JPWO2005045276A1 - ロータリーダンパ及びそれを具備する自動車の付属品 - Google Patents
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Abstract
Description
図33及び図34は、それぞれ特許文献1の図1及び図2として開示された図面を引用したものである。これらの図に示すように、このロータリーダンパは、粘性体(41)が充填された室内で回転することにより、粘性体(41)に抵抗を生じさせる回転板(21)を具備して構成され、該回転板(21)は、径方向に沿って存する向き合った一対の縁が略平行をなし、また周方向に沿って存する向き合った一対の縁が弧状をなすように形成されている。
ところで、この種のロータリーダンパは、概して、ケーシングを構成する本体ケース内に、グリスやシリコンオイル等の粘性体が注入され、その後、回転板が組み付けられるため、回転板を組み付けるときに空気を巻き込み、その空気が気泡となって粘性体の中に残存してしまう。もっとも、この気泡は、温度の上昇によって粘性体の体積が変化したときに、その体積膨張分を吸収する働きをする。従って、粘性体の充填率を高めて気泡の発生を防ぐことが必ずしも良いというわけではなく、そうすることが却って不具合の原因ともなり得る。
しかしながら、上記したロータリーダンパのように、回転板(21)が径方向に沿った直線的な縁を有するものでは、該回転板(21)の回転時に、粘性体(41)中の気泡が当該縁により潰され、その破裂音が異音となって外部に発せられるという問題がある。
例えば、自動車の室内において、座席周辺には、灰皿、カップホルダ、小物入れ、眼鏡入れ、グローブボックス、コンソールボックスなどの付属品が装備され、これらの付属品の可動部(例えば、灰皿における皿部材など)には、その動作を制御するため、ロータリーダンパが設けられているが、上記したロータリーダンパが発する異音は、このような付属品の使用者に対して、ごく小さい音ではあるものの不快を感じさせるものである。
かかる問題を解消するため、径方向に沿った直線的な縁を設けないで、回転板自体を円形とすることが考えられる。しかしながら、回転板自体を単に円形にしただけでは、径方向に沿った直線的な縁を有するものよりも、回転板が回転した際に生ずる粘性体の抵抗が小さくなり、発揮する制動力が低下するという問題を生ずる。
また、この種のロータリーダンパにおいて、ケーシングが、共にプラスチック成形品からなる本体ケースとその開口部を閉塞するキャップとから構成されるものでは、本体ケースの内周側に溶着しろを形成し、該溶着しろにキャップを当接させ、超音波或いは高周波振動を加えることにより、キャップを本体ケースに溶着せしめる構成が採用されている。
しかしながら、溶着しろを本体ケースの内周側に形成したものでは、ケーシングを構成する本体ケース内に粘性体を注入し、その後、回転板を組み付けるときに、先に注入してある粘性体が、回転板の弧状の周縁部と本体ケースの壁面との間を通じて、回転板の下面側から上面側へと大量に移動することとなり、その結果、本体ケースの壁面付近における粘性体の界面の位置が所定位置を超えて上昇し、粘性体が溶着しろに付着して、溶着不良を引き起こすという問題がある。
この点、特許文献1に記載のロータリーダンパでは、図33及び図34に示すように、本体ケース(10)の円筒壁(13)の外周下端部に溶着しろ(17)を、また、キャップ(30)の外周に本体ケース(10)の円筒壁(13)の外周に嵌合する環状壁(33)をそれぞれ設け、キャップ(30)の環状壁(33)の下端部内周を本体ケース(10)の溶着しろ(17)の斜面に当接させ、超音波或いは高周波振動を加えることにより、キャップ(30)を本体ケース(10)に溶着せしめている。
確かに、このロータリーダンパのように、溶着しろ(17)を本体ケース(10)の円筒壁(13)の外周下端部に設ければ、溶着しろ(17)に粘性体(41)が付着することによる溶着不良を防ぐことができる。しかしながら、そのような構成を採用すると、円筒壁(13)の上端にキャップ(30)が覆い被さることとなり、ケーシングが厚くなるという欠点がある。ケーシングの厚さ(軸方向長さ)は、ロータリーダンパの設置スペースに影響し、特に上記した自動車の付属品に適用される場合には、設置スペースが非常に小さく制限されるため、厚さの薄いケーシングを備えたロータリーダンパが望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、発揮する制動力を従来のものと比較して同等以上にすることができ、かつ異音の発生を抑制することができるロータリーダンパを提供することを課題とするものである。
