JPWO2005123838A1 - 組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
水を多量に含むものでありながら、安定に長期間保存することができるオルガノシリケートの加水分解物からなる組成物を提供する。上記組成物は、オルガノシリケートの加水分解物、水溶性かつ揮発性の安定化剤及び水を含有し、上記水は、組成物全体の30重量%以上である。
Description
本発明は、組成物及びその製造方法に関する。
オルガノシリケートの加水分解物を含有する組成物は、塗料、ゾルゲル法によるセラミックス製造の原料等として広く使用されている。このような組成物は、例えば、水、アルコール及び触媒からなる溶液中でオルガノシリケートを加水分解重合することによって得る方法が知られている。
このような組成物は、水とシリケート化合物との加水分解反応によって、シラノール基が生成し、このシラノール基の縮合反応によって縮合物の分子量が上昇することによって得られるものである。
従って、通常、このような組成物を安定な水系の組成物として長期保存することは困難である。すなわち、溶媒として水を主体とした組成物は、水とオルガノシリケートとの加水分解が容易に生じるために、保存時にシリケート化合物の分子量が徐々に上昇し、組成物を安定に維持することが困難となる。従って、水は通常、20%以下の使用量であり、アルコール系溶媒を主体とした組成物が一般に使用されている(特許文献1参照)。しかし、環境への負荷の低減や作業環境の改善を図るためには、このような組成物においても、水性化を図ることが望まれている。
特許文献2には、水中でオルガノシリケートの加水分解を行うことによってシリカゾルを製造する方法が記載されている。しかし、この方法は、粒子状のコロイダルシリカを得る方法であって、得られたコロイダルシリカは、粒子内部に反応性を有さないものであることから、用途が限定されるものである。
特許文献3には、水溶性金属シリケートと、少なくとも1個の第一アミン基を有する水溶性アミノオキシシランと、水とを混合することによって得られた組成物が開示されている。しかし、このような組成物は、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンを含有するものである。これらの金属イオンは、加熱しても揮発しないため、組成物中から除去することができず、例えば、塗料として使用した場合には、耐水性に劣る等の欠点を有するものであるから、アルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオンを使用しない組成物が望まれていた。
本発明は、上記現状に鑑み、水を多量に含むものでありながら、安定に長期間保存することができるオルガノシリケートの加水分解物からなる組成物を提供することを目的とするものである。
本発明は、オルガノシリケートの加水分解物、水溶性かつ揮発性の安定化剤及び水を含有し、水は、組成物全体の30重量%以上であることを特徴とする組成物である。
上記安定化剤は、配位可能な非共有電子対を少なくとも1つ有する化合物であることが好ましい。
上記安定化剤は、窒素原子を含む化合物及び/又は塩基性化合物であることが好ましい。
上記安定化剤は、アミン、ピリジン及びこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1の化合物(A)であることが好ましい。
上記安定化剤は、アルカノールアミンであることが好ましい。
上記安定化剤は、β−ケトエステル、β−ジエステル及びβ−ジケトンからなる群より選択される少なくとも1の結合を有する化合物(B)を用いることができる。
上記安定化剤は、アミン、ピリジン及びこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1の化合物(A)、並びに、β−ケトエステル、β−ジエステル及びβ−ジケトンからなる群より選択される少なくとも1の結合を有する化合物(B)を(A)/(B)=1/0〜1/1(モル比)の割合で混合した混合物であることが好ましい。
上記安定化剤の含有量は、ケイ素原子に対してモル比で0.05倍以上であることが好ましい。
上記安定化剤は、配位可能な非共有電子対を少なくとも1つ有する化合物であることが好ましい。
上記安定化剤は、窒素原子を含む化合物及び/又は塩基性化合物であることが好ましい。
上記安定化剤は、アミン、ピリジン及びこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1の化合物(A)であることが好ましい。
上記安定化剤は、アルカノールアミンであることが好ましい。
