JP3868819B2 - フレネルレンズシート、透過型投影スクリーン、および透過型投影ディスプレイ - Google Patents
フレネルレンズシート、透過型投影スクリーン、および透過型投影ディスプレイ Download PDFInfo
- Publication number
- JP3868819B2 JP3868819B2 JP2002015537A JP2002015537A JP3868819B2 JP 3868819 B2 JP3868819 B2 JP 3868819B2 JP 2002015537 A JP2002015537 A JP 2002015537A JP 2002015537 A JP2002015537 A JP 2002015537A JP 3868819 B2 JP3868819 B2 JP 3868819B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fresnel lens
- lens sheet
- projection screen
- transmissive projection
- sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03B—APPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
- G03B21/00—Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
- G03B21/54—Accessories
- G03B21/56—Projection screens
- G03B21/60—Projection screens characterised by the nature of the surface
- G03B21/62—Translucent screens
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04N—PICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
- H04N5/00—Details of television systems
- H04N5/74—Projection arrangements for image reproduction, e.g. using eidophor
- H04N5/7408—Direct viewing projectors, e.g. an image displayed on a video CRT or LCD display being projected on a screen
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Multimedia (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
- Projection Apparatus (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロジェクターとスクリーンを一つのキャビネットに収納した、いわゆる透過型投影ディスプレイ等に使用され、ゴーストや二重像の生じない、鮮明な映像を観察することが可能な、改良されたフレネルレンズシート、透過型投影スクリーン、および透過型投影ディスプレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
大画面のディスプレイとして、背面より映像を投映する、いわゆる透過型投影ディスプレイがある。図3に示すように、従来の透過型投影ディスプレイ101は、キャビネット102の観察側(前面)の上部のくりぬき窓部には、透過型投影スクリーン103が設置され、内部の下部には、プロジェクター105が設置され、上部の内側には、折り返しミラー104が設置されており、各々は、プロジェクター102からの投影光106が、折り返しミラー104により反射して、透過型投影スクリーン103に投影されるような位置関係を有している。
【0003】
従来の透過型投影ディスプレイ101における透過型投影スクリーン103としては、代表的には、図4に示すような背面側にフレネルレンズシート111、および観察側にレンチキュラーレンズシート121が、通常は密着されたものが使用されている。
【0004】
レンチキュラーレンズシート121は、背面側に多数のレンチキュラーレンズ122が、溝方向が垂直方向になるよう並べられており、観察側には、背面のレンチキュラーレンズ122の非集光部に相当する位置に、観察側から入射した光の反射を防止するためのブラックストライプ123を有するものである。また、フレネルレンズシート111は、例えば、観察側に、フレネルレンズ形状112を有し、背面側が平面114となったものである。
【0005】
図3に示すように、プロジェクター105からの投影光106が、折り返しミラー104により折り曲げられて透過型投影スクリーン103に入射すると、透過型投影スクリーン103を透過して映像光107となる以外に、透過型投影スクリーン103の背面で反射光108が生じ、反射光108は、再び折り返しミラー104で反射した後、再度、透過型投影スクリーン103に入射し、しかも最初の投影光106の入射位置とは異なる位置に入射してゴースト光109として出光するので、本来の映像に加え、ずれた位置にもゴースト映像が生じる結果を招く。特に、プロジェクター105と透過型投影スクリーン103との間の光路長、即ち投写距離が短かければ短いほど、または/および透過型投影スクリーン103と折り返しミラー104との距離が短かければ短いほど、ゴースト映像が生じやすい。
