JPWO2005081026A1 - 光導波路形成用光硬化性樹脂組成物、光導波路形成用光硬化性ドライフィルム及び光導波路 - Google Patents

光導波路形成用光硬化性樹脂組成物、光導波路形成用光硬化性ドライフィルム及び光導波路 Download PDF

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Abstract

光導波路形成用として極めて有用な光硬化性樹脂組成物及び光硬化性ドライフィルムを提供する。
本発明は、カルボキシル基含有樹脂(a)とエポキシ基含有不飽和化合物(b)とを反応させて得られるカルボキシル基含有不飽和樹脂(A)、及び溶媒(B)を含有してなる光導波路形成用光硬化性樹脂組成物;並びに、該樹脂組成物によって形成される光導波路形成用光硬化性ドライフィルムを提供する。

Description

本発明は、光導波路形成用光硬化性樹脂組成物、光導波路形成用光硬化性ドライフィルム及び光導波路に関する。
近年、光通信システム、コンピュータ等における情報処理の大容量化および高速化の要求に答え得る光の伝送媒体として、光導波路が注目されている。
このような光導波路としては、石英系導波路が代表的であるが、特殊な製造装置が必要である、製造時間が長くかかるなどの問題があった。
このような石英系導波路に換えて、上記問題のない有機高分子系光導波路が、開発されている。
特開2003−149475号は、分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和基と少なくとも1個のカルボキシル基とを有するエチレン性不飽和基含有カルボン酸樹脂、希釈剤及び光重合開始剤を含有する光導波路形成用樹脂組成物を開示している。
しかしながら、この組成物には、上記エチレン性不飽和基含有カルボン酸樹脂の製造工程が煩雑であるという問題がある。すなわち、この樹脂の製造には、分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、(メタ)アクリル酸、及び必要に応じて分子中に1個のカルボン酸と2個の水酸基とを有する化合物を反応させた後、更に多塩基酸無水物を反応させるという複雑な工程を必要とする。また、得られる樹脂中への不飽和基及びカルボキシル基の導入が不十分な場合もある。
また、上記光導波路形成用樹脂組成物には、形成される塗膜の加工性、機械的性質等に劣るという欠点がある。そのため、この組成物は、ドライフィルムとして使用することが困難である。
本発明の課題は、加工性、機械的性質等に優れた塗膜を形成でき、光導波路形成用として極めて有用な光硬化性樹脂組成物及び光硬化性ドライフィルム、並びにこれらから得られる光導波路を提供することにある。
本発明は、下記に示すとおりの光導波路形成用光硬化性樹脂組成物、光導波路形成用光硬化性ドライフィルム及び光導波路を提供するものである。
1.カルボキシル基含有樹脂(a)とエポキシ基含有不飽和化合物(b)とを反応させて得られるカルボキシル基含有不飽和樹脂(A)、及び溶媒(B)を含有してなる光導波路形成用光硬化性樹脂組成物。
2.更に、光ラジカル重合開始剤を含有する上記項1に記載の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物。
3.上記項1に記載の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物によって形成される光導波路形成用光硬化性ドライフィルム。
4.下部クラッド層(I)、コア部(II)及び上部クラッド層(III)で構成される光導波路であって、これらの構成要素のうちの少なくとも1つが上記項1に記載の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物で形成されてなる光導波路。
5.下部クラッド層(I)、コア部(II)及び上部クラッド層(III)で構成される光導波路であって、これらの構成要素のうちの少なくとも1つが上記項3に記載の光導波路形成用光硬化性ドライフィルムで形成されてなる光導波路。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物は、カルボキシル基含有樹脂(a)とエポキシ基含有不飽和化合物(b)とを反応させて得られるカルボキシル基含有不飽和樹脂(A)、及び溶媒(B)を含有してなる。
カルボキシル基含有樹脂(a)
カルボキシル基含有樹脂(a)は、1分子中にカルボキシル基を平均2個以上、好ましくは平均3個以上有する樹脂である。カルボキシル基が1分子中に平均2個未満であると、エポキシ基含有不飽和化合物(b)との反応で消費され、樹脂中に残存するカルボキシル基の量が少なくなる。そのため、光硬化性樹脂組成物に光を照射した際に、光照射部分と光未照射部分とにおいてアルカリ現像液による溶解性の差が小さくなるため、光照射部分と光未照射部分との境界が鮮明にならず、シャープなコア部を形成できないおそれがある。
また、カルボキシル基含有樹脂(a)の数平均分子量は、1000〜100000であるのが好ましく、2000〜80000であるのがより好ましい。数平均分子量が1000未満であると、光硬化性樹脂組成物によって形成されるドライフィルムの加工性、巻き取り性が劣るおそれがある。また、光硬化性樹脂組成物に光を照射した際に、光照射部分と光未照射部分とにおいてアルカリ現像液による溶解性の差が小さくなるため、光照射部分と光未照射部分との境界が鮮明にならず、シャープなコア部を形成できないおそれがある。
カルボキシル基含有樹脂(a)としては、カルボキシル基を含有する樹脂であれば、特に制限なしに公知の樹脂を使用することができる。例えば、アクリル系樹脂(ビニル樹脂も包含される)、カルボキシル基含有フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、アルキド樹脂、及びこれらの2種以上からなる変性樹脂又は2種以上の混合物などが使用できる。これらの中でも、特に、アクリル系樹脂、カルボキシル基含有フッ素樹脂が好ましい。
アクリル系樹脂
アクリル系樹脂としては、アクリル酸、メタクリル酸などのα,β−エチレン性不飽和酸を必須単量体成分とし、これと、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドなどから選ばれる少なくとも1種の不飽和単量体とを共重合させたものが使用できる。
カルボキシル基含有フッ素樹脂
カルボキシル基含有フッ素樹脂としては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、イタコン酸などのα,β−エチレン性不飽和酸を必須単量体成分とし、これと、パーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルケニル基を一端に有し、他端にエチレン性二重結合を有する単量体(好ましくはパーフルオロブチルエチルメタクリレート、パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、パーフルオロイソノニルエチルメタクリレート、パーフルオロデシルエチルメタクリレート)及び必要に応じて上記不飽和単量体とを共重合させたものが使用できる。
