JPWO2004044063A1 - 紫外線硬化型帯電防止性ハードコート樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

プラスチックフィルムまたはシート表面を被覆するのに適した透明で帯電防止性に優れた紫外線硬化型ハードコート樹脂組成物、および該樹脂組成物を帯電防止層として備える帯電防止性ハードコートフィルムまたはシートを提供する。 一次粒子の平均粒子径が0.05μm以下の導電性酸化亜鉛と、分子内に少なくとも一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化型(メタ)アクリレート、光重合開始剤とを含有し、前記導電性酸化亜鉛成分の含有割合が全成分の合計に対して50から95質量%である紫外線照射により硬化可能な帯電防止性ハードコート樹脂組成物である。該組成物は、好ましくは、更に、分散剤として、シランカップリング剤、または、一分子内に2個以上の水酸基を含有する第3級アミンを含有する。

Description

本発明は、ポリエステル、アクリル、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリエーテルスルフォン等のプラスチックフィルムまたはシート表面を被覆するのに適した透明で擦傷性および帯電防止性に優れた紫外線硬化型ハードコート樹脂組成物に関する。
現在、プラスチックは自動車業界、家電業界を始めとして種々の産業界で大量に使われている。このようにプラスチックが大量に使われている理由はその加工性、透明性等に加えて、軽量、安価、光学特性等の理由による。
しかし、プラスチックはガラス等に比較して柔軟であり、表面に傷がつき易く、さらに、プラスチックは高い体積固有抵抗を持つために摩擦などにより接触面で容易に静電気を帯び、しかもそれが漏洩し難いという欠点を有している。
特にディスプレイ分野においてはCRT、LCD、プロジェクター、PDP、ELパネル、さらにはFEDなどの次世代フラットディスプレイパネルへと移行するにつれ、パネル前面保護の為のハードコート性、塵埃吸着防止のための永久帯電防止性、更には高画質を得るための高透明性を兼ね備えた透明プラスチック用のコーティング剤が望まれている。
更にその他の分野、例えば半導体ウエハー保存容器、光ディスク、磁気テープ、その他電子・電気部材、印刷部材、半導体生産現場用クリーンルーム部材等においても、静電気の発生による塵埃の吸着が問題となり、それら欠点を改善するため、プラスチック表面には帯電防止処理およびハードコート処理が施される。
一般的な帯電防止性ハードコート処理として、帯電した静電気を漏洩できるような帯電防止剤を含有したハードコート樹脂組成物をプラスチック表面にコーティングする方法が知られている。
ハードコート樹脂組成物としては、近年、放射線硬化型のハードコート樹脂組成物が開発され利用されるようになった。放射線硬化型ハードコート樹脂組成物は、紫外線などの放射線を照射することによって直ちに硬化して硬い皮膜を形成するために、加工処理スピードが速く、また、ハードネス、耐擦傷性等に優れた性能を持ち、トータルコスト的に安価になるため、今やハードコート分野の主流となっている。
また、帯電防止剤としては、イオン性導電タイプである界面活性剤等や、電子導電タイプである導電性微粉末などが知られている。イオン性導電タイプである界面活性剤等は、少量添加により帯電防止性を発現し、透明性を損なわずに帯電防止性を付与できるという特長を持つが、一般に環境依存性が大きく、雰囲気湿度により帯電防止性能がばらつくといった問題がある。
一方、電子導電タイプである導電性微粉末は、環境に依存しない帯電防止性能を付与できる。導電性微粉末としては、カーボン、金および銀などの貴金属、導電性金属酸化物等の微粉末があるが、カーボン、貴金属は、可視光域の吸収が大きく、着色してしまうため、透明性が必要となる場合には適さない。
導電性金属酸化物の微粉末は、可視光域の吸収が少ないことから、樹脂組成物中に微分散することにより、透明性を保持したまま、帯電防止性能を付与できる。
導電性金属酸化物としては、アンチモンをドープした酸化錫(以下ATO)あるいは錫をドープした酸化インジウム(以下ITO)等の微粉末がよく知られ、特許第2655942号明細書等にそれらを使用した導電性樹脂組成物について開示されている。
ATO、ITO以外の導電性金属酸化物として導電性酸化亜鉛がある。これまで、導電性酸化亜鉛の微粉末を用いた樹脂組成物が、特公平7−84570号公報、特公平8−6055号公報、特開平4−212734号公報、特開平9−34337号公報、特開2002−275430号公報に開示され、さらに特開2002−277609号公報に関連する用途が開示されている。導電性酸化亜鉛は、酸化亜鉛にアルミニウム等の異種元素をドーピングすることで導電性を付与した材料で、環境負荷の少ない材料であり、且つ、資源的に豊富である。
