JPWO2005031764A1 - 積層型磁性部品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明の積層トランス10は、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン11a及び周縁磁性パターン12aと中央及び周縁以外の部分に形成された非磁性体の誘電パターン13aとからなる混成シート14aと、同じく中央磁性パターン11b及び周縁磁性パターン12bと誘電パターン13bとからなる混成シート14bと、誘電パターン13aの一方の面上に位置する一次巻線15aと、誘電パターン13bの一方の面上に位置する二次巻線15bと、混成シート14a,14b、一次巻線15a及び二次巻線15bを挟持するとともに中央磁性パターン11a,11b及び周縁磁性パターン12a,12bを介して互いに接する磁性シート16a,16bとを備えたものである。
Description
本発明は、電磁気的な特性を有するシートを積層してコイル及びコアを形成した積層コイルに関する。
近年、電子機器の小型化の急速な進展に伴い、軽く小さく、しかも薄い積層型磁性部品として積層トランスが注目されている(例えば下記特許文献1参照)。図6は、従来の積層トランスを示す分解斜視図である。図7は、積層後の図6におけるVII−VII線縦断面図である。以下、これらの図面に基づき説明する。
従来の積層トランス80は、一次巻線81a,81cが形成された一次巻線用の磁性シート82b,82dと、二次巻線81b,81dが形成された二次巻線用の磁性シート82c,82eと、磁性シート82b〜82eを挟持する磁性シート82a,82gとを備えたものである。
また、磁性シート82eと磁性シート82gとの間には、磁気飽和特性を改善するための磁性シート82fが介挿されている。磁性シート82a〜82eには、一次巻線81a,81cを接続するスルーホール90,91,92及び二次巻線81b,81dを接続するスルーホール93,94,95が設けられている。磁性シート82aの下面には、一次巻線用の外部電極96,97及び二次巻線用の外部電極98,99が設けられている。スルーホール90〜96内には導電体が充填されている。磁性シート82a〜82gが積層トランス80のコアとなっている。
なお、図6及び図7は概略図であるので、厳密に言えば一次巻線81a,81c及び二次巻線81b,81dの巻数やスルーホール90〜96の位置が、図6と図7とで対応していない。
積層トランス80の一次側では、外部電極96→スルーホール92→一次巻線81c→スルーホール91→一次巻線81a→スルーホール90→外部電極97、の順又はこの逆の順で電流が流れる。一方、積層トランス80の二次側では、外部電極99→スルーホール95→二次巻線81d→スルーホール94→二次巻線81b→スルーホール93→外部電極98、の順又はこの逆の順で電流が流れる。一次巻線81a,81cを流れる電流は、磁性シート82a〜82gに磁束100(図7)を発生させる。その磁束100は、巻数比に応じた起電力を二次巻線81b,81dに発生させる。このようにして、積層トランス80が動作する。
ここで、一次巻線81a,81cの自己インダクタンスをL1、二次巻線81b,81dの自己インダクタンスをL2、一次巻線81a,81cと二次巻線81b,81dとの相互インダクタンスをMとすると、電磁結合係数kは次式で定義される。
k=|M|/√(L1・L2) (k≦1)
電磁結合係数kは、トランス性能の指標の一つであり、大きいほど洩れ磁束(洩れインダクタンス)が少ないので、電力変換効率が高い。
積層トランス80では、一次巻線81a,81cと二次巻線81b,81dとの間が磁性体層(磁性シート82c〜82e)であることにより、洩れ磁束101(図7)が発生するので、十分な電磁結合係数kを得られなかった。この問題を解決するために、スクリーン印刷又はペースト塗布によって一次巻線81a,81c上及び二次巻線81b,81d上に誘電体層(図示せず)を設け、この誘電体層から拡散する物質によって磁性体層の透磁率を小さくする技術(以下「従来技術」という。)が考えられる。
〔解決すべき課題〕
しかしながら、この従来技術では次のような問題があった。
一次巻線81a,81c上及び二次巻線81b,81d上に塗布された誘電体ペーストに、一次巻線81a,81c及び二次巻線81b,81dから導電性物質(例えばAg粒子)が拡散することにより、一次巻線81a同士、一次巻線81c同士、二次巻線81b同士、及び二次巻線81d同士の絶縁性が低下するおそれがあった。ペーストは、例えば有機溶媒などによって液体状になっているので、物質が拡散しやすいためである。
また、誘電体層を設けて洩れ磁束を減らしたとしても、一次巻線81a,81cと二次巻線81b,81dとの間隔が「磁性体層+誘電体層」になって広くなる。このことは、その間隔に洩れ磁束が入り込みやすくなるので、逆に電磁結合係数kを小さくする方向に作用する。したがって、従来技術では、電磁結合係数kを大きくすることが極めて困難であった。
〔発明の目的〕
そこで、本発明の目的は、巻線相互の絶縁性を維持したまま電磁結合係数を増大できる積層トランスを提供することにある。
従来の積層トランス80は、一次巻線81a,81cが形成された一次巻線用の磁性シート82b,82dと、二次巻線81b,81dが形成された二次巻線用の磁性シート82c,82eと、磁性シート82b〜82eを挟持する磁性シート82a,82gとを備えたものである。
また、磁性シート82eと磁性シート82gとの間には、磁気飽和特性を改善するための磁性シート82fが介挿されている。磁性シート82a〜82eには、一次巻線81a,81cを接続するスルーホール90,91,92及び二次巻線81b,81dを接続するスルーホール93,94,95が設けられている。磁性シート82aの下面には、一次巻線用の外部電極96,97及び二次巻線用の外部電極98,99が設けられている。スルーホール90〜96内には導電体が充填されている。磁性シート82a〜82gが積層トランス80のコアとなっている。