また、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、三フッ化塩化エチレン及び四フッ化エチレン等のフルオロオレフィン;ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシペンチルビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテルや、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル等のヒドロキシアリルエーテル、などの水酸基含有ラジカル重合性不飽和単量体;及び必要に応じて、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブチレン−1等のα−オレフィン類;エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル類;酢酸ビニル、乳酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、ピバリック酸ビニル、カプリル酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル類;酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イソプロペニル等の脂肪酸イソプロペニルエステル類等のその他のラジカル重合性不飽和単量体を共重合させて、水酸基含有フッ素樹脂を製造し、次いで、この水酸基含有フッ素樹脂に多塩基酸無水物(例えば無水イタコン酸、無水コハク酸など)を付加反応させることにより、カルボキシル基を導入したものも使用できる。
エポキシ基含有不飽和化合物(b)
エポキシ基含有不飽和化合物(b)は、1分子中に平均1個以上のエポキシ基と平均1個の不飽和基とを有するものである。例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、ビスフェノールエピクロルヒドリン型エポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂、脂環式ポリエポキシド、及び上記エポキシ基含有不飽和化合物の(共)重合体などのエポキシ樹脂を使用して、これらのエポキシ樹脂中のエポキシ基の1部とα,β−エチレン性不飽和酸とを反応させて得られるものも使用できる。
カルボキシル基含有不飽和樹脂(A)
本発明で使用するカルボキシル基含有不飽和樹脂(A)は、上記カルボキシル基含有樹脂(a)とエポキシ基含有不飽和樹脂(b)との混合物を、例えば、テトラエチルアンモニウムブロマイド等の触媒の存在下に80〜120℃で1〜5時間反応させることによって容易に製造することができる。
本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物は、カルボキシル基含有不飽和樹脂(A)を含有しており、光照射することにより、該樹脂中の不飽和基が重合し架橋して硬化する組成物である。照射する光としては、例えば、電子線、紫外線、可視光線等の活性エネルギー線を使用することができる。また、紫外線又は可視光線を照射して架橋させる場合には、光ラジカル重合開始剤及び必要に応じて光増感剤(光増感色素)を配合することができる。
光ラジカル重合開始剤としては、公知のものを使用することができる。例えば、ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルキサントン、チオキサントン、アントラキノンなどの芳香族カルボニル化合物;アセトフェノン、プロピオフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、α,α'−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、1−ヒドロキシ−1−シクロヘキシルアセトフェノン、ジアセチルアセトフェノン、アセトフェノンなどのアセトフェノン化合物;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどの有機過酸化物;ジフェニルヨードブロマイド、ジフェニルヨードニウムクロライドなどのジフェニルハロニウム塩;四臭化炭素、クロロホルム、ヨードホルムなどの有機ハロゲン化物;3−フェニル−5−イソオキサゾリン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンベンズアントロンなどの複素環式及び多環式化合物;2,2'−アゾ(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)などのアゾ化合物;鉄−アレン錯体(ヨーロッパ特許152377号公報参照);チタノセン化合物(特開昭63-221110号公報参照);ビスイミダゾール系化合物;N−アリールグリシジル系化合物;アクリジン系化合物;芳香族ケトンと芳香族アミンの組み合わせ;ペルオキシケタール(特開平6-321895号公報参照)等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤の中でも、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、鉄−アレン錯体及びチタノセン化合物は、架橋もしくは重合に対して活性が高いので好ましい。
また、光ラジカル重合開始剤としては、市販品を使用できる。市販品としては、例えば、「イルガキュア651」(チバスペシャリテイケミカルズ社製、商品名、アセトフェノン系光ラジカル重合開始剤)、「イルガキュア184」(チバスペシャリテイケミカルズ社製、商品名、アセトフェノン系光ラジカル重合開始剤)、「イルガキュア1850」(チバスペシャリテイケミカルズ社製、商品名、アセトフェノン系光ラジカル重合開始剤)、「イルガキュア907」(チバスペシャリテイケミカルズ社製、商品名、アミノアルキルフェノン系光ラジカル重合開始剤)、「イルガキュア369(チバスペシャリテイケミカルズ社製、商品名、アミノアルキルフェノン系光ラジカル重合開始剤)、「ルシリンTPO」(BASF社製、商品名、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド)、「カヤキュアDETXS」(日本化薬株式会社製、商品名)、「CGI−784」(チバスペシャリテイケミカルズ社製、商品名、チタン錯体化合物)などが挙げられる。
上記の光ラジカル重合開始剤は、1種単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物に光ラジカル重合開始剤を配合する場合の配合割合は、カルボキシル基含有不飽和樹脂(A)100重量部に対して、0.5〜10重量部程度とするのが好ましい。
光増感色素としては、例えば、チオキサンテン系、キサンテン系、ケトン系、チオピリリウム塩系、ベーススチリル系、メロシアニン系、3−置換クマリン系、3,4−置換クマリン系、シアニン系、アクリジン系、チアジン系、フェノチアジン系、アントラセン系、コロネン系、ベンズアントラセン系、ペリレン系、メロシアニン系、ケトクマリン系、フマリン系、ボレート系等の色素が挙げられる。これらの色素は、1種単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。ボレート系光増感色素としては、例えば、特開平5-241338号公報、特開平7-5685号公報及び特開平7-225474号公報等に記載されているものが挙げられる。
本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、カルボキシル基含有不飽和樹脂(A)のカルボキシル基を架橋するポリエポキシドなどの硬化剤を配合することができる。
