JP2001031891A - コーティング組成物およびこれを被覆してなる基材 - Google Patents

コーティング組成物およびこれを被覆してなる基材

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JP2001031891A
JP2001031891A JP11204683A JP20468399A JP2001031891A JP 2001031891 A JP2001031891 A JP 2001031891A JP 11204683 A JP11204683 A JP 11204683A JP 20468399 A JP20468399 A JP 20468399A JP 2001031891 A JP2001031891 A JP 2001031891A
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meth
coating composition
mixture
inorganic oxide
acrylate
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JP11204683A
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English (en)
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Koichi Tokuyama
恒一 徳山
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 廉価、且つ低反射性能に優れたコーティング
組成物を提供する。 【解決手段】 混合物中の全固形分濃度が0.1重量%
〜35重量%の、無機酸化物ゾルとシランカップリング
剤例えば(メタ)アクリル官能性シラン、ビニル官能シ
ランなどと溶剤を含有してなる混合物を、溶液状態およ
び/または分散液状態で可視光線および/または紫外線
を照射することによりコーティング組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低反射性能に優れた
コーティング組成物およびこれを被覆してなる基材に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】 基材より低い屈折率を有する被膜を当
該基材の表面に形成させると、当該被膜の表面から反射
する光の反射率が低下し、所謂、低反射性能を示すこと
が知られており、光学用レンズや光学用フィルムなどの
光学要素については、その表面における光の反射を防止
するために、当該光学要素を基材として、その表面にフ
ッ素含有化合物を主成分とするコーティング組成物より
なる薄膜が反射防止膜として実用化されてきた。
【0003】例えば特開平8−100136号公報にはフッ
素含有量が60〜70重量%であるフッ素含有共重合体
とエチレン性不飽和基を有する重合性化合物からなる屈
折率が1.43前後のフッ素系塗料が記載されている。
また特開平10−182745号公報、10−1827
46号公報には含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エス
テルを含有する単量体組成物を重合硬化させ屈折率が
1.44〜1.45程度の低屈折率材料よりなる減反射フ
ィルムが知られている。
【0004】しかしながら、これらフッ素系化合物は製造
は、通常複雑な反応を伴ったり、多くの製造工程を取る
ことがあるため一般に高価であり、当然のことながら、
これをもちいるフッ素含有化合物よりなる低屈折被膜も
高価なものになる。また、該フッ素含有化合物をコーテ
ィング組成物として使用する場合、通常該化合物を溶媒
に溶解し、基材に被覆して用ちいるが、フッ素含有化合
物は通常一般の有機溶媒には溶解し難く、高価なフッ素
系の特殊な溶剤を必要とすることより、フッ素含有化合
物を主成分とするコーティング組成物よりなる低屈折率
被膜はより一層高価なものになる。
【0005】また、フッ素含有化合物を主成分とするコーテ
ィング組成物よりなる低屈折率被膜は低屈折率であると
いっても、その屈折率は上記公報の記載から明らかなよ
うに、一般には1.40〜1.45程度である。そのた
め、高度な低反射性能を付与させるためには、(1)基
材としてポリエチレンテレフタレートやポリカーボネー
トのように屈折率が高いものを使用する、または(2)
基材と最表層の低屈折率被膜の中間に硫黄を含む化合物
や臭素を含む化合物、あるいは高屈折率である無機酸化
物を含む化合物等の高屈折率層を光学膜厚で形成させ
る、等の方法が考えられるが、前者の場合は適用対象と
しての基材が限定され、後者の場合は低反射性能は向上
するものの多層構成となり、塗装工程が増えるため、製
造コストが大幅に増大するとの欠点を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情下に鑑み、
本発明者は必ずしもフッ素化合物を含有することを必要
としない、廉価で、かつ低い屈折率を示す被膜を提供し
得るコーティング組成物を開発することを目的とし鋭意
検討した結果、特定の固形分濃度を有する特定の混合物
を、溶液状態および/または分散状態で、可視光線及び
/または紫外線を照射して得られるコーティング組成物
は、これを基材に被覆して適用する場合には、上記目的
を全て満足する、廉価で低反射性能を有する被膜が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、混
合物中の全固形分濃度が0.1重量%〜35重量%の、
無機酸化物ゾルとシランカップリング剤と溶剤を含有し
てなる混合物を、溶液状態および/または分散液状態で
可視光線および/または紫外線を照射してなるコーティ
ング組成物を提供するにある。また、本発明は、混合物
中の全固形分濃度が0.1重量%〜35重量%の、無機
酸化物ゾルとシランカップリング剤と溶剤を含有してな
る混合物を、溶液状態および/または分散液状態で可視
光線および/または紫外線を照射してなるコーティング
組成物を、基材に塗布した後、乾燥してなるコーティン
グ組成物被覆基材を提供するにある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明に於いてコーティング組成物とは、無機酸化
物ゾルとシランカップリング剤と溶剤との混合物よりな
り、かつ該混合物中の全固形分濃度が約0.1重量%〜
約35重量%よりなる混合物であって、この混合物を溶
液状態および/または分散液状態で、これに可視光線お
よび/または紫外線を照射することによりなるものであ
る。本発明のコーティング組成物は、無機酸化物ゾルと
