JPWO2005107039A1 - 圧粉磁心およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

ステータコア(10)は、第1および第2の環状圧粉磁心部品(5)を備えている。第1および第2の環状圧粉磁心部品(5)の各々は、弧状に延在するヨーク部(4)と、ヨーク部(4)の半径方向に突出するティース部(2)とを一体的に有する複数の弧状圧粉磁心部品(7)を有している。複数の弧状圧粉磁心部品(7)の各々は、ヨーク部(4)の周方向に沿って配置されて接合されており、第1および第2の環状圧粉磁心部品(5)は、互いに高さ方向に積層されて接合されている。これにより、プレス機の大型化を抑止することができ、良好な磁気特性が得られ、取り扱いが容易になる。

Description

この発明は、一般的には、圧粉磁心およびその製造方法に関し、より特定的には、電動機のステータコアなどとして用いられる圧粉磁心およびその製造方法に関する。
従来、電動機のステータコアなどとして用いられる磁心は、電磁鋼板材を型打ち抜きし、その後に複数枚の電磁鋼板材を積層し、その積層したものにコイルを巻き付けることによって作製されている。
また従来、電動機のステータコアなどとして用いられる磁心を、磁性粉末を加圧成形して作成することが知られており、このような技術は、たとえば特開2004−40871号公報(特許文献1)に開示されている。
図23は、特許文献1に開示されたステータコアを製造する方法を示す斜視図である。図23を参照して、周方向に縦割り分割された形状のコアピース105が、磁性粉体と絶縁部材との複合材料を成形することにより形成される。コアピース105の電線巻回部にコイル(図示せず)が巻回される。コイルが巻回されたコアピース105を複数個、周方向に組合せて、隣り合うコアピース105の接合面105a同士を接合することによりステータコア110が形成される。
特開2004−40871号公報
しかし特許文献1では、高さ方向の寸法の大きいステータコアを製造しようとすると、コアピース105の高さ方向の寸法H11が大きくなり、プレス機の大型化を招くという問題があった。図24(a)は、特許文献1のコアピースの製造に用いられる金型のダイの平面図であり、(b)は(a)のXXIVB−XXIVB線に沿う断面に対応した概略断面図である。図24を参照して、通常、コアピース105は、軟磁性粉末を金型151に充填し、上下方向(高さ方向)からそれぞれ上パンチ152と下パンチ153とによって加圧することによって成形される。上パンチ152および下パンチ153のストローク(必要な可動範囲)は、成形体の高さ方向の寸法H11の約5〜6倍(5〜6×H11)である。このため、コアピース105の高さ方向の寸法H11がたとえば10mm程度であれば上パンチ152および下パンチ153のストロークは約60mm程度であるが、たとえば高さ方向の寸法が50mmのステータコアを製造しようとすると、コアピース105の高さ方向の寸法H11も50mmとなり、上パンチ152および下パンチ153のストロークは約300mmとなる。その結果、プレス機の大型化を招く。
また特許文献1では、高さ方向の大きいステータコアを製造しようとすると、コアピース105内の密度分布が不均一になり、磁気特性が低下するという問題があった。上述のように、高さ方向の寸法の大きいステータコアを製造しようとすると、コアピース105の高さ方向の寸法H11が大きくなる。これにより、軟磁性粒子を加圧する際に上パンチと下パンチとの距離が大きくなり、軟磁性粒子が高さ方向において均一に加圧されなくなる。その結果、コアピース105内の高さ方向の密度分布が不均一になり、密度が低い部分の磁気特性が低下する。
また特許文献1では、製造時におけるコアピース105の取り扱いが難しいという問題があった。図23を参照して、コアピース105の外周面108bは曲面になっているので、たとえば成形後の熱処理時などに横に倒した状態(外周面108bを下にした状態)でコアピース105を保持すると自重で外周面108bが変形するおそれがある。このため、製造時においてコアピース105を取り扱う際には、立てた状態(下面108aを下にした状態)でコアピース105を保持する必要がある。しかし、コアピース105は、幅方向の寸法W11(図23)に対する高さ方向の寸法H11の比が大きい形状を有しているので、立てた状態が不安定であり、倒れるおそれがある。このため、製造時における取り扱いが難しいという問題があった。特に、成形後の熱処理時に炉内においてコアピース105が倒れると、倒れたコアピースを除去するために炉を停止する必要があり、熱処理のタクトタイムの増加を招く。
また特許文献1では、図23に示すようにコイルを巻回するための電線巻回部の高さとステータコア110の全体高さとが同じである。このため、図25に示すように電線巻回部にコイル106を巻回すると、コイル106は巻回した高さH12分だけステータコア110の表面から突き出し、いわゆるオーバーハングが生じる。これにより、オーバーハングが生じた分だけモータが大型化するという問題があった。