本発明は、導電性酸化亜鉛の微粉末を用いた樹脂組成物に関し、帯電防止性、透明性、ハードコート性に優れた紫外線硬化型帯電防止性樹脂組成物およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下を要旨とするものである。
(1)A成分として一次粒子の平均粒子径が0.05μm以下の導電性酸化亜鉛と、B成分として分子内に少なくとも一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化型(メタ)アクリレート、C成分として光重合開始剤とを含有し、前記A,BおよびC成分の合計に対して前記A成分の含有割合が50〜95質量%である紫外線照射により硬化可能な帯電防止性ハードコート樹脂組成物。
(2)A成分として一次粒子の平均粒子径が0.05μm以下の導電性酸化亜鉛と、B成分として分子内に少なくとも一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化型(メタ)アクリレート、C成分として光重合開始剤とを含有し、前記A,BおよびC成分の合計に対して、前記A成分の含有割合が50〜95質量%であり、B成分の含有割合が5〜50質量%であり、C成分の含有割合がB成分に対して0.1〜20質量%からなる組成物であって、さらに分散剤としてシランカップリング剤をA成分に対して0.001〜10質量%含有する上記(1)に記載の樹脂組成物。
(3)さらに、溶媒としてアルコールを含有する上記(2)に記載の樹脂組成物。
(4)A成分として一次粒子の平均粒子径が0.05μm以下の導電性酸化亜鉛と、B成分として分子内に少なくとも一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化型(メタ)アクリレート、C成分として光重合開始剤とを含有し、前記A,BおよびC成分の合計に対して、前記A成分の含有割合が50〜95質量%であり、B成分の含有割合が5〜50質量%であり、C成分の含有割合がB成分に対して0.1〜20質量%からなる組成物であって、さらに分散剤として、下記一般式〔1〕または〔2〕で表される一分子内に2個以上の水酸基を含有する第3級アミンをA成分に対して0.001〜10質量%含有する上記(1)に記載の樹脂組成物。
(5)さらに、溶媒としてアルコールを含有する上記(4)に記載の樹脂組成物。
(6)前記第3級アミンがトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ラウリルジエアタノールアミン、またはメチルジエタノールアミンである上記(4)または(5)に記載の樹脂組成物。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の樹脂組成物の重合体を帯電防止層として備える透明性に優れた帯電防止性ハードコートフィルムまたはシート。
(8)上記(7)に記載のフィルム上に帯電防止層より低い屈折率の樹脂組成物層を備えた反射防止性帯電防止性フィルムまたはシート。
(9)上記(7)または(8)に記載のフィルムの片側に接着剤または粘着剤を備えたフィルムまたはシート。
(10)上記(7)〜(9)のいずれかに記載のフィルムまたはシートを備えたディスプレー。
(11)分子内に少なくとも一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化型(メタ)アクリレート、およびアルコールを含有する組成物に、一次粒子の平均粒子径が0.05μm以下の導電性酸化亜鉛をシランカップリング剤の存在下で分散せしめることを特徴とする上記(2)または(3)に記載の樹脂組成物の製造方法。
(12)分子内に少なくとも一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化型(メタ)アクリレート、およびアルコールを含有する組成物に、一次粒子の平均粒子径が0.05μm以下の導電性酸化亜鉛を下記一般式〔1〕又は〔2〕で表される一分子内に2個以上の水酸基を含有する第3級アミンの存在下で分散せしめることを特徴とする上記(4)〜(6)のいずれかに記載の樹脂組成物の製造方法。
一般式〔1〕
Figure 2004044063
一般式〔2〕
Figure 2004044063
以下、本発明について詳細に説明する。本発明に使用される前記A成分である導電性酸化亜鉛としては一次粒子の平均粒径が0.05μm以下、好ましくは0.04μm以下の導電性酸化亜鉛が好適である。一次粒子の平均粒径の測定方法としては、透過型電子顕微鏡(TEM)や走査型電子顕微鏡(SEM)等を用いる手法があり、これらの方法により求められる。また、導電性酸化亜鉛の導電性については、酸化亜鉛にアルミニウム、錫、ガリウムなどの異原子がドーピングされ、その抵抗値が好ましくは10kΩ・cm以下、特に好ましくは1kΩ・cm以下であることが望ましい。
