JPWO2004058438A1 - ラジアスエンドミル - Google Patents
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Abstract
Description
このラジアスエンドミルは、図31に示すように工具本体1の先端に底刃2を、またその外周には所定の捩れ角θ1の外周刃3を配したエンドミルにおいて、刃先コーナ付近のコーナ刃4の捩れ角θ2がこのコーナ刃4に接続している外周刃3の捩れ角θ1より弱くしてあるものであり、上記コーナ刃4にはコーナーRが付けられている。このようなラジアスエンドミルでは、コーナ刃4先端近傍では弱い捩れ角θ2を有するから刃先コーナが極端な鋭角になることなく、コーナアールの加工が容易でかつ精度も維持でき刃先コーナ部が薄くなって刃が欠損することがなく、しかも切削の中心となる外周刃3部分では切削性のよい強い捩れ角θ1をもつためにチタン合金やステンレス鋼のごとき切削しにくい材料を容易かつ精度よく切削することができ、工具費の節減及びフライス加工の作業能率を著しく向上させることができるとされている。
ところが、このラジアスエンドミルでは、このように外周刃3先端側のコーナアールが付けられたコーナ刃4の捩れ角θ2が弱くされていて、すなわちこのコーナ刃4およびコーナ刃4に連なって内周側に延びる底刃2の軸方向すくい角が小さくされているため、これら底刃2およびコーナ刃4の刃先角を大きくすることができて上述のように欠損を防止することができる反面、切れ味は鈍くなることが避けられない。しかるに、例えば切り込み量が小さくて切削の中心が外周刃3側ではなく底刃2側であるような場合、底刃2の内周側では工具本体1の中心軸線Oからの距離が短いために切削速度が遅く、従って切削時の負荷は大きくなってより高い刃先強度が求められるのに対し、底刃2外周側のコーナ刃4では切削速度が速いために切削負荷はむしろ小さく、刃先強度よりは鋭い切れ味が要求されるが、このように底刃2からコーナ刃4に亙って軸方向すくい角が小さくされたラジアスエンドミルでは、却って切削抵抗の増大を招いたりするおそれがあった。
また、特にこのようなラジアスエンドミルによって金型の斜面や曲面を切削加工する場合には、上記刃先コーナ付近のコーナアールが付けられたコーナ刃4が多用されるため、そのような部分において切刃の切れ味が悪くて切削抵抗が大きいと、加工効率の向上など望むべくもない。さらに、上記従来のラジアスエンドミルでは、上記コーナ刃4に接続している外周刃3が捩れ角θ2から強い一定の捩れ角θ1に至る捩れ角の漸増部5を備えていて、捩れ角が徐々に変化させられており、これに伴い切刃4に連なるすくい面もその傾斜が徐々に変化するように滑らかに連続した面とされるため、上記コーナ刃4によって生成された切屑がこのようなすくい面に沿って伸び気味に流れ出てしまい、切屑処理性の悪化を招くおそれ問題もあった。
さらに、図32は、この従来のラジアスエンドミルの要部拡大図であり、底刃2のすくい面2Aの内縁2B(すくい面2Aと、このすくい面2Aから工具回転方向T前方側に屹立する壁面との境界線)と、コーナ刃4のすくい面4Aの内縁4B(すくい面4Aと、このすくい面4Aから工具回転方向T前方側に屹立する壁面との境界線)とが鈍角に交差することによって、これらすくい面2A,4A上には、コーナ刃4側に凸となる角部6が形成されている。
しかしながら、このようなラジアスエンドミルでは、底刃2のすくい面2Aの内縁2Bとコーナ刃4のすくい面4Aの内縁4Bとの交差部分である角部6が存在している分だけ、底刃2およびコーナ刃4から内縁2B,4Bまでの間隔が小さくならざるを得ず、これに伴い切屑を排出するための空間も大きく確保できなくなってしまうので、切屑排出性を悪化させるという問題があった。
特に、外周刃3と底刃2との交差部分(コーナ部)を構成するコーナ刃4がなす略円弧の曲率半径rと工具本体1の直径Dとの比r/Dが、0.2以上に設定されたようなラジアスエンドミルや、コーナ刃4がなす略円弧の曲率半径rが、工具本体1の直径Dと心厚dとに対して、(D−d)/2以上に設定されたようなラジアスエンドミルでは、コーナ刃4が大きくなって、底刃2およびコーナ刃4から内縁2B,4Bまでの間隔が小さくなりがちであるので、上記のような切屑排出性の悪化の傾向が顕著になっていた。
また、このような内縁2B,4B同士が交差してできる角部6には、切屑が引っかかりやすくなっており、この角部6の存在が、さらなる切屑排出性の悪化を招いてしまう。
そして、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転される工具本体の先端部外周に螺旋状に捩れる切屑排出溝を形成し、この切屑排出溝の工具回転方向を向く壁面の先端部の内周側には、上記軸線に対する傾斜角が上記切屑排出溝の捩れ角よりも小さな角度をなす主ギャッシュ面を形成して、この主ギャッシュ面の先端に底刃を形成するとともに、この主ギャッシュ面の外周側には、上記軸線に対する傾斜角が上記主ギャッシュ面よりも大きくされた副ギャッシュ面を、該主ギャッシュ面に対して段差部を介して後退するように形成し、この副ギャッシュ面の先端から外周にかけて概略凸円弧状をなすコーナ刃を上記底刃の外周側に連なるように形成したことを特徴とする。
従って、このように構成されたラジアスエンドミルにおいては、上記切屑排出溝の先端部内周側にこの切屑排出溝の捩れ角よりも小さな角度で軸線に対して傾斜する主ギャッシュ面が形成されて、その先端に底刃が形成されているため、この底刃の刃先角を大きくすることができて、上述のような大きな切削負荷に対しても十分に抗しうる切刃強度を確保することができる。そして、その一方で、この主ギャッシュ面の外周側には、軸線に対する傾斜角が主ギャッシュ面よりも大きくされた副ギャッシュ面が形成され、この副ギャッシュ面の先端外周部に凸円弧状のコーナ刃が形成されているため、このコーナ刃についてはその軸方向すくい角を底刃よりも大きくすることができて、鋭い切れ味を与えることが可能となる。しかも、このコーナ刃に連なってそのすくい面となる副ギャッシュ面は、底刃のすくい面となる主ギャッシュ面に対して段差部を介して後退させられており、従ってコーナ刃によって生成された切屑をこの段差部に衝突させることにより、切屑が伸び気味に流出する前に抵抗を与えて切屑をカールさせたり分断させたりし、切屑処理性の向上を図ることも可能となる。
ただし、この主ギャッシュ面と副ギャッシュ面との段差部が、例えば副ギャッシュ面に対して垂直に形成されていたりしていると、上述のようにコーナ刃によって生成された切屑がこの段差部に衝突させられたときに詰まりを生じて切屑排出性が損なわれ、却って円滑な切屑処理を阻害するおそれが生じるので、この段差部は主ギャッシュ面側から副ギャッシュ面側に向かうに従い漸次後退する傾斜面とされるのが望ましい。
また、この場合の段差部がなす傾斜面の傾斜角は、上記副ギャッシュ面に垂直な方向に対して30〜60°の範囲とされるのが望ましい。これは、この傾斜角が30°未満であって段差部の立ち上がりが急勾配であると上述の切屑の詰まりを十分に防ぐことができなくなるおそれがある一方、傾斜角が60°を上回るほど傾斜が緩やかであると、衝突した切屑に十分に抵抗を与えて確実な処理を図ることができなくなるおそれが生じるからである。
さらに、このように段差部を傾斜面とした場合において、この傾斜面は、上記傾斜角が一定とされた平面状のものであってもよいが、該傾斜面を凹曲面とすれば衝突した切屑をカールさせやすくなって一層確実な切屑処理を図ることが可能となる。
一方、本発明は、切屑排出性を良好に維持することができるラジアスエンドミルを提供することをも目的とする。
このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転される工具本体に、底刃と略円弧状のコーナ刃とが形成されたラジアスエンドミルにおいて、前記底刃のすくい面の内縁と前記コーナ刃のすくい面の内縁とが、滑らかに連続する一つの凸曲線として形成されていることを特徴とするものである。