また特許文献1では、図23に示すようにコイルを巻回するための電線巻回部のコーナー部が角張っている。このため、図26に示すようにコアピース105の電線巻回部にコイル106を巻回すると、その巻回時に電線巻回部の角張った角部(領域S1)でコイル106の絶縁被膜が破損するという問題があった。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、高さ方向の寸法の大きい圧粉磁心を製造してもプレス機の大型化を抑止することができ、良好な磁気特性が得られ、製造時における部品取り扱いが容易である圧粉磁心およびその製造方法を提供することである。
またこの発明の他の目的は、コイルのオーバーハングを防止すること、またはコイルの絶縁被膜の破損を防止することである。
本発明の圧粉磁心は、第1および第2の環状圧粉磁心部品を備えている。第1および第2の環状圧粉磁心部品の各々は、弧状に延在するヨーク部と、ヨーク部の半径方向に突出するティース部とを一体的に有する複数の弧状圧粉磁心部品を有している。複数の弧状圧粉磁心部品の各々は、ヨーク部の周方向に沿って配置されて接合されており、第1および第2の環状圧粉磁心部品は、互いに高さ方向に積層されて接合されている。
本発明の圧粉磁心の製造方法は、軟磁性粉末を加圧成形することによって、弧状に延在するヨーク部と、ヨーク部の半径方向に突出するティース部とを一体的に有する複数の弧状圧粉磁心部品を形成する工程と、複数の弧状圧粉磁心の各々をヨーク部の周方向に沿って配置して接合することによって、第1および第2の環状圧粉磁心部品の各々を作製する工程と、複数の弧状圧粉磁心の各々を高さ方向に重ね合わせて接合する工程とを備えている。
本発明の圧粉磁心およびその製造方法によれば、第1および第2の環状圧粉磁心部品によって圧粉磁心は高さ方向に分割されているので、第1および第2の環状圧粉磁心部品の各々を構成する弧状圧粉磁心部品の高さ方向の寸法は従来の圧粉磁心を構成する部品の高さ方向の寸法よりも小さくなる。これにより、高さ方向の寸法の大きい圧粉磁心を製造しても、圧粉磁心を構成する部品の高さ方向の寸法を小さく保つことができるので、プレス機の大型化を抑止することができる。
また、弧状圧粉磁心部品の高さ方向の寸法が従来よりも小さくなるので、弧状圧粉磁心部品をプレス成形する際に軟磁性粒子を高さ方向において均一に加圧することができる。その結果、弧状圧粉磁心部品内の高さ方向の密度分布が均一になり、高さ方向の寸法の大きい圧粉磁心を製造しても良好な磁気特性が得られる。
さらに、弧状圧粉磁心部品の高さ方向の寸法が従来よりも小さくなるので、弧状圧粉磁心部品の幅方向の寸法に対する高さ方向の寸法の比が従来よりも小さくなる。このため、製造時において弧状圧粉磁心部品を立てた状態で安定して保持することができ、取り扱いが容易である。
上記の圧粉磁心において好ましくは、複数の弧状圧粉磁心部品の各々の接合部には接合による境界面がある。境界面における複数の弧状圧粉磁心部品の各々の表面粗さRyは3μm以下である。
これにより、圧粉磁心の完成品を観察することにより、第1および第2の環状圧粉磁心部品が積層されて構成されていることを判別することができ、複数の弧状圧粉磁心部品の各々がヨーク部の周方向に沿って配置されていることを判別することができる。
上記の圧粉磁心において好ましくは、弧状圧粉磁心部品の境界面に樹脂を介在させて弧状圧粉磁心部品同士が固定されている。この樹脂は、室温自然乾燥タイプの接着剤でもよいし、加熱処理して接着力の発現する接着剤でもよいし、加熱することにより樹脂が軟化して両圧粉磁心部品の粒子間空孔に流れ込むことによって樹脂のアンカー効果により接着力が発現するものでもよい。
上記の圧粉磁心において好ましくは、ティース部の高さ方向の寸法はヨーク部の高さ方向の寸法よりも小さい。
これによりティース部にコイルを巻回した場合でも、コイルがヨーク部の表面よりも突出する、いわゆるオーバーハングを防止することができ、コイルを有する圧粉磁心の大型化を抑制することができる。
上記の圧粉磁心において好ましくは、ティース部のコーナー部はラウンド形状を有している。
これによりティース部にコイルを巻回した場合でも、コイルの絶縁被膜がティース部の角張ったコーナー部で破損することを防止することができる。
上記の圧粉磁心において好ましくは、第1および第2の環状圧粉磁心部品は、凹凸およびボルトの少なくとも1つで固定されており、その凹凸またはボルトの挿入部はヨーク部の内周側の端面と外周側の端面とのうちティース部が位置する側とは反対側の端面付近に位置している。
この圧粉磁心においてはティース部からヨーク部へ、またヨーク部からティース部へ伸びるように磁力線が生じるため、ティース部が位置する側のヨーク部の端面付近には磁力線が存在することになる。この磁力線の存在する領域に凹凸またはボルトの挿入部を配置すると磁気特性が劣化する恐れがある。このため、この凹凸またはボルトの挿入部を、ティース部が位置する側とは反対側の端面付近に配置することにより磁気特性の劣化を防止しつつ、第1および第2の環状圧粉磁心部品を固定することができる。
上記の圧粉磁心において好ましくは、第1および第2の環状圧粉磁心部品の間に挟み込まれた他の環状圧粉磁心部品がさらに備えられ、他の環状圧粉磁心部品は、第1および第2の環状圧粉磁心部品と同一の平面形状を有し、かつヨーク部とティース部との断面形状がストレートな形状を有している。
