JPWO2005041342A1 - 鉛蓄電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

正極、負極、セパレータ及び電解液を備えた鉛蓄電池において、前記電解液には、揮発性有機酸が含まれており、前記揮発性有機酸の含有量は、前記電解液1リットルあたり250mg以下である。これにより、鉛蓄電池の性能を改善することができる。

Description

本発明は鉛蓄電池に関する。
鉛蓄電池は、100年以上の歴史を有する。現在では、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の新規な二次電池が開発されているにもかかわらず、安定した品質を持ち、且つ安価であることから、鉛蓄電池に対する需要は大きい。そのため、現在に至っても、鉛蓄電池に対する容量の増加及び寿命性能の向上が期待されている。
従来は、鉛蓄電池の容量を増加させ、又は寿命性能を向上させるために、主として、鉛蓄電池の使用形態を調査し、その使用形態に適した設計を採用する方法が採られていた。このように、鉛蓄電池の使用形態にあわせて設計を適正化するためには、集電体及び極板の設計を修正したり、電槽自体の設計を見直す必要があったりするので、設計を検証するための多大な時間が必要とされ、同時にコストもかかっていた。
そこで、鉛蓄電池の設計を修正することなく容量の増加および寿命性能を改善する方法として、薬品を鉛蓄電池に加える方法が研究された。しかし、過去から多くの提案がなされているにも関わらず、その多くは、効果が十分でない又はコストがかかるなどの問題があり、市場において実用化されているものは非常に少ない。かかる事情に鑑み、現在、簡便な方法で、鉛蓄電池の容量の増加および寿命性能を改善できる薬品の開発が望まれている。
本願発明の目的は、鉛蓄電池の設計の修正を必要とせず、簡便な方法で、容量の増加および寿命性能を向上させた鉛蓄電池を提供することである。
揮発性有機酸は、鉛蓄電池を構成している鉛製又は鉛合金製の格子、及び活物質を溶解させる。そのため、揮発性有機酸は、鉛蓄電池にとって有害である。しかし、揮発性有機酸が特定の濃度で電解液中に存在すれば、むしろ、鉛蓄電池の容量の増加および寿命性能の改善に有効に作用することが明らかにされた。すなわち、例えば、酢酸の場合であれば、酢酸は鉛と反応して酢酸鉛になる。酢酸が高い濃度で存在する場合は、鉛からなる格子の腐食が連続的に進行することによって格子が痩せ、鉛蓄電池にとって好ましくない。しかし、酢酸がある特定の濃度であれば、腐食が連続して進行せず、格子が部分的に溶解した状態で止まるので問題にならない。むしろ、格子表面が部分的に溶解した状態で止まるので、格子の表面積が増し、活物質と格子との密着性が改善され、寿命性能が向上するのである。また、活物質も部分的にのみ溶解することになる。これによって、活物質の表面積は増加する。したがって、同じ放電率での放電をおこなったとき、表面積が増加した活物質を備えた鉛蓄電池からは、より多くの容量が得られることになる。
本願発明者らは、このような効果を得ることができる揮発性有機酸の濃度が250mg/L以下であることを見出した。この根拠は、後述する実施例で示されている。なお、mg/Lという単位は、電解液1リットルあたりに揮発性有機酸を1ミリグラム含有することを示す。また、揮発性有機酸とは、カルボキシル基(−COOH)を備えた有機化合物であって、分子量が100以下のものをいう。具体的には、HCOOH、CHCOOH、CCOOH、n−CCOOH及びiso−CCOOHを意味する。
このような揮発性有機酸を、電解液中に含有させる方法には、つぎの二つがある。
第1は、揮発性有機酸が添加された電解液を、鉛蓄電池に注液する方法である。添加する時期は、初充電又は電槽化成を行う際に添加してもよいし、初充電又は電槽化成が終了した後に添加してもよい。ただし、揮発性有機酸は充電によって分解されるので、初充電又は電槽化成の前に添加する場合は、初充電あるいは電槽化成後における揮発性有機酸の濃度が250mg/Lとなるように調整する必要がある。