上記安定化剤は、β−ケトエステル、β−ジエステル及びβ−ジケトンからなる群より選択される少なくとも1の結合を有する化合物(B)を用いることができる。
上記安定化剤は、アミン、ピリジン及びこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1の化合物(A)、並びに、β−ケトエステル、β−ジエステル及びβ−ジケトンからなる群より選択される少なくとも1の結合を有する化合物(B)を(A)/(B)=1/0〜1/1(モル比)の割合で混合した混合物であることが好ましい。
上記安定化剤の含有量は、ケイ素原子に対してモル比で0.05倍以上であることが好ましい。
上記オルガノシリケートは、アルキルシリケート又はアリールシリケートであることが好ましい。
上記アルキルシリケートは、アルキル基がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基及びブチル基からなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
上記アルキルシリケートは、アルキル基がメチル基及び/又はエチル基であることが好ましい。
本発明は、上述の組成物からなることを特徴とする塗料組成物でもある。
本発明は、水溶性かつ揮発性の安定化剤及び水からなる溶媒中でオルガノシリケート又はその低分子量縮合物を加水分解重合する工程からなり、上記工程において、水は反応混合物全体の30重量%以上であることを特徴とする上述の組成物の製造方法でもある。
本発明はまた、上述の組成物及び亜鉛末を含有することを特徴とするショッププライマーでもある。
本発明はまた、上述の組成物及び防錆顔料を含有することを特徴とするショッププライマーでもある。
以下に、本発明を詳細に説明する。
上記アルキルシリケートは、アルキル基がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基及びブチル基からなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
上記アルキルシリケートは、アルキル基がメチル基及び/又はエチル基であることが好ましい。
本発明は、上述の組成物からなることを特徴とする塗料組成物でもある。
本発明は、水溶性かつ揮発性の安定化剤及び水からなる溶媒中でオルガノシリケート又はその低分子量縮合物を加水分解重合する工程からなり、上記工程において、水は反応混合物全体の30重量%以上であることを特徴とする上述の組成物の製造方法でもある。
本発明はまた、上述の組成物及び亜鉛末を含有することを特徴とするショッププライマーでもある。
本発明はまた、上述の組成物及び防錆顔料を含有することを特徴とするショッププライマーでもある。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の組成物は、オルガノシリケートを水性媒体中で安定に存在させたものであるため、長期保存安定性を有するものである。これによって、オルガノシリケートの加水分解物を含有する組成物の水性化を図ることができるものである。
本発明で用いられる安定化剤は、オルガノシリケートを水との共存下で安定化させることができる性質を有するものである。すなわち、上記安定化剤存在下でオルガノシリケートの縮合反応を行うと、一定の反応が進行した後は、それ以上に縮合反応が生じなくなるため、水中でも安定に保存することができるようになるものである。
更に、本発明で用いられる安定化剤は、水溶性かつ揮発性であることが必要である。すなわち、任意の割合で水と均一に混合することができ、均一相を形成することができるものであることが必要である。また、上記安定化剤は、揮発性化合物であることから、例えば、上記組成物を塗料組成物として使用した場合には、乾燥時に蒸発して塗膜に残存しないため、塗膜の物性に影響を与えないという利点も有する。
本発明の組成物は、上記安定化剤がオルガノシリケートの縮合反応を引き起こす反応性部位を保護することによって、オルガノシリケートを安定に存在させたものであると推測される。このような効果は、例えば、上記安定化剤がオルガノシリケートのケイ素原子にイオン結合若しくは配位する、又は、キレート化する等によって得ることができる。
上記ケイ素原子にイオン結合又は配位する又はキレート化する安定化剤としては特に限定されず、例えば、配位可能な非共有電子対を少なくとも1つ有する化合物等を挙げることができる。また、上記ケイ素原子をキレート化する安定化剤としては特に限定されず、例えば、β−ケトエステル、β−ジエステル及びβ−ジケトンからなる群より選択される少なくとも1の結合を有する化合物を挙げることができる。