なお、図6及び図7は概略図であるので、厳密に言えば一次巻線81a,81c及び二次巻線81b,81dの巻数やスルーホール90〜96の位置が、図6と図7とで対応していない。
積層トランス80の一次側では、外部電極96→スルーホール92→一次巻線81c→スルーホール91→一次巻線81a→スルーホール90→外部電極97、の順又はこの逆の順で電流が流れる。一方、積層トランス80の二次側では、外部電極99→スルーホール95→二次巻線81d→スルーホール94→二次巻線81b→スルーホール93→外部電極98、の順又はこの逆の順で電流が流れる。一次巻線81a,81cを流れる電流は、磁性シート82a〜82gに磁束100(図7)を発生させる。その磁束100は、巻数比に応じた起電力を二次巻線81b,81dに発生させる。このようにして、積層トランス80が動作する。
ここで、一次巻線81a,81cの自己インダクタンスをL1、二次巻線81b,81dの自己インダクタンスをL2、一次巻線81a,81cと二次巻線81b,81dとの相互インダクタンスをMとすると、電磁結合係数kは次式で定義される。
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電磁結合係数kは、トランス性能の指標の一つであり、大きいほど洩れ磁束(洩れインダクタンス)が少ないので、電力変換効率が高い。
積層トランス80では、一次巻線81a,81cと二次巻線81b,81dとの間が磁性体層(磁性シート82c〜82e)であることにより、洩れ磁束101(図7)が発生するので、十分な電磁結合係数kを得られなかった。この問題を解決するために、スクリーン印刷又はペースト塗布によって一次巻線81a,81c上及び二次巻線81b,81d上に誘電体層(図示せず)を設け、この誘電体層から拡散する物質によって磁性体層の透磁率を小さくする技術(以下「従来技術」という。)が考えられる。
〔解決すべき課題〕
しかしながら、この従来技術では次のような問題があった。
一次巻線81a,81c上及び二次巻線81b,81d上に塗布された誘電体ペーストに、一次巻線81a,81c及び二次巻線81b,81dから導電性物質(例えばAg粒子)が拡散することにより、一次巻線81a同士、一次巻線81c同士、二次巻線81b同士、及び二次巻線81d同士の絶縁性が低下するおそれがあった。ペーストは、例えば有機溶媒などによって液体状になっているので、物質が拡散しやすいためである。
また、誘電体層を設けて洩れ磁束を減らしたとしても、一次巻線81a,81cと二次巻線81b,81dとの間隔が「磁性体層+誘電体層」になって広くなる。このことは、その間隔に洩れ磁束が入り込みやすくなるので、逆に電磁結合係数kを小さくする方向に作用する。したがって、従来技術では、電磁結合係数kを大きくすることが極めて困難であった。
〔発明の目的〕
そこで、本発明の目的は、巻線相互の絶縁性を維持したまま電磁結合係数を増大できる積層トランスを提供することにある。
本発明に係る積層型磁性部品は、中央及び周縁を磁性パターンとし中央及び周縁以外の部分を非磁性体からなる誘電パターンとした混成シートと、誘電パターンの一方の面上かつ中央の周囲に位置する一次巻線と、誘電パターンの他方の面上かつ中央の周囲に位置する二次巻線と、混成シート、一次巻線及び二次巻線を挟持するとともに磁性パターンを介して互いに接する一対の磁性シートとを備えたものである。
望ましくは、混成シートは一枚でも積層した複数枚でもよい。また、望ましくは、一次巻線と二次巻線とが混成シートの誘電パターンを挟んで対向していれば、混成シートの一方の面に一次巻線と二次巻線とを交互に配置し、他方の面に一次巻線と二次巻線とを交互に配置してもよい。混成シートが複数枚である場合は、これらの混成シートを挟んで一次巻線及び二次巻線を複数本設けることができる。望ましくは、これらの一次巻線同士及び二次巻線同士をそれぞれ接続するスルーホールを、混成シートに設けてもよい。なお、ここでいう「非磁性体」とは、少なくとも磁性シートよりも小さい透磁率を有する物質という意味である。「誘電シート」とは、少なくとも磁性シートよりも大きい抵抗率を有するシートという意味であり、誘電体シート又は絶縁シートと呼ばれる。
従来技術の積層型磁性部品では、一次巻線と二次巻線との間が磁性体層になっているため、この磁性体層に洩れ磁束が発生することにより、電磁結合係数が小さくなっていた。そこで、本発明に係る積層型磁性部品では、まず一次巻線と二次巻線との間を非磁性体層(誘電パターン)とした。これだけではコアを形成できないので、混成シートの中央及び周縁を磁性パターンとし、この磁性パターンで一対の磁性シートを接触させることにより、コアを形成した。したがって、本発明に係る積層型磁性部品では、一次巻線と二次巻線との間が非磁性体層(誘電パターン)であるので、洩れ磁束を抑制できる。しかも、従来技術と異なり、一次巻線上及び二次巻線上に誘電体ペーストを塗布して誘電体層を形成する必要がないので、一次巻線同士及び二次巻線同士の絶縁性が劣化することもなく、一次巻線と二次巻線との間隔も広がらない。
また、好ましい実施形態では、前述の混成シートを一次巻線又は二次巻線と磁性シートとの間に介挿してもよい。この混成シートは、一次巻線又は二次巻線の絶縁性を高める働きをする。
好ましい実施形態では、混成シートは、磁性パターンの膜厚と誘電パターンの膜厚とが等しい、としてもよい。この場合は、混成シートの膜厚がどこでも一定になるので、混成シートを挟持する一対の磁性シートも平坦になる。
本発明に係る積層型磁性部品の製造方法は、本発明に係る積層型磁性部品を製造する方法である。まず、基板上に磁性体ペーストを塗布し、このペーストを乾燥させて磁性シートを作成する。別途、基板上に非磁性体ペーストを誘電パターンの形状に塗布するとともに、この基板上に磁性体ペーストを磁性パターンの形状に塗布し、これらのペーストを乾燥させて混成シートを作成する。続いて、この混成シート上又は磁性シート上に導電体ペーストを塗布し、このペーストを乾燥させて一次巻線及び二次巻線を作成する。続いて、これによって得られた磁性シート及び混成シートを基板から剥がして積層し、かつ加圧して積層体とする。最後に、この積層体を焼成する。
