まれる。
次に、新たに設けたステップS107で、上記ステップS105で読み込んだ印字情報に基づき、その印字を行うのに必要なテープ長さ(カバーフィルム103及び基材テープ205の長さ)と、そのような長さにて各テープ103,205を繰り出しつつ、カバーフィルム103と基材テープ205との間に無線タグ回路素子Toを挿入配置していくときの、貼り付け機構203を介した無線タグ回路素子Toの挿入時期(タイミング)を算出する。
その後、ステップS110、ステップS115は図10と同様である。ステップS115が終了すると、前述のステップS500に相当するステップS500′に移る。
このステップS500′では、チップ搬送テープ112側に設けた上記位置検出センサ114Aとベーステープ201側に設けた位置検出センサ114Bとの検出信号に基づき、チップ搬送テープ112とベーステープ201との搬送方向位置を合わせつつ、チップ搬送テープ112側のIC回路部151及び接続端子159,159をベーステープ201側のアンテナ152,152に貼り合わせる貼り合わせ処理を行う。そしてこの貼り合わせ処理によってベーステープ201上に無線タグ回路素子Toを生成し、この無線タグ回路素子Toを挿入待機位置まで搬送し待機させる(詳細は後述の図18参照)。
その後、ステップS120に代えて設けたステップS121に移り、前述のステップS107で算出した無線タグ回路素子Toの挿入時期が到来したかどうかを判定する。挿入時期となったらこの判定が満たされ、新たに設けたステップS122に移る。
ステップS122では、例えば別途設けたソレノイド駆動回路(図示せず)に制御信号を出力し、前述のソレノイドの駆動力により上記貼り付け機構203をカバーフィルム103側に向かって駆動する。これにより、上記ステップS500′で既に待機位置に搬送された状態の無線タグ回路素子Toが、基材テープ205とカバーフィルム103との間に挿入される(なお1枚の無線タグ回路素子Toの挿入が終了したら、貼り付け機構20は退行し次のタグ挿入までその後退位置にて停止保持される)。この結果、上記印刷が終了したカバーフィルム103と、無線タグ回路素子Toと、基材テープ205とが上記圧着ローラ107及びサブローラ109により接着されて一体化され、印字済タグラベル用テープ210として形成され、カートリッジ200外方向へと搬送される。
その後、ステップS200以降は図10と同様であるので説明を省略する。
図18は、上記ステップS500′の詳細手順を表すフローチャートであり、前述の図11に相当する図である。図11と同等の手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図18において、図11と同様、まずステップS510において、位置検出センサ114Aでチップ搬送テープ112の位置マークMAを検出したかどうかを判定する。判定が満たされなければ、上記ステップS520に対応するステップS520′に移り、ベーステープ201側に設けた上記位置検出センサ114Bで、前述のベースフィルム201bの裏面においてアンテナ152,152の中間部に(IC回路部151の位置に対応して)設けた位置マークMBを検出したかどうかを判定する。判定が満たされなければステップS510に戻り、同様の手順を繰り返す。このようにステップS510→ステップS520′→ステップS510→…と繰り返しているうちに、チップ搬送テープ112側の位置検出センサ114Aかベーステープ201側の位置検出センサ114Bかのいずれかが、位置マークMA又はMBを検出する。
チップ搬送テープ112側の位置検出センサ114Aが先に位置マークMAを検出した場合はステップS510の判定が満たされて、ステップS530に移る。
ステップS530では、上記第1実施形態と同様、チップテープ巻取りローラ116の回転駆動を停止させ、チップテープ搬送転向ロール118に向かって最前方に位置するIC回路部151及び接続端子159,159の結合体が所定の位置にて停止される。
その後、ステップS540に対応するステップS540′に移り、前述のステップS520′と同様、ベーステープ201側の位置検出センサ114Bで位置マークMBを検出したかどうかを判定する。ベーステープ201の位置マークMBが検出されたらこの判定が満たされ、ステップS550に移る。