第2は、鉛蓄電池内で揮発性有機酸を発生する部材を使用する方法である。具体的には、特定の界面活性剤を含有したセパレータを、鉛蓄電池に使用する方法である。この界面活性剤は、セパレータの基材であるポリエチレン等の樹脂に比べて、希硫酸による酸化及び正極によるアノード酸化を受け易い。その結果、界面活性剤が分解して揮発性有機酸を生成する。発明者はこの点に着目した。したがって、特定の界面活性剤を含有するセパレータを鉛蓄電池に適用することによって、電解液に揮発性有機酸を含有させることが可能である。
希硫酸による酸化及び正極によるアノード酸化によって揮発性有機酸を発生する界面活性剤には、たとえば、ジ−2−エチルヘプチルスルフォコハク酸ナトリウム、及びジ−2−メチルヘプチルスルフォコハク酸ナトリウムがある。したがって、高分子量のポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂にシリカ粉体、鉱物オイル、及び可塑剤を混合するというセパレータ原料の混合段階において、併せてこれらの界面活性剤も添加しておけばよい。この混合物がシート状に押し出し成型された後、余分な界面活性剤がトリクロロエチレンやヘキサン等の有機溶媒で抽出除去されることによって、所定量の界面活性剤を含有したセパレータが得られる。
しかしながら、界面活性剤をセパレータに含有させるのみでは、必ずしも、鉛蓄電池の電解液に含まれる揮発性有機酸の濃度が250mg/L以下にならない。すなわち、セパレータへの界面活性剤の添加量によって、鉛蓄電池の電解液に含まれる揮発性有機酸の濃度は変化する。また、その揮発性有機酸の濃度は、時間経過によっても変化する。その根拠を以下に示す。
本願発明者は、鉛蓄電池を構成するセパレータに由来する揮発性有機酸の濃度を、時間経過を追って調査した。この場合、酢酸の濃度を調査した。その結果、初充電およびその後の放置において酢酸が生成され、一定期間を過ぎると酢酸が生成しなくなることがわかった。その関係を、模式的に図8に示す。図8において、■印は酢酸の発生量、▲印は酢酸の残量、●印は酢酸の揮発量をそれぞれ示す。なお、図8は模式図であるので、縦軸及び横軸の値は具体的に示されていない。図8からわかるように、界面活性剤の酸化に起因する酢酸の生成は、初充電又は電槽化成の直後において多く、時間の経過とともに減少し、一定期間経過した時点では発生量が微量になる。酢酸は揮発性を有しており、その揮発量はほぼ一定であるため、鉛蓄電池内の酢酸の濃度は徐々に減少し、最終的には検出限界以下になる。しかし、初充電又は電槽化成の直後からしばらくの間(通常1〜数ヶ月)に鉛蓄電池内に存在する酢酸の濃度では、鉛蓄電池に悪影響を及ぼす場合があった。したがって、揮発性有機酸の含有量は制御される必要がある。
そこで、本願は、揮発性有機酸の濃度を制御する方法についても開示する。すなわち、界面活性剤を含有するセパレータを用いた鉛蓄電池を電槽化成し、40℃以上で12時間以上放置し、さらに、定格容量以上の充電電気量を充電する又は正極に備える正極活物質の理論容量の30%を鉛蓄電池に充電するという方法である。この方法によれば、鉛蓄電池を高温環境下に放置させることにより、セパレータに含まれる界面活性剤を電解液中に十分抽出させるとともに、酸化剤として働く正極活物質が界面活性剤を一部酸化することができる。そして、一部残存した界面活性剤を、定格容量以上の電気量を充電すること又は正極活物質の理論容量の30%を充電することによって、さらに酸化させれば良い。これによって、抽出された界面活性剤が揮発性有機酸に酸化され、その揮発性有機酸が、さらに水及び二酸化炭素に酸化されるので、結果として、鉛蓄電池の電解液に含まれる揮発性有機酸の濃度を250mg/L以下にすることができる。
なお、放置時の温度が高い場合、界面活性剤は早く酸化される。したがって、室温よりも高い温度である40℃以上とすることが好ましい。一方、ポリエチレン製セパレータは75℃以上になると軟化又は変形し、且つ鉛蓄電池の電槽に用いられるポリプロピレン、ABS又はポリエチレン等の樹脂も75℃以上になると軟化又は変形するので、放置時の温度は75℃未満にされることが好ましい。以上から、放置時の温度の好適範囲は、40℃以上且つ75℃未満である。ただし、用いられるセパレータや電槽の材料を別の材料に変更すれば、当然に、好適範囲の上限温度は変化する。
