JP2007014946A - シリカエアロゲル膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低屈折率であるとともに優れた靭性及び撥水性を有し、反射防止膜に好適なシリカエアロゲル膜の製造方法を提供する。
【解決手段】 アルコキシシランの加水分解重合により得られた湿潤ゲルを有機修飾剤と反応させて有機修飾シリカとし、それを超音波処理により分散させて有機修飾シリカ分散液を生成し、それに紫外線硬化性樹脂及び光重合開始剤を添加して塗工液を調製し、基材に塗工した後紫外線を照射することによりシリカエアロゲル膜を製造する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ナノサイズの微細孔を有するシリカエアロゲル膜の製造方法に関し、特に低屈折率である上に優れた靭性及び撥水性を有し、反射防止膜に好適なシリカエアロゲル膜の製造方法に関する。
従来、反射防止膜は真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の物理蒸着法によって成膜されてきた。単層の反射防止膜は、基材より小さい屈折率を有するように設計されるので、小さな屈折率の基材に成膜する反射防止膜には小さな屈折率を有する成膜材料が求められる。物理蒸着法で成膜できるもののうち、最小の屈折率を示すのは、屈折率1.38のMgF2である。屈折率1.5程度のガラスからなるレンズの反射防止膜は、屈折率1.2〜1.25とするのが理想的であると言われている。屈折率をこの範囲にすると、可視光領域すなわち波長400〜700 nmにおいて反射率を1%未満にすることができる。これに対し、屈折率1.38のMgF2からなる反射防止膜の反射率は2%未満ではあるものの、理想的な値ではない。
近年、ゾルゲル法、SOG法等の液相法も反射防止膜の成膜に用いられている。液相法には、物理蒸着法のような大掛かりな装置を要することなく、また基材を高温に曝すことなく反射防止膜を成膜できるという特長がある。しかし、液相法によって得られる反射防止膜の最小屈折率は1.37付近と、物理蒸着法と同程度であり、反射防止特性も大差ない。したがって、いずれの方法による場合も、可視光の波長領域における反射率を1%未満に抑えるためには、低屈折率材料と高屈折率材料とを積層して多層膜を形成する必要がある。
フッ化マグネシウムより小さな屈折率を示す材料として、シリカエアロゲルが知られている。アルコキシシランの加水分解反応によってシリカ湿潤ゲルを調製し、これを二酸化炭素、水、有機溶媒等の超臨界流体で乾燥すると、0.01 g/cc以下のの密度を有し、屈折率1.1未満のシリカエアロゲルを作製できる。しかしこの製造方法は、超臨界乾燥装置を要する上に手間が掛かり、高コストであるという問題がある。また得られるシリカエアロゲルの靭性が非常に小さく脆いために、使用に耐えないという問題もある。
米国特許5,948,482号(特許文献1)は、(a) SiO2を含むゾルを調製し、(b) これを熟成してゲルにした後、(c) 表面を有機基で修飾し、(d) 超音波処理したものによって薄膜形成するシリカエアロゲル膜の製造方法を記載している。この製造方法によると、99%以上の気孔率を有し、低い屈折率を示すシリカエアロゲル膜を得ることができる。しかし、この製造方法により得られるシリカエアロゲル膜は、機械的強度が小さく、耐擦傷性に欠けるという問題がある。
米国特許5,948,482号
従って、本発明の目的は、低屈折率である上に、優れた靭性及び撥水性を有し、反射防止膜に好適なシリカエアロゲル膜を製造する方法を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、有機修飾シリカと、紫外線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含有する塗工液を基材に塗工した後、紫外線の照射により紫外線硬化性樹脂(又は紫外線硬化性樹脂及び有機修飾シリカの不飽和基)を重合させることにより、優れた靭性及び撥水性を有し、かつ低屈折率のシリカエアロゲル膜が得られることを発見し、本発明に想到した。
すなわち、本発明のシリカエアロゲル膜の製造方法は、有機修飾シリカ、紫外線硬化性樹脂及び光重合開始剤を含有する層を形成し、前記層に紫外線を照射することを特徴とする。
前記有機修飾シリカと、前記紫外線硬化性樹脂と、前記光重合開始剤とを含有する塗工液を基材に塗工することによって前記層を形成するのが好ましい。前記層を形成するには、(a) 前記有機修飾シリカを含有する分散液と、前記紫外線硬化性樹脂及び前記光重合開始剤を含有する溶液とを混合するか、(b) 前記有機修飾シリカ及び前記光重合開始剤を含有する分散液と、前記紫外線硬化性樹脂を含有する溶液とを混合するか、(c) 前記有機修飾シリカ及び前記光重合開始剤を含有する分散液と、前記紫外線硬化性樹脂及び前記光重合開始剤を含有する溶液とを混合するか、(d) 前記有機修飾シリカを含有する分散液と前記紫外線硬化性樹脂を含有する溶液とを混合した後に前記光重合開始剤を添加することにより得られた塗工液を用いるのが好ましい。
前記紫外線硬化性樹脂としては、重合反応によって1.33〜1.5の屈折率を有する硬化樹脂となるものを用いるのが好ましい。前記有機修飾シリカを含有する分散液を得るには、アルコキシシラン及び/又はシルセスキオキサンの加水分解重合によって湿潤ゲルを生成し、前記湿潤ゲルを有機修飾剤と反応させ、超音波処理によって分散させるのが好ましい。分散媒はカルボン酸エステル、ケトン及びアルコールからなる群より選ばれた少なくとも一種とするのが好ましい。前記湿潤ゲルの溶媒は炭素数1〜3のアルコールとするのが好ましい。
前記アルコキシシランとしては、不飽和基及びアルコキシル基を有するモノシランを用いるのが好ましい。前記有機修飾剤としてシランカップリング剤を用いるのが好ましく、紫外線重合性の不飽和基を有するシランカップリング剤を用いるのがより好ましい。前記アルコキシシランとして不飽和基及びアルコキシル基を有するモノシランを用い、酸触媒を用いて前記モノシランを重合させることによってオリゴマーを生成し、塩基触媒を用いて前記オリゴマーを重合させることにより、前記湿潤ゲルを得るのが好ましい。前記層に紫外線を照射した後、50〜150℃で焼成するのが好ましい。
本発明の方法は、有機修飾シリカ、紫外線硬化性樹脂及び光重合開始剤を含有する塗工液を基材に塗工し、紫外線を照射するだけで、有機修飾シリカ及び硬化樹脂を含有するシリカエアロゲル膜が簡単に得られるという利点を有する。また高温で焼成する必要なくウェット法によりシリカエアロゲル膜を形成することができるので、非耐熱性の基材にもシリカエアロゲル膜を設けることができる。
得られたシリカエアロゲル膜は、表面及び空隙の内壁が紫外線照射により硬化した樹脂に被覆されているので優れた靭性及び撥水性を有するとともに、ナノメートルサイズの空隙が完全に埋められていないので低屈折率であるという利点を有する。特に屈折率1.365〜1.385のバインダーを含有し、空隙率が30〜53%のシリカエアロゲル膜は、1.2〜1.3という低い屈折率を有する。このように、シリカエアロゲルの特長である低屈折率と、バインダーによる優れた靭性及び撥水性とを兼ね備えたシリカエアロゲル膜は、反射防止膜に好適である。
[1] 有機修飾シリカ分散液の調製