本発明によれば、一次巻線と二次巻線との間を混成シートの誘電パターンとし、混成シートの中央及び周縁を磁性パターンとし、この磁性パターンで一対の磁性シートを接触させてコアを形成したことにより、一次巻線と二次巻線との間が非磁性体層である積層型磁性部品を実現できたので、洩れ磁束を抑制できる。しかも、従来技術と異なり、一次巻線上及び二次巻線上に誘電体ペーストを塗布して誘電体層を形成する必要がないので、一次巻線同士及び二次巻線同士の絶縁性が劣化することもなく、一次巻線と二次巻線との間隔も広がらない。したがって、巻線相互の絶縁性を維持したまま電磁結合係数を増大できる。更に、従来の磁性シートに代わって誘電パターンが介在することによって、一次巻線と二次巻線との絶縁性も向上できる。
また、誘電パターンと磁性パターンとの両方が一枚の混成シートに形成されていることにより、誘電体のみからなる誘電シートと磁性体のみからなる磁性シートとを積層して同じ構造を形成する場合に比べて、シート枚数を少なくできるとともに、積層方法も簡略化できる。
これに加え、前述の混成シートと同じものを一次巻線又は二次巻線と磁性シートとの間に介挿することにより、一次巻線又は二次巻線を電気的に保護できるので、絶縁性を向上できる。
一次巻線同士及び二次巻線同士をそれぞれ接続するスルーホールを混成シートに設けたことにより、一次巻線同士及び二次巻線同士をリード片などで接続する場合に比べて、簡単にこれらを接続できるので、製造を容易化できる。
磁性パターンの膜厚と誘電パターンの膜厚とが等しいことにより、混成シートの膜厚がどこでも一定になるので、混成シートを挟持する一対の磁性シートを平坦にできる。したがって、磁性シート上に配線パターン等を精度よく形成できる。
望ましくは、混成シートは一枚でも積層した複数枚でもよい。また、望ましくは、一次巻線と二次巻線とが混成シートの誘電パターンを挟んで対向していれば、混成シートの一方の面に一次巻線と二次巻線とを交互に配置し、他方の面に一次巻線と二次巻線とを交互に配置してもよい。混成シートが複数枚である場合は、これらの混成シートを挟んで一次巻線及び二次巻線を複数本設けることができる。望ましくは、これらの一次巻線同士及び二次巻線同士をそれぞれ接続するスルーホールを、混成シートに設けてもよい。なお、ここでいう「非磁性体」とは、少なくとも磁性シートよりも小さい透磁率を有する物質という意味である。「誘電シート」とは、少なくとも磁性シートよりも大きい抵抗率を有するシートという意味であり、誘電体シート又は絶縁シートと呼ばれる。
従来技術の積層型磁性部品では、一次巻線と二次巻線との間が磁性体層になっているため、この磁性体層に洩れ磁束が発生することにより、電磁結合係数が小さくなっていた。そこで、本発明に係る積層型磁性部品では、まず一次巻線と二次巻線との間を非磁性体層(誘電パターン)とした。これだけではコアを形成できないので、混成シートの中央及び周縁を磁性パターンとし、この磁性パターンで一対の磁性シートを接触させることにより、コアを形成した。したがって、本発明に係る積層型磁性部品では、一次巻線と二次巻線との間が非磁性体層(誘電パターン)であるので、洩れ磁束を抑制できる。しかも、従来技術と異なり、一次巻線上及び二次巻線上に誘電体ペーストを塗布して誘電体層を形成する必要がないので、一次巻線同士及び二次巻線同士の絶縁性が劣化することもなく、一次巻線と二次巻線との間隔も広がらない。
また、好ましい実施形態では、前述の混成シートを一次巻線又は二次巻線と磁性シートとの間に介挿してもよい。この混成シートは、一次巻線又は二次巻線の絶縁性を高める働きをする。
好ましい実施形態では、混成シートは、磁性パターンの膜厚と誘電パターンの膜厚とが等しい、としてもよい。この場合は、混成シートの膜厚がどこでも一定になるので、混成シートを挟持する一対の磁性シートも平坦になる。
本発明に係る積層型磁性部品の製造方法は、本発明に係る積層型磁性部品を製造する方法である。まず、基板上に磁性体ペーストを塗布し、このペーストを乾燥させて磁性シートを作成する。別途、基板上に非磁性体ペーストを誘電パターンの形状に塗布するとともに、この基板上に磁性体ペーストを磁性パターンの形状に塗布し、これらのペーストを乾燥させて混成シートを作成する。続いて、この混成シート上又は磁性シート上に導電体ペーストを塗布し、このペーストを乾燥させて一次巻線及び二次巻線を作成する。続いて、これによって得られた磁性シート及び混成シートを基板から剥がして積層し、かつ加圧して積層体とする。最後に、この積層体を焼成する。
本発明によれば、一次巻線と二次巻線との間を混成シートの誘電パターンとし、混成シートの中央及び周縁を磁性パターンとし、この磁性パターンで一対の磁性シートを接触させてコアを形成したことにより、一次巻線と二次巻線との間が非磁性体層である積層型磁性部品を実現できたので、洩れ磁束を抑制できる。しかも、従来技術と異なり、一次巻線上及び二次巻線上に誘電体ペーストを塗布して誘電体層を形成する必要がないので、一次巻線同士及び二次巻線同士の絶縁性が劣化することもなく、一次巻線と二次巻線との間隔も広がらない。したがって、巻線相互の絶縁性を維持したまま電磁結合係数を増大できる。更に、従来の磁性シートに代わって誘電パターンが介在することによって、一次巻線と二次巻線との絶縁性も向上できる。
また、誘電パターンと磁性パターンとの両方が一枚の混成シートに形成されていることにより、誘電体のみからなる誘電シートと磁性体のみからなる磁性シートとを積層して同じ構造を形成する場合に比べて、シート枚数を少なくできるとともに、積層方法も簡略化できる。
これに加え、前述の混成シートと同じものを一次巻線又は二次巻線と磁性シートとの間に介挿することにより、一次巻線又は二次巻線を電気的に保護できるので、絶縁性を向上できる。
一次巻線同士及び二次巻線同士をそれぞれ接続するスルーホールを混成シートに設けたことにより、一次巻線同士及び二次巻線同士をリード片などで接続する場合に比べて、簡単にこれらを接続できるので、製造を容易化できる。