以上のような特性を満たす導電性酸化亜鉛としては、「導電性酸化亜鉛 SC−18、堺化学工業(株)製」等が挙げられるが、特に限定されない。
紫外線照射により硬化可能な帯電防止性ハードコート樹脂組成物中の導電性酸化亜鉛の含有割合は、前記A,BおよびC成分の合計に対して50〜95質量であることが好ましく、より好ましくは70〜90質量%が望ましい。50質量%未満であると、導電性付与成分の絶対量が不足気味となるため充分な帯電防止性が得られず、逆に95重量%を超えるときは前記B成分である(メタ)アクリレートの量が不足することとなってハードコート性が悪化するほか、基材との密着性も悪くなって剥離し易くなり、更には透明性も低下してくるためである。
また、導電性酸化亜鉛の一次粒子の平均粒径が0.05μm以下の微粒子の場合、凝集力が大きく二次凝集体を形成してしまう。そのため透明な樹脂組成物を得るためには、この二次凝集体を微分散させることが好ましい。この導電性酸化亜鉛の微分散させる方法としては、湿式粉砕法が好適である。湿式粉砕法としては、ボールミル、ペイントシェーカー、サイドグラインダー、アトライター等のメディア型、ホモジナイザー、ディスパー、ジェットミル、コロイドミル、ロールミル、超音波等の非メディア型が挙げられるが、特にこれらに限定されず、また、これら粉砕方法を二種類以上組み合わせても良い。
本発明に用いられる前記B成分である紫外線硬化型(メタ)アクリレートとしては、分子内に一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化可能な(メタ)アクリレートから、任意に選択でき、単独もしくは混合して使用することができる。
この(メタ)アクリレートの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ジエトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロベンジルアクリレート、ジシクロペンテニルエチレングリコール付加物(メタ)アクリレート、フェニルグリシジルエーテルエポキシアクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ(ポリ)エチレングリコールアクリレート、ノニルフェノールエトキシ化アクリレート、アクリロイルオキシエチルフタル酸、トリブロモフェニルアクリレート、トリブロモフェノールエトキシ化(メタ)アクリレート、メチルメタクリレート、トリブロモフェニルメタクリレート、メタクリロイルオキシエチル酸、メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、メタクリロイルオキシエチルフタル酸、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチルアクリレート、N−メチロールアクリルアマイド、N−メトキシメチルアクリルアマイド、N−エトキシメチルアクリルアマイド、N−n−ブトキシメチルアクリルアマイド、t−ブチルアクリルアミドスルホン酸、N−メチルアクリルアミド、N−ジメチルアクリルアミド、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、グリシジル(メタ)アクリレート、n−ブチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、メタクリル酸アリル、セチルメタクリレート、ペンタデシルメタアクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メタクリロイルオキシエチル琥珀酸、イミド(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチル、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、グリコールジアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタアクリロイルフォスフェート、ビスフェノールAエチレングリコール付加物アクリレート、ビスフェノールFエチレングリコール付加物アクリレート、トリシクロデカンメタノールジアクリレート、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレートジアクリレート、2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレングリコール付加物トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレングリコール付加物トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレートトリアクリレート、変性ε−カプロラクトントリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレート、グリセリンプロピレングリコール付加物トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールエチレングリコール付加物テトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(ペンタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これらは単独もしくは任意に混合して使用することができるが、好ましくは分子内に(メタ)アクリロイル基を2個以上含有する多官能(メタ)アクリレートモノマーもしくはオリゴマーが重合後の皮膜が硬く、耐擦傷性が良好で好適である。これら紫外線硬化型(メタ)アクリレートの含有割合は、前記A,BおよびC成分の合計に対して5〜50質量%が良く、より好ましくは10〜30質量%が望ましい。
また、本発明に用いられる前記C成分である光重合開始剤は、紫外線や可視光線等の活性光線により増感させて樹脂組成物の光硬化を促進するために配合するものであり、公知の各種光重合開始剤が使用可能である。
光重合開始剤の具体例としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、アセトフェノン、プロピオフェノン、チオキサントン、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、p−クロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルサルファイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1等が例示できる。光重合開始剤の含有量は前記B成分である(メタ)アクリレートに対して0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜15質量%が良く、少なすぎると硬化性が低下するので好ましくなく、多すぎると重合後の皮膜の強度が低下する。
本発明において、帯電防止性ハードコートをプラスチックフィルムまたはシート表面に形成するためには、上記樹脂組成物は、これを適宜の溶媒中に分散させ、紫外線照射により硬化可能な帯電防止性ハードコート樹脂組成物として使用することが望ましい。
溶媒中に分散させた樹脂組成物とすることにより、プラスチックフィルムまたはシート表面に皮膜を形成する際のレベリング性が向上し、本発明の樹脂組成物の皮膜を平滑および平坦に形成することが可能となる。その結果として、皮膜表面の凹凸に起因するハードコート性および透明性の低下を抑制することができる。
さらに、溶媒中に分散させた樹脂組成物とすることにより、導電性酸化亜鉛の分散性が向上し、その結果として皮膜の透明性を向上させることができる。
樹脂組成物を分散させる溶媒成分としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類が好適である。また、水、またはトルエン、キシレン、酢酸エチル、ケトン類などの芳香族もしくは脂肪族の有機溶媒もそれ単独または、前記アルコール類と組み合わせて使用することができる。
さらに、本発明の導電性酸化亜鉛粒子などを溶媒中に安定に分散させた組成物を得るために、ノニオン、カチオン、アニオン等の各種界面活性剤、シランカップリング剤等のカップリング剤などを樹脂組成物などの分散剤を分散させる溶媒に添加することが望ましい。これらの中でシランカップリング剤が特に好適である。
シランカップリング剤を添加することにより、樹脂組成物中に分散された導電性酸化亜鉛微粒子の再凝集も抑制することができ、皮膜形成時の透明性の低下や帯電防止性のばらつき等を抑制することができる。
本発明に用いられる、好ましいシランカップリング剤は下記の一般式〔3〕または〔4〕で示され、式中のnは0または1〜8の整数、mは0または1〜3の整数、pは1以上の整数であり、Rは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、メタクリロイル基、ビニル基、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子などである。また、Rは、炭素数1〜3のアルコキシ基である。
一般式〔3〕
Figure 2004044063
一般式〔4〕
Figure 2004044063