(1) 湿潤ゲルの形成
シリカ骨格形成化合物及び触媒を溶媒に溶解させ、加水分解重合反応をさせた後、エージングすることにより湿潤ゲルを形成する。
(a) シリカ骨格形成化合物
(a-1) 飽和アルコキシシラン及びシルセスキオキサン
アルコキシシラン及び/又はシルセスキオキサンの加水分解重合により、シリカゾル及びシリカゲルが生成する。飽和アルコキシシランはモノマーでも、オリゴマーでも良い。飽和アルコキシシランモノマーはアルコキシル基を3つ以上有するのが好ましい。アルコキシル基を3つ以上有する飽和アルコキシシランをシリカ骨格形成原料とすることにより、優れた均一性を有する反射防止膜が得られる。飽和アルコキシシランモノマーの具体例としてはメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランが挙げられる。飽和アルコキシシランオリゴマーとしては、上述のモノマーの縮重合物が好ましい。飽和アルコキシシランオリゴマーはモノマーの加水分解重合により得られる。
飽和シルセスキオキサンをシリカ骨格形成原料とした場合も、優れた均一性を有する反射防止膜が得られる。飽和シルセスキオキサンは一般式RSiO1.5(ただしRは有機官能基を示す。)により表される構造単位を有するネットワーク状ポリシロキサンの総称である。Rとしては、例えばアルキル基(直鎖でも分岐鎖でも良く、炭素数1〜6である。)、フェニル基、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)が挙げられる。シルセスキオキサンはラダー型、籠型等種々の構造を有することが知られている。また優れた耐候性、透明性及び硬度を有しており、シリカエアロゲルのシリカ骨格形成原料として好適である。
(a-2) 不飽和アルコキシシラン及びシルセスキオキサン
シリカ骨格形成原料として、紫外線重合性の不飽和基を有する不飽和アルコキシシラン又はシルセスキオキサンのモノマー又はオリゴマーを使用しても良い。シリカ骨格形成原料として不飽和基を有するものを使用することによって、バインダーの配合量が少ない場合にも、優れた靭性を有するシリカエアロゲル膜を得ることができる。不飽和アルコキシシランモノマーは、少なくとも一つの二重結合又は三重結合を有する有機基(以下「不飽和基」という)と、アルコキシル基とを有する。不飽和基の炭素数は2〜10であり、2〜4であるのが好ましい。
好ましい不飽和アルコキシシランモノマーは、下記一般式(1)
RaSi(ORb)3 ・・・(1)
(ただし、Raは不飽和結合を有する炭素数2〜10の有機基を示し、RbOは炭素数1〜4のアルコキシル基を示す。)により表される。
不飽和基Raは、紫外線重合性の不飽和結合を少なくとも一つ有する有機基であり、メチル基、エチル基等の置換基を有してもよい。不飽和基Raの例としてビニル基、アリル基、メタクリロキシ基、アミノプロピル基、グリシドキシ基、アルケニル基及びプロパルギル基が挙げられる。RbはRaと同じ有機基であってもよいし、異なる有機基であってもよい。アルコキシル基RbOの例として、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基及びs-ブトキシ基が挙げられる。
不飽和アルコキシシランモノマーの具体例としてトリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、トリブトキシビニルシラン、トリプロポキシビニルシラン、アリルトリブトキシシラン、アリルトリプロポキシシラン、ジメトキシジビニルシラン、ジアリルジメトキシシラン、ジエトキシジビニルシラン、ジアリルジエトキシシラン、トリメトキシ(3-ブテニル)シラン、トリエトキシ(3-ブテニル)シラン、ジ(3-ブテニル)ジメトキシシラン及びジ(3-ブテニル)ジエトキシシランが挙げられる。
不飽和アルコキシシランのオリゴマーをシリカ骨格形成原料としても良い。不飽和アルコキシシランオリゴマーも少なくとも一つの不飽和基とアルコキシル基とを有する。不飽和アルコキシシランオリゴマーは、下記一般式(2)
SimOm-1Ra 2m+2-xORb x ・・・(2)
(ただし、Raは不飽和結合を有しかつ炭素数2〜10の有機基を示し、RbOは炭素数1〜4のアルコキシル基を示し、mは2〜5の整数を示し、xは4〜7の整数を示す。)により表されるものが好ましい。不飽和基Ra及びアルコキシル基RbOの好ましい例は、上述のアルコキシシランモノマーのものと同じである。
縮合数mは2又は3であるのが好ましい。5以下の縮合数mを有するオリゴマーは、後述するように、酸触媒を用いたモノマーの重合により容易に得られる。アルコキシル基の数xは3〜5であるのが好ましい。3未満であると、アルコキシシランの加水分解重縮合が十分に起こらないために3次元架橋し難く、湿潤ゲルを形成しにくい。アルコキシル基の数xが5超であると、不飽和基の割合が少なすぎて、重合反応による機械的強度の向上が不十分である。不飽和基を有するアルコキシシランオリゴマーの具体例として、上述の不飽和基アルコキシシランモノマーの縮合により得られるジシラン、トリシラン及びテトラシランが挙げられる。
(b) 溶媒
溶媒は水とアルコールからなるのが好ましい。アルコールとしてはメタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコールが好ましく、メタノールが特に好ましい。加水分解重縮合反応の活性の程度は、アルコキシシラン又はシルセスキオキサンのモノマー及び/又はオリゴマー(シリカ骨格形成化合物)に対する水のモル比に依存する。したがって水/アルコールのモル比は加水分解重縮合反応の進行に直接影響を及ぼすものではないが、実質的には0.1〜2とするのが好ましい。水/アルコールのモル比が2超であると、加水分解反応が速く進行し過ぎる。水/アルコールのモル比が0.1未満であると、シリカ骨格形成化合物の加水分解が十分に起こりにくい。
(c) 触媒
シリカ骨格形成化合物の水溶液に加水分解反応用の触媒を添加する。触媒は酸性であっても塩基性であっても良い。例えば酸性の触媒を含有する水溶液中でシリカ骨格形成化合物モノマーを縮合させることによってオリゴマーを得、これを塩基性触媒を含有する溶液中で重合させると、効率良く加水分解反応を進行させることができる。酸性触媒の例として塩酸、硝酸及び酢酸が挙げられる。塩基性触媒の例としてアンモニア、アミン、NaOH及びKOHが挙げられる。好ましいアミンの例としてアルコールアミン、アルキルアミン(例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、n-ブチルアミン、n-プロピルアミン。)が挙げられる。
(d) 配合比
溶媒/アルコキシシランのモル比が3〜100となるように、シリカ骨格形成化合物を溶媒に溶解するのが好ましい。モル比を3未満とするとアルコキシシランの重合度が高くなり過ぎ、モル比を100超とするとアルコキシシランの重合度が低くなり過ぎる。触媒/アルコキシシランのモル比は1×10-7〜1×10-1にするのが好ましく、1×10-2〜1×10-1にするのがより好ましい。モル比が1×10-7未満であると、アルコキシシランの加水分解反応が十分に起こらない。モル比を1×10-1超としても、触媒効果は増大しない。また水/アルコキシシランのモル比は0.5〜20にするのが好ましく、5〜10にするのが更に好ましい。
