JP4496466B2 - タグラベル作成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、外部と情報の無線通信が可能な無線タグをテープ状に連続的に作成するタグラベル作成装置に関するものである。
従来、被印字材となるテープをロール状にカートリッジ(カセット)内に収納し、ロールよりテープを繰り出しつつ所望の文字を印刷してラベル状に排出するテープ印字装置(ラベル作成装置)が既に提唱されている(例えば、特許文献1)。
この従来技術においては、テープを巻回したテープ供給リールと、インクリボンを巻回したリボン供給リールとを備え、テープ供給リールから上記テープを繰り出しつつ、リボン供給リールから繰り出した上記インクリボンによって所定の印字を行い、これを切断してラベルを作成する。このとき、操作者により入力された印字文字データに応じてその印字に消費されるテープ長さを演算し、さらにこれに基づきテープ残量を算出して表示するようになっている。
特開平10−181160号公報(段落番号0005〜0025、図1〜図12)
近年、小型の無線タグとリーダ(読み取り装置)/ライタ(書き込み装置)との間で非接触で情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Ratio Frequency Identification)システムが注目されている。例えばラベル状の無線タグに備えられた無線タグ回路素子は、所定の無線タグ情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されて情報の送受信を行うアンテナとを備えており、無線タグが汚れている場合や見えない位置に配置されている場合であっても、リーダ/ライタ側よりIC回路部の無線タグ情報に対してアクセス(情報の読み取り/書き込み)が可能であり、商品管理や検査工程等の様々な分野において実用が期待されている。
ここで、このような無線タグについて、内部に記憶されたタグ情報とは別にその無線タグ情報に関連した情報をラベルに印字し、このラベルをタグに貼り合わせて使用する(=印字付き無線タグラベル)ようにすれば、ユーザ側から上記関連情報を視認できて何かと便利である。
そこで、上記従来技術を応用して印字付き無線タグラベルを作成することが考えられるが、無線タグ回路素子は固定の長さであるのに対し、通常、印字文字の長さはその文字数によって変化する。このため、文字を印字した可変長の被印字テープと、これに対応して長さが可変の基材テープとの間に、固定の長さの無線タグ回路素子を挿入して挟み込み、可変長の無線タグラベルを作成するのが望ましい。この場合、被印字テープ、基材テープ、無線タグ回路素子のいずれもが消耗品であり、使用とともに減少して行く。どの1つがなくなっても正常な無線タグラベルは作成できなくなるため、そのような場合は作成を停止するか、少なくとも最も高価な無線タグ回路素子の無駄な挿入は避けるべきであるが、そのような装置は従来提唱されていなかった。
本発明の目的は、テープ側の残量不足時に無線タグ回路素子が無駄に使用されるのを防止できるタグラベル作成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、基材テープ及び被印字テープがそれぞれ巻回された第1ロール及び第2ロールを備えた第1カートリッジと;所定の情報を記憶するIC回路部及びこのIC回路部に接続され情報の送受信を行うタグ側アンテナを有する無線タグ回路素子を複数収納するとともに順次取り出し可能に構成された第2カートリッジと;を着脱可能なカートリッジホルダ部と、前記被印字テープに印字を行う印字ヘッドと、前記基材テープ及び前記被印字テープを前記第1ロール及び前記第2ロールからそれぞれ繰り出すためのテープ駆動軸と、前記第1ロール及び前記第2ロールからそれぞれ繰り出された前記基材テープ及び前記被印字テープの間に挿入するために、前記無線タグ回路素子を前記第2カートリッジからの取り出し方向に駆動するタグ取り出し駆動軸と、前記基材テープ又は前記被印字テープの残量を検出する残量検出手段と、この残量検出手段で検出したテープ残量に応じ、前記無線タグ回路素子の前記挿入及び不挿入を切り換えるように前記タグ取り出し駆動軸を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
カートリッジホルダ部に第1カートリッジ及び第2カートリッジが装着されると、テープ駆動軸が駆動されて第1カートリッジの第1ロールから基材テープが繰り出されるとともに第2ロールから被印字テープが繰り出され、被印字テープには印字ヘッドによって所定の印字が行われる。一方、タグ取り出し駆動軸が駆動されて第2カートリッジより無線タグ回路素子が取り出され、上記印字後の被印字テープと基材テープとの間に挿入され、タグラベルが作成される。ここで、本願第1発明においては、上記のようなタグラベル作成動作時において、残量検出手段が基材テープ又は被印字テープの残量を検出し、制御手段がこの検出したテープ残量に応じタグ取り出し駆動軸を制御し、無線タグ回路素子を上記被印字テープと基材テープとの間に挿入するか挿入しないかを切り換える。これにより、無線タグラベルを作成するのに必要なテープ残量が不足している場合には、無線タグ回路素子を挿入しないようにすることができる。この結果、残量不足で寸法の足らない被印字テープ又は基材テープに無線タグ回路素子が挿入される無線タグ回路素子の無駄使いを防止できる。また、そのような不良品の発生を未然に防止できるので歩留まりを向上することができる。
第2の発明は、上記第1発明において、前記制御手段は、前記残量検出手段で検出したテープ残量が前記無線タグ回路素子の長さに対応した所定値より短い場合には、前記無線タグ回路素子の前記第2カートリッジからの取り出しを制限することを特徴とする。
テープ残量が所定値より短くなった場合は、その所定値の設定に応じて、無線タグラベルの作成をあと1個限りとみなして第2カートリッジから無線タグ回路素子を1つのみ取り出せるようにしたり、あるいは、無線タグラベルの作成が不可能になったとみなし第2カートリッジから無線タグ回路素子を取り出さないようにする。このように取り出しを制限することで、無線タグ回路素子の無駄使いを防止し、不良品の発生による歩留まりの低下を防止できる。
第3の発明は、上記第1又は第2発明において、前記残量検出手段は、前記基材テープに形成された残量不足識別子を検出することを特徴とする。
基材テープに設けた残量不足識別子を検出することにより、基材テープのテープ残量の不足状態(あと1つのみ作成可あるいは作成不可等)を検知することができる。
第4の発明は、上記第3発明において、前記基材テープは、前記無線タグ回路素子を貼り付け対象に貼り付けるための粘着材を備えた粘着層と、この粘着層の前記貼り付け側を覆うとともに貼り付け時には剥離される剥離層とを含む積層構造であり、前記残量検出手段は、前記剥離層に形成された前記残量不足識別子を検出することを特徴とする。
剥離層に残量不足識別子を設けることにより、無線タグラベルの使用時(貼り付け時)には剥がされるので、貼り付け後の無線タグラベルの外観を損ねるのを防止できる。
第5の発明は、上記第1乃至第4発明のいずれか1つにおいて、前記残量検出手段は、前記印字ヘッドで印字が開始された後に、前記テープ残量の検出を行うことを特徴とする。
少なくとも印字開始直後に残量検出を行うことにより、その時点で残量不足が判明したら即座に無線タグ回路素子の挿入を制限する(1つだけ挿入する又は挿入を禁止する)ことが可能となり、確実に無線タグ回路素子の無駄使いを防止し、不良品の発生による歩留まりの低下を防止できる。
第6の発明は、上記第5発明において、前記残量検出手段は、前記タグ取り出し駆動軸により前記無線タグ回路素子が取り出される前に、前記テープ残量の検出を行うことを特徴とする。
無線タグ回路素子の挿入直前に残量検出を行うことにより、ギリギリまで残量不足でないかどうかを見極めることができ、さらに確実に無線タグ回路素子の無駄使いを防止できる。
第7の発明は、上記第5又は第6発明において、前記残量検出手段で検出したテープ残量に応じ、そのテープ残量と前記印字ヘッドによる印字残量とを比較する比較手段を有し、前記制御手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記無線タグ回路素子の前記挿入及び不挿入を切り換えるように前記タグ取り出し駆動軸を制御することを特徴とする。
印字開始後に残量検出手段でテープ残量を検出し、その残量結果に応じて比較手段でテープ残量と印字残量との比較を行う。さらにその比較結果に基づいて制御手段が無線タグ回路素子の挿入・不挿入を切り換える。これにより、印字残量に対しテープ残量が足りている場合にはそのまま挿入を行い、足りていない場合はテープ挿入を禁止する等の制御が可能となる。
第8の発明は、上記第1乃至第4発明のいずれか1つにおいて、前記残量検出手段は、前記印字ヘッドで印字が開始される前に、前記テープ残量の検出を行うことを特徴とする。
印字開始前に残量検出を行うことにより、その時点で残量不足が判明したら印字を中止することが可能となり、無駄な印字動作を回避することができる。
