JPWO2005003856A1 - 透過型スクリーン - Google Patents

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Abstract

一方の面が筆記消去可能な透過型スクリーンを提供する。この透過型スクリーンは、筆記消去可能な面の鏡面光沢度(JIS K5600−4−7:1999)が70%〜135%であり、また、全体のヘーズ(JIS K7136:2000)が80%以上であり、かつ筆記消去可能な面とは反対面の鏡面光沢度(JIS K5600−4−7:1999)が10%以下であるように構成される。この透過型スクリーンに映し出された映像を見ながらホワイトボード用マーカーで容易に書き込み、消去を行うことができ、またプロジェクターからの映像が書き込む者の身体に写ることによって見づらくなることがない。

Description

本発明はプロジェクターから投映された映像を、スクリーンを挟んでプロジェクターの反対側から視認することのできる背面投射の透過型スクリーンに関し、特に、プロジェクターから投映された映像上にホワイトボード用マーカーによって筆記消去することが可能である透過型スクリーンに関する。
従来、プロジェクターからの映像を投映するスクリーンと、ホワイトボードの設置場所の省スペース化や、プレゼンテーションの効率化という観点から両者の機能を兼ね備えたボードが各種提案され、実用化されている(特許文献1、2参照)。
しかし、これらのスクリーンはプロジェクターから投映された映像をスクリーンに反射させてその反射光を視認するという対面投射の反射型スクリーンであるため、スクリーンに投映された映像上にホワイトボードマーカーで書き込みをする際に、書き込む者の身体がプロジェクターからの光を遮ってしまい、所望の箇所への書き込みが困難なものであった。
また、反射型スクリーンの場合、書き込む者がスクリーンに書き込みをしながら、スクリーンの映像を視認する者に向かって振り向いた場合、プロジェクターからの光が直接目に照射されてしまうため、書き込む者の目を痛めてしまうという問題がある。さらに、このようにプロジェクターからの映像が書き込む者の身体や顔に写されている状態は、視認する者にとっても非常に見づらいものとなっている。
一方、反射型スクリーンとは別に、プロジェクターから投映された映像を、スクリーンを挟んでプロジェクターの反対側から視認することのできる背面投射の透過型スクリーンも開発され種々提案されている(例えば、特許文献3)。その多くは、フレネルレンズやレンチキュラーレンズを組み合わせた構造を有している。また光拡散材を用いてヘーズを高めた材料も存在する。しかし従来の透過型スクリーンには、マーカーによる筆記性を考慮したものはなく、またマーカーによる筆記が可能であったとしても、レンズを用いたものでは光出射面はレンチキュラーレンズの形状に起因した凹凸形状であるため、消去性はよくない。光拡散材を用いたものでは、内部にマーカーのインクが入り込み消去することはできない。
特開平9−230506号公報 特開平10−287091号公報 特開平10−293361号公報
そこで、本発明は、プロジェクターからの映像が書き込む者の身体に写ることによって見づらくなることがなく、また前記映像を見ながら容易に書き込みをすることができ、また書き込み後の文字等を容易に消去することができる透過型スクリーンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、一方の面が筆記消去可能であることを特徴とする透過型スクリーンを提供する。この透過型スクリーンは、好ましくは、前記筆記消去可能な面の鏡面光沢度(JIS K5600−4−7:1999)が70%〜135%である。また、好ましくは、前記筆記消去可能な面は、電離放射線硬化型樹脂及びマット剤を含む樹脂層で形成される。
本発明の透過型スクリーンは、好ましくは、ヘーズ(JIS K7136:2000)が80%以上であり、かつ筆記消去可能な面とは反対面の鏡面光沢度(JIS K5600−4−7:1999)が10%以下である。また、好ましくは、前記筆記消去可能な面とは反対面に、バインダー成分、及び光拡散性粒子からなる光拡散層を有することを特徴とするものである。
本発明は、また、プロジェクターからの投映光が入射される光入射面と、前記光入射面と反対側に光出射面とを有し、プロジェクターからの投映光を結像する透過型スクリーンであって、前記光入射面の鏡面光沢度(JIS K5600−4−7:1999)が10%以下、前記光出射面の鏡面光沢度(JIS K5600−4−7:1999)が70%〜135%であり、スクリーン全体のヘーズ(JIS K7136:2000)が80%以上である透過型スクリーンを提供する。
本発明は、さらに、光拡散性を有する基材を含み、基材の一方の面から入射されたプロジェクターからの投映光を結像し、その投映像を前記基材の他方の面から観察可能にした透過型スクリーンにおいて、前記他方の面にホワイトボード用マーカーで筆記消去可能な筆記層を備えたことを特徴とする透過型スクリーンを提供する。
本発明は、さらに、映像表示装置に表示された表示画像を投映するプロジェクターと、前記プロジェクターからの投映光を反射する反射ミラーと、光入射面と光出射面とを有し前記反射ミラーからの反射光を前記光入射面で受けて結像する透過型スクリーンとを備えたリアプロジェクションモニタであって、透過型スクリーンとして本発明の透過型スクリーンを用いたことを特徴とするリアプロジェクションモニタを提供する。
映像表示装置は、パーソナルコンピュータ、テレビ、ビデオなどの映像を表示する液晶パネル、CRT管、プラズマディスプレイなどを含むものである。
なお、本発明において、筆記消去可能とは、ホワイトボード用マーカーでの書き込みが可能で、書き込んだ文字等を消去するという性能を有していることを意味する。また本発明において、鏡面光沢度(JIS K5600−4−7:1999)は、屈折率1.567のガラスを基準とする鏡面反射光の比率であり、60°の幾何条件でCIE標準光源Cを用いて測定した時の値である。
透過型スクリーンの一方の面(光出射面)を筆記消去可能な面とすることによって、反射型スクリーンの場合と異なり、書き込む者がプロジェクターからの映像を見ながら容易に書き込みをすることができる。その際に、視認する者は、書き込む者の身体によって見たい映像部分が隠れてしまっている場合でも、書き込む者の身体を避けるように頭を動かすことにより視認できたりもする。少なくとも反射型スクリーンとは異なり、スクリーンの前に書き込む者が来た場合、常にプロジェクターからの映像が書き込む者の身体の凹凸に合わせて歪んで写されるということがないため、視認する者は映像が見づらいということは無くなる。また、書き込む者にとっても、例えばスクリーンに書き込みをしながら視認する者に向かって振り向いた場合、透過型スクリーンとすることによって、プロジェクターからの光が直接目に照射されてしまうことがないため、書き込む者の目を痛めてしまうことはない。
