JP5509616B2 - 反射防止膜、光学部品、交換レンズ及び撮像装置 - Google Patents

反射防止膜、光学部品、交換レンズ及び撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は低〜中屈折率のガラス基板に対して優れた反射防止性能及び優れたヤケ防止効果を有し、一眼レフカメラ用交換レンズ等に好適な可視域の反射防止膜、かかる反射防止膜を有する光学部品、及びかかる光学部品を有する交換レンズ及び撮像装置に関する。
一眼レフカメラ等に用いられる高性能な単焦点レンズ及びズームレンズは、一般に10〜40枚程度のレンズ群を鏡筒内に配置した構造を有する。各レンズの表面には、干渉効果を利用するためにレンズ基板と異なる屈折率を有する複数の誘電体層が中心波長λに対して1/2λ又は1/4λの膜厚で積層された反射防止膜が形成されている。
例えば20枚のレンズの各々に施した反射防止膜の反射率が0.5%であると、レンズ面数は40であるから、透過率は0.99540=0.818となり、反射損失は約18%となる。反射損失が大きいと、レンズ内又はレンズ間での反射が重なるので、得られる写真にフレア及びゴーストが発生するだけでなく、コントラストの低下も招く。従って、単焦点レンズ及びズームレンズに用いるレンズ群には反射損失の小さい反射防止膜を形成する必要がある。
またレンズ表面には製造過程等において青ヤケや白ヤケ等が生じることがある。青ヤケは大気中に放置した光学ガラスに結露した水滴、又は研摩工程中に接触する水にガラス中の塩基性成分が溶出してできる薄い膜であり、白ヤケはガラスから溶出した成分の化学反応により生じた白い斑点である。従って、ガラスレンズに形成する場合、反射防止膜はヤケを防止する機能を有する必要がある。
特開平5-85778号(特許文献1)は、光学部品基板の表面に複数の誘電体層からなる反射防止膜を有し、最内層がSiOx(1≦x≦2)からなり、0.25λ0(λ0は設計波長)以上の膜厚ndを有する光学部品を開示している。かかる構成の反射防止膜により光学部品基板表面にヤケや傷が存在しても目立たなくすることができるが、反射防止性能に劣るだけでなくヤケを十分に抑えることもできない。
特開平10-20102号(特許文献2)は、可視域の波長範囲内の任意の設計基準波長λ0において、屈折率が約1.4〜1.9の基板上に基板側から順に下記条件:1.35≦n1≦1.80、1.90≦n2≦2.50、1.35≦n3≦1.80、1.90≦n4≦2.50、1.35≦n5≦1.80、1.90≦n6≦2.50、1.35≦n7≦1.50、0.0450λ0≦n1d1≦0.2500λ0、0.0450λ0≦n2d2≦0.1300λ0、0.0450λ0≦n3d3≦0.1100λ0、0.2100λ0≦n4d4≦0.3000λ0、0.0450λ0≦n5d5≦0.0750λ0、0.1000λ0≦n6d6≦0.1600λ0、0.2350λ0≦n7d7≦0.2900λ0(n1〜n7はそれぞれ第1層〜第7層の屈折率であり、n1d1〜n7d7はそれぞれ第1層〜第7層の光学的膜厚である。)を満たす第1層〜第7層を積層してなる反射防止膜を開示している。この反射防止膜は、第1層がアルミナ製であるのでヤケの防止機能を有するが、波長400 nm付近又は700 nm付近の可視光における反射防止性能が不十分である。
特開2001-100002号(特許文献3)は、表面から順にMgF2層、ZrO2/TiO2層、Al2O3層、SiO2層、ZrO2/TiO2層、SiO2層、ZrO2/TiO2層、SiO2層、ZrO2/TiO2層及びAl2O3層からなる10層構造を有し、可視域波長270 nmでの反射率が0.1%程度の反射防止膜を開示している。また特開2002-107506号(特許文献4)は、表面から順にMgF2層、ZrO2/TiO2層、SiO2層、Al2O3層、ZrO2/TiO2層、SiO2層、ZrO2/TiO2層、SiO2層、ZrO2/TiO2層及びAl2O3層からなる10層構造を有し、可視域波長300 nmでの反射率が0.1%程度の反射防止膜を開示している。しかし、反射率が0.1%程度であるため、20枚のレンズ群に適用すると透過率は約96%となり、約4%の反射損失が生じる。
特開2005-352303号(特許文献5)は、基材から順に屈折率が小さくなるように形成された物理膜厚が15〜200 nmの複数の層からなる反射防止膜であって、隣り合う層間及び最下層と基板との間の屈折率差が0.02〜0.2であり、最外層がシリカエアロゲル層である反射防止膜を開示している。しかし、波長400 nm付近の可視光の反射率が0.5%超と大きいだけでなく、ヤケを十分に抑えることができない。しかし、波長400 nm付近の可視光の反射率が0.5%超と大きいだけでなく、ヤケを十分に抑えることができない。
特開2006-3562号(特許文献6)は、基材から順に屈折率が小さくなるように形成された物理膜厚が15〜200 nmの複数の層からなる反射防止膜であって、隣り合う層間及び最下層と基板との間の屈折率差が0.02〜0.2であり、最内層がアルミナ層であり、最外層がシリカエアロゲル層である反射防止膜を開示している。しかし、この反射防止膜は、最内層がアルミナ製であるのでヤケの防止機能を有するものの、波長400 nm付近の可視光の反射率が十分でない。