第9の発明は、上記第8発明において、前記残量検出手段で検出したテープ残量が前記無線タグ回路素子の長さに対応した所定値より短い場合に、その旨を報知するための信号を出力する第1報知信号出力手段を有することを特徴とする。
これにより、所定値の設定に応じて、テープ残量が不足し無線タグラベルをあと1つしか作成できない、あるいは1つも作成できない等を使用者側に認識させることができる。
第10の発明は、上記第3又は第4発明において、前記残量不足識別子は、前記基材テープの終端部から、前記無線タグ回路素子の前記挿入を行うために必要な基材テープ最小長の1.0倍以上2.0倍未満の距離において前記残量検出手段で検出可能なように、前記基材テープに形成されていることを特徴とする。
これにより、基材テープの残量が無線タグラベルをあと1つしか作成できない状態であることを確実に検出することができる。すなわち、基材テープの残量が少なくとも最小長の1.0倍の長さであることを検出することで、基材テープの残量不足検出後において残った基材テープによって最終となる一枚の無線タグラベルを確実に作成することができる。また最小長の2.0倍未満とすることにより、最終となる1枚の無線タグラベル作成後の残りテープ長を少なくすることができ、残りテープ交換時に発生する無駄を最小限にすることができる。
第11の発明は、上記第10発明において、前記残量不足識別子は、前記残量検出手段で検出可能な前記基材テープの終端部からの距離が互いに異なる複数個が設けられていることを特徴とする。
これにより、挿入しようとする無線タグ回路素子の大きさが複数種類ある場合に、各種類ごとに残量不足識別子を使い分けることができる。
第12の発明は、上記第1乃至第11発明のいずれか1つにおいて、内包する前記無線タグ回路素子の種類に応じ前記第2カートリッジに形成された被検出部のタグ情報を検出するタグ情報検出手段を有することを特徴とする。
これにより、挿入しようとする無線タグ回路素子の大きさや種類等といったタグ情報を第2カートリッジの被検出部から検出し、これに応じて残量不足及びそれが近いことの判定や無線タグ回路素子の挿入・不挿入の切り換えに利用することが可能となる。
第13の発明は、上記第10又は第11発明において、前記基材テープは、前記残量不足識別子より前記終端部と反対側において前記残量検出手段で検出可能なように形成された残量注意識別子を備えることを特徴とする。
これにより、残量不足状態が近づいているという予兆としての残量注意識別子を残量検出手段で検出することができる。
第14の発明は、上記第13発明において、前記残量検出手段で前記残量注意識別子が検出された場合に、その旨を報知するための信号を出力する第2報知信号出力手段を有することを特徴とする。
これにより、使用者側に、残量不足状態が近づいているという予兆を確実に認識させることができる。
本発明によれば、制御手段により、無線タグラベルを作成するのに必要なテープ残量が不足している場合には、無線タグ回路素子を挿入しないようにすることができる。したがって、テープ側の残量不足時に無線タグ回路素子が無駄に使用されるのを防止できる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態のタグラベル作成装置が適用される無線タグ生成システム(無線タグ情報通信システム)を表すシステム構成図である。この実施形態は、本発明を読み取りのみ可能な(書き込みは不可の)無線タグの生成システムに適用した場合の実施形態である。
図1に示すこの無線タグ生成システム1において、本実施形態によるタグラベル作成装置2は、有線あるいは無線による通信回線3を介してルートサーバ4、端末5、汎用コンピュータ6、及び複数の情報サーバ7に接続されている。
図2は、上記タグラベル作成装置2の詳細構造を表す概念的構成図である。
図2において、タグラベル作成装置2の装置本体8には、凹所としてのカートリッジホルダ部(図示せず)が設けられ、このホルダ部に、カートリッジ100が着脱可能に取り付けられている。
装置本体8は、カートリッジ(主カートリッジ;第1カートリッジ)100を嵌合させる上記カートリッジホルダ部を備えるとともに外郭を構成する筐体9と、カバーフィルム(被印字テープ)103に所定の印字(印刷)を行う印字ヘッド(サーマルヘッド)10と、カバーフィルム103への印字が終了したインクリボン105を駆動するリボン巻取りローラ駆動軸11と、タグカートリッジ(第2カートリッジ)114内の無線タグ回路素子Toを駆動して、カートリッジ100の基材テープ供給部100aから供給される基材テープ101と中間テープ112との間に挿入するタグ挿入駆動軸(タグ取り出し駆動軸)113と、上記無線タグ回路素子Toが介在挿入された基材テープ101及び中間テープ112とカバーフィルム(被印字テープ)103とを貼り合わせつつ印字済タグラベル用テープ110としてカートリッジ100から繰り出すための圧着ローラ駆動軸(テープ駆動軸)12と、印字済タグラベル用テープ110に備えられる無線タグ回路素子To(詳細は後述)との間でUHF帯等の高周波を用いて無線通信により信号の送受を行うアンテナ14と、上記印字済タグラベル用テープ110を所定のタイミングで所定の長さに切断しラベル状の無線タグラベルT(詳細は後述)を生成するカッタ15と、上記無線通信による信号送受時において無線タグ回路素子Toをアンテナ14に対向する所定のアクセスエリアに設定保持するとともに、切断後の無線タグラベルTを案内するための一対の搬送ガイド13と、その案内された無線タグラベルTを搬出口(排出口)16へと搬送し送出する送出ローラ17と、搬出口16における無線タグラベルTの有無を検出するセンサ18とを有する。
一方、装置本体8はまた、上記アンテナ14を介し上記無線タグ回路素子Toへアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための高周波回路21と、無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理するための信号処理回路22と、前述したリボン巻取りローラ駆動軸11、圧着ローラ駆動軸12、挿入駆動軸113を駆動するカートリッジ用モータ23と、このカートリッジ用モータ23の駆動を制御するカートリッジ駆動回路24と、上記印字ヘッド10への通電を制御する印刷駆動回路25と、上記カッタ15を駆動して切断動作を行わせるソレノイド26と、そのソレノイド26を制御するソレノイド駆動回路27と、上記送出ローラ17を駆動する送出ローラ用モータ28と、この送出ローラ用モータ28を制御する送出ローラ駆動回路29と、上記高周波回路21、信号処理回路22、カートリッジ駆動回路24、印刷駆動回路25、ソレノイド駆動回路27、送出ローラ駆動回路29等を介し、タグラベル作成装置2全体の動作を制御するための制御回路30と、基材テープ101の残量を検出する残量検出センサ(残量検出手段)117とを有する。
制御回路30は、いわゆるマイクロコンピュータであり、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。またこの制御回路30は、入出力インターフェイス31を介し例えば通信回線に接続され、この通信回線に接続された前述のルートサーバ4、他の端末5、汎用コンピュータ6、及び情報サーバ7等との間で情報のやりとりが可能となっている。
図3は、カートリッジ100及びタグカートリッジ114の詳細構造を説明するための説明図である。
この図3において、カートリッジ100は、筐体100Aと、この筐体100A内に配置され帯状の上記基材テープ101が巻回された第1ロール102と、上記基材テープ101と略同じ幅である透明な上記カバーフィルム103が巻回された第2ロール104と、例えば白い材質からなる上記中間テープ112が巻回された第3ロール115と、上記インクリボン105(熱転写リボン、但しカバーフィルムが感熱テープの場合は不要)を繰り出すリボン供給側ロール111と、印字後のリボン105を巻取るリボン巻取りローラ106と、上記無線タグ回路素子Toが介在挿入された基材テープ101及び中間テープ112とカバーフィルム(被印字テープ)103とを貼り合わせつつ押圧し接着させ上記印字済タグラベル用テープ110としつつ矢印Aで示す方向にテープ送りをする(=テープ送りローラとしても機能する)圧着ローラ107とを有する。
第1ロール102は、リール部材102aの周りに上記基材テープ101を巻回し、第2ロール104は、リール部材104aの周りに上記カバーフィルム103を巻回し、第3ロール115は、リール部材115aの周りに上記中間テープ112を巻回している。
基材テープ101はこの例では4層構造であり、無線タグ回路素子Toを挟んで中間テープ112はこの例では3層構造となっている(図3中部分拡大図参照)。すなわち基材テープ101は、内側に巻かれていた側(図3中左側)よりその反対側(図3中右側)へ向かって、適宜の粘着材からなる粘着層101a、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成る色付きのベースフィルム101b、適宜の粘着材を添加した粘着層101c、剥離紙(剥離層)101dの順序で積層され構成されている。中間テープ112はこの例では3層構造となっており、内側に巻かれていた側(図3中左側)よりその反対側(図3中右側)へ向かって、適宜の粘着材からなる粘着層112a、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成る例えば白色のフィルム112b、適宜の粘着材を添加した粘着層112cの順序で積層され構成されている。