上記の他の圧粉磁心部品を第1および第2の環状圧粉磁心部品の間に挟み込むことにより、第1および第2の環状圧粉磁心部品の各々の高さ方向の寸法をさらに小さくすることができる。
上記の圧粉磁心の製造方法において好ましくは、複数の弧状圧粉磁心部品の各々の加圧成形に用いられる金型は、ティース部を加工する金型部分とヨーク部を加工する金型部分とに少なくとも分けられており、ティース部を加工する金型部分は金型のダイに対して固定されており、ヨーク部を加工する金型部分はダイに対して移動可能である。
このようにティース部を加工する金型部分を金型のダイに対して固定することにより、ティース部の角部をラウンド形状に加工する場合でも、ティース部を加工する金型部分の強度を確保しつつ、ティース部を所望の形状に加工することが可能となる。
以上説明したように、本発明の圧粉磁心およびその製造方法によれば、高さ方向の寸法の大きい圧粉磁心を製造してもプレス機の大型化を抑止することができ、良好な磁気特性が得られ、製造時における部品取り扱いが容易である圧粉磁心を得ることができる。
この発明の実施の形態において作製するステータコアが設けられた電動機の平面図である。 図1のII−II線に沿う概略断面図である。 環状圧粉磁心部品の構成を示す一部破断斜視図である。 弧状圧粉磁心部品の構成を示す斜視図である。 図2のV−V線に沿う概略断面図である。 ティース部における図2のV−V線に沿う概略断面図である。 ティース部における図2のV−V線に沿う他の概略断面図である。 図1中のステータコアの表面の組織を拡大して示した模式図である。 図2の領域Sおよび図1の領域Uにおける複数の弧状圧粉磁心部品の各々の接合部付近を拡大して示す概略断面図である。 この発明の一実施の形態における圧粉磁心の製造方法の第1工程を示す説明図であって、金型のダイの平面図である。 図9AのIXB−IXB線に沿う断面に対応した概略断面図である。 図9AのIXC−IXC線に沿う断面に対応した概略断面図である。 この発明の一実施の形態における圧粉磁心の製造方法の第2工程を示す説明図であって、弧状圧粉磁心部品の平面図である。 図10AのXB−XB線に沿う概略断面図である。 この発明の一実施の形態における圧粉磁心の製造方法の第3工程を示す説明図であって、環状圧粉磁心部品の平面図である。 図11AのXIB−XIB線に沿う概略断面図である。 この発明の一実施の形態における圧粉磁心の製造方法の第4工程を示す説明図であって、2個の環状圧粉磁心部品が積層された状態での平面図である。 図12AのXIIB−XIIB線に沿う概略断面図である。 この発明の一実施の形態における圧粉磁心の製造方法の第5工程を示す説明図であって、コイルが巻回された状態での平面図である。 図13AのXIIIB−XIIIB線に沿う概略断面図である。 ティース部形成部を上下方向に移動可能とした場合の図9AのIXB−IXB線に沿う断面に対応したティース部形成部の部分断面図である。 ティース部形成部を上下方向に移動可能とした場合の図9AのIXB−IXB線に沿う断面に対応した他のティース部形成部の部分断面図である。 図15の金型を用いて形成されたティース部の断面形状を示す図である。 図16Aのティース部にコイルを巻いた場合の断面形状を示す図である。 2個の環状圧粉磁心部品の間に他の環状圧粉磁心部品を挟む様子を説明するための図である。 凹凸またはボルト挿入部の配置位置を説明するための図である。 凹凸またはボルト挿入部の他の配置位置を説明するための図である。 この発明の実施の形態における他のステータコアの構成を示す平面図である。 この発明の実施の形態における他の弧状圧粉磁心部品の構成を示す斜視図である。 この発明の実施の形態におけるさらに他の弧状圧粉磁心部品の構成を示す斜視図である。 特許文献1に開示されたステータコアを製造する方法を示す斜視図である。 (a)特許文献1のコアピースの製造に用いられる金型のダイの平面図である。(b)(a)のXXIVB−XXIVB線に沿う断面に対応した概略断面図である。 オーバーハングが生じた様子を示す概略斜視図である。 ティース部のコーナー部が角張っていることにより生じる問題を説明するための概略断面図である。
符号の説明
1 電動機、2 ティース部、2a 突起部、3 鍔部、4 ヨーク部、4b 突出部、4c 上面、4d,4e 端面、5 環状圧粉磁心部品、5a 他の環状圧粉磁心部品、5a1,105a 接合面、6,106 コイル、6a 表面、7 弧状圧粉磁心部品、9 樹脂、10,110 ステータコア、11 ローターコア、12 永久磁石、13 回転軸、20 凹凸またはボルト挿入部、21 金属磁性粒子、22 絶縁被膜、23 軟磁性粒子、24 有機物、31 接合面、32 境界部、33 接着層、51 ダイ、52,162b ティース部形成部、52a 溝部、53a ヨーク部形成用下パンチ部、53b 鍔部形成用下パンチ部、54,164 上パンチ、105 コアピース、108a 下面、108b 外周面、151 金型、152 上パンチ、153 下パンチ、162a 固定部、162b ティース部形成部。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1はこの発明の実施の形態におけるステータコアを有する電動機の平面図である。図2は図1のII−II線に沿う概略断面図である。図3は環状圧粉磁心部品の構成を示す一部破断斜視図である。図4は弧状圧粉磁心部品の構成を示す斜視図である。図5は図2のV−V線に沿う概略断面図である。
