JP2015132744A - アンチグレアフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】ハードコート性と、防眩性及び透明性を有し,高精細ディスプレイ上に設置した場合でもギラツキの少ない視認性を有するアンチグレアフィルムを提供する。
【解決手段】アンチグレアフィルムを、基材フィルムの少なくとも一方の面にアンチグレア層を有し、アンチグレア層は、電離放射線硬化型樹脂組成物、熱可塑性樹脂組成物、球状微粒子を含む塗料の硬化物で形成されてなり、球状微粒子を除いた乾燥塗膜厚が球状微粒子の平均粒子径の1/2〜2倍となるように形成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、アンチグレアフィルムに関し、特にCRTやフラットパネルディスプレイ等のディスプレイ画面上に用いられるアンチグレアフィルムに関する。
従来からCRTやフラットパネルディスプレイ等のディスプレイ画面上に、画面保護やタッチパネルとしてアンチグレアフィルムが使用されてきた。このようなアンチグレアフィルムとしては、透明のプラスチックフィルムの少なくとも一方の面に、微粒子含有ハードコート樹脂を塗布したものが用いられてきた。(特許文献1参照)。
近年、このようなディスプレイの高精細化が進んだ結果、従来のアンチグレアフィルムを画面保護やタッチパネルに使用すると、アンチグレア層に含有されている微粒子が輝点となってギラついて見えるという問題が生じるようになってきた。
このギラツキの低減のために、粒子径を小さくしたり(特許文献1参照)、“モスアイ”と呼ばれるナノメートルサイズの凹凸をフィルム表面に設ける方法(特許文献2参照)が検討されてきた。粒子径を小さくしてもヘーズ(曇度)が高くなって視認性が低下するだけで映り込みは低減されず、モスアイのような微細凹凸を作る場合には金型の作製に時間がかかり、製品が高価になるという問題点があった。
またハードコート層の内部ヘーズと外部ヘーズに着目して、内部ヘーズの割合を規定する方法が提案されているが(特許文献3参照)、この方法では内部ヘーズを利用して、ギラツキを低減ずるため、ヘーズが大きくなり透明度が低下するいう問題があった。
特開2008−287072号公報(特許請求の範囲) 特願2011−179219号公報(特許請求の範囲) 特願2013−178533号公報(特許請求の範囲)
そこで本発明は、アンチグレア性に優れ、かつ高精細化されたディスプレイに使用した際にも、ギラツキが発生しにくいアンチグレアフィルムを提供することを目的とする。
本発明のアンチグレアフィルムは、透明支持体の一方の面に、球状微粒子を除いた乾燥塗膜厚が球状微粒子の平均粒子径の1/2〜2倍であるように、電離放射線硬化型樹脂組成物、熱可塑性樹脂組成物、球状微粒子、光重合開始剤を含む塗料の硬化物で形成されたアンチグレア層を有するものである。
特に熱可塑性樹脂を添加することによって、球状微粒子の分散性が向上し、また球状微粒子の表面が樹脂成分で覆われたような形状になる。このため、塗膜表面が緩やかな凹凸を有し、ディスプレイのギラツキを低減する。このため球状微粒子の平均粒子径は0.5μm〜10μmが好ましい。なお、本発明でいう平均粒子径は、コールターカウンター法によって測定した値である。
また膜厚が薄すぎると球状微粒子の表面が覆われず、膜厚が厚すぎると粒子が完全に埋まってしまい防眩性が得られない。このため、球状微粒子を除いた乾燥塗膜厚が球状微粒子の平均粒子径の1/2〜2倍であることが好ましい。なお、本発明でいう球状微粒子を除いた乾燥塗膜厚は、乾燥後の塗膜中で、球状微粒子がない部分の厚みのことである。
本発明のアンチグレアフィルムを用いれば、映り込み防止性に優れ、かつ高精細化されたディスプレイに用いた場合ににも、画面のギラつきを目立たなくすることができ、ディスプレイの視認性を低下させない画面保護フィルムまたはタッチパネルとすることができる。
本発明のアンチグレアフィルムは、透明支持体の一方の面に電離放射線硬化型樹脂組成物、熱可塑性樹脂組成物、球状微粒子、光重合開始剤を含む塗料の硬化物から形成されてなるアンチグレア層を有するものである。以下、各構成要素の実施の形態について説明する。