特開2007-94150号(特許文献7)は、5層又は6層からなり、最外層がシリカエアロゲル層であり、波長領域400〜700 nmにおける可視光が5°で入射したときの反射率が0.05%以下の反射防止膜を開示している。しかし、最内層がTa2O5又はZrO2からなるので、ヤケを十分に抑えることができない。
特開平5-85778号 特開平10-20102号 特開2001-100002号 特開2002-107506号 特開2005-352303号 特開2006-3562号 特開2007-94150号
本発明の目的は、低〜中屈折率のガラス基板に対して優れた反射防止性能及び優れたヤケ防止効果を有する反射防止膜、かかる反射防止膜を有する光学部品、及びかかる光学部品を有する交換レンズ及び撮像装置を提供することである。
即ち、本発明の反射防止膜は、基板上に第1層〜第7層を順に積層してなり、第1層はアルミナを主成分とする層であり、第7層はシリカエアロゲル層であり、波長領域400〜700 nmの光において、
前記基板の屈折率が1.45以上1.60未満であり、
前記第1層の光学膜厚が25.0〜250.0 nmであり、
前記第2層の屈折率が1.95〜2.23、光学膜厚が27.5〜52.5nmであり、
前記第3層の屈折率が1.33〜1.50、光学膜厚が37.5〜54.0 nmであり、
前記第4層の屈折率が2.04〜2.24、光学膜厚が45.0〜62.5 nmであり、
前記第5層の屈折率が1.33〜1.50、光学膜厚が77.5〜102.5 nmであり、
前記第6層の屈折率が1.85〜2.40、光学膜厚が16.0〜26.5 nmであり、
前記第7層の光学膜厚が112.5〜162.5 nmであることを特徴とする。
前記第2層、第4層及び第6層は、(a) Ta2O5、TiO2、Nb2O5、ZrO2、HfO2、CeO2、SnO2、In2O3、ZnO及びPr6O11からなる群から選ばれた少なくとも1種の材料、又は(b) Ta2O5、TiO2、Nb2O5、ZrO2、HfO2、CeO2、SnO2、In2O3、ZnO及びPr6O11からなる群から選ばれた少なくとも1種の材料とY2O3との組合せからなり、前記第3層及び第5層は(c) MgF2及び/又はSiO2、又は(d) MgF2及び/又はSiO2とAl2O3との組合せからなるのが好ましい。
前記第1層の屈折率は1.58〜1.71であるのが好ましい。
前記第7層の屈折率は1.09〜1.19であるのが好ましい。
上記反射防止膜において、0°入射光の波長領域450〜600 nmにおける反射率は0.3%以下であるのが好ましい。
前記第7層の上にさらに撥水性又は撥水撥油性を有する厚さ0.4〜100 nmのフッ素樹脂膜を有するのが好ましい。
前記第1層〜第6層は物理成膜法により形成され、前記第7層は湿式法により形成されるのが好ましい。
前記物理成膜法は真空蒸着法であり、前記湿式法はゾル―ゲル法であるのが好ましい。
本発明の光学部品は上記反射防止膜を有することを特徴とする。
本発明の交換レンズ及び撮像装置はそれぞれ上記光学部品を有することを特徴とする。
本発明の7層の反射防止膜は低〜中屈折率のガラス基板に対して可視光の波長領域400〜700 nmで優れた反射防止性能を有するとともに、優れたヤケ防止効果も有する。そのため、一眼レフカメラの交換レンズ等のフレアやゴースト対策及びヤケ防止に利用できる。
基板の表面に形成された本発明の一実施態様による反射防止膜を示す断面図である。 基板の表面に形成された本発明の別の実施態様による反射防止膜を示す断面図である。 実施例1による反射防止膜の分光反射率を表すグラフである。 実施例2による反射防止膜の分光反射率を表すグラフである。 実施例3による反射防止膜の分光反射率を表すグラフである。 比較例1の反射防止膜の分光反射率を表すグラフである。 反射防止膜を成膜する装置の一例を示す構成図である。
[1] 反射防止膜
(1) 反射防止膜の層構成
本発明の一実施態様による反射防止膜1は、図1に示すように、基板3上に順に形成した第1層11〜第7層17からなる。第1層11はアルミナを主成分とし、第7層17はシリカエアロゲル層である。波長領域400〜700 nmにおいて、基板3及び各層11〜17の屈折率及び光学膜厚[屈折率×物理膜厚]は以下の通りである。
基板3の屈折率は1.45以上1.60未満であり、
第1層11の光学膜厚は25.0〜250.0 nmであり、
第2層12の屈折率は1.95〜2.23、光学膜厚は27.5〜52.5nmであり、
第3層13の屈折率は1.33〜1.50、光学膜厚は37.5〜54.0 nmであり、
第4層14の屈折率は2.04〜2.24、光学膜厚は45.0〜62.5 nmであり、
第5層15の屈折率は1.33〜1.50、光学膜厚は77.5〜102.5 nmであり、
第6層16の屈折率は1.85〜2.40、光学膜厚は16.0〜26.5 nmであり、
第7層17の光学膜厚は112.5〜162.5 nmである。
アルミナを主成分とする第1層11の屈折率は1.58〜1.71であるのが好ましく、1.60〜1.70であるのがより好ましい。また第1層11の光学膜厚は120〜210 nmであるのが好ましい。アルミナは、特にガラス基板に対して高密着性を有するとともに、幅広い波長帯域で高透過性を有し、高硬度で耐摩耗性に優れ、コストパフォーマンスが良いという利点がある。またアルミナは水蒸気の遮蔽性に優れているので、アルミナを主成分とする第1層11を用いることにより、基板3表面のヤケを防止することができる。