またホワイトボード用マーカーで書き込む際に、書き込んだ文字等を消去するという性能の点からは鏡面光沢度は高ければよく、通常のホワイトボードの鏡面光沢度は150%以上である。しかし通常のホワイトボードの鏡面光沢度にした場合には、プロジェクターから投映された映像、特に黒色や紺色のような濃い色の映像を写した際に、映像が白っぽく視認される場合があることが本発明者らの研究により判明した。本発明においては、鏡面光沢度を70%〜135%とすることにより、ホワイトボード用マーカーによる筆記消去性能を有し、かつプロジェクターから投映された映像の鮮明さが低下するのを防止することができる。
以下、本発明の透過型スクリーンについて詳細に説明する。
本発明の透過型スクリーンは、透過型スクリーンとしての特性を備えるとともに一方の面、例えば光出射面、にホワイトボード用マーカーによる筆記性及び消去性を備えるものであり、これら特性を備えるため、全体としてのヘーズが80%以上であり、プロジェクターからの投映光が入射する光入射面(筆記消去可能な面とは反対面)の鏡面光沢度が10%以下で、筆記消去可能な面の鏡面光沢度が70%〜135%であることが好ましい。
ヘーズを80%以上とすることにより、スクリーンの端の方まで光が拡散され、当該スクリーンの端の方まで映像を均一に写すことができる。より好ましくは、ヘーズを90%以上とすることにより、さらに光拡散性能を向上させ、映像を見やすいものとすることができる。
また、光入射面と光出射面の鏡面光沢度をともに適切な範囲とすることにより、映像の視認性と筆記消去性の両者をバランスよく満たす透過型スクリーンとすることができる。具体的には、光入射面の鏡面光沢度を10%以下とすることにより、スクリーンの背面にあるプロジェクターの光源が透けて見えないようにすることができる。より好ましくは、鏡面光沢度を6%以下とすることにより、画像全体をより均一な明るさにすることができる。
また、筆記消去可能な面(光出射面)の鏡面光沢度を70%以上とすることにより、ホワイトボード用マーカーで書き込んだ文字等を容易に消去することがき、135%以下とすることにより、外光の写り込みを防止すると共に、プロジェクターから投映された映像の鮮明さが低下してしまうのを防止することができる。より好ましくは120%以下とすることにより、映像の鮮明さが低下してしまうのをより防止することができ、さらに指紋が付着した場合に目立たなくすることができる。
本発明の透過型スクリーンにおいて、さらに好ましい特性として、全光線透過率(JIS K7361−1:1997)が60%以上であることが好ましい。全光線透過率を60%以上とすることにより、プロジェクターからの光を十分に透過し、映像を鮮明に写すことができる。より好ましくは全光線透過率を80%以上とすることにより、さらに光の透過性が向上するため、映像をより鮮明に写すことができる。
また筆記消去可能な面の好ましい特性として、ぬれ張力(JIS K6768:1999)が25mN/m以上であることが好ましく、また十点平均粗さ(JIS B0601:1994)Rz(RzJIS94)が0.2μm〜2.0μmであることが好ましい。
筆記消去可能な面のぬれ張力を25mN/m以上とすることにより、付着した指紋の消去性を良好にすることができる。また十点平均粗さRzを0.2μm〜2.0μmとすることにより、より指紋の消去性を良好にすることができるため、指紋成分の拭き残りを殆どなくすことができる。また若干拭き残った場合でも拭き残った成分を見えなくすることができる。
さらに筆記消去可能な面の好ましい特性として、表面の硬度は鉛筆硬度でHB以上、好ましくはH以上であることが望ましい。筆記消去可能な面には、ホワイトボード用マーカーにより筆記消去が繰り返し行われることになるため、傷が付きやすく、傷等がつくと映像を鮮明に写すことができなくなる。鉛筆硬度をHB以上とすることにより、筆記消去の繰り返しによる傷を防止できる。
次に、上記特性を有する透過型スクリーンの構造及び各要素について説明する。本発明の透過型スクリーンは、プロジェクターから投映光が入射される光入射面と、光入射面と反対側に筆記消去可能である光出射面とを有しており、且つ上記特性を有するものであればよく、種々の形態を採り得る。本発明の透過型スクリーンの構造の具体例を図1〜図6に例示する。いずれも基本的な構成としては、光拡散性を有する基材1と、筆記消去可能な面2とを備えている。
図1〜図3は、光拡散性を有する基材1の一方の面に筆記消去可能な面2を形成したものであり、図1に示す透過型スクリーン3は、プロジェクターから投映された映像を写すための光拡散性を有する基材1として基材11の一方の面に光拡散層12を有し、もう一方の面に樹脂層22を有し、この樹脂層22の表面が筆記消去可能な面2となる。
図2に示す透過型スクリーン3は、光拡散性を有する基材1を単層のものとし、当該光拡散性を有する基材1の一方の面に樹脂層22を有し、この樹脂層22の表面が筆記消去可能な面2となる。但し、図2のように光拡散性を有する基材1を単層のものとした場合、ヘーズや一方の面の鏡面光沢度を所定の範囲とするためには、光拡散性を有する基材1中に相当量の光拡散性粒子を含有させなければならず、光拡散性を有する基材1の物理的強度が低下する傾向があるため、光拡散性を有する基材1としては、図1のように基材11の一方の面に光拡散層12を有するものが好ましい。
図1の透過型スクリーンは、基材11の一方の面に光拡散層12を形成したものであるが、図3に示す透過型スクリーン3は、基材11の両方の面に光拡散層12を形成している点が異なる。筆記消去可能な面を構成する樹脂層22は一方の光拡散層12の上に形成する。このように透過型スクリーンとした時のヘーズを80%以上となるようにするならば光拡散層12は基材のどこに設けてもよい。
図1〜3に示す透過型スクリーンは、光拡散性を有する基材1と筆記消去可能性のある面2とを一体的に形成したものであるが、光拡散性を有する基材1と筆記消去可能性のある面2を有する材料とを、必要に応じて他の材料と組み合わせて、貼り合わせたり重ねたりすることもできる。例えば図4に示す透過型スクリーンは、基材11の一方の面に樹脂層22を形成したものと、他の基材11の一方の面に光拡散層12を形成したものとを、各基材11のもう一方の面に粘着層13を設ける等して他の基材11’(例えば、上述のガラスや、プラスチックの板状のもの等)を介して貼り合わせるようにしたものである。この場合、粘着層13は設けずに四隅等の端をクリップ等で留めることにより作製することもできる。このような透過型スクリーンは樹脂層、光拡散層、及び粘着層をどのような順番で形成しても構わない。
また、図5に示す透過型スクリーンは、基材11の一方の面に光拡散層12を形成したものを他の基材11’(例えば、上述のガラスや、プラスチックの板状のもの等)を2枚用いて挟み込み、光拡散性を有する基材1とし、これと基材11の一方の面に樹脂層22を設ける等して筆記消去可能な面2とした材料とを粘着層13を介して貼り合わせたものである。この時、鏡面光沢度を所定の値とした面(光拡散層12を有する面)と他の基材11’との間には空隙を設けるように配置することにより、プロジェクターの光源を透けて見えないようにすることができる。