ステップS550では、上記第1実施形態と同様、上記ステップS530で駆動停止していたチップテープ巻取りローラ116の回転駆動を再開させ、上記最前方に位置するIC回路部151及び接続端子159,159の結合体を上記所定の位置からチップテープ搬送転向ロール118に向かって搬送再開させる。このように、ステップS530でマーク検出に応じていったん停止させたチップ搬送テープ112を、ベーステープ201のマーク検出に合わせて搬送再開することで、チップ搬送テープ112とベーステープ201との搬送方向位置を所定の態様にそろえ、IC回路部151及び接続端子159,159とこれに対応するアンテナ152,152との位置を(搬送転向ロール117,118の位置でちょうど正対するように)合致させる。このように位置をそろえてチップ搬送テープ112とベーステープ201とが搬送されることにより、上記第1の実施形態同様、搬送転向ロール117,118の協働による熱転写によって、チップ搬送テープ112側のIC回路部151及び接続端子159,159がベーステープ101側のアンテナ152,152に貼り合わせられる。
ステップS550が終了すると、新たに設けたステップS590に移るが、この手順については後述する。
一方、前述のステップS510→ステップS520′→ステップS510→…と繰り返しているうちに、ベーステープ201側の位置検出センサ114Bが先に位置マークMBを検出した場合、ステップS520′の判定が満たされて、上記ステップS560に対応するステップS560′に移る。
ステップS560′では、例えばカートリッジ用駆動回路24に所定の制御信号を出力し、(チップテープ巻取りローラ116の回転駆動を停止させることなく)ベーステープ巻取りローラ204の回転駆動を停止させる。これにより、ベーステープ201の搬送が停止され、搬送転向ロール117に向かって最前方に位置する(これからチップ搬送テープ112側よりIC回路部151及び接続端子159を受け取って貼り付けようとする)アンテナ152,152が所定の位置にて停止される。
なお、この際、前述と同様にカートリッジ用モータ23からリボン巻取りローラ駆動軸11、チップ巻取りローラ駆動軸113、ベーステープ巻取りローラ駆動軸209(ベーステープ巻取りローラ204を駆動)、圧着ローラ駆動軸12との間に駆動力の伝達・遮断を切り換える機構を予め設け、ベーステープ巻取りローラ駆動軸209への駆動力を遮断するようにしてもよいし、カートリッジ用駆動回路24により駆動制御されるカートリッジ用モータ23として、ベーステープ巻取りローラ駆動軸209を駆動するモータと、リボン巻取りローラ駆動軸11、圧着ローラ駆動軸12、チップ巻取りローラ駆動軸113を駆動するモータとを別々に設け、前者のみを駆動停止するようにしてもよい。
その後、ステップS570に移り、前述のステップS510と同様、チップ搬送テープ112側の位置検出センサ114Aで位置マークMAを検出したかどうかを判定する。チップ搬送テープ112の位置マークMAが検出されたらこの判定が満たされ、ステップS580に対応するステップS580′に移る。
ステップS580′では、上記ステップS560′で駆動停止していたベーステープ巻取りローラ204の回転駆動を再開させる。これにより、ベーステープ201の搬送が再開され、上記最前方に位置するアンテナ152,152が上記所定の位置から搬送転向ロール117に向かって搬送再開される。このように、ステップS560′でマーク検出に応じていったん停止させたベーステープ201を、チップ搬送テープ112のマーク検出に合わせて搬送再開することで、前述同様、ベーステープ201とチップ搬送テープ112との搬送方向位置を所定の態様にそろえ、IC回路部151及び接続端子159,159とこれに対応するアンテナ152,152との位置を(搬送転向ロール117,118の位置でちょうど正対するように)合致させる。このように位置をそろえてチップ搬送テープ112とベーステープ201とが搬送されることにより、前述と同様、搬送転向ロール117,118の協働による熱転写によって、チップ搬送テープ112側のIC回路部151及び接続端子159,159がベーステープ201側のアンテナ152,152に貼り合わせられる。このようにしてステップS580′が終了したら、新たに設けたステップS590に移る。
ステップS590では、上記のように貼り合わせられベーステープ201上に形成された無線タグ回路素子Toが搬送されて、カバーフィルム103直前の所定の挿入待機位置まできたかどうかを判定する。この判定は、例えば、前述のベーステープ201裏面の位置マークMB(又はこれと同様に別途設けたマーク等)に関する位置検出センサ114B(又はこれとは別に設けた公知のセンサ)の検出信号を用いて行えば足りる。