上記配位可能な非共有電子対を少なくとも1つ有する化合物としては特に限定されず、例えば、窒素原子を含む化合物等を挙げることができる。上記配位可能な窒素原子の非共有電子対を少なくとも1つ有する化合物としては特に限定されず、例えば、アミン、ピリジン、オキシム、イミン、ピロール、ピロリドン、アミド、アニリン、ピペリジン、及び、これらの誘導体等を挙げることができる。上記配位可能な窒素原子の非共有電子対を少なくとも1つ有する化合物としては、加水分解反応を促進することができるため、塩基性化合物であることが好ましい。
上記配位可能な窒素原子の非共有電子対を少なくとも1つ有する化合物としては、アミン、ピリジン及びこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1の化合物(A)が特に好ましい。上記化合物(A)としては特に限定されず、例えば、エタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、N−メチルアミノエタノール等のアルカノールアミン;ジメチルアミン、ジエチルアミン等の2級アミン等を挙げることができる。上記アミンとしては、安定化効果に優れることや、安全性が高いことからアルカノールアミンが好ましく、なかでも、ジメチルエタノールアミン、N−メチルアミノエタノールが特に好ましい。上記化合物(A)は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記安定化剤としては、β−ケトエステル、β−ジエステル及びβ−ジケトンからなる群より選択される少なくとも1の結合を有する化合物(B)を用いることもできる。上記化合物(B)としては特に限定されず、例えば、アセチルアセトン等のβ−ジケトンアセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸−n−プロピル、アセト酢酸−i−プロピル、アセト酢酸−n−ブチル、アセト酢酸−sec−ブチル、アセト酢酸−t−ブチル、2,4−ヘキサン−ジオン、2,4−ヘプタン−ジオン、3,5−ヘプタン−ジオン、2,4−オクタン−ジオン、2,4−ノナン−ジオン、5−メチル−ヘキサン−ジオン等を挙げることができる。なかでも、アセチルアセトンが好ましい。上記化合物(B)は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記安定化剤は、上記化合物(A)と上記化合物(B)とを併用して使用するものであってもよい。この場合、化合物(A)と化合物(B)との割合は、(A)/(B)=1/0〜1/1(モル比)であることが好ましい。
上記安定化剤の含有量は、ケイ素原子に対してモル比で0.05倍以上であることが好ましい。上記アミン化合物のうち、一部の化合物は、シリケート化合物の加水分解触媒として公知である。しかし、従来は反応溶液を塩基性とすることによって加水分解反応の進行を促進するために使用されたものにすぎない。このため、微量の添加がなされるのみであった。本発明においては、ケイ素への窒素原子の配位によって効果が得られるものと推測されるため、ケイ素原子に対してモル比で0.05倍以上の割合で添加することによって効果が得られるものである。上記含有量は、ケイ素原子に対してモル比で等倍以上であることがより好ましい。
本発明の組成物は、水を組成物全体の30重量%以上含有するものである。すなわち、30重量%以上という多量の水を含有する水性組成物であって、従来は達成することが極めて困難であったシリケート化合物を含有する組成物の水性化を図ることができるものである。上記含有量は、35重量%以上であることが好ましく、40重量%以上がより好ましい。
上記組成物において、上記オルガノシリケートとして特に限定されず、例えば、アルキルシリケート、アリールシリケート、アルカリシリケート、アルコキシシリケート、アルコキシアルキルシリケート、及びこれらの変性物等を挙げることができる。作業性等の観点からアルキルシリケートであることが好ましい。
上記アルキルシリケートとしては、汎用性の観点から、アルキル基がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基及びブチル基からなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましく、なかでも、メチル基及び/又はエチル基であることが好ましい。