該ポリエポキシドとしては、ビスフェノール化合物とエピクロルヒドリンまたはβ−メチルエピクロルヒドリン等のハロエポキシドとの反応により得られたビスフェノール型エポキシ樹脂;ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂;リン化合物を化学反応させたリン変性ビスフェノール型エポキシ樹脂;ビスフェノール型エポキシ樹脂を水添して得られる脂環式エポキシ樹脂;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂にハロエポキシドを反応させて得られるノボラック型エポキシ樹脂;フタル酸、ダイマー酸などの多塩基酸類とエピクロロヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸などのポリアミン類とエピクロロヒドリンとを反応させて得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;オレフィン結合を過酢酸などの過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂;ビフェノール類とエピクロロヒドリンとを反応させて得られるビフェニル型エポキシ樹脂などがあげられる。
上記ポリエポキシドの中でも、光導波路に必要な耐熱性の改良効果が大きいビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などを配合することが好ましい。
本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物で光導波路の下部クラッド層を形成する場合、上記硬化剤は、例えば、下部クラッド層を光硬化させた後、更に加熱することにより、カルボキシル基含有不飽和樹脂(A)に由来するカルボキシル基と該硬化剤との反応により更に強固な下部クラッド層を形成することができる。また、コア部又は上部クラッド層を形成する場合も同様に、コア部又は上部クラッド層を光硬化させた後、更に加熱することにより、カルボキシル基含有不飽和樹脂(A)に由来するカルボキシル基と該硬化剤との反応により更に強固なコア部又は上部クラッド層を形成することができる。
また、これらの層の形成において、加熱による硬化を各層の形成ごとに行っても良いし、もしくは2層又は3層の形成後に、2層又は3層を同時に加熱して硬化を行っても良い。
ポリエポキシドなどの硬化剤の配合割合は、カルボキシル基1モルに対して、エポキシ基が0.1〜1.5モルとなる範囲が好ましく、0.5〜1.1モルとなる範囲がより好ましい。
加熱硬化後の各層中(特に上部クラッド層中)にカルボキシル基が残存しないように配合することにより、光導波路の耐水性、耐熱性、耐湿性などの性能が向上する。
本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、上記した以外の不飽和化合物、密着促進剤、ハイドロキノン、2、6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、N,N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等の重合禁止剤、飽和樹脂、不飽和樹脂、(不飽和基含有)ビニル重合体等の有機樹脂微粒子、着色顔料、体質顔料等の各種顔料、酸化コバルト等の金属酸化物、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、トリクレジルホスフェート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の可塑剤、ハジキ防止剤、流動性調整剤等を配合することができる。
該不飽和化合物としては、例えば、ラジカル重合性不飽和基を好ましくは1〜4個有する化合物であって、露光した際に付加重合することにより露光部の不溶化をもたらす単量体、2量体、3量体及びその他のオリゴマーが挙げられる。不飽和化合物としては、上記した(メタ)アクリル酸エステルやスチレンなどの単量体の他、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラ以上のポリ(4〜16)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジイタコネート、エチレングリコールジマレエート、ハイドロキノンジ(メタ)アクリレート、レゾルシノールジ(メタ)アクリレート、ピロガロール(メタ)アクリレート、オリゴウレタンアクリレート、オリゴエポキシアクリレート、ジビニルベンゼンなどの不飽和基を2個以上有する多官能性不飽和化合物が挙げられる。上記不飽和化合物は、1種単独で、又は2種以上組合わせて用いることができる。
これらの不飽和化合物の使用量は、前記カルボキシル基含有不飽和樹脂(A)100重量部に対して、200重量部以下であるのが好ましく、3〜100重量部であるのがより好ましい。
上記飽和樹脂は、光硬化性樹脂組成物の被膜の溶解性を抑制するために使用できる。例えば、組成物被膜のアルカリ現像液等に対する溶解性を抑制するために使用できる。この飽和樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、天然樹脂、合成ゴム、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で、又は2種以上組合わせて用いることができる。
上記不飽和樹脂としては、上記飽和樹脂において、1分子中に平均約1〜10個の不飽和基を含有するものが好ましく、1分子中に平均約1〜4個の不飽和基を含有するものがより好ましい。
これらの飽和樹脂及び/又は不飽和樹脂の使用量は、前記カルボキシル基含有不飽和樹脂(A)100重量部あたり、200重量部以下であるのが好ましく、3〜100重量部であるのがより好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物においては、更に必要に応じて、例えば、充填材、着色剤、レベリング剤、耐熱安定剤、変色防止剤、酸化防止剤、離型剤、表面処理剤、難燃剤、粘度調節剤、可塑剤、抗菌剤、防黴剤、消泡剤、カップリング剤等を配合してもよい。
本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物は、上記カルボキシル基含有不飽和樹脂(A)と、必要に応じて光ラジカル重合開始剤等とを、有機溶剤、水などの溶媒(B)に、溶解又は分散して調製する。
溶媒(B)の使用量は、カルボキシル基含有不飽和樹脂(A)100重量部当たり、30〜2000重量部程度であるのが好ましい。
有機溶剤系液状樹脂組成物は、上記カルボキシル基含有不飽和樹脂(A)及び任意成分を、ケトン類、エステル類、エーテル類、セロソルブ類、芳香族炭化水素類、アルコール類、ハロゲン化炭化水素類などの有機溶剤に溶解又は分散することによって得られる。該組成物を、光導波路を形成する基材上に、ローラー、ロールコーター、スピンコーター、カーテンロールコーター、スプレー、静電塗装、浸漬塗装、シルク印刷等の手段により塗布し、必要に応じてセッティングした後、乾燥することにより光導波路用被膜を得ることができる。
水性液状樹脂組成物は、上記カルボキシル基含有不飽和樹脂(A)及び任意成分を、水又は水と有機溶剤の混合物に、溶解又は分散することによって得られる。カルボキシル基含有不飽和樹脂(A)の水溶化又は水分散化は、該樹脂(A)中のカルボキシル基を、中和剤(アルカリ)で中和することによって行われる。
