JP2005326441A - 反射防止材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、温度、湿度の変化が激しい環境でも使用可能な反射防止材料を提供する。
【解決手段】 本発明の反射防止材料は、支持体の一方の面にハードコート層、反射防止層をこの順に有する反射防止材料であって、前記ハードコート層はエポキシアクリレート、無機微粒子、及び有機官能基としてエポキシ基を有する化合物であるシランカップリング剤を含む塗布液から形成されてなるものであり、前記反射防止層は金属酸化物を含む塗布液から形成されてなるものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶ディスプレイなどの表面に貼着することにより、被着体表面の光の反射を低減させ、表示内容を見やすくすることができる反射防止材料に関し、特に温度、湿度の変化する環境でも使用可能な反射防止材料に関する。
従来から、液晶モニターなどのディスプレイ表面や、これを用いたタッチパネルなどの表面に光が映り込み見づらいという問題があり、これらの表面に反射防止材料が用いられてきた。かかる反射防止材料としては、支持体上にハードコート層、及び反射防止層を順次設けたものなどがあげられるが、一般にハードコート層と反射防止層との接着性が低いため、ハードコート層に微粒子を添加することによりハードコート層と反射防止層の接着性を良好にしたものが提案されている(特許文献1参照)。
このような反射防止材料は、上記のようなディスプレイ表面や、タッチパネル表面など室内で使用される場合には問題ないが、例えば車載用のナビゲーションシステムの液晶モニター表面に使用されるなど、車の中のような温度、湿度の変化が極めて激しい環境で使用される場合には、時間の経過と共にハードコート層と反射防止層の間で層間剥離してしまうという問題が生じている。
特開平11−77874号公報(段落番号0011)
そこで、本発明は、温度、湿度の変化が激しい環境でも使用可能な反射防止材料を提供することを目的とする。
本発明の反射防止材料は、支持体の一方の面にハードコート層、反射防止層をこの順に有するものであって、前記ハードコート層は電離放射線硬化型樹脂組成物、無機微粒子、及びシランカップリング剤を含む塗布液から形成されてなるものであり、前記反射防止層は金属酸化物を含む塗布液から形成されてなることを特徴とするものである。
また好ましくは、前記電離放射線硬化型樹脂組成物は、エポキシアクリレートであることを特徴とするものである。
また好ましくは、前記シランカップリング剤は、有機官能基としてエポキシ基を有するものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、温度、湿度の変化が激しい環境でも、時間の経過と共にハードコート層と反射防止層の間で層間剥離することのない反射防止材料が得られる。
本発明の反射防止材料は、支持体の一方の面にハードコート層、反射防止層をこの順に有する反射防止材料であって、前記ハードコート層は電離放射線硬化型樹脂組成物、無機微粒子、及びシランカップリング剤を含む塗布液から形成されてなるものであり、前記反射防止層は金属酸化物を含む塗布液から形成されてなるものである。以下、各構成要素の実施の形態について説明する。
支持体としては、ガラス板やプラスチックフィルム等の透明性の高いものを用いることができる。プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、トリアセチルセルロース、アクリル、ポリ塩化ビニル、ノルボルネン化合物等の透明性を阻害しないものが使用でき、延伸加工、特に二軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムが機械的強度、寸法安定性に優れているために好適に使用される。このような支持体はプラズマ処理、コロナ放電処理、遠紫外線照射処理、下引き易接着層の形成等の易接着処理が施されたものを用いることが好ましい。支持体の厚みは、特に限定されず、用途に合わせて適宜選択することができる。
次に、ハードコート層について説明する。ハードコート層は、表面硬度の向上、及び反射防止材料とした際の反射防止性を高めるために設ける。本発明においてハードコート層は、主として電離放射線硬化型樹脂組成物、無機微粒子、及びシランカップリング剤から形成されてなる。
電離放射線硬化型樹脂組成物は、無機微粒子を保持するためのバインダー成分として用いられる。無機微粒子を保持するためのバインダー成分を電離放射線硬化型樹脂組成物とすることにより、ハードコート層の表面硬度を向上させることができ、反射防止材料とした際にも表面の傷つきを防止することができる。このような電離放射線硬化型樹脂組成物としては、電離放射線(紫外線または電子線)の照射によって架橋硬化することができる光重合性プレポリマーを用いることができ、この光重合性プレポリマーとしては、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元網目構造となるアクリル系プレポリマーが特に好ましく使用される。このアクリル系プレポリマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート、ポリフルオロアルキルアクリレート、シリコーンアクリレート等が使用でき、なかでも無機微粒子の分散性や分散安定性を考慮すると、エポキシアクリレートを用いることが好ましい。さらにこれらのアクリル系プレポリマーは単独でも使用可能であるが、架橋硬化性の向上や、硬化収縮の調整等、種々の性能を付与するために、光重合性モノマーを加えることが好ましい。