【0006】
透過型投影スクリーンの背面に蒸着等により反射防止層を形成すれば、ゴースト映像の強度を弱めることは可能であるものの、根本的な解消はできず、また、個々の透過型投影スクリーンの背面に蒸着を行なうことは、製造効率が悪く、工業的に適した手段とは言い難い。
【0007】
特開平5−158153号公報には、フレネルレンズシートの背面に凹凸、例えば、梨地、ヘアライン、レンチキュラーレンズを設け、特に、溝の方向を水平方向とした水平レンチキュラーレンズを設けて、ゴーストを解消することが記載されているが、単に凹凸を設けると、映像の解像度低下、コントラストの低下が起こりやすいし、フレネルレンズシートの背面にレンチキュラーレンズが加わると、モアレが一層助長される欠点がある。
【0008】
これとは別に、フレネルレンズが湿度の変化等の環境の変化により、反りを生じると、やはり、映像の解像度が低下するので、解消が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明においては、透過型投影ディスプレイに入射した投影光がスクリーンの背面で反射した反射光に由来するゴーストの発生を防止することが可能で、しかも、そのために加味する要素の形成の効率がよく、あるいは、加味する手段によって、新たにモアレを助長したり、解像度の低下が少ない、あるいは、湿度の変化等の環境の変化によって、反りの生じにくいフレネルレンズシート、透過型投影スクリーン、および透過型投影ディスプレイを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決する手段】
発明者による検討の結果、フレネルレンズシートの背面にマット面、好ましくは所定の範囲のマット度合いのものを形成すること、更に、フレネルレンズシートを構成する基材として、所定の範囲の吸水の度合いのものを用いることにより、上記の課題を解決することが可能となった。
【0011】
第1の発明は、観察側の面にフレネルレンズ形状を有し、背面側の面にマット面を有し、ヘイズ値が、15%〜40%であり、マット面のJIS K7105に定める60°鏡面光沢度が、20%〜45%であり、マット面のJIS K7105に定める20°鏡面光沢度が、5%〜15%であることを特徴とするフレネルレンズシートに関するものである。
第2の発明は、第1の発明において、前記フレネルレンズ形状は、電離放射線硬化性樹脂の硬化物層に形成されたものであり、前記マット面は、前記硬化物層に積層した透明基材シートの少なくとも片面に付与されたものであることを特徴とするフレネルレンズシートに関するものである。
第3の発明は、第2の発明において、前記透明基材シートの23℃における24時間浸漬吸水率が0.2%以下であることを特徴とするフレネルレンズシートに関するものである。
第4の発明は、第1〜第3いずれかの発明において、厚みが0.2mm〜1.5mmであることを特徴とするフレネルレンズシートに関するものである。
第5の発明は、第1〜第4いずれかの発明において、少なくとも前記マット面側に帯電防止処理が施されていることを特徴とするフレネルレンズシートに関するものである。
第6の発明は、第1〜第5いずれかの発明のフレネルレンズシートの単独からなるか、または前記フレネルレンズシートの前記フレネルレンズ形状を有する側にレンチキュラーレンズシートが配置されたものからなることを特徴とする透過型投影スクリーンに関するものである。
第7の発明は、キャビネットの前面には請求項6の発明の透過型投影スクリーンが設置され、キャビネットの内部にはプロジェクターおよび折り返しミラーが設置されており、前記透過型投影スクリーン、前記プロジェクター、および前記折り返しミラーの各々は、前記プロジェクターからの投影光が前記折り返しミラーにより反射して前記透過型投影スクリーンに投影されるよう配置されていることを特徴とする透過型投影ディスプレイに関するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の透過型投影ディスプレイ1を示す図である。
本発明の透過型投影ディスプレイ1を構成する各要素、およびそれらの位置関係は、以降に説明する本発明の透過型投影スクリーン3の細部を除いて、同じである。透過型投影ディスプレイ1は、キャビネット2の前面上部のくりぬき窓部には透過型投影スクリーン3が、内部の下部にはプロジェクター5、そして、上部の内側には折り返しミラー4が、それぞれ設置されており、プロジェクター2からの投影光6が、折り返しミラー4により反射して、透過型投影スクリーン3に投影されるような位置関係を有している。
【0013】
図2は、本発明の透過型投影スクリーン3の構造例を示す図である。図2(a)に示すスクリーン3は、観察側にレンチキュラーレンズシート21、および背面側にフレネルレンズシート11が、互いに接近した、通常は互いに密着したものであり、ただし、フレネルレンズシート11の背面側に、従来にはないマット面13を有するものである。あるいは、透過型投影スクリーン3は、図2(b)に示すように、背面側にマット面13を有するフレネルレンズシート11単独からなるものでもあり得る。
【0014】
レンチキュラーレンズシート21は、従来におけるものと同様、背面側に溝方向が垂直方向になるよう並べられたレンチキュラーレンズ22を有し、レンチキュラーレンズシート21の観察側には、背面のレンチキュラーレンズ22の非集光部に相当する位置に、観察側から入射した光の反射を防止するためのブラックストライプ23を有したものである。なお、このブラックストライプ23を省略し、背面側のレンチキュラーレンズ22の表面に、透明着色層からなる吸光層を有するものであってもよい。なお、レンチキュラーレンズ22は、レンチキュラーレンズシート21と一体のものでも、透明基材シートと、レンチキュラーレンズ22が形成された別の樹脂層との積層構造のものであってもよい。