上記中和剤としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミノエタノール、シクロヘキシルアミン、アンモニアなどが使用できる。中和剤の使用量は、カルボキシル基1当量当たり、0.2〜1.0当量であるのが好ましく、0.3〜0.8当量であるのがより好ましい。
本発明の光導波路形成用光硬化性ドライフィルムは、例えば、ベースフィルム上に、上記した有機溶剤系液状樹脂組成物又は水性液状樹脂組成物を、ロールコータ、ブレードコータ、カーテンフローコータ等を使用して塗布し、乾燥して形成することができる。ドライフィルムの乾燥膜厚は、1μm〜2mm程度が好ましく、1μm〜1mm程度がより好ましい。
該ベースフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、アラミド、カプトン、ポリメチルペンテン、ポリエチレン、ポリプロピレン等のフィルムが使用できるが、ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用することが、コストおよびドライフィルムの良好な特性を得る上で好ましい。ベースフィルムの膜厚は、1μm〜10mmであるのが好ましく、10μm〜1mmであるのがより好ましい。
得られたドライフィルムは、ベースフィルムを剥離するかもしくは剥離を行わないで、必要に応じて光導波路が形成されるように例えば可視光で露光して硬化させ、ベースフィルムがある場合にはそれを剥離し、ない場合にはこのもの自体を光導波路形成用に使用することができる。このドライフィルムでコア部を形成するには、このドライフィルムを現像処理すればよい。ドライフィルムには、必要に応じてカバーコート層を設けることができる。該カバーコート層は、ドライフィルム上に塗装して形成してもよいし、ドライフィルム上に貼り付けてもよい。
本発明の光導波路形成用光硬化性ドライフィルムの軟化温度は、0℃〜200℃であるのが好ましく、10℃〜150℃であるのがより好ましい。ドライフィルムの軟化温度が0℃未満では、ドライフィルムを基材に貼付ける際の加熱により、ドライフィルムが軟化し、ベトつくため、貼付作業が著しく困難となったり、貼付後に泡を生じたりするおそれがある。ドライフィルムの軟化温度が200℃を超えると、貼付が困難になるおそれがある。
本明細書において、軟化温度は、熱機械分析装置を用いて厚さ1mmのシートの熱変形挙動により測定した値である。即ち、シート上に石英製針をのせ、荷重49gをかけ、5℃/分で昇温していき、針が0.635mm侵入した温度を軟化温度とした。熱機械分析装置としては、例えば、デュポン社より市販されている装置を使用できる。
光硬化に使用される光源としては、例えば、超高圧、高圧、中圧、低圧の水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、タングステン灯等が挙げられる。また、紫外線領域又は可視光領域に発振線を有する各種レーザーも使用することができる。レーザーとしては、例えば、アルゴンレーザー(発振線355nm)、YAG−THGレーザー(発振線355nm)、半導体(InGaN)レーザー(発振線405nm)、アルゴンレーザー(発振線488nm)、YAG−SHGレーザー(発振線532nm)等が好ましい。
本発明の光導波路は、下部クラッド層(I)、コア部(II)及び上部クラッド層(III)で構成される光導波路であって、これらの構成要素のうちの少なくとも1つが上記した光導波路形成用光硬化性樹脂組成物又は光導波路形成用光硬化性ドライフィルムで形成されたものである。
本発明の光導波路においては、下部クラッド層(I)、コア部(II)及び上部クラッド層(III)の全てを、本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物で形成することも、また、全てを本発明の光導波路形成用光硬化性ドライフィルムで形成することもできる。また、本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物と光導波路形成用光硬化性ドライフィルムを組合わせて形成することもできる。更に、公知の光導波路形成用の組成物やドライフィルムを一部組合わせて形成することもできる。
以下、下部クラッド層(I)、コア部(II)、上部クラッド層(III)について説明する。
下部クラッド層(I)
下部クラッド層(I)は、例えば、光導波路用基材上に、硬化性樹脂組成物又はドライフィルムを用いて形成させる。
上記基材としては、例えば、シリコン基板、石英基板、ポリイミド基板、PET基板、液晶ポリマー基板、銅箔、銅張り積層板、回路形成済み基板等を挙げることができる。
下部クラッド層(I)は、例えば、本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物、本発明の光導波路形成用光硬化性ドライフィルム、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂等の樹脂を含む公知の組成物などを用いて形成することができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、熱反応性官能基を有する基体樹脂と、該官能基と反応する官能基を有する硬化剤との併用;N−メチロール基やN−アルコキシメチロール基などの自己架橋タイプ等を使用することができる。
熱反応性官能基とこれと反応する官能基の組合わせとしては、例えば、カルボキシル基とエポキシ基(オキシラン基)、カルボン酸無水物とエポキシ基(オキシラン基)、カルボン酸無水物とオキセタン基、アミノ基とエポキシ基(オキシラン基)、カルボキシル基と水酸基、カルボン酸無水物と水酸基、ブロック化イソシアネート基と水酸基、イソシアネート基とアミノ基などが挙げられる。
公知の活性エネルギー線硬化性樹脂としては、分子中に2個以上の開環重合可能な官能基含有化合物を必須成分とし、必要に応じて活性エネルギー線重合開始剤を併用するもの;重合性不飽和化合物、不飽和樹脂等に必要に応じて活性エネルギー線重合開始剤を併用するもの等を使用することができる。
上記公知の樹脂組成物又は本発明の樹脂組成物を、光導波路用基材上に塗装、印刷を行い、次いで溶媒を除去することにより、下部クラッド層(I)を形成することができる。また、溶媒を除去後、又は溶媒を除去すると同時に、必要に応じて活性エネルギー線照射又は加熱により、塗膜の硬化又は乾燥を行うことができる。
また、上記公知の樹脂組成物又は本発明の樹脂組成物を、ベースフィルム上に塗装、印刷を行い、次いで溶媒を除去することにより、ベースフィルム表面にドライフィルム層を形成させることができる。次いで、ベースフィルムを剥離し、ドライフィルムを光導波路用基材に加熱及び/又は圧着により貼付けて下部クラッド層(I)を形成することができる。また、ベースフィルム表面にドライフィルム層が形成された積層フィルムを、光導波路用基材に加熱及び/又は圧着により貼付け、次いでベースフィルムを剥離して、光導波路用基材表面に下部クラッド層(I)を形成することもできる。
下部クラッド層(I)は、必要に応じて、更に、活性エネルギー線照射、加熱等により、硬化又は乾燥を行ってもよい。
下部クラッド層(I)を形成する方法として、特にドライフィルムを使用して形成する方法が、環境保全、安全性、作業性などの点から好ましい。