放置時間に関しては、12時間以下の場合は、セパレータに含まれる界面活性剤が十分に抽出されない。そのため、12時間以上の放置時間が必要である。しかし、72時間経過すると、電解液中の揮発性有機酸の濃度が減少し始める。これは、揮発性有機酸が抽出されない一方で、放置時においても徐々に揮発性有機酸が酸化分解され始めるからと考えられる。
放置後に行う充電における充電電気量については、定格容量以下の充電電気量が充電された場合には、揮発性有機酸が分解されずに残る。一方、充電電気量が定格容量の2倍になると揮発性有機酸がほとんど分解されてしまう。したがって、定格容量以上の充電電気量を充電する必要があるが、定格容量の2倍以上の電気量を与える必要はない。また、正極に備える正極活物質の理論容量の30%を充電した場合には、定格容量に相当する充電をおこなった場合と同様であった。
このような酢酸に関連した鉛蓄電池に関する従来技術として、特開平6−5278号及び特開平4−43570号が開示されている。
この特開平6−5278号においては、「鉛または鉛合金からなる集電体に活物質ペーストを充填した後に熟成を経て鉛蓄電池用極板を製造する方法を対象にして、活物質ペーストを充填する前に、集電体の表面部に塩基性炭酸鉛を生成させる」および「集電体を酢酸蒸気に晒して集電体の表面部に塩基性酢酸鉛を生成した後、集電体を炭酸ガスに晒して塩基性炭酸鉛(鉛白)を生成させること」が記載されている。しかし、前記特開平6−5278号には、鉛蓄電池に酢酸を用いることが開示されているが、酢酸は極板の製造時に使用されている。すなわち、鉛の集電体を酢酸の蒸気に晒すことによって塩基性酢酸鉛を生成し、その後、前記集電体を炭酸ガスに晒すことによって塩基性炭酸鉛(鉛白)を生成している。鉛白はPbやPbOに比べて活物質中の溶解度が大きいので、活物質を充填した格子表面でPbOになり、短時間で集電体と活物質との結合力を高めることができる。したがって、酢酸は格子表面に塩基性酢酸鉛の状態で存在するのであって、酢酸が電解液に存在するのではない。
また、特開平4−43570号においては、「正極板、負極板、セパレータに電解液を保持させ、遊離液が存在しない程度に電解液量を制限した密閉形鉛蓄電池であって、初充電終了後、50〜80℃の雰囲気で放置後、室温で補充電する密閉形鉛蓄電池の製造方法」および「50〜80℃の雰囲気で放置する期間が10日以下であること」が開示されている。密閉形鉛蓄電池の特徴は、電解液が正・負極活物質およびセパレータに保持されていて、遊離の電解液が存在しないことであるので、多孔度が高く、優れた電解液保持性能を備えたセパレータが要求される。この要求を満たすセパレータとして、一般的に、繊維径10μm以下の極細ガラス繊維を抄造したセパレータが使用される。このガラス繊維は化学的に安定である。そのため、希硫酸の酸化作用あるいは正極のアノード酸化に対しても安定であり、揮発性有機酸を溶出することはない。そのため、鉛蓄電池の電解液には、揮発性有機酸は存在しない。
図1は、揮発性有機酸の濃度と寿命比率との関係を示す。
図2は、揮発性有機酸の濃度と容量比率との関係を示す。
図3は、放置期間と電解液中の揮発性有機酸の濃度との関係を示す。
図4は、揮発性有機酸を定量分析する水蒸気蒸留法の装置を示す模式図である。
図5は、放置時における酢酸の濃度の推移を示す。
図6は、放置工程時の温度が、充電工程時の酢酸濃度の推移に及ぼす影響を示す。
図7は、電解液に含まれる酢酸の濃度の推移を示す。
図8は、酢酸の発生量、揮発量、及び残量の時間変化を示す。
図4において、1は蒸留フラスコ、2は銅製蒸気発生器、3は冷却器、4はメスシリンダーを示す。
本願発明の実施例を述べるが、その前に、鉛蓄電池の一般的な製造工程及び実施例に記載される用語について説明する。