さらに図6に示す透過型スクリーンは、基材11中にマット剤を含有させる等して、基材11の一方の面の鏡面光沢度を70%〜135%として筆記消去可能な面2とし、もう一方の面に光拡散層12を形成したものである。このような場合は、上述の基材11で説明したガラスやプラスチックフィルムのなかでも、傷つき防止のため表面硬度の高いものを用いることが好ましく、これらの材料を溶融してマット剤を含有させて板状、またはフィルム状とすることにより作製することができる。
以上のように、光拡散性を有する基材1としては、基材11の一方の面に光拡散層12を設けたり(図1)、光拡散性粒子を基材1に含有させたり(図2)、基材11の両方の面に光拡散層を設けたり(図3)、基材11の一方の面に光拡散層12を形成し、もう一方の面に粘着層13を形成したものを他の基材11’に貼着したり(図4)、図1〜3のような光拡散性を有する基材1を他の基材11’で挟み込んだりして(図5)作製することができる。また、上述のように基材11に直接エンボス加工等を施すことにより光拡散層を設けなくても作製することもできる。
また、筆記消去可能な面2としては、光拡散性を有する基材1の所定の鏡面硬度を有する面とは反対面に樹脂層22を設けたり(図1〜3)、マット剤を基材11に含有させたり(図6)、基材11の一方の面に樹脂層22を形成し、もう一方の面に粘着層13を形成したものを他の基材11’に貼着したり(図4、5)して作製することができる。また、上述のように基材11に直接エンボス加工等を施すことにより樹脂層を設けなくても筆記消去可能な面2とすることもできる。
本発明の透過型スクリーンは、このようにして作製できる光拡散性を有する基材1と筆記消去可能な面2とを適宜選択して作製することができる。
次に、このような本発明の透過型スクリーンにおける各構成要素について説明する。
筆記消去可能な面2は、熱硬化型樹脂或いは電離放射線硬化型樹脂などの樹脂及びマット剤から形成される樹脂層からなることが好ましい。樹脂としては特に電離放射線硬化型樹脂が好ましい。筆記消去可能な面2を硬化型樹脂とマット剤で構成することにより、筆記消去可能な面に要求される鏡面光沢度を容易に得ることができ、また好ましい特性、HB好ましくはH以上の表面硬度を得ることができる。
電離放射線硬化型樹脂としては、電離放射線(紫外線または電子線)の照射によって架橋硬化することができる光重合性プレポリマーを用いることができ、この光重合性プレポリマーとしては、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元綱目構造となるアクリル系プレポリマーが特に好ましく使用される。このアクリル系プレポリマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート等が使用できる。これらは単独でも使用可能であるが、架橋硬化性、架橋硬化塗膜の硬度をより向上させるために、光重合性モノマーを加えることが好ましい。
光重合性モノマーとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート等の単官能アクリルモノマー、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート等の2官能アクリルモノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等の多官能モノマー等の1種若しくは2種以上が使用される。
また、上述した光重合性プレポリマー及び光重合性モノマーの他、紫外線照射によって硬化させる場合には、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を用いることが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシロキシムエステル、チオキサンソン類等があげられる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合障害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどがあげられる。
また、上記樹脂層には、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、他の熱可塑性樹脂や熱硬化型樹脂を混合させても構わない。
マット剤としては、シリカ、アルミナ、タルク、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機顔料や、シリコーン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、ウレタン系樹脂等の樹脂ビーズを、単独または2種以上を混合して使用することができる。特に、樹脂ビーズを単独で使用すると、レンズ効果によりプロジェクターから投映された映像がぼけて見にくいものとなってしまう場合があるため、マット剤は無機顔料を含んでいることが好ましい。また、マット剤に無機顔料を含ませることにより、樹脂ビーズのみを用いた場合よりも、含有量が少なくても鏡面光沢度を135%以下に調整することができるため、上記レンズ効果による映像のボケが発生した場合でもその度合いを軽減することができる。
このようなマット剤の形状としては、特に限定されず、不定形、真球状、球状、鱗片状、針状等のいずれであっても良い。マット剤の大きさは、樹脂層とした時の厚みにより適宜選択すれば良いため、特に限定されないが、1μm〜20μm、好ましくは4μm〜10μm程度のものが好適に用いられる。マット剤は樹脂層から少なくとも一部が突出するようなものを選択することが好ましい。樹脂層からマット剤を一部突出させることによって、鏡面光沢度を70%〜135%に調整することが容易となる。
樹脂層におけるマット剤の含有量は、マット剤の種類や樹脂層の厚みによって異なるので一概にいえないが、バインダー成分100重量部に対して、下限として2重量部以上、好ましくは5重量部以上、上限として40重量部以下、好ましくは15重量部以下とすることが望ましい。マット剤の含有量をこのような範囲とすることにより、全光線透過率を60%以上とすることができ、また鏡面光沢度を70%〜135%に調整しやすくなる。
また樹脂層は、本発明の機能を損なわない範囲であれば、架橋剤、滑剤、染料、蛍光増白剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、防カビ剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、可塑剤、レベリング剤、流動調整剤、消泡剤、分散剤等の種々の添加剤を添加してもよい。
樹脂層の厚みは、マット剤の大きさや含有量等によって決定されるものであり、厚みを調整することにより鏡面光沢度を特定のものとすることができる。したがって、上述したマット剤の大きさや含有量を考慮すると、具体的には、下限として2μm以上、好ましくは5μm以上とし、上限として20μm以下、好ましくは10μm以下とすることが望ましい。樹脂層の厚みを2μm以上とすることにより、傷付き防止性能を十分なものとすることができ、また鏡面光沢度を70%以上とすることができる。樹脂層の厚みを20μm以下とすることにより、鏡面光沢度を135%以下に調整することができ、また表面にムラが生じるのを防止することができる。また、電離放射線の照射量を少なくすることができるため生産性を向上させることができる。