図1を参照して、電動機1は、リング状のステータコア10と、ステータコア10の内周側に配置された円柱状のローターコア11とを備える。ローターコア11は、中心部に回転軸13を有する。ローターコア11が回転軸13を中心に回転することによって、電動機1から回転運動が出力される。ローターコア11の周縁には、所定の角度ごとに永久磁石12が埋め込まれている。ステータコア10は、複数の軟磁性粒子が互いに接合されることによって形成されている。
図2を参照して、ステータコア10は、第1および第2の環状圧粉磁心部品5、5を備えている。第1および第2の環状圧粉磁心部品5、5は、その高さ方向(矢印A方向)に積層されて接合されている。第1および第2の環状圧粉磁心部品5、5は、互いに同じ平面形状を有している。
図3および図4を参照して、第1および第2の環状圧粉磁心部品5、5は、複数の弧状圧粉磁心部品7を有している。複数の弧状圧粉磁心部品7の各々は、ヨーク部4の周方向(矢印B方向)に沿って配置されて接合されている。つまり、複数の弧状圧粉磁心部品7の各々は、その高さ方向(矢印A方向)に積層されて接合されており、かつヨーク部4の周方向(矢印B方向)に沿って配置されて接合されている。
複数の弧状圧粉磁心部品7の各々は、周方向弧状に延在するヨーク部4と、ヨーク部4からヨーク部4の半径方向内周側に突出するティース部2と、複数のティース部2の各々の突出部先端において周方向に張り出した鍔部3とを有している。これらのヨーク部4とティース部2と鍔部3とは一体的に形成されている。
ヨーク部4とティース部2と鍔部3との各下面はフラットな面を構成している。弧状圧粉磁心部品7の高さ方向Aの寸法T2は、ステータコア10の高さ方向Aの寸法H1の2分の1となっている。またティース部2の高さ方向Aの寸法T1はヨーク部4の高さ方向Aの寸法T2よりも小さい。このため、ティース部2の上面はヨーク部4および鍔部3の上面よりも高さ方向Aにおいて低いレベル(つまり下面側)に位置している。なお、W1は弧状圧粉磁心部品7の幅方向の寸法を示している。
図1および図2を参照して、高さ方向に積層された2つの弧状圧粉磁心部品7におけるティース部2にはコイル6が巻回されている。このコイル6は、絶縁被膜によって覆われた螺旋状に延びる導線によって形成されている。導線は、ティース部2の表面から離れる方向に多層に巻かれている。導線は、たとえば銅から形成されており、その直径は、0.3mmから3mm程度である。絶縁被膜は、たとえば一般的なエナメル(琺瑯)から形成されており、その厚みは30μm程度である。コイル6はヨーク部4と鍔部3とに挟まれるように配置されており、これによってティース部2に対するコイル6の位置が固定されている。
図5を参照して、コイル6が巻回されたティース部2のコーナー部Cはラウンド形状を有しており、各コーナー部Cの曲率半径Rはティース部2の幅をW2としたとき、たとえば0.3mm以上0.5×W2以下であることがより好ましい。
なお、本実施の形態においては、ティース部が円の断面形状を有する場合について示したが、本発明のラウンド形状はこのような場合に限定されるものではなく、図6Aに示すような楕円である場合や、図6Bに示すような四角形の頂点が丸く削られた形状である場合に、コイルの損傷を防止するという上記効果を得ることができる。
図7は、図1中のステータコアの表面の組織を拡大して示した模式図である。図7を参照して、ステータコア10を構成する複数の軟磁性粒子23は、金属磁性粒子21と、金属磁性粒子21の表面を取り囲む絶縁被膜22とを備えている。複数の軟磁性粒子23の間には、有機物24が介在している。軟磁性粒子23の各々は、有機物24によって接合されていたり、軟磁性粒子23が有する凹凸の噛み合わせによって接合されている。
金属磁性粒子21は、たとえば、鉄(Fe)、鉄(Fe)−シリコン(Si)系合金、鉄(Fe)−窒素(N)系合金、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)系合金、鉄(Fe)−炭素(C)系合金、鉄(Fe)−ホウ素(B)系合金、鉄(Fe)−コバルト(Co)系合金、鉄(Fe)−リン(P)系合金、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)系合金および鉄(Fe)−アルミニウム(Al)−シリコン(Si)系合金などから形成することができる。金属磁性粒子21は、金属単体でも合金でもよい。
絶縁被膜22は、たとえば、金属磁性粒子21をリン酸処理することによって形成されている。また好ましくは、絶縁被膜22は酸化物を含有する。この酸化物を含有する絶縁被膜22としては、リンと鉄とを含むリン酸鉄の他、リン酸マンガン、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、酸化シリコン、酸化チタン、酸化アルミニウムまたは酸化ジルコニウムなどの酸化物絶縁体を使用することができる。絶縁被膜22は、図中に示すように1層に形成されていても良いし、多層に形成されていても良い。