鉛蓄電池の正極集電体及び負極集電体には、鉛製または鉛合金製の集電体が用いられる。正極集電体には二酸化鉛が保持され、また、負極集電体には海綿状の金属鉛が保持されて、それぞれ、極板が作製される。その後、これらが、セパレータを介して積層又は巻回されることによって、極板群が構成される。この極板群が電槽に収納され、電槽に希硫酸水溶液を主成分とする電解液を注液することによって、鉛蓄電池が作られる。
ここで、鉛蓄電池用の極板は、正極のペースト状原料及び負極のペースト状原料を、それぞれ正極格子及び負極格子に充填し、必要に応じて熟成、乾燥工程を経ることによって、作製される。この時点の極板は、発電機能を有しておらず、「未化成極板」と呼ばれる。この未化成極板に電気エネルギーを与え、電気化学的に酸化・還元反応を起こさせ、それぞれ、正極に二酸化鉛を、負極に鉛(通常、海綿状鉛という)を生成させることによって、末化成極板は既化成極板となって発電機能を備える。
この工程には、通常、二つの方法がある。
一つは、希硫酸を満たした槽(タンク)内で、未化成の正極板及び負極板を事前に充電させる方法である。これは「タンク化成」と呼ばれる。そして、このタンク化成工程を終了した極板は、「既化成極板」と呼ばれる。これらの既化成極板は水洗工程、乾燥工程を経る。その後、既化成極板がセパレータを介して積層されることによって極板群が形成される。さらに、この極板群を用いて鉛蓄電池が構成される。この鉛蓄電池は、負極板が乾燥中に部分的に酸化を受けるので、少しの容量を失っている場合がある。そこで規定された容量をその鉛蓄電池に確保するために、電解液を注入した後に、さらに充電を行う。この充電は「初充電」と呼ばれる。
もう一つは、未化成極板である正極板及び負極板を、セパレータを介して積層又は巻回することにより極板群を形成し、電槽に挿入し、希硫酸を注入して、正極板の理論容量の250%以上を充電することによって、鉛蓄電池に発電機能を付与する方法である。この方法は「電槽化成」と呼ばれる。
以上を踏まえて、本願発明の実施例を詳細に説明する。
実施例1では、JIS D 5301に規定されているC(C:定格容量、:5時間率)において36Ahである46B24L型自動車用鉛蓄電池を用いて試験を行った。ここで、定格容量とは、電槽化成の後に、電池の端子電圧が1.7V/セルになるまで放電させるのに要する時間が5時間±15分となる放電電流値を求め、この放電電流値を5倍して得られた値をいう。その単位は、Ahである。また、定格容量は、一般にCで表示される。また、Cで表記された場合のNは時間率を表し、その時間率における定格容量を意味する。
正、負極板は、定法により作製され、あらかじめタンク化成が行われた。作製された正、負極板がセパレータを介して積層されることによって、46B24L型極板群が形成された。セパレータには、抄造された繊維径1μm以下のガラス繊維が用いられた。極板群が、ポリプロピレン樹脂製の電槽に挿入され、ポリプロピレン樹脂製の蓋が、電槽に溶着された。
揮発性有機酸として、酢酸が用いられた。比重1.280の硫酸に、所定の濃度となるように酢酸が加えられて攪拌されることによって、電解液が作製された。所定の濃度は、表1に示される。この電解液が鉛蓄電池に注液された。その後、初充電によって、鉛蓄電池は、定格容量に相当する電気量(本実施例では、36Ahの電気量)の充電がなされた。
その結果を表1に示す。表1における「酢酸の濃度(mg/L)」の列は、初充電後に定量分析された値を示している。
ここで、揮発性有機酸の定量分析方法を述べる。
揮発性有機酸の定量分析には、種々の方法がある。しかし、希硫酸中の揮発性有機酸(酢酸)の定量分析には水蒸気蒸留法が適しているので、本実施例においても、水蒸気蒸留法によって定量分析が行われた。水蒸気蒸留法は、次の通りである。
(1)試料液50ミリリットル(以降、mLと記載)を蒸留フラスコに注入する。
(2)10分間に100mLの蒸留液を得る程度の蒸気を送り、液量がほぼ一定に保たれるように試料を加熱する。蒸留液300mLを得たときをもって蒸留終了とする。