また、本発明は、ケーシングを厚くせずにキャップの溶着不良を減少させることができるロータリーダンパを提供することを課題とするものである。
さらに、本発明は、格納された状態から使用状態へと動作する可動部と、該可動部の動作を緩慢なものとさせるロータリーダンパとを備え、自動車の室内に設置される自動車の付属品、又は回転動作する蓋と、該蓋の回転動作を緩慢なものとさせるロータリーダンパとを備え、自動車の室内に設置される自動車の付属品において、前記可動部又は蓋が、緩慢に、かつ異音を発することなく動作する自動車の付属品を提供することを課題とするものである。
ここで、前記回転板の孔部は、放射状に多数点在していることが好ましく、また、前記回転板の周縁に切欠きが設けられていることが好ましい。ケーシング内に充填される粘性体としては、グリスやシリコンオイル等が典型例として挙げられる。
また、本発明は、格納された状態から使用状態へと動作する可動部と、該可動部の動作を緩慢なものとさせるロータリーダンパとを備え、自動車の室内に設置される自動車の付属品であって、前記ロータリーダンパが、略円形であって、かつ厚さ方向に貫通する孔部を有し、粘性体が充填された室内で回転することにより、前記粘性体に抵抗を生じさせる回転板を備えることを特徴とする自動車の付属品を提供する。
ここで、前記ロータリーダンパを構成する回転板の孔部は、放射状に多数点在していることが好ましく、また、該回転板の周縁に切欠きが設けられていることが好ましい。ここにいう「自動車の付属品」としては、例えば、灰皿、カップホルダ、小物入れ、眼鏡入れ、グローブボックスなどが挙げられる。
また、本発明は、回転動作する蓋と、該蓋の回転動作を緩慢なものとさせるロータリーダンパとを備え、自動車の室内に設置される自動車の付属品であって、前記ロータリーダンパが、略円形であって、かつ厚さ方向に貫通する孔部を有し、粘性体が充填された室内で回転することにより、前記粘性体に抵抗を生じさせる回転板を備えることを特徴とする自動車の付属品を提供する。
ここで、前記ロータリーダンパを構成する回転板の孔部は、放射状に多数点在していることが好ましく、また、該回転板の周縁に切欠きが設けられていることが好ましい。ここにいう「自動車の付属品」としては、例えば、蓋付きの灰皿、カップホルダ、小物入れや、コンソールボックスなどが挙げられる。
また、回転板の孔部を放射状に多数点在させることにより、粘性体中に残存する気泡をより効果的に分散させることができ、異音の発生をより減少させることができる。また、粘性体の抵抗をより大きなものとし、発揮する制動力をより高めることができる。
また、回転板の周縁に切欠きを設けることにより、この切欠きが、上記した孔部と同様に作用して、異音の発生をより減少させることができると共に、発揮する制動力をより高めることができる。
また、本発明のロータリーダンパによれば、上記したように、回転板に、厚さ方向に貫通する孔部及び/又は切欠きが設けられているため、ケーシングを構成する本体ケース内に粘性体を注入し、その後、回転板を組み付けるときに、先に注入してある粘性体が、当該孔部及び/又は切欠きをも通じて、回転板の下面側から上面側へと移動する。その結果、回転板の弧状の周縁部と本体ケースの壁面との間を通じて、回転板の下面側から上面側へと移動する粘性体の量を少なくすることができるので、回転板を組み付けるときに、本体ケースの壁面付近における粘性体の界面の位置が所定位置を超えて上昇することを防ぐことができる。従って、例えば、ケーシングが共にプラスチック成形品からなる本体ケースとキャップからなり、超音波或いは高周波振動を加えてキャップを本体ケースに溶着せしめる構成を採用した場合に、溶着しろを本体ケースの内周側に形成しても、本体ケースの壁面付近における粘性体の界面位置の上昇を小さくすることができるので、溶着しろへの粘性体の付着を防ぐことができ、従来のロータリーダンパのようにキャップが本体ケース上に覆い被さる構成を採用せずとも溶着不良の発生を減少させることが可能となり、その結果として、ケーシングの厚さを薄くすることが可能となる。