絶縁被膜22は、金属磁性粒子21間の絶縁層として機能する。金属磁性粒子21を絶縁被膜22で覆うことによって、ステータコア10の電気抵抗率ρを大きくすることができる。これにより、金属磁性粒子21間に渦電流が流れるのを抑制して、渦電流に起因する鉄損を低減させることができる。
有機物24としては、熱可塑性ポリイミド、熱可塑性ポリアミド、熱可塑性ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミドまたはポリエーテルエーテルケトンなどの熱可塑性樹脂や、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリイミドまたは高分子量ポリエチレンなどの非熱可塑性樹脂や、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸リチウム、パルミチン酸カルシウム、オレイン酸リチウムまたはオレイン酸カルシウムなどの高級脂肪酸を用いることができる。また、これらを互いに混合して用いることもできる。なお、高分子量ポリエチレンとは、分子量が10万以上のポリエチレンをいう。
有機物24は、複数の軟磁性粒子23の間を強固に接合して、ステータコア10の強度を向上させる。また、有機物24は、ステータコア10を得るための加圧成形時に潤滑剤として機能する。これにより、軟磁性粒子23同士が擦れ合って、絶縁被膜22が破壊されることを防止する。
図8は図2の領域Sおよび図1の領域Uにおける複数の弧状圧粉磁心部品の各々の接合部付近を拡大して示す概略断面図である。図8を参照して、複数の弧状圧粉磁心部品7の各々の接合部には、接合による境界部32が存在している。
複数の弧状圧粉磁心部品7の各々は加圧成形によって形成されるので、複数の弧状圧粉磁心部品7の各々の接合面31における表面粗さは加圧成形に用いられる金型の表面粗さを反映する。具体的には、金型の表面粗さRyは通常0.3μm以下であるため、複数の弧状圧粉磁心部品7の各々の接合面31の表面粗さRyは3μm以下となる。なお、表面粗さRyとは、最大高さRyを意味している。ここで、複数の弧状圧粉磁心部品7の各々の接合を強化するために、境界部32にはたとえば図示した熱可塑性ポリアミドなどの接着層33などが形成されていてもよく、また境界部32には空間があってもよい。
次に、この実施の形態における圧粉磁心の製造方法について説明する。
図9〜図13は、この発明の一実施の形態における圧粉磁心の製造方法を工程順に示す説明図である。
なお、図9Aは金型のダイの平面図であり、図9Bは図9AのIXB−IXB線に沿う断面に対応した概略断面図であり、図9Cは図9AのIXC−IXC線に沿う断面に対応した概略断面図である。
また図10Aは弧状圧粉磁心部品の平面図であり、図10Bは図10AのXB−XB線に沿う概略断面図である。また図11Aは環状圧粉磁心部品での平面図であり、図11Bは図11AのXIB−XIB線に沿う概略断面図である。また図12Aは2個の環状圧粉磁心部品が積層された状態での平面図であり、図12Bは図12AのXIIB−XIIB線に沿う概略断面図である。また図13Aはコイルが巻回された状態での平面図であり、図13Bは図13AのXIIIB−XIIIB線に沿う概略断面図である。
図9A〜図9Cを参照して、まず、弧状圧粉磁心部品を作製するための金型が準備される。この金型は、図9Bに示すようにダイ51と、ヨーク部形成用下パンチ53aと、鍔部形成用下パンチ53bと、ティース部形成部52と、上パンチ54とを有している。ヨーク部形成用下パンチ53a、鍔部形成用下パンチ53bおよび上パンチ54はダイ51に対して上下方向に移動可能である。ティース部形成部52はダイ51の位置に対して固定されており移動しない。下パンチ53bはティース部形成部52と一体であってもかまわない。
また、上パンチ54、ヨーク部形成用下パンチ53aおよび鍔部形成用下パンチ53bのストローク(必要な可動範囲)は、弧状圧粉磁心部品7の高さ方向の寸法T2の約5〜6倍(5〜6×T2)であり、従来よりも小さくなっている。
またティース部形成部52は、図9Cに示すように溝部52aを有しており、溝部52aの下端コーナー部がラウンド形状となっている。溝部52aの底部の断面形状をたとえば半円形状部とした場合、コーナー部の曲率半径Rは溝部52aの幅をW2としたとき、たとえば0.3mm以上0.5×W2以下であることがより好ましい。
この金型内に、図7で説明した軟磁性粒子23と有機物24とを混合した軟磁性粉末(図示せず)が充填され、たとえば700MPaから1500MPaまでの圧力で加圧成形が行われる。また加圧成形する雰囲気は、不活性ガス雰囲気または減圧雰囲気とすることが好ましい。この場合、大気中の酸素によって軟磁性粉末が酸化されるのを抑制できる。
この加圧成形においては、ヨーク部はヨーク部形成用下パンチ53aと上パンチ54とにより上下方向から加圧され、鍔部は鍔部形成用下パンチ53bと上パンチ54とにより上下方向から加圧される。またティース部はティース部形成部52と上パンチ54との間で上パンチ54により上方向から加圧される。