また、下部クラッド層(I)として、本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物又は本発明の光導波路形成用光硬化性ドライフィルムを硬化させたものが、耐久性、耐熱性、加工性、光伝送特性の点から好ましい。
コア部(II)
コア部(II)は、下部クラッド層(I)の表面の一部に形成される。
コア部(II)は、本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物又は本発明の光導波路形成用光硬化性ドライフィルムを用いて形成することが好ましい。
本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物を使用してコア部(II)を形成するには、該樹脂組成物を、下部クラッド層(I)表面に、塗装、印刷を行い、溶媒を除去して組成物被膜を形成する。次いで、コア部パターンを形成するように、被膜上に光照射を行う。次いで、非照射部分を現像により除去することにより、コア部(II)を形成することができる。
また、上記樹脂組成物を、ベースフィルム上に塗装、印刷を行い、次いで溶媒を除去することにより、ベースフィルム表面にドライフィルム層を形成させることができる。次いで、ベースフィルムを剥離し、ドライフィルムを、下部クラッド層(I)上に加熱及び/又は圧着により貼付けて、組成物被膜を形成できる。また、ベースフィルム表面にドライフィルム層が形成された積層フィルムを、下部クラッド層(I)上に加熱及び/又は圧着により貼付け、次いでベースフィルムを剥離して、下部クラッド層(I)上に、組成物被膜を形成することもできる。
次いで、組成物被膜の表面にコア部パターンが形成されるように光照射を行う。次いで、非照射部分を現像により除去することにより、コア部(II)を形成することができる。
上部クラッド層(III)
上部クラッド層(III)は、下部クラッド層(I)及びコア部(II)の表面に、硬化性樹脂組成物又はドライフィルムを用いて形成させる。
上部クラッド層(III)は、例えば、本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物、本発明の光導波路形成用光硬化性ドライフィルム、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂等の樹脂を含む公知の組成物などを用いて形成することができる。
上部クラッド層(III)は、上記下部クラッド層(I)の形成方法と同様の方法で形成できる。
具体的には、上記公知の樹脂組成物又は本発明の樹脂組成物を、下部クラッド層(I)及びコア部(II)の表面に塗装、印刷を行い、次いで溶媒を除去することにより、上部クラッド層(III)を形成することができる。また、溶媒を除去後、又は溶媒を除去すると同時に、必要に応じて活性エネルギー線照射又は加熱により、塗膜の硬化又は乾燥を行うことができる。
また、上記公知の樹脂組成物又は本発明の樹脂組成物を、ベースフィルム上に塗装、印刷を行い、次いで溶媒を除去することにより、ベースフィルム表面にドライフィルム層を形成させることができる。次いで、ベースフィルムを剥離し、ドライフィルムを下部クラッド層(I)及びコア部(II)の表面に加熱及び/又は圧着により貼付けて上部クラッド層(III)を形成することができる。また、ベースフィルム表面にドライフィルム層が形成された積層フィルムを、下部クラッド層(I)及びコア部(II)の表面に加熱及び/又は圧着により貼付け、次いでベースフィルムを剥離して、上部クラッド層(III)を形成することもできる。
上部クラッド層(III)は、必要に応じて、更に、活性エネルギー線照射、加熱等により、硬化又は乾燥を行ってもよい。
上部クラッド層(III)を形成する方法として、特にドライフィルムを使用して形成する方法が、環境保全、安全性、作業性などの点から好ましい。
また、上部クラッド層(III)として、本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物又は本発明の光導波路形成用光硬化性ドライフィルムを硬化させたものが、耐久性、耐熱性、加工性、光伝送特性の点から好ましい。
上部クラッド層(III)は、下部クラッド層(I)及びコア部(II)の表面に貼付けられる前のドライフィルムとして、軟化温度が0℃〜300℃であるのが好ましく、15℃〜200℃であるのがより好ましい。ドライフィルムの軟化温度が上記範囲を下回ると、ドライフィルムを貼付ける際の加熱により、ドライフィルムが軟化し、ベトつくため、貼付作業が著しく困難となったり、貼付後に泡を生じたりするおそれがある。一方、上記範囲を超えると、貼付が困難になるおそれがある。
また、上部クラッド層(III)を形成するドライフィルムの軟化温度は、コア部(II)の軟化温度よりも低いことが好ましく、特に10℃以上低いことが好ましい。
上部クラッド層(III)を形成する場合、コア部(II)及び下部クラッド層(I)の表面と、ベースフィルム上のドライフィルムとが面接するように重ね、該ドライフィルムの軟化温度よりも10℃以上高い温度で、常圧熱ロール圧着法、真空熱ロール圧着法、真空熱プレス圧着法等の圧着手法により、適当な熱と圧力をベースフィルム表面に加え、そしてベースフィルムをドライフィルムから剥離して、ドライフィルムをコア部(II)及び下部クラッド層(I)に転写することにより、コア部(II)及び下部クラッド層(I)の表面に上部クラッド層を形成することができる。
上部クラッド層(III)は、必要に応じて、更に、活性エネルギー線照射、加熱等により、硬化又は乾燥を行ってもよい。
本発明の光導波路において、下部クラッド層(I)及び上部クラッド層(III)のより屈折率の高い層とコア部(II)との比屈折率差が0.1%以上であることが好ましい。
ここで、本明細書において、比屈折率差は、下記式(1)により、定義される。
比屈折率差(%)=[(n−n)/n]×100 (1)
式中、nはコア部(II)の屈折率であり、nは下部クラッド層(I)及び上部クラッド層(III)のより屈折率の高い層の屈折率である。これらの屈折率は、アッベ屈折率計を用いて、波長850nmの光で測定した値である。
上記比屈折率差とするためには、コア部(II)の屈折率は、下部クラッド層(I)及び上部クラッド層(III)のいずれの屈折率よりも大きいことが必要である。
本発明の光導波路においては、通常、波長400〜1,700nmの光に対して、コア部(II)の屈折率を1.420〜1.650の範囲内の値とするとともに、下部クラッド層(I)及び上部クラッド層(III)の屈折率をそれぞれ1.400〜1.648の範囲内の値とすることが好ましい。屈折率の調整は、使用する樹脂、添加剤及びこれらの配合量等を適宜選択することにより調整できる。
本発明の光導波路において、下部クラッド層(I)、上部クラッド層(III)、及びコア部(II)の厚さは、それぞれ特に制限されるものではないが、例えば、下部クラッド層(I)の厚さを1〜200μm、コア部(II)の厚さを1〜200μm、上部クラッド層(III)の厚さを1〜200μmとすることが好ましい。また、コア部(II)の幅についても特に限定されるものではないが、例えば、1〜200μmとすることが好ましい。
本明細書において、活性エネルギー線及び光線としては、可視光、紫外線、赤外線、X線、α線、β線、γ線等を用いることができる。照射装置としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプ等を用いることが好ましい。照射量は、特に制限されるものでは無い。波長200〜440nm、照度1〜500mW/cmの放射線を、照射量が10〜5,000mJ/cmとなるように照射して、露光することが好ましい。