このような構成とされた本発明では、底刃のすくい面の内縁とコーナ刃のすくい面の内縁とが滑らかに連続する一つの凸曲線として形成されていて、これらすくい面上に従来のような内縁同士が交差する角部が存在しないことから、この角部が存在しない分だけ、底刃及びコーナ刃とこれらのすくい面の内縁との間隔を大きくとることができる、つまり、切屑を排出するための空間を大きく確保することができて、切屑排出性を良好に維持することが可能となるのである。
さらに、同じく、底刃及びコーナ刃のすくい面の内縁同士が連続する一つの凸曲線として形成されていることから、生成された切屑が排出されていく際には、この切屑の引っかかりが生じにくくなって、スムーズな切屑排出を行うことができるので、これによっても、良好な切屑排出性の維持につながる。
また、前記底刃のすくい面と前記コーナ刃のすくい面とが、滑らかに連続する一つの曲面として形成されていることが好ましく、このように、底刃及びコーナ刃のすくい面が段差なく連続して連なることによって、これらのすくい面上を、生成された切屑がスムーズに通過していくので、さらなる切屑排出性の向上を図ることができる。
このような本発明は、前記コーナ刃がなす略円弧の曲率半径rと前記工具本体の直径Dとの比r/Dが、0.2以上に設定されているような場合や、前記コーナ刃がなす略円弧の曲率半径rが、前記工具本体の直径Dと心厚dとに対して、(D−d)/2以上に設定されているような場合、すなわち、コーナ刃が大きくなって、コーナ刃及び底刃とこれらのすくい面の内縁との間隔が小さくならざるを得ないような場合に大きい効果を期待することができる。
図5は本発明の第2の実施形態を示す工具本体11先端部の平面図、図6は図5に示す実施形態の側面図、図7は図5に示す実施形態の軸線O方向先端視の正面図、図8は図5におけるZZ断面図である。
図9は本発明の第3の実施形態を示すもので、図5におけるZZ断面図に相当する図である。
図10は本発明の第4の実施形態を示す平面図、図11は図10に示す実施形態の工具本体11先端部の断面図(図12におけるYY断面図)、図12は図10に示す実施形態の軸線O方向先端視の正面図である。図13ないし図15は図10に示す実施形態に取り付けられるスローアウェイチップ33を示すものであって、図13は平面図、図14は側面図、図15は正面図である。図16および図17は図10および図25に示す実施形態のクランプ機構34を示すものであって、図16は図10、図12および図25、図27におけるZZ断面図、図17は図16におけるZZ断面図(ただし、スローアウェイチップ33およびクランプネジ42は図示略)である。
図18は本発明の第5の実施形態によるラジアスエンドミルの平面図、図19は本発明の第5の実施形態によるラジアスエンドミルの側面図、図20は本発明の第5の実施形態によるラジアスエンドミルの先端面図、図21は本発明の第5の実施形態によるラジアスエンドミルの工具本体50の断面図である。
図22は本発明の第6の実施形態によるラジアスエンドミルの平面図、図23は本発明の第6の実施形態によるラジアスエンドミルの側面図、図24は本発明の第6の実施形態によるラジアスエンドミルの先端面図である。
図25は本発明の第7の実施形態を示す平面図、図26は図25に示す実施形態の工具本体11先端部の断面図(図27におけるYY断面図)、図27は図25に示す実施形態の軸線O方向先端視の正面図である。図28ないし図30は図25に示す実施形態に取り付けられるスローアウェイチップ60を示すものであって、図28は平面図、図29は側面図、図30は正面図である。
図31は従来のラジアスエンドミルの平面図、図32は図31に示す従来のラジアスエンドミルの要部拡大図である。
まず、図1ないし図17は、工具本体の切屑俳出溝の壁面先端部内周側に底刃を有する主ギャッシュ面が形成されるとともに、この主ギャッシュ面の外周側に副ギャッシュ面が段差部を介して形成されて、その先端から外周にかけてコーナ刃が形成されたラジアスエンドミルに係わる本発明の第1ないし第4の実施形態を示すものである。
このうち、図1ないし図4に示す本発明の第1の実施形態においては、工具本体11が超硬合金等の硬質材料により軸線Oを中心とした概略円柱状に形成されている。なお、この工具本体11は、軸線Oに関して回転対称形状となるように形成されている。
この工具本体11の先端部(図1および図2において左側端部)の外周には一対の切屑排出溝12が、先端から後端側に向かうに従い上記軸線O回りに切削加工時の工具回転方向Tの後方側に一定の捩れ角αで螺旋状に捩れるように形成されている。
この切屑排出溝12の工具回転方向T側を向く壁面13は、軸線Oに直交する断面において工具回転方向Tの後方側に凹む凹曲面状に形成されていて、その外周側辺稜部には外周刃14が、また先端側には底刃15がそれぞれ形成されている。さらに、これら外周刃14と底刃15とが交差する該壁面13の先端外周側のコーナ部には、この先端外周側に向けて凸となる概略円弧状のコーナ刃16が、上記外周刃14と底刃15に連なるように形成されている。
ここで、切屑排出溝12の工具回転方向Tを向く上記壁面13の先端部には、その内外周に本実施形態では二段のギャッシュが形成されていて、このうち一段目のギャッシュによって該壁面13の先端部内周側には主ギャッシュ面17が形成されており、上記底刃15はこの主ギャッシュ面17の先端縁に形成されている。
この主ギャッシュ面17は、上記壁面13の先端部内周側を軸線Oに略平行な方向に切り欠くようにして平面状に形成されたものであり、従ってこの主ギャッシュ面17の軸線Oに対する傾斜角は略0°とされて切屑排出溝12の上記捩れ角αよりも小さくされる。また、底刃15は、図3に示すように軸線O方向先端視において工具本体11の内周から外周側に向けて直線状に延びるように形成されて、上記傾斜角と同じ0°の軸方向すくい角が与えられることとなる。
ただし、本実施形態では、底刃15は上記主ギャッシュ面17に対向する平面視には図1に示すように外周側に向かうに従い先端側に向かうように僅かに傾斜させられており、これにより該底刃15にはすかし角が与えられている。
一方、上記壁面13の先端部外周側には、上記主ギャッシュ面17の外周側に隣接するようにして、二段目のギャッシュによって副ギャッシュ面18が上記コーナ部の内側に形成されており、上記コーナ刃16はこの副ギャッシュ面18の先端外周側の辺稜部に形成されている。
この副ギャッシュ面18は、主ギャッシュ面17と同じように上記壁面13の先端部外周側を平面状に切り欠くように形成されたものであるが、主ギャッシュ面17が上述のように軸線Oに略平行に延びているのに対し、上記底刃15とコーナ刃16との交点Pにおいて主ギャッシュ面17と交差して軸線O方向後端側に向かうに従い主ギャッシュ面17に対し工具回転方向Tの後方側に漸次後退するように傾斜させられている。従って、この副ギャッシュ面18の軸線Oに対する傾斜角βは、軸線Oに対する傾斜角が0°となる主ギャッシュ面17よりも正角側に大きくされることとなる。
また、こうして副ギャッシュ面18が主ギャッシュ面17に対して後退するように形成されることにより、副ギャッシュ面18は段差部19を介して主ギャッシュ面17に隣接することとなる。そして、本実施形態ではこの段差部19は、軸線Oに直交する断面において図4に示すように主ギャッシュ面17に垂直な平面状の壁面として形成されるとともに、副ギャッシュ面18にも垂直とされ、さらに図1に示すように上記交点Pにおいて底刃15およびコーナ刃16と交差させられて、上記すかし角が与えられた底刃15に略垂直に延びるようにされている。
さらに、上記副ギャッシュ面18は、その軸線Oに対する傾斜角βが上記切屑排出溝12の軸線Oに対する捩れ角αよりは小さくなるようにされている。従って、この副ギャッシュ面18の後端は、図1に示すように主ギャッシュ面17と上記壁面13との交差稜線Lの外周端を後端側に越えたところで該壁面13と交差し、その交差稜線Mの外周端が外周刃14とコーナ刃16との交点Qとされる。ただし、副ギャッシュ面18が小さい場合などは、このような構成が採られなくてもよい。