光重合性モノマーとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート等の単官能アクリルモノマー、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート等の2官能アクリルモノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等の多官能アクリルモノマー等の1種若しくは2種以上が使用される。
ハードコート層は、上述した光重合性プレポリマー及び光重合性モノマーの他、紫外線照射によって硬化させる場合には、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を用いることが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシロキシムエステル、チオキサンソン類等があげられる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合障害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどがあげられる。
また、バインダー成分としては、以上のような電離放射線硬化型樹脂組成物の他、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、熱可塑性樹脂や熱硬化型樹脂等の他の樹脂を用いてもよい。
上述したハードコート層を構成する樹脂成分の屈折率は通常1.4〜1.5程度であり、反射防止性を向上させるという観点から、ハードコート層を構成する樹脂成分の屈折率よりも高い屈折率の無機微粒子を添加する。また、ハードコート層に無機微粒子を添加することにより、後述する反射防止層との接着性を向上させることができる。すなわち、本発明において無機微粒子は、反射防止性を向上させ、また後述する反射防止層との接着性を向上させるために用いられる。このような無機微粒子としては、具体的には屈折率が1.9以上のものが好ましく、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、酸化錫、酸化タンタル、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉛、酸化インジウム、金、銀等があげられる。なかでも、透明性、汎用性の観点から、酸化チタン、酸化ジルコニウムが好適に用いられる。また、紫外線遮断性を付与できるという点で、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化鉛が好適に用いられ、帯電防止性を付与できるという点で、アンチモンをドープした酸化錫や、錫をドープした酸化インジウム等が好適に用いられる。このような無機微粒子を添加することにより、ハードコート層の屈折率は、1.6〜1.9の範囲とすることができる。
このような無機微粒子の平均粒子径としては、0.1μm以下のものが好ましい。平均粒子径を0.1μm以下とすることにより、ハードコート層の光の乱反射を防止し、透明度の低下を防止することができる。
ハードコート層における無機微粒子の含有量は、無機微粒子の種類によって異なってくるので一概にいえないが、バインダ―成分と無機微粒子の体積比で、1:1〜1:2程度とすることが好ましい。
次に、シランカップリング剤は、温度や湿度変化が生じた後のハードコート層と反射防止層の接着性を向上させるために用いられる。後述する反射防止層が金属酸化物を含む塗布液によって形成されたものであった場合、ハードコート層中の無機微粒子に吸着している水酸基と反射防止層を構成する金属酸化物中の水酸基との結合により良好な接着性を得ることができる。しかし、温度、湿度の変化が激しい環境下ではこの結合が切れてしまい、ハードコート層と反射防止層との間で層間剥離が生じてしまう。本発明においては、ハードコート層中にシランカップリング剤を含有させることにより、温度、湿度が変化した際でも、シランカップリング剤中のアルコキシ基が加水分解されて生じるシラノール基と、無機微粒子に吸着している水酸基と、反射防止層を構成する金属酸化物中の水酸基とが相互に強固に結合しているため、層間剥離を生じさせることがない。
このようなシランカップリング剤としては、メトキシ基、エトキシ基等の加水分解可能なアルコキシ基と、アミノ基、ビニル基、エポキシ基等の有機官能基とを有する化合物があげられる。バインダー成分として電離放射線硬化型樹脂組成物がエポキシアクリレートを含むものであった場合には、バインダー成分との結合性を考慮して、有機官能基としてエポキシ基を有する化合物を用いることが好ましい。
なお、以上のようなハードコート層は、電離放射線硬化型樹脂組成物、無機微粒子、及びシランカップリング剤他、これらの効果を阻害しない範囲であれば、他の微粒子、滑剤、蛍光増白剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、防カビ剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、可塑剤、レベリング剤、流動調整剤、消泡剤、分散剤、離型剤、架橋剤等の種々の添加剤を含ませることができる。
ハードコート層の厚みとしては、1μm〜20μm、好ましくは3μm〜10μm程度である。