透明支持体としては、ガラス板やプラスチックフィルム等の透明性の高いものを用いることができる。プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、トリアセチルセルロース、アクリル、ポリ塩化ビニル、ノルボルネン化合物等の透明性を阻害しないものが使用でき、延伸加工、特に二軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムが機械的強度、寸法安定性に優れているために好適に使用される。このような透明支持体はプラズマ処理、コロナ放電処理、遠紫外線照射処理、下引き易接着層の形成等の易接着処理が施されたものを用いることが好ましい。
透明支持体の厚みは、特に限定されず適用される材料に対して適宜選択することができるが、アンチグレアフィルムとしての取扱い性等を考慮すると、一般に25μm〜500μm程度であり、好ましくは50μm〜300μm程度である。
次に、アンチグレア層を構成する電離放射線硬化型樹脂組成物としては、紫外線(紫外線または電子線)の照射によって架橋硬化することができる光重合性プレポリマーを用いることができ、この光重合性プレポリマーとしては、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元網目構造となるアクリル系プレポリマーが特に好ましく使用される。
このアクリル系プレポリマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート、ポリフルオロアルキルアクリレート、シリコーンアクリレート等が使用できる。
また表面に光重合性官能基を導入されたシリカ粒子を含む、ハイブリッド型光重合性プレポリマーは、球状微粒子の沈降を防ぎ、硬度も向上できるため特に最適である。さらにこれらのアクリル系プレポリマーは単独でも使用可能であるが、架橋硬化性を向上させアンチグレア膜の硬度をより向上させるために、光重合性モノマーを加えることが好ましい。
光重合性モノマーとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート等の単官能アクリルモノマー、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート等の2官能アクリルモノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等の多官能アクリルモノマー等の1種若しくは2種以上が使用される。
アンチグレア層は、上述した光重合性プレポリマー及び光重合性モノマーの他、紫外線照射によって硬化させる場合には、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を用いることが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、チオキサンソン類等があげられる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合障害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどがあげられる。
また、本発明においては、アンチグレア層を構成するバインダー成分として電離放射線硬化型樹脂組成物を用いることにより、繰り返しタッチ(押圧)等を行ってもアンチグレア層の表面に傷をつきにくくすることができる。これにより、タッチパネルに用いた際に、傷がつくことによるヘーズの上昇を抑制し、ディスプレイの表示画像の解像力の低下を防止するとができる。
アンチグレア層の表面硬度は、特に限定されず、選択する透明支持体によって異なってくるので一概にいえないが、JIS K5600-5-4:1999における鉛筆硬度でH以上であることが好ましい。
本発明におけるアンチグレア層を構成するもう一つのバインダー成分として熱可塑性樹脂組成物を用いることが挙げられる。熱可塑性樹脂を添加することによって、球状微粒子の分散性が向上し、また球状微粒子の表面が樹脂成分で覆われたような形状になる。このため、塗膜表面が緩やかな凹凸を有し、ディスプレイのギラツキを低減する。