(e) エージング
加水分解により縮合したシリカ骨格形成化合物を含有する溶液を、約20〜60時間25〜90℃で静置するかゆっくり撹拌することにより、エージングする。エージングによりゲル化が進行し、酸化ケイ素を含有する湿潤ゲルが生成する。本明細書中、「酸化ケイ素を含有する湿潤ゲル」は、酸化ケイ素からなる粒子と溶媒とを含有する湿潤状態のゲルを意味する。
(2) 分散媒の置換
湿潤ゲルの分散媒は、エージングを促進したり遅らせたりする表面張力及び/又は固相−液相の接触角や、有機修飾工程における表面修飾の範囲に影響する他、後述する塗工工程における分散媒の蒸発率にも関係する。ゲルに取り込まれている分散媒は、別の分散媒を注ぎ、振とうした後でデカンテーションする操作を繰り返すことによって別の分散媒に置換することができる。分散媒の置換は有機修飾反応の前でも後でも良いが、工程数を少なくする観点から、有機修飾反応の前に行うのが好ましい。
置換分散媒の例としてエタノール、メタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、トルエン、アセトニトリル、アセトン、ジオキサン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチルが挙げられる。これらの分散媒は単独で使用しても良いし、混合したものを使用しても良い。
好ましい置換分散媒はケトン系溶媒である。後述する超音波処理工程までにケトン系溶媒に置換しておくと、良好な分散性の有機修飾シリカ含有ゾルを得ることができる。ケトン系溶媒はシリカ(酸化ケイ素)及び有機修飾シリカに対して優れた親和性を有するので、有機修飾シリカはケトン系溶媒中で良好な分散状態になる。好ましいケトン系溶媒は60℃以上の沸点を有する。60℃未満の沸点を有するケトンは、後述する超音波照射工程で揮発しすぎる。例えばアセトンを分散媒として用いると、超音波照射中にアセトンが大量に揮発してしまうため、分散液の濃度を調節しにくい。また成膜工程においても素早く揮発し過ぎるため、十分な成膜時間が得られないという問題もある。さらにアセトンは人体に有害であることが知られており、作業者の健康の面からも好ましくない。
特に好ましいケトン系溶媒は、カルボニル基の両側に異なる置換基を有する非対称なケトンである。非対称ケトンは大きな極性を有するために、シリカ及び有機修飾シリカに対して特に優れた親和性を有する。分散液中で、有機修飾シリカは200 nm以下の粒径を有するのが好ましい。有機修飾シリカの粒径が200 nmより大きいと、実質的に平滑な表面を有するシリカエアロゲル膜を形成しにくい。
ケトンの有する置換基はアルキル基でもよいし、アリール基でもよい。好ましいアルキル基は炭素数1〜5程度のものである。ケトン系溶媒の具体例としてメチルイソブチルケトン、エチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンが挙げられる。
(3) 有機修飾
(a) 有機修飾剤
湿潤ゲルに有機修飾剤溶液を加えることにより、湿潤ゲルを構成する酸化ケイ素の末端にある水酸基等の親水性基を疎水性の有機基に置換する。有機修飾剤との反応を効率的に進行させるために、5〜30 mm角程度に切断して表面積を大きくした湿潤ゲルに有機修飾剤溶液を加えるのが好ましい。
(a-1) 飽和有機修飾剤
好ましい飽和有機修飾剤は下記式(3)〜(8)
Rc pSiClq ・・・(3)
Rc 3SiNHSiRc 3 ・・・(4)
Rc pSi(OH)q ・・・(5)
Rc 3SiOSiRc 3 ・・・(6)
Rc pSi(ORb)q ・・・(7)
Rc pSi(OCOCH3)q ・・・(8)
(ただしpは1〜3の整数を示し、qはq = 4−p の条件を満たす1〜3の整数を示し、RbOは炭素数1〜4のアルコキシル基を示し、Rcは水素、炭素数1〜18の置換又は無置換のアルキル基、又は炭素数5〜18の置換又は無置換のアリール基を示す。)のいずれかにより表される化合物、又はそれらの混合物である。
飽和有機修飾剤の具体例として、トリエチルクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、アセトキシトリメチルシラン、アセトキシシラン、ジアセトキシジメチルシラン、メチルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、2-トリメチルシロキシペント-2-エン-4-オン、n-(トリメチルシリル)アセトアミド、2-(トリメチルシリル)酢酸、n-(トリメチルシリル)イミダゾール、トリメチルシリルプロピオレート、ノナメチルトリシラザン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルジシロキサン、トリメチルシラノール、トリエチルシラノール、トリフェニルシラノール、t-ブチルジメチルシラノール、ジフェニルシランジオール等が挙げられる。
(a-2) 不飽和有機修飾剤
不飽和有機修飾剤を使用すると、バインダーの配合量が少ない場合にも、優れた靭性を有するシリカエアロゲル膜を得ることができる。不飽和有機修飾剤の好ましい例は、下記式(9)〜(14)
Rd pSiClq ・・・(9)
Rd 3SiNHSiRd 3 ・・・(10)
Rd pSi(OH)q ・・・(11)
Rd 3SiOSiRd 3 ・・・(12)
Rd pSi(ORd)q ・・・(13)
Rd pSi(OCOCH3)q ・・・(14)
(ただしpは1〜3の整数であり、qはq = 4−p の条件を満たす1〜3の整数を示し、Rdは紫外線重合性不飽和結合を有し、炭素数が2〜10の有機基を示す。)により表される。不飽和基Rdはメチル基、エチル基等の置換基を有してもよい。不飽和基Rdの例としてビニル基、アリル基、メタクリロキシ基、アミノプロピル基、グリシドキシ基、アルケニル基及びプロパルギル基が挙げられる。不飽和有機修飾剤は一種でも二種以上でも良い。また不飽和有機修飾剤に飽和有機修飾剤を併用しても良い。
不飽和有機修飾剤は不飽和クロロシランが好ましく、3つの不飽和基を有する不飽和モノクロロシランがより好ましい。不飽和有機修飾剤の具体例として、トリアリルクロロシラン、ジアリルジクロロシラン、トリアセトキシアリルシラン、ジアセトキシジアリルシラン、トリクロロビニルシラン、ジクロロジビニルシラン、トリアセトキシビニルシラン、ジアセトキジアリルシシラン、トリメトキシ(3-ブテニル)シラン、トリエトキシ(3-ブテニル)シラン、ジ(3-ブテニル)ジメトキシシラン、ジ(3-ブテニル)ジエトキシシラン等が挙げられる。
(b) 有機修飾反応
有機修飾剤は、ヘキサン、シクロヘキサン、ペンタン、ヘプタン等の炭化水素類、アセトン等のケトン類、ベンゼン、トルエン等の芳香族化合物のような溶媒に溶解するのが好ましい。有機修飾剤の種類や濃度にもよるが、有機修飾反応は10〜40℃で進行させるのが好ましい。10℃未満であると、有機修飾剤が酸化ケイ素と反応しにくい。40℃超であると、有機修飾剤が酸化ケイ素以外の物質と反応し易過ぎる。反応中、溶液の温度及び濃度に分布が生じないように、溶液を撹拌するのが好ましい。例えば有機修飾剤溶液がトリエチルクロロシランのヘキサン溶液の場合、10〜40℃で20〜40時間(例えば30時間)程度保持すると、シラノール基が十分にシリル化される。