さらに、本発明の自動車の付属品によれば、上記構成を有し、上記作用効果を奏するロータリーダンパを具備して構成されるため、格納された状態から使用状態へと動作する可動部又は回転動作する蓋を、緩慢に、かつ異音を発生させることなく動作させることが可能となる。
図2は、図1のA−A部断面図である。
図3は、図5のB−B部断面図である。
図4は、本発明の他の実施例(実施例2)に係るロータリーダンパの要部を示す図である。
図5は、本発明のさらに他の実施例(実施例3)に係るロータリーダンパを構成する回転板を示す平面図である。
図6は、図5に示した回転板の正面図である。
図7は、図5のC−C部断面図である。
図8は、本発明に係る自動車の付属品としての灰皿の一例(実施例4)を示す正面図である。
図9は、本発明に係る自動車の付属品としての灰皿の一例(実施例4)を示す左側面図である。
図10は、本発明に係る自動車の付属品としての灰皿の一例(実施例4)を示す平面図である。
図11は、本発明に係る自動車の付属品としての灰皿の一例(実施例4)を示す底面図である。
図12は、本発明に係る自動車の付属品としての灰皿の他の例(実施例5)を示す正面図である。
図13は、本発明に係る自動車の付属品としての灰皿の他の例(実施例5)を示す右側面図である。
図14は、本発明に係る自動車の付属品としての灰皿の他の例(実施例5)を示す平面図である。
図15は、本発明に係る自動車の付属品としての灰皿の他の例(実施例5)を示す底面図である。
図16は、本発明に係る自動車の付属品としての灰皿のさらに他の例(実施例6)を示す正面図である。
図17は、本発明に係る自動車の付属品としての灰皿のさらに他の例(実施例6)を示す右側面図である。
図18は、本発明に係る自動車の付属品としての灰皿のさらに他の例(実施例6)を示す平面図である。
図19は、本発明に係る自動車の付属品としての灰皿のさらに他の例(実施例6)を示す背面図である。
図20は、本発明に係る自動車の付属品としてのカップホルダの一例(実施例7)を示す正面図である。
図21は、本発明に係る自動車の付属品としてのカップホルダの一例(実施例7)を示す左側面図である。
図22は、本発明に係る自動車の付属品としてのカップホルダの一例(実施例7)を示す平面図である。
図23は、本発明に係る自動車の付属品としてのカップホルダの一例(実施例7)を示す底面図である。
図24は、本発明に係る自動車の付属品としてのカップホルダの他の例(実施例8)を示す正面図である。
図25は、本発明に係る自動車の付属品としてのカップホルダの他の例(実施例8)を示す右側面図である。
図26は、本発明に係る自動車の付属品としてのカップホルダの他の例(実施例8)を示す平面図である。
図27は、本発明に係る自動車の付属品としてのカップホルダの他の例(実施例8)を示す背面図である。
図28は、本発明に係る自動車の付属品としての眼鏡入れの一例(実施例9)を示す正面図である。
図29は、本発明に係る自動車の付属品としての眼鏡入れの一例(実施例9)を示す左側面図である。
図30は、本発明に係る自動車の付属品としての眼鏡入れの一例(実施例9)を示す右側面図である。
図31は、本発明に係る自動車の付属品としての眼鏡入れの一例(実施例9)を示す底面図である。
図32は、本発明に係る自動車の付属品としての眼鏡入れの一例(実施例9)を示す背面図である。
図33は、従来のロータリーダンパを示す断面図である。
図34は、従来のロータリーダンパを示す分解斜視図である。
図において、符号10はロータリーダンパ、11はケーシング、11aは本体ケース、11bはキャップ、11cは底壁、11dは筒部、11eは鍔部、11fは中空部、11gは開口部、11fは溶着しろ、11kは軸挿通孔、11mは貫通孔、11nは凸部、12は回転板、12aは孔部、12bは切欠き、13は粘性体、14は回転軸、14aは凹部、15は歯車、16はシール部材、100,200,300は灰皿、110,310,410,510,610はばね、120,220は皿部材、130,430はラック、140,440はピニオン、230,530,630は支軸、240,340,540,640は運動伝達部材、320,520は蓋、400,500はカップホルダ、420はホルダ、600は眼鏡入れ、620は眼鏡収容部である。