このとき、基材テープ101の粘着層101aと中間テープ112の粘着層112cとは、無線タグ回路素子Toを介在させつつ保持する役割を果たす。なお、粘着層112cは無線タグ回路素子Toの挿入保持性が確保できるのであれば適宜省略してもよい。また基材テープ101の剥離紙101dは、ベースフィルム101bの裏側(図3中右側)に上記粘着層101cを介し接着されており、最終的にラベル状に完成した無線タグラベルTが所定の商品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層101cにより当該商品等に接着できるようにするものである。
無線タグ回路素子Toは、情報の送受信を行うアンテナ(タグ側アンテナ)152と、このアンテナ152に接続され情報を記憶するIC回路部151とから構成されている。そして、タグカートリッジ114内にばね116で出口側に押圧付勢されつつこの例では平積みに積層されており、上記挿入駆動軸113(あるいはこれに固定した適宜のローラ手段等でもよい)によって、1つ1つカートリッジ114外に取り出される。そして、順次、上記基材テープ101の粘着層101aと、上記中間テープ112の粘着層112cとの間に、挿入されて保持される。 この結果、上記基材テープ粘着層101aと中間テープ粘着層112cとの間において、テープ長手方向に複数の無線タグ回路素子Toが所定の等間隔で順次内包配置された積層構造が形成されることとなる。
一方、第2ロール104より繰り出されるカバーフィルム103は、その裏面側(すなわち上記基材テープ101と接着される側)に配置されたリボン供給側ロール111及びリボン巻取りローラ106で駆動されるリボン105が上記印字ヘッド10に押圧されることで、リボン105がカバーフィルム103の裏面に当接させられるようになっている。そして、リボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107は、それぞれ上記装置本体8外に設けた例えばパルスモータである上記カートリッジ用モータ23(前述の図2参照)の駆動力が上記リボン巻取りローラ駆動軸11及び上記圧着ローラ駆動軸12に伝達されることによって回転駆動される。
上記構成のカートリッジ100において、上記第1ロール102より繰り出された基材テープ101と、上記第3ロール115から繰り出される中間テープ112との間に、タグカートリッジ114から排出された無線タグ回路素子Toが順次挿入されて保持され、その状態(以下適宜、タグ内包テープ体101,112という)で圧着ローラ107へと供給される。一方、第2ロール104より繰り出されるカバーフィルム103は、前述のように印字ヘッド10の押圧によってその裏面側をインクリボン105に当接された状態となる。そして、カートリッジ100が上記装置本体8のカートリッジホルダ部に装着されロールホルダ(図示せず)が離反位置から当接位置に移動されると、カバーフィルム103及びインクリボン105が印字ヘッド10とプラテンローラ108との間に狭持されるとともに、タグ内包テープ体101,112及びカバーフィルム103が圧着ローラ107とサブローラ109との間に狭持される。そして、カートリッジ用モータ23の駆動力によってリボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107が矢印B及び矢印Dで示す方向にそれぞれ同期して回転駆動される。このとき、前述の圧着ローラ駆動軸12と上記サブローラ109及びプラテンローラ108はギヤ(図示せず)にて連結されており、圧着ローラ駆動軸12の駆動に伴い圧着ローラ107、サブローラ109、及びプラテンローラ108が回転し、第1ロール102及び第3ロール115から基材テープ101及び中間テープ112が繰り出され、上述のようにタグ内包テープ体101,112として圧着ローラ107へ供給される。一方、第2ロール104からはカバーフィルム103が繰り出されるとともに、上記印刷駆動回路25により印字ヘッド10の複数の発熱素子が通電される。この結果、カバーフィルム103の裏面に印字R(後述の図7参照)が印刷される。そして、上記タグ内包テープ体101,112と上記印刷が終了したカバーフィルム103とが上記圧着ローラ107及びサブローラ109により接着されて一体化され、印字済タグラベル用テープ110として形成され、カートリッジ100外へと搬出される。なお、カバーフィルム103への印字が終了したインクリボン105は、リボン巻取りローラ駆動軸11の駆動によりリボン巻取りローラ106に巻取られる。
図4は、上記残量検出センサ117による検出対象である、基材テープ110の詳細構造を表す裏面図である。図4に示すように、基材テープ110の裏面、詳細には剥離紙101dの表面には、残量が残り少なくなったことを表すためのエンドマーク(残量不足識別子)Rmが形成されている。残量検出センサ117は、光学的検出、磁気的検出等の公知の手法により上記マークRmの検出を行うものであり、対応する検出信号を上記制御回路30に入力する。なお、この残量検出センサ117はタグ挿入位置近傍に配設されている。制御回路30は、これに応じて(詳細は後述)無線タグラベルTの生成に最低限必要な長さに対して基材テープ101の残量が不足していないかどうかを判定し、この判定結果に応じてタグ挿入駆動軸113を制御し、無線タグ回路素子Toの挿入を行うか行わないかを切り換え制御する。
エンドマークRmは、この観点から、基材テープ101と中間テープ112との間に挿入される無線タグ回路素子Toの長さに応じた所定長さだけ設けられており、この例では、基材テープ101の終端部Eから、1つの無線タグ回路素子Toの挿入を行うために最低限必要な基材テープ最小長L(図示せず、余裕分等を含み予め設定されている)の1.0倍以上2.0倍未満の距離Loの長さだけ、剥離紙101dに形成されている。なお、図示のように終端部Eから距離Loだけ継続して形成しなくても、例えば距離Loの位置近傍のみに形成する等でもよく、少なくとも残量検出センサ117が距離Loの位置において検出可能としていれば足りる。
図5は、上記高周波回路21の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図5において、高周波回路21は、アンテナ14を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部32と、アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波を入力する受信部33と、送受分離器34とから構成される。
送信部32は、無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ情報にアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための搬送波を発生させる水晶振動子35、PLL(Phase Locked Loop)36、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)37と、上記信号処理回路22から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では信号処理回路22からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路38(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路38により変調された変調波を、制御回路30からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定し増幅する可変送信アンプ39とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、好適にはUHF帯の周波数を用いており、上記送信アンプ39の出力は、送受分離器34を介してアンテナ14に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部151に供給される。
受信部33は、アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生させられた搬送波とを掛け合わせる受信第1乗算回路40と、その受信第1乗算回路40の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ41と、この第1バンドパスフィルタ41の出力を増幅して第1リミッタ42に供給する受信第1アンプ43と、上記アンテナ14により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生された後に位相が90°ずらされた搬送波とを掛け合わせる受信第2乗算回路44と、その受信第2乗算回路44の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ45と、この第2バンドパスフィルタ45の出力を入力するとともに増幅して第2リミッタ46に供給する受信第2アンプ47とを備えている。そして、上記第1リミッタ42から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ46から出力される信号「RXS−Q」は、上記信号処理回路22に入力されて処理される。