(4) 超音波処理
超音波処理により、ゲル状及び/又はゾル状有機修飾シリカを塗工に好適な状態にすることができる。ゲル状の有機修飾シリカの場合、超音波処理により、電気的な力若しくはファンデルワールス力によって凝集していたゲルが解離するか、ケイ素と酸素との共有結合が壊れて、分散状態になると考えられる。ゾル状の場合も、超音波処理によってコロイド粒子の凝集を少なくすることができる。超音波処理には、超音波振動子を利用した分散装置を使用することができる。照射する超音波の周波数は10〜30 kHzとするのが好ましい。出力は300〜900 Wとするのが好ましい。
超音波処理時間は5〜120分間とするのが好ましい。超音波を長く照射するほど、ゲル及び/又はゾルのクラスターが細かく粉砕され、凝集の少ない状態になる。このため超音波処理によって得られるシリカ含有ゾル中で、有機修飾シリカのコロイド粒子が単分散に近い状態になる。5分未満とすると、コロイド粒子が十分に解離しない。超音波処理時間を120分超としても、有機修飾シリカのコロイド粒子の解離状態はほとんど変わらない。
空隙率79〜57%であって、1.1〜1.2の屈折率を有するシリカエアロゲル膜を形成するためには、超音波の周波数を10〜30 kHzとし、出力を300〜900 Wとし、超音波処理時間を5〜120分間とするのが好ましい。
シリカ含有ゾルの濃度や流動性が適切な範囲になるように、分散媒を加えても良い。超音波処理に先立って分散媒を添加しても良いし、ある程度超音波処理した後で分散媒を添加しても良い。分散媒に対する有機修飾シリカの質量比は0.1〜20%とするのが好ましい。分散媒に対する有機修飾シリカの質量比が0.1〜20%の範囲でないと、均一な薄層を形成し難いので好ましくない。
単分散に近い状態の酸化ケイ素コロイド粒子を含有するゾルを用いると、小さな空隙率を有する有機修飾シリカエアロゲル膜を形成することができる。大きく凝集した状態のコロイド粒子を含有するゾルを用いると、大きな空隙率を有するシリカエアロゲル膜を形成することができる。従って、超音波処理時間はシリカエアロゲル膜の空隙率に影響する。5〜120分間超音波処理したゾルを塗工することにより、空隙率25〜90%の有機修飾シリカエアロゲル膜を得ることができる。
[2] 紫外線硬化性樹脂溶液の調製
有機修飾シリカのバインダーとして作用する紫外線硬化性樹脂は、有機修飾シリカの分散液と相溶性を有するのが好ましい。紫外線硬化性樹脂を溶解しえるとともに、有機修飾シリカ分散液と相溶性を有する溶媒であれば、特に限定されない。従って、有機修飾シリカ分散液の置換分散媒として上に記載したものの中から適宜選択すれば良い。
紫外線硬化性樹脂は硬化後に1.5以下の屈折率を有するのが好ましく、1.3〜1.4の屈折率を有するのがより好ましい。硬化後に屈折率が1.5以下になる紫外線硬化性樹脂を使用すると、シリカエアロゲル膜の屈折率を1.2〜1.3にすることができる。フッ素系非結晶性の紫外線硬化性樹脂は、1.5以下の屈折率を有するとともに優れた透明性を有するので好ましい。非結晶性の紫外線硬化性フッ素系樹脂の具体例として、フルオロオレフィン系の共重合体、含フッ素脂肪族環構造を有する重合体、フッ素化アクリレート系の共重合体が挙げられる。
フルオロオレフィン系の共重合体の例として37〜48質量%のテトラフルオロエチレンと、15〜35質量%のフッ化ビニリデンと、26〜44質量%のヘキサフルオロプロピレンとが共重合したものが挙げられる。
含フッ素脂肪族環構造を有する重合体には、含フッ素脂肪族環構造を有するモノマーが重合したものや、少なくとも二つの重合性二重結合を有する含フッ素モノマーを環化重合したものがある。含フッ素環構造を有するモノマーの重合により得られる重合体については、特公昭63-18964号等に記載されている。この重合体はパーフルオロ(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソール)等の含フッ素環構造を有するモノマーの単独重合、又はテトラフルオロエチレン等のラジカル重合性モノマーとの共重合により得られる。
少なくとも二つの重合性二重結合を有する含フッ素モノマーの環化重合により得られる重合体は、特開昭63-238111号や特開昭63-238115号等に記載されている。この重合体はパーフルオロ(アリルビニルエーテル)やパーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)等のモノマーの環化重合、又はテトラフルオロエチレン等のラジカル重合性モノマーとの共重合により得られる。共重合体の例として、パーフルオロ(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソール)等の含フッ素環構造を有するモノマーとパーフルオロ(アリルビニルエーテル)やパーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)等の少なくとも二つの重合性二重結合を有する含フッ素モノマーを共重合して得られるものが挙げられる。
バインダーはフッ素系樹脂以外の樹脂、又はフッ素系樹脂とそれ以外の樹脂とからなっても良い。フッ素系樹脂以外の樹脂の例としてアクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂及びウレタン樹脂が挙げられる。
[3] 塗工液の調製
塗工液は、有機修飾シリカと、一種又は二種以上の紫外線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含有する。塗工液は、(a)有機修飾シリカを含有する分散液と、紫外線硬化性樹脂及び重合開始剤を含有する溶液とを混合するか、(b)有機修飾シリカ及び重合開始剤を含有する分散液と、紫外線硬化性樹脂を含有する溶液とを混合するか、(c) 有機修飾シリカ及び光重合開始剤を含有する分散液と、紫外線硬化性樹脂及び光重合開始剤を含有する溶液とを混合するか、(d) 有機修飾シリカを含有する分散液と紫外線硬化性樹脂を含有する溶液とを混合した後に光重合開始剤を添加することにより、調製することができる。混合前の分散液の有機修飾シリカの含有量は、上述のように、分散媒に対して0.1〜20質量%とするのが好ましい。フルオロオレフィン系共重合体をバインダーとする場合、共重合体の濃度は0.5〜2.0質量%とするのが好ましい。
塗工液中の有機修飾シリカ:紫外線硬化性樹脂の体積比が9:1〜1:9になるように、有機修飾シリカ含有分散液と紫外線硬化性樹脂溶液とを混合するのが好ましい。塗工液中の紫外線硬化性樹脂の体積率を90%超にすると、シリカエアロゲルの空隙が樹脂で埋まってシリカエアロゲル膜の屈折率が高くなり過ぎる。紫外線硬化性樹脂の体積率が10%未満であると、バインダーの比率が小さ過ぎてシリカエアロゲル膜の靭性が小さ過ぎる。
光重合開始剤は、後述する紫外線照射工程で紫外線硬化性樹脂、又は紫外線硬化性樹脂及び有機修飾シリカの不飽和基が重合可能な程度に添加する。予め紫外線硬化性樹脂溶液及び/又は有機修飾シリカ含有分散液に光重合開始剤を添加しておいても良いし、両者を混合した後で添加しても良い。光重合開始剤は塗工液中の固形分濃度で1〜15質量%にするのが好ましい。