ケーシング11は、本体ケース11aとキャップ11bを有して構成される。本体ケース11a及びキャップ11bは、例えば共に金属製であっても良いが、本実施例では、いずれもプラスチック成形品からなる。
本体ケース11aは、一端が開口し、他端が底壁11cにより閉塞された断面略円形の筒部11dと、該筒部11dの外周面から突出するように、該筒部11dと一体に成形された鍔部11eとを有して構成される。筒部11d内には、断面略円形の中空部11fと、該中空部11fに隣接し、該中空部11fの内径よりも大きい内径を有する断面略円形の開口部11gが形成され、また、開囗部11gの下部には、溶着しろ11hが設けられている。
キャップ11bは、本体ケース11aの開口部11gの内径とほぼ同じ外径を有する円盤状に形成され、その中央には、厚さ方向に貫通する軸挿通孔11kを有する。
回転板12は、本体ケース11aの中空部11fの内径よりも小さい外径を有する円盤状に形成され、その中央には、回転軸14が一体に成形されている。回転板12には、また、厚さ方向に貫通する孔部12aが形成されており、この孔部12aは、略円形で、回転軸14を中心として、放射状に多数点在するように設けられている。
ここで、孔部12aは、回転板12の表面上に偏りなく配置されることが好ましい。孔部12aの配置に偏りがあると、制動力を発揮する際に、回転軸14に偏方向の負荷が加わることになるし、また、回転板12を組み付ける際に、孔部12aが形成されていない側の周縁と中空部11fを形成する周壁との間から粘性体13が大量に移動することとなり、その粘性体13が中空部11fから溢れ出て溶着しろ11hに付着してしまうことにもなるからである。そして、かかる孔部12aを回転板12に偏りなく配置するために、孔部12aの数は、少なくとも3以上であることが好ましい。孔部12aの数が2以下では、孔部12aの配置に偏りが生じるからである。
回転軸14は、一端側がキャップ11bの軸挿通孔11kに挿通され、ケーシング11外に突出して配置されると共に、他端側の凹部14aに、本体ケース11aの底壁11cの中央に形成された凸部11nが嵌入され、該凸部11n及び上記軸挿通孔11kの内周面によって、軸心を中心として回転可能に支持されている。また、ケーシング11外において、回転軸14の一端側には、歯車15が取り付けられている。
粘性体13は、ケーシング11内において、本体ケース11aの底壁11c内面、本体ケース11aの中空部11fを形成する周壁面及びキャップ11bの裏面によって囲まれた室内に充填される。粘性体13としては、グリスやシリコンオイル等が用いられる。
上記した各部材から構成されるロータリーダンパ10は、以下のように組み立てられる。すなわち、まず、本体ケース11aの中空部11f内に粘性体13が注入される。その後、粘性体13が注入された中空部11f内に回転板12が組み付けられるが、例えば、回転板12、該回転板12と一体に成形された回転軸14、キャップ11b、該キャップ11bと回転軸14との隙間からの粘性体13の外部への漏れを防止するシール部材16、及び歯車15を予め組み立てておくことができる。この場合、本体ケース11aの中空部11f内に回転板12を配置すると共に、本体ケース11aの開口部11g内にキャップ11bを嵌め込み、キャップ11bの上から超音波或いは高周波振動を加えることにより、キャップ11bを本体ケース11aに溶着せしめて、ロータリーダンパ10を完成させることができる。
この際、回転板12には、放射状に多数点在する略円形の孔部12aが設けられているため、回転板12を組み付けるときにやはり空気を巻き込むが、粘性体13中に残存する気泡は、当該孔部12aによって分散せしめられ、ごく微小のものとして粘性体13中に残存することとなる。また、先に注入してある粘性体13が、当該孔部12aをも通じて、回転板12の下面側から上面側へと移動するため、回転板12の弧状の周縁部と中空部11fを形成する周壁面との間を通じて、回転板12の下面側から上面側へと移動する粘性体13の量を相対的に少なくすることができる。このため、回転板12を組み付けるときに、中空部11fの周壁面付近における粘性体13の界面の位置が所定位置を超えて上昇して、粘性体13が溶着しろ11hに付着することを防ぐことができる。従って、溶着しろ11hを本体ケース11aの内周側、すなわち、粘性体13が注入される本体ケース11aの中空部11fに隣接する開口部11gの下部に形成しても、その溶着しろ11hに粘性体13が付着し難いため、溶着不良の発生を減少させることが可能となり、その結果として、図2に示した如く、キャップ11bが本体ケース11aの筒部11d上端に覆い被さらない構成を採用するができるので、ケーシング11の厚さを薄くすることが可能となる。