このようなハードコート層は、上述した支持体の一方の面に、上述の電離放射線硬化型樹脂組成物、無機微粒子、シランカップリング剤、及び必要に応じて加えた他のバインダー成分や添加剤、希釈溶媒を混合してハードコート層用塗布液を混合し、公知の分散方法、例えば超音波分散機、ホモジナイザー、サンドミルなどを用いて分散して調整し、従来公知の塗布方法、例えば、バーコーター、ダイコーター、ブレードコーター、スピンコーター、ロールコーター、グラビアコーター、フローコーター、スプレー、スクリーン印刷などによって塗布、乾燥し、電離放射線を照射することにより硬化させ形成することができる。
また、電離放射線を照射する方法としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、メタルハライドランプなどから発せられる100nm〜400nm、好ましくは200nm〜400nmの波長領域の紫外線を照射する、または走査型やカーテン型の電子線加速器から発せられる100nm以下の波長領域の電子線を照射することにより行うことができる。
次に、反射防止層について説明する。反射防止層は、反射防止材料とした際に、光の映り込みを防止するために設けられる。このような反射防止層は少なくともハードコート層の屈折率よりも低くなければならず、屈折率は1.45以下とすることが好ましい。このような反射防止層は、上記ハードコート層上に金属酸化物を含む塗布液から形成されてなるものでなければならない。
金属酸化物を含む塗布液としては、シリカ、アルミナ等の金属酸化物をメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、1,4−ジオキサン等の溶媒で分散させたものや、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、アルミニウムイソプロポキシドなどの金属アルコキシドを加水分解して調整した金属酸化物ゾル等があげられる。
反射防止層は、上記金属酸化物を含む塗布液をブレードコーター法、ロッドコーター法、グラビアコーター法などの塗布方法により、塗布、乾燥することにより形成することができる。
ここで、反射防止層を真空蒸着法やスパッタリング法等の真空製膜法ではなく、塗布法により形成する理由としては、塗布法で形成した場合、反射防止層を構成する金属酸化物中の水酸基(反射防止層を形成する金属酸化物に吸着している水酸基や、金属アルコキシドを加水分解して生じる膜中に存在する水酸基)と、上述したハードコート層に含有される無機微粒子に吸着している水酸基や、シランカップリング剤中のアルコキシ基が加水分解されて生じるシラノール基とを結合させることができるためである。上記金属酸化物を真空製膜法にて反射防止層を形成した場合、反射防止層には水酸基が存在していないため、シランカップリング剤によって生じるシラノール基、及び無機微粒子に吸着している水酸基と結合させるができず、温度、湿度の激しい環境下ではハードコート層と反射防止層との間で層間剥離を生じることとなる。
このような反射防止層の厚みは、光の反射防止理論により次式を満たすことが必要である。d=(a+1)λ/4n
ここで、dは反射防止層の厚み、aは0または正の偶数、λは反射を防止しようとする光の中心波長、nは反射防止層の屈折率である。本発明において反射を防止しようとする光の中心波長は可視光域となるので、λを550nmとし、金属酸化物としてシリカを用いた場合には屈折率nは1.40となり、反射防止層の厚みdは約0.1μmとなる。
以上のような本発明の反射防止材料は、本発明の機能を損なわない範囲であれば、例えば支持体とハードコート層の間に、支持体とハードコート層との屈折率差を調節するための中屈折率層や導電層等を有していてもよく、また反射防止層の上層に防汚層や防曇層等を有していてもよい。
以上のように、本発明によれば、支持体の一方の面にハードコート層、反射防止層をこの順に有する反射防止材料であって、前記ハードコート層は電離放射線硬化型樹脂組成物、無機微粒子、及びシランカップリング剤を含む塗布液から形成されてなるものであり、前記反射防止層は金属酸化物を含む塗布液から形成されてなるものであることにより、温度、湿度の変化が激しい環境でも、時間の経過と共にハードコート層と反射防止層の間で層間剥離することのない反射防止材料が得られる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。なお、本実施例において「部」、「%」は、特に示さない限り重量基準である。
[実施例1]
下記処方のハードコート層用塗布液をサンドミル分散機(ナノミル:浅田鉄工社)を用いて分散した後、支持体として厚み125μmのポリエチレンテレフタレート(コスモシャインA4300:東洋紡績社)の一方の面に、バーコーター法により塗布、乾燥し、高圧水銀灯で紫外線を照射して厚み5μmのハードコート層を形成した。次に、このハードコート層上に、金属酸化物を含む塗布液としてテトラエトキシシランの加水分解液を、ブレードコータ法により塗布、乾燥し、厚み約0.1μmの反射防止層を形成し、実施例1の反射防止材料を作製した。
<実施例1のハードコート層用塗布液の処方>
・電離放射線硬化型樹脂組成物 10部
(エポキシアクリレート)(固形分100%)
(KAYARAD R-130:日本化薬社)
・無機微粒子 50部
(酸化チタンTTO-51(A):石原産業社)
・シランカップリング剤 3部
(エポキシ基を有する化合物)(固形分100%)