光重合開始剤の具体例として、ベンゾイン及びその誘導体(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等)、ベンジル誘導体(ベンジルジメチルケタール等)、アルキルフェノン類(アセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1,1-ジクロルアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン等)、アントラキノン及びその誘導体(2-メチルアントラキノン、2-クロロアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-t-ブチルアントラキノン等)、チオキサントン及びその誘導体(2,4-ジメチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン等)、ベンゾフェノン及びその誘導体(N,N-ジメチルアミノベンゾフェノン等)が挙げられる。
[4] シリカエアロゲル膜の形成
(1) 塗工
塗工液を基材等に塗工すると、分散媒が揮発し、有機修飾シリカ、紫外線硬化性樹脂及び光重合開始剤からなる膜が形成される。塗工方法の例としてスプレーコート法、スピンコート法、ディップコート法、フローコート法及びバーコート法が挙げられる。好ましい塗工方法は、スプレーコート法である。スプレーコート法に拠ると、凹凸のある面にも、均一な厚さで有機修飾シリカ含有ゾルからなる層を形成できる。
(2) 乾燥
塗工液中の溶媒は揮発性であるので、自然乾燥でも良いが、50〜100℃に加熱すると乾燥を促進することができる。有機修飾シリカの空隙率は、分散媒が揮発している間は、毛管圧によって生じるゲルの収縮のために小さくなるが、揮発し終わると、スプリングバック現象によって回復する。このため乾燥によって得られる有機修飾シリカエアロゲル膜の空隙率は、ゲルネットワークの元々の空隙率とほぼ同じであり、大きな値を示す。シリカゲルネットワークの収縮及びスプリングバック現象については、米国特許5,948,482号に詳細に記載されている。
(3) 紫外線照射
有機修飾シリカと、紫外線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含有する塗工膜に紫外線を照射し、紫外線硬化性樹脂、又は紫外線硬化性樹脂及び有機修飾シリカの不飽和基を重合させる。紫外線照射装置を用いて塗工膜に50〜10000 mJ/cm2程度の紫外線を照射するのが好ましい。塗工膜の厚さにも依るが、10〜2000 nm程度の場合、照射時間は1〜30秒程度とするのが好ましい。
(4) 焼成
塗工膜は50〜150℃で焼成するのが好ましい。焼成によって層中の溶媒や表面の水酸基等を除去し、膜の強度を大きくすることができる。また焼成温度が50〜150℃程度であれば、分解はほとんど起こらないので、焼成後のシリカエアロゲル膜は紫外線硬化性樹脂又は紫外線硬化性樹脂と有機修飾シリカの不飽和基の重合によって形成した硬化樹脂を有する。
[5] シリカエアロゲル膜の構造及び特性
図1は本発明のシリカエアロゲル膜の断面を概略的に示す。シリカエアロゲル膜は、Si-O-Si結合を有する有機修飾シリカエアロゲル1と、紫外線重合により得られた硬化樹脂層2とからなる多孔質膜である。シリカエアロゲル膜は高温に加熱を要することなく形成できるので、シリカエアロゲル膜が形成される基材10はポリオレフィン系等非耐熱性のものでも良い。紫外線重合により形成した硬化樹脂層2は有機修飾シリカエアロゲル1の表面及び空隙の内壁を被覆するものの、有機修飾シリカエアロゲル1の空隙を完全に埋めていないので、シリカエアロゲル膜はナノメートルサイズの空隙1aを有する。
シリカエアロゲル膜の屈折率は空隙率に依存し、空隙率が大きいほど屈折率が小さく、空隙率が小さいほど屈折率は大きい。屈折率はまた有機修飾シリカエアロゲル1と硬化樹脂層2との体積比にも依存し、有機修飾シリカエアロゲル1の体積比が高いほど屈折率が小さく、硬化樹脂層2の体積比が大きいほど屈折率が大きい。シリカエアロゲル膜の屈折率は、1.15〜1.35の範囲で調製可能である。例えば有機修飾シリカエアロゲル1と硬化樹脂層2の体積比を2:1〜1:2とすると、屈折率を1.2〜1.35とすることができる。
シリカエアロゲル膜の厚さは、焼成や紫外線照射に支障がない範囲であれば良い。反射防止膜として用いる場合は、50〜150 nm程度である。シリカエアロゲル膜の厚さは有機修飾シリカ含有ゾルの濃度や、スプレーコートの回数等によって適宜調製しうる。
有機修飾されたシリカエアロゲル膜は疎水性であり、優れた耐久性を示す。これは、表面に水酸基をあまり有しておらず、微細孔に水が入り込み難いためであると考えられる。また硬化樹脂層2を含有するシリカエアロゲル膜は、優れた靭性及び撥水性を示す。
本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
[飽和アルコキシシラン(シリカ骨格形成化合物)+飽和クロロシラン(有機修飾剤)+紫外線硬化性樹脂]
(1-i) シリカ湿潤ゲルの作製
テトラエトキシシラン5.21 gと、エタノール4.38 gとを混合した後、塩酸(0.01 N)0.4 gを加えて90分間撹拌した後、エタノール44.3 gと、アンモニア水溶液(0.02 N)0.5 gとを添加して46時間撹拌した。得られた混合液を60℃に昇温して46時間エージングしたところ、湿潤ゲルが生成した。
(1-ii) 有機修飾シリカ分散液の調製
シリカ湿潤ゲルにエタノールを加えて10時間振とうした後デカンテーションすることにより、未反応物等を除去するとともに湿潤ゲルの分散媒をエタノールに置換した。次いで、エタノール分散湿潤ゲルにメチルイソブチルケトン(MIBK)を加えて10時間振とうし、デカンテーションすることにより、エタノール分散媒をMIBKに置換した。
シリカ湿潤ゲルにMIBKを溶媒とするトリメチルクロロシラン溶液(濃度5体積%)を加え、30時間撹拌して酸化ケイ素末端を有機修飾した。得られた有機修飾シリカ湿潤ゲルにMIBKを加えて24時間振とうし、デカンテーションすることにより洗浄した。
有機修飾シリカ湿潤ゲルにMIBKを加えて濃度3質量%にした後、超音波照射(20 kHz、500 W)することによってゾル状有機修飾シリカ(有機修飾シリカ分散液)を生成した。超音波照射時間は20分間とした。
(1-iii) 紫外線硬化性樹脂溶液の調製
2−プロペン−1−オール及びパーフルオロ−3,6−ジオキサオクタン−1,8−二酸を0.5 molずつジエチルエーテル/MIBK混合溶媒に入れ、脱水縮合反応させた。得られたエステル化合物と、1H,1H,6H,6H-パーフルオロ-1,6-ヘキサンジオールジアクリレートとを共重合させた。得られた共重合体と、光重合開始剤として2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オンとをMIBKに溶解して紫外線硬化性樹脂溶液を調製した。紫外線硬化性樹脂溶液中の共重合体の濃度は10質量%とし、重合開始剤の濃度は0.5質量%とした。
(1-iv) 塗工液の調製
工程(1-ii)で得た有機修飾シリカ分散液と工程(1-iii)で得た紫外線硬化性樹脂溶液とを9:1の体積比で混合し、塗工液とした。
(1-v) ディップコート
塗工液をシリコン基材の一面にディップコートし、40℃で5分間乾燥し、紫外線照射装置(フュージョンシステムズ社製)を用いて1500 mJ/cm2で紫外線照射した後、150℃で1時間焼成し、シリカエアロゲル膜を形成した。