磁性パターンの膜厚と誘電パターンの膜厚とが等しいことにより、混成シートの膜厚がどこでも一定になるので、混成シートを挟持する一対の磁性シートを平坦にできる。したがって、磁性シート上に配線パターン等を精度よく形成できる。
図1は、本発明に係る積層トランスの第一実施形態を示す分解斜視図であり、図2は、積層後の図1におけるII−II線縦断面図である。
図3は、本発明に係る積層トランスの第二実施形態を示す分解斜視図であり、図4は、積層後の図3におけるIV−IV線縦断面図である。また、図5は、図3の積層トランスの製造方法を示す工程図である。
図6は、従来の積層トランスを示す分解斜視図であり、図7は、積層後の図6におけるVII−VII線縦断面図である。
図3は、本発明に係る積層トランスの第二実施形態を示す分解斜視図であり、図4は、積層後の図3におけるIV−IV線縦断面図である。また、図5は、図3の積層トランスの製造方法を示す工程図である。
図6は、従来の積層トランスを示す分解斜視図であり、図7は、積層後の図6におけるVII−VII線縦断面図である。
次に、本発明に係る積層磁性部品の実施の形態として積層トランスを例にとって、具体的に説明する。図1は、本発明の第一実施形態(請求項1に対応)に係る積層トランスを示す分解斜視図である。図2は、積層後の図1におけるII−II線縦断面図である。以下、これらの図面に基づき説明する。
本実施形態の積層トランス10は、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン11a及び周縁磁性パターン12aと中央及び周縁以外の部分に形成された非磁性体の誘電パターン13aとからなる混成シート14aと、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン11b及び周縁磁性パターン12bと中央及び周縁以外の部分に形成された非磁性体の誘電パターン13bとからなる混成シート14bと、誘電パターン13aの一方の面上かつ中央の周囲に位置する一次巻線15aと、誘電パターン13bの一方の面上かつ中央の周囲に位置する二次巻線15bと、混成シート14a,14b、一次巻線15a及び二次巻線15bを挟持するとともに中央磁性パターン11a,11b及び周縁磁性パターン12a,12bを介して互いに接する一対の磁性シート16a,16bとを備えたものである。すなわち、一次巻線15aは誘電パターン13bの他方の面上に位置し、二次巻線15bは誘電パターン13bの一方の面上に位置する、と言い換えることができる。
また、混成シート14a,14b及び磁性シート16aには、一次巻線15aを接続するスルーホール18,19、及び二次巻線15bを接続するスルーホール20,21が設けられている。磁性シート16aの下面には、一次巻線用の外部電極22,23及び二次巻線用の外部電極24,25が設けられている。スルーホール18〜21内には導電体が充填されている。中央磁性パターン11a,11b、周縁磁性パターン12a,12b及び磁性シート16,17が、積層トランス10のコアとなっている。
なお、図1及び図2は概略図であるので、厳密に言えば一次巻線15a及び二次巻線15bの巻数やスルーホール18〜21の位置が、図1と図2とで対応していない。また、図2では、膜厚方向(上下方向)を幅方向(左右方向)よりも拡大して示している。
積層トランス10の一次側では、外部電極22→スルーホール18→一次巻線15a→スルーホール19→外部電極23、の順又はこの逆の順で電流が流れる。一方、積層トランス10の二次側では、外部電極24→スルーホール20→二次巻線15b→スルーホール21→外部電極25、の順又はこの逆の順で電流が流れる。一次巻線15aを流れる電流は、磁性シート16a,16bに磁束26(図2)を発生させる。その磁束26は、巻数比に応じた起電力を二次巻線15bに発生させる。このようにして、積層トランス10が動作する。
積層トランス10では、一次巻線15aと二次巻線15bとの間が非磁性体層(誘電パターン13b)であることにより、洩れ磁束を抑制できる。しかも、従来技術と異なり、一次巻線15a及び二次巻線15b上に誘電体ペーストを塗布して誘電体層を形成する必要がないので、一次巻線15a同士及び二次巻線15b同士の絶縁性が劣化することもなく、一次巻線15aと二次巻線15bとの間隔も広がらない。したがって、巻線相互の絶縁性を維持したまま電磁結合係数kを増大できる。これに加え、誘電パターン13bが介在することによって、一次巻線15aと二次巻線15bとの絶縁性も高まる。
また、混成シート14aは、中央磁性パターン11a及び周縁磁性パターン12aの膜厚と、誘電パターン13bの膜厚とが等しくなっている。混成シート14bも同様である。そのため、混成シート14a,14bの膜厚がどこでも一定になるので、混成シート14a,14bを挟持する一対の磁性シート16a,16bも平坦になる。
なお、混成シート14bの両面に一次巻線15a及び二次巻線15bをそれぞれ形成することにより、混成シート14aを省略することもできる。二次巻線15bは、混成シート14b上ではなく、磁性シート16b上に形成してもよい。二次巻線15bと磁性シート16bとの間に、二次巻線15bの絶縁性を高める混成シートを介挿してもよい。また、各構成要素の材料や寸法、全体の製造方法等についは、後述の第二実施形態に準ずる。
図3は、本発明に係る積層トランスの第二実施形態(請求項2乃至4に対応)を示す分解斜視図である。図4は、積層後の図3におけるIV−IV線縦断面図である。以下、これらの図面に基づき説明する。