本発明において使用されるシランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシランおよびn−オクチルトリエトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン、およびポリエーテル変性アルコキシシランなどが例示できる。特に前記B成分である紫外線硬化型(メタ)アクリレートおよび前記溶媒成分であるアルコール類との親和性の点から、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシランおよびn−オクチルトリエトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン、およびポリエーテル変性アルコキシシラン等の非イオン性のシランカップリング剤が望ましい。
シランカップリング剤は導電性酸化亜鉛質量に対して、0.001〜10質量%の範囲が好ましい。更に好ましくは、0.01〜5質量%の範囲が望ましい。0.001質量%未満であると再凝集を抑制できずに、結果として皮膜の透明性を低下させてしまい、10質量%を超えると皮膜の帯電防止性およびハードコート性を低下させてしまうためである。
さらに、導電性酸化亜鉛を溶媒中に分散させるための分散剤としては、アミン化合物も効果的に使用できる。アミン化合物としては、下記一般式〔1〕または〔2〕で表される分子内に2個以上の水酸基を含有するアミン化合物が好ましく、さらに第3級アミンであるアミン化合物が好ましい。
上記アミン化合物を添加することにより、溶媒中に導電性酸化亜鉛を極めて単分散に近い状態で分散することができ、且つ導電性酸化亜鉛の再凝集を抑制することもできる。そのため、透明性に優れた帯電防止性ハードコート樹脂組成物が得られる。
一般式〔1〕
Figure 2004044063
一般式〔2〕
Figure 2004044063
式中のRは、C2nで表されるアルキル鎖であり、nは1〜4の整数である。また、RはCH−C2mで表されるアルキル鎖であり、mは0〜20の整数である。
このようなアミン化合物としては、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ラウリルジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等が例示できるが、これらに限らず、またこれらは単独または混合して使用することができる。
これらアミン化合物は導電性酸化亜鉛質量に対して、0.001質量%〜10質量%の範囲が好ましい。更に好ましくは、0.01質量%〜5質量%の範囲が望ましい。0.001質量%未満であると再凝集を抑制できずに、結果として皮膜の透明性を低下させてしまい、10質量%を超えると皮膜の帯電防止性およびハードコート性を低下させてしまうためである。
また、本発明の樹脂組成物中には必要に応じて、スリップ剤、酸化防止剤、硬化促進剤、チキソトロピー付与剤、レベリング剤、消泡剤、pH調整剤などの添加剤を加えることができ、また基材との密着性を向上する目的で、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ウレタン樹脂などのポリマーも添加することができる。
本発明における樹脂組成物の製造方法およびこれをフィルムまたはシート表面にコーティングする方法としては、例えば次の方法が挙げられる。
予め前記アミン化合物を用いアルコール溶媒中に微分散された導電性酸化亜鉛の分散液に、紫外線硬化可能な(メタ)アクリレートモノマーを単独または二種類以上添加し、更に光重合開始剤を溶解させて目的のコーティング液組成物を得る。但し、これらの各成分の混合方法はこの順序に特に限定されない。
上記溶媒中に分散させた樹脂組成物を透明フィルムまたはシート表面に一層コーティングし、乾燥することにより溶媒を揮発させた後、紫外線を照射し瞬時に硬化させることによって、本発明の樹脂組成物を備えた透明で擦傷性に優れた帯電防止性フィルムまたはシートを得ることができる。
溶媒中に分散させた樹脂組成物をフィルムまたはシート表面にコーティングする方法としては例えば浸漬法、グラビアコート法、ロールコート法、バーコート法、噴霧法などの常法によって行われる。
フィルムまたはシート上に形成される皮膜の厚さは、好ましくは0.01〜50μm、特に好ましくは0.1〜10μmの厚さが望ましい。0.01μm未満の場合は、帯電防止性、ハードコート性が不足し、50μmより厚い場合は、透明性の不足、さらには基材がカールしてしまうためである。