このような構成の樹脂層の表面の鏡面光沢度を70%〜135%に調整する方法としては、樹脂層に含有させるマット剤の含有量や大きさと、樹脂層の厚みによって容易に調整することができるが、例えば、樹脂層をサンドブラストやケミカルエッチングすることなどによって調整することも可能である。また、樹脂層を塗工する基材がプラスチックフィルムであった場合には、エンボス加工を施すことにより調整することも可能である。また、予め表面形状の調整されたフィルムなどに樹脂層を形成し、これを基材に転写することによって調整することも可能である。
筆記消去可能な面2の構成としては、以上説明した電離放射線硬化型樹脂及びマット剤から形成される樹脂層のほか、上記サンドブラスト、ケミカルエッチング、及びエンボス加工を基材に直接施すことにより、樹脂層を設けなくても鏡面光沢度を70%〜135%に調整して筆記消去可能な面とすることができる。
次に光拡散性を有する基材1として、基材11の少なくとも一方の面にバインダー成分及び光拡散性粒子からなる光拡散層12を形成したもの(図1、図3〜図5の透過型スクリーンに用いられるもの)を説明する。
基材11としては、光透過性を有するものであれば特に限定されず、ガラスやプラスチックからなる板状のもの、フィルム状のもの等を使用することができる。また、プラスチックフィルム同士を貼着させたものや、プラスチックフィルムをガラス板に貼着させたもの等を基材として使用してもよい。なお、このようなプラスチックフィルムやガラス板は、静電気による吸着、吸盤印刷による吸着、粘着剤や接着剤による接着等により貼着することができる。
ガラスの種類としては、特に限定されるものではないが、一般にはケイ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス等の酸化ガラスが実用的であり、特にケイ酸ガラス、ケイ酸アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、カリ石灰ガラス、鉛ガラス、バリウムガラス、ホウケイ酸ガラス等のケイ酸塩ガラスが好ましい。
プラスチックとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアリレート、アクリル、アセチルセルロース、ポリ塩化ビニル等が使用でき、延伸加工、特に二軸延伸加工されたものは、機械的強度が向上されるので好ましい。
このような基材の厚みは、適用される材料に対して適宜選択することができるが、取り扱い性等の観点から一般には、下限として25μm以上、好ましくは50μm以上、上限としては30mm以下、好ましくは20mm以下とすることが望ましい。
また、基材の表面には、後述する光拡散層との接着性を向上させる目的で易接着処理を施してもよく、また別途易接着層を設けてもよい。
光拡散層は、バインダー成分に光拡散性粒子が均一に分散されたものであり、バインダー成分としては、上記基材と接着性の良い高分子樹脂が好適に用いられる。
このような高分子樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えばポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、フツ素系樹脂などの光透過性を有する熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂などを用いることができる。このような光拡散層は、上述した樹脂層と同様に、紫外線照射によって硬化させる場合には、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を用いることが好ましい。
光拡散性粒子としては、上述したマット剤と同様のもの、即ちシリカ、アルミナ、タルク、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機顔料や、シリコーン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、ウレタン系樹脂等の樹脂ビーズを、単独または2種以上を混合して使用することができる。特にプロジェクターの光源をより見えにくくさせる点を考慮すると、バインダー成分との屈折率の差が大きいものが好ましく、また、樹脂ビーズを単独で使用すると、レンズ効果によりプロジェクターから投映された映像がぼけて見にくいものとなってしまう場合があるため、光拡散性粒子は無機顔料を含んでいることが好ましい。また、光拡散性粒子に無機顔料を含ませることにより、樹脂ビーズのみを用いた場合よりも、含有量が少なくても鏡面光沢度を10%以下に調整することができるため、上記レンズ効果による映像のボケが発生した場合でもその度合いを軽減することができる。また、このように光拡散性粒子の含有量をできるだけ少なくさせることにより、光拡散性粒子とバインダー成分とを支持体に結着させることができるため、光拡散層の物理的強度を高くすることができる。
このような光拡散性粒子の形状としては、特に限定されず、不定形、真球状、球状、鱗片状、針状等のいずれであっても良い。光拡散性粒子の大きさは、光拡散層とした時の厚みにより適宜選択すれば良いため、特に限定されないが、一般には1μm〜50μm、好ましくは3μm〜20μm程度のものが好適に用いられる。光拡散性粒子は光拡散層から少なくとも一部が突出するようなものを選択することが好ましい。光拡散層から光拡散性粒子を一部突出させることによって、鏡面光沢度を10%以下に調整することが容易となる。
光拡散層における光拡散性粒子の含有量は、光拡散性粒子の種類や光拡散層の厚みによって異なるので一概にいえないが、バインダー成分100重量部に対して、下限として50重量部以上、好ましくは80重量部以上、上限として300重量部以下、好ましくは200重量部以下とすることが望ましい。
光拡散性粒子の含有量を50重量部以上とすることにより、透過型スクリーンとした時のヘーズを80%以上とすることができ、鏡面光沢度を10%以下に調整しやすくなる。また、光拡散性粒子の含有量を300重量部以下とすることにより、全光線透過率を60%以上とすることができる。
なお光拡散層は、本発明の機能を損なわない範囲であれば、架橋剤、滑剤、染料、蛍光増白剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、防カビ剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、可塑剤、レベリング剤、流動調整剤、消泡剤、分散剤等の種々の添加剤を添加してもよい。