上記のように構成されるロータリーダンパ10は、本体ケース11aの鍔部11eに形成された貫通孔11mにネジ等の固定具が挿通され、該固定具によってケーシング11が所定の設置場所に固定されると共に、歯車15が制御対象物の動作に伴って回転するギヤ等に噛み合わされて設置される。
制御対象物の動作に伴い歯車15が回転すると、該歯車15と共に回転するように設けられた回転軸14が回転し、さらに回転軸14と一体成形された回転板12が、ケーシング11内において、粘性体13が充填された室内で回転する。粘性体13は、ケーシング11と回転板12との間に形成される僅かな隙間に充填されているため、回転板12が回転することにより、抵抗を生じ、回転板12の回転しようとする力を減衰させる。そして、この減衰させる力が制御対象物の動作を緩慢なものとさせる制動力となって発揮される。
さらに、本実施例に係るロータリーダンパ10によれば、回転板12に上記した孔部12aが設けられているため、回転板12自体が略円形であっても、粘性体13の抵抗を大きなものとし、発揮する制動力を従来のものと比較して同等以上にすることができる。
また、回転板12が略円形であるため、回転板12の回転時に、たとえその周縁部が粘性体13中の気泡に接触した場合でも、気泡が潰れ難く、気泡の破裂音が異音となって外部に発せられるのを抑制することができる。また、回転板12には、上記した孔部12aが設けられているため、回転板12を組み付けるときに、粘性体13中の気泡を分散させ、粘性体13中に小さな気泡が散在するようにすることができ、従来の回転板のように、小さな気泡同士が結合して大きな気泡となることを防ぐことができる。このため、仮に気泡が破裂した場合でも、その破裂音を極めて小さくすることができる。
また、上記した切欠き12bを設けることにより、発揮する制動力をより大きくすることができる。なお、上記の切欠き12bは、回転板12の回転時に、たとえその切欠き12bが粘性体13中の気泡に接触した場合でも、気泡が潰れ難い大きさ・形状にて回転板12に形成される。従って、かかる切欠き12bを有する回転板12であっても、気泡の破裂音が異音となって外部に発せられるのを抑制することができる。
ロータリーダンパ10は、図11に示したように、その歯車15がピニオン140と噛み合うように設置され、制御対象物である皿部材120の動作に伴ってピニオン140が回転することにより、歯車15が回転するようになっている。
この灰皿100によれば、実施例3に係るロータリーダンパ10を具備して構成されるため、ロータリーダンパ10が発揮する制動力が、ばね110の力により格納された状態から使用状態へと動作する皿部材120に付与される。従って、皿部材120はゆっくりとした速度で動作することとなる。また、皿部材120が動作するときに、ロータリーダンパ10から異音が発せられないため、その動作は非常に静かに行われる。
ロータリーダンパ10は、図13に示したように、その歯車15が運動伝達部材240と噛み合うように設置され、制御対象物である皿部材220の動作に伴って運動伝達部材240が動作することにより、歯車15が回転するようになっている。
この灰皿200も、実施例3に係るロータリーダンパ10を具備して構成され、ロータリーダンパ10が発揮する制動力が、自重により格納された状態から使用状態へと動作する皿部材220に付与されるため、ゆっくりとした速度で皿部材220が動作することとなる。また、皿部材220が動作するときに、ロータリーダンパ10から異音が発せられないため、その動作は非常に静かに行われる。
ロータリーダンパ10は、図17に示したように、その歯車15が運動伝達部材340と噛み合うように設置され、制御対象物である蓋320の回転動作に伴って運動伝達部材340が動作することにより、歯車15が回転するようになっている。