図10Aおよび図10Bを参照して、上記の加圧成形により軟磁性粉末が圧縮され、弧状に延在するヨーク部4と、ヨーク部4の半径方向内周側に突出するティース部2と、ティース部2の突出部先端において周方向に張り出した鍔部3とを有する弧状圧粉磁心部品7が形成される。これらのヨーク部4とティース部2と鍔部3とは一体的に形成されている。またティース部2のコーナー部はラウンド形状となるように形成される。
次に、弧状圧粉磁心部品7に絶縁被膜22の熱分解温度未満の温度で熱処理が行なわれる。絶縁被膜22がたとえばリン酸被膜である場合、熱処理は、400℃以上500℃未満の温度で1時間以上行なう。このような高温下で熱処理を行なうことによって、成形体の内部に存在する歪および転位を取り除き、弧状圧粉磁心部品7の磁気的特性を大幅に向上させることができる。また、熱処理によって絶縁被膜22が劣化することがない。
図11Aおよび図11Bを参照して、上記で得られた弧状圧粉磁心部品7が複数準備され、ヨーク部4の各々で環状を形成するようにヨーク部4の周方向(矢印B方向)に沿って複数の弧状圧粉磁心部品7の各々を配置する。そして、この状態で複数の弧状圧粉磁心部品7の各々を接合する。この接合は、たとえば焼きばめなどによる外周部からの締結、凹凸の嵌め合いによる固定、または樹脂を用いた接着などにより行なわれる。これにより、第1の環状圧粉磁心部品5が作製される。同様の方法により、第2の環状圧粉磁心部品5を作製する。なお、弧状圧粉磁心部品7同士の接合前に、弧状圧粉磁心部品7の接合面を研削して平坦部を出すこともできる。
図12Aおよび図12Bを参照して、上記で得られた第1および第2の環状圧粉磁心部品5が準備される。そして、それらを高さ方向(矢印A方向)に重ね合わせて接合する。この接合は、たとえばボルトによる固定、凹凸の嵌め合いによる固定、樹脂を用いた接着などにより行なわれる。上記の接合によりステータコア10が形成される。なお、環状圧粉磁心部品5同士の接合前に、環状圧粉磁心部品5の接合面を研削して平坦部を出すこともできる。また、環状圧粉磁心部品5同士を接合した後にローター部とのギャップ確保のために、鍔部3のローターと対向する部分を削ることもできる。
なお、上記においては、複数の弧状圧粉磁心部品7の各々をヨーク部4の周方向に沿って配置して接合した後で、複数の弧状圧粉磁心部品7の各々を高さ方向に重ね合わせて接合する場合について示した。しかし、本発明はこのような場合の他、複数の弧状圧粉磁心部品7の各々を高さ方向に重ね合わせて接合した後で、複数の弧状圧粉磁心部品7の各々をヨーク部4の周方向に沿って配置して接合してもよい。
図13Aおよび図13Bを参照して、ステータコア10のティース部2にコイル6が巻回される。コイル6は、絶縁被膜によって覆われた導線を用いて、螺旋状に巻回される。以上に説明した工程により、図1中に示すコイル6が巻回されたステータコア10が完成する。
この発明の実施の形態によれば、第1および第2の環状圧粉磁心部品5によってステータコア10が高さ方向に分割されているので、ステータコア10の構成部品である弧状圧粉磁心部品7の高さ方向の寸法T2は従来のコアピース105の高さ方向の寸法H11よりも小さくなる。これにより、高さ方向の寸法の大きいコアピースを製造しても、コアピースを構成する部品の高さ方向の寸法を小さく保つことができるので、プレス機の大型化を抑止することができる。
また、弧状圧粉磁心部品7の高さ方向の寸法T2は従来のコアピース105の高さ方向の寸法H11よりも小さくなるので、弧状圧粉磁心部品7をプレス成形する際に軟磁性粒子23を高さ方向において均一に加圧することができる。その結果、弧状圧粉磁心部品7内の高さ方向の密度分布が均一になり、高さ方向の寸法の大きい圧粉磁心を製造しても良好な磁気特性が得られる。
さらに、弧状圧粉磁心部品7の高さ方向の寸法T2は従来のコアピース105の高さ方向の寸法H11よりも小さくなるので、弧状圧粉磁心部品7の幅方向の寸法W1に対する高さ方向の寸法T2の比が小さくなる。このため、製造時において弧状圧粉磁心部品7を立てた状態で安定して保持することができるので、取り扱いが容易である。
また図2に示すようにティース部2の高さ方向の寸法T1はヨーク部4の高さ方向の寸法T2よりも小さいため、このティース部2にコイル6を巻回した場合でも、コイル6の表面6aがヨーク部4の上面4cよりも突出する、いわゆるオーバーハングを防止することができ、コイル6を有するステータコア10の大型化を抑制することができる。
また図5に示すようにティース部2のコーナー部Cはラウンド形状を有しているため、ティース部2にコイル6を巻回した場合でも、コイル6の絶縁被膜がティース部2の角張ったコーナー部で破損することを防止することができる。
また弧状圧粉磁心部品7の加圧成形に用いられる金型は、図9A〜図9Cに示すようにティース部形成部52とヨーク部形成用下パンチ53aとに少なくとも分かれており、ティース部形成部52はダイ51に対して固定されており、ヨーク部形成用下パンチ53aはダイ51に対して移動可能である。これにより、ティース部2のコーナー部をラウンド形状に加工する場合でも、ティース部形成部52の強度を確保しつつ、ティース部2を所望の形状に加工することが可能となる。以下、そのことを説明する。