判定が満たされたら、ステップS600に移り、例えばカートリッジ用駆動回路24に所定の制御信号を出力し、チップテープ巻取りローラ116及び上記ベーステープ巻取りローラ204の回転駆動を停止させる。これにより、ベーステープ201上に形成された無線タグ回路素子Toは、カバーフィルム103直前の上記挿入待機位置にて静止保持された状態(挿入準備完了状態)となる。
図19は、上記のようにして生成された印字済タグラベル用テープ210の切断が完了し形成された無線タグラベルT′の縦断面図であり、前述の図8に相当する図である。
この図19において、無線タグラベルT′は、4層の上記基材テープ201の積層構造に、無線タグ回路素子Toを介在させてカバーフィルム103が加わった5層構造となっている。すなわち、カバーフィルム103側(図19中上側)よりその反対側(図19中下側)へ向かって、カバーフィルム103、無線タグ回路素子To、適宜の粘着材からなる基材テープ粘着層201a、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成る基材テープベースフィルム201b、適宜の粘着材からなる基材テープ粘着層201c、基材テープ剥離紙(剥離層)201dの順序で積層され構成されている。
そして、前述のようにIC回路部151、アンテナ152、接続端子159を含む無線タグ回路素子Toがカバーフィルム103と基材テープ粘着層201aとの間に介在配置されるとともに、カバーフィルム103の裏面に印字Rが印刷されている。なお、剥離紙201dは、ベースフィルム201bの裏側に上記粘着層201cを介し接着され、最終的にラベル状に完成した無線タグラベルT′が所定の物品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層201cにより当該物品等に接着できるようにするものである。
その他の構成及び制御手順等については、上記第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
なお、上記において、貼り付け機構203が、各請求項記載の、第3ロールから繰り出され所定の印字が行われた後の被印字テープの所望の位置にICチップテープ又はアンテナテープ上に生成された無線タグ回路素子を取り付ける第1取り付け手段を構成し、基材テープロール202が、基材テープ205を巻回した第4ロールを構成し、圧着ローラ107が、この第4ロールから基材テープを繰り出しつつ、被印字テープとの間に無線タグ回路素子が挿入配置されるように基材テープを被印字テープに貼り合わせる第3貼り合わせ手段を構成する。
以上説明した本実施形態においては、上記第1の実施形態と同様にして、ベーステープ201のアンテナ152,152とチップ搬送テープ112のIC回路部151及び接続端子159,159とを搬送転向ロール117,118で貼り合わせ、貼り合わせて生成した無線タグ回路素子Toをベーステープ201上に生成する。このようにベーステープ201上に備えられた無線タグ回路素子Toを、カバーフィルムロール104から繰り出された後に所定の印字が行われたカバーフィルム103の所望の位置に貼り付け機構203で貼りつけ、さらに圧着ローラ107で、基材テープロール202から繰り出された基材テープ205を無線タグ回路素子Toを挿入介在させるようにカバーフィルム103に貼り合わせ、カバーフィルム103、無線タグ回路素子To、基材テープ205の積層構造の印字済タグラベル用テープ210を生成する。そして、このタグラベル用テープ210を用いて、印字付きの無線タグラベルT′を作成する。
以上の結果、本実施形態においても、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、上記チップテープロール115、チップテープ巻取りローラ116、ベーステープ供給ロール206、ベーステープ巻取りローラ204、基材テープロール202、圧着ローラ107、リボン供給ロール111、リボン巻取りローラ106、カバーフィルムロール104、搬送転向ロール117,118等をカートリッジ化し1つのカートリッジ200内に収納することにより、従来技術のようにIC回路部とアンテナ部とを一体的に接続するための別工程を必要とすることなく無線タグ回路素子Toを完成させることができる。また、無線タグ回路素子Toの生成にあたり消耗品となるIC回路部151及びアンテナ152の補充や、さらに無線タグラベルTへの印字のために消耗品となるカバーフィルム103の補充を容易かつ手軽に行うことができ、さらにカートリッジ200をカートリッジホルダ部から取り外しチップテープロール115とベーステープ供給ロール206とを個別に交換することが可能である。