本実施形態の積層トランス30は、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン31a及び周縁磁性パターン32aと中央及び周縁以外の部分に形成された非磁性体の誘電パターン33aとからなる一次巻線形成用の混成シート34aと、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン31b及び周縁磁性パターン32bと中央及び周縁以外の部分に形成された非磁性体の誘電パターン33bとからなる二次巻線形成用の混成シート34bと、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン31c及び周縁磁性パターン32cと中央及び周縁以外の部分に形成された非磁性体の誘電パターン33cとからなる一次巻線形成用の混成シート34cと、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン31d及び周縁磁性パターン32dと中央及び周縁以外の部分に形成された非磁性体の誘電パターン33dとからなる二次巻線形成用の混成シート34dと、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン31e及び周縁磁性パターン32eと中央及び周縁以外の中央に形成された非磁性体の誘電パターン33eとからなる二次巻線保護用の混成シート34eと、誘電パターン33aの一方の面上かつ中央の周囲に位置する一次巻線35aと、誘電パターン33bの一方の面上かつ中央の周囲に位置する二次巻線35bと、誘電パターン33cの一方の面上かつ中央の周囲に位置する一次巻線35cと、誘電パターン33dの一方の面上かつ中央の周囲に位置する二次巻線35dと、混成シート34a〜34e、一次巻線35a,35c及び二次巻線35b,35dを挟持するとともに中央磁性パターン31a〜31e及び周縁磁性パターン32a〜32eを介して互いに接する一対の磁性シート36a,36bとを備えたものである。
すなわち、一次巻線35aは誘電パターン33bの他方の面上に位置し、二次巻線35bは誘電パターン33bの一方の面上に位置し、二次巻線35bは誘電パターン33cの他方の面上に位置し、一次巻線35cは誘電パターン33cの一方の面上に位置し、一次巻線35cは誘電パターン33dの他方の面上に位置し、二次巻線35dは誘電パターン33dの一方の面上に位置する、と言い換えることができる。
混成シート34a〜34c及び磁性シート36aには、一次巻線35a,35cを接続するスルーホール40,41,42が設けられている。混成シート34a〜34d及び磁性シート36aには、二次巻線35b,35dを接続するスルーホール43,44,45が設けられている。磁性シート36aの下面には、一次巻線用の外部電極46,47及び二次巻線用の外部電極48,49が設けられている。スルーホール40〜45内には導電体が充填されている。中央磁性パターン31a〜31e、周縁磁性パターン32a〜32e及び磁性シート36a,36bが、積層トランス30のコアとなっている。
なお、図3及び図4は概略図であるので、厳密に言えば一次巻線35a,35c及び二次巻線35b,35dの巻数やスルーホール40〜45の位置が、図3と図4とで対応していない。また、図4では、膜厚方向(上下方向)を幅方向(左右方向)よりも拡大して示している。
各構成要素の実際の寸法を例示する。磁性シート36a,36bは、膜厚が100μm、幅が8mm、奥行きが6mmである。混成シート34a〜34eは、膜厚が50μm、幅が8mm、奥行きが6mmである。一次巻線35a,35c及び二次巻線35b,35dは、膜厚が15μm、線幅が200μmである。シートの積層枚数は、10〜50枚程度が実用的である。
積層トランス30の一次側では、外部電極46→スルーホール42→一次巻線35c→スルーホール41→一次巻線35a→スルーホール40→外部電極47、の順又はこの逆の順で電流が流れる。一方、積層トランス30の二次側では、外部電極49→スルーホール45→二次巻線35d→スルーホール44→二次巻線35b→スルーホール43→外部電極48、の順又はこの逆の順で電流が流れる。一次巻線35a,35cを流れる電流は、中央磁性パターン31a〜31e、周縁磁性パターン32a〜32e及び磁性シート36a,36bに磁束50(図4)を発生させる。その磁束50は、巻数比に応じた起電力を二次巻線35b,35dに発生させる。このようにして、積層トランス30が動作する。
積層トランス30では、一次巻線35a,35cと二次巻線35b,35dとの間が非磁性体層(誘電パターン33b〜33d)であることにより、洩れ磁束を抑制できる。しかも、従来技術と異なり、一次巻線35a,35cと二次巻線35b,35d上に誘電体ペーストを塗布して誘電体層を形成する必要がないので、一次巻線35a同士、一次巻線35c同士、二次巻線35b同士及び二次巻線35d同士の絶縁性が劣化することもなく、一次巻線35a,35cと二次巻線35b,35dとの間隔も広がらない。したがって、巻線相互の絶縁性を維持したまま電磁結合係数kを増大できる。これに加え、誘電パターン34b〜34dが介在することによって、一次巻線35a,35cと二次巻線35b,35dとの絶縁性も高まる。
また、混成シート34aは、中央磁性パターン31a及び周縁磁性パターン32aの膜厚と、誘電パターン33aの膜厚とが等しくなっている。混成シート34b〜34eも同様である。そのため、混成シート34a〜34eの膜厚がどこでも一定になるので、混成シート34a〜34eを挟持する一対の磁性シート36a,36bも平坦になる。
図5は、図3の積層トランスの製造方法(請求項5に対応)を示す工程図である。以下、この図面に基づき説明する。
図5における混成シート(B),(C),(D),(E),(F)は、図3における混成シート34e,34d,34c,34b,34aに対応する。図5における磁性シート(A),(G)は、図3における磁性シート36b,36aに対応する。
まず、磁性体スラリーを作成する(工程61)。磁性材料は例えばNi−Cu−Zn系である。続いて、ドクターブレード法を用いてPET(polyethylene terephthalate)フィルム上に磁性体スラリーを載置することにより、磁性シートを成形する(工程62)。続いて、この磁性シートを切断することにより、磁束形成用の磁性シート(A),(G)を得る(工程63)。