(SH6040:東レ・ダウコーニング・シリコーン社)
・光重合開始剤 1部
(イルガキュア184:チバスペシャリティケミカルズ社)
・メチルエチルケトン 30部
・酢酸エチル 30部
[実施例2]
実施例1のハードコート層用塗布液のシランカップリング剤を、有機官能基としてアクリル基を有する化合物(固形分100%)(SZ6030:東レ・ダウコーニング・シリコーン社)に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の反射防止材料を作製した。
[実施例3]
実施例2のハードコート層用塗布液のエポキシアクリレート10部を、ウレタンアクリレート(固形分100%)(KAYARAD UX-2201:日本化薬社)5部、及び光重合性モノマー(固形分100%)(KAYARAD TMPTA:日本化薬社)5部に変更した以外は、実施例2と同様にして、実施例3の反射防止材料を作製した。
[比較例1]
実施例1のハードコート層用塗布液で、シランカップリング剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例1の反射防止材料を作製した。
[比較例2]
実施例2のハードコート層用塗布液で、シランカップリング剤を添加しなかった以外は、実施例2と同様にして、比較例2の反射防止材料を作製した。
[比較例3]
実施例1と同様にしてハードコート層を形成した後、シリカを真空製膜法にて反射防止層を形成して、比較例3の反射防止材料を作製した。
実施例1〜3、及び比較例1〜3で得られた反射防止材料について、反射防止性とハードコート層と反射防止層の接着性について評価した。評価結果を表2に示す。
(1)反射防止性の評価
実施例1〜3、及び比較例1〜3の反射防止材料を、島津分光光度計(UV−31101PC:島津製作所社)にて550nmの波長における5°の正反射率を測定し、測定値が1.0%未満であったものを「○」、1.0%以上であったものを「×」とした。なお、測定は反射防止層を有する面から光を入射させた。
(2)接着性の評価
(イ)初期の接着性
実施例1〜3、及び比較例1〜3の反射防止材料を、JIS K5600−5−6:1999に基づいて、付着性(クロスカット法)によりハードコート層と反射防止層の接着性について評価した。評価は、表1の試験結果分類に基づき、分類を記載した。なお、表中の塗膜とは反射防止層を示す。
Figure 2005326441
(ロ)耐熱試験後の接着性
実施例1〜3、及び比較例1〜3の反射防止材料の温度の変化による接着性について評価するため、80℃の環境に500時間放置した後、上記と同様にして、ハードコート層と反射防止層の接着性について評価した。
(ハ)耐湿試験後の接着性
また、実施例1〜3、及び比較例1〜3の反射防止材料の湿度の変化による接着性について評価するため、60℃、90%RHの環境に500時間放置した後、上記と同様にして、ハードコート層と反射防止層の接着性について評価した。
Figure 2005326441
表2からも明らかなように、実施例1〜3の反射防止材料は、ハードコート層が電離放射線硬化型樹脂組成物、無機微粒子、及びシランカップリング剤を含む塗布液から形成されてなるものであり、反射防止層は金属酸化物を含む塗布液から形成されてなるものであったため、反射防止性と、ハードコート層と反射防止層の初期の接着性に優れているのみならず、耐熱試験、及び耐湿試験後の接着性も優れたものとなった。特に実施例1の反射防止材料は、電離放射線硬化型樹脂組成物としてエポキシアクリレートを含むものであり、シランカップリング剤として有機官能基としてエポキシ基を有する化合物を用いたため、耐熱試験、及び耐湿試験後の接着性の最も優れたものとなった。
一方、比較例1、2の反射防止材料は、ハードコート層はシランカップリング剤を含有せず、電離放射線硬化型樹脂組成物、及び無機微粒子を含む塗布液から形成されてなるものであり、反射防止層は金属酸化物を含む塗布液から形成されてなるものであったため、ハードコート層と反射防止層との初期の接着性は優れているが、耐熱試験、及び耐湿試験後のハードコート層と反射防止層の接着性は実施例1〜3の反射防止材料と比べて、著しく劣るものとなった。
また、比較例3の反射防止材料は、ハードコート層が電離放射線硬化型樹脂組成物、無機微粒子、及びシランカップリング剤を含む塗布液から形成されてなるものであるが、反射防止層は真空製膜法により形成されてなるものであったため、反射防止層には水酸基が存在せず、無機微粒子に吸着している水酸基や、シランカップリング剤によって生じるシラノール基と結合させることができず、耐熱試験、及び耐湿試験後のハードコート層と反射防止層の接着性は実施例1〜3の反射防止材料と比べて、著しく劣るものとなった。

Claims (3)

  1. 支持体の一方の面にハードコート層、反射防止層をこの順に有する反射防止材料であって、前記ハードコート層は電離放射線硬化型樹脂組成物、無機微粒子、及びシランカップリング剤を含む塗布液から形成されてなるものであり、前記反射防止層は金属酸化物を含む塗布液から形成されてなるものであることを特徴とする反射防止材料。
  2. 前記電離放射線硬化型樹脂組成物は、エポキシアクリレートであることを特徴とする請求項1記載の反射防止材料。
  3. 前記シランカップリング剤は、有機官能基としてエポキシ基を有するものであることを特徴とする請求項2記載の反射防止材料。
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