またこのとき、チップ搬送テープ112側の位置検出センサ114Aやベーステープ201側の位置検出センサ114Bでそれぞれ検出したIC回路部151やアンテナ152の位置に応じ、制御回路30が、チップ搬送テープ112の搬送状態(言い換えればIC回路部151の搬送位置)やベーステープ101の搬送状態(言い換えればアンテナ152の搬送状態)を適宜制御することにより、上記第1実施形態と同様、常に組み立てずれ(貼り合わせずれ)のない正常な状態の無線タグ回路素子Toを生成することができる。
その他、上記第1の実施形態と同様、サブカートリッジ119によるチップ搬送テープ112の補充も容易かつ手軽に可能である。
なお、上記本発明の第2実施形態は、本発明の趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲でさらに種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
(2−1)アンテナをIC回路部側へ載せかえて貼り合わせる場合
すなわち、上記(1−1)の変形例で説明したのと同様、ロール115から繰り出されるテープ(この場合はアンテナテープ)112にアンテナ152,152が取り付けられ、ロール202から繰り出されるベーステープ(この場合はICチップテープ)201にIC回路部151及び接続端子159,159が取り付けられており、ベーステープ201上のIC回路部151及び接続端子159,159を搬送転向ロール117,118でテープ112側へ載せかえ、テープ112上のアンテナ152,152に貼り付けるようにしても良い。
この場合も、上記実施形態と同様の効果を得られる。
(2−2)アンテナ側をサブカートリッジ化する場合
すなわち、上記(1−2)の変形例で説明したのと同様、アンテナ152,152を備えたベーステープ201を巻回したベーステープロール202、搬送転向ローラ117、ベーステープ巻取りローラ204、貼り付け機構203等をまとめてサブカートリッジ化してもよい。あるいは上記(2−1)の変形例の場合は、上記第2実施形態と同様、アンテナ152,152を備えたテープ(アンテナテープ)112を巻回したロール115、搬送転向ロール118、巻取りローラ116をサブカートリッジ119としてカートリッジ200に対し着脱可能な構造とすればよい。いずれにしても、アンテナテープ側もしくはICチップテープ側をサブカートリッジ化することで、それらについての補充がさらに容易になる、という同様の効果を得ることができる。
(2−3)全テープを貼り合わせた後に印字を行う場合
すなわち、上記(1−4)の変形例で説明したのと同様、先にカバーフィルム103に無線タグ回路素子Toを介して基材テープ205を貼り合わせた後、カバーフィルム103部分に印字を行う場合である。
図20はこのような変形例におけるカートリッジ200′の詳細構造を説明するための説明図であり、上記第2実施形態の図16に対応する図である。図16と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図20に示すように、この変形例では、カートリッジ200′が上記カートリッジホルダ部に装着されることでロールホルダ(図示せず)が離反位置から当接位置に移動されると、例えば感熱紙により構成されたカバーフィルム103及び上記基材テープ205が圧着ローラ107とサブローラ109との間に狭持され、さらには下流側の印字ヘッド10とプラテンローラ108との間に狭持される。なお、この変形例では、上記実施形態に比べて、プラテンローラ108と印字ヘッド10との図中上下方向位置が逆になっている。
そして、カートリッジ用モータ23の駆動力によって上述したように圧着ローラ107が矢印Bで示す方向に回転駆動されると、これに伴ってサブローラ109及びプラテンローラ108が同期して回転する。そして、前述したようにベーステープロール202より繰り出されたベーステープ201上に形成された無線タグ回路素子Toが、上記貼り付け機構203によって適宜のタイミングで挿入して取り付けることにより、基材テープ205とカバーフィルム103とを無線タグ回路素子Toを介在させて圧着し一体化しつつ、圧着ローラ107及びサブローラ109でさらに下流側の印字ヘッド10側へと供給する。このとき、前述の上記印刷駆動回路25(図2参照)により印字ヘッド10の複数の発熱素子が通電され、これによって上記一体化した基材テープ205及びカバーフィルム103のうちカバーフィルム103部分の表面側(図20中上側)に印字Rが印刷される。こうして印字済タグラベル用テープ210が形成され、カートリッジ200′外へと搬出される。