なお、これらの交差稜線L,Mは、壁面13が上述のような凹曲面とされていることから、上記平面視において図1に示すように先端側に向けて凸となる凸曲線状に形成される。
また、上記コーナ刃16は、直線状とされた上記底刃15に対しては上記交点Pにおいて滑らかに接するようにされる一方、この交点Pから該コーナ刃16がなす凸円弧に沿って後端外周側に向かうに従い、上記副ギャッシュ面18の傾斜角βに合わせて回転方向Tの後方側に向かうように傾斜して、上記交点Qにおいて外周刃14と交差させられている。
従って、このように構成されたラジアスエンドミルにおいては、まず切屑排出溝12の工具回転方向Tを向く壁面13の先端部内周側に、この切屑排出溝12の捩れ角αよりも軸線Oに対して小さな傾斜角(0°)をなす主ギャッシュ面17が形成されており、底刃15はこの主ギャッシュ面17の先端に形成されているので、上記壁面13をそのまま先端側に延長して底刃を形成した場合に比べ、底刃15の刃先角を大きくすることができる。このため、工具本体11の内周側にあって切削速度が遅く、大きな切削負荷が作用する底刃15においては、その刃先強度を十分に確保することができ、切刃にチッピングや欠損などが生じるのを防いで工具寿命の延長を図ることができる。
その一方で、この主ギャッシュ面17の外周側の壁面13先端部には、該主ギャッシュ面17よりも軸線Oに対して大きな傾斜角βで後端側に向かうに従い工具回転方向Tの後方側に傾斜する傾斜する副ギャッシュ面18が形成されており、底刃15の外周側に連なる略凸円弧状のコーナ刃16はこの副ギャッシュ面18の先端外周側辺稜部に形成されているので、このコーナ刃16には鋭い切れ味を与えることができて切削抵抗の低減を図ることができる。従って、特にこのコーナ刃16を多用することとなる金型の斜面や曲面の切削加工において、切削効率の向上を図ることが可能となる。
しかも、本実施形態では、この副ギャッシュ面18の傾斜角βは、主ギャッシュ面17よりは大きいものの、切屑排出溝12の捩れ角αよりは小さくされており、従ってこの壁面13をそのまま工具本体11の先端まで延長してコーナ刃を形成した場合と比べると、該コーナ刃16には大きな刃先角を確保することができてこのコーナ刃16のチッピングや欠損も防止することが可能となる。
また、このように軸線Oに対する傾斜角βが主ギャッシュ面17と異なる副ギャッシュ面18が、互いの先端側に形成された底刃15とコーナ刃16とを上記交点Pにおいて滑らかに連続させて壁面13の先端部に形成されることにより、これら主ギャッシュ面17と副ギャッシュ面18との間には、副ギャッシュ面18が主ギャッシュ面17に対して後退するようにして、副ギャッシュ面18に対して屹立する立壁面状の上述のような段差部19が形成されることとなる。そして、この段差部19は、上記交点Pから底刃15に略垂直に延びるように、すなわち工具本体11の外周側を向くように形成されるので、金型の斜面や曲面の切削加工の際などに上記コーナ刃16の特にコーナ部突端から外周側にかけての部分で生成された切屑は、この副ギャッシュ面18上を流れ出て上記段差部19に衝突させられることとなる。
このため、切屑が伸び気味に流出してもこの段差部19に衝突することによって抵抗を受けてカールさせられたり分断させられたりして処理されるので、上記構成のラジアスエンドミルによれば、このような切屑の処理性の向上をも図ることができ、コーナ刃16による切削抵抗が低減されることとも相俟って、一層円滑な金型等の切削加工を促すことが可能となる。
なお、上記第1の実施形態では、この段差部19が軸線Oに直交する断面において主ギャッシュ面17に垂直、かつ副ギャッシュ面18にも垂直となるようにされており、従って該段差部19に衝突した切屑により大きな抵抗を与えることができてその確実な処理を図ることが可能であるが、その反面このように立壁状をなす段差部19の副ギャッシュ面18に対する角度が急勾配であると、切削条件等によっては上述のようにこの副ギャッシュ面18上を流出した切屑が該段差部19に衝突した際に抵抗を受けるだけではなく流出自体が阻まれて詰まりを生じてしまい、これによって円滑な切屑の排出が阻害されて却って切屑処理性が損なわれてしまうおそれがある。
そこで、このような場合には、図5ないし図8に示す本発明の第2の実施形態のラジアスエンドミルのように、段差部20を主ギャッシュ面17側から副ギャッシュ面18側に向かうに従い漸次後退する傾斜面とするのが望ましい。なお、これら図5ないし図8に示す第2の実施形態において、図1ないし図4に示した第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。
ここで、この第2の実施形態における段差部20は、第1の実施形態の段差部19と同様に図5に示すように底刃15とコーナ刃16との交点Pから底刃15に略垂直な方向に延びるようにされているが、第1の実施形態のように主ギャッシュ面17や副ギャッシュ面18に対して垂直とされてはおらず、図8に示すように軸線Oに直交する断面において主ギャッシュ面17から副ギャッシュ面18に向かうに従い一定の傾斜角で主ギャッシュ面17から後退する平面状の傾斜面とされている。また、こうして一定とされた段差部20がなす傾斜面の傾斜角は、本実施形態では上記図8に示すように軸線Oに直交する断面における副ギャッシュ面18に垂直な方向に対しての傾斜角γとして、30〜60°の範囲とされている。
従って、このように構成された第2の実施形態のラジアスエンドミルにおいては、上記段差部20が上述のように主ギャッシュ面17側から副ギャッシュ面18側に向かうに従い漸次後退する傾斜面とされているので、副ギャッシュ面18側から見た段差部20の勾配は第1の実施形態の段差部19よりも緩やかとなる。従って、コーナ刃16において生成された切屑がこの副ギャッシュ面18上を流れ出てこの段差部20に衝突した場合でも、この段差部20によって抵抗を受けてカールまたは分断されながらも、該段差部20がなす傾斜面の傾斜に沿って案内されて詰まりを生じることなく確実に排出される。
また、本実施形態では、この段差部20がなす傾斜面の傾斜角γが、副ギャッシュ面18に垂直な方向に対して30〜60°の範囲とされており、このため上述のように確実に切屑の詰まりを防止して円滑な排出を促しつつも、該切屑には十分な抵抗を与えてそのカールや分断などの円滑な処理を図ることができる。ここで、この傾斜角γが30°を下回るほど小さく、段差部20の立ち上がりが急勾配で垂直に近くなると切屑の詰まりを十分に防ぐことができなくなるおそれがある一方、傾斜角γが60°を上回るほど傾斜が緩やかすぎると、衝突した切屑に与えられる抵抗が小さくなって確実な処理を図ることができなくなるおそれが生じる。
一方、この第2の実施形態では上記段差部20が傾斜角γの一定な平面状の傾斜面に形成されているが、図9に示す第3の実施形態のように段差部21を凹曲面状に形成して、この段差部21の副ギャッシュ面18に垂直な方向に対する傾斜角が副ギャッシュ面18側から主ギャッシュ面17側に向かうに従い漸次小さくなるようにしてもよい。なお、この図9は、上記第2の実施形態の図5におけるZZ断面に相当する図であって、この第2の実施形態と共通する部分には、やはり同一の符号を配してある。