実施例2
[飽和アルコキシシラン(シリカ骨格形成化合物)+飽和クロロシラン(有機修飾剤)+紫外線硬化性樹脂]
(2-i) シリカ湿潤ゲルの作製
メチルシリケート(MS51、平均構造がテトラメトキシシラン3量体)5.90gと、メタノール50.55 gとを混合した後、アンモニア水(0.05 N)3.20 gを加えて30分間撹拌した。得られた混合液を室温で72時間エージングしたところ、湿潤ゲルが生成した。
(2-ii) 有機修飾シリカ分散液の調製
工程(2-i)で得た湿潤ゲルの分散媒をエタノール、MIBKの順に置換した後、トリメチルクロロシランを反応させた以外実施例1の工程(1-ii)と同様にして、有機修飾シリカ湿潤ゲルを得た。有機修飾シリカ湿潤ゲルにMIBKを加えて濃度3質量%にした後、実施例1の工程(1-ii)と同様に超音波照射することによってゾル状有機修飾シリカ(有機修飾シリカ分散液)を生成した。
(2-iii) 塗工液の調製
工程(2-ii) で得た有機修飾シリカ分散液と、実施例1の工程(1-iii)で調製した紫外線硬化性樹脂溶液とを9:1の体積比で混合し、塗工液とした。
(2-iv) ディップコート
塗工液をシリコン基材の一面にディップコートし、40℃で5分間乾燥し、紫外線照射装置(フュージョンシステムズ社製)を用いて1500 mJ/cm2で紫外線照射し、150℃で焼成し、シリカエアロゲル膜を形成した。
実施例3
[不飽和アルコキシシラン(シリカ骨格形成化合物)+飽和クロロシラン(有機修飾剤)+紫外線硬化性樹脂]
(3-i) 不飽和結合を有するシリカ湿潤ゲルの作製
3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 6.21 gと、メタノール3.04 gとを混合した後、塩酸(0.01 N)0.4 gを加えて60℃で3時間撹拌した。これにメタノール30.8 gとアンモニア水溶液(0.02 N)0.5 gとを添加して48時間撹拌した後、60℃に昇温して72時間エージングしたところ、湿潤ゲルが生成した。
(3-ii) 有機修飾シリカ分散液の調製
工程(3-i)で得た湿潤ゲルの分散媒をエタノール、MIBKの順に置換した後、トリメチルクロロシランを反応させた以外実施例1の工程(1-ii)と同様にして、有機修飾シリカ湿潤ゲルを得た。有機修飾シリカ湿潤ゲルにMIBKを加えて濃度1質量%にした後、実施例1の工程(1-ii)と同様に超音波照射することによってゾル状有機修飾シリカ(有機修飾シリカ分散液)を生成した。有機修飾シリカ分散液に光重合開始剤として2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オンをシリカの固形分濃度に対して3質量%添加した。
(3-iii) 塗工液の調製
工程(3-ii) で得た有機修飾シリカ分散液と、実施例1の工程(1-iii)と同じ方法で調製した紫外線硬化性樹脂溶液とを9:1の体積比で混合し、塗工液とした。
(3-iv) ディップコート
塗工液をガラス基板上にディップコートし、40℃で5分間乾燥し、紫外線照射装置(フュージョンシステムズ社製)を用いて1500 mJ/cm2で紫外線照射した後、150℃で焼成し、シリカエアロゲル膜を形成した。
実施例4
[飽和アルコキシシラン(シリカ骨格形成化合物)+不飽和クロロシラン(有機修飾剤)+紫外線硬化性樹脂]
(4-i) シリカ湿潤ゲルの作製
メチルシリケート(MS51、平均構造がテトラメトキシシラン3量体)5.90gと、メタノール50.55 gとを混合した後、アンモニア水(0.05 N)3.20 gを加えて30分間撹拌した。得られた混合液を室温で72時間エージングしたところ、湿潤ゲルが生成した。
(4-ii) 有機修飾シリカ分散液の調製
工程(4-i)で得た湿潤ゲルの分散媒をエタノール、MIBKの順に置換した後、MIBKを溶媒とするアリルジメチルクロロシラン溶液(濃度5体積%)を加えて反応させた以外実施例1の工程(1-ii)と同様にして、有機修飾シリカ湿潤ゲルを得た。有機修飾シリカ湿潤ゲルにMIBKを加えて濃度1質量%にした後、実施例1の工程(1-ii)と同様に超音波照射することによってゾル状有機修飾シリカ(有機修飾シリカ分散液)を生成した。この有機修飾シリカ分散液に光重合開始剤として2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オンをシリカの固形分濃度に対して3質量%添加した。
(4-iii) 塗工液の調製
工程(4-ii) で得た有機修飾シリカ分散液と、実施例1の工程(1-iii)と同じ方法で調製した紫外線硬化性樹脂溶液とを9:1の体積比で混合し、塗工液とした。
(4-iv) ディップコート
塗工液をガラス基板上にディップコートし、40℃で5分間乾燥し、紫外線照射装置(フュージョンシステムズ社製)を用いて1500 mJ/cm2で紫外線照射した後、150℃で焼成し、シリカエアロゲル膜を形成した。
実施例5
[不飽和アルコキシシラン(シリカ骨格形成化合物)+不飽和クロロシラン(有機修飾剤)+紫外線硬化性樹脂]
(5-i) 不飽和結合を有するシリカ湿潤ゲルの作製
3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 6.21 gと、メタノール3.04 gとを混合した後、塩酸(0.01 N)0.4 gを加えて60℃で3時間撹拌した。メタノール30.8 gとアンモニア水溶液(0.02 N)0.5 gとを添加して48時間撹拌した後、得られた混合液を60℃に昇温して72時間エージングしたところ、湿潤ゲルが生成した。
(5-ii) 有機修飾シリカ分散液の調製
工程(5-i)で得た湿潤ゲルの分散媒をエタノール、MIBKの順に置換した後、アリルジメチルクロロシラン溶液(濃度5体積%)を加えて反応させた以外実施例1の工程(1-ii)と同様にして、有機修飾シリカ湿潤ゲルを得た。有機修飾シリカ湿潤ゲルにMIBKを加えて濃度1質量%にした後、実施例1の工程(1-ii)と同様に超音波照射することによりゾル状有機修飾シリカ(有機修飾シリカ分散液)を生成した。この有機修飾シリカ分散液に光重合開始剤として2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オンをシリカの固形分濃度に対して3質量%添加した。
(5-iii) 塗工液の調製
工程(5-ii) で得た有機修飾シリカ分散液と、実施例1の工程(1-iii)と同じ方法で調製した紫外線硬化性樹脂溶液とを9:1の体積比で混合し、塗工液とした。
(5-iv) ディップコート
塗工液をガラス基板上にディップコートし、40℃で5分間乾燥し、紫外線照射装置(フュージョンシステムズ社製)を用いて1500 mJ/cm2で紫外線照射した後、150℃で焼成し、シリカエアロゲル膜を形成した。
実施例6
[飽和アルコキシシラン:不飽和アルコキシシラン(1:2) (シリカ骨格形成化合物)+飽和クロロシラン(有機修飾剤)+紫外線硬化性樹脂]
(6-i) 不飽和結合を有するシリカ湿潤ゲルの作製