本発明の組成物中に含有されるのは、上記オルガノシリケート、上記オルガノシリケートの加水分解物、及び/又は、上記オルガノシリケートの加水分解縮合物である。オルガノシリケートの加水分解物は、ゾル状態であっても、ゲル状態であってもよい。上記オルガノシリケートの加水分解縮合物は、オルガノシリケートに水、触媒及び溶剤を加えて部分的に加水分解縮合して得られるものである。
上記組成物のpHは、8〜13の範囲内であることが好ましい。pHが上記範囲外であると、安定性が低下するため好ましくない。pHを調整するために、硝酸、硫酸、酢酸、塩酸等の酸性化合物、及び、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の塩基性化合物を使用することができる。
本発明の組成物は、更に亜鉛末、すなわち金属亜鉛の粉末を含むものであってもよい。亜鉛末を含有することで、防錆性を向上させることができるため、ショッププライマーとして使用することができる。ショッププライマーは、鋼材の加工や組み立ての期間中に、さびが発生するのを防ぎ、その後に塗装される塗膜の防食性能を充分に発揮させる塗料である。
このように本発明の組成物は、更に亜鉛末を含有させることにより、ショッププライマー塗料組成物とすることができる。
このように本発明の組成物は、更に亜鉛末を含有させることにより、ショッププライマー塗料組成物とすることができる。
上記亜鉛末としては、従来からショッププライマー塗料に一般に使用されているものを用いることができるものであり、平均粒径が1〜20μm程度のものが好ましく、形状は球状や偏平状等任意である。上記ショッププライマー塗料は、腐食液中において亜鉛の溶出により鋼の溶出が阻止されることによって防食性を示すものであり、船舶用鋼板等に使用することができるものである。
上記亜鉛末は、防錆顔料で予め被覆されているものであってもよい。
上記亜鉛末は、防錆顔料で予め被覆されているものであってもよい。
亜鉛末の配合量は、上記ショッププライマーの組成分中、固形分として質量比で3〜60重量%、より好ましくは、5〜55重量%の範囲で設定するのがよい。亜鉛末の配合量が3重量%未満であると、亜鉛末による防食性能が大きく低下し、また亜鉛末の配合量が60重量%を超えるとショッププライマーの造膜性が低下するために、好ましくない。
本発明の組成物はまた、防錆顔料を含有させることにより、ショッププライマー塗料組成物とすることができる。
上記防錆顔料としては、モリブデン酸塩系化合物、タングステン酸塩系化合物、クロム酸系化合物、塩基性鉛系化合物、メタホウ酸系化合物、メタケイ酸系化合物等から選ばれる一種以上のものを使用することができる。
ここで、モリブデン酸系化合物の具体例としては、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、リンモリブデン酸亜鉛、リンモリブデン酸アルミニウム等を、タングステン酸系化合物の具体例としては、タングステン酸亜鉛、タングステン酸カルシウム等を、クロム酸系化合物の具体例としては、クロム酸亜鉛、塩基性クロム酸鉛、ストロンチウムクロメート、ジンククロメート等を、塩基性鉛系化合物の具体例としては、塩基性硫酸鉛、塩基性炭酸鉛、塩基性ケイ酸鉛等を、メタホウ酸系化合物の具体例としてはメタホウ酸バリウム等を、メタケイ酸系化合物の具体例としては、メタケイ酸カルシウム等を挙げることができ、その他ヴァナジン酸フォスフェート等を使用することもできる。
また、亜リン酸カルシウム、亜リン酸亜鉛カルシウム、カルシウム担持シリカ、カルシウム担持ゼオライト等を使用することもできる。
上記防錆顔料としては、モリブデン酸塩系化合物、タングステン酸塩系化合物、クロム酸系化合物、塩基性鉛系化合物、メタホウ酸系化合物、メタケイ酸系化合物等から選ばれる一種以上のものを使用することができる。
ここで、モリブデン酸系化合物の具体例としては、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、リンモリブデン酸亜鉛、リンモリブデン酸アルミニウム等を、タングステン酸系化合物の具体例としては、タングステン酸亜鉛、タングステン酸カルシウム等を、クロム酸系化合物の具体例としては、クロム酸亜鉛、塩基性クロム酸鉛、ストロンチウムクロメート、ジンククロメート等を、塩基性鉛系化合物の具体例としては、塩基性硫酸鉛、塩基性炭酸鉛、塩基性ケイ酸鉛等を、メタホウ酸系化合物の具体例としてはメタホウ酸バリウム等を、メタケイ酸系化合物の具体例としては、メタケイ酸カルシウム等を挙げることができ、その他ヴァナジン酸フォスフェート等を使用することもできる。
また、亜リン酸カルシウム、亜リン酸亜鉛カルシウム、カルシウム担持シリカ、カルシウム担持ゼオライト等を使用することもできる。
