JP2007059277A - 鉛蓄電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 即用極板を用いる鉛蓄電池の負極板のリグニン減少を補充することで高温環境下でのフロート充電電流を減少し鉛蓄電池の寿命を長くする。
【解決手段】 化成済の即用の正、負極板をセパレータを介して交互に積層した極板群を電槽内に収納して鉛蓄電池を組み立てた後該電槽内に、希硫酸にリグニンを飽和させた電解液またはリグニンの1部が未溶解粉末で残存している電解液を注液する。このことによりリグニンが負極活物質に吸着して酸素ガス吸収サイトを覆うため、フロート充電電流が減少する。
【選択図】 なし
【解決手段】 化成済の即用の正、負極板をセパレータを介して交互に積層した極板群を電槽内に収納して鉛蓄電池を組み立てた後該電槽内に、希硫酸にリグニンを飽和させた電解液またはリグニンの1部が未溶解粉末で残存している電解液を注液する。このことによりリグニンが負極活物質に吸着して酸素ガス吸収サイトを覆うため、フロート充電電流が減少する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、鉛蓄電池特に制御弁式鉛蓄電池の製造方法に関するものである。
無停電電源システムなどのスタンバイユースに使用される制御弁式鉛蓄電池等の鉛蓄電池電池は、待機時は鉛蓄電池の自己放電を補うため常時定電圧でフロート充電されて満充電状態に維持され、停電等の異常時にその電力を放電し得る様に備えている。
フロート充電による鉛蓄電池寿命の低下は、正極格子の腐食、活物質と格子の密着性低下、電解液減少による内部抵抗の増大などが主な原因である。
フロート充電時には実質的に自己放電分以上の電流が流れるため、正極からの酸素ガス発生が増加し、負極における再結合反応も増えるので電池温度が上昇し、さらにフロート電流が増大するという悪循環に陥り、鉛蓄電池寿命に悪影響を与える。
特に即用極板と呼ばれる、専用の化成槽内で化成した極板を用いる場合は、未化成極板を鉛蓄電池の電槽内に収納して化成をする電槽化成した極板と比較すると、負極活物質の表面積が大きくなるため、フロート充電時の実効電流密度は小さくなって充電分極を小さくするのでフロート電流が数倍も大きくなる現象が見られる。このため、即用極板を用いた鉛蓄電池の寿命は一般的には電槽化成した鉛蓄電池より短くなる傾向がある。
また化成槽内で化成した後の水洗では極板の収縮抑制用の添加剤であるリグニンスルフォン酸ナトリウムなどのリグニン化合物(以下リグニンと言う)が溶出する。リグニンは活物質表面に吸着して充電分極を大きくする作用があるため、リグニンの減少によってもフロート電流は増大する。
リグニンの減少を補うため化成後にリグニンなど水溶性高分子膜を負極表面に形成する(特許文献1)、化成後にリグニン溶液に負極を浸漬する(特許文献2)ことが提案されている。しかしこれらの方法では活性で酸化しやすい化成後の負極を扱うために、酸化防止を考慮した大掛かりな設備が必要となり、かつ工程も煩雑となる。
さらに不溶性のリグニンスルフォン酸鉛やリグニンスルフォン酸バリウムを負極に添加する(特許文献3)提案もあるが、リグニンの効果は部分的に溶解したリグニンのキレート生成によることから、この場合に不溶性リグニンの添加では十分な効果が得られない問題がある。
特開2001−236952号公報
特開2003−346791号公報
特開平09−161802号公報
最近ではスタンバイユースの制御弁式鉛蓄電池には25℃環境で10年以上の長寿命の要求が多く、寿命特性改善のために腐食減量を考慮した正極格子の鉛量増加などで対処されているが、エネルギー密度およびコストの観点から好ましくない。即用極板を用いた鉛蓄電池でも、電槽化成電池と同等の長寿命を達成するためには更なるフロート電流低減が必要となる。
上記課題を解決するため、即用極板を用いた鉛蓄電池について、あらかじめリグニンを飽和させた電解液、または未溶解リグニン粉末が存在するリグニン含有電解液を注液する方法を提供する。
化成槽内で化成した負極板の活物質は電槽化成と比較して、電解液温度が低いことと濃度変化が少ないことにより表面積が大きくなる傾向がある。また、極板は水洗工程を経るために、水溶性であるリグニンが流出してしまい、リグニンが少ない状態になっている。この場合、活物質表面積が大きいことと、リグニンの表面吸着量が少ないことにより表面活性が高い状態となり、酸素ガス吸収能が高く、定電圧充電を行うフロート充電では非常に電流が流れやすい。
組み立て後に注液する電解液にリグニンを存在させることにより、注液と同時にリグニンが活物質表面に吸着する。このため酸素ガスの吸収サイトが覆われた状態になるために、負極電位が貴側にシフトすることを抑制することができ、結果的にフロート充電時の電流を小さくすることができる。また、未溶解リグニンを含む電解液では、液中のリグニンが極板に吸着して濃度が低下するとさらにリグニンの溶解が進行して液中のリグニンを補充するのでより長く効果が持続する。
本発明によれば、正負の即用極板を用いて組み立てた鉛蓄電池の製造方法において、注液時に電解液にリグニンを飽和させた、または1部の未溶解リグニン粉末の存在する電解液を注液することにより、フロート充電電流が低減できるので安価に長寿命化を図ることができる。