また、受信第1アンプ43及び受信第2アンプ47の出力は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)回路48にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が信号処理回路22に入力されるようになっている。このようにして、本実施形態のタグラベル作成装置2では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの反射波の復調が行われる。
図6は、上記無線タグ回路素子Toの機能的構成を表す機能ブロック図である。この図6において、無線タグ回路素子Toは、タグラベル作成装置2側のアンテナ14とUHF帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行う上記アンテナ152と、このアンテナ152に接続された上記IC回路部151とを有している。
IC回路部151は、アンテナ152により受信された搬送波を整流する整流部153と、この整流部153により整流された搬送波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部154と、上記アンテナ152により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部155に供給するクロック抽出部156と、所定の情報信号を記憶し得る情報記憶手段として機能するメモリ部157と、上記アンテナ152に接続された変復調部158と、上記整流部153、クロック抽出部156、及び変復調部158等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部155とを備えている。
変復調部158は、アンテナ152により受信された上記タグラベル作成装置2のアンテナ14からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部155からの応答信号に基づき、アンテナ152より受信された搬送波を変調反射する。
制御部155は、上記変復調部158により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部157において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部158により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
図7(a)及び図7(b)は、上述のようにして無線タグ回路素子Toの情報読み取り(又は後述の書き込み)及び印字済タグラベル用テープ110の切断が完了し形成された無線タグラベルTの外観の一例を表す図であり、図7(a)は上面図、図7(b)は下面図である。また図7(c)は、前述したエンドマークが長さ方向全体にわたって形成された(言い換えれば対応する基材テープ101を用いて作成された最後の一枚の)無線タグラベルTの例における下面図である。また図8は、図7(a)中VIII−VIII′断面による横断面図である。
これら図7(a)〜(c)、及び図8において、無線タグラベルTは、図3に示した(無線タグ回路素子Toを含めた)8層構造にカバーフィルム103が加わった9層構造となっており、カバーフィルム103側(図8中上側)よりその反対側(図8中下側)へ向かって、カバーフィルム103、中間テープ112の粘着層112a、フィルム112b、粘着層112c、無線タグ回路素子To、基材テープ101の粘着層101a、ベースフィルム101b、粘着層101c、剥離紙101dで9層を構成している。そして、前述のようにアンテナ152を含む無線タグ回路素子Toが基材テープ粘着層101aと中間テープ粘着層101cとの間に介在配置されるとともに、カバーフィルム103の裏面に印字R(この例では無線タグラベルTの種類を示す「RF−ID」の文字)が印刷されている。
図9は、上述したようなタグラベル作成装置2による無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ情報へのアクセス(読み取り又は書き込み)に際して、上記した端末5又は汎用コンピュータ6に表示される画面の一例を表す図である。
図9において、この例では、無線タグ回路素子Toに対応して印刷された印字文字R、その無線タグ回路素子Toに固有のIDであるアクセス(読み取り又は書き込み)ID、上記情報サーバ7に記憶された物品情報のアドレス、及び上記ルートサーバ4におけるそれらの対応情報の格納先アドレス等が前記端末5又は汎用コンピュータ6に表示可能となっている。そして、その端末5又は汎用コンピュータ6の操作によりタグラベル作成装置2が作動されて、カバーフィルム103に上記印字文字Rが印刷されると共に、後述するようにIC回路部151に予め記憶された物品情報等の無線タグ情報が読みとられる(又はIC回路部151に上記書き込みID及び物品情報等の情報が書き込まれる)。
なお、上記においては、印刷動作に伴い搬送ガイド13を移動中の印字済タグラベル用テープ110に対してアクセスエリア内に保持してアクセス(読み取り又は書き込み)するようにした例を示したが、これに限られず、その印字済タグラベル用テープ110を所定位置で停止させて搬送ガイド13にて保持した状態で上記アクセスを行うようにしてもよい。
また、上記のような読み取り又は書き込みの際、生成された無線タグラベルTのIDとその無線タグラベルTのIC回路部151から読みとられた情報(又はIC回路部151に書き込まれた情報)との対応関係は、前述のルートサーバ4に記憶され、必要に応じて参照できるようになっている。
図10は、上述した無線タグラベルTの作成、すなわち、カバーフィルム103を搬送し印字ヘッド10で所定の印字を行いつつタグ内包テープ体101,112を貼り合わせて印字済タグラベル用テープ110とした後印字済タグラベル用テープ110を無線タグ回路素子Toごとに切断し、無線タグラベルTとする際に、制御回路30によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
この図10において、まずステップS105において、タグラベル作成装置2の読み取り操作が行われるとこのフローが開始される。そして、上記端末5又は汎用コンピュータ6を介して入力操作された、印字ヘッド10により無線タグラベルTへ印字すべき印字情報が通信回線3及び入出力インターフェイス31を介し読み込まれる。
その後、ステップS106において、上記ステップS105で読み込んだ印字情報に基づき、その印字を行うのに必要なテープ長さ(基材テープ101、中間テープ112、カバーフィルム103の長さ)と、そのような長さにて各テープ101,112,103を繰り出しつつ、基材テープ101と中間テープ112との間に無線タグ回路素子Toを挿入配置していくときの、タグ挿入駆動軸113を介した無線タグ回路素子Toの挿入時期(タイミング)を算出する。
次に、ステップS107において、図示しないカートリッジ検出センサからの検出信号に基づき、カートリッジ100が装着されているかどうかを判定する。このカートリッジ検出センサは公知のセンサで足り、光学的・磁気的等の非接触の検出手法でもよいし、機械式等の接触式の検出手法でもよい。カートリッジ100が未装着であればこのステップS107の判定が満たされず、ステップS108に移り、エラー表示信号を入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し上記端末5又は汎用コンピュータ6へ出力し、対応するエラー表示(この場合はカートリッジ未装着表示)を行わせ、このフローを終了する。カートリッジ100が装着されていればステップS107の判定が満たされ、ステップS109へ移る。
ステップS109では、上記残量検出センサ117からの検出信号に基づき、基材テープ101の剥離紙101dに形成された前述のエンドマークRmが検出されたか(言い換えれば基材テープ101がもう残りわずかであるかどうか)どうかを判定する。エンドマークRmがセンサ117位置に現れていればこのステップS109の判定が満たされ、前述のステップS108に移り、エラー表示信号を出力し、対応するエラー表示(この例では残量不足表示あるいは警告表示等)を行わせ、このフローを終了する。エンドマークRmがまだセンサ117位置に現れていなければステップS109の判定が満たされず、ステップS110へ移る。
ステップS110では、通信不良等が疑われるときのリトライ(再試行)の回数をカウントする変数N、及び通信良好か不良かを表すフラグFを0に初期化する。