従って、このようにされた第3の実施形態においても、段差部21は主ギャッシュ面17側から副ギャッシュ面18側に向かうに従い漸次後退する傾斜面状となるため、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。その上、副ギャッシュ面18側から見た傾斜が主ギャッシュ面17側に向かうに従い漸次急勾配となってゆくので、副ギャッシュ面18上を流出した切屑は、初めは段差部21の緩やかな勾配の部分に衝突することとなってその詰まりが確実に防止される一方、そのまま主ギャッシュ面17側の急勾配の部分に案内されるように押し出されて徐々に大きな抵抗を受けることにより、一層効率的にカール、分断させられて処理されることとなる。すなわち、この第3の実施形態のラジアスエンドミルによれば、第1の実施形態の優れた切屑処理性と第2の実施形態の円滑な切屑排出性とを両立することができて、より効果的である。
次に、図10ないし図17は、このように主ギャッシュ面17の外周側に副ギャッシュ面18が段差部19,20,21を介して形成された本発明を、スローアウェイ式のラジアスエンドミルに適用した場合の第4の実施形態を示すものである。なお、この第4の実施形態でも、上記第1ないし第3の実施形態と共通する構成要素には同一の符号を配して説明を簡略化する。
すなわち、これら第1ないし第3の実施形態では超硬合金等の硬質材料よりなる概略円柱状の工具本体11に、切屑排出溝12や主、副ギャッシュ面17,18、段差部19,20,21および外周刃14、底刃15、コーナ刃16が直接形成されていたのに対し、この第4の実施形態では概略円柱状のホルダ31の先端部にチップ取付座32が形成され、このチップ取付座32にスローアウェイチップ33がチップクランプ機構34によって着脱可能に取り付けられて工具本体11が構成されており、このスローアウェイチップ33に上記切屑排出溝12や主、副ギャッシュ面17,18、段差部19,20,21および外周刃14、底刃15、コーナ刃16が形成されている。なお、ホルダ31は鋼材等によって形成されるとともに、スローアウェイチップ33は超硬合金等の硬質材料によって形成されている。
ここで、ホルダ31の先端部は半球状とされており、上記チップ取付座32は、このホルダ31の先端部を、工具本体11の軸線Oを含む平面に沿って先端側に開口するように切り欠いた、該軸線Oに直交する一方向に延びる凹溝状をなしていて、この軸線Oと平行かつ互いにも平行とされて対向する一対の壁面35,36と、これらの壁面35,36に対して垂直とされるとともに軸線Oにも直交してホルダ31の先端側を向く底面37とから形成されている。
一方、スローアウェイチップ33は、このような凹溝状のチップ取付座32に嵌め入れ可能な略四角形の平板状とされていて、こうしてスローアウェイチップ33を嵌め入れた状態で上記壁面35,36に密着する互いに平行な一対の側面38,39とこれらの側面38,39に垂直とされて上記底面37に密着する後端面40とを備えている。さらに、これらの側面38,39間にはスローアウェイチップ33の略中央を側面38,39に垂直に貫通する断面円形の取付孔41が形成されている。
そして、このようにスローアウェイチップ33をチップ取付座32に嵌め入れて上記クランプ機構34で固定することにより工具本体11を構成した状態で、この工具本体11の先端部外周に位置することとなるスローアウェイチップ33の一対の周面には切屑排出溝12がそれぞれ螺旋状に形成され、その工具回転方向T側を向く壁面13の外周側辺稜部には外周刃14が形成されるとともに、先端内周側には主ギャッシュ面17が形成されてその先端側辺稜部に底刃15が形成され、またこの主ギャッシュ面17の外周側には段差部19,20,または21を介して副ギャッシュ面18が形成されて、その先端から外周にかけての辺稜部に概略凸円弧状のコーナ刃16が形成されている。
なお、このチップ取付座32に嵌め入れられたスローアウェイチップ33は、上記取付孔41の中心線Xが工具本体11の軸線Oに直交するように位置決めされて上記クランプ機構34により固定され、かつこうして工具本体11を構成した状態で、この軸線Oに関して対称な形状に形成されている。また、ホルダ31の半球状の上記先端部のうち、スローアウェイチップ33の一対の切屑排出溝12の工具回転方向T側に隣接する部分は、この半球の半径よりも大きな半径の円筒面によって切り欠かれた切欠部31Aとされている。
従って、このように外周刃14、底刃15、およびコーナ刃16や主ギャッシュ面17、副ギャッシュ面18、および段差部19,20,21をスローアウェイチップ33に形成したこの第4の実施形態のスローアウェイ式のラジアスエンドミルでも、段差部19,20,21の形態に応じて上記第1ないし第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
ところで、本実施形態の上記クランプ機構34では、上記チップ取付座32に嵌め入れられたスローアウェイチップ33をクランプするのに、このチップ取付座32を間にして上記壁面35,36側に分けられたホルダ31先端部のうち一方の側(壁面36側)から挿通したクランプネジ42を上記スローアウェイチップ33に貫通させて他方の側(壁面35側)にねじ込むことにより、このホルダ31先端部を弾性変形させてスローアウェイチップ33を挟み込むとともに、クランプネジ42自体も弾性変形させてそのねじ込み方向に交差する方向に撓ませることにより、その撓み方向にスローアウェイチップ33を押し付けてクランプするようにされている。
ここで、このクランプネジ42は、その一端に雄ネジ部42Aを有するとともに、他端には裏面が円錐面とされた皿頭状の頭部42Bを有し、これら雄ネジ部42Aと頭部42Bとの間は、上記取付孔41に密着して嵌め入れ可能な外径と上記チップ取付座32の壁面35,36間の間隔よりも僅かに大きな軸長とを有する円柱状の軸部42Cとされている。
また、凹溝状の上記チップ取付座32によって分けられたホルダ31の先端部のうち、このチップ取付座32の上記壁面35側の部分(上記他方の側の部分)には、この部分を壁面35に垂直に貫通するネジ孔43が、上述のように位置決めされたスローアウェイチップ33の上記中心線Xと同軸となるように形成されている。このネジ孔43の壁面35に開口する部分は、スローアウェイチップ33の上記取付孔41と同内径の断面円形孔43Aとされて、クランプネジ42の上記軸部42Cのうち雄ネジ部42A側の端部が密着して嵌め入れ可能とされており、この円形孔43Aよりも壁面35と反対側の部分に、クランプネジ42の上記雄ネジ部42Aがねじ込まれる雌ネジ部43Bが形成されている。
一方、ホルダ31先端部のうちチップ取付座32の上記壁面36側の部分(上記一方の側の部分)にも、この部分を貫通して上記クランプネジ42が挿通される挿通孔44が壁面36に垂直に形成されている。この挿通孔44は、その上記壁面36に平行な断面が、上述のように位置決めされたスローアウェイチップ33の上記中心線X方向におけるいずれの位置でも、図17に示すように軸線Oに平行、すなわちクランプネジ42がねじ込まれる上記中心線X方向に交差する方向に延びる長軸を有する長円形状をなすように形成された長孔とされている。また、この長円の円周のうち工具本体11先端側(図17において左側)の1/2円弧の部分は、その中心が上記中心線X上に位置させられているとともに、この先端側の1/2円弧部分と後端側の1/2円弧部分との間は、これらの1/2円弧の両端における一対の接線によって上記長軸に平行かつ互いにも平行に結ばれている。
さらに、この挿通孔44の壁面36に開口する部分は、その上記断面がなす長円の1/2円弧の内径(直径)と、そして上記一対の接線間の間隔すなわち上記長円の幅Wが、反対側の壁面35の上記ネジ孔43の円形孔43Aの内径(直径)E、およびスローアウェイチップ33の取付孔41の内径(直径)と等しい大きさとされて、クランプネジ42の上記軸部42Cが少なくとも上記一対の接線部分と密着して嵌め入れ可能な幅とされた係合部44Aとされている。また、この係合部44Aよりも壁面36とは反対側の部分は、その上記断面がなす長円の1/2円弧の半径および上記一対の接線間の間隔が壁面36と反対側に向かうに従い漸次大きくなるように傾斜する傾斜部44Bとされ、この傾斜部44Bの傾斜角はクランプネジ42の頭部42B裏面がなす上記円錐面のテーパ角と等しくされている。