上記防錆顔料の配合量は、上記ショッププライマーの組成分中、固形分として質量比で10〜65重量%、より好ましくは、15〜60重量%の範囲で設定するのがよい。防錆顔料の配合量が10重量%未満であると、防錆顔料による防食性能が大きく低下し、また防錆顔料の配合量が65重量%を超えると、ショッププライマーの造膜性が低下するために、好ましくない。
また、本発明の組成物は、上記亜鉛末と上記防錆顔料の両方を含有するものであってもよい。
また、本発明の組成物は、上記亜鉛末と上記防錆顔料の両方を含有するものであってもよい。
上記組成物は、所望の目的に応じて、その他の成分を配合することができる。上記その他の成分としては特に限定されず、例えば、顔料、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、アエロジル、コロイダルシリカ等のシリカの粒子又は分散液、沈降防止剤等の添加剤等を挙げることができる。
上記顔料としては特に限定されず、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、ベンガラ等の着色顔料;カオリン、クレー、タルク等の体質顔料;光触媒活性を有する酸化チタンの粉末又はペースト等の一般に塗料に使用されるもの等を挙げることができる。
上記顔料と防錆顔料との合計配合量は、組成物中、固形分として、下限0重量%、上限60重量%であることが好ましい。
上記顔料と防錆顔料との合計配合量は、組成物中、固形分として、下限0重量%、上限60重量%であることが好ましい。
上述した本発明の組成物は、以下の方法によって製造することができる。なお、本発明の組成物は、以下の製造方法によって得られたものに限定されるものではない。
本発明の組成物は、水溶性かつ揮発性の安定化剤及び水からなる溶媒中でオルガノシリケート又はその低分子量縮合物を加水分解重合することによって得ることができる。市販のオルガノシリケートとしては特に限定されず、例えば、メチルシリケートとしてテトラメトキシシラン、MS51、MS56、及びMS56S(いずれも三菱化学社製)を、エチルシリケートとしてテトラエトキシシラン、エチルシリケート28、エチルシリケート40及びエチルシリケート48(いずれもコルコート社製)を、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン等を挙げることができる。
上記組成物の製造方法におけるオルガノシリケートの加水分解重合としては特に限定されず、例えば、安定化剤を水に混合した後、オルガノシリケートを混合溶液に滴下し、20〜90℃で1〜48時間程度攪拌混合する工程によって行うことができる。
オルガノシリケートの加水分解においては、酸又は塩基を触媒として使用することが好ましい。本発明においては、上記安定化剤がアミン類等の塩基性化合物である場合は、安定化剤が触媒として作用するため、別途触媒を添加する必要はない。
上記安定化剤がβ−ケトエステル、β−ジエステル、β−ジケトン等の中性化合物である場合、上記工程は、触媒を添加して行うことが好ましい。触媒としては、上述した安定化剤としても作用する塩基性化合物のほか、酢酸等の酸を使用することもできる。上記触媒としては、加熱することによって除去することができる点から、揮発性のものを使用することが好ましい。なお、上述した組成物の製造方法も本発明の一部である。
上記組成物は、各種用途の塗料組成物(例えば、ショッププライマー、親水化処理用塗料等)、ハードコート等の表面保護材、親水化用の表面改質剤、多孔質体の形成材料等のシリケート化合物の加水分解物の公知の用途に使用することができる。上記組成物からなる塗料組成物も本発明の一つである。
上記塗料組成物は、一般的な塗装方法、例えば、スプレー法、浸漬法、はけ塗り、ローラーと相当の従来公知の方法によって基材に塗布することができ、通常、10〜150μmの塗膜を得ることができる。また、塗布後の乾燥は、常温〜80℃、必要に応じて200℃程度で行うことができる。
本発明により、アルコールを使用することなく、安定で、環境負荷が低減されたオルガノシリケートの加水分解物を含有する組成物を得ることができた。更に、本発明の組成物は、アルカリ性の強い金属イオンや遊離アニオン等の雑イオンを含有しないものであることから、使用時のシリケート化合物の化学的性質に影響を与えることがないものである。
以下本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また、実施例中、「%」は特に断りのない限り「重量%」を意味する。
実施例1
アセチルアセトン11gを水59gに混合した後、シリケート縮合物(エチルシリケート−40:コルコート株式会社製、固形分40%)9gを添加し、30℃で6時間攪拌し、バインダー樹脂1を得た。このバインダー樹脂は、2ヶ月以上貯蔵してもゲル化することなく、透明な溶液状態であり、極めて安定であった。