リグニンを希硫酸電解液に飽和するために、電解液にリグニン粉末を投入して十分に攪拌する。この場合、温度を上昇しても構わない。未溶解リグニンについては電槽内へ注液する時には不均一にならない程度の懸濁状態でも構わないので、適当な布目を持った布を用いて濾し取るようにする。リグニンを飽和した電解液は薄く褐色に着色し、この時の溶解リグニン量は比重1.280の希硫酸の場合に、紫外部の吸光光度計による測定で5から10ppmの濃度であることが判明した。
なお、リグニンの溶解は、電解液の希釈、撹拌時などに同時に行なえば良く、負極をリグニン溶液に含浸、乾燥するなどの特別な装置、工程の必要性がなく、容易かつ経済的に行える。
そこで鉛蓄電池の作製と評価を次のように実施した。
あらかじめ化成してある即用の正、負極板を組み立てて所定の電槽に収納し、リグニンを含む電解液と含まない電解液を1セル当り58gを注液し、即用放電、初充電を周囲温度25℃で実施して活性化し、電圧12V、20時間率容量7Ahの鉛蓄電池を作製した。その後各鉛蓄電池を周囲温度60℃、充電電圧13.65Vとして、フロート寿命試験を6ヶ月間実施した。各鉛蓄電池の評価として1ヶ月目のフロート充電電流、6ヶ月後の残存容量と正極格子の腐食量を測定した。
あらかじめ化成してある即用の正、負極板を組み立てて所定の電槽に収納し、リグニンを含む電解液と含まない電解液を1セル当り58gを注液し、即用放電、初充電を周囲温度25℃で実施して活性化し、電圧12V、20時間率容量7Ahの鉛蓄電池を作製した。その後各鉛蓄電池を周囲温度60℃、充電電圧13.65Vとして、フロート寿命試験を6ヶ月間実施した。各鉛蓄電池の評価として1ヶ月目のフロート充電電流、6ヶ月後の残存容量と正極格子の腐食量を測定した。
残存容量は電池を1.4Aで10時間充電後、1.75Aで放電して電池電圧が1.8Vとなるまでの残存放電時間を測定した。正極格子の腐食量は、測定後の電池の正極を取り出し、格子の拡大写真から寿命試験後の断面積を測定し減少率として算出した。
化成済の正、負極板を、セパレータを介して交互に積層しこれを電槽に収納して組み立てた鉛蓄電池に、比重1.280の希硫酸にリグニン粉末を0.1g/リットルを加えて十分に撹拌後、未溶解のリグニン粉末をろ過によって除去した電解液を注液し所定の活性化を行って鉛蓄電池を作製した。
化成済の正、負極板を実施例1と同様に組み立てた鉛蓄電池に、比重1.280の希硫酸にリグニン粉末を0.1g/リットルを加えて十分に撹拌後、未溶解のリグニン粉末を含む電解液を注液し所定の活性化を行なって鉛蓄電池を作製した。
(比較例)
化成済の正、負極板を実施例1と同様に組み立てた鉛蓄電池に、リグニンを含むことなく、比重1.280の希硫酸の電解液を注液し、所定の活性化を行なって鉛蓄電池を作製した。
化成済の正、負極板を実施例1と同様に組み立てた鉛蓄電池に、リグニンを含むことなく、比重1.280の希硫酸の電解液を注液し、所定の活性化を行なって鉛蓄電池を作製した。
上記実施例1、2および比較例のそれぞれの鉛蓄電池を前記したフロート寿命試験を実施し、寿命試験1ヵ月後のフロート充電電流と6ヵ月後の残存容量と正極格子腐食量、およびセル当りの電解液の減水量の測定結果を表1に示す。
表1のように実施例1、2の鉛蓄電池ともに比較例の鉛蓄電池に比し、フロート充電電流が抑制され、劣化試験後も残存容量が大きく、正極格子の腐食および減水量が少ないという改良効果が得られた。
Claims (2)
- 化成後の正、負極板を用いて組み立てる鉛蓄電池の製造方法において、リグニン化合物を溶解した電解液を注液することを特徴とする鉛蓄電池の製造方法。
- 電解液が、リグニン化合物で飽和している、または溶解したリグニン化合物と未溶解リグニン化合物粉末を含む状態であることを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005244936A JP2007059277A (ja) | 2005-08-25 | 2005-08-25 | 鉛蓄電池の製造方法 |
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Publications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111564670A (zh) * | 2020-04-27 | 2020-08-21 | 天能电池集团股份有限公司 | 一种低温稳定铅蓄电池的制作方法 |
CN111579413A (zh) * | 2020-05-06 | 2020-08-25 | 超威电源集团有限公司 | Agm动力铅酸蓄电池酸饱和度检测装置及其使用方法 |
JP2021111445A (ja) * | 2020-01-06 | 2021-08-02 | 古河電池株式会社 | 鉛蓄電池 |
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2005
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