JP3894630B2 - 帯電防止性透明シート又はフィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性、耐擦傷性、硬度、及び透明性に極めて優れた帯電防止性板、シ−ト又はフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、プラスチックは自動車業界、家電業界を始めとして種々の産業界で大量に使われている。大量に使われている理由はその加工性、透明性等に加えて、軽量、安価等の理由による。しかしながらガラス等に比較して柔らかく、表面に傷が付き易い等の欠点を有している。またプラスチックは高い体積固有抵抗を持つために摩擦等により接触面では容易に静電気を帯び漏洩せず、塵埃の吸着による透明性の低下や、コンピューターの作動不良が問題になる。近年、半導体ウエハー保存容器やその他の電子・電機部材、床材、じゅうたん、壁材等の建築用部材等において、帯電防止を施す必要性が高まっている。
【0003】
これらの欠点を改良するために表面にハ−ドコ−ト剤をコ−ティングすることにより表面硬度を上げ、更に帯電防止性を有する界面活性剤等により帯電防止能を付与することが常套手段として行われている。又、帯電防止能を付与するためにアルキルアミンハロゲン化物のようなイオン伝導性のある有機物をプラスチックへ混練したり塗料に添加して表面塗布すること等も行われているが、湿度の変化により性能が著しく変化し、特に乾燥条件下で性能が低下する欠点がある。カ−ボン粉末や金属粉末等の無機系フィラーを用いることも行われているが、この場合は湿度による導電性の低下のような欠点は解決できるが、透明性やヘイズ(曇価)の点で劣ることが現状である。特開昭60−60166号公報には、酸化錫を主成分とする導電性粉と(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリルオリゴマ−を主成分とする光硬化性塗料バインダ−よりなる塗料が開示されている。また特開昭62−170330号公報には、酸化錫を主成分とする導電性微粉末含有塗膜を積層してなる導電性プレ−トが開示されている。紫外線硬化型のバインダ−を使用したハ−ドコ−ト性導電剤を使用することによって相当の擦傷性は有しているものの硬度と言う点ではまだ不十分である。またより擦傷性、硬度を得るためには、紫外線硬化性のバインダ−を使用した導電性塗料でより厚い塗膜を形成すれば良いが、その場合、塗膜を厚くすることよって透明性(全光線透過率)低下するという結果をもたらす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
LCD(液晶ディスプレイ)、CRT(テレビ、パソコン用等のブラウン管)、PDP(プラズマディスプレイ)等の表示装置の表示面は帯電防止性とともに高い透明性、耐擦傷性等が要求される。本発明は、導電性を有すると共に、透明性(全光線透過率)、耐擦傷性、硬度、耐薬品性に優れ、かつ容易に製造しうる帯電防止性透明板、シ−ト又はフィルムを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記問題を解決するために鋭意検討の結果、透明な支持体の上に導電性の第一層、その上にハードコート性の第二層を設けることにより、透明性、擦傷性に極めて優れた帯電防止性透明板、シ−ト、フィルムが得られることを見出だし、本発明を完成した。即ち、本発明は、
(1)透明な支持体の上に導電性の第一層、その上にハードコート性の第二層を有することを特徴とする帯電防止性透明板、シ−ト又はフィルム、
(2)第一層が導電剤と紫外線硬化性樹脂からなり、導電剤が導電性の金属酸化物であり、紫外線硬化性樹脂が分子中に少なくとも一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレ−トある(1)記載の帯電防止性透明板、シ−ト又はフィルム、
(3)導電性の金属酸化物が、一次粒子径が0.5ミクロン以下のアンチモン酸亜鉛ゾルである(2)記載の帯電防止性透明板、シートまたはフィルム、
(4)ハードコート性の第二層が2官能以上の紫外線硬化性樹脂を主成分とする紫外線硬化性樹脂からなる(1)ないし(3)のいずれか一項に記載の帯電防止性透明板、シートまたはフィルム、