このような熱可塑性樹脂組成物としては、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール等のポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などが使用できる。熱可塑性樹脂と電離放射線硬化型樹脂の重量比率は、熱可塑性樹脂が少なすぎるとギラツキ防止効果が少なく、多すぎると塗膜硬度が低下するため、熱可塑性樹脂:電離放射線硬化型樹脂=1:20〜1:1が好ましく、1:10〜6:10が特に好ましい。なお、本願においては、熱可塑性樹脂は、高分子量の樹脂だけではなく、一般的に低分子量の分散剤と称されるものであってもよい。
ギラツキを抑え防眩性を高めるアンチグレア層には、なだらかな表面凹凸を形成するために球状微粒子を添加する。この球状微粒子はシリカ等の無機微粒子や、アクリル樹脂微粒子、ポリスチレン樹脂微粒子、ポリウレタン樹脂微粒子、ポリエチレン樹脂微粒子、ベンゾグアナミン樹脂微粒子、エポキシ樹脂微粒子等の有機微粒子が使用できる。塗膜形成時に微粒子が沈降しないためには比重がバインダー溶液と近い有機脂微粒子が好ましい。微粒子は、1種または2種以上を混合して用いることができるが、ギラツキ防止の観点からは、単一粒子径の単分散可能な微粒子が好ましい。粒子径の変動係数としては、変動係数が25%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下、更に好ましくは10%以下であるものが好適に用いられる。
また、アンチグレア層の厚みは、球状微粒子を除いた乾燥塗膜厚が、球状微粒子の平均粒子径の1/2〜2倍、より好ましくは1.5倍以下となるように設計され、具体的には、アンチグレア層の厚みは、0.25μm〜20μmが一般的である。
また、球状微粒子を除いた乾燥塗膜厚が、球状微粒子の平均粒子径の1/2〜2倍となるようにするためには、球状微粒子の平均粒子径は、0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上がより好ましく、上限としては、10μm以下が好ましく、6.0μm以下がより好ましい。また、ギラツキ防止の観点からは、粒子径として、10μmより大きい粒子を含まないことが好ましい。
さらに、球状微粒子の添加量は全樹脂固形分に対して5〜100重量%が好ましく、透明性、移りこみ防止の点から全樹脂固形分に対して7重量%以上、60重量%以下が好ましく、50重量%以下がより好ましい。
アンチグレア層には、電離放射線硬化型樹脂組成物、熱可塑性樹脂組成物、球状微粒子、光重合開始剤のほかに、本発明の機能を損なわない範囲であれば、他の樹脂、他の微粒子、滑剤、蛍光増白剤、顔料、染料、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、防カビ剤、酸化防止剤、可塑剤、レベリング剤、流動調整剤、消泡剤、他の分散剤、架橋剤、光安定剤等の種々の添加剤を含ませることができる。
また本発明のアンチグレア層には、基材フィルムにコーティングするために、有機溶剤を用いることができる。有機溶剤としては、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールなど汎用の有機溶剤が使用できる。
以上のようなアンチグレアフィルムは、例えば上述した熱可塑性樹脂組成物と球状微粒子、必要に応じ有機溶剤、分散剤等を混合、分散した後に、電離放射線硬化型樹脂組成物、光重合開始剤、必要に応じレベリング剤等を加えて調整し、アンチグレア層塗布液を作製する。次に、当該アンチグレア層塗布液を従来公知のコーティング方法、例えば、バーコーター、ダイコーター、ブレードコーター、スピンコーター、ロールコーター、グラビアコーター、フローコーター、スプレー、スクリーン印刷などによって、上述した基材フィルムの少なくとも一方の面に塗布した後、必要に応じて乾燥させ、電離放射線の照射によって硬化させることによりアンチグレア層を形成して得ることができる。
また、電離放射線を照射する方法としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、メタルハライドランプなどから発せられる100nm〜400nm、好ましくは200nm〜400nmの波長領域の紫外線を照射する、又は走査型やカーテン型の電子線加速器から発せられる100nm以下の波長領域の電子線を照射することにより行うことができる。
以上、本発明のアンチグレアフィルムによれば、ハードコート性と、防眩性及び透明性を有しかつ高精細なディスプレイ上で使用した場合でもギラツキを抑え優れた視認性を得ることができる。