本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物が含有するカルボキシル基含有不飽和樹脂(A)は、カルボキシル基含有樹脂(a)とエポキシ基含有不飽和化合物(b)とを反応させることにより、簡単で容易に製造できる。
また、カルボキシル基とエポキシ基との反応を利用しているので、反応性が高く、カルボキシル基及び不飽和基を、確実に樹脂(A)中に導入できる。
また、該反応により、エステル結合を有する樹脂(A)が得られ、この樹脂(A)を含有する本発明の樹脂組成物から形成される塗膜は、加工性、機械的特性などに優れているので、本発明の樹脂組成物は、ドライフィルムの形成に適している。
また、樹脂(A)中に芳香族環を導入した場合には、この樹脂(A)を含有する本発明の樹脂組成物は、屈折率の高い被膜を形成できる。
本発明の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物又は光導波路形成用光硬化性ドライフィルムを使用すれば、優れた光導波路を形成することができる。
本発明の光導波路は、光集積回路、光変調器、光スイッチ、光コネクター、光分岐結合、薄膜デバイス等の光デバイスと光ファイバーとの結合などに好ましく使用できる。
以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
製造例1 光硬化性樹脂組成物(1)の製造
メチルメタクリレート40g、スチレン20g、ブチルアクリレート20g及びアクリル酸20gを、110℃でラジカル反応させて、アクリル樹脂(樹脂酸価155mgKOH/g)を得た。次に、この樹脂に、グリシジルメタクリレート24g、ハイドロキノン0.12g及びテトラエチルアンモニウムブロマイド0.6gを加えて、空気を吹き込みながら110℃で5時間反応させて、光硬化性樹脂を得た。次に、該光硬化性樹脂(固形分)100g、アミノアルキルフェノン系重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名「イルガキュア907」)3g及び酢酸エチル400gを混合して、光硬化性樹脂組成物(1)を得た。
製造例2 光硬化性樹脂組成物(2)の製造
製造例1において、アクリル樹脂のモノマー成分として、メチルメタクリレート20g、スチレン40g、ブチルアクリレート20g及びアクリル酸20gを用いた以外は製造例1と同様にして、光硬化性樹脂組成物(2)を得た。
製造例3 光硬化性樹脂組成物(3)の製造
水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル352g、アクリル酸141.2g、p−メトキシフェノール0.2g及びトリフェニルホスフィン1.5gを、95℃で約32時間反応させ、反応系の酸価が0.5mgKOH/g以下になった時点で反応を終了させた。次いで、無水コハク酸70gを仕込み、90℃で約10時間反応させて、酸価が70mgKOH/gの生成物(光硬化性樹脂)を得た。次いで、該生成物60g、5−エチル−2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキサンのジアクリレート(日本化薬(株)製、商品名「KAYARAD R−604」)40g及び1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3gを混合して、光硬化性樹脂組成物(3)を得た。
製造例4 光硬化性ドライフィルム(D−1)の製造
光硬化性樹脂組成物(1)を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(膜厚25μm)上に、ナイフエッジコーターで塗布した後、80℃で30分乾燥して、光硬化性ドライフィルム(D−1)を得た。
製造例5 光硬化性ドライフィルム(D−2)の製造
光硬化性樹脂組成物(2)を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(膜厚25μm)上に、ナイフエッジコーターで塗布した後、80℃で30分乾燥して、光硬化性ドライフィルム(D−2)を得た。
製造例6 光硬化性ドライフィルム(D−3)の製造
製造例3において、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテルに替えてビスフェノールAジグリシジルエーテルを用いた以外は、製造例3と同様にして光硬化性樹脂組成物を得た。該組成物を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(膜厚25μm)上に、ナイフエッジコーターで塗布した後、80℃で30分乾燥して、光硬化性ドライフィルム(D−3)を得た。
実施例1 光導波路の製造
(1)下部クラッド層の形成
光硬化性樹脂組成物(1)を、シリコン基板の表面上に、スピンコート法により塗布し、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して、厚さ40μmの下部クラッド層を形成した。
(2)コア部の形成
次に、光硬化性樹脂組成物(2)を、上記下部クラッド層の上に、スピンコート法により塗布し、80℃で30分間乾燥させた。次に、幅30μmのライン状パターンを有するフォトマスクを介して、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して硬化させた。次に、紫外線照射した樹脂組成物層を有する基板を、1.8重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液からなる現像液中に浸漬して、樹脂組成物層の未露光部を溶解させた後、乾燥させた。このようにして幅30μmのライン状パターンを有するコア部を形成した。
(3)上部クラッド層の形成
上記コア部及び下部クラッド層の上面に、光硬化性樹脂組成物(1)をスピンコート法により塗布し、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して、厚さ40μmの上部クラッド層を形成した。
得られた光導波路について、伝送損失、コア部の隙間、コア部形状の精度、コア部の被覆性及び作業性を、下記方法により評価した。その結果、伝送損失はA、コア部の隙間はA、コア部形状の精度はA、コア部の被覆性はB、作業性はBであった。
伝送損失:光導波路に波長850nmの光を一端から入射させ、そして、他端から出射する光量を測定することにより、単位長さ当たりの伝送損失をカットバック法により求めた。Aは損失が0.4dB/cm以下で伝送特性が良好なものを、Bは損失が0.4dB/cmを超え伝送特性が劣るものを示す。
コア部の隙間:Aはコア部である凸部と上部クラッド層との間に隙間がないものを、Bは隙間が発生したもの及び有機溶剤系組成物を用いた場合においてはワキ、泡を発生したものを示す。
コア部形状の精度:Aはコア部が上部クラッド層により変形していないものを、Bはコア部が上部クラッド層により変形したものを示す。
コア部の被覆性:Aは上部クラッド層がコア部の凸部に十分な膜厚で被覆しているものを、Bは上部クラッド層がコア部の凸部に被覆された膜厚がやや薄いものを、Cは上部クラッド層がコア部の凸部に被覆された膜厚が薄いものを示す。
作業性:Aは全体を通して光導波路の形成が簡単で容易なものを、Bは全体を通して光導波路の形成がやや複雑なものを、Cは全体を通して光導波路の形成が複雑で容易でないものを示す。