アセチルアセトン11gを水59gに混合した後、シリケート縮合物(エチルシリケート−40:コルコート株式会社製、固形分40%)9gを添加し、30℃で6時間攪拌し、バインダー樹脂1を得た。このバインダー樹脂は、2ヶ月以上貯蔵してもゲル化することなく、透明な溶液状態であり、極めて安定であった。
実施例2
シリケート縮合物(エチルシリケート−28:コルコート株式会社製、固形分28%)20gに、ジメチルアミノエタノール3gを水100gに混合した後、透明になるまで攪拌した。その後、アセチルアセトン30gを徐々に滴下し、滴下終了後30℃で12時間攪拌し、バインダー樹脂2を得た。このバインダー樹脂は、2ヶ月以上貯蔵してもゲル化することなく、透明な溶液状態であり、極めて安定であった。
シリケート縮合物(エチルシリケート−28:コルコート株式会社製、固形分28%)20gに、ジメチルアミノエタノール3gを水100gに混合した後、透明になるまで攪拌した。その後、アセチルアセトン30gを徐々に滴下し、滴下終了後30℃で12時間攪拌し、バインダー樹脂2を得た。このバインダー樹脂は、2ヶ月以上貯蔵してもゲル化することなく、透明な溶液状態であり、極めて安定であった。
実施例3
Nメチルアミノエタノール10gを水50gに混合した後、シリケート縮合物(エチルシリケート−48:コルコート株式会社製、固形分48%)15gとアセチルアセトン8gを別々に滴下し、滴下終了後、50℃で10時間攪拌してバインダー樹脂3を得た。このバインダー樹脂は、2ヶ月以上貯蔵してもゲル化することなく、透明な溶液状態であり、極めて安定であった。
Nメチルアミノエタノール10gを水50gに混合した後、シリケート縮合物(エチルシリケート−48:コルコート株式会社製、固形分48%)15gとアセチルアセトン8gを別々に滴下し、滴下終了後、50℃で10時間攪拌してバインダー樹脂3を得た。このバインダー樹脂は、2ヶ月以上貯蔵してもゲル化することなく、透明な溶液状態であり、極めて安定であった。
実施例4
ジメチルアミノエタノール30gを水60gに混合した後、シリケート縮合物(MS56:三菱化学社製固形分56.5%)10gを添加し、30℃で20時間攪拌し、バインダー樹脂4を得た。このバインダー樹脂は、2ヶ月以上貯蔵してもゲル化することなく、透明な溶液状態であり、極めて安定であった。
ジメチルアミノエタノール30gを水60gに混合した後、シリケート縮合物(MS56:三菱化学社製固形分56.5%)10gを添加し、30℃で20時間攪拌し、バインダー樹脂4を得た。このバインダー樹脂は、2ヶ月以上貯蔵してもゲル化することなく、透明な溶液状態であり、極めて安定であった。
実施例5
ジメチルアミノエタノール33gを水54gに混合した後、シリケート縮合物(MS−51:三菱化学社製固形分52%)13gを添加して、50℃で10時間攪拌し、バインダー樹脂5を得た。このバインダー樹脂は、2ヶ月以上貯蔵してもゲル化することなく、透明な溶液状態であり、極めて安定であった。
ジメチルアミノエタノール33gを水54gに混合した後、シリケート縮合物(MS−51:三菱化学社製固形分52%)13gを添加して、50℃で10時間攪拌し、バインダー樹脂5を得た。このバインダー樹脂は、2ヶ月以上貯蔵してもゲル化することなく、透明な溶液状態であり、極めて安定であった。
実施例6
Nメチルアミノエタノール28gを水55gに混合した後、シリケート縮合物(MS56)とメチルフェニルジメトキシシランの3:1混合物13gを添加して、50℃で10時間攪拌し、バインダー樹脂6を得た。このバインダー樹脂は、2ヶ月以上貯蔵してもゲル化することなく、透明な溶液状態であり、極めて安定であった。
Nメチルアミノエタノール28gを水55gに混合した後、シリケート縮合物(MS56)とメチルフェニルジメトキシシランの3:1混合物13gを添加して、50℃で10時間攪拌し、バインダー樹脂6を得た。このバインダー樹脂は、2ヶ月以上貯蔵してもゲル化することなく、透明な溶液状態であり、極めて安定であった。
実施例7
Nメチルエタノールアミン10gを水77gに混合した後、シリケート縮合物(MS56S:三菱化学社製固形分59%)13gを添加して、50℃で6時間攪拌し、バインダー樹脂7を得た。このバインダー樹脂は、2カ月以上貯蔵してもゲル化することなく透明な状態であり極めて安定であった。
Nメチルエタノールアミン10gを水77gに混合した後、シリケート縮合物(MS56S:三菱化学社製固形分59%)13gを添加して、50℃で6時間攪拌し、バインダー樹脂7を得た。このバインダー樹脂は、2カ月以上貯蔵してもゲル化することなく透明な状態であり極めて安定であった。