基材となるプラスチックフィルムまたはシートとしては、厚みが通常0.0001〜10mm、好ましくは0.0005〜5mmを有し、その好ましい材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアクリル、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリエーテルスルフォン等のプラスチックフィルムが挙げられる。これらの基材は透明度の高いものが好ましいが、所望に応じて着色したフィルムまたはシートを用いることができる。
本発明は、ハードコート性、帯電防止性、透明性に優れた紫外線照射により硬化可能な帯電防止性ハードコート樹脂組成物であるため、ポリエステル、アクリル、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリエーテルスルフォン等のプラスチックフィルムまたはシート表面を被覆するのに顕著な効果を示す。
次に本発明を更に具体的に実施例、比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下の例文中での添加割合は断りのない限り、「部」は質量部で示す。
(導電性酸化亜鉛分散液の製造方法)
分散溶媒として、イソプロピルアルコール(以下IPA)を用い、IPAを240部、γ−メタクリロキシプロピルメトキシシランを3.2部、導電性酸化亜鉛(堺化学工業製、SC−18)を160部、直径1mmのジルコニアビーズを2500部の順で配合し、ペイントシェーカーにより3時間分散処理を行った。得られた分散液からジルコニアビーズを除去し、濃度調整のためにIPAを更に添加することで導電性酸化亜鉛濃度が20質量%の導電性酸化亜鉛IPA分散液を得た。
(溶媒中に分散させた樹脂組成物の製造方法)
得られた導電性酸化亜鉛IPA分散液375部を用意し、樹脂成分として、ペンタエリスリトールトリアクリレート(以下、PETAともいう)を22部、光重合開始剤として、ベンジルジメチルケタールを3部添加し、光重合開始剤が溶解するまで撹拌することで所望のコーティング液組成物を得た。固形成分中に占める導電性酸化亜鉛の含有量は75重量%であった。
(フィルムの製造方法)
得られた溶媒中に分散させた樹脂組成物を乾燥後の膜厚が5μmとなる様にバーコーターにてポリエステルフィルム(東洋紡績社製「A4300」)に塗布し、60〜70℃の熱風乾燥機で2分間乾燥の後、フュージョン社製無電極放電ランプを用い、積算照射光量500mJ/cmの紫外線を窒素雰囲気中で照射することにより皮膜を形成した。
実施例1の導電性酸化亜鉛分散液の製造方法において、前記γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの添加量を6.4部とした以外は、実施例1と同様の手法で溶媒中に分散させた樹脂組成物を得、その固形成分中に占める導電性酸化亜鉛の含有量は75質量%であった。しかる後に実施例1と同様の手法により皮膜を形成した。
実施例1の導電性酸化亜鉛分散液の製造方法において、前記γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランをポリエーテル変性アルコキシシランとした以外は、実施例1と同様の手法で溶媒中に分散させた樹脂組成物を得、その固形成分中に占める導電性酸化亜鉛の含有量は75質量%であった。しかる後に実施例1と同様の手法により皮膜を形成した。
実施例1の溶媒中に分散させた樹脂組成物の製造方法において、配合量を導電性酸化亜鉛IPA分散液350部、樹脂成分として、PETAを26部、光重合開始剤として、ベンジルジメチルケタールを4部添加とした以外は、実施例1と同様に手法で溶媒中に分散させた樹脂組成物を得、その固形成分中に占める導電性酸化亜鉛の含有量は70重量%であった。しかる後に実施例1と同様の手法により皮膜を形成した。
実施例1の溶媒中に分散させた樹脂組成物製造方法において、樹脂成分として、多官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製、紫光 UV−7600B)を22部、光重合開始剤として、ベンジルジメチルケタールを3部添加とした以外は、実施例1と同様に手法で溶媒中に分散させた樹脂組成物を得、その固形成分中に占める導電性酸化亜鉛の含有量は75質量%であった。しかる後に実施例1と同様の手法により皮膜を形成した。
(比較例1)
実施例4において、一次粒子の平均粒子径が3.4μm、体積固有抵抗値が62Ω・cmの導電性酸化亜鉛を用いた以外は、実施例1と同様に手法で溶媒中に分散させた樹脂組成物を得、その固形成分中に占める導電性酸化亜鉛の含有量は70質量%であった。しかる後に実施例1と同様の手法により皮膜を形成した。
(比較例2)
実施例1と同様の手法にて分散液を製造し、しかる後に、得られた分散液をバーコーターにてポリエステルフィルムに塗布し、60〜70℃の熱風乾燥機で2分間乾燥することで皮膜を形成した。
(比較例3)