光拡散層の厚みは、光拡散性粒子の大きさや含有量等によって決定されるものであり、厚みを調整することによりヘーズと鏡面光沢度を特定のものとすることができる。したがって、上述した光拡散性粒子の大きさや含有量を考慮すると、具体的には、下限として5μm以上、好ましくは10μm以上であり、上限として50μm以下、好ましくは30μm以下とすることが望ましい。光拡散層の厚みを5μm以上とすることにより、ヘーズを80%以上とすることができ、しかも光拡散性粒子とバインダー成分とを基材に結着させることができる。また、光拡散層の厚みを50μm以下とすることにより、鏡面光沢度を10%以下に調整することができ、全光線透過率が60%以下になるのを防ぐことができる。
上記構成においてヘーズを80%以上にする方法としては、上述したように光拡散層に含有させる光拡散性粒子の種類や含有量、光拡散層の厚みによって容易に調整することができるが、例えば、光拡散層をサンドブラストやケミカルエッチングすることなどによって調整することも可能である。また、基材がプラスチックフィルムであった場合には、エンボス加工を施すことにより調整することも可能である。さらに樹脂層に含有させるマット剤の種類や含有量、樹脂層の厚みによってもヘーズを微調整することが可能である。
また上記構成において鏡面光沢度を10%以下にする方法としては、光拡散層に含有させる光拡散性粒子の含有量や大きさと、光拡散層の厚みによって容易に調整することができるが、上述のヘーズの場合と同様に、サンドブラスト、ケミカルエッチング、エンボス加工を施すことによって調整することも可能である。また、予め表面形状の調整されたフィルムなどに光拡散層を形成し、これを基材に転写することによって調整することも可能である。
また光拡散性を有する基材1が、光拡散性粒子を基材1に含有させた単層のものである場合(図2)は、上述の基材11で説明したガラスやプラスチックフィルムと同様のものが使用でき、これらの材料を溶融して光拡散性粒子を含有させて板状、またはフィルム状とすることにより作製することができる。
さらに光拡散性を有する基材1が、マット剤を含有させた基材11に光拡散層12を形成したものである場合(図6)は、上述の基材11で説明したガラスやプラスチックフィルムのなかでも、傷つき防止のため表面硬度の高いものを用いることが好ましい。このような基材11は、表面硬度の高い材料を溶融してマット剤を含有させて板状、またはフィルム状とすることにより作製することができる。
その他、光拡散性を有する基材1としては、上述したサンドブラスト、ケミカルエッチング、及びエンボス加工を基材に直接施したものでもよく、これにより、光拡散層を設けなくてもヘーズ、鏡面光沢度を所定の範囲に調整することもできる。
次に、本発明の透過型スクリーンの製造方法について説明する。製造方法は、その構造によって異なるが、いずれも公知のコーティング技術、積層技術を組み合わせることにより製造することができる。一例として図1に示す構造の透過型スクリーンの製造方法を説明する。
このような透過型スクリーンは、上述した基材の一方の面に、上述した電離放射線硬化型樹脂、マット剤、及び必要に応じて加えた添加剤を溶剤に分散または溶解して樹脂層用塗布液を調整し、従来公知のコーティング方法、例えば、バーコーター、ダイコーター、ブレードコーター、スピンコーター、ロールコーター、グラビアコーター、フローコーター、スプレー、スクリーン印刷などによって塗布・乾燥した後、電離放射線を照射させることにより硬化させて樹脂層を形成し、次に前記基材のもう一方の面に、上述のバインダー成分、光拡散性粒子、及び必要に応じて加えた添加剤を溶剤に分散または溶解して光拡散層用塗布液を調整し、上記と同様の従来公知のコーティング方法により塗布・乾燥した後、必要に応じて加熱または電離放射線を照射させることにより硬化させて光拡散層を形成し作製することができる。なお、このような透過型スクリーンは樹脂層、または光拡散層のどちらを先に形成しても構わない。
また、電離放射線を照射する方法としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、メタルハライドランプなどから発せられる100nm〜400nm、好ましくは200nm〜400nmの波長領域の紫外線を照射する、または走査型やカーテン型の電子線加速器から発せられる100nm以下の波長領域の電子線を照射することにより行うことができる。
以上、本発明の透過型スクリーンの構造と各要素について好適な実施形態を説明したが、本発明の透過型スクリーンは図1〜図6のものに限定されることなくその特性を阻害しない範囲で、上記各要素や公知の材料を組み合わせて製造することが可能である。
本発明の透過型スクリーンは、図7のように筆記消去可能な面とは反対側にプロジェクターを配置して使用することにより、プロジェクターから投映された映像上にホワイトボード用マーカーによって筆記消去して使用することができる。
この際、一方の面が筆記消去可能であることにより、プロジェクターからの映像が書き込む者の身体に写ることによって見づらくなることがなく、また前記映像を見ながら容易に書き込みをすることができる。
また、筆記消去可能な面の鏡面光沢度を70%〜135%とすることにより、ホワイトボード用マーカーで書き込んだ文字等を消去することができ、プロジェクターから投映された映像、特に黒色や紺色のような濃い色の映像が白っぽく視認されることはなく、映像の鮮明さが低下してしまうのを防止することができる。
また、ヘーズを80%以上とし、かつ筆記消去可能な面とは反対面の鏡面光沢度を10%以下とすることにより、背面にあるプロジェクターの光源が透けて見えず、かつプロジェクターからの映像を鮮明に写すことができる。
次に本発明の透過型スクリーンを用いたリアプロジェクションモニタについて説明する。リアプロジェクションモニタとは、液晶パネルやCRTなど、パーソナルコンピュータやテレビの画像を表示する表示装置の表示画像を、プロジェクターから反射ミラーを介して透過型スクリーンに投映するようにした装置であり、本発明のリアプロジェクションモニタは、上述した筆記消去可能な面を有する透過型スクリーンを、筆記消去可能な面が視認者側となるように配置したものである。
本発明のリアプロジェクションモニタとしては、プロジェクター、反射ミラー及び透過型スクリーンを備え、透過型スクリーンにプロジェクターからの映像が結像するように、これら要素が幾何光学的に配置されたものであればよく、反射ミラーは単独でも複数であってもよい。
図8に本発明が適用されるリアプロジェクションモニタの一実施形態を示す。図示するように本実施形態のリアプロジェクションモニタ100は、主として、透過型スクリーン101と、スクリーン101を支持する支持体102と、支持体102の下部に設置されるプロジェクター103と、プロジェクター103からの投映光を反射する一対のミラー、上部ミラー104及び下部ミラー105とを備えている。
支持体102は、プロジェクター103が搭載される台座部106と、透過型スクリーン101を支持する支持部107とからなり、台座部106と支持部107は蝶番108によって連結されており、支持部107を折り畳むことができる。上部ミラー104は支持部107の上端にスクリーン101に対し所定の角度となるように固定され、下部ミラー105はプロジェクター103に対し所定の角度となるように台座部106に固定されている。これらミラーの固定角度は、プロジェクター103からの投影光が下部ミラー105及び上部ミラー104で反射されて、スクリーン101の背面に投映されるように調整されている。