第7層17はシリカエアロゲルからなるため、低屈折率を有、優れた反射防止機能を発揮し得る。第7層17の屈折率は1.09〜1.19であるのが好ましく、1.12〜1.17であるのがより好ましい。多孔質な第7層17の細孔径は0.005〜0.2μmが好ましく、空隙率は55〜80%が好ましい。また第7層の光学膜厚は130〜155 nmであるのが好ましい。シリカエアロゲルからなる第7層17に疎水化処理を施しても良い。疎水化処理されたシリカエアロゲル層は、優れた耐水性を有する。
第2層12の光学膜厚は30〜50 nmであるのが好ましく、屈折率は2.00〜2.15であるのが好ましい。第3層13の光学膜厚は42〜53 nmであるのが好ましく、屈折率は1.35〜1.48であるのが好ましい。第4層14の光学膜厚は40〜60 nmであるのが好ましく、屈折率は2.05〜2.15であるのが好ましい。第5層15の光学膜厚は85〜95 nmであるのが好ましく、屈折率は1.35〜1.47であるのが好ましい。第6層16の光学膜厚は20〜25 nmであるのが好ましく、屈折率は1.95〜2.30であるのが好ましい。
(2) 材料
第1層11はアルミナ(酸化アルミニウム)を主成分とするが、純度99%以上が好ましい。第2層12、第4層14及び第6層16はいずれも(a) Ta2O5、TiO2、Nb2O5、ZrO2、HfO2、CeO2、SnO2、In2O3、ZnO及びPr6O11からなる群から選ばれた少なくとも1種の材料、又は(b) Ta2O5、TiO2、Nb2O5、ZrO2、HfO2、CeO2、SnO2、In2O3、ZnO及びPr6O11からなる群から選ばれた少なくとも1種の材料とY2O3との組合せからなるのが好ましい。第3層13及び第5層15はいずれも(c) MgF2及び/又はSiO2、又は(d) MgF2及び/又はSiO2とAl2O3との組合せからなるのが好ましい。第7層17はシリカエアロゲルからなる
(3) 製造方法
[a] 第1層から第6層の形成方法
第1層11から第6層16は真空蒸着法、スパッタリング法等の物理成膜法で形成するのが好ましく、製造コスト及び精度の面から真空蒸着法で形成するのが特に好ましい。
真空蒸着法としては、抵抗加熱式、電子ビーム式等が挙げられる。電子ビーム式による真空蒸着法について図7に示す真空蒸着装置30を用いて以下説明する。真空蒸着装置30は、真空チャンバ31内に、複数のレンズを内側表面に裁置する回転ラック32と、蒸着材を裁置するためのルツボ36が設けられた蒸着源33と、電子ビーム照射器38と、ヒーター39と、真空ポンプ40に接続した真空ポンプ接続口35とを具備する。レンズ100に反射防止膜1の第1層〜第6層を成膜するには、まずレンズ100を表面が蒸着源33側に向くように回転ラック32に設置し、蒸着材37をルツボ36に載置する。続いて真空ポンプ接続口35に接続された真空ポンプ40により真空チャンバ31内を減圧にした後、ヒーター39によりレンズ100を加温し、回転ラック32を回転軸34により回転させながら、蒸着材37に向かって電子ビーム照射器38から電子ビームを照射して蒸着材37を加熱する。加熱により蒸発した蒸着材37がレンズ100の表面に蒸着し、レンズ100の表面に第一の反射防止膜1の各層が形成される。
真空蒸着法において、初期の真空度は1.0×10−5〜1.0×10−6 Torrであるのが好ましい。真空度が1.0×10−5 Torr未満であると蒸着が不十分であり、真空度が1.0×10−6 Torr超であると蒸着に時間がかかり製造効率が悪い。膜の形成精度を高めるために蒸着中はレンズを加温するのが好ましい。蒸着中のレンズの温度は、レンズの耐熱性や蒸着速度に応じて適宜決めることができるが、60〜250℃であるのが好ましい。
[b] 第7層の形成方法
(i) 有機修飾シリカ分散液の調製
(i-1) 湿潤ゲルの形成
シリカ骨格形成化合物及び触媒を溶媒に溶解させ、加水分解重合反応をさせた後、エージングすることにより湿潤ゲルを形成する。湿潤ゲルの好ましい具体的な形成手順を以下に示す。
(a) シリカ骨格形成化合物
(a-1) 飽和アルコキシシラン及びシルセスキオキサン
アルコキシシラン及び/又はシルセスキオキサンの加水分解重合により、シリカゾル及びシリカゲルが生成する。飽和アルコキシシランはモノマーでも、オリゴマーでも良い。飽和アルコキシシランモノマーはアルコキシル基を3つ以上有するのが好ましい。アルコキシル基を3つ以上有する飽和アルコキシシランをシリカ骨格形成化合物とすることにより、優れた均一性を有する反射防止膜が得られる。飽和アルコキシシランモノマーの具体例としてはメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランが挙げられる。飽和アルコキシシランオリゴマーとしては、上述のモノマーの縮重合物が好ましい。飽和アルコキシシランオリゴマーはモノマーの加水分解重合により得られる。
飽和シルセスキオキサンをシリカ骨格形成化合物とした場合も、優れた均一性を有する反射防止膜が得られる。飽和シルセスキオキサンは一般式RSiO1.5(ただしRは有機官能基を示す。)により表される構造単位を有するネットワーク状ポリシロキサンの総称である。Rとしては、例えばアルキル基(直鎖でも分岐鎖でも良く、炭素数1〜6である。)、フェニル基、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)が挙げられる。シルセスキオキサンはラダー型、籠型等種々の構造を有することが知られている。また優れた耐候性、透明性及び硬度を有しており、シリカエアロゲルのシリカ骨格形成化合物として好適である。