(5)ハードコート性の第二層の膜厚が15μ以下である(1)ないし(4)のいずれか一項に記載の帯電防止性板、シート又はフィルム、
(6)有機又は無機の微粒子をハードコート性の第二層に含有して防眩性を有する(1)ないし(5)のいずれか一項に記載の帯電防止性板、シ−ト又はフィルム、
(7)(1)ないし(6)のいずれか一項に記載の帯電防止性板、シ−ト又はフィルムを表示表面に配置した表示装置、
に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の帯電防止性透明板、シ−ト又はフィルムは、透明な支持体の上に導電性の第一層、その上にハードコート性の第二層を有することを特徴とする。透明な支持体は、板状、シ−ト状又はフィルム状のものであれば特に制限はなく、例えばガラス製のものやプラスチック製のものがあげられる。プラスチックとしては、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂等があげられる。
【0007】
透明な支持体の上に設けられる導電性の第一層は導電剤と樹脂からなる導電性コ−ト剤(A)を透明な支持体上に塗布硬化させたものである。導電性の第一層の膜厚は15μ以下、好ましくは0.1 〜10μ、より好ましくは1〜7μ程度である。
【0008】
導電剤としては、例えばアンチモン酸亜鉛、アンチモンドープの酸化錫(ATO)やインジウムドープの酸化錫(ITO)等の導電性の金属酸化物があげられるが、一次粒子径が0.5ミクロン以下の無水アンチモン酸亜鉛ゾルが好適である。この無水アンチモン酸亜鉛(ZnO・Sb2 5 )ゾルの製造法については、例えば公開特許公報6−219743に記載されており、メタノ−ルのオルガノゾル(セルナックスCX−Z400M、あるいはCX−Z600M4 日産化学(株)製)として、あるいはメタノ−ル/イソプロパノ−ルのオルガノゾル(セルナックス CX−Z300IM、日産化学(株)製)として入手出来る。この無水アンチモン酸亜鉛のゾルは一次粒子が0.5μm以下と言われているが、透明な被膜を得るためには、0.6μm以下のフィルタ−を通してさらに粗大粒子を除去する必要がある。又、本発明で用いられる無水アンチモン酸亜鉛の体積抵抗値は例えば1×102 〜1×103 であるが、これらに限定されない。
【0009】
第一層目に使用する樹脂は、導電剤のバインダーとして使用され、例えば熱硬化性樹脂や紫外線硬化型樹脂をあげることができるが、製造効率、コスト的観点から紫外線硬化型樹脂がより好適である。紫外線硬化型樹脂としては、例えば分子中に少なくとも一個又は2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化性の(メタ)アクリレ−ト、あるいは二層目に使用される紫外線硬化型ハ−ドコ−ト剤(B)をそのまま使用することも出来るが、二層目に使用される紫外線硬化型ハ−ドコ−ト剤(B)を使用することが好ましい。分子中に一個の(メタ)アクリロイル基を有する単官能アクリレ−トとしては、例えば2−ヒドロキシ(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、グリシジル(メタ)アクリレ−ト等があげられる。分子中に二個以上の官能基を持つ紫外線硬化型樹脂としては、下記に示す二層目のハードコート層の樹脂の例と同じである。
【0010】
上記無水アンチモン酸亜鉛ゾルは、メタノ−ル中では安定で凝集して粒子径が大きくなるようなことはないが、紫外線硬化型樹脂やトルエン、MEK(メチルエチルケトン)、酢酸エチルなどの溶媒に対しては不安定で、凝集して粒子径が大きくなったり、分散が破壊されて分離、沈降してしまう。このような現象を避けるためには特殊な分散剤を使用することが好ましい。この分散剤としては、カチオン系、弱カチオン系、ノニオン系あるいは両性界面活性剤が有効で特にソルスパース20000(ゼネカ社製のアルキルアミンのPO(プロピレンオキシド)変成物、EO(エチレンオキシド)変成物)、あるいはTAMNO−15(日光ケミカル(株)製のアルキルアミンのEO変成物)等のアルキレンオキサイド変性の界面活性剤、特にアルキレンオキサイド変性のアルキルアミン系界面活性剤が有効である。