透過型スクリーン101は、例えば、図1〜図6に示す構造を有する透過型スクリーンであって、その筆記消去可能な面2が視認者側(図中、上部ミラーが固定されている側とは反対側)となるように固定されている。
このような構成において、プロジェクター103からの投映光は下部ミラー105、上部ミラー104で反射された後、透過型スクリーン101に結像する。使用者(例えば、このモニタを用いてプレゼンテーションを行なう者)は透過型スクリーン101に映し出された映像を見ながら、必要な箇所にホワイトボード用マーカーで文字等を書き込んだり、消去したりすることができる。この際、使用者がプロジェクター103からの光を遮ることがないので、使用者が書き込みを行なう際の作業性がよい。しかもこのリアプロジェクションモニタでは、プロジェクター103はスクリーン101の下方に置かれているので、プロジェクターからの直接の光が映像を見るときの妨げになることがないだけでなく、使用者にとっても眩しさを感じることなく書き込み、消去作業を行なうことができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。なお、本実施例において「部」、「%」は、特に示さない限り重量基準である。
[実施例1]
下記組成の光拡散性粒子分散液Aを混合した後、サンドミル分散機(ナノミル:浅田鉄工社)を用いて分散し、光拡散性粒子分散液Aとした。
次に、基材として厚み3mmのケイ酸塩ガラス板の一方の面に、下記処方の樹脂層塗布液Bを塗布、乾燥し、高圧水銀灯で紫外線を照射して厚み6μmの樹脂層を形成した。次にこの基材のもう一方の面に、下記処方の光拡散層用塗布液Cを塗布、乾燥した後60℃で24時間キュアリングして厚み20μmの光拡散層を形成し、実施例1の透過型スクリーンを作製した。
<樹脂層用塗布液Bの処方>
・紫外線硬化型樹脂 60.0部
(アクリル系樹脂、固形分100%)
(ダイヤビームUR6530:三菱レイヨン社)
・マット剤(シリカ、平均粒径4.5μm) 3.0部
(サイリシア446:富士シリシア化学社)
・顔料(シリカ、平均粒径30nm) 3.0部
(アエロジルR−972:日本アエロジル社)
・光重合開始剤 0.3部
(イルガキュア651:チバスペシャルティケミカルズ社)
・メチルエチルケトン 80.0部
・トルエン 60.0部
<光拡散性粒子分散液Aの処方>
・光拡散性粒子(シリカ、平均粒径4μm) 6.0部
(サイリシア730:富士シリシア化学社)
・顔料(シリカ、平均粒径16nm) 2.0部
(アエロジルR−972:日本アエロジル社)
・アクリル系樹脂(固形分50%) 9.5部
(アクリディックA807:大日本インキ化学工業社)
・メチルエチルケトン 28.0部
・トルエン 28.0部
<光拡散層用塗布液Cの処方>
・光拡散性粒子分散液A 73.5部
・ポリイソシアネート(固形分60%) 1.6部
(タケネートD110N:三井武田ケミカル社)
[実施例2]
厚み100μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(ルミラーT−60:東レ社)の一方の面に実施例1と同様にして樹脂層を形成し、もう一方の面に下記処方の粘着層用塗布液Dを塗布、乾燥して厚み20μmの粘着層を形成して、実施例1のケイ酸塩ガラス板の一方の面に貼着した。
次に上記と同様のポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に実施例1と同様にして光拡散層を形成し、もう一方の面に上記と同様にして粘着層を形成した後、上記ケイ酸塩ガラス板のもう一方の面に貼着して、実施例2の透過型スクリーンを作製した。
<粘着層用塗布液Dの処方>
・アクリル系接着剤(固形分40%) 100.0部
(オリバインBPS1109:東洋インキ製造社)
・ポリイソシアネート(固形分38%) 2.5部
(オリバインBHS8515:東洋インキ製造社)
・酢酸エチル 100.0部
[実施例3]
実施例1の樹脂層塗布液B、光拡散性粒子分散液A、及び光拡散層用塗布液Cの代わりに、下記処方の樹脂層塗布液E、光拡散性粒子分散液F、及び光拡散層用塗布液Gを用いて、厚み15μmの光拡散層を形成した以外は実施例1と同様にして、実施例3の透過型スクリーンを作製した。
<樹脂層用塗布液Eの処方>
・紫外線硬化型樹脂 60.0部
(アクリル系樹脂、固形分100%)
(ダイヤビームUR6530:三菱レイヨン社)
・マット剤(シリカ、平均粒径4.5μm) 5.0部
(サイリシア446:富士シリシア化学社)
・顔料(シリカ、平均粒径30nm) 2.5部
(アエロジルR−972:日本アエロジル社)
・光重合開始剤 0.3部
(イルガキュア651:チバスペシャルティケミカルズ社)
・メチルエチルケトン 80.0部
・トルエン 60.0部
<光拡散性粒子分散液Fの処方>
・光拡散性粒子(スチレン系樹脂ビーズ) 38.0部
(平均粒径8μm)
(テクノポリマーSBX−8:積水化成品工業社)
・アクリル系樹脂(固形分50%) 30.0部
(アクリディックA807:大日本インキ化学工業社)
・メチルエチルケトン 31.0部
・トルエン 31.0部
<光拡散層用塗布液Gの処方>
・光拡散性粒子分散液F 132.0部
・ポリイソシアネート(固形分60%) 7.0部
(タケネートD110N:三井武田ケミカル社)
・メチルエチルケトン 50.0部
・トルエン 50.0部
[実施例4]
実施例1の樹脂層塗布液B、光拡散性粒子分散液A、及び光拡散層用塗布液Cの代わりに、下記処方の樹脂層塗布液H、光拡散性粒子分散液I、及び光拡散層用塗布液Jを用いて厚み15μmの光拡散層を形成した以外は実施例1と同様にして、実施例4の透過型スクリーンを作製した。
<樹脂層用塗布液Hの処方>
・紫外線硬化型樹脂 60.0部
(アクリル系樹脂、固形分100%)
(ダイヤビームUR6530:三菱レイヨン社)
・マット剤(シリカ、平均粒径4.5μm) 2.0部
(サイリシア446:富士シリシア化学社)
・顔料(シリカ、平均粒径30nm) 3.0部
(アエロジルR−972:日本アエロジル社)
・光重合開始剤 0.3部
(イルガキュア651:チバスペシャルティケミカルズ社)
・メチルエチルケトン 80.0部
・トルエン 60.0部
<光拡散性粒子分散液Iの処方>
・光拡散性粒子(スチレン系樹脂ビーズ) 8.5部
(平均粒径8μm)
(テクノマーSBX−8:積水化成品工業社)
・アクリル系樹脂(固形分50%) 10.0部
(アクリディックA807:大日本インキ化学工業社)
・メチルエチルケトン 30.0部
・トルエン 30.0部
<光拡散層用塗布液Jの処方>
・光拡散性粒子分散液I 78.5部
・ポリイソシアネート(固形分60%) 2.0部
(タケネートD110N:三井武田ケミカル社)
[実施例5]
実施例4の樹脂層塗布液Hの代わりに、下記処方の樹脂層塗布液Kを用いた以外は実施例4と同様にして、実施例5の透過型スクリーンを作製した。
<樹脂層用塗布液Kの処方>
・紫外線硬化型樹脂 60.0部
(アクリル系樹脂、固形分100%)
(ダイヤビームUR6530:三菱レイヨン社)