シランカップリング剤の全部または一部が反応し無機酸
化物ゾル表面の全部または一部がシランカップリングに
より修飾された無機酸化物ゾルと溶剤との混合物でかつ
全固形分濃度が0.1重量%〜35重量%よりなる混合
物であって、この混合物を溶液状態および/または分散
液状態で、可視光線および/または紫外線を照射するこ
とによりなるものであってもよい。
【0009】本発明の実施に際し、使用し得る無機酸化物ゾ
ルは特に限定はされないが、無機酸化物ゾルの平均粒子
径(直径)が約400nm以下、好ましくは約100n
m以下のものが使用される。また、無機酸化物粒子形状
としては、粒状のもの、鎖状のもの、無定形のものな
ど、あらゆる形状のものを使用することができる。無機
酸化物ゾルの平均粒子径が約400nmを越える場合に
は、被膜の透明性が悪くなる。使用し得る無機酸化物と
しては、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ジ
リコニアゾル、酸化亜鉛ゾル等を挙げることができる
が、低屈折率のコーティング組成物を製造するためには
屈折率が1.5以下の化合物であることが好ましく、経
済性観点から特にシリカゾルが好ましく使用される。
【0010】 無機酸化物ゾルの分散剤としては、水あるい
はメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパ
ノール、n−ブタノール、イソブタノール、エチレング
リコール、ジエチレングリコール等のアルコール化合
物、エチレングリコール−モノ−プロピルエーテル、エ
チレングリコール−モノ−ブチルエーテル等のエーテル
化合物、アセトアミド、メチルアセトアミド、エチルア
セトアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトア
ミド、メチルエチルアセトアミド等のアミド化合物、キ
シレン、トルエン等の芳香族化合物、アセトン、メチル
エチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケト
ン、エチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、
エチルイソブチルケトン等のカルボニル化合物、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエス
テル化合物、ジメチルスルフォキシドなどの有機溶媒及
びこれらの2種類以上の混合溶媒等が挙げられる。無機
酸化物ゾルは通常これら溶媒に分散され、固形分濃度が
約0.1〜約50重量%の範囲で使用される。また、こ
れら無機酸化物ゾルは一般に市販されている界面活性剤
と併用されているものであってもよい。
【0011】 シリカゾルは一般に市販品を使用すればよ
く、例えば、スノーテックス(商品名、日産化学社
製)、アデライト(商品名、旭電化社製)などが使用可能
である。
【0012】本発明に使用されるシランカップリング剤とし
ては、メタクリル官能性シラン、アクリル官能性シラン
およびビニル官能性シランが挙げられる。メタクリル官
能性シランとしてはγ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−メタクリロキシウンデシルトリメトキシ
シラン、γ−メタクリロキシエチルオキシプロピルトリ
メトキシシランなどが挙げられる。また、アクリル官能
性シランとしてはγ−アクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン
などが挙げられる。ビニル官能性シランとしてはビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリス(βメトキシエトキシ)シラン等が挙げられ
る。
【0013】 本発明の実施に際し、使用される剤は、無機
酸化物ゾルおよびシランカップリング剤を溶解あるいは
分散させるものであれば特に制限されるものではなく、
水、一般の有機溶剤、あるいはこれらの2種以上の混合
物を適宜使用することができる。有機溶剤として、例え
ばベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、プロピルベン
ゼン、キシレン等の芳香族化合物、アセトン、メチルエ
チルケトン、ジエチルケトン、2−ヘプタノン、ジイソ
プロピルケトン、メチルプロピルケトン、エチルプロピ
ルケトン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、
4−ヘプタノン、エチルイソブチルケトン、シクロヘキ
サノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、アセト
酢酸メチル、2−メトキシエチルアセタート、2−エト
キシエチルアセタート、2−ブトキシエチルアセター
ト、2−フェノキシエチルアセタート、アセト酢酸エチ
ル、アセト酢酸プロピル、アセトニルアセトン、メシチ
ルオキシド、アセトフェノン等のカルボニル化合物、メ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、シクロヘキサノール、エチレング
リコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル、2−(メトキシメトキシ)エタノー
ル、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−フェ
ノキシエタノール等のアルコール化合物、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブ
チル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸
エチル等のエステル類、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、
エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル等のエーテル化合物、アセトアミド、メチ
ルアセトアミド、エチルアセトアミド、ジメチルアセト
アミド、ジエチルアセトアミド、メチルエチルアセトア
ミド等のアミド化合物、クロロホルム、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン、2−クロロエタノール等のハロ
ゲン含有化合物、ジメチルスルフォキシド、テトラヒド
ロフラン等が挙げられる。
【0014】無機酸化物ゾルとシランカップリング剤と溶剤
は混合され、混合物とされる。混合物は混合物中の全固
形分濃度が約0.1〜約35重量%、好ましくは約0.