【0015】
フレネルレンズシート11の背面のマット面13は、原則的には、いかなるものであってもよいが、好ましくは、所定の範囲のヘイズ値を有し、より好ましくは、所定の範囲の光沢度を有するものである。
【0016】
フレネルレンズシート11は、ヘイズ値が、15%〜40%であることが好ましい。ヘイズ値が15%未満では、マット面13での反射防止性が不十分であり、また、ヘイズ値が40%を超えると、映像の解像度、コントラスト両面が低下し、好ましくない。
【0017】
また、フレネルレンズシート11は、マット面の光沢度が所定の範囲であるものが好ましく、JIS K7105に定める60°鏡面光沢度が20%〜45%であることが好ましい。60°鏡面光沢度が20%未満では反射防止性はあるもののフレネルレンズシート11を透過する光が少なくなり、また、60°鏡面光沢度が45%を超えると、背面での反射によるゴースト映像が無視できなくなるからである。
【0018】
また、マット面は、JIS K7105に定める20°鏡面光沢度が5%〜15%であることが好ましい。20°鏡面光沢度の好ましい範囲が、上記の60°鏡面光沢度の好ましい範囲にくらべて数値が小さいのは、垂直に近い20°の角度で入射した投影光6は、映像光7の光量を確保して映像のコントラストを確保する意味で、できるだけ、フレネルレンズシート11を透過させる必要があるからである。ここで、20°鏡面光沢度が15%を超えると、背面での反射に基づくゴースト映像が無視できなくなる。
【0019】
本発明におけるマット面13は、種々の方法により形成できるが、好ましくは所定のマット面を与えるエンボス型を用いて、フレネルレンズシート、もしくはフレネルレンズシートが透明基材シートを含む積層構造であるときは、その透明基材シートを賦型することにより形成することができる。
【0020】
マット面13は、巨視的に見て平坦な面に形成されたものである以外に、種々の凹凸形状を有する面に形成されたものであってもよい。種々の凹凸形状としては、(1)等方性、もしくは異方性の単位レンズが縦横等のマトリックス状に配列した、いわゆる蝿の目レンズ、プリズムを配列したプリズム面等があり得る。
【0021】
フレネルレンズシート11は、観察側の面にフレネルレンズ形状12を有し、通常は、フレネル凸レンズ形状を有し、背面側に、マット面13を有するものであるが、レンチキュラーレンズシート21の場合と同様、フレネルレンズ形状12がフレネルレンズシート11と一体のものでも、透明基材シートと、フレネルレンズ形状12が形成された別の樹脂層との積層構造のものであってもよい。フレネルレンズ形状が別の樹脂層に形成されたものである場合、その樹脂層が、電離放射線硬化性樹脂の硬化物層であることがより好ましい。
【0022】
フレネルレンズシート11が湿度の変化等の環境変化により反りを生じると、映像の解像度が低下する。このため、フレネルレンズシート11を構成する素材、特に透明基材シートを用いる場合には、透明基材シートとして、吸水性のごく少ないものを選択して使用することが好ましい。吸水性の度合いとしては、JISK7209に基づく吸水率、ここでは、水中に23℃において24時間浸漬したことによる吸水率(23℃における24時間浸漬吸水率)が0.2%以下であることが好ましい。23℃における24時間浸漬吸水率が0.2%を超えると、吸水による反りが無視できなくなり、映像の解像度を低下させる。例えば、上記の23℃における24時間浸漬吸水率が0.2%以下であるとき、フレネルレンズシート11をフリーの状態で上辺を支持して、1000mm幅に対して数十mmの反りが見られる場合、フレネルレンズシートとレンチキュラーレンズレンズとの間には、僅かに数mmの間隙が生じるのみであるが、23℃における24時間浸漬吸水率が0.5%程度のものであるときは、上記と同様にして1000mm幅に対して100mm程度の反りが見られる。
【0023】
吸水による反りを回避する意味では、フレネルレンズシート11の厚みを薄くしても反りそのものの発生を抑制することは出来ないが、枠で固定する等して、反りを押え込むことが容易になるので、好ましい。また、薄くすることにより、従来、画面の下部のフレネルレンズ面で投影光が反射し、フレネルレンズシート裏面で再度、反射して生じる二重像が緩和される効果も生じる。
【0024】
フレネルレンズシート11の厚み、もしくはフレネルレンズシート11が積層構造で構成されている場合の透明基材シートの厚みとしては、0.2〜1.5mmであることが好ましい。厚みが0.2mm未満ではフレネルレンズシートを支持する機能が不十分であり、また、マット面を型押しにより行なう際に薄過ぎる。また、厚みが1.5mmを超えると、解像度が劣化する。
【0025】
なお、フレネルレンズシート11へのマット面13の形成を、透明基材シートへのマット面の形成により行なう場合であって、マット面の形成を、透明基材シートの押出し成形による成膜の際に行なうときは、透明基材シートの厚みが0.5mm〜1.0mm程度であることが好ましい。
【0026】
ところで、既に述べたように、フレネルレンズシート11を構成する素材、特に透明基材シートを用いる場合には、透明基材シートとして、吸水性のごく少ないものを選択して使用することが好ましいが、吸水性が低下すると、必然的に帯電しやすくなるので、23℃における24時間浸漬吸水率が既に述べた範囲に規定されている場合には、フレネルレンズシート11は、帯電防止処理が施されたものであることが好ましい。帯電防止処理は、帯電防止剤の練り込み、帯電防止剤の直接的な塗布もしくは噴霧、または帯電防止剤を含む組成物の塗布等により行なうことができ、帯電防止処理を行なう対象としては、種々の部位があり得るが、透明基材シートを用いる場合には、その露出面側に帯電防止処理を施すことが好ましい。