(3)前記蒸留液は1/10規定あるいは1/50規定のBa(OH)溶液で手規定する。この際の指示薬には、フェノールフタレイン又はブロムチモールブルーが用いられる。滴定から得られた値から空試験の結果の値を差し引き、それより希硫酸1Lに対する1/10規定のBa(OH)溶液の消費量mLを算出して揮発性有機酸の量とする。
(4)空試験とは、揮発性有機酸を含まない希硫酸50mLについて(1)、(2)および(3)の工程をおこなったものをいう。
水蒸気蒸留法の分析装置として、JIS C 2310−1953(1962年確認)に記載された装置が用いられた。その模式図を図4に示す。
この方法で定量分析された揮発性有機酸をイオンクロマトグラフィーで定性分析した結果、揮発性有機酸は酢酸であった。したがって、水蒸気蒸留法で得られる揮発性有機酸の濃度の単位はmL/Lである。しかし、本願の実施例では、揮発性有機酸が酢酸であることが確認されたので、酢酸の分子量から換算することによって、電解液中の揮発性有機酸量の濃度をmg/Lで示すこととした。
次に、鉛蓄電池の容量が、5時間率(C)で確認された(7.2Aで終止電圧1.7V/セルまで放電)。容量の確認は、25℃で行われた。その結果を表1および図2に示す。5時間率での容量は、酢酸を添加していない従来品の容量を100とした時の比率で表した。
Figure 2005041342
表1および図2に示すように、電解液に12mg/Lと微量の酢酸を含有させるだけでも容量が4%向上した。そして、酢酸の濃度が高くなるにつれて、容量が増加する傾向を示した。しかし、濃度が250mg/Lである鉛蓄電池の容量は、濃度が209mg/Lである鉛蓄電池の容量より若干少なくなった。以上の結果から、酢酸の濃度は710mg/L以下の場合に、容量が増加する効果が認められた。また、特に容量が増加する効果が認められた範囲は、135〜209mg/Lであった。
次に、これらの鉛蓄電池を、JIS D 5301に準ずる75℃の軽負荷寿命試験に供した。その試験条件を以下に示す。
(寿命試験条件)
放電:25A×4分間
充電:25A×10分間(定電圧:14.8V)
温度:40〜45℃の水槽中
試験結果を表2及び図1に示す。サイクル数は、従来品を100とした時の比率で表した。
Figure 2005041342
表2および図1に示すように、本発明のNo.2〜8の鉛蓄電池の寿命性能は、従来品であるNo.1の鉛蓄電池の寿命性能と比較して、7〜18%向上した。しかし、濃度が308mg/LであるNo.9の鉛蓄電池は、濃度が250mg/Lの電池より寿命が短くなった。そして、濃度が348mg/L以上の鉛蓄電池の寿命性能は、従来品より悪かった。
以上の結果から、寿命性能を改善するためには、250mg/L以下の濃度範囲で酢酸を添加すれば良い。また、特に好ましい酢酸の濃度の範囲は、74〜174mg/Lであった。
表1及び表2の結果から、容量を増加させ、且つ寿命性能を改善するためには、電解液に含まれる酢酸の濃度が250mg/L以下であればよい。
ここで、従来品より寿命が短かった表2のNo.10〜13の鉛蓄電池を解体し、極板断面を観察した。その結果、これらの電池においては、格子の腐食が著しく、酢酸の有害作用が確認された。一方、寿命性能が改善されたNo.2〜8の鉛蓄電池においては、格子の周囲に活物質層が残っており、格子と活物質の間のクラックは見られなかった。酢酸が電解液中に適量存在することによって、格子と活物質との密着性が強固になったと考えられる。
さらに、75℃の水槽中で、0.1CA(3.6A)の条件で、28日間の過充電試験が行われた。試験後の蓄電池は解体された。そして、物理的及び化学的な手法によって、格子から正極活物質及び腐食層が取り除かれた。取り除かれた後の格子の重量(g)が測定された。試験前の格子の重量(g)から、この重量を差し引いて、格子の腐食重量とした。腐食重量は、試験前の比率(%)に換算された。これらの結果を表3に示す。
Figure 2005041342
表3示すように、本発明品のNo.2〜8では、酢酸を含有していない従来品の腐食量と差異がなかった。つまり、過充電に対する酢酸の悪影響はなかった。一方、酢酸の濃度が308mg/L以上であるNo.9〜13の鉛蓄電の腐食量は、顕著に増加した。酢酸の濃度が多くなると、腐食が顕著になることが明らかとなった。