5〜約10重量%となる割合で、混合される。無機酸化
物ゾルとシランカップリング剤の混合比率は特に制限さ
れないが、無機酸化物ゾル/シランカップリング剤比が
0.1〜10の範囲であればよい。
【0015】本発明に使用される、無機酸化物ゾルとシラン
カップリング剤と溶剤の混合方法は、通常公知の方法に
より行うことができる。本発明に使用される、無機酸化
物ゾルは、無機酸化物ゾルとシランカップリング剤の全
部または一部が反応し無機酸化物ゾル表面の全部または
一部がシランカップリングにより修飾された無機酸化物
ゾルであってもよく、該無機酸化物ゾルの製造方法とし
ては、通常、加水分解によって行なうことができる。例
えば、無機酸化物ゾルとシランカップリング剤の混合物
に適当な触媒と必要量の水を添加し、ある時間、例えば
30分〜24時間、常温で攪拌あるいは放置することに
よって得ることができるし、加熱、攪拌して得ることも
できる。触媒としては、通常、塩酸、硝酸、硫酸などの
無機酸類、蟻酸、酢酸、プロポキシ酸などの有機酸類、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカリ
塩、酢酸ナトリウムなどの有機アルカリ塩、アンモニア
水、トリエタノールアミンなどのアミン系化合物、ジブ
チル錫ジラウレート、2−ヘキサン酸錫(II)などの錫
系化合物などを挙げることができる。触媒の使用量は特
に制限されるものではないが、通常、該コーティング組
成物に含まれるシラン化合物に対し、約0.01重量%
〜約10重量%の範囲で行われる。
【0016】本発明の実施に際し、無機酸化物ゾルとシラン
カップリング剤および溶剤よりなる混合物は、多官能ア
クリレート系化合物または多官能メタアクリレート系化
合物を含有しても良い。ここで、多官能アクリレート系
化合物または多官能メタアクリレート系化合物とは、分
子中に少なくとも2個以上のアクリロキシ基またはメタ
クリロキシ基を有する化合物であり、具体的には、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
#200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ール#400ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコール#600ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコール#1000ジ(メタ)アクリレート、1,
3−ブチレングルコールジ(メタ)アクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9
−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール#
400ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ール#700ジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタン
ジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(アクリ
ロキシエトキシ)フェニル)]プロパン、2,2−ビス
[4−(メタアクリロキシエトキシ)フェニル)]プロ
パン、2,2−ビス[4−(アクリロキシジエトキシ)
フェニル)]プロパン、2,2−ビス[4−(メタアク
リロキシジエトキシ)フェニル)]プロパン、2,2−
ビス[4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル)]
プロパン、2,2−ビス[4−(メタアクリロキシポリ
エトキシ)フェニル)]プロパン、トリス(メタクリロ
イルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(アクリ
ロイルオキシエチル)イソシアヌレート、2−ヒドロキ
シ−1,3−ジ(メタ)アクリロキシプロパン、2−ヒ
ドロキシ−1−アクリロキシ,3−メタクリロキシプロ
パン、3−メチル−1,5−ペンタジオールジ(メタ)
アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノー
ル(メタ)アクリレート、1、4−ブタンジオールジ
(メタ)アクリレート、1、9−ノナンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1、10−デカンジオールジ(メ
タ)アクリレート、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキ
シ−3−メタクリロキシプロピルオキシ)フェニル]プ
ロパン、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジメ
チロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、などを
挙げることができる。また、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテ
トラ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ
(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ト
リペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、
トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレ
ート、アルキル変性ジぺンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、アルキル変性ジぺンタエリスリトー
ルぺンタ(メタ〉アクリレート、カプロラクトン変性ジ
ぺンタエリスリトールヘキサ(メ夕)アクリレート、グ
リセリントリ(メタ)アクリレート、等の多価アルコー
ルのポリ(メタ)アクリレート、:マロン酸/トリメチ
ロールエタン/(メタ)アクリル酸、マロン酸/トリメ
チロールプロパン/(メタ)アクリル酸、マロン酸/グ
リセリン/(メタ)アクリル酸、マロン酸/ペンタエリ