(a-2) 不飽和アルコキシシラン及びシルセスキオキサン
シリカ骨格形成化合物として、紫外線重合性の不飽和基を有する不飽和アルコキシシラン又はシルセスキオキサンのモノマー又はオリゴマーを使用しても良い。不飽和アルコキシシランモノマーは、少なくとも一つの二重結合又は三重結合を有する有機基(以下「不飽和基」という)と、アルコキシル基とを有する。不飽和基の炭素数は2〜10であり、2〜4であるのが好ましい。
好ましい不飽和アルコキシシランモノマーは、下記一般式(1)
RaSi(ORb)3 ・・・(1)
(ただし、Raは不飽和結合を有する炭素数2〜10の有機基を示し、RbOは炭素数1〜4のアルコキシル基を示す。)により表される。
不飽和基Raは、不飽和結合を少なくとも一つ有する有機基であり、メチル基、エチル基等の置換基を有してもよい。不飽和基Raの例としてビニル基、アリル基、メタクリロキシ基、アミノプロピル基、グリシドキシ基、アルケニル基及びプロパルギル基が挙げられる。RbはRaと同じ有機基であってもよいし、異なる有機基であってもよい。アルコキシル基RbOの例として、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基及びs-ブトキシ基が挙げられる。
不飽和アルコキシシランモノマーの具体例としてトリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、トリブトキシビニルシラン、トリプロポキシビニルシラン、アリルトリブトキシシラン、アリルトリプロポキシシラン、ジメトキシジビニルシラン、ジアリルジメトキシシラン、ジエトキシジビニルシラン、ジアリルジエトキシシラン、トリメトキシ(3-ブテニル)シラン、トリエトキシ(3-ブテニル)シラン、ジ(3-ブテニル)ジメトキシシラン及びジ(3-ブテニル)ジエトキシシランが挙げられる。
不飽和アルコキシシランのオリゴマーをシリカ骨格形成化合物としても良い。不飽和アルコキシシランオリゴマーも少なくとも一つの不飽和基とアルコキシル基とを有する。不飽和アルコキシシランオリゴマーは、下記一般式(2)
SimOm-1Ra 2m+2-xORb x ・・・(2)
(ただし、Raは不飽和結合を有しかつ炭素数2〜10の有機基を示し、RbOは炭素数1〜4のアルコキシル基を示し、mは2〜5の整数を示し、xは4〜7の整数を示す。)により表されるものが好ましい。不飽和基Ra及びアルコキシル基RbOの好ましい例は、上述のアルコキシシランモノマーのものと同じである。
縮合数mは2又は3であるのが好ましい。5以下の縮合数mを有するオリゴマーは、後述するように、酸触媒を用いたモノマーの重合により容易に得られる。アルコキシル基の数xは3〜5であるのが好ましい。3未満であると、アルコキシシランの加水分解重縮合が十分に起こらないために3次元架橋し難く、湿潤ゲルを形成しにくい。アルコキシル基の数xが5超であると、不飽和基の割合が少なすぎて、重合反応による機械的強度の向上が不十分である。不飽和基を有するアルコキシシランオリゴマーの具体例として、上述の不飽和基アルコキシシランモノマーの縮合により得られるジシラン、トリシラン及びテトラシランが挙げられる。
(b) 溶媒
溶媒は水とアルコールからなるのが好ましい。アルコールとしてはメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノールが好ましく、エタノールが特に好ましい。加水分解重縮合反応の活性の程度は、アルコキシシラン又はシルセスキオキサンのモノマー及び/又はオリゴマー(シリカ骨格形成化合物)に対する水のモル比に依存する。したがって水/アルコールのモル比は加水分解重縮合反応の進行に直接影響を及ぼすものではないが、実質的には0.1〜2とするのが好ましい。水/アルコールのモル比が2超であると、加水分解反応が速く進行し過ぎる。水/アルコールのモル比が0.1未満であると、シリカ骨格形成化合物の加水分解が十分に起こりにくい。
(c) 触媒
シリカ骨格形成化合物の水溶液に加水分解反応用の触媒を添加する。触媒は酸性であっても塩基性であっても良い。例えば酸性の触媒を含有する水溶液中でシリカ骨格形成化合物モノマーを縮合させることによってオリゴマーを得、これを塩基性触媒を含有する溶液中で重合させると、効率良く加水分解反応を進行させることができる。酸性触媒の例として塩酸、硝酸及び酢酸が挙げられる。塩基性触媒の例としてアンモニア、アミン、NaOH及びKOHが挙げられる。好ましいアミンの例としてアルコールアミン、アルキルアミン(例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、n-ブチルアミン、n-プロピルアミン。)が挙げられる。
(d) 配合比
溶媒/アルコキシシランのモル比が3〜100となるように、シリカ骨格形成化合物を溶媒に溶解するのが好ましい。モル比を3未満とするとアルコキシシランの重合度が高くなり過ぎ、モル比を100超とするとアルコキシシランの重合度が低くなり過ぎる。触媒/アルコキシシランのモル比は1×10-7〜1×10-1にするのが好ましく、1×10-2〜1×10-1にするのがより好ましい。モル比が1×10-7未満であると、アルコキシシランの加水分解反応が十分に起こらない。モル比を1×10-1超としても、触媒効果は増大しない。また水/アルコキシシランのモル比は0.5〜20にするのが好ましく、5〜10にするのが更に好ましい。