その添加量はアンチモン酸亜鉛に対して0.05〜20重量%、好ましくは0.5〜20重量%が有効でこの範囲以外では分散安定性が得られなかったり、また分散安定性は得られてもヘイズが大きくなって被膜の透明性が失われたり、また表面導電性が低下して実用性が阻害されることがある。アンチモン酸亜鉛は、バインダーの樹脂固形分に対し、好ましくは10−95重量%添加することができる。尚、アルキルアミンのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、ラウリル基、ステアリル基等をあげることができる。又、EOやPOの付加モル数としては、アミン1モルに対し数モル〜100モルぐらいまで考えられるが、これに限定されるものではない。尚、上記の成分に加え、必要によりレベリング剤、消泡剤を添加することもできる。
【0011】
導電性コート剤(A)のバインダーとして紫外線硬化性樹脂を使用する場合、各成分の配合順序は、アンチモン酸亜鉛ゾルの中に、その他の成分を添加して配合した下記の紫外線硬化性ハ−ドコ−ト剤(B)を攪拌しながら徐々に添加して目的の樹脂組成物とすることができる。またアンチモン酸亜鉛ゾルの中に上記の分散剤を添加したものに、その他の成分を含有する紫外線硬化性ハ−ドコ−ト剤(B)を添加してつくることも可能である。
【0012】
ハードコート性の第二層は、ハ−ドコ−ト剤を導電性の第一層上に塗布硬化させたものである。このハードコート性の第二層の膜厚は、導電性を考慮すると、15μ以下、好ましくは10μ以下がよく、又ハードコート性を考慮すると1μ以上がよく、より好ましくは2〜5μ程度である。
【0013】
ハ−ドコ−ト剤としては、熱硬化性のものでも紫外線硬化性のものでも使用できるが、紫外線硬化性ハ−ドコ−ト剤(B)が好ましい。紫外線硬化性ハ−ドコ−ト剤(B)は特に限定されないが、好ましいものとしては分子内に官能基として2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化可能な多官能アクリレ−トからなるものである。分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化可能な多官能アクリレ−トとしては、例えば(メタ)ネオペンチルグリコ−ルジアクリレ−ト、(メタ)1、6ヘキサンジオ−ルジアクリレ−ト、(メタ)トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−ト、(メタ)ジトリメチロ−ルプロパンテトラアクリレ−ト、(メタ)ペンタエリスリト−ルテトラアクリレ−ト、(メタ)ペンタエリスリト−ルトリアクリレ−ト、(メタ)ジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト等のポリオ−ルポリアクリレ−ト、ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テルのジアクリレ−ト、ネオペンチルグリコ−ルジグリシジルエ−テルのジアクリレ−ト、(メタ)1、6ヘキサンジオ−ルジグリシジルエ−テルのジアクリレ−トなどのエポキシ(メタ)アクリレ−ト、多価アルコ−ルと多価カルボン酸および/またはその無水物とアクリル酸とをエステル化することによって得ることが出来るポリエステル(メタ)アクリレ−ト、多価アルコ−ル、多価イソシアネ−ト及び水酸基含有アクリレ−トを反応させることによって得られるウレタンアクリレ−ト、ポリシロキサンポリアクリレ−ト等を擧げることができる。
【0014】
前記の多官能アクリレ−トは単独で用いてもまたは2種以上混合して用いてもよく、その含有量はハ−ドコ−ト剤中好ましくは95−50重量%(樹脂分に対する重量%)である。尚、上記の多官能アクリレ−トの他にハ−ドコ−ト剤中の樹脂分に対して好ましくは10重量%以下の2−ヒドロキシ(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、グリシジル(メタ)アクリレ−ト等の単官能アクリレ−トを添加することもできる。
【0015】