スリトール/(メタ)アクリル酸、コハク酸/トリメチ
ロールエタン/(メタ)アクリル酸、コハク酸/トリメ
チロールプロパン/(メタ)アクリル酸、コハク酸/グ
リセリン/(メタ)アクリル酸、コハク酸/ペンタエリ
スリトール/(メタ)アクリル酸、アジピン酸/トリメ
チロールエタン/(メタ)アクリル酸、アジピン酸/ト
リメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、アジピン
酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、アジ
ピン酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、グルタル酸
/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、グルタ
ル酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、
グルタル酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、グルタ
ル酸ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、セパ
シン酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、
セパシン酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリ
ル酸、セパシン酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、
セパシン酸ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル
酸、フマル酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリ
ル酸、フマル酸/トリメチロールプロパン/(メタ)ア
クリル酸、フマル酸/グリセリン/(メタ)アクリル
酸、フマル酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリ
ル酸、イタコン酸/トリメチロールエタン/(メタ)ア
クリル酸、イタコン酸/トリメチロールプロパン/(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸/ペンタエリスリトール/
(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸/トリメチロール
エタン/(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸/グリセ
リン/(メタ)アクリル酸等の組み合わせによる飽和ま
たは不飽和ポリエステルポリ(メタ)アクリレート:ト
リレジンイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソアネート、ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネート、あるいはこれら
ジイソシアネート化合物のうち芳香族のイソシアネート
類を水添して得られるジイソシアネート化合物(たとえ
ば水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメ
タンジイソシアネートなどのジイソシアネート化合
物)、トリフェニルメタントリイソシアネート、ジメチ
レントリフェニルトリイソシアネートなどのような2価
あるいは3価のポリイソシアネート化合物あるいはジイ
ソシアネート化合物を多量化させて得られるポリイソシ
アネート化合物等のイソシアネート含有化合物と活性水
素を有する(メタ)アクリルモノマー、例えば、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
−プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3
−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、N−メチロ
ール(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシ(メタ)
アクリルアミド等をイソシアネート1分子あたり2モル
以上を常法により反応させて得られるウレタン(メタ)
アクリレート:その他トリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌル酸のトリ(メタ)アクリレート等を挙げる
ことが出来る。また、ホスファゼン化合物のホスファゼ
ン環に(メタ)アクリロイルオキシ基が導入されたホス
ファゼン系(メタ)アリレート化合物、分子中に少なく
とも2個のカルボン酸ハロゲン化物と少なくとも1個の
アクリロイルオキシ基および水酸基を有するポリオール
化合物との反応により得られるポリエステル(メタ)ア
クリレート化合物、ポリエステルメタクリレート化合物
並びに上記各化合物の2量体、3量体などのようなオリ
ゴマーなどが挙げられる。
【0017】かかる多官能アクリレート系化合物または多官
能メタアクリレート系化合物は、溶剤と混合されてた状
態の活性化エネルギー線硬化性化合物を含有する溶液を
用いてもよい。該溶液の中にはハードコート剤として市
販されているものもある。市販のハードコート剤として
具体的には、「U−15HA」(商品名、新中村化学社
製〉、「KAYARAD DPCAシリーズ」(日本化
薬(株)製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト化合物の誘導体)、「アロニックスM−8560」
(東亜合成(株)製、ポリエステルアクリレート化合
物)、「PPZ」(共栄社化学(株)製、ホスファゼン
系メタクリレート化合物)、などが挙げられる。本発明
に使用される多官能アクリレート系化合物または多官能
メタアクリレート系化合物は、単独で使用しても良い
し、2種類以上の混合物としても使用することも可能で
ある。
【0018】発明に使用される多官能アクリレート系化合物
または多官能メタアクリレート系化合物は、通常無機酸
化物ゾルとシランカップリング剤の総量に対し、約0.