別途、磁性体ペースト(例えばNi−Cu−Zn系)を作成するとともに(工程64)、非磁性体ペースト(例えばガラスペースト)を作成する(工程65)。続いて、スクリーン印刷法を用いてPETフィルム上に非磁性体ペーストを載置することにより、混成シート(B),(C),(D),(E),(F)の誘電パターンを作成する(工程66)。続いて、スクリーン印刷法を用いてPETフィルム上に磁性体ペーストを載置することにより、混成シート(B),(C),(D),(E),(F)の磁性パターンを作成する(工程67)。続いて、混成シート(C),(D),(E),(F)に対し、プレス等によりスルーホールを形成し(工程68)、Ag系導電ペーストをスクリーン印刷することにより、一次巻線及び二次巻線を形成するとともに、スルーホールに導電体を充填する(工程69)。
続いて、工程63で得られた磁性シート(A),(G)、工程67で得られた混成シート(B)、及び工程69で得られた混成シート(C),(D),(E),(F)をPETフィルムから剥がして積層し、これらを静水圧プレスを用いて密着させて積層体とする(工程70)。続いて、この積層体を所定の大きさに切断する(工程71)。続いて、900℃前後で同時焼成を実行する(工程72)。最後に、外部電極を形成することにより、積層トランスが完成する(工程73)。
なお、本発明は、言うまでもなく、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、混成シートの枚数、一次巻線及び二次巻線の本数は幾つでもよい。一次巻線及び二次巻線の形状は、螺旋状に限らず、L字状のものを多数重ねたものとしてもよい。
本実施形態の積層トランス10は、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン11a及び周縁磁性パターン12aと中央及び周縁以外の部分に形成された非磁性体の誘電パターン13aとからなる混成シート14aと、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン11b及び周縁磁性パターン12bと中央及び周縁以外の部分に形成された非磁性体の誘電パターン13bとからなる混成シート14bと、誘電パターン13aの一方の面上かつ中央の周囲に位置する一次巻線15aと、誘電パターン13bの一方の面上かつ中央の周囲に位置する二次巻線15bと、混成シート14a,14b、一次巻線15a及び二次巻線15bを挟持するとともに中央磁性パターン11a,11b及び周縁磁性パターン12a,12bを介して互いに接する一対の磁性シート16a,16bとを備えたものである。すなわち、一次巻線15aは誘電パターン13bの他方の面上に位置し、二次巻線15bは誘電パターン13bの一方の面上に位置する、と言い換えることができる。
また、混成シート14a,14b及び磁性シート16aには、一次巻線15aを接続するスルーホール18,19、及び二次巻線15bを接続するスルーホール20,21が設けられている。磁性シート16aの下面には、一次巻線用の外部電極22,23及び二次巻線用の外部電極24,25が設けられている。スルーホール18〜21内には導電体が充填されている。中央磁性パターン11a,11b、周縁磁性パターン12a,12b及び磁性シート16,17が、積層トランス10のコアとなっている。
なお、図1及び図2は概略図であるので、厳密に言えば一次巻線15a及び二次巻線15bの巻数やスルーホール18〜21の位置が、図1と図2とで対応していない。また、図2では、膜厚方向(上下方向)を幅方向(左右方向)よりも拡大して示している。
積層トランス10の一次側では、外部電極22→スルーホール18→一次巻線15a→スルーホール19→外部電極23、の順又はこの逆の順で電流が流れる。一方、積層トランス10の二次側では、外部電極24→スルーホール20→二次巻線15b→スルーホール21→外部電極25、の順又はこの逆の順で電流が流れる。一次巻線15aを流れる電流は、磁性シート16a,16bに磁束26(図2)を発生させる。その磁束26は、巻数比に応じた起電力を二次巻線15bに発生させる。このようにして、積層トランス10が動作する。
積層トランス10では、一次巻線15aと二次巻線15bとの間が非磁性体層(誘電パターン13b)であることにより、洩れ磁束を抑制できる。しかも、従来技術と異なり、一次巻線15a及び二次巻線15b上に誘電体ペーストを塗布して誘電体層を形成する必要がないので、一次巻線15a同士及び二次巻線15b同士の絶縁性が劣化することもなく、一次巻線15aと二次巻線15bとの間隔も広がらない。したがって、巻線相互の絶縁性を維持したまま電磁結合係数kを増大できる。これに加え、誘電パターン13bが介在することによって、一次巻線15aと二次巻線15bとの絶縁性も高まる。
また、混成シート14aは、中央磁性パターン11a及び周縁磁性パターン12aの膜厚と、誘電パターン13bの膜厚とが等しくなっている。混成シート14bも同様である。そのため、混成シート14a,14bの膜厚がどこでも一定になるので、混成シート14a,14bを挟持する一対の磁性シート16a,16bも平坦になる。
なお、混成シート14bの両面に一次巻線15a及び二次巻線15bをそれぞれ形成することにより、混成シート14aを省略することもできる。二次巻線15bは、混成シート14b上ではなく、磁性シート16b上に形成してもよい。二次巻線15bと磁性シート16bとの間に、二次巻線15bの絶縁性を高める混成シートを介挿してもよい。また、各構成要素の材料や寸法、全体の製造方法等についは、後述の第二実施形態に準ずる。
図3は、本発明に係る積層トランスの第二実施形態(請求項2乃至4に対応)を示す分解斜視図である。図4は、積層後の図3におけるIV−IV線縦断面図である。以下、これらの図面に基づき説明する。