そして、ステップS115において、カートリッジ駆動回路24に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23の駆動力によってリボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107を回転駆動させる。これにより、第1ロール102から基材テープ101が繰り出されるとともに第3ロール115から中間テープ112が繰り出されタグ内包テープ体101,112となって圧着ローラ107へ供給され、第2ロール104からはカバーフィルム103が繰り出される。またこのとき、印刷駆動回路25に制御信号を出力し、印字ヘッド10を通電して、カバーフィルム103のうち所定の領域(例えば無線タグ回路素子Toの裏面に貼り合わせることとなる領域)に、ステップS105で読み込んだ文字、記号、バーコード等の印字Rを印刷させる。さらに送出ローラ駆動回路29を介して送出ローラ用モータ28に制御信号を出力し、送出ローラ17を回転駆動させる。
このようにして印字を開始した後、ステップS116に移り、上記ステップS109と同様、上記残量検出センサ117からの検出信号に基づき、基材テープ剥離紙101dのエンドマークRmが検出されたかをもう一度判定する。エンドマークRmがセンサ117位置に現れていれば(すなわち印字開始後にエンドマークRmが現れたことが検出されたら)このステップS116の判定が満たされ、ステップS117に移る。
ステップS117では、上記ステップS116での残量検出結果に基づくこの時点での基材テープ101のテープ残量と、この時点での残った印字すべき文字情報(文字数)に基づく印字に必要なテープ残量とを突き合わせて比較(照合)する。
その後、ステップS118で、上記ステップS117での照合結果に基づき、現時点での基材テープ101のテープ残量が印字に必要な残量に対して足りるかどうかを判定する。テープ残量が足りない場合は、この判定が満たされず、ステップS119に移り、無線タグ回路素子Toの無駄遣いを防止するために所定のタグ挿入禁止処理を行う。具体的には、タグ挿入駆動軸113の駆動制御回路において禁止の旨のフラグをたてる、ロックをかける等、適宜の制御上の処理とすればよい。なお、特に制御上の禁止処理をしなくてもよい場合(後述のステップS123においてのみタグ挿入を行うことで足りる場合)は、この手順を省略しても良い。 また、例えば通常の印字ではテープ残量が不足するが、印字長さを短縮可能なような特別な(専用モードの)印字ならば印字可能である場合には、判定が満たされることとしても良い。この際、その旨をユーザ側に提示して確認・了解を得るようにしてもよい。
その後、ステップS120に移り、前述のS108と同様、エラー表示信号を出力し、対応するエラー表示(この例では残量不足表示)を行わせる。ステップS120が終了すると、後述のステップS135に移る。
一方、ステップS116において、印字開始直後にもエンドマークRmがまだセンサ117位置に現れていなければステップS116の判定が満たされず、ステップS121へ移る。
ステップS121では、ステップS106で算出した無線タグ回路素子Toの挿入時期が到来したかどうかを判定する。例えば、出来上がりの無線タグラベルTの中央に無線タグ回路素子Toが配置されるようなタイミングが判定される。挿入時期となったらこの判定が満たされ、ステップS122に移る。
ステップS122では、このようにしてタグ挿入準備が完了した後、上記ステップS116と同様、上記残量検出センサ117からの検出信号に基づき、基材テープ剥離紙101dのエンドマークRmが検出されたかをもう一度判定する。エンドマークRmがセンサ117位置に現れていれば(すなわちタグ挿入準備終了後にエンドマークRmが現れたことが検出されたら)このステップS122の判定が満たされ、前述のステップS117に移り、同様のテープ残量・印字文字の照合を行う。エンドマークRmがまだセンサ117位置に現れていなければステップS122の判定が満たされず、無線タグ回路素子Toを挿入し正常な無線タグラベルTを作成できる十分なテープ残量があるとみなされ、ステップS123へ移る。
ステップS123では、カートリッジ駆動回路24に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23の駆動力によってタグ挿入駆動軸113を駆動する。これにより、タグカートリッジ114内の無線タグ回路素子Toがカートリッジ114より排出され、既にこの時点で駆動され繰り出されている基材テープ101と中間テープ112との間に挿入される(なお1枚の無線タグ回路素子Toの挿入が終了したら、タグ挿入駆動軸113は次のタグ挿入まで駆動停止される)。この結果、前述したようにタグ内包テープ体101,112が形成され、このタグ内包テープ体101,112と上記印刷が終了したカバーフィルム103とが上記圧着ローラ107及びサブローラ109により接着されて一体化され、印字済タグラベル用テープ110として形成され、カートリッジ体100外方向へと搬送される。
その後、ステップS200においてタグ情報読み取り処理を行い、読み込むための問いかけ信号を無線タグ回路素子Toに送信し、無線タグ情報を含む返答信号を受信して読み込む(詳細は後述の図11参照)。このステップS200が終了したらステップS125に移る。
ステップS125では、フラグF=0であるかどうかが判定される。読み取り処理が正常に完了していればF=0のまま(後述の図11に示すフローのステップS280参照)であるので、この判定が満たされ、ステップS130に移る。
ステップS130では、上記ステップS200で無線タグ回路素子Toより読み取られた情報と、これに対応して既に印字ヘッド10により印字された印字情報との組み合わせを、入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し端末5又は汎用コンピュータ6を介して出力され、情報サーバ7やルートサーバ4に記憶される。なお、この記憶データは必要に応じて端末5又は汎用コンピュータ6より参照可能に例えばデータベース内に格納保持される。
その後、ステップS135で、カバーフィルム103のうちこの時点で処理対象としている無線タグ回路素子Toに対応する領域への印字がすべて完了しているかどうかを確認した後、ステップS140へ移る。なお、先に説明した、ステップS118で判定が満たされず、ステップS119→ステップS120を経たのちにこのステップS135へと移る場合は、タグの挿入を行わず印字のみを実行し、ステップS135でその印字完了を確認することとなる。
なお、先に述べたステップS125において、何らかの理由で読み取り処理が正常に完了していない場合はF=1とされている(後述の図11に示すフローのステップS280参照)のでS125の判定が満たされず、ステップS137に移り、印刷駆動回路25に制御信号を出力して印字ヘッド10を通電を中止し印字を停止させ、ステップS140へ移る。
ステップS140では、印字済タグラベル用テープ110が所定量(例えば、対象とする無線タグ回路素子To及びこれに対応するカバーフィルム103の印字領域のすべてがカッタ15を所定の長さ(余白量)分越えるだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判断する。このときの搬送距離判定は、例えば、上記基材テープ101に設けた適宜の識別用マークを別途設けた公知のテープセンサで検出することにより行えば足りる。判定が満たされたら、ステップS145に移る。
ステップS145では、カートリッジ駆動回路24及び送出ローラ駆動回路29に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23及び送出ローラ用モータ28の駆動を停止して、リボン巻取りローラ106、圧着ローラ107、送出ローラ17の回転を停止する。これにより、第1ロール102からの基材テープ101の繰り出し、第3ロール115からの中間テープ112の繰り出し、第2ロール104からのカバーフィルム103の繰り出し、及び送出ローラ17による印字済タグラベル用テープ110の搬送が停止する。
その後、ステップS150でソレノイド駆動回路27に制御信号を出力してソレノイド26を駆動し、カッタ15によって印字済タグラベル用テープ110の切断を行う。前述したように、この時点で、例えば処理対象の無線タグ回路素子To及びこれに対応するカバーフィルム103の印字領域のすべてがカッタ15を十分に越えており、このカッタ15の切断によって、無線タグ回路素子Toの無線タグ情報が読み取られかつこれに対応する所定の印字が行われたラベル状の無線タグラベルTが生成される。
その後、ステップS155に移り、送出ローラ用駆動回路29に制御信号を出力し、送出ローラ用モータ28の駆動を再開して、送出ローラ17を回転させる。これにより、送出ローラ17による搬送が再開されて上記ステップS150でラベル状に生成された無線タグラベルTが搬送され、搬出口16から装置2外へと排出される。
図11は、上述したステップS200の詳細手順を表すフローチャートである。
図11において、まず、ステップS210において、印字済みタグラベル用テープ110の印刷後、情報読み取り対象とする無線タグ回路素子Toがアンテナ14近傍に搬送され、対象となるタグが設定される。