(e) エージング
加水分解により縮合したシリカ骨格形成化合物を含有する溶液を、約20〜60時間25〜90℃で静置するかゆっくり撹拌することにより、エージングする。エージングによりゲル化が進行し、酸化ケイ素を含有する湿潤ゲルが生成する。
(i-2) 分散媒の置換
湿潤ゲルの分散媒は、エージングを促進したり遅らせたりする表面張力及び/又は固相−液相の接触角や、有機修飾工程における表面修飾の範囲に影響する他、後述する塗工工程における分散媒の蒸発率にも関係する。ゲルに取り込まれている分散媒は、別の分散媒を注ぎ、振とうした後でデカンテーションする操作を繰り返すことによって別の分散媒に置換することができる。分散媒の置換は有機修飾反応の前でも後でも良いが、工程数を少なくする観点から、有機修飾反応の前に行うのが好ましい。
置換分散媒の例としてエタノール、メタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、トルエン、アセトニトリル、アセトン、ジオキサン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチルが挙げられる。これらの分散媒は単独で使用しても良いし、混合したものを使用しても良い。
好ましい置換分散媒はケトン系溶媒である。後述する超音波処理工程までにケトン系溶媒に置換しておくと、良好な分散性の有機修飾シリカ含有ゾルを得ることができる。ケトン系溶媒はシリカ(酸化ケイ素)及び有機修飾シリカに対して優れた親和性を有するので、有機修飾シリカはケトン系溶媒中で良好な分散状態になる。好ましいケトン系溶媒は60℃以上の沸点を有する。60℃未満の沸点を有するケトンは、後述する超音波照射工程で揮発しすぎる。例えばアセトンを分散媒として用いると、超音波照射中にアセトンが大量に揮発してしまうため、分散液の濃度を調節しにくい。また成膜工程においても素早く揮発し過ぎるため、十分な成膜時間が得られないという問題もある。さらにアセトンは人体に有害であることが知られており、作業者の健康の面からも好ましくない。
特に好ましいケトン系溶媒は、カルボニル基の両側に異なる置換基を有する非対称なケトンである。非対称ケトンは大きな極性を有するために、シリカ及び有機修飾シリカに対して特に優れた親和性を有する。分散液中で、有機修飾シリカは200 nm以下の粒径を有するのが好ましい。有機修飾シリカの粒径が200 nmより大きいと、実質的に平滑な表面を有するシリカエアロゲル膜を形成しにくい。
ケトンの有する置換基はアルキル基でもよいし、アリール基でもよい。好ましいアルキル基は炭素数1〜5程度のものである。ケトン系溶媒の具体例としてメチルイソブチルケトン、エチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンが挙げられる。
(i-3) 有機修飾
湿潤ゲルに有機修飾剤溶液を加えることにより、湿潤ゲルを構成する酸化ケイ素の末端にある水酸基等の親水性基を疎水性の有機基に置換する。
(a) 有機修飾剤
(a-1) 飽和有機修飾剤
好ましい飽和有機修飾剤は下記式(3)〜(8)
Rc pSiClq ・・・(3)
Rc 3SiNHSiRc 3 ・・・(4)
Rc pSi(OH)q ・・・(5)
Rc 3SiOSiRc 3 ・・・(6)
Rc pSi(ORb)q ・・・(7)
Rc pSi(OCOCH3)q ・・・(8)
(ただしpは1〜3の整数を示し、qはq = 4−p の条件を満たす1〜3の整数を示し、RbOは炭素数1〜4のアルコキシル基を示し、Rcは水素、炭素数1〜18の置換又は無置換のアルキル基、又は炭素数5〜18の置換又は無置換のアリール基を示す。)のいずれかにより表される化合物、又はそれらの混合物である。
飽和有機修飾剤の具体例として、トリエチルクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、アセトキシトリメチルシラン、アセトキシシラン、ジアセトキシジメチルシラン、メチルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、2-トリメチルシロキシペント-2-エン-4-オン、N-(トリメチルシリル)アセトアミド、2-(トリメチルシリル)酢酸、N-(トリメチルシリル)イミダゾール、トリメチルシリルプロピオレート、ノナメチルトリシラザン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルジシロキサン、トリメチルシラノール、トリエチルシラノール、トリフェニルシラノール、t-ブチルジメチルシラノール、ジフェニルシランジオール等が挙げられる。
(a-2) 不飽和有機修飾剤
不飽和有機修飾剤の好ましい例は、下記式(9)〜(14)
Rd pSiClq ・・・(9)
Rd 3SiNHSiRd 3 ・・・(10)
Rd pSi(OH)q ・・・(11)
Rd 3SiOSiRd 3 ・・・(12)
Rd pSi(ORd)q ・・・(13)
Rd pSi(OCOCH3)q ・・・(14)
(ただしpは1〜3の整数であり、qはq = 4−p の条件を満たす1〜3の整数を示し、Rdは紫外線重合性不飽和結合を有し、炭素数が2〜10の有機基を示す。)により表される。不飽和基Rdはメチル基、エチル基等の置換基を有してもよい。不飽和基Rdの例としてビニル基、アリル基、メタクリロキシ基、アミノプロピル基、グリシドキシ基、アルケニル基及びプロパルギル基が挙げられる。不飽和有機修飾剤は一種でも二種以上でも良い。また不飽和有機修飾剤に飽和有機修飾剤を併用しても良い。