本実施形態の積層トランス30は、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン31a及び周縁磁性パターン32aと中央及び周縁以外の部分に形成された非磁性体の誘電パターン33aとからなる一次巻線形成用の混成シート34aと、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン31b及び周縁磁性パターン32bと中央及び周縁以外の部分に形成された非磁性体の誘電パターン33bとからなる二次巻線形成用の混成シート34bと、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン31c及び周縁磁性パターン32cと中央及び周縁以外の部分に形成された非磁性体の誘電パターン33cとからなる一次巻線形成用の混成シート34cと、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン31d及び周縁磁性パターン32dと中央及び周縁以外の部分に形成された非磁性体の誘電パターン33dとからなる二次巻線形成用の混成シート34dと、中央及び周縁にそれぞれ形成された中央磁性パターン31e及び周縁磁性パターン32eと中央及び周縁以外の中央に形成された非磁性体の誘電パターン33eとからなる二次巻線保護用の混成シート34eと、誘電パターン33aの一方の面上かつ中央の周囲に位置する一次巻線35aと、誘電パターン33bの一方の面上かつ中央の周囲に位置する二次巻線35bと、誘電パターン33cの一方の面上かつ中央の周囲に位置する一次巻線35cと、誘電パターン33dの一方の面上かつ中央の周囲に位置する二次巻線35dと、混成シート34a〜34e、一次巻線35a,35c及び二次巻線35b,35dを挟持するとともに中央磁性パターン31a〜31e及び周縁磁性パターン32a〜32eを介して互いに接する一対の磁性シート36a,36bとを備えたものである。
すなわち、一次巻線35aは誘電パターン33bの他方の面上に位置し、二次巻線35bは誘電パターン33bの一方の面上に位置し、二次巻線35bは誘電パターン33cの他方の面上に位置し、一次巻線35cは誘電パターン33cの一方の面上に位置し、一次巻線35cは誘電パターン33dの他方の面上に位置し、二次巻線35dは誘電パターン33dの一方の面上に位置する、と言い換えることができる。
混成シート34a〜34c及び磁性シート36aには、一次巻線35a,35cを接続するスルーホール40,41,42が設けられている。混成シート34a〜34d及び磁性シート36aには、二次巻線35b,35dを接続するスルーホール43,44,45が設けられている。磁性シート36aの下面には、一次巻線用の外部電極46,47及び二次巻線用の外部電極48,49が設けられている。スルーホール40〜45内には導電体が充填されている。中央磁性パターン31a〜31e、周縁磁性パターン32a〜32e及び磁性シート36a,36bが、積層トランス30のコアとなっている。
なお、図3及び図4は概略図であるので、厳密に言えば一次巻線35a,35c及び二次巻線35b,35dの巻数やスルーホール40〜45の位置が、図3と図4とで対応していない。また、図4では、膜厚方向(上下方向)を幅方向(左右方向)よりも拡大して示している。
各構成要素の実際の寸法を例示する。磁性シート36a,36bは、膜厚が100μm、幅が8mm、奥行きが6mmである。混成シート34a〜34eは、膜厚が50μm、幅が8mm、奥行きが6mmである。一次巻線35a,35c及び二次巻線35b,35dは、膜厚が15μm、線幅が200μmである。シートの積層枚数は、10〜50枚程度が実用的である。
積層トランス30の一次側では、外部電極46→スルーホール42→一次巻線35c→スルーホール41→一次巻線35a→スルーホール40→外部電極47、の順又はこの逆の順で電流が流れる。一方、積層トランス30の二次側では、外部電極49→スルーホール45→二次巻線35d→スルーホール44→二次巻線35b→スルーホール43→外部電極48、の順又はこの逆の順で電流が流れる。一次巻線35a,35cを流れる電流は、中央磁性パターン31a〜31e、周縁磁性パターン32a〜32e及び磁性シート36a,36bに磁束50(図4)を発生させる。その磁束50は、巻数比に応じた起電力を二次巻線35b,35dに発生させる。このようにして、積層トランス30が動作する。
積層トランス30では、一次巻線35a,35cと二次巻線35b,35dとの間が非磁性体層(誘電パターン33b〜33d)であることにより、洩れ磁束を抑制できる。しかも、従来技術と異なり、一次巻線35a,35cと二次巻線35b,35d上に誘電体ペーストを塗布して誘電体層を形成する必要がないので、一次巻線35a同士、一次巻線35c同士、二次巻線35b同士及び二次巻線35d同士の絶縁性が劣化することもなく、一次巻線35a,35cと二次巻線35b,35dとの間隔も広がらない。したがって、巻線相互の絶縁性を維持したまま電磁結合係数kを増大できる。これに加え、誘電パターン34b〜34dが介在することによって、一次巻線35a,35cと二次巻線35b,35dとの絶縁性も高まる。
また、混成シート34aは、中央磁性パターン31a及び周縁磁性パターン32aの膜厚と、誘電パターン33aの膜厚とが等しくなっている。混成シート34b〜34eも同様である。そのため、混成シート34a〜34eの膜厚がどこでも一定になるので、混成シート34a〜34eを挟持する一対の磁性シート36a,36bも平坦になる。
図5は、図3の積層トランスの製造方法(請求項5に対応)を示す工程図である。以下、この図面に基づき説明する。
図5における混成シート(B),(C),(D),(E),(F)は、図3における混成シート34e,34d,34c,34b,34aに対応する。図5における磁性シート(A),(G)は、図3における磁性シート36b,36aに対応する。
まず、磁性体スラリーを作成する(工程61)。磁性材料は例えばNi−Cu−Zn系である。続いて、ドクターブレード法を用いてPET(polyethylene terephthalate)フィルム上に磁性体スラリーを載置することにより、磁性シートを成形する(工程62)。続いて、この磁性シートを切断することにより、磁束形成用の磁性シート(A),(G)を得る(工程63)。