メチルシリケート(MS51、平均構造がテトラメトキシシラン3量体)2.37gと、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン3.22 gと、メタノール40.44 gとを混合した後、アンモニア水(0.05 N)2.56 gを加えて30分間撹拌した。得られた混合液を室温で72時間エージングしたところ、湿潤ゲルが生成した。
(6-ii) 有機修飾シリカ分散液の調製
工程(6-i)で得た湿潤ゲルの分散媒をエタノール、MIBKの順に置換した後、トリメチルクロロシラン溶液(濃度5体積%)を加えて反応させた以外実施例1の工程(1-ii)と同様にして、有機修飾シリカ湿潤ゲルを得た。有機修飾シリカ湿潤ゲルにMIBKを加えて濃度1質量%にした後、実施例1の工程(1-ii)と同様に超音波照射することによりゾル状有機修飾シリカ(有機修飾シリカ分散液)を生成した。この有機修飾シリカ分散液に光重合開始剤として2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オンをシリカの固形分濃度に対して3質量%添加した。
(6-iii) 塗工液の調製
工程(6-ii) で得た有機修飾シリカ分散液と、実施例1の工程(1-iii)と同じ方法で調製した紫外線硬化性樹脂溶液とを9:1の体積比で混合し、塗工液とした。
(6-iv) ディップコート
塗工液をガラス基板上にディップコートし、40℃で5分間乾燥し、紫外線照射装置(フュージョンシステムズ社製)を用いて1500 mJ/cm2で紫外線照射した後、150℃で焼成し、シリカエアロゲル膜を形成した。
実施例7
[飽和アルコキシシラン:不飽和アルコキシシラン(1:2) (シリカ骨格形成化合物)+不飽和クロロシラン(有機修飾剤)+紫外線硬化性樹脂]
(7-i) 不飽和結合を有するシリカ湿潤ゲルの作製
メチルシリケート(MS51、平均構造がテトラメトキシシラン3量体)2.37gと、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン3.22 gと、メタノール40.44 gとを混合した後、アンモニア水(0.05 N)2.56 gを加えて30分間撹拌した。得られた混合液を室温で72時間エージングしたところ、湿潤ゲルが生成した。
(7-ii) 有機修飾シリカ分散液の調製
工程(7-i)で得た湿潤ゲルの分散媒をエタノール、MIBKの順に置換した後、アリルジメチルクロロシラン溶液(濃度5体積%)を加えた以外実施例1の工程(1-ii)と同様にして、有機修飾シリカ湿潤ゲルを得た。有機修飾シリカ湿潤ゲルにMIBKを加えて濃度1質量%にした後、実施例1の工程(1-ii)と同様に超音波照射することによりゾル状有機修飾シリカ(有機修飾シリカ分散液)を生成した。この有機修飾シリカ分散液に光重合開始剤として2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オンをシリカの固形分濃度に対して3質量%添加した。
(7-iii) 塗工液の調製
工程(7-ii)で得た有機修飾シリカ分散液と、実施例1の工程(1-iii)と同じ方法で調製した紫外線硬化性樹脂溶液とを9:1の体積比で混合し、塗工液とした。
(7-iv) ディップコート
塗工液をガラス基板上にディップコートし、40℃で5分間乾燥し、紫外線照射装置(フュージョンシステムズ社製)を用いて1500 mJ/cm2で紫外線照射した後、150℃で焼成し、シリカエアロゲル膜を形成した。
実施例8
[飽和アルコキシシラン(シリカ骨格形成化合物)+飽和クロロシラン:不飽和クロロシラン(1:1) (有機修飾剤)+紫外線硬化性樹脂]
(8-i) シリカ湿潤ゲルの作製
メチルシリケート(MS51、平均構造がテトラメトキシシラン3量体)5.90gと、メタノール50.55 gとを混合した後、アンモニア水(0.05 N)3.20 gを加えて30分間撹拌した。得られた混合液を室温で72時間エージングしたところ、湿潤ゲルが生成した。
(8-ii) 有機修飾シリカ分散液の調製
工程(8-i)で得た湿潤ゲルの分散媒をエタノール、MIBKの順に置換した後、MIBKを溶媒とするトリメチルクロロシランとアリルジメチルクロロシランの混合溶液(体積比;メチルイソブチルケトン:トリメチルクロロシラン:アリルジメチルクロロシラン=90:5:5)を加えた以外実施例1の工程(1-ii)と同様にして、有機修飾シリカ湿潤ゲルを得た。有機修飾シリカ湿潤ゲルにMIBKを加えて濃度1質量%にした後、実施例1の工程(1-ii)と同様に超音波照射することによりゾル状有機修飾シリカ(有機修飾シリカ分散液)を生成した。この有機修飾シリカ分散液に光重合開始剤として2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オンをシリカの固形分濃度に対して3質量%添加した。
(8-iii) 塗工液の調製
工程(8-ii) で得た有機修飾シリカ分散液と、実施例1の工程(1-iii)と同じ方法で調製した紫外線硬化性樹脂溶液とを9:1の体積比で混合し、塗工液とした。
(8-iv) ディップコート
塗工液をガラス基板上にディップコートし、40℃で5分間乾燥し、紫外線照射装置(フュージョンシステムズ社製)を用いて1500 mJ/cm2で紫外線照射した後、150℃で焼成し、シリカエアロゲル膜を形成した。
実施例9
[不飽和アルコキシシラン(シリカ骨格形成化合物)+飽和クロロシラン:不飽和クロロシラン(1:1) (有機修飾剤)+紫外線硬化性樹脂]
(9-i) 不飽和結合を有するシリカ湿潤ゲルの作製
3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 6.21 gと、メタノール3.04 gとを混合した後、塩酸(0.01 N)0.4 gを加えて60℃で3時間撹拌した。メタノール30.8 gとアンモニア水溶液(0.02 N)0.5 gとを添加して48時間撹拌した後、得られた混合液を60℃に昇温して72時間エージングしたところ、湿潤ゲルが生成した。
(9-ii) 有機修飾シリカ分散液の調製
工程(9-i)で得た湿潤ゲルの分散媒をエタノール、MIBKの順に置換した後、MIBKを溶媒とするトリメチルクロロシランとアリルジメチルクロロシランの混合溶液(体積比;メチルイソブチルケトン:トリメチルクロロシラン:アリルジメチルクロロシラン=90:5:5)を加えた以外実施例1の工程(1-ii)と同様にして、有機修飾シリカ湿潤ゲルを得た。有機修飾シリカ湿潤ゲルにMIBKを加えて濃度1質量%にした後、実施例1の工程(1-ii)と同様に超音波照射することによりゾル状有機修飾シリカ(有機修飾シリカ分散液)を生成した。この有機修飾シリカ分散液に光重合開始剤として2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オンをシリカの固形分濃度に対して3質量%添加した。
(9-iii) 塗工液の調製
工程(9-ii) で得た有機修飾シリカ分散液と、実施例1の工程(1-iii)と同じ方法で調製した紫外線硬化性樹脂溶液とを9:1の体積比で混合し、塗工液とした。
(9-iv) ディップコート
塗工液をガラス基板上にディップコートし、40℃で5分間乾燥し、紫外線照射装置(フュージョンシステムズ社製)を用いて1500 mJ/cm2で紫外線照射した後、150℃で焼成し、シリカエアロゲル膜を形成した。
実施例10
[飽和アルコキシシラン:不飽和アルコキシシラン(1:2) (シリカ骨格形成化合物)+飽和クロロシラン:不飽和クロロシラン(1:1)(有機修飾剤)+紫外線硬化性樹脂]