また、クラッド層及びコア部を形成した樹脂組成物から得たフィルムサンプルの屈折率を、アタゴ社製多波長アッベ屈折率計「DR−M4」に、波長850nmの干渉フィルターをセットして、23℃にて測定した。この各屈折率値を用いて、前記式(1)により、比屈折率差(%)を算出した。コア部とクラッド層との比屈折率差は0.1%以上であった。
実施例2 光導波路の製造
(1)下部クラッド層の形成
光硬化性ドライフィルム(D−1)を、シリコン基板の表面上に、常圧熱ロール圧着法(温度:100℃)にて転写し、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して光硬化させた後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離して、厚さ40μmの下部クラッド層を形成した。
(2)コア部の形成
次に、光硬化性ドライフィルム(D−2)を、上記下部クラッド層の上に、常圧熱ロール圧着法(温度:100℃)にて転写した。次に、幅30μmのライン状パターンを有するフォトマスクを介して、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して硬化させた後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した。次に、紫外線照射した樹脂組成物層を有する基板を、1.8重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液からなる現像液中に浸漬して、樹脂組成物層の未露光部を溶解させた後、乾燥させた。このようにして幅30μmのライン状パターンを有するコア部を形成した。
(3)上部クラッド層の形成
上記コア部及び下部クラッド層の上面に、光硬化性ドライフィルム(D−1)を常圧熱ロール圧着法(温度:100℃)にて転写し、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して光硬化させた後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離して、厚さ40μmの上部クラッド層を形成した。
得られた光導波路について、上記方法により評価した結果、伝送損失はA、コア部の隙間はA、コア部形状の精度はA、コア部の被覆性はA、作業性はAであった。
また、コア部とクラッド層との比屈折率差は0.1%以上であった。
比較例1 光導波路の製造
(1)下部クラッド層の形成
光硬化性樹脂組成物(3)を、シリコン基板の表面上に、スピンコート法により塗布し、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して、厚さ40μmの下部クラッド層を形成した。
(2)コア部の形成
次に、光硬化性ドライフィルム(D−3)を、上記下部クラッド層の上に、常圧熱ロール圧着法(温度:100℃)にて転写した。次に、幅30μmのライン状パターンを有するフォトマスクを介して、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して硬化させた後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した。次に、紫外線照射した樹脂組成物層を有する基板を、1.8重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液からなる現像液中に浸漬して、樹脂組成物層の未露光部を溶解させた後、乾燥させた。このようにして幅30μmのライン状パターンを有するコア部を形成した。
(3)上部クラッド層の形成
上記コア部及び下部クラッド層の上面に、光硬化性樹脂組成物(3)をスピンコート法により塗布し、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して、厚さ40μmの上部クラッド層を形成した。
得られた光導波路について、上記方法により評価した結果、伝送損失はA、コア部の隙間はB、コア部形状の精度はB、コア部の被覆性はC、作業性はBであった。
製造例7 光硬化性樹脂組成物(4)の製造
メチルメタクリレート40g、スチレン20g、ブチルアクリレート20g及びアクリル酸20gを、110℃でラジカル反応させて、アクリル樹脂(樹脂酸価155mgKOH/g)を得た。次に、この樹脂に、グリシジルメタクリレート24g、ハイドロキノン0.12g及びテトラエチルアンモニウムブロマイド0.6gを加えて、空気を吹き込みながら110℃で5時間反応させて、光硬化性樹脂(製造例1で得たのと同じ光硬化性樹脂)を得た。次に、該光硬化性樹脂(固形分)124g、アミノアルキルフェノン系重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名「イルガキュア907」)3g、エピコートEP−828EL(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)20g及び酢酸エチル400gを混合して、光硬化性樹脂組成物(4)を得た。
製造例8 光硬化性樹脂組成物(5)の製造
製造例2で得たのと同じ光硬化性樹脂(固形分)124g、アミノアルキルフェノン系重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名「イルガキュア907」)3g、エピコートEP−828EL(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)20g及び酢酸エチル400gを混合して、光硬化性樹脂組成物(5)を得た。
製造例9 光硬化性樹脂組成物(6)の製造
製造例3で得たのと同じ光硬化性樹脂(固形分)124g、アミノアルキルフェノン系重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名「イルガキュア907」)3g、エピコートEP−828EL(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)20g及び酢酸エチル400gを混合して、光硬化性樹脂組成物(6)を得た。
製造例10 光硬化性ドライフィルム(D−4)の製造
光硬化性樹脂組成物(4)を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(膜厚25μm)上に、ナイフエッジコーターで塗布した後、80℃で30分乾燥して、光硬化性ドライフィルム(D−4)を得た。
製造例11 光硬化性ドライフィルム(D−5)の製造
光硬化性樹脂組成物(5)を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(膜厚25μm)上に、ナイフエッジコーターで塗布した後、80℃で30分乾燥して、光硬化性ドライフィルム(D−5)を得た。
製造例12 光硬化性ドライフィルム(D−6)の製造
製造例3において、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテルに替えてビスフェノールAジグリシジルエーテルを用いた以外は、製造例3と同様にして光硬化性樹脂を得た。次に、該光硬化性樹脂(固形分)124g、アミノアルキルフェノン系重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名「イルガキュア907」)3g、エピコートEP−828EL(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)20g及び酢酸エチル400gを混合して、光硬化性樹脂組成物を得た。該組成物を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(膜厚25μm)上に、ナイフエッジコーターで塗布した後、80℃で30分乾燥して、光硬化性ドライフィルム(D−6)を得た。