1重量%〜約350重量%の範囲で添加使用される。但
し、これら多官能アクリレート系化合物または多官能メ
タアクリレート系化合物の混合物への添加は、添加後の
混合物中の全固形分濃度が0.1重量%〜35重量%の
範囲とする必要がある。
【0019】本発明の実施に際し、無機酸化物ゾル、シラン
カップリング剤、溶剤を含有してなる混合物、さらには
これら混合物に必要に応じて多官能メタクリレート系化
合物を含有してなる混合物は、次いで可視光線および/
または紫外線を照射することにより、低反射性能を有す
るコーティング組成物を得ることができる。
【0020】混合物の光照射に際し、該混合物中に光重合開
始剤を含有せしめてもよい。混合物中への光重合開始剤
の添加量は、通常、無機酸化物ゾルとシランカップリン
グ剤の総量に対し、約0.1重量%〜約50重量%の範
囲で添加使用される。但し、これら光重合開始剤の混合
物への添加は、添加後の混合物中の全固形分濃度が0.
1重量%〜35重量%の範囲とする必要がある。
【0021】光重合開始剤の具体例としては、例えばアセト
フェノン、アセトフエノンベンジルケ夕一ル、アントラ
キノン、1−(4一イソプロピルフエニル−2−ヒドロ
キシー2一メチルプロパン−1−オン、カルバゾール、
キサントン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジ
アミノベンゾフェノン、1,1−ジメトキシデオキシベ
ンゾイン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフ
ェノン、チオキサントン、2,2−ジメトキシ−2−フ
ェニルアセトフェノン、1−(4一ドデシルフェニル)
−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパンー1−オン、2
−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−
モルフオリノプロパン−1−オン、トリフェニルアミ
ン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホス
フィンオキサイド、1一ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、2−ヒドロキシー2−メチル−1−フェニ
ルプロパンー1−オン、フルオレノン、フルオレン、ベ
ンズアルデヒド、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーケト
ン、3−メチルアセトフェノン、3,3’,4,4’一
テトラtert−ブチルパーオキシカルボニルベンゾフ
エノン(BTTB)、2−(ジメチルアミノ)−1−
〔4−(モルフォリニル)フェニル〕−2−フェニルメ
チル)−1−ブタノン、4−ベンゾイルー4’−メチル
ジフェニルサルファイド、ベンジル、またはBTTBと
キサンテン、チオキサンテン、クマリン、ケトクマリ
ン、その他の色素増感剤との組み合わせなどを拳げるこ
とができる。
【0022】本発明の実施に際し、混合物への光照射方法
は、混合物が溶液状態および/または分散液状態で光照
射すればよく、特に制限されないが、通常、可視光線お
よび/または紫外線を透過する透明容器に混合物を入
れ、可視光線および/または紫外線を発光する光源を用
いて外部から光照射することにより行われるが、混合物
を入れた容器内に上部から光を当ててもよいし、あらか
じめ該光源を容器内に配設し、この容器内に混合物を供
給した後、容器内部より混合物に光照射することもでき
る。
【0023】光照射に用いる容器は一般に使用される材質で
あれば何でも良い。例えば、アルミ、チタン、ステンレ
スなどの金属製あるいは金属合金製容器、陶器などのセ
ラミック製容器、プラスチック製容器、あるいはこれら
の内側にフッ素コーティングなどの表面処理された容器
などが使用可能である。また、可視光線および/または
紫外線を透過する透明容器も使用可能であり、例として
は、セキエイガラス製、その他の無機ガラス製、プラス
チック製などの透明材質が挙げられる。また、容器の一
部にこれらの透明材質を使用した容器も使用することが
可能である。耐溶剤性あるいは安価であることを考慮す
ると、ガラス製容器、ポリエチレン製容器、ポリプロピ
レン製などのプラスチック製容器を使用することが好ま
しい。
【0024】また光源としては、可視光線および/または紫
外線を発光するものなら何でもよく、白熱灯、水銀灯、
蛍光灯、高輝度放電灯、ハロゲンランプなどのランプ
類、あるいは太陽光などの自然光なども用いることがで
きる。また電子線などを用いることも可能である。光照
射条件には特に制限はなく、通常1〜100万ルクス、
あるいは0.01〜2000mW/cm2で表わされる
強度の光を、1秒〜120時間の範囲で光照射して行わ
れる。
【0025】本発明に於いて、混合物への光照射時の混合物
中の全固形分濃度は、約0.1重量%〜約35重量%、
好ましくは約0.5重量%〜約10重量%である。混合
物中の全固形分濃度が約0.1重量未満であると光照射