【0027】
上記したような本発明の透過型投影スクリーン3は、図1に示すように、所定の位置に設置して投影を行なうと、透過型投影スクリーン3の背面側、即ち、フレネルレンズシート11の背面側がマット面とされているので、投影光6が入射した際に、入射面での実質的な反射が起きることがなく、従って、ゴーストが起きにくい。
【0028】
【実施例】
(実施例1)
透明なポリエステル系樹脂を押出し成形し、押出されたシートに型ローラを用いてマット加工を行ない、片面がマット面であり、ヘイズ値;25%、60°鏡面光沢度;30%、20°鏡面光沢度;7%、厚み0.5mmの透明基材シートを基材として得た。この基材のマット面ではない方の面に、紫外線硬化性樹脂の硬化物からなるフレネルレンズを形成し、合計厚みが0.7mm、画面サイズ(対角サイズ)が1524mm(60型))のフレネルレンズシートを得た。
【0029】
上記のフレネルレンズシートのマット面を背面側に向け、フレネルレンズシートの観察側に同画面サイズのレンチキュラーレンズシートを組み合わせて密着させた2枚構成のスクリーンとし、このスクリーンを用いて、図1に示すようなプロジェクションディスプレイを構成した。このとき、折り返しミラー4とスクリーン3の最短距離(図1中、上部の左右方向の距離である。)は50mmと接近させたにもかかわらず、このプロジェクションディスプレイにより表示を行なわせたところ、ゴースト画像は認められず、しかも、映像の解像度の劣化もなかった。
【0030】
(実施例2)
透明基材シートとして、ポリカーボネート樹脂と、光拡散剤を添加したポリカーボネート樹脂とを2層押出しにより、光拡散剤を添加した方の層の表面がマット面となった透明基材シートを得て基材として用いた以外は、実施例1と同様に行ない、プロジェクションディスプレイを構成して表示を行なわせたところ、フレネルレンズシートの裏面の反射によるゴースト画像は認められなかったが、映像の解像度の劣化があり、更にフレネルレンズでの反射による二重像が発生した。
【0031】
(比較例)
基材をアクリル樹脂で構成し、ヘイズ値;10%、60°鏡面光沢度;60%、および20°鏡面光沢度;25%とした以外は、実施例1と同様に行ない、プロジェクションディスプレイを構成して表示を行なわせたところ、フレネルレンズシートの裏面の反射によるゴースト画像が認められた。また、実施例1、実施例2、および比較例におけるフレネルレンズシートに関し、いずれも23℃における24時間浸漬吸水率を求めたところ、実施例1のものが0.1%、実施例2のものが0.1%、比較例のものが0.5%であった。また、各々のフレネルレンズシートを用いたスクリーンを、温度;40℃、相対湿度;90%の環境下に168時間(1週間)放置したところ、実施例1および実施例2のスクリーンでは変化が認められなかったが、比較例のスクリーンでは、フレネルレンズシートに反りが生じて、フレネルレンズシートとレンチキュラーレンズシートとの間に最大約5mmの間隙を生じ、このため、表示を行なわせると、映像の解像度が大幅に悪化した。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、フレネルレンズシートの背面側をマット面としたので、投影光が背面で反射することによるゴーストの発生を防止し得るフレネルレンズシートを提供することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、ヘイズ値を規定したので、映像の解像度の低下が少ないフレネルレンズシートを提供することができる。
請求項3の発明によれば、請求項2の発明の効果に加え、映像のコントラストを極端に低下させることなく、しかも、折り返しミラーで再度反射して、大きな角度で入射する光の反射性を確保することにより、ゴースト画像の解消が容易なフレネルレンズシートを提供することができる。
請求項4の発明によれば、請求項3の発明の効果に加え、垂直に近い入射光の反射が抑制されることにより、映像のコントラストを極端に低下させることのないフレネルレンズシートを提供することができる。
請求項5の発明によれば、マット面が形成される層とフレネルレンズ形状が形成される層とを別々の層としたことにより、各々の機能を発揮しやすく、製造が容易なフレネルレンズシートを提供することができる。
請求項6の発明によれば、請求項5の発明の効果に加え、透明基材シートの23℃における24時間浸漬吸水率の上限を規定したので、湿度の変化等による環境変化により反りが生じにくく、スクリーンを構成した際に解像度の低下を起こしにくいフレネルレンズシートを提供することができる。
請求項7の発明によれば、請求項1〜請求項6いずれかの発明の効果に加え、厚みを規定したことにより、反りの抑制、画面の下端における二重像の発生の抑制が可能なフレネルレンズシートを提供することができる。
請求項8の発明によれば、請求項1〜請求項7いずれかの発明の効果に加え、帯電防止処理が施されているので、防塵性・防汚性の優れたフレネルレンズシートを提供することができる。
請求項9の発明によれば、請求項1〜請求項8いずれかの発明の効果を有するフレネルレンズシート単独、もしくはさらにレンチキュラーレンズシートと組み合わせたからなる透過型投影スクリーンを提供することができる。