実施例1の分散液製造方法において、IPAを240部、導電性酸化亜鉛を160部、直径1mmのジルコニアビーズを2500部の順で配合し、ペイントシェーカー3時間による分散処理を行った以外は、実施例1と同様に手法で溶媒中に分散させた樹脂組成物を得、その固形成分中に占める導電性酸化亜鉛の含有量は75質量%であった。しかる後に実施例1と同様の手法により皮膜を形成した。
(比較例4)
実施例1の分散液製造方法において、IPAを240部、γ−メタクリロキシプロピルメトキシシランを24部、導電性酸化亜鉛を160部、直径1mmのジルコニアビーズを2500部の順で配合し、ペイントシェーカー3時間による分散処理を行った以外は、実施例1と同様に手法で溶媒中に分散させた樹脂組成物を得、その固形成分中に占める導電性酸化亜鉛の含有量は75質量%であった。しかる後に実施例1と同様の手法により皮膜を形成した。
(比較例5)
実施例1の溶媒中に分散させた樹脂組成物製造方法において、配合量を導電性酸化亜鉛IPA分散液150部、樹脂成分として、PETAを66部、光重合開始剤として、ベンジルジメチルケタールを4部添加とした以外は、実施例1と同様に手法で溶媒中に分散させた樹脂組成物を得、その固形成分中に占める導電性酸化亜鉛の含有量は30重量%であった。しかる後に実施例1と同様の手法により皮膜を形成した。
(比較例6)
実施例1の溶媒中に分散させた樹脂組成物製造方法において、配合量を導電性酸化亜鉛IPA分散液350部、樹脂成分として、ポリエステル樹脂を25部添加とした以外は、実施例1と同様に手法で溶媒中に分散させた樹脂組成物を得、その固形成分中に占める導電性酸化亜鉛の含有量は75重量%であった。しかる後に得られた溶媒中に分散させた樹脂組成物を乾燥膜厚が5μmとなる様にバーコーターにてポリエステルフィルムに塗布し、60〜70℃の熱風乾燥機で2分間乾燥することで皮膜を形成した。
得られた各フィルムの表面抵抗率、全光線透過率、ヘーズ、鉛筆硬度の値を表1、表2、および表3に示す。尚、性能試験方法は下記の通りである。
(表面抵抗率)
抵抗測定器(アドバンテスト社製)を使用し、JIS K6911に準拠して、印可電圧1000Vで測定した。
(全光線透過率およびヘーズ)
ヘーズメーター(スガ試験機社製)を使用し、JIS K7361およびJIS K7136に準拠して測定した。
(鉛筆硬度)
スクラッチ試験機(KASAI社製)を使用し、JIS K5400に準拠して、荷重1Kgで測定した。
Figure 2004044063
Figure 2004044063
Figure 2004044063
(分散液製造方法)
分散溶媒として、IPAを2800部、分散剤として、トリエタノールアミンを36部、導電性微粒子として一次粒子平均径が0.02μm、粉体固有抵抗が500Ω・cmである導電性酸化亜鉛(堺化学工業製、SC−18)1200部を使用し、直径0.1mmのジルコニアビーズを使用した循環式ビーズミルにおいて滞留時間30分間の分散処理を行った。得られた分散液からジルコニアビーズを除去し、濃度調整のためにIPAを更に添加することで導電性酸化亜鉛濃度が20質量%の導電性酸化亜鉛IPA分散液を得た。
(コーティング剤製造方法)
得られた導電性酸化亜鉛IPA分散液381部を用意し、樹脂成分として、ペンタエリスリトールトリアクリレート/ペンタエリスリトールテトラアクリレート混合物(日本化薬製、KAYARAD PET−30)を19部、光重合開始剤として、ベンジルジメチルケタールを2部添加し、光重合開始剤が溶解するまで撹拌することで所望のコーティング液組成物を得た。固形成分中に占める導電性酸化亜鉛の含有量は80質量%であった。
(フィルム製造方法)
得られた溶媒中に分散させた樹脂組成物を乾燥後の膜厚が5μmとなる様にバーコーターにてポリエステルフィルム(東洋紡績社製、A4300)に塗布し、60〜80℃の熱風乾燥機で1〜2分間乾燥の後、メタルハライドランプを用い、積算照射光量500mJ/cmの紫外線(360nm)を窒素雰囲気中で照射することにより皮膜を形成した。
得られたフィルムの表面抵抗率、全光線透過率、ヘーズ、および鉛筆硬度の値を表4中の1−2として示す。
さらに、表4、表5および表6に示した組成の分散液、コーティング剤の処方を使用し、上記と同様にして得られた各フィルムの表面抵抗率、全光線透過率、ヘーズ、および鉛筆硬度の値を実施例、比較例として、表4、表5、および表6中に一括して示す。
尚、分散液製造7日後に目視で導電性微粒子の分離および沈降が観察されたものについては、続く検討を中止した。
Figure 2004044063
Figure 2004044063
Figure 2004044063