・マット剤(スチレン系樹脂ビーズ) 3.5部
(平均粒径8μm)
(テクノマーSBX−8:積水化成品工業社)
・光重合開始剤 0.3部
(イルガキュア651:チバスペシャルティケミカルズ社)
・メチルエチルケトン 80.0部
・トルエン 60.0部
[実施例6]
実施例1の光拡散層用塗布液Cの代わりに、下記処方の光拡散層用塗布液Lを用いて厚み5.0μmの光拡散層を形成した以外は実施例1と同様にして、実施例6の透過型スクリーンを作製した。
<光拡散層用塗布液Lの処方>
・光拡散性粒子(メタアクリル系樹脂ビーズ)2.0部
(平均粒径5μm)
(MX−500:綜研化学社)
・紫外線硬化型樹脂 20.0部
(アクリル系樹脂、固形分100%)
(ダイヤビームUR6530:三菱レイヨン社)
・光重合開始剤 0.1部
(イルガキュア651:チバスペシャルティケミカルズ社)
・メチルエチルケトン 55.0部
[実施例7]
実施例1の透過型スクリーンの光拡散層を設けた面に透明粘着フィルム(ビューフルEP:きもと社)を貼着したものを、実施例7の透過型スクリーンとした。なお、透明粘着フィルムは全体の厚みが83μmで、そのうち粘着層の厚みは8μmのものであった。
[実施例8]
実施例1の樹脂層塗布液Bの代わりに、下記処方の樹脂層塗布液Mを用いた以外は実施例1と同様にして、実施例8の透過型スクリーンを作製した。
<樹脂層用塗布液Mの処方>
・紫外線硬化型樹脂 60.0部
(アクリル系樹脂、固形分100%)
(ダイヤビームUR6530:三菱レイヨン社)
・光重合開始剤 0.3部
(イルガキュア651:チバスペシャルティケミカルズ社)
・メチルエチルケトン 80.0部
・トルエン 60.0部
[実施例9]
実施例1の樹脂層塗布液Bの代わりに、下記処方の樹脂層塗布液Nを用いた以外は実施例1と同様にして、実施例9の透過型スクリーンを作製した。
<樹脂層用塗布液Nの処方>
・紫外線硬化型樹脂 60.0部
(アクリル系樹脂、固形分100%)
(ダイヤビームUR6530:三菱レイヨン社)
・マット剤(シリカ、平均粒径4.5μm) 1.0部
(サイリシア446:富士シリシア化学社)
・光重合開始剤 0.3部
(イルガキュア651:チバスペシャルティケミカルズ社)
・メチルエチルケトン 80.0部
・トルエン 60.0部
[比較例]
プロジェクターから投映された映像上にホワイトボード用マーカーによって筆記消去することが可能である対面投射の反射型スクリーン(マグネットスクリーンWOL−M12:泉社)を比較例の反射型スクリーンとした。
実施例で得られた透過型スクリーンについて、図7のように、視認する者5、書き込む者6、実施例の透過型スクリーン3、プロジェクター4(XV−P3:シャープ社)の順となるように配置し、映像を投映した。次いで書き込む者6がその映像上にホワイトボード用マーカーにて文字の書き込みを行った。
比較例の反射型スクリーンは、図9のように、視認する者5、プロジェクター4(XV−P3:シャープ社)、書き込む者6、反射型スクリーン7の順となるように配置し、映像を投映した。次いで書き込む者6がその映像上にホワイトボード用マーカーにて文字の書き込みを行った。
その結果、実施例で得られた透過型スクリーンは、プロジェクターからの映像が書き込む者の身体の凹凸に合わせて歪んで写されるということがないため、映像が非常に見やすいものとなった。その際に、視認する者は、書き込む者の身体によって映像が隠れてしまった部分を、書き込む者の身体を避けるように頭を動かすことによって視認することができた。また、書き込む者にとっては、映像を見ながら容易に書き込むことができ、視認する者に向かって振り向いても、反射型スクリーンとは異なり、プロジェクターからの光が直接目に照射されてしまうことがないため、目を痛めてしまうことのないものとなった。
一方、比較例の反射型スクリーンについては、プロジェクターからの映像が書き込む者の身体の凹凸に合わせて歪んで写されてしまい、映像が非常に見づらいものとなった。また、書き込む者にとっては、自分の身体によってプロジェクターからの光を遮ってしまい、所望の箇所への書き込みが困難なものとなった。また、視認する者に向かって振り向くと、プロジェクターからの光が直接目に照射されてしまうため、目を痛めてしまうものとなった。
次に、実施例の透過型スクリーンついて、JIS K7136:2000に基づいてヘーズを、JIS K7361−1:1997に基づいて全光線透過率を、ヘーズメーター(NDH2000:日本電飾社)を用いて測定した。なお、測定は光拡散層を有する面を光の入射面とした。
また、樹脂層を有する面(即ち、筆記消去可能な面)、及び光拡散層を有する面(即ち、プロジェクターからの光の入射面)の鏡面光沢度を、JIS K5600−4−7:1999に基づいて光沢計(SM4/UGV−5K:スガ試験機社)を用いて測定した。鏡面光沢度は、60°の幾何条件でCIE標準光源Cを用いた。測定結果を表1に示す。
次に、実施例の透過型スクリーンについて、上記と同様に図7のようにして映像を投映し、(イ)光源が透けて見えないかどうか、(ロ)映像が白っぽく見えないかどうかについて評価した。評価結果を、表1に合わせて示す。
(イ)プロジェクターの光源がまったく透けて見えなかったものを「○」、光源は透けて見えないが局部的に明るいものを「△」、光源が透けて見えたものを「×」とした。
(ロ)投映された映像の黒色部分が黒く鮮明なものを「○」、映像が白っぽく鮮明ではないものを「×」とした。
Figure 2005003856
表1から明らかなように、実施例1から7の透過型スクリーンは、筆記消去可能な面の鏡面光沢度を所定の値としたため、投映された黒色部分の映像は鮮明なものとなった。なお、すべての実施例の透過型スクリーンは、ホワイトボード用マーカーによる筆記消去性能は良好なものであった。
実施例1、2の透過型スクリーンは、光拡散性粒子として無機粒子を用いたため、光拡散性粒子が比較的少ない含有量でもプロジェクターの光源がまったく透けて見えないものとなった。
実施例3の透過型スクリーンは、光拡散性粒子として樹脂ビーズを用いて光拡散性粒子の含有量を比較的多くしたため、筆記消去可能な面とは反対面の鏡面光沢度は低いものとなり、プロジェクターの光源はまったく透けて見えないものとなった。
実施例4、5の透過型スクリーンは、光拡散性粒子の含有量を実施例1と同等程度としたが、光拡散性粒子として樹脂ビーズを用いたため、筆記消去可能な面とは反対面の鏡面光沢度が実施例1よりも高いものとなった。このため、実施例4の透過型スクリーンは、プロジェクターの光源は透けて見えないが局部的に明るいものとなった。
実施例6、7の透過型スクリーンは、筆記消去可能な面とは反対面の鏡面光沢度が所定の値を超えたため、プロジェクターの光源は透けて見えるものとなった。また、実施例6の透過型スクリーンは、ヘーズが80%未満であったため、光拡散性が低く、スクリーンの端の映像は鮮明に映し出されていないものとなった。また、実施例6の透過型スクリーンは、レンズ効果により映像がぼけて見にくいものとなった。
実施例8、9の透過型スクリーンは、筆記消去可能な面の鏡面光沢度が所定の値を超えたため、投映された黒色部分の映像は白っぽく視認され鮮明ではないものとなった。