別途、磁性体ペースト(例えばNi−Cu−Zn系)を作成するとともに(工程64)、非磁性体ペースト(例えばガラスペースト)を作成する(工程65)。続いて、スクリーン印刷法を用いてPETフィルム上に非磁性体ペーストを載置することにより、混成シート(B),(C),(D),(E),(F)の誘電パターンを作成する(工程66)。続いて、スクリーン印刷法を用いてPETフィルム上に磁性体ペーストを載置することにより、混成シート(B),(C),(D),(E),(F)の磁性パターンを作成する(工程67)。続いて、混成シート(C),(D),(E),(F)に対し、プレス等によりスルーホールを形成し(工程68)、Ag系導電ペーストをスクリーン印刷することにより、一次巻線及び二次巻線を形成するとともに、スルーホールに導電体を充填する(工程69)。
続いて、工程63で得られた磁性シート(A),(G)、工程67で得られた混成シート(B)、及び工程69で得られた混成シート(C),(D),(E),(F)をPETフィルムから剥がして積層し、これらを静水圧プレスを用いて密着させて積層体とする(工程70)。続いて、この積層体を所定の大きさに切断する(工程71)。続いて、900℃前後で同時焼成を実行する(工程72)。最後に、外部電極を形成することにより、積層トランスが完成する(工程73)。
なお、本発明は、言うまでもなく、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、混成シートの枚数、一次巻線及び二次巻線の本数は幾つでもよい。一次巻線及び二次巻線の形状は、螺旋状に限らず、L字状のものを多数重ねたものとしてもよい。
ここで、本実施形態における積層トランスと従来技術における積層トランスの電気特性の測定結果を比較して示す。本実施例として用いた本実施形態と従来技術における積層トランスの構成は以下の通りである。
▲1▼ 従来技術によるトランス
一次側 5ターン/層を1層:5ターン
二次側 5ターン/層を2層:10ターン
磁性体;初期透磁率100を使用
▲2▼−1 新規構造 積層トランス10
一次側 5ターン/層を1層:5ターン
二次側 5ターン/層を2層:10ターン
磁性体;初期透磁率100を使用
▲2▼−2 新規構造 積層トランス10
一次側 5ターン/層を1層:5ターン
二次側 5ターン/層を2層:10ターン
磁性体;初期透磁率500を使用
▲3▼−1 新規構造 積層トランス30
一次側 5ターン/層を3層:15ターン
二次側 5ターン/層を6層:30ターン
磁性体;初期透磁率100を使用
▲3▼−2 新規構造 積層トランス30
一次側 5ターン/層を3層:15ターン
二次側 5ターン/層を6層:30ターン
磁性体;初期透磁率500を使用
そして、上記のような▲1▼〜▲3▼−2における電気特性値の結果は以下の表1に示す通りである。
▲1▼ 従来技術によるトランス
一次側 5ターン/層を1層:5ターン
二次側 5ターン/層を2層:10ターン
磁性体;初期透磁率100を使用
▲2▼−1 新規構造 積層トランス10
一次側 5ターン/層を1層:5ターン
二次側 5ターン/層を2層:10ターン
磁性体;初期透磁率100を使用
▲2▼−2 新規構造 積層トランス10
一次側 5ターン/層を1層:5ターン
二次側 5ターン/層を2層:10ターン
磁性体;初期透磁率500を使用
▲3▼−1 新規構造 積層トランス30
一次側 5ターン/層を3層:15ターン
二次側 5ターン/層を6層:30ターン
磁性体;初期透磁率100を使用
▲3▼−2 新規構造 積層トランス30
一次側 5ターン/層を3層:15ターン
二次側 5ターン/層を6層:30ターン
磁性体;初期透磁率500を使用
そして、上記のような▲1▼〜▲3▼−2における電気特性値の結果は以下の表1に示す通りである。
本発明に係る積層型磁性部品及びその製造方法によれば、シート成形技術及び厚膜形成技術を用いて混成シート、磁性シート、一次巻線及び二次巻線を作成できるので、本発明に係る積層型磁性部品を、精度よく、安価かつ大量に生産できる。
Claims (5)
- 中央及び周縁を磁性パターンとし前記中央及び周縁以外の部分を非磁性体からなる誘電パターンとした混成シートと、前記誘電パターンの一方の面上かつ前記中央の周囲に位置する一次巻線と、前記誘電パターンの他方の面上かつ前記中央の周囲に位置する二次巻線と、前記混成シート、前記一次巻線及び前記二次巻線を挟持するとともに前記磁性パターンを介して互いに接する一対の磁性シートと、
を備えた積層型磁性部品。 - 中央及び周縁を磁性パターンとし前記中央及び周縁以外の部分を非磁性体からなる誘電パターンとした混成シートが、前記一次巻線又は二次巻線と前記磁性シートとの間に介挿された、
請求項1記載の積層型磁性部品。 - 前記混成シートが複数枚積層され、これらの混成シートの誘電パターンを挟んで位置する複数の一次巻線同士及び複数の二次巻線同士をそれぞれ接続するスルーホールが前記混成シートに設けられた、
請求項1又は2記載の積層型磁性部品。 - 前記混成シートは、前記磁性パターンの膜厚と前記誘電パターンの膜厚とが等しい、
請求項1、2又は3記載の積層型磁性部品 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の積層型磁性部品を製造する方法であって、
基板上に磁性体ペーストを塗布し、このペーストを乾燥させて前記磁性シートを作成し、
別途、基板上に非磁性体ペーストを前記誘電パターンの形状に塗布するとともに、当該基板上に磁性体ペーストを前記磁性パターンの形状に塗布し、これらのペーストを乾燥させて前記混成シートを作成し、
この混成シート上又は前記磁性シート上に導電体ペーストを塗布し、このペーストを乾燥させて前記一次巻線及び前記二次巻線を作成し、
これによって得られた前記磁性シート及び前記混成シートを前記基板から剥がして積層し、かつ加圧して積層体とし、この積層体を焼成する、
積層型磁性部品の製造方法。
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