実施例2では、実施例1と同じ型の鉛蓄電池が作製された。すなわち、電池の定格容量が5時間率で36Ahである46B24L型(12V)の自動車用鉛蓄電池である。ただし、この鉛蓄電池のセパレータには、界面活性剤として、ジ−2−エチルヘプチルスルフォコハク酸ナトリウム又はジ−2−メチルヘプチルスルフォコハク酸ナトリウムが、表5の「界面活性剤の添加比率」の列に記載された比率で添加されて作製されたセパレータが用いられている。なお、界面活性剤の添加比率とは、原材料であるポリエチレン樹脂、シリカ粉体、オイル、フェノール樹脂および界面活性剤の合計重量に対する界面活性剤の重量の比率を意味する。
このようなセパレータを用いて作製された鉛蓄電池は電槽化成され、さらに80日後に、鉛蓄電池の電解液に含まれる揮発性有機酸の濃度が定量分析された。以上の結果を表4に示す。
Figure 2005041342
その結果、ジ−2−エチルヘプチルスルフォコハク酸ナトリウムの添加比率を0.2wt%から1.0wt%として作製されたセパレータを用いて鉛蓄電池を作製した場合、及びジ−2−メチルヘプチルスルフォコハク酸ナトリウムの添加比率を0.2wt%から1.0wt%として作製されたセパレータを用いて鉛蓄電池を作製した場合には、その鉛蓄電池の電解液に含まれる揮発性有機酸が250mg/L以下となった。以上のことから、鉛蓄電池に用いるセパレータに含有させる界面活性剤の添加比率を調整することによって、電解液中の揮発性有機酸の濃度を250mg/L以下にすることができる。
また、表4中のNo.10の鉛蓄電池における揮発性有機酸の濃度の変化が調査された。調査期間は、初充電から1年間である。その結果を図3に示す。図3によれば、電槽化成の後、揮発性有機酸は電解液中に僅かに含有される程度であった。その後、日が経つに従って、揮発性有機酸が徐々に増加し、約80日後に最大値である約259mg/Lを示した。その後、およそ半年の間を経過するまで、この値を保ちながら推移した。しかし、半年を過ぎた後、その濃度は減少し始め、1年後には約100mg/Lになった。
この結果から、セパレータから界面活性剤が溶出して、正極板の二酸化鉛に酸化されることによって揮発性有機酸が増加しつづけるが、ある時点で、増加量とさらなる酸化による減少量とが平衡になるようである。また、半年後から、揮発性有機酸の濃度が減少したので、セパレータから溶出される界面活性剤が尽きて、界面活性剤が揮発性有機酸に分解され、さらにはその揮発性有機酸が分解されたものと考えられる。なお、揮発性有機酸が分解されたときには、水と二酸化炭素が生じると思われる。
つぎに、界面活性剤であるジ−2−エチルヘプチルスルフォコハク酸ナトリウムを0.5%含有させて作られたポリエチレン製セパレータを用いた鉛蓄電池10個と、界面活性剤を含有しないポリエチレン製セパレータを用いた従来の鉛蓄電池10個(従来品)とについて、実施例1と同じJIS D 5301に準ずる75℃の軽負荷寿命試験が行われた。その結果を表5に示す。寿命サイクル数は、従来品の平均値を100とした時の比率で表した。
Figure 2005041342
表5に示すように、界面活性剤を含有したポリエチレン製セパレータを用いた電池においても、揮発性有機酸の濃度が250mg/L以下であれば、実施例1と同様の結果が得られた。
実施例2のNo.5の鉛蓄電池は、250mg/Lより高い濃度で揮発性有機酸を電解液の中に含有する。
そこで、電解液に対して250mg/Lより高い濃度で揮発性有機酸を含有する鉛蓄電池について、揮発性有機酸を250mg/L以下とさせた実施例を、以下に開示する。
実施例4においては、自動車用鉛蓄電池が用いられた。この鉛蓄電池は、JIS D 5301に規定される定格容量が、Cで36Ahとなる46B24Lである。