実施例8
水65.9gとジメチルアミノエタノール1.1gを混合後、エチルシリケート28(モノマー)を33g添加し、50℃で6時間攪拌し、バインダー樹脂8を得た。このバインダー樹脂は、2カ月以上貯蔵してもゲル化することなく透明な状態であり極めて安定であった。
水65.9gとジメチルアミノエタノール1.1gを混合後、エチルシリケート28(モノマー)を33g添加し、50℃で6時間攪拌し、バインダー樹脂8を得た。このバインダー樹脂は、2カ月以上貯蔵してもゲル化することなく透明な状態であり極めて安定であった。
実施例9
ジメチルアミノエタノール30gを水60gに混合した後、シリケート縮合物(MS56S)10gを添加し、30℃で10時間攪拌し、バインダー樹脂9を得た。このバインダー樹脂は、2カ月以上貯蔵してもゲル化することなく透明な状態であり極めて安定であった。
ジメチルアミノエタノール30gを水60gに混合した後、シリケート縮合物(MS56S)10gを添加し、30℃で10時間攪拌し、バインダー樹脂9を得た。このバインダー樹脂は、2カ月以上貯蔵してもゲル化することなく透明な状態であり極めて安定であった。
比較例1
水60gに酢酸10gを混合した後、シリケート縮合物(MS56)10gを徐々に添加した。30℃で3時間攪拌すると増粘し、ゲル化した。
水60gに酢酸10gを混合した後、シリケート縮合物(MS56)10gを徐々に添加した。30℃で3時間攪拌すると増粘し、ゲル化した。
比較例2
ジメチルアミノエタノール0.1gを水60gに混合した後、シリケート縮合物(MS56)10gを添加し、30℃で10時間攪拌した。このものは、粒子状の沈降物を生成し、透明な溶液とはならなかった。
ジメチルアミノエタノール0.1gを水60gに混合した後、シリケート縮合物(MS56)10gを添加し、30℃で10時間攪拌した。このものは、粒子状の沈降物を生成し、透明な溶液とはならなかった。
実施例10〜19及び比較例3〜5
表1に示した組成に基づき、各配合成分を、ディスパーを用いてガラスビーズで分散し、塗料を調製した。単位はすべて質量部である。得られた塗料を基板(A2024アルミ板)にスプレー塗装した後、50℃で1時間強制乾燥し、塗膜を得た。比較例5は、150℃で1時間焼き付けることによって塗膜を得た。
表1に示した組成に基づき、各配合成分を、ディスパーを用いてガラスビーズで分散し、塗料を調製した。単位はすべて質量部である。得られた塗料を基板(A2024アルミ板)にスプレー塗装した後、50℃で1時間強制乾燥し、塗膜を得た。比較例5は、150℃で1時間焼き付けることによって塗膜を得た。
実施例10〜19及び比較例3〜5で得られた塗膜を以下の評価方法により評価した。結果を表1に示す。
(耐水性試験)
50℃の温水に48時間浸漬後、外観を目視にて観察した。
◎:溶解、剥離もなく、クラックも観察されない。
○:溶解、剥離はないが、細かいクラックが発生。
△:溶解はないが、クラックが発生。
×:浸漬中に塗膜が溶解。
(耐水性試験)
50℃の温水に48時間浸漬後、外観を目視にて観察した。
◎:溶解、剥離もなく、クラックも観察されない。
○:溶解、剥離はないが、細かいクラックが発生。
△:溶解はないが、クラックが発生。
×:浸漬中に塗膜が溶解。
(密着性試験)
ASTM D3359に準拠して試験を行った。試験片上の塗膜を貫通して、素地表面に達するX状の切り傷(クロスカット)をカッターナイフで付け、その上にセロハン粘着テープを貼り付けて引きはがし、素地との密着性の優劣を調べた。
ASTM D3359に準拠して試験を行った。試験片上の塗膜を貫通して、素地表面に達するX状の切り傷(クロスカット)をカッターナイフで付け、その上にセロハン粘着テープを貼り付けて引きはがし、素地との密着性の優劣を調べた。
表1より、本発明の組成物からなる塗料により得られる塗膜は、耐水性及び密着性に優れることが示された。
実施例20〜31及び比較例6、7
表2に示した組成に基づき、各配合成分を、ディスパーを用いてガラスビーズで分散し、塗料を調製した。単位は全て質量部である。得られた塗料をショットブラスト板にスプレー塗装した後、常温で7日間乾燥することによって塗膜を得た。
得られた塗膜を以下の評価方法により評価した。
表2に示した組成に基づき、各配合成分を、ディスパーを用いてガラスビーズで分散し、塗料を調製した。単位は全て質量部である。得られた塗料をショットブラスト板にスプレー塗装した後、常温で7日間乾燥することによって塗膜を得た。
得られた塗膜を以下の評価方法により評価した。
(暴露試験)