なお上記において、貼り付け機構203が、第3ロールから繰り出された被印字テープの所望の位置にICチップテープ又はアンテナテープ上に生成された無線タグ回路素子を取り付ける第2取り付け手段を構成する。
本変形例においては、無線タグ回路素子Toを介在させつつ基材テープ205とカバーフィルム103とを先に貼り合わせた後、カバーフィルム103部分に印字を行う構成において、上記第2の実施形態と同様、IC回路部151とアンテナ152とを一体的に接続するための別工程を必要とせず無線タグ回路素子Toを完成させることができ、チップテープロール115とベーステープ供給ロール206とを個別に交換できるという効果を得られる。
なお、この変形例において、さらに上記(2−1)の変形例を適用してアンテナをIC回路部側へ載せかえて貼り合わせるようにしたり、上記(2−2)の変形例を適用してアンテナ側をサブカートリッジ化したりしてもよいことは言うまでもない。
(3)無線タグ情報の書き込みを行う場合
なお、これまでに説明した、上記第1実施形態及びその変形例、上記第2実施形態及びその変形例においては、すべて、読み取りのみ可能な(書き込みは不可の)無線タグの生成システムに本発明を適用した場合を例にとって説明したが、これに限られず、無線タグ回路素子ToのIC回路部151に無線タグ情報の書き込みを行う無線タグの生成システムに本発明を適用してもよい。
以下、そのような変形例の一例として、前述した本発明の第1の実施形態の構成において無線タグ回路素子ToのIC回路部151に情報書き込みを行うようにした例を説明する。
図21は、この変形例における制御回路30で実行する無線タグラベルの作成手順(無線タグ情報の書き込み手順)を表すフローチャートであり、上記第1の実施形態の図10に相当する図である。
図21では、図10と同等の手順には同一の符号を付している。図21において、無線タグラベル作成装置2の書き込み操作が行われるとこのフローが開始され、ステップS105Aは図10のステップS105と同様に印字情報を読み込むのに加え、無線タグToに書き込むための無線タグ情報(少なくともタグ識別情報を含む)を書き込む。このステップS105Aが終了した後はステップS110Aに移り、前述の変数N及びフラグFに加え、さらに変数M(詳細は後述)を0に初期化する。
その後、図10と同様のステップS115、ステップS500、ステップS120を経て、ステップS200Aに移る。ステップS200Aでは、タグ情報書き込み処理を行い、書き込むためのメモリ初期化(消去)を行った後、上記無線タグ情報を無線タグ回路素子Toに送信して書き込む(詳細は後述の図22参照)。このステップS200Aが終了したら図10と同様、ステップS125に移る。
ステップS125では、図10と同様にフラグF=0であるかどうかが判定され、この判定が満たされたら、ステップS130Aに移る。
ステップS130Aでは、上記ステップS200Aで無線タグ回路素子Toに書き込まれた情報と、これに対応して既に印字ヘッド10により印字された印字情報との組み合わせが、入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し端末5又は汎用コンピュータ6を介して出力され、図10のステップS130と同様に例えばルートサーバ4に記憶される。なお、この記憶データは必要に応じて端末5又は汎用コンピュータ6より参照可能に格納保持される。
以降の手順は図10と内容は実質同様であるので、説明を省略する。
図22は、上述のステップS200Aの詳細手順を表すフローチャートである。
この図22において、まず、ステップS300において、公知の適宜の手法で上記タグ識別情報としての識別番号IDを設定し、さらに情報書き込み対象とする無線タグ回路素子Toがアンテナ14近傍に搬送される。
その後、ステップS320において、無線タグ回路素子Toのメモリ部157に記憶された情報を初期化する「Erase」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Erase」信号が生成されて高周波回路21を介して書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、そのメモリ部157を初期化する。
次に、ステップS330において、メモリ部157の内容を確認する「Verify」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Verify」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。その後ステップS340において、上記「Verify」信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