定法で作製した46B24L用未化成の正、負極板が準備された。負極板を袋状のポリエチレン製セパレータに挿入し、セパレータと正極板とを交互に積層することによって、極板群が形成された。このときに用いられたセパレータは、電解液中の揮発性有機酸の濃度が250mg/Lを越えるようにするために、界面活性剤の添加比率を1.5%として作製されたセパレータである。このときの界面活性剤には、ジ−2−エチルヘプチルスルフォコハク酸ナトリウムが用いられた。これら極板群はポリプロピレン樹脂からなる電槽に挿入され、ポリプロピレン樹脂の蓋が熱溶着されることによって接合され、未化成状態の46B24L型鉛蓄電池が作製された。作製された鉛蓄電池には、所定比重の希硫酸が所定量注入された。
電槽化成が終了した鉛蓄電池は、周囲温度をそれぞれ25℃、30℃、40℃、50℃、60℃、70℃及び75℃とする環境下に放置された。このとき、0、3、6、12、18、24、36、48、60、72、84、及び96時間後に電解液が採取され、電解液中の酢酸の濃度について定量分析が行われた。酢酸の濃度の定量分析は、実施例1に記載された方法と同じ方法で行われた。分析結果を図5に示す。
図5に示されるように、周囲温度が40℃以上の場合は、12時間経過すれば電解液中の酢酸の濃度がほぼ一定値に達した。これは、界面活性剤が電解液中に速やかに抽出されて、さらに抽出された界面活性剤が二酸化鉛によって酸化されて酢酸を生じたためと考えられる。72時間後には酢酸の濃度が減少し始めているが、これは、生成した酢酸が、徐々に水と二酸化炭素に分解され始めたからであると考えられる。一方、周囲温度が25℃及び30℃の場合は、時間の経過とともに、ゆっくりと酢酸の濃度が増加した。これは、電解液中に界面活性剤がゆっくり抽出されるので、酢酸もゆっくりと生成したためと考えられる。なお、周囲温度が75℃の場合にはポリプロピレン樹脂電槽の変色が認められたことから、試験の実施が中止された。
その後、25℃、30℃、40℃、50℃及び60℃で12時間以上放置させた鉛蓄電池が、0.5CAの充電率で充電された。充電の途中において電解液が採取され、酢酸の濃度の定量分析がおこなわれた。その結果を図6に示す。
図6から、放置時の温度を25℃及び30℃にした場合には、充電時においても酢酸の濃度が増加し、250mg/Lを越えた。これは、放置時に界面活性剤が十分に抽出されていなかったので充電時においても界面活性剤が抽出され続け、その結果、充電電気量が界面活性剤を酢酸に酸化するために用いられたためと考えられる。一方、40℃以上の温度で放置した鉛蓄電池を充電した場合には、1CAに相当する充電によって、酢酸の濃度が250mg/L以下になった。つまり酢酸の量は増加しなかった。これは、セパレータから界面活性剤が既に抽出され尽くして酢酸になっているので、もはや充電電気量が酢酸を生成するために使われることが無いためと考えられる。以上の結果から、12時間以上放置させる時の温度が40℃以上であれば、その後の定格容量に相当する充電の工程によって、酢酸を250mg/L以下にすることができる。
また、放置後の鉛蓄電池は、0.05CA(1.8A)、0.2CA(7.2A)、0.5CA(18A)、1.0CA(36A)の電流でそれぞれ充電された。充電時の周囲温度は、40℃とした。その際、鉛蓄電池について、所定の充電電気量ごとに電解液を採取し、電解液中の酢酸の濃度を定量分析した。その結果を図7に示す。ここで、Cは5時間率での定格容量を示し、上述したように46B24L型鉛蓄電池は36Ahの定格容量を有している。したがって、充電電流0.05CAとは36×0.05=1.8Aとなる(以降、Cは省略する)。また、図7に示されている充電電気量、例えば、1CAhとは、1×36=36Ahを意味する。
図7に示すように、充電電流の大きさに関わらず、充電電気量が1CAh(36Ah)になった時点で、酢酸の濃度が減少し、鉛蓄電池の寿命性能に影響を及ぼさない範囲である250mg/L以下にまで減少させることができた。一方、それ以上の充電をおこなっても酢酸の濃度はほとんど変化しなかった。したがって、充電電気量は1CAhが必要であると考えられる。また、これと同等の効果を得るために必要とされる充電電気量は、正極に備える正極活物質の理論容量の30%に相当する電気量であることも確認された。