その後、ステップS220において、所定の通信パラメータ等に沿う形で無線タグ回路素子Toに記憶された情報を読み出す「Scroll All ID」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Scroll All ID」信号が生成されて高周波回路21を介してアクセス対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。
次に、ステップS230において、上記「Scroll All ID」信号に対応してアクセス対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号(物品情報等の無線タグ情報)をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
次に、ステップS240において、上記ステップS230で受信したリプライ信号に誤りがないか否かを公知の誤り検出符号(CRC符号;Cyclic Redundancy Check等)を用いて判定する。
判定が満たされない場合はステップS250に移ってNに1を加え、さらにステップS260においてN=5かどうかが判定される。N≦4の場合は判定が満たされずステップS220に戻り同様の手順を繰り返す。N=5の場合はステップS270に移り、エラー表示信号を入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し上記端末5又は汎用コンピュータ6へ出力し、対応する読み取り失敗(エラー)表示を行わせ、ステップS280で前述のフラグF=1にして、このフローを終了する。このようにして読み取りが不調でも5回までは再試行が行われる。
ステップS240の判定が満たされた場合、読み取り対象とする無線タグ回路素子Toからの無線タグ情報の読み取りが完了し、このルーチンを終了する。
以上のルーチンにより、カートリッジ100内のアクセス対象の無線タグ回路素子Toに対し、IC回路部151の無線タグ情報にアクセスし、これを読み出すことができる。
以上において、制御回路30が、各請求項記載の、残量検出手段で検出したテープ残量に応じ、無線タグ回路素子の挿入及び不挿入を切り換えるようにタグ取り出し駆動軸を制御する制御手段を構成する。
また、制御回路30が実行する、図10に示すフローのステップS117が、残量検出手段で検出したテープ残量に応じ、そのテープ残量と印字ヘッドによる印字残量とを比較する比較手段に相当し、ステップS108が、残量検出手段で検出したテープ残量が無線タグ回路素子の長さに対応した所定値より短い場合に、その旨を報知するための信号を出力する第1報知信号出力手段に相当する。
以上説明した本実施形態のタグラベル作成装置2においては、残量検出センサ117が基材テープ101の残量を検出し、制御回路30がこの検出したテープ残量に応じタグ挿入駆動軸113を制御し、無線タグ回路素子Toを最終的にカバーフィルム103とタグ内包テープ体101,112との間に挿入するか挿入しないかを切り換え、無線タグラベルTを作成するのに必要な基材テープ101の残量が不足している場合には、無線タグ回路素子Toを挿入しないようにする。
具体的には、残量検出センサ117で上記エンドマークRm(終端部Eから基材テープ最小長Lの1.0倍以上2.0倍未満の距離Loに形成)を検出した場合は、無線タグラベルTの作成が不可能になったとみなしカートリッジ114から無線タグ回路素子Toを取り出さないようにしたり(図10のステップS109→ステップS108、ステップS116又はステップS122→ステップS117→ステップS118→ステップS119以降)、あるいは印字残量との照合を行ったうえで無線タグラベルToをカートリッジ114から1つ取り出す(図10のステップS118→ステップS123参照)。
このように取り出しを制限することで、基材テープ101の残量が不足し寸法の足らないテープに無線タグ回路素子Toが挿入されるといった無駄使いを防止できる。また、そのような不良品の発生を未然に防止できるので歩留まりを向上することができる。特に、基材テープ101、中間テープ112、カバーフィルム103のうち常に基材テープ101が長さ的に最も余裕をもたせる(最長となる)ようにしておけば、残量センサ117で基材テープ101の残量をチェックするだけで、他のテープ112,103についても残量を確実に確保することが可能となる。また、ステップS109→ステップS108、ステップS118→ステップS119→ステップS120によってエラー表示をさせることにより、テープ残量が不足し無線タグラベルTを1つも作成できない、あるいはステップS118→ステップS123によって無線タグラベルTあと1つだけしか作成できない等を表示し、そのことを使用者側に確実に認識させることができる。
また特に、上記エンドマーク距離Loの設定を、基材テープ終端部Eから1.0×L以上2.0×L未満の距離とすることにより、残量不足状態の一態様として無線タグラベルTをあと1つしか作成できない状態であることを確実に検出することができる。すなわち、少なくとも最小長Lの1.0倍の長さであることを検出することで、基材テープ101の残量不足検出後において残った基材テープ101によって最終となる一枚の無線タグラベルを確実に作成することができる。また最小長Lの2.0倍未満とすることにより、最終となる1枚の無線タグラベルT作成後の残り基材テープ101の長さを少なくすることができ、残りテープ交換時に発生する無駄を最小限にすることができる。
さらに、エンドマークRmを基材テープ101の剥離紙101dに設けることにより、無線タグラベルTの使用時(貼り付け時)には剥がされるので、貼り付け後の無線タグラベルTの外観を損ねるのを防止できる効果がある。
また、ステップS109において、印字開始前にセンサ117による残量検出を行い、その時点で残量不足が判明したらステップS108に移って印字自体を中止するので、無駄な印字動作を回避できる。さらにステップS116で印字開始直後にセンサ117で残量検出を行い、この時点で残量不足が判明したらステップS117以降で無線タグ回路素子Toの挿入を制限するので、(印字は開始していても)無線タグ回路素子Toの無駄使いについては確実に防止し、不良品の発生による歩留まりの低下を防止できる。さらに印字開始後もステップS122で無線タグ回路素子Toの挿入直前にもう一度センサ117で残量検出を行うことにより、ギリギリまで残量不足でないかどうかを見極めることができ、さらに確実に無線タグ回路素子Toの無駄使いを防止できる。
なお、本発明は、その趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲でさらに種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
(1)基材テープ以外の残量検出を行う場合
すなわち、基材テープ117にエンドマークRmを設けるのでなく、他のテープ、中間テープ112又はカバーフィルム103にエンドマークRmやあるいはそれと同等の機能のマーキングを形成し、これを残量検出センサ117と同様の対応するセンサで検出するようにしてもよい。この場合も、上記実施形態と同様の効果を得る。また、当該検出対象のテープを、他のテープよりも長さ的に最も短いものとなるようにしておけば、前述と同様、その1つのセンサで対応するテープの残量をチェックするだけで、他のテープが先に残量不足となる不具合の発生を防止することができる。
(2)無線タグ回路素子の種類をセンサで検出する場合
この変形例では、上記無線タグ回路素子Toに最適な通信パラメータ(無線通信に使用する電波の周波数、通信プロトコル等)や属性パラメータ(無線タグ回路素子Toのアンテナ152の感度、IC回路部151のメモリ容量、各テープ101,112,103の幅等;タグ情報)に関するパラメータ情報を表す被検出部190を設ける(図3参照、この例ではカートリッジ114に設けたがカートリッジ100側でもよい)。そして、タグラベル作成装置2側に設けたセンサ191(タグ情報検出手段、図3参照)によって被検出部190に備えられたパラメータ情報を検出し、制御回路30における制御に利用するものである。制御回路30は、これによって例えば挿入しようとする無線タグ回路素子Toの大きさや種類等といった情報を検出し、これに応じて残量不足及びそれが近いことの判定や無線タグ回路素子Toの挿入・不挿入の切り換えに利用することが可能となる(後述の(3)の変形例も参照)。
なお、センサ191としては、光学式(反射式)等のほか、例えば凹凸形状を備えた被検出部に対しバネ部材で接点を付勢当接させることで凹凸形状を検出するメカニカルスイッチ等、他の方式を用いてもよい。
(3)複数種類のエンドマーク使い分け
この変形例では、エンドマークRmを複数種類形成し、これを使い分ける。
図12は、この変形例による基材テープ110の詳細構造を表す裏面図であり、前述の図4に対応する図である。図12において、この変形例では、剥離紙101dの表面に、前述のエンドマークRmに加え、これよりも長いエンドマークRm′が形成されている。上記したように、エンドマークRmは、基材テープ101の終端部Eから、1つの無線タグ回路素子Toの挿入を行うために最低限必要な基材テープ最小長Lの1.0倍以上2.0倍未満の距離Loの長さだけ形成されたものであるのに対し、エンドマークRm′は、上記無線タグ回路素子Toよりテープ長さ方向の長さが長い無線タグ回路素子To′(図示せず)に対応したものである。