図14は、ティース部形成部を上下方向に移動可能とした場合の図9AのIXB−IXB線に沿う断面に対応したティース部形成部の部分断面図である。図14を参照して、ティース部形成部162bを固定部162aに対して移動させて、ティース部形成部162bと上パンチ164とにより上下方向から加圧してティース部を形成することも考えられる。しかし、この場合、ティース部のコーナー部をラウンド形状とするためにティース部形成部162bの端面形状をラウンド形状とすると、ティース部形成部162bの先端部分(領域P1で示す部分)が細くなり、加圧成形時の圧力によりこの先端部が破損する恐れがある。
この破損を防止するために、図15に示すようにティース部形成部162bの加工面の両端(領域P2で示す部分)を平坦とすることも考えられる。しかし、この場合には、図16Aに示すようにティース部2には突起部2aが生じるため、図16Bに示すようにコイル6を巻回するとコイル6の絶縁被膜は突起部2aの角張った部分(領域P3)で破損する恐れがある。
これに対して、図9A〜9Cに示すようにティース部形成部52をダイ51に対して固定して移動しないようにすることで、ティース部形成部52の強度を確保できるためティース部形成部の先端部分の破損(図14で説明した破損)を防止でき、かつ図16Aおよび図16Bで示す突起部2aの生じない所望の形状のティース部2を形成することができる。
なお上記の実施の形態においては、2個の環状圧粉磁心部品5を積層してステータコア10を構成した場合について説明したが、図17に示すように2個の環状圧粉磁心部品5の間に1個または複数個の他の環状圧粉磁心部品5aを挟んで積層することによりステータコア10が構成されてもよい。
他の環状圧粉磁心部品5aは、環状圧粉磁心部品5と同一の平面形状を有し、かつヨーク部とティース部とにおける断面がストレートな形状(つまり接合面5a1が平坦な形状)を有している。
ステータコア10の高さ方向の寸法H1を非常に大きくすると、2個の環状圧粉磁心部品5の高さ方向の寸法T2も大きくなり、これらを加圧成形により形成する際にその高さ方向に密度分布が発生する恐れがある。そこで、2個の環状圧粉磁心部品5の間に他の環状圧粉磁心部品5aを挟むことにより、2個の環状圧粉磁心部品5の高さ方向の寸法T2を大きくしなくとも、ステータコア10の高さ方向の寸法H1を大きく調整することが可能となる。また、2個の環状圧粉磁心部品5の高さ方向の寸法T2を大きくしないでよいため、環状圧粉磁心部品5の高さ方向の密度分布をなるべく少なく抑えることができる。
また2個の環状圧粉磁心部品5を、凹凸の嵌め合いおよびボルトのいずれか一方または両方で固定する場合、その凹凸またはボルトの挿入部を2個の環状圧粉磁心部品5のそれぞれに設ける必要がある。この場合、図18を参照して、凹凸20またはボルトの挿入部20は、ヨーク部4の内周側の端面4dと外周側の端面4eとのうちティース部2が位置する側(この実施の形態では内周側の端面4d)とは反対側の端面(この実施の形態では外周側の端面4e)付近に設けることが好ましい。
このステータコア10においてはティース部2からヨーク部4へ、またヨーク部4からティース部2へ伸びるように磁力線が生じるため、ティース部2が位置する側のヨーク部4の端面付近(この実施の形態では内周側の端面4d付近)には磁力線が存在することになる。この磁力線の存在する領域に凹凸20またはボルトの挿入部20を配置すると磁気特性が劣化する恐れがある。このため、この凹凸20またはボルトの挿入部20をティース部2が位置する側とは反対側の端面付近(この実施の形態では外周側の端面4e付近)に配置することにより磁気特性の劣化を防止しつつ、2個の環状圧粉磁心部品5を固定することができる。
また凹凸20またはボルトの挿入部20は、ティース部2の付け根の一方端Q1と他方端Q2とのそれぞれからティース幅L1を半径として円弧を描いたときに、2つの円弧の外周側のヨーク部4の領域(ハッチングを入れた領域)4aに配置されることがより好ましい。
これにより、磁力線の伸びる領域を避けて凹凸20またはボルトの挿入部20を配置することがより容易となる。
また、ヨーク部4の幅L2がティース部2の幅L1よりも小さい場合には、図19に示すようにティース部2の位置する側(この実施の形態では内周側の端面4d)とは反対側の端面(この実施の形態では外周側の端面4e)に、ヨーク部4の突出部4bを設け、その突出部4bに凹凸20またはボルトの挿入部20を配置することが好ましい。
これにより、磁力線の伸びる領域を避けて凹凸20またはボルトの挿入部20を配置することがより容易となる。
また、上記製造工程において、複数の弧状圧粉磁心部品7の各々をセットアップ型に配置して、樹脂封止してもよい。複数の弧状圧粉磁心部品7の各々を樹脂封止すると、図20に示すように樹脂9によってステータコア10が覆われる。なお、図20に示す構成のステータコア10においては、鍔部3とローターコア11との間隔を所望の大きさにするために、鍔部3の各々の内周面が樹脂9から露出していることが好ましい。