した後でも光照射する前と比較して得られるコーティン
グ組成物の屈折率はほとんど変化しない。また、全固形
分濃度が約35重量%より多いと、光照射した後にゲル
化してしまう。
【0026】光照射後の混合物から形成される被膜の屈折率
は、通常、1.40以下、普通には約1.30以下の低屈
折率を有するコーティング組成物を得ることができる。
【0027】また、本発明に於いては、上記方法により得ら
れたコーティング組成物を被覆してなる基材をも提供す
るものである。基材への該コーティング組成物のコーテ
ィング方法としては特に制限はなく、スプレー法、ディ
ッピング法、ロールコート法、フローコート法、グラビ
アコート法、スピンコート法等、公知の方法で行うこと
ができる。コーティング後の乾燥も特に制限はなく、通
常、風乾あるいは加熱乾燥等の公知の方法で行うことが
できる。被覆膜厚は特に制限されないが、通常約0.0
1μm〜5μmである。
【0028】被覆するのに使用される基材は、透明性が高い
ものが好ましい。具体的にはポリメタクリル酸メチル、
ポリメタクリル酸メチルを主構成単位とする共重合体、
ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、スチレンアクリロニトリル共重合体、ポリカーボネ
ート、トリアセチルセルロース樹脂、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂
等、あるいはガラスなどが好ましい例として挙げること
ができる。またこれら基材を形成する樹脂中には紫外線
吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、着色剤等の添加剤が含
まれていても構わない。基材の形状は特に限定されるも
のではないが、例えば、光学用フィルム用途に於いて
は、厚さ約0.01〜約50mmの板状品が具体的な例
として挙げられる。
【0029】該コーティング組成物の被膜は基材最表面に形
成されることが特徴であるため、基材と該コーティング
組成物層の中間に他の機能を付与するような膜を1層あ
るいは2層以上形成させてもよい。例えば、ハードコー
ト膜などが挙げられる。ハードコート膜としては、特に
限定されず、通常のハードコート樹脂を使用することが
できる。ハードコート膜の膜厚は約0.05〜約50μ
m、好ましくは約0.1〜約15μmである。
【0030】さらに埃付着などを防止するために帯電防止性
あるいは制電性を付与したハードコート膜、また低反射
性能をさらに向上するために基材より高屈折率化である
ハードコート膜、あるいはこれらの機能が複合したよう
なハードコート膜でもよい。
【0031】帯電防止性あるいは制電性を付与する成分とし
ては、通常の帯電防止剤や無機酸化物粒子、あるいはこ
れらの混合物などが例として挙げられる。また、高屈折
率を付与する成分としては、ブロム、硫黄、ベンゼン環
を含む有機成分や、無機酸化物微粒子、あるいはこれら
の混合物などが例として挙げられる。無機酸化物として
は、帯電防止性あるいは制電性、あるいは高屈折率化の
目的によって適宜使用され、酸化錫、酸化アンチモン、
酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛などが例とし
てあげられるが、ハードコート膜の透明性を確保するた
め、無機酸化物粒子の大きさは可視光の波長に比べて小
さいことが必要であり400nm以下、好ましくは10
0nm以下、特に好ましくは50nm以下が良い。
【0032】これらハードコート膜の形成方法は特に限定さ
れるものではなく通常行われるコーティング方法、例え
ばスプレー法、ディッピング法、ロールコート法、フロ
ーコート法、グラビアコート法、スピンコート法等によ
り基材にコーティングし、風乾あるいは加熱乾燥後、活
性エネルギー線の照射または加熱による通常の硬化方法
が用いられる。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、廉価にか
つ低反射性能に優れたコーティング組成物およびこれを
被覆してなる基材を提供することを可能ならしめたもの
で、その産業上の利用価値は極めて大なるものである。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。尚、本発明に於いて屈折率は、アクリル基材上
に被膜を形成させ、小型膜厚測定装置(東レ社製)を用
い室温乾燥後に測定した。
【0035】実施例1 オルガノシリカゾル(商品名IPA−ST、日産化学社
製、固形分30重量%、イソプロピルアルコール溶媒)
10g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン(商品名TSL−8370、東芝シリコーン社製)
1.5gと0.1N塩酸を1.0gを混合し、密閉した
ガラス容器にて80℃の油浴中で約3時間反応させ、表
面の一部をシランカップリング剤で修飾したシリカゾル
を作成した。この反応液を室温まで冷却した後、イソプ
ロピルアルコールを102.9g、n−ブタノールを1