なお、この傾斜部44Bよりもさらに壁面36とは反対側のホルダ31先端部外周に開口する開口部44Cでは、挿通孔44の上記断面がなす長円の1/2円弧の内径(直径)および上記接線間の間隔は、上記頭部42Bの直径よりも大きな一定の大きさとされている。また、チップ取付座32の底面37の壁面36側には、ホルダ31先端部を弾性変形し易くするために、底面37から工具本体11の後端側に凹む幅の狭いスリット45が壁面36と平行に延びるように形成されている。
このようなクランプ機構34においては、上述のように取付孔41の中心線Xが軸線Oと直交するようにスローアウェイチップ33をチップ取付座32に嵌め入れることにより、互いに同内径(直径)Eとされたこの取付孔41とネジ孔43の上記円形孔43A、および挿通孔44の上記係合部44Aのうち工具本体11先端側の断面1/2円弧部分とが、中心線Xに中心を有する同一の円筒の内面上に位置させられる。そこで、挿通孔44の開口部44C側から挿通したクランプネジ42を取付孔41に通して、その雄ネジ部42Aをネジ孔43の上記雌ネジ部43Bにねじ込んでゆくと、このクランプネジ42の円柱状の軸部42Cが上記円筒の内面に密着するように嵌め入れられてスローアウェイチップ33が位置決めされる。
そして、さらにクランプネジ42をねじ込んでゆくと、その頭部42B裏面の円錐面が挿通孔44の傾斜部44Bのうちの工具本体11先端側の断面1/2円弧部分を押圧することにより、この挿通孔44が形成された上記壁面36側のホルダ31先端部が壁面35側に僅かに弾性変形させられ、これら両壁面35,36によって上記側面38,39が押し付けられるようにして、スローアウェイチップ33がチップ取付座32に挟み込まれて固定される。
また、これと同時に、クランプネジ42は、上述の頭部42B裏面の円錐面が挿通孔44の傾斜部44B先端側を押圧する力の反力により、この頭部42Bから軸部42Cにかけての部分が、挿通孔44の断面がなす長円の長軸に沿って工具本体11後端側に撓むように僅かに弾性変形させられる。そして、これに伴い、軸部42Cが嵌め入れられた上記取付孔41の内周面もこのクランプネジ42の撓み方向に押圧されるので、スローアウェイチップ33は、その上記後端面40がチップ取付座32の底面37に押し付けられるように工具本体11後端側にも押付力を受けて、より強固に固定される。なお、軸部42Cのうちネジ孔43の円形孔43Aに嵌め入れられた雄ネジ部42A側の端部は変形することがなく、クランプネジ42はこの部分を中心に頭部42B側が後端側に傾くように撓められる。
ところで、例えば上記特開昭59−175915号公報に記載のラジアスエンドミルのスローアウェイ化を図ったとして、本実施形態と同じようにホルダに形成された凹溝状のチップ取付座に嵌め入れられるスローアウェイチップにその切刃を形成し、このスローアウェイチップの取付孔に挿通されるクランプネジを備えたクランプ機構によりホルダ先端部とクランプネジとを弾性変形させてスローアウェイチップを固定するようにした場合を想定すると、このスローアウェイチップは、工具本体の軸線方向にはクランプネジの撓みによってチップ取付座底面に押し付けられることにより固定され、また、この軸線に直交する上記スローアウェイチップの取付孔の中心線方向にも、チップ取付座の両壁面がスローアウェイチップを挟み込んで押し付けることにより固定される。
しかしながら、これら工具本体の軸線と上記取付孔の中心線との双方に直交する方向、すなわちホルダ先端部に形成された凹溝状のチップ取付座が延びる方向には、スローアウェイチップは、その上記取付孔に挿通されたクランプネジの軸部によって支持されるだけとなる。その一方で、このクランプネジの軸部を弾性変形可能とするには、軸部の弾性変形する部分が挿通されるホルダ先端部の挿通孔は、この軸部の外径よりも大きいものとされなければならないため、例えば単にこのホルダ先端部の挿通孔を上記軸部外径よりも大きくしただけでは、スローアウェイチップを位置決めしてからクランプネジをねじ込んで固定するときや切削加工時に負荷が作用したときに、クランプネジが上記チップ取付座の延びる方向にも撓んでスローアウェイチップがずれ動いてしまい、加工精度が著しく損なわれるおそれがある。
そこで、本実施形態では上述のように、クランプネジ42が挿通されるホルダ31先端部の上記壁面36側の挿通孔44を断面長円形とするとともに、この挿通孔44に、クランプネジ42の軸部42Cを嵌め入れ可能な幅Wとされた係合部44Aを形成することにより、クランプネジ42の弾性変形による上記軸線O方向への撓みを許容しつつも、この軸線O方向と上記中心線X方向(クランプネジ42のねじ込み方向)との双方に垂直な上記チップ取付座32が延びる方向へのクランプネジ42の撓みは、この方向に軸部42Cを係合部44Aに係合させることによって拘束するようにしている。
すなわち、本実施形態では、上述のようなスローアウェイチップ33のずれによる加工精度の劣化を防ぐことを目的として、そのクランプ機構34が、ホルダ31先端部に形成された凹溝状のチップ取付座32に嵌め入れられるスローアウェイチップ33を、上記チップ取付座32を間にした上記ホルダ31先端部の一方の側から挿通されて上記スローアウェイチップ33を貫通するクランプネジ42を上記ホルダ31先端部の他方の側にねじ込むことにより、このホルダ31先端部の両側で挟み込むとともに、上記クランプネジ42をそのねじ込み方向に交差する方向に撓ませることによってその撓み方向に押し付けてクランプするスローアウェイチップ33のクランプ機構34であって、上記ホルダ31先端部の一方の側に形成されて上記クランプネジ42が挿通される挿通孔44には、上記ホルダ31先端部の他方の側に該クランプネジ42がねじ込まれた状態でこのクランプネジ42の軸部42Cが嵌め入れ可能な幅Wを有して上記撓み方向に延びる長孔状の係合部44Aが形成されていることを特徴とするスローアウェイチップ33のクランプ機構34とされている。
従って、上記軸部42Cがこの係合部44Aと係合することで、クランプネジ42のねじ込み方向に交差する方向のうち上記撓み方向以外にクランプネジ42が撓むことがなくなり、クランプネジ42のねじ込み時や加工時にスローアウェイチップ33がずれ動いてしまうのを防ぐことができる。このため、スローアウェイチップ33を、工具本体11の軸線Oに関して正確に対称となるように保持して切削加工を行うことができ、高い加工精度を得ることが可能となる。
また、本実施形態では、ホルダ31先端部の上記他方の側に形成されてクランプネジ42がねじ込まれるネジ孔43に、上記軸部42Cの端部が嵌め入れ可能な円形孔43Aが形成されており、従ってこの端部側に形成されるクランプネジ42の雄ネジ部42Aには撓みによる負担をかけることなく、該端部を中心に軸部42Cを撓ませることができて、クランプネジ42の損傷を防ぐことができる。そして、さらにこの円形孔43Aの内径(直径)Eと上記係合部44Aの幅Wとが等しくされるとともに、これら円形孔43Aと係合部44Aとに嵌め入れられるクランプネジ42の上記軸部42Cも外径一定の円柱状とされているので、この軸部42Cにおいても撓みによる負担を軽減するとともに、該軸部42Cを一様に撓ませることができて、その損傷を防止することができる。
しかも、この係合部44Aは断面が長円形とされていて、その工具本体11先端側すなわち上記撓み方向の反対側は、上記円形孔43Aと等しい内径(直径)Eの1/2円弧とされて、上述のようにこの円形孔43Aと同一の円筒面上に位置するようにされている。このため、このような円形孔43Aおよび係合部44Aを形成する際には、まずドリル等によって内径Eの上記円筒面部分を穴明けして円形孔43Aと係合部44Aの上記1/2円弧部分を形成しておき、次いでこの円筒面の内径(直径)Eすなわち係合部44Aの上記幅Wで係合部44Aを上記撓み方向側に拡げるようにエンドミル等により切削加工を行えばよく、これら円形孔43Aおよび係合部44Aを正確に形成するための加工が容易であるという利点も得ることができる。