また、紫外線硬化型ハ−ドコ−ト剤(B)の成分として密着性を向上する目的で重合性オリゴマ−を添加することができる。このようなオリゴマ−としては、例えば末端メタクリレ−トポリメチルメタクリレ−ト、末端スチリルポリメタクリレ−ト、末端メタクリレ−トポリスチレン、末端メタクリレ−トポリエチレングリコ−ル、末端メタクリレ−トアクリロニトリル−スチレン共重合体、末端メタクリレ−トスチレン−メチルメタクリレ−ト共重合体などのマクロモノマ−を擧げることができる。その含有量はハ−ドコ−ト剤中好ましくは50−5重量%(樹脂分に対する重量%)である。
【0016】
密着性を向上させる目的のためにさらにポリマ−を添加することができる。このようなポリマ−としては、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラ−ル樹脂等をあげることができる。特にアクリル樹脂、ポリエステル樹脂は好適である。その含有量は、ハ−ドコ−ト剤中あるいは導電性ハ−ドコ−ト剤中好ましくは5−50重量%(樹脂分に対する重量%)である。ここでいう密着性とは、一層目の導電性コ−ト剤については、支持体に対する密着性であり、2層目のハ−ドコ−ト剤については一層目のコ−ト層に対する密着性である。
【0017】
ハ−ドコ−ト剤(B)には通常光重合開始剤を添加することができる。光重合開始剤としては特に制限はなく各種公知のものを使用することができる。光重合開始剤としては、例えばイルガキュア−184、イルガキュア−651(チバガイギ−社製)、ダロキュア−1173(メルク社製)、ベンゾフェノンなどの光開始剤、ベンゾイル安息香酸メチル、P−ジメチル安息香酸エステル、チオキサントンなどを用いることができる。その使用量は樹脂固形分に対し好ましくは1−20重量%である。
【0018】
この他に有機溶剤を添加することもできる。有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、メタノール、エタノール等のアルコール類等があげられる。
【0019】
本発明で使用するハ−ドコ−ト剤(B)には皮膜に防眩性を付与する目的でシリカ、アクリル、シリコン、ベンゾグアナミン、ウレタンビ−ズなどの有機又は無機の微粒子を添加することもできる。尚、本発明におけるシートとは通常その厚さが0.5〜5mm程度のものを意味し、場合によってはプレートと言われているものも含むものとする。又、フィルムとは通常その厚さが10〜500μm程度のものを意味する。但し、シート及びフィルムとも上記のものに限定されるわけではない。
【0020】
ハ−ドコ−ト剤(B)を製造するには、前記の各成分を任意の順序で配合して得ることができる。
【0021】
本発明の帯電防止板、シート又はフィルムを製造するには、例えば透明な板、シート又はフィルムの上に、リバースコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーターなどを用いて導電性インキ(A)をコーティングし乾燥、あるいは紫外線硬化型インキの場合は乾燥後紫外線ランプを照射して硬化させることによって透明帯電防止性板、シート又はフィルムを得る。更にその上に二層目として紫外線硬化性ハードコート剤を一層目と同様にコーターを用いてコーティングし、乾燥後紫外線を照射することによって製造することが出来る。
【0022】
本発明の帯電防止板、シート又はフィルムはLCD(液晶ディスプレイ)、CRT(テレビ、パソコン用等のブラウン管)、PDP(プラズマディスプレイ)等の表示装置等の表示面に配置され、又半導体ウエハー保存容器やその他の電子・電機部材、床材、じゅうたん、壁材などの建築用部材等に用いられる。この場合、通常本発明の帯電防止板、シート又はフィルムのハ−ドコ−ト層面とは反対側の面に粘着剤層、好ましくは感圧粘着剤層を設け、この粘着剤層を介して表示装置等の表示面、その他の物品の表面に貼付される。
【0023】
【実施例】
以下実施例により本発明を具体的に説明する。以下断りのない限り部は、重量部を示す。
【0024】
実施例1