本発明は、ハードコート性、帯電防止性、透明性に優れた紫外線照射により硬化可能な帯電防止性ハードコート樹脂組成物であるため、ポリエステル、アクリル、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリエーテルスルフォン等のプラスチックフィルムまたはシート表面を被覆するのに顕著な効果を示す。

Claims (12)

  1. A成分として一次粒子の平均粒子径が0.05μm以下の導電性酸化亜鉛と、B成分として分子内に少なくとも一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化型(メタ)アクリレート、C成分として光重合開始剤とを含有し、前記A,BおよびC成分の合計に対して前記A成分の含有割合が50〜95質量%である紫外線照射により硬化可能な帯電防止性ハードコート樹脂組成物。
  2. A成分として一次粒子の平均粒子径が0.05μm以下の導電性酸化亜鉛と、B成分として分子内に少なくとも一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化型(メタ)アクリレート、C成分として光重合開始剤とを含有し、前記A,BおよびC成分の合計に対して、前記A成分の含有割合が50〜95質量%であり、B成分の含有割合が5〜50質量%であり、C成分の含有割合がB成分に対して0.1〜20質量%からなる組成物であって、さらに、さらに分散剤としてシランカップリング剤をA成分に対して0.001〜10質量%含有する請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. さらに、溶媒としてアルコールを含有する請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. A成分として一次粒子の平均粒子径が0.05μm以下の導電性酸化亜鉛と、B成分として分子内に少なくとも一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化型(メタ)アクリレート、C成分として光重合開始剤とを含有し、前記A,BおよびC成分の合計に対して、前記A成分の含有割合が50〜95質量%であり、B成分の含有割合が5〜50質量%であり、C成分の含有割合がB成分に対して0.1〜20質量%からなる組成物であって、さらに分散剤として、下記一般式〔1〕または〔2〕で表される一分子内に2個以上の水酸基を含有する第3級アミンをA成分に対して0.001〜10質量%含有する請求項1に記載の樹脂組成物。
    一般式〔1〕
    Figure 2004044063
    一般式〔2〕
    Figure 2004044063
  5. さらに、溶媒としてアルコールを含有する請求項4に記載の樹脂組成物。
  6. 前記第3級アミンがトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ラウリルジエアタノールアミン、またはメチルジエタノールアミンである請求項4または5に記載の樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物の重合体を帯電防止層として備える透明性に優れた帯電防止性ハードコートフィルムまたはシート。
  8. 請求項7に記載のフィルム上に帯電防止層より低い屈折率の樹脂組成物層を備えた反射防止性帯電防止性フィルムまたはシート。
  9. 請求項7または8に記載のフィルムの片側に接着剤または粘着剤を備えたフィルムまたはシート。
  10. 請求項7〜9に記載のフィルムまたはシートを備えたディスプレー。
  11. 分子内に少なくとも一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化型(メタ)アクリレート、およびアルコールを含有する組成物に、一次粒子の平均粒子径が0.05μm以下の導電性酸化亜鉛をシランカップリング剤の存在下で分散せしめることを特徴とする請求項2または3に記載の樹脂組成物の製造方法。
  12. 分子内に少なくとも一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化型(メタ)アクリレート、およびアルコールを含有する組成物に、一次粒子の平均粒子径が0.05μm以下の導電性酸化亜鉛を下記一般式〔1〕又は〔2〕で表される一分子内に2個以上の水酸基を含有する第3級アミンの存在下で分散せしめることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の樹脂組成物の製造方法。
    一般式〔1〕
    Figure 2004044063
    一般式〔2〕
    Figure 2004044063
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