次に、ステップS350において、リプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子Toのメモリ部157内の情報を確認し、メモリ部157が正常に初期化されたか否かを判定する。
判定が満たされない場合はステップS360に移ってMに1を加え、さらにステップS370においてM=5かどうかが判定される。M≦4の場合は判定が満たされずステップS320に戻り同様の手順を繰り返す。M=5の場合はステップS380に移り、エラー表示信号を入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し上記端末5又は汎用コンピュータ6へ出力し、対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、ステップS385で前述のフラグF=1にして、このフローを終了する。このようにして初期化が不調でも5回までは再試行が行われる。
ステップS350の判定が満たされた場合、ステップS390に移り、所望のデータをメモリ部157に書き込む「Program」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22で本来書き込みたい上記IDを含むアクセス情報としての「Program」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、そのメモリ部157に情報が書き込まれる。
その後、ステップS400において、「Verify」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Verify」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。その後ステップS410において、上記「Verify」信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
次に、ステップS420において、リプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子Toのメモリ部157内に記憶された情報を確認し、前述の送信した所定の情報がメモリ部157に正常に記憶されたか否かを判定する。
判定が満たされない場合はステップS430に移ってNに1を加え、さらにステップS440においてN=5かどうかが判定される。N≦4の場合は判定が満たされずステップS390に戻り同様の手順を繰り返す。N=5の場合は前述したステップS380に移り、同様に上記端末5又は汎用コンピュータ6に対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、このフローを終了する。このようにして情報書き込みが不調でも5回までは再試行が行われる。
ステップS420の判定が満たされた場合、ステップS450に移り、「Lock」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22で「Lock」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、当該無線タグ回路素子Toへの新たな情報の書き込みが禁止される。これにより、書き込み対象とする無線タグ回路素子Toへの無線タグ情報の書き込みが完了し、このフローを終了する。
以上のルーチンにより、アクセス対象の無線タグ回路素子Toに対し、IC回路部151に所望の無線タグ情報を書き込みことができる。
以上のように、本変形例においては、無線タグ情報の書き込みを行う無線タグ生成システムにおいて、上記第1の実施形態とほぼ同様の効果を得る。
また、同様にして、上記第2の実施形態や、上記(1−1)(1−2)(1−3)(1−4)(2−1)(2−2)(2−3)で説明した各変形例において、無線タグ情報の書き込みを行うようにしてもよい。
なお、以上で用いた「Scroll All ID」信号、「Erase」信号、「Verify」信号、「Program」信号とは、EPC globalが策定したAuto−ID仕様に準拠しているものとする。EPC globalは、流通コードの国際機関である国際EAN協会と、米国の流通コード機関であるUniformed Code Council(UCC)が共同で設立した非営利法人である。なお、他の規格に準拠した信号でも、同様の機能を果たすものであればよい。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。