不飽和有機修飾剤は不飽和クロロシランが好ましく、3つの不飽和基を有する不飽和モノクロロシランがより好ましい。不飽和有機修飾剤の具体例として、トリアリルクロロシラン、ジアリルジクロロシラン、トリアセトキシアリルシラン、ジアセトキシジアリルシラン、トリクロロビニルシラン、ジクロロジビニルシラン、トリアセトキシビニルシラン、ジアセトキシジアリルシラン、トリメトキシ(3-ブテニル)シラン、トリエトキシ(3-ブテニル)シラン、ジ(3-ブテニル)ジメトキシシラン、ジ(3-ブテニル)ジエトキシシラン等が挙げられる。
(b) 有機修飾反応
有機修飾剤は、ヘキサン、シクロヘキサン、ペンタン、ヘプタン等の炭化水素類、アセトン等のケトン類、ベンゼン、トルエン等の芳香族化合物のような溶媒に溶解するのが好ましい。有機修飾剤の種類や濃度にもよるが、有機修飾反応は10〜40℃で進行させるのが好ましい。10℃未満であると、有機修飾剤が酸化ケイ素と反応しにくい。40℃超であると、有機修飾剤が酸化ケイ素以外の物質と反応し易過ぎる。反応中、溶液の温度及び濃度に分布が生じないように、溶液を撹拌するのが好ましい。例えば有機修飾剤溶液がトリエチルクロロシランのヘキサン溶液の場合、10〜40℃で20〜40時間(例えば30時間)程度保持すると、シラノール基が十分にシリル化される。
(i-4) 超音波処理
超音波処理により、ゲル状及び/又はゾル状有機修飾シリカを塗工に好適な状態にすることができる。ゲル状の有機修飾シリカの場合、超音波処理により、電気的な力若しくはファンデルワールス力によって凝集していたゲルが解離するか、ケイ素と酸素との共有結合が壊れて、分散状態になると考えられる。ゾル状の場合も、超音波処理によってコロイド粒子の凝集を少なくすることができる。超音波処理には、超音波振動子を利用した分散装置を使用することができる。照射する超音波の周波数は10〜30 kHzとするのが好ましい。出力は300〜900 Wとするのが好ましい。
超音波処理時間は5〜120分間とするのが好ましい。超音波を長く照射するほど、ゲル及び/又はゾルのクラスターが細かく粉砕され、凝集の少ない状態になる。このため超音波処理によって得られるシリカ含有ゾル中で、有機修飾シリカのコロイド粒子が単分散に近い状態になる。5分未満とすると、コロイド粒子が十分に解離しない。超音波処理時間を120分超としても、有機修飾シリカのコロイド粒子の解離状態はほとんど変わらない。
空隙率55〜80%であって、1.09〜1.19の屈折率を有するシリカエアロゲル膜を形成するためには、超音波の周波数を10〜30 kHzとし、出力を300〜900 Wとし、超音波処理時間を5〜120分間とするのが好ましい。
湿潤ゲルの濃度や流動性が適切な範囲になるように、分散媒を加えても良い。超音波処理に先立って分散媒を添加しても良いし、ある程度超音波処理した後で分散媒を添加しても良い。分散媒に対する有機修飾シリカの質量比は0.1〜20%とするのが好ましい。分散媒に対する有機修飾シリカの質量比が0.1〜20%の範囲でないと、均一な薄層を形成し難いので好ましくない。
単分散に近い状態の酸化ケイ素コロイド粒子を含有するゾルを用いると、小さな空隙率を有する有機修飾シリカエアロゲル膜を形成することができる。大きく凝集した状態のコロイド粒子を含有するゾルを用いると、大きな空隙率を有するシリカエアロゲル膜を形成することができる。従って、超音波処理時間はシリカエアロゲル膜の空隙率に影響する。5〜120分間超音波処理したゾルを塗工することにより、空隙率55〜80%の有機修飾シリカエアロゲル膜を得ることができる。
(iv) 塗工
湿式法による塗工方法としては、スプレーコート法、スピンコート法、ディップコート法、フローコート法及びバーコート法が挙げられるが、均一な厚さの層を形成できるスピンコート法が好ましい。塗工液を基板に塗工すると、分散媒が揮発し、有機修飾シリカ膜が形成される。
(v) 乾燥
塗工液中の溶媒は揮発性であるので、自然乾燥でも良いが、50〜100℃に加熱すると乾燥を促進することができる。有機修飾シリカの空隙率は、分散媒が揮発している間は、毛管圧によって生じるゲルの収縮のために小さくなるが、揮発し終わると、スプリングバック現象によって回復する。このため乾燥によって得られる有機修飾シリカエアロゲル膜の空隙率は、ゲルネットワークの元々の空隙率とほぼ同じであり、大きな値を示す。シリカゲルネットワークの収縮及びスプリングバック現象については、米国特許5,948,482号に詳細に記載されている。
(vii) 焼成
塗工膜は50〜150℃で焼成するのが好ましい。焼成によって層中の溶媒や表面の水酸基等を除去し、膜の強度を大きくすることができる。また焼成温度が50〜150℃程度であれば、分解はほとんど起こらない。
(4) 基板
波長領域400〜700 nmにおける基板3の屈折率は1.45以上1.60未満であり、好ましくは1.50以上1.60未満であり、より好ましくは1.51以上1.60未満である。反射防止膜1は屈折率が1.45以上1.60未満の基板3に対して優れた反射防止機能を発揮するので、交換レンズのコンパクト化に有効である。基板3の材料の具体例としては、例えば、LF5、BK7、BAK1、BAK2、K3、PSK2、SK5SK11、SK12KF3、SK6、SK8、BALF2、SSK5、LLF1、LLF2、LLF6F8、F16KZF2、KZF5の光学ガラスが特に好ましい。