請求項10の発明によれば、請求項9の発明の効果を有する透過型投影スクリーンを用いた透過型投影ディスプレイを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透過型投影ディスプレイを示す図である。
【図2】本発明の透過型投影スクリーンを示す図である。
【図3】従来の透過型投影ディスプレイを示す図である。
【図4】従来の透過型投影スクリーンを示す図である。
【符号の説明】
1 透過型投影ディスプレイ
2 キャビネット
3 スクリーン(3b;マット面)
4 ミラー
5 プロジェクター
6 投影光
11 フレネルレンズシート
12 フレネルレンズ形状
13 マット面
21 レンチキュラーレンズシート
22 レンチキュラーレンズ
23 ブラックストライプ
Claims (7)
- 観察側の面にフレネルレンズ形状を有し、背面側の面にマット面を有し、ヘイズ値が、15%〜40%であり、マット面のJIS K7105に定める60°鏡面光沢度が、20%〜45%であり、マット面のJIS K7105に定める20°鏡面光沢度が、5%〜15%であることを特徴とするフレネルレンズシート。
- 前記フレネルレンズ形状は、電離放射線硬化性樹脂の硬化物層に形成されたものであり、前記マット面は、前記硬化物層に積層した透明基材シートの少なくとも片面に付与されたものであることを特徴とする請求項1記載のフレネルレンズシート。
- 前記透明基材シートの23℃における24時間浸漬吸水率が0.2%以下であることを特徴とする請求項2記載のフレネルレンズシート。
- 厚みが0.2mm〜1.5mmであることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか記載のフレネルレンズシート。
- 少なくとも前記マット面側に帯電防止処理が施されていることを特徴とする請求項1〜請求項4いずれか記載のフレネルレンズシート。
- 請求項1〜請求項5いずれか記載のフレネルレンズシートの単独からなるか、または前記フレネルレンズシートの前記フレネルレンズ形状を有する側にレンチキュラーレンズシートが配置されたものからなることを特徴とする透過型投影スクリーン。
- キャビネットの前面には請求項6記載の透過型投影スクリーンが設置され、キャビネットの内部にはプロジェクターおよび折り返しミラーが設置されており、前記透過型投影スクリーン、前記プロジェクター、および前記折り返しミラーの各々は、前記プロジェクターからの投影光が前記折り返しミラーにより反射して前記透過型投影スクリーンに投影されるよう配置されていることを特徴とする透過型投影ディスプレイ。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002015537A JP3868819B2 (ja) | 2002-01-24 | 2002-01-24 | フレネルレンズシート、透過型投影スクリーン、および透過型投影ディスプレイ |
CNB031206719A CN100405216C (zh) | 2002-01-24 | 2003-01-24 | 透射式投影屏及使用该投影屏的透射式投影显示装置 |
US10/350,174 US6836363B2 (en) | 2002-01-24 | 2003-01-24 | Rear projection screen and rear projection type display including the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002015537A JP3868819B2 (ja) | 2002-01-24 | 2002-01-24 | フレネルレンズシート、透過型投影スクリーン、および透過型投影ディスプレイ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003215716A JP2003215716A (ja) | 2003-07-30 |
JP3868819B2 true JP3868819B2 (ja) | 2007-01-17 |
Family
ID=19191953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002015537A Expired - Fee Related JP3868819B2 (ja) | 2002-01-24 | 2002-01-24 | フレネルレンズシート、透過型投影スクリーン、および透過型投影ディスプレイ |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6836363B2 (ja) |
JP (1) | JP3868819B2 (ja) |
CN (1) | CN100405216C (ja) |
Families Citing this family (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004145251A (ja) * | 2002-08-30 | 2004-05-20 | Seiko Epson Corp | 透過型スクリーン及びリア型プロジェクタ |
JP3587205B2 (ja) * | 2002-04-03 | 2004-11-10 | セイコーエプソン株式会社 | 光透過性シート、背面投写型プロジェクタ、光透過性シート製造装置、プログラムおよびコンピューター読み取り可能な記録媒体 |
JP2004145252A (ja) * | 2002-08-30 | 2004-05-20 | Seiko Epson Corp | 透過型スクリーン及びリア型プロジェクタ |