この灰皿300も、実施例3に係るロータリーダンパ10を具備して構成され、ロータリーダンパ10が発揮する制動力が、ばね310の力により開方向へ回転動作する蓋320に付与されるため、ゆっくりとした速度で蓋320が開動作することとなる。また、蓋320が開閉動作するときに、ロータリーダンパ10から異音が発せられないため、その動作は非常に静かに行われる。
ロータリーダンパ10は、図23に示したように、その歯車15がピニオン440と噛み合うように設置され、制御対象物であるホルダ420の動作に伴ってピニオン440が回転することにより、歯車15が回転するようになっている。
このカップホルダ400によれば、実施例3に係るロータリーダンパ10を具備して構成されるため、ロータリーダンパ10が発揮する制動力が、ばね410の力により格納された状態から使用状態へと動作するホルダ420に付与される。従って、ホルダ420はゆっくりとした速度で動作することとなる。また、ホルダ420が動作するときに、ロータリーダンパ10から異音が発せられないため、その動作は非常に静かに行われる。
ロータリーダンパ10は、図25に示したように、その歯車15が運動伝達部材540と噛み合うように設置され、制御対象物である蓋520の回転動作に伴って運動伝達部材540が動作することにより、歯車15が回転するようになっている。
このカップホルダ500も、実施例3に係るロータリーダンパ10を具備して構成され、ロータリーダンパ10が発揮する制動力が、ばね510の力により開方向へ回転動作する蓋520に付与されるため、ゆっくりとした速度で蓋520が開動作することとなる。また、蓋520が開閉動作するときに、ロータリーダンパ10から異音が発せられないため、その動作は非常に静かに行われる。
ロータリーダンパ10は、図30に示したように、その歯車15が運動伝達部材640と噛み合うように設置され、制御対象物である眼鏡収容部620の回転動作に伴って運動伝達部材640が動作することにより、歯車15が回転するようになっている。
この眼鏡入れ600も、実施例3に係るロータリーダンパ10を具備して構成され、ロータリーダンパ10が発揮する制動力が、ばね610の力により格納された状態から使用状態へと動作する眼鏡収容部620に付与されるため、ゆっくりとした速度で眼鏡収容部620が動作することとなる。また、眼鏡収容部620が動作するときに、ロータリーダンパ10から異音が発せられないため、その動作は非常に静かに行われる。
Claims (7)
- ケーシング内に充填された粘性体の抵抗により制動力を発揮するロータリーダンパであって、前記粘性体が充填される室内に設けられ、該室内で回転することにより、前記粘性体に抵抗を生じさせる回転板が、略円形であって、かつ厚さ方向に貫通する孔部を有することを特徴とするロータリーダンパ。
- 前記回転板の孔部が放射状に多数点在していることを特徴とする請求項1に記載のロータリーダンパ。
- 前記回転板の周縁に切欠きが設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロータリーダンパ。
- 格納された状態から使用状態へと動作する可動部と、該可動部の動作を緩慢なものとさせるロータリーダンパとを備え、自動車の室内に設置される自動車の付属品であって、前記ロータリーダンパが、略円形であって、かつ厚さ方向に貫通する孔部を有し、粘性体が充填された室内で回転することにより、前記粘性体に抵抗を生じさせる回転板を備えることを特徴とする自動車の付属品。
- 回転動作する蓋と、該蓋の回転動作を緩慢なものとさせるロータリーダンパとを備え、自動車の室内に設置される自動車の付属品であって、前記ロータリーダンパが、略円形であって、かつ厚さ方向に貫通する孔部を有し、粘性体が充填された室内で回転することにより、前記粘性体に抵抗を生じさせる回転板を備えることを特徴とする自動車の付属品。
- 前記回転板の孔部が放射状に多数点在していることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の自動車の付属品。
- 前記回転板の周縁に切欠きが設けられていることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1の請求項に記載の自動車の付属品。
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