なお、このようなスローアウェイチップ33のクランプ機構34自体は、本実施形態のようなスローアウェイ式のラジアスエンドミルのほかに、スローアウェイ式のボールエンドミルやスクエアエンドミル、あるいはこれら以外の各種のスローアウェイ式切削工具にも適用することが可能である。
次に、図18ないし図30は、底刃のすくい面の内縁とコーナ刃のすくい面の内縁とが滑らかに連続する一つの凸曲線として形成されたラジアスエンドミルに係わる本発明の第5ないし第8の実施形態を示すものである。
このうち第5の実施形態によるラジアスエンドミルは、図18ないし図21に示すように、例えば超硬合金等の硬質材料から構成された、軸線O回りに回転される略円柱状の工具本体50を有している。なお、この工具本体50も軸線Oに関して対称な形状となるように形成されている。
この工具本体50の外周には、周方向で略等間隔に、例えば二つの切屑排出溝51が、工具本体50の外周面に開口するように形成されており、これら二つの切屑排出溝51は、軸線O方向の後端側に向かうに従い工具回転方向T後方側に向けて、所定の捩れ角θで軸線Oを中心として螺旋状に捩れるように形成されている。
工具本体50の先端には、周方向で等間隔に、例えば二つのギャッシュ52が、工具本体50の先端面に開口するとともに、この先端面を複数に分割するように形成されており、これら二つのギャッシュ52は、切屑排出溝51と同じく、軸線O方向の後端側に向かうに従い工具回転方向T後方側に向けて捩れるように形成されている。
ギャッシュ52は、その後端側部分が、切屑排出溝51の先端側部分に連続させられていて、ギャッシュ52と切屑排出溝51とが互いに連通した状態となっている。
また、工具本体50の外周に形成された切屑排出溝51の工具回転方向T前方側を向く壁面は、外周すくい面51Aとされており、これら外周すくい面51Aの外周側に位置する稜線部、すなわち、外周すくい面51Aと外周すくい面51Aに交差して工具本体外周側を向く外周逃げ面53との交差稜線部には、それぞれ外周刃54が形成されている。
ここで、工具本体50の先端に形成されたギャッシュ52の後端側部分が切屑排出溝51の先端側部分に連続するように形成されていることから、ギャッシュ52の工具回転方向T前方側を向く壁面における軸線O方向の後端側部分が、切屑排出溝51の工具回転方向T前方側を向く壁面である外周すくい面51Aの先端側部分にまで延在して、互いに連続するようになっている。
これにより、外周刃54の先端側一部分(外周刃先端部54A)が、ギャッシュ52の工具回転方向T前方側を向く壁面における軸線O方向の後端側部分を外周先端部すくい面52Cとして、この外周先端部すくい面52Cの外周側稜線部、すなわち、外周先端部すくい面52Cと工具本体50外周側を向く外周逃げ面53との交差稜線部に形成されていることになる。
また、ギャッシュ52の工具回転方向T前方側を向く壁面における軸線O方向の先端側部分については、その工具本体50内周側部分が先端すくい面52Aとされているとともに、工具本体50外周側部分がコーナすくい面52Bとされている。
そして、先端すくい面52Aの先端側に位置する稜線部、すなわち、先端すくい面52Aとこの先端すくい面52Aに交差して軸線O方向の先端側を向く先端逃げ面55との交差稜線部に、軸線O付近から工具本体50外周側へ延びる底刃56が形成されている。なお、この底刃56には、軸線O付近から工具本体50外周側へ向かうに従い軸線O方向の先端側へ向かうような僅かな傾斜が付されている。
さらに、コーナすくい面52Bの先端外周側に位置する稜線部、すなわち、コーナすくい面52Bとこのコーナすくい面52Bに交差して工具本体50外周側および軸線O方向の先端側を向くコーナ逃げ面57との交差稜線部に、略1/4円弧状のコーナ刃58が形成されている。
なお、コーナ刃58がなす略円弧の曲率半径rは、工具本体50の直径D(図21に示す工具本体50の軸線Oに直交する断面に外接する円S1の直径)との比r/Dが、0.2以上となるように設定され、また、工具本体50の直径Dと心厚d(図21に示す工具本体50の軸線Oに直交する断面に内接する円S2の直径)とに対して、(D−d)/2以上となるように設定されている。
また、底刃56は、略1/4円弧状のコーナ刃58を介して外周刃54に滑らかに連続している。つまり、略1/4円弧状のコーナ刃58が、底刃56と外周刃54とがそれぞれ交差してできる交差部分(コーナ部)を構成しており、この第5の実施形態のラジアスエンドミルは、底刃56からコーナ刃58を介して外周刃54に至るまで滑らかに連なる切刃を2枚有するような2枚刃のラジアスエンドミルとなっている。
これら2枚の切刃それぞれについて、その底刃56およびコーナ刃58は、軸線O方向の先端側から見たときに、工具回転方向T前方側に凸となる緩やかな凸曲線状を呈しており、またコーナ刃58および外周刃54は、切屑排出溝51およびギャッシュ52が上述のように捩れて形成されていることから、軸線O方向の後端側に向かうに従い工具回転方向T後方側に向けて捩れるように形成されている。
そして、本実施形態では、ギャッシュ52の工具回転方向T前方側を向く壁面(先端すくい面52A、コーナすくい面52B、外周先端部すくい面52C)に対向するとともに軸線Oに直交する方向から工具本体50を見たとき、図18に示すように、先端すくい面52Aの内縁59A(先端すくい面52Aと、この先端すくい面52Aから工具回転方向T前方側に屹立するギャッシュ52の壁面52Dとの境界線)と、コーナすくい面52Bの内縁59B(コーナすくい面52Bと、このコーナすくい面52Bから工具回転方向T前方側に屹立するギャッシュ52の壁面52Dとの境界線)と、外周先端部すくい面52Cの内縁59C(外周先端部すくい面52Cと、この外周先端部すくい面52Cから工具回転方向T前方側に屹立する切屑排出溝51の壁面との境界線)とが、互いに滑らかに連続していて、全体としてコーナ刃58側に凸となる一つの凸曲線として形成されている。ただし、これらの内縁59A,59B,59Cがなす凸曲線の曲率半径は、上記コーナ刃58がなす略円弧の曲率半径rよりも大きくされている。
これに伴って、ギャッシュ52の工具回転方向T前方側を向く壁面である先端すくい面52A、コーナすくい面52B、外周先端部すくい面52Cも、互いに滑らかに連続する一つの曲面として形成されている。
なお、この一つの曲面で構成されたすくい面(先端すくい面52A、コーナすくい面52B、外周先端部すくい面52C)の軸方向すくい角(軸線O方向とすくい面がなす角度、軸線O方向の後端側に向かうに従い工具回転方向T後方側に向かうような傾斜を正とする)については、底刃56付近の軸方向すくい角δが、0°≦δ≦20°の範囲に設定され、かつ、外周刃先端部54A付近の軸方向すくい角εが、底刃56付近の軸方向すくい角δと切屑排出溝51の捩れ角θとに対する関係で、δ≦ε、かつ、0°≦(θ−ε)≦10°の範囲を満たすように設定されている。
このような構成とされた第5実施形態のラジアスエンドミルによれば、先端すくい面52Aの内縁59Aと、コーナすくい面52Bの内縁59Bと、外周刃先端部すくい面52Cの内縁59Cとが、互いに滑らかに連続する一つの凸曲線として形成されていることから、これらすくい面(先端すくい面52A、コーナすくい面52B、外周先端部すくい面52C)上に、従来のような、すくい面の内縁同士が交差してできる角部が存在しないことになる。
それゆえ、この角部が存在しない分だけ、底刃56、コーナ刃58、外周刃先端部54Aと、これらのすくい面の内縁59A,59B,59Cとの間隔を大きくとることができる。つまり、工具本体50に形成されるギャッシュ52のスペースを十分に大きく確保して、切屑を排出するための空間を十分に大きくすることにより、ワークの切削の際の切屑排出性を良好に維持することができる。