すなわち、この変形例では、互いに異なる無線タグ回路素子Toを内包した複数種類のタグカートリッジ114が交換されて使用されることを前提とした場合であって、エンドマークRm′は基材テープ101の終端部Eから1つの上記無線タグ回路素子To′の挿入を行うために最低限必要な基材テープ最小長L′(>L、図示せず)の1.0倍以上2.0倍未満の距離Lo′(>Lo)の長さだけ形成されたものである。
そして、例えば上記(2)で説明したセンサ191で検出したタグ情報に応じて、装着されたカートリッジ100内に無線タグ回路素子Toが備えられるか無線タグ回路素子To′が備えられるかを検知し、これに応じて上記残量検出センサ117が、上記エンドマークRmか若しくはエンドマークRm′を選択的に検出して制御を行うようにする。あるいは、1つのカートリッジ114内に無線タグ回路素子Toと無線タグ回路素子To′が混在配置されている場合も(その配列順序等がわかっていれば)同様の制御が可能である。
本変形例においては、上記したように、挿入しようとする無線タグ回路素子To,To′の大きさが複数種類ある場合に、各種類ごとにエンドマークRm,Rm′を使い分けることができる。
(4)プレマーク検出
図13は、この変形例による基材テープ110の詳細構造を表す裏面図であり、前述の図4、図12に対応する図である。図13において、この変形例では、剥離紙101dの表面に、上記実施形態のエンドマークRmに加え、これよりも長いプレエンドマークRcが形成されている。上記したように、エンドマークRmは、検出後、最低限1つの無線タグ回路素子Toの挿入を行えるようにすることを目的として形成されたものであるのに対し、プレエンドマークRcは、このエンドマークRm位置が近づいたことをユーザに認識させるためのものである。したがって、その形成長さLcは、上記Loよりも長い範囲で、どの時点で上記認識をさせたいかに応じて、適宜の長さに設定すれば足りる。
この場合、例えば、上記残量検出センサ117は、通常は上記プレエンドマークRcに対応する位置(この例では基材テープ101の幅方向中央部)を検出するようにしておき、プレエンドマークRcを検出したら、その旨の表示信号を入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し上記端末5又は汎用コンピュータ6へ出力し、対応する表示(例えば「残量が少なくなっています。交換用テープを用意してください」等のメッセージ、警報表示等)を行わせる(第2報知信号出力手段)。そしてその後は、残量検出センサ117は、エンドマークRm′に対応する位置(この例では基材テープ101の幅方向一方側(図13中下側)端部)を検出して既に述べたタグ挿入切り替え等の制御を行う。
なお、プレエンドマークRcについても、上記エンドマークRm,Rm′同様、図示のように終端部Eから距離Lcだけ継続して形成しなくても、例えば距離Loの位置から距離Lcの位置までのみ、あるいは距離Lcの位置近傍のみに形成する等でもよく、少なくとも残量検出センサ117が距離Lcの位置において検出可能としていれば足りる。
本変形例においては、テープ残量不足状態が近づいているという予兆を使用者側に確実に認識させることができる。
(5)無線タグ回路素子に情報書き込みを行う場合
以上においては、読み取りのみ可能な(書き込みは不可の)無線タグの生成システムに本発明を適用した場合を例にとって説明したが、これに限られず、無線タグ回路素子ToのIC回路部151に無線タグ情報の書き込みを行う無線タグの生成システムに本発明を適用してもよい。
図14は、この変形例における制御回路30で実行する無線タグラベルの作成手順(無線タグ情報の書き込み手順)を表すフローチャートであり、上記実施形態の図10に相当する図である。
図14では、図10と同等の手順には同一の符号を付している。図14において、無線タグラベル作成装置2の書き込み操作が行われるとこのフローが開始され、ステップS105〜ステップS109は図10と同様であり、これらの手順が終了した後はステップS110Aに移り、前述の変数N及びフラグFに加え、さらに変数M(詳細は後述)を0に初期化する。
その後、図10と同様のステップS115〜ステップS120やステップS121〜ステップS123を経て、ステップS200Aに移る。ステップS200Aでは、タグ情報書き込み処理を行い、書き込むためのメモリ初期化(消去)を行った後、無線タグ情報を無線タグ回路素子Toに送信して書き込む(詳細は後述の図15参照)。このステップS200Aが終了したら図10と同様、ステップS125に移る。
ステップS125では、図10と同様にフラグF=0であるかどうかが判定され、この判定が満たされたら、ステップS130Aに移る。
ステップS130Aでは、上記ステップS200Aで無線タグ回路素子Toに書き込まれた情報と、これに対応して既に印字ヘッド10により印字された印字情報との組み合わせが、入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し端末5又は汎用コンピュータ6を介して出力され、図10のステップS130と同様に例えばルートサーバ4に記憶される。なお、この記憶データは必要に応じて端末5又は汎用コンピュータ6より参照可能に格納保持される。
以降の手順は図10と内容は実質同様であるので、説明を省略する。
図15は、上述のステップS200Aの詳細手順を表すフローチャートである。
この図15において、まず、ステップS300において、公知の適宜の手法で識別番号IDを設定し、さらに情報書き込み対象とする無線タグ回路素子Toがアンテナ14近傍に搬送される。
その後、ステップS320において、無線タグ回路素子Toのメモリ部157に記憶された情報を初期化する「Erase」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Erase」信号が生成されて高周波回路21を介して書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、そのメモリ部157を初期化する。
次に、ステップS330において、メモリ部157の内容を確認する「Verify」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Verify」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。その後ステップS340において、上記「Verify」信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
次に、ステップS350において、リプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子Toのメモリ部157内の情報を確認し、メモリ部157が正常に初期化されたか否かを判定する。
判定が満たされない場合はステップS360に移ってMに1を加え、さらにステップS370においてM=5かどうかが判定される。M≦4の場合は判定が満たされずステップS320に戻り同様の手順を繰り返す。M=5の場合はステップS380に移り、エラー表示信号を入出力インターフェイス31及び通信回線3を介し上記端末5又は汎用コンピュータ6へ出力し、対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、ステップS385で前述のフラグF=1にして、このフローを終了する。このようにして初期化が不調でも5回までは再試行が行われる。
ステップS350の判定が満たされた場合、ステップS390に移り、所望のデータをメモリ部157に書き込む「Program」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22で本来書き込みたいID情報を含むアクセス情報としての「Program」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、そのメモリ部157に情報が書き込まれる。
その後、ステップS400において、「Verify」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Verify」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。その後ステップS410において、上記「Verify」信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
次に、ステップS420において、リプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子Toのメモリ部157内に記憶された情報を確認し、前述の送信した所定の情報がメモリ部157に正常に記憶されたか否かを判定する。
判定が満たされない場合はステップS430に移ってNに1を加え、さらにステップS440においてN=5かどうかが判定される。N≦4の場合は判定が満たされずステップS390に戻り同様の手順を繰り返す。N=5の場合は前述したステップS380に移り、同様に上記端末5又は汎用コンピュータ6に対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、このフローを終了する。このようにして情報書き込みが不調でも5回までは再試行が行われる。