実施例3 光導波路の製造
(1)下部クラッド層の形成
光硬化性樹脂組成物(4)を、シリコン基板の表面上に、スピンコート法により塗布し、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して、厚さ40μmの下部クラッド層を形成した。次いで、150℃で60分間加熱して熱硬化させた。
(2)コア部の形成
次に、光硬化性樹脂組成物(5)を、上記下部クラッド層の上に、スピンコート法により塗布し、80℃で30分間乾燥させた。次に、幅30μmのライン状パターンを有するフォトマスクを介して、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して硬化させた。次に、紫外線照射した樹脂組成物層を有する基板を1.8重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液からなる現像液中に浸漬して、樹脂組成物層の未露光部を溶解させた後、乾燥させた。このようにして幅30μmのライン状パターンを有するコア部を形成した。次いで、150℃で60分間加熱して熱硬化させた。
(3)上部クラッド層の形成
上記コア部及び下部クラッド層の上面に、光硬化性樹脂組成物(4)をスピンコート法により塗布し、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して、厚さ40μmの上部クラッド層を形成した。次いで、150℃で60分間加熱して熱硬化させた。
得られた光導波路について、上記方法により評価した結果、伝送損失はA、コア部の隙間はA、コア部形状の精度はA、コア部の被覆性はB、作業性はBであった。
また、コア部とクラッド層との比屈折率差は0.1%以上であった。
実施例4 光導波路の製造
(1)下部クラッド層の形成
光硬化性ドライフィルム(D−4)を、シリコン基板の表面上に、常圧熱ロール圧着法(温度:100℃)にて転写し、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して光硬化させた後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離して、厚さ40μmの下部クラッド層を形成した。次いで、150℃で60分間加熱して熱硬化させた。
(2)コア部の形成
次に、光硬化性ドライフィルム(D−5)を、上記下部クラッド層の上に、常圧熱ロール圧着法(温度:100℃)にて転写した。次に、幅30μmのライン状パターンを有するフォトマスクを介して、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して硬化させた後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した。次に、紫外線照射した樹脂組成物層を有する基板を、1.8重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液からなる現像液中に浸漬して、樹脂組成物層の未露光部を溶解させた後、乾燥させた。このようにして幅30μmのライン状パターンを有するコア部を形成した。次いで、150℃で60分間加熱して熱硬化させた。
(3)上部クラッド層の形成
上記コア部及び下部クラッド層の上面に、光硬化性ドライフィルム(D−4)を常圧熱ロール圧着法(温度:100℃)にて転写し、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して光硬化させた後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離して、厚さ40μmの上部クラッド層を形成した。次いで、150℃で60分間加熱して熱硬化させた。
得られた光導波路について、上記方法により評価した結果、伝送損失はA、コア部の隙間はA、コア部形状の精度はA、コア部の被覆性はA、作業性はAであった。
また、コア部とクラッド層との比屈折率差は0.1%以上であった。
比較例2 光導波路の製造
(1)下部クラッド層の形成
光硬化性樹脂組成物(6)を、シリコン基板の表面上に、スピンコート法により塗布し、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して、厚さ40μmの下部クラッド層を形成した。次いで、150℃で60分間加熱して熱硬化させた。
(2)コア部の形成
次に、光硬化性ドライフィルム(D−6)を、上記下部クラッド層の上に、常圧熱ロール圧着法(温度:100℃)にて転写した。次に、幅30μmのライン状パターンを有するフォトマスクを介して、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して硬化させた後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した。次に、紫外線照射した樹脂組成物層を有する基板を、1.8重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液からなる現像液中に浸漬して、樹脂組成物層の未露光部を溶解させた後、乾燥させた。このようにして幅30μmのライン状パターンを有するコア部を形成した。次いで、150℃で60分間加熱して熱硬化させた。
(3)上部クラッド層の形成
上記コア部及び下部クラッド層の上面に、光硬化性樹脂組成物(6)をスピンコート法により塗布し、波長365nm、照度10mW/cmの紫外線を100秒間照射して、厚さ40μmの上部クラッド層を形成した。次いで、150℃で60分間加熱して熱硬化させた。
得られた光導波路について、上記方法により評価した結果、伝送損失はA、コア部の隙間はB、コア部形状の精度はB、コア部の被覆性はC、作業性はBであった。

Claims (5)

  1. カルボキシル基含有樹脂(a)とエポキシ基含有不飽和化合物(b)とを反応させて得られるカルボキシル基含有不飽和樹脂(A)、及び溶媒(B)を含有してなる光導波路形成用光硬化性樹脂組成物。
  2. 更に、光ラジカル重合開始剤を含有する請求項1に記載の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物。
  3. 請求項1に記載の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物によって形成される光導波路形成用光硬化性ドライフィルム。
  4. 下部クラッド層(I)、コア部(II)及び上部クラッド層(III)で構成される光導波路であって、これらの構成要素のうちの少なくとも1つが請求項1に記載の光導波路形成用光硬化性樹脂組成物で形成されてなる光導波路。
  5. 下部クラッド層(I)、コア部(II)及び上部クラッド層(III)で構成される光導波路であって、これらの構成要素のうちの少なくとも1つが請求項3に記載の光導波路形成用光硬化性ドライフィルムで形成されてなる光導波路。
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