さらに弧状圧粉磁心部品は、図4に示すように1つのティース部およびヨーク部を有する構成の他、たとえば図21または図22に示す構成であってもよい。図21の弧状圧粉磁心部品7は、図4の弧状圧粉磁心部品のヨーク部の2倍の長さで周方向(矢印B方向)に延在するヨーク部4と、ヨーク部4からヨーク部4の半径方向内周側に突出する2つのティース部2と、2つのティース部2の各々の突出部先端において周方向に張り出した2つの鍔部3とを有している。これらのヨーク部4とティース部2と鍔部3とは一体的に形成されている。また図22の弧状圧粉磁心部品7は、図4の半円状に延在するヨーク部4と、ヨーク部4からヨーク部4の半径方向内周側に突出する6つのティース部2と、6つのティース部2の各々の突出部先端において周方向に張り出した6つの鍔部3とを有している。これらのヨーク部4とティース部2と鍔部3とは一体的に形成されている。さらに、ヨーク部およびティース部の数(形状)が互いに異なる複数の弧状圧粉磁心部品を組み合わせることで環状圧粉磁心部品が構成されてもよい。図21および図22に示す弧状圧粉磁心部品のように1つの弧状圧粉磁心部品7が複数のティース部およびヨーク部を有することにより、部品点数を減少することができる。
なお、上記においては図1に示すようにローターコア11がステータコア10の内周側に位置するインナーローターの構成について説明したが、本発明はローターコアがステータコアの外周側に位置するアウターローターの構成にも同様に適用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (10)

  1. 第1および第2の環状圧粉磁心部品(5)を備え、
    前記第1および前記第2の環状圧粉磁心部品(5)の各々は、弧状に延在するヨーク部(4)と、前記ヨーク部(4)の半径方向に突出するティース部(2)とを一体的に有する複数の弧状圧粉磁心部品(7)を有し、
    前記複数の弧状圧粉磁心部品(7)の各々は、前記ヨーク部(4)の周方向に沿って配置されて接合されており、
    前記第1および前記第2の環状圧粉磁心部品(5)は、互いに高さ方向に積層されて接合されていることを特徴とする、圧粉磁心(10)。
  2. 前記複数の弧状圧粉磁心部品(7)の各々の接合部(32)には接合による境界面(31)があることを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の圧粉磁心(10)。
  3. 前記境界面(31)における前記複数の弧状圧粉磁心部品(7)の各々の表面粗さRyは3μm以下であることを特徴とする、請求の範囲第2項に記載の圧粉磁心(10)。
  4. 前記境界面(31)に樹脂(33)を介在させて固定されたことを特徴とする、請求の範囲第2項に記載の圧粉磁心(10)。
  5. 前記ティース部(2)の前記高さ方向の寸法は前記ヨーク部(4)の前記高さ方向の寸法よりも小さいことを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の圧粉磁心(10)。
  6. 前記ティース部(2)のコーナー部(C)はラウンド形状を有していることを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の圧粉磁心(10)。
  7. 前記第1および前記第2の環状圧粉磁心部品(5)は、凹凸およびボルトの少なくとも1つで固定されており、前記凹凸または前記ボルトの挿入部(20)は前記ヨーク部(4)の内周側の端面(4d)と外周側の端面(4e)とのうち前記ティース部(2)が位置する側とは反対側の端面付近に位置していることを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の圧粉磁心(10)。
  8. 前記第1および前記第2の環状圧粉磁心部品(5)の間に挟み込まれた他の環状圧粉磁心部品(5a)をさらに備え、
    前記他の環状圧粉磁心部品(5a)は、前記第1および前記第2の環状圧粉磁心部品(5)と同一の平面形状を有し、かつ前記ヨーク部(4)と前記ティース部(2)との断面形状がストレートな形状を有することを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の圧粉磁心(10)。
  9. 軟磁性粉末を加圧成形することによって、弧状に延在するヨーク部(4)と、前記ヨーク部(4)の半径方向に突出するティース部(2)とを一体的に有する複数の弧状圧粉磁心部品(7)を形成する工程と、
    前記複数の弧状圧粉磁心(7)の各々を前記ヨーク部(4)の周方向に沿って配置して接合することによって、第1および第2の環状圧粉磁心部品(5)の各々を作製する工程と、
    前記複数の弧状圧粉磁心(7)の各々を高さ方向に重ね合わせて接合する工程とを備えた、圧粉磁心(10)の製造方法。
  10. 前記複数の弧状圧粉磁心部品(7)の各々の加圧成形に用いられる金型は、前記ティース部(2)を加工する金型部分(52)と前記ヨーク部(4)を加工する金型部分(53a)とに少なくとも分けられており、前記ティース部(2)を加工する金型部分(52)は前記金型のダイ(51)に対して固定されており、前記ヨーク部(4)を加工する金型部分(53a)は前記ダイ(51)に対して移動可能であることを特徴とする、請求の範囲第9項に記載の圧粉磁心(10)の製造方法。
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