(5) 反射率
基板3に反射防止膜1を形成すると、0°入射光の波長領域450〜600 nmにおける反射率は好ましくは0.3%以下、より好ましくは0.26%以下になる。
[2] フッ素樹脂膜
図2に示すように、第7層17の上に撥水性又は撥水撥油性(単に「撥水撥油性」という)を有するフッ素樹脂膜18を設けても良い。フッ素樹脂は無色透明である限り特に制限されないが、フッ素含有重合体、フッ化ピッチ又は有機−無機ハイブリッド重合体が好ましい。
フッ素含有重合体としてはフッ素含有オレフィン系重合体又は共重合体が好ましく、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PFEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(PETFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ−テル共重合体(PFA)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(PECTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PEPE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)及びポリフッ化ビニル(PVF)が挙げられる。市販のフッ素含有重合体として例えばオプスター(ジェイエスアール株式会社製)、サイトップ(旭硝子株式会社製)が挙げられる。
フッ素含有有機−無機ハイブリッド重合体としてはフルオロカーボン基を有する有機珪素重合体が挙げられ、例えばフッ素含有シラン化合物を加水分解して得られる重合体が挙げられる。フッ素含有シラン化合物としては、下記式(15):
CF3(CF2)a(CH2)2SiRbXc ・・・(15)
(ただしRはアルキル基であり、Xはアルコキシ基又はハロゲン原子であり、aは0〜7の整数であり、bは0〜2の整数であり、cは1〜3の整数であって、b+c=3である。)により表される化合物が挙げられる。式(15)により表される化合物の具体例として、CF3(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CH2)2SiCl3、CF3(CF2)5(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CF2)5(CH2)2SiCl3、CF3(CF2)7(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CF2)7(CH2)2SiCl3、CF3(CF2)7(CH2)3SiCH3(OCH3)2、CF3(CF2)7(CH2)2SiCH3Cl2等が挙げられる。有機ケイ素重合体の市販品の例としては、ノベックEGC-1720(住友スリーエム製)、XC98-B2472(GE東芝シリコーン製)及び X71-130(信越化学工業製)が挙げられる。
フッ素樹脂膜18の厚さは0.4〜100 nmであるのが好ましく、10〜80 nmであるのがより好ましい。フッ素樹脂膜の厚さが0.4 nm未満であると、撥水撥油性が不十分である。一方100 nm超とすると、透明性が損なわれるうえに、反射防止膜の光学特性を変えてしまう。フッ素樹脂膜の屈折率は1.5以下であるのが好ましく、1.45以下であるのがより好ましい。フッ素樹脂膜は真空蒸着法によって成膜しても良いが、ゾル−ゲル法等の湿式法により成膜するのが好ましい。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
表1に示す層構成を有する反射防止膜1を下記の手順により形成した。各層の屈折率は波長550 nmの光に対する屈折率である。
[1] 第1層から第6層の形成
図7に示す装置を用いて、LF5からなる光学レンズの表面に表1に示す第1層から第6層を1.2×10−5 Torrの初期真空度及び230℃の基板温度で電子ビーム式真空蒸着法により形成した。
[2] 第7層の形成
第7層のシリカエアロゲル層を下記工程からなるゾル−ゲル法により形成した。
(2-i) シリカ湿潤ゲルの作製
テトラエトキシシラン5.21 gとエタノール4.38 gとを混合した後、塩酸(0.01 N)0.4 gを加えて90分間攪拌し、エタノール44.3 gと、アンモニア水溶液(0.02 N)0.5 gとを添加して46時間攪拌した。得られた混合液を60℃に昇温して46時間エージングし、シリカ湿潤ゲルを得た。
(2-ii) 有機修飾シリカ分散液の調製
シリカ湿潤ゲルにエタノールを加えて10時間振とうした後デカンテーションすることにより、未反応物を除去するとともに、湿潤ゲルの分散媒をエタノールとした。エタノール分散湿潤ゲルにメチルイソブチルケトン(MIBK)を加えて10時間振とうした後デカンテーションすることにより、分散媒をエタノールからMIBKに変えた。
シリカ湿潤ゲルにMIBKを溶媒とするトリメチルクロロシラン溶液(濃度5体積%)を加え、30時間攪拌して酸化ケイ素末端を有機修飾した。得られた有機修飾シリカ湿潤ゲルにMIBKを加えて24時間振とうし、デカンテーションすることにより洗浄した。
有機修飾シリカ湿潤ゲルにMIBKを加えて濃度3質量%にした後、超音波照射(20 kHz,500 W)を20分間行うことによりゾル状有機修飾シリカ(有機修飾シリカ分散液)を生成した。