本発明の透過型スクリーンの一実施形態を示す断面図。 本発明の透過型スクリーンの他の実施形態を示す断面図。 本発明の透過型スクリーンの他の実施形態を示す断面図。 本発明の透過型スクリーンの他の実施形態を示す断面図。 本発明の透過型スクリーンの他の実施形態を示す断面図。 本発明の透過型スクリーンの他の実施形態を示す断面図。 本発明の透過型スクリーンを用いた一使用例の略図。 本発明のリアプジェクションモニタの一実施形態を示す側面図。 比較例の反射型スクリーンを用いた一使用例の略図。
符号の説明
1・・・光拡散性を有する基材、2・・・筆記消去可能な面、3、101・・・透過型スクリーン、4、103・・・プロジェクター、5・・・視認する者、6・・・書き込む者、7・・・反射型スクリーン、11・・・基材、11’・・・他の基材、12・・・光拡散層、13・・・粘着層、22・・・樹脂層、100・・・リアプロジェクションモニタ、104・・・上部ミラー、105・・・下部ミラー。
また、筆記消去可能な面2としては、光拡散性を有する基材1の所定の鏡面光沢度を有する面とは反対面に樹脂層22を設けたり(図1〜3)、マット剤を基材11に含有させたり(図6)、基材11の一方の面に樹脂層22を形成し、もう一方の面に粘着層13を形成したものを他の基材11’に貼着したり(図4、5)して作製することができる。また、上述のように基材11に直接エンボス加工等を施すことにより樹脂層を設けなくても筆記消去可能な面2とすることもできる。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、チオキサンソン類等があげられる。
<光拡散性粒子分散液Fの処方>
・光拡散性粒子(スチレン系樹脂ビーズ) 38.0部
(平均粒径8μm)
テクポリマーSBX-8:積水化成品工業社)
・アクリル系樹脂(固形分50%) 30.0部
(アクリディックA807:大日本インキ化学工業社)
・メチルエチルケトン 31.0部
・トルエン 31.0部
<光拡散性粒子分散液Iの処方>
・光拡散性粒子(スチレン系樹脂ビーズ) 8.5部
(平均粒径8μm)
テクポリマーSBX-8:積水化成品工業社)
・アクリル系樹脂(固形分50%) 10.0部
(アクリディックA807:大日本インキ化学工業社)
・メチルエチルケトン 30.0部
・トルエン 30.0部
<樹脂層用塗布液Kの処方>
・紫外線硬化型樹脂 60.0部
(アクリル系樹脂、固形分100%)
(ダイヤビームUR6530:三菱レイヨン社)
・マット剤(スチレン系樹脂ビーズ) 3.5部
(平均粒径8μm)
テクポリマーSBX-8:積水化成品工業社)
・光重合開始剤 0.3部
(イルガキュア651:チバスペシャルティケミカルズ社)
・メチルエチルケトン 80.0部
・トルエン 60.0部
実施例4、5の透過型スクリーンは、光拡散性粒子の含有量を実施例1と同等程度としたが、光拡散性粒子として樹脂ビーズを用いたため、筆記消去可能な面とは反対面の鏡面光沢度が実施例1よりも高いものとなった。このため、実施例4、5の透過型スクリーンは、プロジェクターの光源は透けて見えないが局部的に明るいものとなった。

Claims (14)

  1. 一方の面が筆記消去可能であることを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 前記筆記消去可能な面の鏡面光沢度(JIS K5600−4−7:1999)が70%〜135%であることを特徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。
  3. 前記筆記消去可能な面は、電離放射線硬化型樹脂、及びマット剤から形成される樹脂層からなることを特徴とする請求項1または2記載の透過型スクリーン。
  4. ヘーズ(JIS K7136:2000)が80%以上であり、かつ筆記消去可能な面とは反対面の鏡面光沢度(JIS K5600−4−7:1999)が10%以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の透過型スクリーン。
  5. 前記筆記消去可能な面とは反対面に、バインダー成分、及び光拡散性粒子からなる光拡散層を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の透過型スクリーン。
  6. プロジェクターからの投映光が入射される光入射面と、前記光入射面と反対側に光出射面とを有し、プロジェクターからの投映光を結像する透過型スクリーンであって、
    前記光入射面の鏡面光沢度(JIS K5600−4−7:1999)が10%以下、前記光出射面の鏡面光沢度(JIS K5600−4−7:1999)が70%〜135%であり、スクリーン全体のヘーズ(JIS K7136:2000)が80%以上であることを特徴とする透過型スクリーン。
  7. 請求項6記載の透過型スクリーンであって、最外層として電離放射線硬化型樹脂及びマット剤を含む樹脂層を備え、前記樹脂層の表面が前記光出射面を構成することを特徴とする透過型スクリーン。
  8. 前記光入射面と前記光出射面との間に、バインダー成分及び光拡散性粒子を含む光拡散層を有することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の透過型スクリーン。
  9. 前記光出射面が、ホワイトボード用マーカーで筆記消去可能である請求項6から8のいずれか1項記載の透過型スクリーン。
  10. 光拡散性を有する基材を含み、基材の一方の面から入射されたプロジェクターからの投映光を結像し、その投映像を前記基材の他方の面から観察可能にした透過型スクリーンにおいて、
    前記他方の面にホワイトボード用マーカーで筆記消去可能な筆記層を備えたことを特徴とする透過型スクリーン。
  11. 前記筆記層は、その表面の鏡面光沢度(JIS K5600−4−7:1999)が70%〜135%であることを特徴とする請求項10記載の透過型スクリーン。
  12. 前記筆記層は、電離放射線硬化型樹脂及びマット剤を含む樹脂層からなることを特徴とする請求項10または請求項11記載の透過型スクリーン。
  13. ヘーズ(JIS K7136:2000)が80%以上であり、かつ筆記層とは反対面の鏡面光沢度(JIS K5600−4−7:1999)が10%以下であることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項記載の透過型スクリーン。
  14. 映像表示装置に表示された表示画像を投映するプロジェクターと、前記プロジェクターからの投映光を反射する反射ミラーと、光入射面と光出射面とを有し前記反射ミラーからの反射光を前記光入射面で受けて結像する透過型スクリーンとを備えたリアプロジェクションモニタにおいて、
    前記透過型スクリーンとして請求項1から13のいずれか1項記載の透過型スクリーンを用いたことを特徴とするリアプロジェクションモニタ。
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