ステップS420の判定が満たされた場合、ステップS450に移り、「Lock」コマンドを信号処理回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22で「Lock」信号が生成されて高周波回路21を介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信され、当該無線タグ回路素子Toへの新たな情報の書き込みが禁止される。これにより、書き込み対象とする無線タグ回路素子Toへの無線タグ情報の書き込みが完了し、前述のようにして無線タグ回路素子Toが排出され、このフローを終了する。
以上のルーチンにより、アクセス対象の無線タグ回路素子Toに対し、IC回路部151に所望の無線タグ情報を書き込みことができる。
以上のように、本変形例においては、無線タグ情報の書き込みを行う無線タグ生成システムにおいて、上記実施形態とほぼ同様の効果を得る。
なお、以上で用いた「Scroll All ID」信号、「Erase」信号、「Verify」信号、「Program」信号とは、EPC globalが策定したAuto−ID仕様に準拠しているものとする。EPC globalは、流通コードの国際機関である国際EAN協会と、米国の流通コード機関であるUniformed Code Council(UCC)が共同で設立した非営利法人である。なお、他の規格に準拠した信号でも、同様の機能を果たすものであればよい。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本発明の一実施形態のタグラベル作成装置が適用される無線タグ生成システムを表すシステム構成図である。 図1に示したタグラベル作成装置の詳細構造を表す概念的構成図である。 図2に示したカートリッジ及びタグカートリッジの詳細構造を説明するための説明図である。 図3に示した残量検出センサによる検出対象である、基材テープの詳細構造を表す裏面図である。 図2に示した高周波回路の詳細機能を表す機能ブロック図である。 無線タグ回路素子Toの機能的構成を表す機能ブロック図である。 無線タグラベルの外観の一例を表す上面図、下面図、及び別の例における下面図である。 図7(a)中VIII−VIII′断面による横断面図である。 無線タグ情報へのアクセスに際し、端末又は汎用コンピュータに表示される画面の一例を表す図である。 無線タグラベルの作成時に制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。 図10に示すステップS200の詳細手順を表すフローチャートである。 複数種類のエンドマーク使い分ける変形例による基材テープの詳細構造を表す裏面図である。 プレマーク検出を行う変形例による基材テープの詳細構造を表す裏面図である。 無線タグ回路素子に情報書き込みを行う変形例における制御回路30で実行する無線タグラベルの作成手順を表すフローチャートである。 図14に示したステップS200Aの詳細手順を表すフローチャートである。
符号の説明
10 印字ヘッド
12 圧着ローラ駆動軸(テープ駆動軸)
30 制御回路(制御手段)
100 カートリッジ(主カートリッジ;第1カートリッジ)
101 基材テープ
101c 粘着層
101d 剥離紙(剥離層)
102 第1ロール
103 カバーフィルム(被印字テープ)
104 第2ロール
113 タグ挿入駆動軸(タグ取り出し駆動軸)
114 タグカートリッジ(第2カートリッジ)
117 残量検出センサ(残量検出手段)
151 IC回路部
152 アンテナ(タグ側アンテナ)
190 被検出部
191 センサ(タグ情報検出手段)
Rc プレエンドマーク(残量注意識別子)
Rm エンドマーク(残量不足識別子)
Rm′ エンドマーク(残量不足識別子)
T 無線タグラベル
To 無線タグ回路素子

Claims (14)

  1. 基材テープ及び被印字テープがそれぞれ巻回された第1ロール及び第2ロールを備えた第1カートリッジと;所定の情報を記憶するIC回路部及びこのIC回路部に接続され情報の送受信を行うタグ側アンテナを有する無線タグ回路素子を複数収納するとともに順次取り出し可能に構成された第2カートリッジと;を着脱可能なカートリッジホルダ部と、
    前記被印字テープに印字を行う印字ヘッドと、
    前記基材テープ及び前記被印字テープを前記第1ロール及び前記第2ロールからそれぞれ繰り出すためのテープ駆動軸と、
    前記第1ロール及び前記第2ロールからそれぞれ繰り出された前記基材テープ及び前記被印字テープの間に挿入するために、前記無線タグ回路素子を前記第2カートリッジからの取り出し方向に駆動するタグ取り出し駆動軸と、
    前記基材テープ又は前記被印字テープの残量を検出する残量検出手段と、
    この残量検出手段で検出したテープ残量に応じ、前記無線タグ回路素子の前記挿入及び不挿入を切り換えるように前記タグ取り出し駆動軸を制御する制御手段とを有することを特徴とするタグラベル作成装置。
  2. 請求項1記載のタグラベル作成装置において、
    前記制御手段は、前記残量検出手段で検出したテープ残量が前記無線タグ回路素子の長さに対応した所定値より短い場合には、前記無線タグ回路素子の前記第2カートリッジからの取り出しを制限することを特徴とするタグラベル作成装置。
  3. 請求項1又は2記載のタグラベル作成装置において、
    前記残量検出手段は、前記基材テープに形成された残量不足識別子を検出することを特徴とするタグラベル作成装置。
  4. 請求項3記載のタグラベル作成装置において、
    前記基材テープは、前記無線タグ回路素子を貼り付け対象に貼り付けるための粘着材を備えた粘着層と、この粘着層の前記貼り付け側を覆うとともに貼り付け時には剥離される剥離層とを含む積層構造であり、
    前記残量検出手段は、前記剥離層に形成された前記残量不足識別子を検出することを特徴とするタグラベル作成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載のタグラベル作成装置において、
    前記残量検出手段は、前記印字ヘッドで印字が開始された後に、前記テープ残量の検出を行うことを特徴とするタグラベル作成装置。
  6. 請求項5記載のタグラベル作成装置において、
    前記残量検出手段は、前記タグ取り出し駆動軸により前記無線タグ回路素子が取り出される前に、前記テープ残量の検出を行うことを特徴とするタグラベル作成装置。
  7. 請求項5又は6記載のタグラベル作成装置において、
    前記残量検出手段で検出したテープ残量に応じ、そのテープ残量と前記印字ヘッドによる印字残量とを比較する比較手段を有し、
    前記制御手段は、前記比較手段の比較結果に基づき、前記無線タグ回路素子の前記挿入及び不挿入を切り換えるように前記タグ取り出し駆動軸を制御することを特徴とするタグラベル作成装置。
  8. 請求項1乃至4のいずれか1項記載のタグラベル作成装置において、
    前記残量検出手段は、前記印字ヘッドで印字が開始される前に、前記テープ残量の検出を行うことを特徴とするタグラベル作成装置。
  9. 請求項8記載のタグラベル作成装置において、
    前記残量検出手段で検出したテープ残量が前記無線タグ回路素子の長さに対応した所定値より短い場合に、その旨を報知するための信号を出力する第1報知信号出力手段を有することを特徴とするタグラベル作成装置。
  10. 請求項3又は4記載のタグラベル作成装置において、
    前記残量不足識別子は、前記基材テープの終端部から、前記無線タグ回路素子の前記挿入を行うために必要な基材テープ最小長の1.0倍以上2.0倍未満の距離において前記残量検出手段で検出可能なように、前記基材テープに形成されていることを特徴とするタグラベル作成装置。
  11. 請求項10記載のタグラベル作成装置において、
    前記残量不足識別子は、前記残量検出手段で検出可能な前記基材テープの終端部からの距離が互いに異なる複数個が設けられていることを特徴とするタグラベル作成装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項記載のタグラベル作成装置において、
    内包する前記無線タグ回路素子の種類に応じ前記第2カートリッジに形成された被検出部のタグ情報を検出するタグ情報検出手段を有することを特徴とするタグラベル作成装置。
  13. 請求項10又は11記載のタグラベル作成装置において、
    前記基材テープは、前記残量不足識別子より前記終端部と反対側において前記残量検出手段で検出可能なように形成された残量注意識別子を備えることを特徴とするタグラベル作成装置。
  14. 請求項13記載のタグラベル作成装置において、
    前記残量検出手段で前記残量注意識別子が検出された場合に、その旨を報知するための信号を出力する第2報知信号出力手段を有することを特徴とするタグラベル作成装置。
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