一層目の紫外線硬化性導電性コ−ト剤(A)として、ジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト(KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製)64部、光開始剤イルガキュア−184(チバガイギ−社製)5.5部、トルエン30部を混合した紫外線硬化性樹脂組成物を得て、更にこの紫外線硬化性ハ−ドコ−ト剤80部に、分散剤としてソルスパース20000(ゼネカ(株)製:カチオン系分散剤)を5部を配合して、さらにアンチモン酸亜鉛のメタノ−ル/イソプロパノールゾル(セルナックスCX−Z600M4)100部を配合して導電性コート剤(1)を得る。この導電性コート剤(1)を、188μmのポリエステルフィルム(東洋紡製 A4300)に塗布して導電性フィルムを得る このフィルムの上に第二層としてジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト(KAYARAD DPHA:日本化薬(株)製)64部、光開始剤イルガキュア−184(チバガイギ−社製)5.5部、シリコン系スリップ剤SF−8421(東レダウコ−ニング社製)を0.5部、トルエン70部を混合し紫外線硬化性ハードコート剤(B)を塗膜の厚みを変えて塗布し目的の導電ハードコートフィルムを得る。その物性を表1に示す。このフィルムは、擦傷性、硬度、全光線透過率において非常に優れた導電性フィルムであった。
【0025】
実施例2
実施例1で得られた導電性フィルムにジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト(KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製)92部、マクロモノマ−AN−6S(固形分 40%)(東亜合成(株)製)16部、光開始剤イルガキュア−184(チバガイギ−社製)9部、酢酸エチル17.4部を混合し紫外線硬化型ハ−ドコ−ト剤(C)をその塗膜の厚みを変えて塗布し目的の導電性ハードコートフィルムを得る。その物性を表1に示す。このフィルムは、擦傷性、硬度、全光線透過率において非常に優れた導電性フィルムであった。
【0026】
【表1】
Figure 0003894630
【0027】
◎ : 非常に良好
○ : 良好
△ : やや劣る
× : 不良
・全光線透過率・ヘイズ: 東京電色技術センター、TC−H3DPK
・表面抵抗率 :シシド静電気(株)製、Megaresta
・鉛筆硬度 :新東化学(株)製、表面性測定器HEIDON(JIS D0202)
【0028】
【発明の効果】
本発明では、透明な支持体の表面に2層設け、その第1層目に粒子径が0.5μm以下のアンチモン酸亜鉛を含有させ、第2層目をハ−ドコ−ト層とすることにより、特に第1層目と第2層目をハ−ドコ−ト層とし、かつ第2層目の膜厚を15μ以下とすることにより、耐摩耗性、硬度、透明性(全光線透過率)、耐溶剤性、帯電防止能が良好な、特に硬度の高い帯電防止性透明板、シ−ト又はフィルムが得られる。

Claims (5)

  1. 透明な支持体の上に一次粒子径が0.5ミクロン以下のアンチモン酸亜鉛ゾルである導電剤と紫外線硬化性樹脂からなる導電性の第一層、その上にハードコート性の第二層を有することを特徴とする帯電防止性透明板、シート又はフィルム。
  2. 紫外線硬化性樹脂が分子中に少なくとも一個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートである請求項1記載の帯電防止性透明板、シート又はフィルム。
  3. ハードコート性の第二層の膜厚が15μ以下である請求項1又は2に記載の帯電防止性透明板、シート又はフィルム。
  4. 有機又は無機の微粒子をハードコート性の第二層に含有して防眩性を有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の帯電防止性透明板、シート又はフィルム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の帯電防止性透明板、シート又はフィルムを表示表面に配置した表示装置。
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