以下、実験例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、以下の実験例において「部」、「%」は、特に示さない限り重量基準である。
[実験例1]
基材フィルムとして厚み125μmのポリエステルフィルムの一方の面に、下記処方のアンチグレア層用塗布液を塗布、乾燥し、高圧水銀灯で紫外線を照射(照射量400mJ/cm2)して厚み2.5μmのアンチグレア層を形成し、実験例1のアンチグレアフィルムを作製した。塗膜の厚みは、電子顕微鏡を用いて測定した値である。
なお、アンチグレア層用塗布液は、下記処方の分散液とバインダー成分液をそれぞれ調製した後、混合することにより調製した。
<実施例1の分散液の処方>
・シリコーン樹脂球状微粒子 0.50部
(トスパール130、平均粒子径3.0μm、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・インク社)
・熱可塑性ポリビニルブチラール樹脂 1.00部
(エスレックBLS[固形分100%]:積水化学工業社)
・酢酸ブチル 10.00部
分散はビーズミルにて15分行った。
<実験例1のバインダー成分液の処方>
・電離放射線硬化型樹脂組成物 6.30部
(紫光7600BA[固形分80%]:日本合成化学社)
・酢酸ブチル 9.70部
・光重合開始剤 0.15部
(イルガキュア184、BASFジャパン社)
・レベリング剤 0.03部
(M−アディティブ、東レ・ダウコーニング社)
<実験例1のアンチグレア層用塗布液の処方>
・実験例1の分散液 11.50部
・実験例1のバインダー成分液 16.18部
[実験例2]
実験例1の分散液処方で、球形微粒子をテクポリマー2890Z(アクリル系樹脂粒子、平均粒子径2.0μm、積水化成品工業社)を0.50部に変更した以外は、実験例1と同様にして、実験例2のアンチグレアフィルムを作製した。
[実験例3]
実験例1の分散液処方で、球形微粒子をアドマファインSO−C5(シリカ球形微粒子、平均粒子径1.6μm、アドマテックス社)0.50部に変更した以外は、実験例1と同様にして、実験例3のアンチグレアフィルムを作製した。
[実験例4]
実験例1の分散液処方で、熱可塑性樹脂を熱可塑性アクリル樹脂アクリディックA−195(固形分40%、DIC社)2.50部に変更した以外は、実験例1と同様にして、実験例4のアンチグレアフィルムを作製した。
[実験例5]
実験例1の分散液で、熱可塑性樹脂をポリエステル樹脂(アクリットER−20、固形分20%、大成化工社)5.00部に変更した以外は、実験例1と同様にして、実験例5のアンチグレアフィルムを作製した。
[実験例6]
実験例1のバインダー成分液を以下の実験例6のバインダー成分液の処方に変更し、膜厚を3.0μmに変更した以外は、実験例1と同様にして、実験6例のアンチグレアフィルムを作製した。
<実験例6のバインダー成分液の処方>
・シリカハイブリット電離放射線硬化型樹脂組成物 10.00部
(オーレックス347クリア[固形分50%]:中国塗料社)
・酢酸ブチル 19.00部
[実験例7]
実験例1の分散液処方で、熱可塑性樹脂を4.50部に変更した以外は、実験例1と同様にして、実験例7のアンチグレアフィルムを作製した。
[実験例8]
実験例1の分散液処方で、球状微粒子を2.50部に変更した以外は、実験例1と同様にして、実験例8のアンチグレアフィルムを作製した。
[実験例9]
実験例1のアンチグレア層の膜厚を4.0μmに変更した以外は、実施例1と同様にして、実験例9のアンチグレアフィルムを作製した。
[実験例10]
実験例1の分散液処方で、球状微粒子を5.00部に変更した以外は、実験例1と同様にして、実験例10のアンチグレアフィルムを作製した。
[実験例11]
実験例1と同様に、下記処方のアンチグレア層用塗布液を塗布、乾燥し、高圧水銀灯で紫外線を照射(照射量400mJ/cm2)して厚み2.5μmのアンチグレア層を形成し、実験例11のアンチグレアフィルムを作製した。
<実験例11の分散液の処方>
・シリコーン樹脂球状微粒子 0.50部
(トスパール130、平均粒子径3.0μm、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・インク社)
・電離放射線硬化型樹脂組成物 6.30部