09.9gを混合し、1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン(光開始剤、商品名イルガキュア184、
チバガイギ社製)を0.18gを溶解させ、全固形分濃
度が約2重量%のイソプロピルアルコール/n−ブタノ
ール=50/50の溶剤組成の混合溶液を作成した。作
成した混合溶液を、引上げ速度15cm/minの条件
でディッピング法によりアクリル板上にコーティングし
室温乾燥させ後、紫外線照射装置(アイグラフィック社
製)を使用し、照射エネルギー約400mJ/cm2
条件で被膜を硬化させた。得られた被膜屈折率を小型膜
厚測定装置を用いて測定したところ、1.479であっ
た。一方、作成した混合溶液を半透明のポリエチレン容
器に移し、一般照明用蛍光灯(松下電気産業社製)を使
用し、外部より約13.5時間の光照射を行った。光照
射後の液を、引上げ速度15cm/minの条件でディ
ッピング法によりアクリル板上にコーティングした後、
室温乾燥させ被膜を形成した。得られた被膜屈折率を小
型膜厚測定装置を用いて測定したところ、1.235で
あった。
【0036】実施例2 オルガノシリカゾル(商品名メタノールゾル、日産化学
社製、固形分30重量%、メタノール溶媒)10g、3
−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン
(商品名TSL−8370、東芝シリコーン社製)1.
5gと0.1N塩酸を0.33gを混合し、密閉したガ
ラス容器にて、80℃の油浴中で、約3時間反応させ、
表面の一部をシランカップリング剤で修飾したシリカゾ
ルを作成した。室温まで冷却した後、メタノールを13
8.0gを混合し、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン(光開始剤、商品名イルガキュア184、チ
バガイギ社製)を0.18gを溶解させ、全固形分濃度
が約3重量%の混合溶液を作成した。 作成した混合溶
液を、引上げ速度15cm/minの条件でディッピン
グ法によりアクリル板上にコーティングし室温乾燥させ
後、紫外線照射装置(アイグラフィック社製)を使用
し、照射エネルギー約400mJ/cm2の条件で被膜
を硬化させた。得られた被膜屈折率を小型膜厚測定装置
を用いて測定したところ1.479であった。一方、作
成した混合溶液を半透明のポリエチレン容器に移し、一
般照明用蛍光灯(松下電気産業社製)を使用し、外部よ
り約12.5時間の光照射を行った。蛍光灯照射後の液
を、引上げ速度15cm/minの条件でディッピング
法により、アクリル板上に被膜を形成させ、室温乾燥し
た。蛍光灯照射後の液を、引上げ速度15cm/min
の条件でアクリル板上にコーティングした後、室温乾燥
させ、被膜を形成した。得られた被膜屈折率を小型膜厚
測定装置を用いて測定したところ、屈折率は1.167
となった。
【0037】実施例3 オルガノシリカゾル(商品名IPA−ST、日産化学社
製、固形分30重量%、イソプロピルアルコール溶媒)
10g、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキ
シシラン(商品名TSL−8370、東芝シリコーン社
製)1.5gと0.1N塩酸を1gを混合し、密閉した
ガラス容器にて80℃の油浴中で、約3時間反応させ、
表面の一部をシランカップリング剤で修飾したシリカゾ
ルを作成した。この反応液を室温まで冷却した後、イソ
プロピルアルコールを102.9g、n−ブタノールを
109.9gを混合し、らに1.66gのジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート(商品名NKエステル
A−9530、新中村化学社製)を溶解させ、全固形分
濃度が約2.7重量%のイソプロピルアルコール/n−
ブタノール=50/50の溶剤組成の混合溶液を作成し
た。作成した混合溶液を、引上げ速度15cm/min
の条件でディッピング法により、アクリル板上にコーテ
ィングし室温乾燥させ後、紫外線照射装置(アイグラフ
ィック社製)を使用し、照射エネルギー約400mJ/
cm2の条件で被膜を硬化させた。得られた被膜屈折率
を小型膜厚測定装置を用いて測定したところ1.472
であった。一方、得られた混合溶液を透明のポリエチレ
ン容器に移し、ブラックライトブルー蛍光灯(松下電気
産業社製)を用い、外部より約6時間の光照射を行っ
た。光照射後の液を、引上げ速度15cm/minの条
件でディッピング法によりアクリル板上にコーティング
した後、室温乾燥させ、被膜を形成した。得られた被膜
屈折率を小型膜厚測定装置を用いて測定したところ、被
膜の屈折率は1.229となった。
【0038】比較例1 オルガノシリカゾル(商品名IPA−ST、日産化学社
製、固形分30重量%、イソプロピルアルコール溶媒)
10g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン(商品名TSL−8370、東芝シリコーン社製)
1.5gと0.1N塩酸を1.0gを混合し、密閉した