同じく、すくい面(先端すくい面52A、コーナすくい面52B、外周先端部すくい面52C)の内縁59A,59B,59C同士が連続する一つの凸曲線として形成されていることによって、ワークの切削で生成された切屑が排出されていくときに、この切屑の引っかかりやすい箇所(角部)がなく、スムーズな切屑排出を行うことができるので、これによっても、良好な切屑排出性を維持することができるのである。
加えて、この第5の実施形態では、先端すくい面52Aと、コーナすくい面52Bと、外周刃先端部すくい面52Cとが、互いに滑らかに連続する一つの曲面として段差なく連なるように形成されていることから、ワークの切削で生成された切屑が、これらすくい面52A,52B,52C上をスムーズに通過するようにできるので、さらなる切屑排出性の向上を図ることができる。
また、これらすくい面52A,52B,52Cが、段差のない一つの連続した曲面として形成されていると、コーナ部の加工精度を高めることや、製造にかかる時間の短縮を図ることも可能になる。
ここで、この第5の実施形態のラジアスエンドミルは、コーナ刃58がなす略円弧の曲率半径rと工具本体50の直径Dとの比r/Dが、0.2以上、かつ、コーナ刃58がなす略円弧の曲率半径rが、工具本体50の直径Dと心厚dとに対して、(D−d)/2以上であって、略円弧状のコーナ刃58が比較的大きく形成されていることから、従来では、コーナ刃58、底刃56、外周刃先端部54Aとこれらのすくい面の内縁59A,59B,59Cとの間隔が大きくなりがちで、十分な大きさのギャッシュ52を形成できずに切屑排出性が悪化していたのに対し、内縁59A,59B,59Cが連続する一つの凸曲線であることによって得られる効果や、すくい面52A,52B,52Cが連続する一つの曲面であることによって得られる効果で、切屑排出性の問題を解決できる。
このように、底刃56のすくい面52Aの内縁59Aとコーナ刃58のすくい面52Bの内縁59Bとが滑らかに連続する一つの凸曲線として形成された本発明は、コーナ刃58がなす略円弧の曲率半径rと工具本体50の直径Dとの比r/Dが、0.2以上に設定されているような場合や、コーナ刃58がなす略円弧の曲率半径rが、工具本体50の直径Dと心厚dとに対して、(D−d)/2以上に設定されているような場合に、より大きな効果を発揮できるのであるが、特に顕著な効果を期待するのであれば、これら比r/Dが0.3以上や曲率半径rが(D−d)/2以上に設定されたラジアスエンドミルに本発明を適用すればよい。
このような場合(比r/Dが0.3以上の場合)を本発明の第6の実施形態として図22ないし図24を参照しながら説明する(上述の第5の実施形態と同様の部分には、同一の符号を用いてその説明を省略する)。
この第6の実施形態によるラジアスエンドミルは、工具本体50の外周に切屑排出溝が形成されておらず、工具本体50の先端に形成されたギャッシュ52の後端側部分が、工具本体50の外周面に切れ上がるようになっている。
また、ギャッシュ52の工具回転方向T前方側を向く壁面における軸線O方向の後端側部分が外周すくい面52Cとされて、その外周側に位置する稜線部(外周すくい面52Cと外周逃げ面53との交差稜線部)に外周刃54が形成されている。
さらに、ギャッシュ52の工具回転方向T前方側を向く壁面における軸線O方向の先端側部分について、工具本体50内周側部分が先端すくい面52Aとされて、その先端側に位置する稜線部に底刃56が形成され、工具本体50外周側部分がコーナすくい面52Bとされて、その先端外周側に位置する稜線部に略1/4円弧状のコーナ刃58が形成されている。
そして、略1/4円弧状のコーナ刃58が、底刃56と外周刃54とがそれぞれ交差してできる交差部分(コーナ部)を構成しており、この第6の実施形態のラジアスエンドミルでは、これらコーナ刃58がなす略円弧の曲率半径rと工具本体50の直径Dとの比r/Dが0.3以上となるように設定されている。
このような第6の実施形態によるラジアスエンドミルにおいても、先端すくい面52Aの内縁59A、コーナすくい面52Bの内縁59B、外周すくい面52Cの内縁59C(外周すくい面52Cと、この外周すくい面52Cから工具回転方向T前方側に屹立するギャッシュ52の壁面52Dとの境界線)が、互いに連続する一つの凸曲線として形成され、かつ、先端すくい面52A、コーナすくい面52B,外周すくい面52Cが、互いに連続する一つの曲面として形成されていることによって、上述した第5の実施形態と同様の効果を得ることができる。
特に、この第6の実施形態によるラジアスエンドミルでは、コーナ刃58がなす略円弧の曲率半径rと工具本体50の直径Dとの比r/Dが0.3以上に設定されて、略円弧状のコーナ刃58が非常に大きく形成されていることから、そのような場合に従来のラジアスエンドミルのように内縁が鈍角に交差して角部が形成されていると、コーナ刃58、底刃56、外周刃54と、これらのすくい面の内縁59A,59B,59Cとの間の間隔が非常に小さくならざるを得ず、ギャッシュ52のスペースが小さくなって、切屑排出性が極端に悪化する事態に陥りがちとなるが、このような場合においてこそ、本発明を適用することにより、内縁59A,59B,59Cが連続する一つの凸曲線であることや、すくい面52A,52B,52Cが連続する一つの曲面であることによって得られる切屑排出性の向上効果を有利に発揮することができる。
さらに、図25ないし図30は、このように底刃56のすくい面52Aの内縁59Aとコーナ刃58のすくい面52Bの内縁59Bとが滑らかに連続する一つの凸曲線として形成された本発明のラジアスエンドミルを、上記第4の実施形態と同じようにスローアウェイ式とした場合の第7の実施形態を示すものであって、特に上記第6の実施形態と同様にコーナ刃58がなす略円弧の曲率半径rと工具本体50の直径Dとの比r/Dが0.3以上に設定された場合を示している。
すなわち、この第7の実施形態でも、鋼材等によって形成された概略円柱状のホルダ31の先端部に凹溝状のチップ取付座32が形成され、このチップ取付座32に超硬合金等の硬質材料よりなる平板状の上記スローアウェイチップ60が嵌め入れられてチップクランプ機構34によって着脱可能に取り付けられることにより、工具本体50が構成されている。
そして、このように構成された工具本体50の上記スローアウェイチップ60に、底刃56と略円弧状のコーナ刃58とが形成され、この底刃56のすくい面52Aの内縁59Aとコーナ刃58のすくい面52Bの内縁59Bとが、滑らかに連続する一つの凸曲線として形成され、またこれら底刃56のすくい面52Aとコーナ刃58のすくい面52Bとが、滑らかに連続する一つの曲面として形成されている。
なお、この第7の実施形態では、そのほかの上記第5および第6の実施形態と共通する構成要素にはこれらと同一の符号を配して説明を省略する。また、上記スローアウェイチップ60およびそのクランプ機構34についても、上記第4の実施形態のスローアウェイチップ33およびクランプ機構34と共通する要素にはこれらと同一の符号を配して説明を簡略化し、特にクランプ機構34については図16および図17を流用して図示を省略してある。
さらに、この第7の実施形態は、外周刃54については上記第5の実施形態と略同様の構成を採るものであり、すなわち、この外周刃54先端側のギャッシュ52内に形成された外周刃先端部54Aのすくい面(外周先端部すくい面)52Cが、底刃56およびコーナ刃58のすくい面52A,52Bと滑らかに連続する1つの曲面とされ、さらにこの外周先端部すくい面52Cの内縁59Cが、上記すくい面52A,52Bの内縁59A,59Bと滑らかに連続する一つの凸曲線として形成されている。
また、上記スローアウェイチップ60も、工具本体50を構成した状態でその軸線Oに関して対称な形状に形成されており、本実施形態における工具本体50の上記外径Dは、こうして工具本体50が構成された状態での工具本体50先端部の軸線Oに直交する断面に外接する円の直径とされ、スローアウェイチップ60外周側の外周刃54およびコーナ刃58が軸線O回りになす回転軌跡の最大直径とされる。