(紫光7600BA[固形分80%]:日本合成化学社)
・酢酸ブチル 19.20部
ビーズミルで15分間分散した。
<実験例11の塗布液の処方>
・実験例11の分散液 26.00部
・光重合開始剤 0.15部
(イルガキュア184、BASF社)
・レベリング剤 0.03部
(M−アディティブ、東レ・ダウコーニング社)
[実験例12]
実験例1のアンチグレア層の膜厚を7.0μmに変更した以外は、実施例1と同様にして、実験例12のアンチグレアフィルムを作製した。
次いで、これらの試料について、防眩性、透明性、ハードコート性、ギラツキについて評価した。評価結果を表1に示す。
(1)Haze
ヘーズメーター NDH2000(日本電色工業社)を用いて、入射光がアンチグレア層を有する面となるようにセットし、ヘーズ「%」(JIS−K7136:2000)を測定した。
(2)Gloss
入出角度60°における光沢度「%」(JIS−Z8741:1997)を測定した。
(3)防眩性
画像を表示させた液晶画面上にアンチグレア層が表になるようにアンチグレアフィルムを乗せ、外部光の映り込みによって表示画像が見難くなるかどうかについて目視評価した。評価は、映り込みが抑制され画像が見やすかったものを「◎」、わずかに映り込みがあったが、画像が見えにくくなかったものを「○」、映り込みが抑制されず画像が見にくかったものを「×」とした。
(4)鉛筆硬度
JIS−K5400:1990に準拠した方法で、アンチグレア層表面の鉛筆引っかき値を測定した。
(5)ギラツキ
高精細ディスプレイのタブレット型PC(iPad:アップル社)の全画面を緑色表示にし、その上に実験例1〜12のアンチグレアフィルムを載せて、ギラツキを目視判定した。ギラツキが無いものを「◎」、ギラツキがほとんど見られないものを「○」、ギラツキが見られるものを「×」とした。
(6)透明性
高精細ディスプレイのタブレット型PC(iPad:アップル社)の表示部分にサンプルを載せ、画像が白ボケするかを目視判定した。評価は視認性良好であったものを「◎」、わずかに白ぼけるものを「○」、白ボケするものを「×」とした。
Figure 2015132744
本発明の実験例1〜10のアンチグレアフィルムは、アンチグレア層が、電離放射線硬化型樹脂組成物、熱可塑性樹脂、球形微粒子から形成されてなり、熱可塑性樹脂は電離放射線硬化型樹脂組成物に対して1/10〜1/1であり、球状粒子は電離放射線硬化型樹脂組成物に対して1/10〜1/2であったため透明性、防眩性を確保しつつ、ギラツキを抑制することができた。
また、実験例10のように球状粒子が多いと、Hazeが高くなり透明性が低下してしまった。
一方、実験例11のように、熱可塑性樹脂がないと防眩性が低下したり、実験例12のように膜厚が厚いとギラツキが発生してしまった。

Claims (5)

  1. 基材フィルムの少なくとも一方の面にアンチグレア層を有するアンチグレアフィルムであって、
    前記アンチグレア層は、電離放射線硬化型樹脂組成物、熱可塑性樹脂組成物、球状微粒子、光重合開始剤を含む塗料の硬化物で形成されてなり、球状微粒子を除いた乾燥塗膜厚が球状微粒子の平均粒子径の1/2〜2倍であることを特徴としたアンチグレアフィルム。
  2. 前記電離放射線硬化型樹脂組成物が、少なくとも表面に光重合性官能基を導入されたシリカ粒子を含む、ハイブリッド型電離放射線硬化型樹脂であることを特徴とする請求項1記載のアンチグレアフィルム。
  3. 前記熱可塑性樹脂組成物が、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂から選択された少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1記載のアンチグレアフィルム。
  4. 前記球状微粒子は、平均粒子径が0.5μm〜10μmの有機系または無機系の球状粒子であることを特徴とする請求項1記載のアンチグレアフィルム。
  5. 電離放射線硬化型樹脂組成物と熱可塑性樹脂組成物の割合は20:1〜1:1であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のアンチグレアフィルム。
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