JP4555777B2 (ja) * | 2003-07-03 | 2010-10-06 | 株式会社きもと | 透過型スクリーン |
JP2005049795A (ja) * | 2003-07-31 | 2005-02-24 | Dainippon Printing Co Ltd | スクリーン用レンズシート |
DE10336131A1 (de) * | 2003-08-04 | 2005-02-24 | Röhm GmbH & Co. KG | Stabiler Rückprojektionsschirm sowie Verfahren zu dessen Herstellung |
JP2005274929A (ja) * | 2004-03-24 | 2005-10-06 | Seiko Epson Corp | 透過型スクリーン、リア型プロジェクタ及び透過型スクリーンの設計方法 |
KR101090387B1 (ko) * | 2004-09-30 | 2011-12-07 | 소니 가부시키가이샤 | 광학 시트, 백라이트 및 액정 표시 장치 |
JP2006098867A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | Toppan Printing Co Ltd | 透過型スクリーン |
CN1947035B (zh) * | 2004-09-30 | 2010-07-14 | 索尼株式会社 | 光学片材、背光装置和液晶显示设备 |
JP3965407B2 (ja) * | 2004-11-25 | 2007-08-29 | 大日本印刷株式会社 | フレネルレンズシート及び透過型スクリーン |
WO2008004575A1 (fr) * | 2006-07-07 | 2008-01-10 | Kuraray Co., Ltd. | Feuille optique, écran et appareil d'affichage |
JP5109585B2 (ja) * | 2007-10-30 | 2012-12-26 | 住友化学株式会社 | 光拡散性シート |
US8422112B2 (en) | 2008-02-04 | 2013-04-16 | Industrial Technology Research Institute | Display system |
JP4730434B2 (ja) * | 2008-12-25 | 2011-07-20 | 日本ビクター株式会社 | スクリーン組立体及び背面投射型映像表示装置 |
JP5358280B2 (ja) * | 2009-05-12 | 2013-12-04 | 日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 | 投写ボード装置、及びこれに用いる透過型スクリーン |
CN101956950B (zh) * | 2009-07-15 | 2012-09-05 | 颖台科技股份有限公司 | 光学薄板及其制作方法与背光模块 |
CN106569383B (zh) | 2016-10-31 | 2018-07-20 | 海信集团有限公司 | 一种背投影显示系统 |
CN111796346A (zh) * | 2020-07-31 | 2020-10-20 | 苏州诚思数字技术有限公司 | 一种防重影菲涅尔透镜及其制备方法 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US390278A (en) * | 1888-10-02 | Waltee beeceoft | ||
US5400114A (en) * | 1991-09-05 | 1995-03-21 | Hitachi, Ltd. | Rear-projection screen and a rear projection image display employing the rear-projection screen |
US5158153A (en) * | 1991-09-17 | 1992-10-27 | Lubriquip, Inc. | Box lubricator reservoir and reduction drive mechanism |
JP3090741B2 (ja) | 1991-12-07 | 2000-09-25 | 三菱レイヨン株式会社 | レンズシート |
ES2166432T3 (es) * | 1995-07-29 | 2002-04-16 | Sanyo Chemical Ind Ltd | Composicion de resina endurecible por la luz ultravioleta para lente de fresnel, lente de fresnel y pantalla de retroproyeccion. |
KR100446223B1 (ko) * | 1997-01-20 | 2004-11-20 | 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 | 투과형스크린 |
KR100377970B1 (ko) * | 1998-12-02 | 2003-03-29 | 가부시키가이샤 구라레 | 광학소자 및 프레넬 렌즈 시트 |
US6407859B1 (en) * | 1999-01-13 | 2002-06-18 | 3M Innovative Properties Company | Fresnel lens for projection screen |