従って、このような第7の実施形態のスローアウェイ式のラジアスエンドミルでも、上記第5、そして第6の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、この第7の実施形態におけるクランプ機構34も、上述した第4の実施形態と同様にスローアウェイチップ60のずれによる加工精度の劣化を防ぐことを目的として、ホルダ31先端部に形成された凹溝状のチップ取付座32に嵌め入れられるスローアウェイチップ60を、上記チップ取付座32を間にした上記ホルダ31先端部の一方の側から挿通されて上記スローアウェイチップ60を貫通するクランプネジ42を上記ホルダ31先端部の他方の側にねじ込むことにより、このホルダ31先端部の両側で挟み込むとともに、上記クランプネジ42をそのねじ込み方向に交差する方向に撓ませることによってその撓み方向に押し付けてクランプするスローアウェイチップ60のクランプ機構34であって、上記ホルダ31先端部の一方の側に形成されて上記クランプネジ42が挿通される挿通孔44には、上記ホルダ31先端部の他方の側に該クランプネジ42がねじ込まれた状態でこのクランプネジ42の軸部42Cが嵌め入れ可能な幅を有して上記撓み方向に延びる長孔状の係合部44Aが形成されていることを特徴とするスローアウェイチップ60のクランプ機構34とされている。
さらに、ホルダ31先端部の上記他方の側に形成されてクランプネジ42がねじ込まれるネジ孔43に、上記軸部42Cの端部が嵌め入れ可能な円形孔43Aが形成されていること、そして、この円形孔43Aの内径(直径)Eと上記係合部44Aの幅Wとが等しくされるとともに、これら円形孔43Aと係合部44Aとに嵌め入れられるクランプネジ42の上記軸部42Cが外径一定の円柱状とされていること、しかも、この係合部44Aは断面が長円形とされていて、その上記撓み方向の反対側は、上記円形孔43Aと等しい内径(直径)Eの1/2円弧とされてこの円形孔43Aと同一の円筒面上に位置するようにされていることも、第4の実施形態におけるクランプ機構34と同様である。
従って、この第7の実施形態でも、上記第4の実施形態と同様に、クランプネジ42のねじ込み時や加工時にスローアウェイチップ60がずれ動いてしまうのを防いで高い加工精度を得ることが可能となり、またクランプネジ42の損傷を防ぐことができ、さらに円形孔43Aや係合部44Aを正確かつ容易に形成することができるという効果が得られる。
また、このようなスローアウェイチップ60のクランプ機構34自体が、ラジアスエンドミル以外の、ボールエンドミルやスクエアエンドミルを含めた各種のスローアウェイ式切削工具にも適用可能であることも、第4の実施形態と同様である。
さらに、上述したとおり、本発明は上記第1ないし第7の実施形態それぞれに限定されるものではなく、これらの実施形態の構成要素同士を適宜組み合わせてもよい。
例えば、第1ないし第4の実施形態において、第5ないし第7の実施形態の底刃56のすくい面52Aに相当する主ギャッシュ面17の内縁と、コーナ刃58のすくい面52Bに相当する副ギャッシュ面18から段差部19,20,21を介して内側に位置する内縁、またはこれらに加えて外周刃54(外周刃先端部54A)のすくい面51A(外周先端部すくい面54A)に相当する切屑排出溝12の工具回転方向T側を向く壁面13の内縁とを、滑らかに連続する1つの凸曲線として形成してもよい。あるいは逆に、第5ないし第7の実施形態において底刃56のすくい面52Aとコーナ刃58のすくい面52Bとを滑らかに連続する一つの曲面として形成するのに代えて、上記内縁59Bに達しない範囲ですくい面52Bのコーナ刃58近傍のみに、第1ないし第4の実施形態の主ギャッシュ面17に相当する上記すくい面52Aよりも軸線Oに対する傾斜角が大きくされた副ギャッシュ面18を、すくい面52Aに対して段差部19,20,21を介して後退するように形成し、この副ギャッシュ面18の先端から外周にかけてコーナ刃58が底刃56の外周側に連なるように形成してもよい。
従って、このように第1ないし第4の実施形態と第5ないし第7の実施形態の構成要素を組み合わせたラジアスエンドミルによれば、第1ないし第4の実施形態の段差部19,20,21によってカールされたり分断されたりした処理性のよい切屑が、第5ないし第7の実施形態の滑らかに連続する一つの凸曲線として形成された内縁59A,59B,59Cによって良好に排出されることとなるので、切屑処理性の一層の向上を図ることが可能となる。
そして、本発明によれば、切屑排出溝の工具回転方向を向く壁面の先端部の外周側に、内周側の主ギャッシュ面よりも工具本体の軸線に対する傾斜角の大きい副ギャッシュ面を形成することにより、この副ギャッシュ面の先端外周側辺稜部に形成されるコーナ刃に鋭い切れ味を与えることができ、特に金型の斜面や曲面を切削加工する際などに、切削抵抗を低減して効率的な切削を図ることが可能となる。また、この副ギャッシュ面と主ギャッシュ面との間に形成される段差部を、主ギャッシュ面側から副ギャッシュ面側に向かうに従い漸次後退する傾斜面とすることにより、この段差部によって切屑詰まりが生じるのを防いで円滑な切屑排出を促すことが可能となる。
また、底刃のすくい面の内縁とコーナ刃のすくい面の内縁とが滑らかに連続する一つの凸曲線として形成されることにより、本発明によれば、従来のような内縁同士が交差する角部が存在せずに、生成される切屑を排出するためのスペースを大きく確保でき、かつ、排出されていく切屑が引っかかりにくくなるので、切屑排出性を良好に維持することができる。
Claims (8)
- 軸線回りに回転される工具本体に、底刃と略円弧状のコーナ刃とが形成されたラジアスエンドミルであって、
上記工具本体の先端部外周に螺旋状に捩れる切屑排出溝が形成され、
この切屑排出溝の工具回転方向を向く壁面の先端部の内周側には、上記軸線に対する傾斜角が上記切屑排出溝の捩れ角よりも小さな角度をなす主ギャッシュ面が形成されていて、
この主ギャッシュ面の先端には上記底刃が形成されるとともに、この主ギャッシュ面の外周側には、上記軸線に対する傾斜角が上記主ギャッシュ面よりも大きくされた副ギャッシュ面が、該主ギャッシュ面に対して段差部を介して後退するように形成されており、
この副ギャッシュ面の先端から外周にかけては概略凸円弧状をなす上記コーナ刃が上記底刃の外周側に連なるように形成されているラジアスエンドミル。 - 請求項1に記載のラジアスエンドミルであって、
上記主ギャッシュ面と副ギャッシュ面との段差部が、主ギャッシュ面側から副ギャッシュ面側に向かうに従い漸次後退する傾斜面とされているラジアスエンドミル。 - 請求項2に記載のラジアスエンドミルであって、
上記段差部がなす傾斜面の傾斜角が、上記副ギャッシュ面に垂直な方向に対して30〜60°の範囲とされているラジアスエンドミル。 - 請求項2に記載のラジアスエンドミルであって、
上記傾斜面が凹曲面とされているラジアスエンドミル。 - 軸線回りに回転される工具本体に、底刃と略円弧状のコーナ刃とが形成されたラジアスエンドミルであって、
上記底刃のすくい面の内縁と上記コーナ刃のすくい面の内縁とが、滑らかに連続する一つの凸曲線として形成されているラジアスエンドミル。 - 請求項5に記載のラジアスエンドミルであって、
上記底刃のすくい面と上記コーナ刃のすくい面とが、滑らかに連続する一つの曲面として形成されているラジアスエンドミル。 - 請求項5に記載のラジアスエンドミルであって、
上記コーナ刃がなす略円弧の曲率半径rと上記工具本体の直径Dとの比r/Dが、0.2以上に設定されているラジアスエンドミル。 - 請求項5に記載のラジアスエンドミルであって、
上記コーナ刃がなす略円弧の曲率半径rが、上記工具本体の直径Dと心厚dとに対して、(D−d)/2以上に設定されているラジアスエンドミル。
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