1CAhを充電するために必要な充電時間は、充電電流によって異なる。例えば、充電電流が0.1CAの場合には、1CAh(36Ah)を充電するのに10時間を要し、充電電流が0.5CAであれば2時間しか要しない。しかし、充電電流が小さければ多くの時間を要するので、生産面で実用的ではないし、充電電流が0.5CA以上になると充電効率が低下して蓄電池の温度も上昇しやすい。そのため、一般に、鉛蓄電池は、0.5CA以下の電流で充電されている。そこで、放置後の充電時間をできるだけ短くし、且つ良好な充電効率を得るためには、充電時の充電電流は0.2CA〜0.4CAが好ましい。
つぎに、種々の工程を経た鉛蓄電池を、実施例1と同じJIS D 5301に準ずる75℃の軽負荷寿命試験に供した。試験条件は、実施例1と同様である。その結果を表6に示す。なお、表6においては、従来品の寿命性能が100として表現されている。
Figure 2005041342
表6から、本願の請求の範囲で開示した工程を経たNo.9,10,12,13の鉛蓄電池においては、鉛蓄電池の電解液に含まれる揮発性有機酸の濃度が250mg/L以下になる。したがって、実施例1の場合と同様に、鉛蓄電池の寿命サイクル性能が向上する効果が得られた。
以上4つの本実施例では、46B24L型自動車用鉛蓄電池が用いられた。しかし、本願発明の要件を充足する鉛蓄電池であれば、同様の効果が得られることは言うまでもない。発明者は、他の型の自動車用鉛蓄電池及び産業用鉛蓄電池についても同様の評価をおこない、同様の結果を得ている。
鉛蓄電池の電解液に含まれる揮発性有機酸を250mg/L以下にすることにより、鉛蓄電池の容量が増大し、寿命性能が向上した。鉛蓄電池のセパレータとして、界面活性剤を含有するセパレータを使用することによって、鉛蓄電池中で揮発性有機酸を発生させることができた。さらに、鉛蓄電池の製造方法において、鉛蓄電池を電槽化成する第1の工程と、40℃以上で12時間以上放置する第2の工程と、鉛蓄電池を充電し、充電電気量を定格容量以上とする第3の工程とを経ることによって、当該工程を経た鉛蓄電池は、揮発性有機酸の濃度を250mg/Lとすることが可能であった。
以上のように、本願発明は、性能の向上した鉛蓄電池に関するものである。したがって、本願発明は、産業上利用されるものであり、その産業的価値は極めて大きい。

Claims (8)

  1. 正極、負極、セパレータ及び電解液を備えた鉛蓄電池において、
    前記電解液には、揮発性有機酸が含まれており、
    前記揮発性有機酸の含有量は、前記電解液1リットルあたり250mg以下である。
  2. 請求項1に記載された鉛蓄電池において、
    前記揮発性有機酸の含有量は、前記電解液1リットルあたり12mg以上である。
  3. 請求項1又は2に記載された鉛蓄電池において、
    前記揮発性有機酸は、HCOOH、CHCOOH、CCOOH、n−CCOOH及びiso−CCOOHからなる群から選ばれる1以上の酸である。
  4. 請求項1又は2に記載された鉛蓄電池において、
    前記セパレータは、界面活性剤を含む。
  5. 請求項1又は2に記載された鉛蓄電池において、
    前記セパレータが、ポリエチレン製である。
  6. 正極、負極、セパレータ及び電解液を備えた鉛蓄電池を製造する方法において、
    前記セパレータには、界面活性剤を含むセパレータを用い、
    前記方法には、前記鉛蓄電池を電槽化成する第1の工程、40℃以上で12時間以上放置する第2の工程、及び前記鉛蓄電池を充電して充電電気量を定格容量以上とする第3の工程を含む。
  7. 正極、負極、セパレータ及び電解液を備えた鉛蓄電池を製造する方法において、
    前記セパレータには、界面活性剤を含むセパレータを用い、
    前記方法には、前記鉛蓄電池を40℃以上で12時間以上放置した後、前記正極に備える正極活物質の理論容量の30%以上を前記鉛蓄電池に充電する工程を含む。
  8. 請求項6又は7に記載された鉛蓄電池を製造する方法において、
    前記セパレータには、ポリエチレン製のセパレータを用いる。
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