ガラス容器にて80℃の油浴中で約3時間反応させ、表
面の一部をシランカップリング剤で修飾したシリカゾル
を作成した。この反応液を室温まで冷却した後、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(光開始剤、商
品名イルガキュア184、チバガイギ社製)を0.18
gを溶解させ、全固形分濃度が約38重量%の混合溶液
を作成した。作成した混合溶液を、引上げ速度15cm
/minの条件でディッピング法によりアクリル板上に
コーティングし室温乾燥させ後、紫外線照射装置(アイ
グラフィック社製)を使用し、照射エネルギー約400
mJ/cm2の条件で被膜を硬化させた。得られた被膜
屈折率を小型膜厚測定装置を用いて測定したところ、
1.479であった。一方、作成した混合溶液を半透明
のポリエチレン容器に移し、ブラックライトブルー蛍光
灯(松下電気産業社製)を使用し、外部より約1.5時
間の光照射を行ったところ、ゲル化した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 CB02 DA04 DA06 DB13 DB31 DC24 EA07 EB22 EB42 EC45 4J011 QA02 QA06 QA13 QA22 QA23 QA25 QB14 QB16 QB24 SA01 SA05 SA07 SA21 SA51 SA63 SA64 SA84 4J038 CG141 CL002 DD181 DG321 FA121 FA211 FA212 FA261 FA271 FA281 HA216 HA446 JA33 JA34 JA72 JB08 JC18 JC22 KA03 KA06 KA15 KA20 LA02 MA09 MA10 NA19 PA17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 混合物中の全固形分濃度が0.1重量%
    〜35重量%の、無機酸化物ゾルとシランカップリング
    剤と溶剤を含有してなる混合物を、溶液状態および/ま
    たは分散液状態で可視光線および/または紫外線を照射
    してなるコーティング組成物。
  2. 【請求項2】無機酸化物ゾルとシランカップリング剤と
    溶剤との混合物において、無機酸化物ゾルとシランカッ
    プリング剤の全部または一部が反応し無機酸化物ゾル表
    面の全部または一部がシランカップリングにより修飾さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のコーティング
    組成物。
  3. 【請求項3】シランカップリング剤が、メタアクリル官
    能性シラン、アクリル官能性シランおよびビニル官能性
    シランの少なくとも一種であることを特徴とする請求項
    1記載のコーティング組成物。
  4. 【請求項4】 混合物が、光開始剤を含有することを特
    徴とする請求項1記載のコーティング組成物。
  5. 【請求項5】混合物が、多官能アクリレート系化合物ま
    たは多官能メタアクリレート系化合物を含有することを
    特徴とする請求項1記載のコーティング組成物。
  6. 【請求項6】無機酸化物ゾルの平均粒子径が400nm
    以下であることを特徴とする請求項1記載のコーティン
    グ組成物。
  7. 【請求項7】無機酸化物ゾルが、酸化ケイ素ゾルである
    ことを特徴とする請求項6記載のコーティング組成物。
  8. 【請求項8】混合物中の全固形分濃度が0.1重量%〜
    35重量%の、無機酸化物ゾルとシランカップリング剤
    と溶剤を含有してなる混合物を、溶液状態および/また
    は分散液状態で可視光線および/または紫外線を照射し
    てなるコーティング組成物を、基材に塗布した後、乾燥
    してなるコーティング組成物被覆基材。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004044063A1 (ja) * 2002-11-13 2004-05-27 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha 紫外線硬化型帯電防止性ハードコート樹脂組成物
JP2007014946A (ja) * 2005-06-09 2007-01-25 Pentax Corp シリカエアロゲル膜の製造方法
US7229686B2 (en) 2002-09-25 2007-06-12 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Antireflection film and making method
CN114729210A (zh) * 2019-11-20 2022-07-08 3M创新有限公司 具有含无机纳米粒子的耐磨层和具有低粘度的含无机纳米粒子的可辐射固化的油墨的层合体

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