(10-i) 不飽和結合を有するシリカ湿潤ゲルの作製
メチルシリケート(MS51、平均構造がテトラメトキシシラン3量体)2.37gと、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 3.22 gと、メタノール40.44 gとを混合した後、アンモニア水(0.05 N)2.56 gを加えて30分間撹拌した。得られた混合液を室温で72時間エージングしたところ、湿潤ゲルが生成した。
(10-ii) 有機修飾シリカ分散液の調製
工程(10-i)で得た湿潤ゲルの分散媒をエタノール、MIBKの順に置換した後、MIBKを溶媒とするトリメチルクロロシランとアリルジメチルクロロシランの混合溶液(体積比;メチルイソブチルケトン:トリメチルクロロシラン:アリルジメチルクロロシラン=90:5:5)を加えた以外実施例1の工程(1-ii)と同様にして、有機修飾シリカ湿潤ゲルを得た。有機修飾シリカ湿潤ゲルにMIBKを加えて濃度1質量%にした後、実施例1の工程(1-ii)と同様に超音波照射することによりゾル状有機修飾シリカ(有機修飾シリカ分散液)を生成した。この有機修飾シリカ分散液に光重合開始剤として2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オンをシリカの固形分濃度に対して3質量%添加した。
(10-iii) 塗工液の調製
工程(10-ii) で得た有機修飾シリカ分散液と、実施例1の工程(1-iii)と同じ方法で調製した紫外線硬化性樹脂溶液とを9:1の体積比で混合し、塗工液とした。
(10-iv) ディップコート
塗工液をガラス基板上にディップコートし、40℃で5分間乾燥し、紫外線照射装置(フュージョンシステムズ社製)を用いて1500 mJ/cm2で紫外線照射した後、150℃で焼成し、シリカエアロゲル膜を形成した。
比較例1
(A-i) 有機修飾シリカ含有ゾルの作製
テトラエトキシシラン5.21 gと、エタノール4.38 gとを混合した後、塩酸(0.01 N)0.4 gを加えて90分間撹拌した。エタノール44.3 gと、アンモニア水溶液(0.02 N)0.5 gとを添加して46時間撹拌した後、得られた混合液を60℃に昇温して46時間エージングしたところ、湿潤ゲルが生成した。
シリカ湿潤ゲルにエタノールを加えて10時間振とうした後デカンテーションすることにより未反応物等を除去するとともに、湿潤ゲルの分散媒をエタノールに置換した。さらにMIBKを加えて10時間振とうした後デカンテーションすることによりエタノール分散媒をMIBKに置換した。シリカ湿潤ゲルにMIBKを溶媒とするトリメチルクロロシラン溶液(濃度5体積%)を加え、30時間撹拌して酸化ケイ素末端を有機修飾した。得られた有機修飾シリカ湿潤ゲルをMIBKで24時間振とうしてデカンテーションした。
有機修飾シリカにMIBKを加えて濃度1質量%にした後、超音波照射(20 kHz、500 W)することによってゾル状有機修飾シリカ(有機修飾シリカ分散液)を生成した。超音波照射時間は20分間とした。
(A-ii) ディップコート
(A-i)で得られた有機修飾シリカ分散液をシリコン基材の一面にディップコートし、40℃で5分間乾燥した後、150℃で1時間焼成し、シリカエアロゲル膜を形成した。
(性能評価)
各実施例及び比較例のシリカエアロゲル膜の屈折率、耐擦傷性及び耐溶剤性を調べた。結果を表1に示す。
Figure 2007014946
注1:耐擦傷性
方法:不織布で任意にラビングして傷のつき具合を調べた。
評価;○ 傷無し
△ 傷が少し付く
× 傷が多く付く
注2:耐溶剤性
方法:不織布にエタノールを染み込ませてラビングして剥離の有無を調べた。
評価;○ 剥離無し
△ 一部剥離した
× 全面が剥離した
本発明のシリカエアロゲル膜の構造の一例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・シリカエアロゲル
1a・・・空隙
2・・・バインダー
10・・・基材

Claims (11)

  1. 有機修飾シリカ、紫外線硬化性樹脂及び光重合開始剤を含有する層を形成し、前記層に紫外線を照射することを特徴とするシリカエアロゲル膜の製造方法。
  2. 請求項1に記載のシリカエアロゲル膜の製造方法において、(a) 前記有機修飾シリカを含有する分散液と、前記紫外線硬化性樹脂及び前記光重合開始剤を含有する溶液とを混合するか、(b) 前記有機修飾シリカ及び前記光重合開始剤を含有する分散液と、前記紫外線硬化性樹脂を含有する溶液とを混合するか、(c) 前記有機修飾シリカ及び前記光重合開始剤を含有する分散液と、前記紫外線硬化性樹脂及び前記光重合開始剤を含有する溶液とを混合するか、(d) 前記有機修飾シリカを含有する分散液と前記紫外線硬化性樹脂を含有する溶液とを混合した後に前記光重合開始剤を添加することにより塗工液を調製し、前記塗工液用いて前記層を形成することを特徴とする方法。
  3. 請求項1又は2に記載のシリカエアロゲル膜の製造方法において、前記紫外線硬化性樹脂として、重合反応によって1.33〜1.5の屈折率を有する硬化樹脂となるものを用いることを特徴とする方法。
  4. 請求項2又は3に記載のシリカエアロゲル膜の製造方法において、アルコキシシラン及び/又はシルセスキオキサンの加水分解重合によって湿潤ゲルを生成し、前記湿潤ゲルを有機修飾剤と反応させ、得られた前記有機修飾シリカを超音波処理によって分散させることにより、前記有機修飾シリカを含有する分散液を得ることを特徴とする方法。
  5. 請求項2〜4のいずれかに記載のシリカエアロゲル膜の製造方法において、前記分散液の分散媒をカルボン酸エステル、ケトン及びアルコールからなる群より選ばれた少なくとも一種とすることを特徴とする方法。
  6. 請求項4又は5に記載のシリカエアロゲル膜の製造方法において、前記湿潤ゲルの溶媒を炭素数1〜3のアルコールとすることを特徴とする方法。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載のシリカエアロゲル膜の製造方法において、前記アルコキシシランとして不飽和基及びアルコキシル基を有するモノシランを用いることを特徴とする方法。
  8. 請求項4〜7のいずれかに記載のシリカエアロゲル膜の製造方法において、前記有機修飾剤としてシランカップリング剤を用いることを特徴とする方法。
  9. 請求項4〜8のいずれかに記載のシリカエアロゲル膜の製造方法において、前記有機修飾剤として紫外線重合性の不飽和基を有するものを用いることを特徴とする方法。
  10. 請求項4〜9のいずれかに記載のシリカエアロゲル膜の製造方法において、前記アルコキシシランとして不飽和基及びアルコキシル基を有するモノシランを用い、酸触媒を用いて前記モノシランを重合させることによってオリゴマーを生成し、塩基触媒を用いて前記オリゴマーを重合させることによって前記湿潤ゲルを得ることを特徴とする方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のシリカエアロゲル膜の製造方法において、前記層に紫外線を照射した後、50〜150℃で焼成することを特徴とする方法。
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