海浜環境下で1カ月暴露させて錆の発生状態を、目視にて、下記の基準により、評価した。
◎:塗膜表面に錆は認められない。
〇:錆の発生は認められないが、細かなクラックが発生。
△:塗膜全面に小さな錆が発生。
×:塗膜が剥がれる位に錆が発生。
海浜環境下で1カ月暴露させて錆の発生状態を、目視にて、下記の基準により、評価した。
◎:塗膜表面に錆は認められない。
〇:錆の発生は認められないが、細かなクラックが発生。
△:塗膜全面に小さな錆が発生。
×:塗膜が剥がれる位に錆が発生。
(SST性能)
JIS K−5400 9.1に準じて塩水噴霧性試験を300時間行った後、目視にて塗膜表面を観察し、発錆の有無を下記の基準にて評価した。
◎:塗膜表面に、錆、ふくれは認められない。
〇:錆は認められないが、小さなふくれがある。
△:カット部に錆が認められる。
×:カット部以外にも錆が認められる。
JIS K−5400 9.1に準じて塩水噴霧性試験を300時間行った後、目視にて塗膜表面を観察し、発錆の有無を下記の基準にて評価した。
◎:塗膜表面に、錆、ふくれは認められない。
〇:錆は認められないが、小さなふくれがある。
△:カット部に錆が認められる。
×:カット部以外にも錆が認められる。
表2より、本発明の組成物からなる塗料により得られる塗膜は、防錆性に優れることが示された。
本発明の組成物は、オルガノシリケートの加水分解物を含有する安定性に優れた水性組成物であり、塗料組成物等に使用することができる。
Claims (15)
- オルガノシリケートの加水分解物、水溶性かつ揮発性の安定化剤及び水を含有し、
水は、組成物全体の30重量%以上である
ことを特徴とする組成物。 - 安定化剤は、配位可能な非共有電子対を少なくとも1つ有する化合物である請求項1記載の組成物。
- 安定化剤は、窒素原子を含む化合物及び/又は塩基性化合物である請求項1又は2記載の組成物。
- 安定化剤は、アミン、ピリジン及びこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1の化合物(A)である請求項3記載の組成物。
- 安定化剤は、アルカノールアミンである請求項4記載の組成物。
- 安定化剤は、β−ケトエステル、β−ジエステル及びβ−ジケトンからなる群より選択される少なくとも1の結合を有する化合物(B)である請求項1記載の組成物。
- 安定化剤は、アミン、ピリジン及びこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1の化合物(A)、並びに、β−ケトエステル、β−ジエステル及びβ−ジケトンからなる群より選択される少なくとも1の結合を有する化合物(B)を(A)/(B)=1/0〜1/1(モル比)の割合で混合した混合物である請求項1記載の組成物。
- 安定化剤の含有量は、ケイ素原子に対してモル比で0.05倍以上である請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の組成物。
- オルガノシリケートは、アルキルシリケート又はアリールシリケートである請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の組成物。
- アルキルシリケートは、アルキル基がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基及びブチル基からなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項9記載の組成物。
- アルキルシリケートは、アルキル基がメチル基及び/又はエチル基である請求項10記載の組成物。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の組成物からなることを特徴とする塗料組成物。
- 水溶性かつ揮発性の安定化剤及び水からなる溶媒中でオルガノシリケート又はその低分子量縮合物を加水分解重合する工程からなり、
前記工程において、水は反応混合物全体の30重量%以上である
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の組成物の製造方法。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の組成物及び亜鉛末を含有することを特徴とするショッププライマー。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の組成物及び防錆顔料を含有することを特徴とするショッププライマー。
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