(2-iv) スピンコート
有機修飾シリカ含有塗工液を第6層の上にスピンコート法により塗布し、150℃で1時間焼成することにより、シリカゾルが加水分解重縮合反応した有機修飾鎖を有するシリカエアロゲル層を得た。シリカエアロゲル層の膜厚を表1に示す。
Figure 0005509616
実施例2
実施例1と同様にして、表2に示す層構成を有する反射防止膜を形成した。
Figure 0005509616
実施例3
実施例1と同様にして、表3に示す層構成を有する反射防止膜を形成した。
Figure 0005509616
実施例4
実施例1と同様にしてLF5からなる光学レンズに表4に示す第1層から第7層からなる反射防止膜を形成した後、シリコーン系フッ素樹脂[信越化学工業(株)製、商品名「X71-130」]3gとハイドロフルオロエーテル60 gとからなる塗工液に浸漬し、300 mm/分で引き上げ、室温で24時間乾燥することにより、フッ素系樹脂膜を形成した。
Figure 0005509616
比較例1
実施例1と同様にして表5に示す層構成を有する反射防止膜を形成した。比較例1の反射防止膜では、第7層がMgF2である。
Figure 0005509616
実施例1〜3及び比較例1で得られた反射防止膜を有する光学レンズに波長領域350〜850 nmの光を入射角0°で当てたときの反射率の分光特性を図3〜図6に示す。最外層に接する媒質は空気とした。図3〜図5に示すように、実施例1〜3の反射防止膜は波長領域400〜700 nmの可視光に対して低反射率であった。一方、図6に示すように、比較例1の反射防止膜は波長500 nm付近での反射率が0.3%より高かった。
実施例1〜4により得られた光学レンズを用いて撮影した写真には、フレアやゴーストは発生していなかった。一方、比較例1により得られた光学レンズを用いて撮影した写真には、フレアやゴーストが見られた。
1,2・・・反射防止膜
3・・・基板

Claims (11)

  1. 基板上に第1層〜第7層を順に積層してなる反射防止膜であって、第1層はアルミナを主成分とする層であり、第7層はシリカエアロゲル層であり、波長領域400〜700 nmの光において、
    前記基板の屈折率が1.45以上1.60未満であり、
    前記第1層の光学膜厚が25.0〜250.0 nmであり、
    前記第2層の屈折率が1.95〜2.23、光学膜厚が27.5〜52.5nmであり、
    前記第3層の屈折率が1.33〜1.50、光学膜厚が37.5〜54.0 nmであり、
    前記第4層の屈折率が2.04〜2.24、光学膜厚が45.0〜62.5 nmであり、
    前記第5層の屈折率が1.33〜1.50、光学膜厚が77.5〜102.5 nmであり、
    前記第6層の屈折率が1.85〜2.40、光学膜厚が16.0〜26.5 nmであり、
    前記第7層の光学膜厚が112.5〜162.5 nmであることを特徴とする反射防止膜。
  2. 請求項1に記載の反射防止膜において、前記第2層、第4層及び第6層が(a) Ta2O5、TiO2、Nb2O5、ZrO2、HfO2、CeO2、SnO2、In2O3、ZnO及びPr6O11からなる群から選ばれた少なくとも1種の材料、又は(b) Ta2O5、TiO2、Nb2O5、ZrO2、HfO2、CeO2、SnO2、In2O3、ZnO及びPr6O11からなる群から選ばれた少なくとも1種の材料とY2O3との組合せからなり、前記第3層及び第5層が(c) MgF2及び/又はSiO2、又は(d) MgF2及び/又はSiO2とAl2O3との組合せからなることを特徴とする反射防止膜。
  3. 請求項1又は2に記載の反射防止膜において、前記第1層の屈折率が1.58〜1.71であることを特徴とする反射防止膜。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第7層の屈折率が1.09〜1.19であることを特徴とする反射防止膜。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の反射防止膜において、0°入射光の波長領域450 nm〜600 nmにおける反射率が0.3%以下であることを特徴とする反射防止膜。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第7層の上にさらに撥水性又は撥水撥油性を有する厚さ0.4〜100 nmのフッ素樹脂膜を有することを特徴とする反射防止膜。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第1層〜第6層は物理成膜法により形成され、前記第7層は湿式法により形成されることを特徴とする反射防止膜。
  8. 請求項に記載の反射防止膜において、前記物理成膜法は真空蒸着法であり、前記湿式法はゾル―ゲル法であることを特徴とする反射防止膜。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の反射防止膜を有することを特徴とする光学部品。
  10. 請求項に記載の光学部品を有することを特徴とする交換レンズ。
  11. 請求項に記載の光学部品を有することを特徴とする撮像装置。
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