US6665118B2 (en) * | 2000-08-30 | 2003-12-16 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Rear-projection screen and rear-projection image display |
JP4099964B2 (ja) * | 2000-09-29 | 2008-06-11 | 株式会社日立製作所 | 背面投写型ディスプレイ装置及びそれに用いられる透過型スクリーン |
-
2002
- 2002-01-24 JP JP2002015537A patent/JP3868819B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2003
- 2003-01-24 US US10/350,174 patent/US6836363B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2003-01-24 CN CNB031206719A patent/CN100405216C/zh not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003215716A (ja) | 2003-07-30 |
US20030137729A1 (en) | 2003-07-24 |
CN100405216C (zh) | 2008-07-23 |
US6836363B2 (en) | 2004-12-28 |
CN1442749A (zh) | 2003-09-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3868819B2 (ja) | フレネルレンズシート、透過型投影スクリーン、および透過型投影ディスプレイ | |
US6307675B1 (en) | Rear-projection screen for use with a liquid crystal panel as a video source | |
US7453638B2 (en) | Fresnel lens sheet, rear projection screen, and rear-projection-type display | |
JP3339765B2 (ja) | 背面投射型スクリーン | |
CN109917613B (zh) | 反射型屏幕和影像显示系统 | |
JP2017156452A (ja) | 反射スクリーン、映像表示装置 | |
JP2003050427A (ja) | フレネルレンズシートおよび透過型投影スクリーン | |
JP2001005103A (ja) | 背面投射型スクリーンとその製造方法及び背面投射型ディスプレイ | |
JP2006208610A (ja) | 透光性基板及び透過型光学部材 | |
JP6272013B2 (ja) | 反射型スクリーン、映像表示システム | |
JP2008096930A (ja) | 光学シート、面光源装置、透過型表示装置 | |
JP2018109687A (ja) | 反射スクリーン、映像表示装置 | |
JP2004347621A (ja) | 透過型スクリーン | |
JPH05341385A (ja) | レンズシート | |
JP2007316415A (ja) | シート状部材、透過型スクリーンおよび背面投射型映像表示装置 | |
JP2014199380A (ja) | 反射スクリーン、映像表示システム | |
JP2007025178A (ja) | 透過型スクリーンおよび背面投射型ディスプレイ装置 | |
JP2008033097A (ja) | フレネルレンズシートおよび透過型スクリーン | |
CN112255877A (zh) | 一种反射式侧向投影屏幕及投影系统 | |
JP2006208611A (ja) | 透光性基板及び透過型光学部材 | |
JP4984378B2 (ja) | レンチキュラーレンズシート及びこれを用いた透過型スクリーン | |
JP3339764B2 (ja) | 液晶プロジェクション用背面投射型スクリーン | |
JP3056571B2 (ja) | レンズシート | |
JP2015055855A (ja) | 反射型スクリーン、映像表示システム | |
JP2007178501A (ja) | 透過型スクリーンおよび投射型ディスプレイ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050118 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060626 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060704 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060901 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061010 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061011 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091020 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101020 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111020 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |