JP6288666B2 - ハードコート転写媒体 - Google Patents

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本発明は、主に液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP等の画像表示装置に保護層として適用可能な転写媒体に関する。
液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP等の画像表示装置において、太陽光や室内照明などによる外部環境の写り込みによる視認性の低下を防止することが一般的に求められており、反射光を拡散するための防眩層や、光の干渉により反射光を低減するための反射防止層がそれら画像表示装置の最表面に積層して用いられている。このうち、特に液晶表示装置においては外部環境の写り込みを防止するために、以前から防眩層を設けた防眩性積層体がよく用いられてきた。
近年、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話、カーナビゲーションシステム、タブレット端末などのモバイル機器の性能向上に伴い、これらモバイル機器に使用される液晶表示装置の解像度の高精細化が顕著なものとなっている。高精細化された液晶表示装置に従来の防眩性積層体を使用した場合、防眩層の最表面を形成する表面凹凸がレンズの役割を果たし、画素中のいずれかの色が強調されることによって発生する「ギラツキ」による視認性の低下が発生し、問題となっている。
引用文献1にはスピノーダル分解により形成された規則性を有する相分離構造及びその相構造に対応した表面凹凸構造を有する防眩層と、低屈折率層を積層させることでギラツキを除去できるとしている。また、引用文献2には樹脂と微粒子からなる防眩層に優れたギラツキ防止性を付与するための、防眩層の最表面を形成する表面凹凸の粗さパラメータ(凹凸の平均間隔、平均傾斜角、平均粗さ)が規定されている。
しかし、前記の通りギラツキは防眩層の最表面を形成する表面凹凸がレンズの役割を果たすことにより発生する問題であり、表面凹凸の制御のみでギラツキの改善を図っているこれら引用文献の技術では本質的にギラツキを解消することはできず、特により高精細化された近年の液晶表示装置ではギラツキを抑えることが困難であった。
一方、引用文献3には防眩層の内部ヘイズを非常に高くすることで画素からの光を十分に拡散させ、ギラツキが防止されるとしている。また、引用文献4には粒子を含有する防眩層を重畳層とすることで各層内において光拡散を効率よく行い、ギラツキを抑えることができるとしている。
しかし、これらは防眩層中のバインダーと粒子との屈折率差によって内部散乱効果を強めることでギラツキを防止しており、引用文献2に記載のある通り、コントラスト(黒再現性)等において劣るものであった。
特開2004−306328 国際公開2006−088202 特開2007−334294 特開2001−305314
そこで、本発明では、バインダーと粒子との内部散乱効果に頼ることなくギラツキを抑制する転写媒体を提供するものであり、それによりギラツキ防止と、コントラスト向上が両立された転写媒体を提供することにある。
本発明の転写媒体は、支持体と、該支持体に直接又は他の層を介して積層される電離放射線硬化型樹脂組成物を含有するハードコート層と、該ハードコート層上に他の層を介さずに積層される担持体とを少なくとも有する転写媒体であって、該ハードコート層の両面に凹凸が形成されていることを特徴とする。
好ましい実施形態においては、上記支持体のハードコート層側に凹凸が形成されており、該凹凸が転写されてハードコート層に凹凸が形成されていることを特徴とする。
好ましい実施形態においては、上記ハードコート層と上記担持体の屈折率差が、0.01以上であることを特徴とする。
好ましい実施形態においては、上記ハードコート層の担持体側に形成されている凹凸が、ハードコート層中に透光性微粒子を含有することによって形成されていることを特徴とする。
好ましい実施形態においては、上記ハードコート層を構成する電離放射線硬化型樹脂組成物と、前記透光性微粒子との屈折率差が0.04以下であることを特徴とする。
好ましい実施形態においては、上記担持体がハードコート層上に塗工によって形成されていることを特徴とする。
好ましい実施形態においては、上記支持体から剥離することで表出されるハードコート層の表面凹凸の粗さパラメータが、Ra:0.01μm以上、Sm:50μm〜500μm、平均傾斜角:0.1°〜3.0°であることを特徴とする。
本発明によれば、液晶ディスプレイ等の各種ディスプレイに使用した際に、これら被転写体に対して十分な防眩性を与えることで外光の写り込みを防止して視認性を向上させた上で、コントラストを低下させることなく、高いギラツキ防止性を発現させる転写媒体を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明するが、この実施形態は本発明の要旨を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。
(支持体)
本発明の転写媒体において用いる支持体の素材には特に制限はなく、公知のプラスチックフィルムや紙など、剥離に適した十分な強度と柔軟性を有する素材であればいずれも使用することができる。
例えば、セロファン、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリアリレート(PAR)、ポリイミド(PI)、アクリル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリビニルアルコール(PVA)、塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリテトラフルオロエチレン共重合体(PTFE)、洋紙、和紙、含浸紙等の基材を好適に使用することができる。また、上記素材は2種類またはそれ以上のものがブレンド・複合・積層されたものを用いても良い。
支持体の厚さには特に制限はないが、シワやクラックの発生や運搬性を考慮すると1〜100μmの範囲のものを使用することが好適である。
また、支持体のハードコート層側には凹凸が形成されていることが好ましい。凹凸を形成する方法は特に制限はないが、サンドブラストやエンボス加工等で支持体に直接凹凸を形成する方法や、支持体上にマット化剤を塗布することやシルク印刷等により凹凸を形成することができる。
(離型層)
本発明の転写媒体において、支持体とハードコート層との剥離を円滑にすることを目的として、支持体とハードコート層との間に必要に応じ離型層を形成しても良い。
離型層を構成する樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、各種ワックス類等が挙げられる。これらの樹脂を1種類または2種類以上ブレンドして使用することができる。
これらの樹脂は有機溶剤溶液やエマルジョン等のコーティング剤とした上で、コーティングによって支持体上に塗布し、溶剤を乾燥、硬化することによって形成する。
また、これらの樹脂には、凹凸を形成することを目的に微粒子を添加しても良い。
離型層の厚さは、通常0.1〜10μmの範囲から適宜選択実施される。離型層の厚さが0.1μmより薄い場合には、剥離が重くなり目的とする剥離性を得ることができないので好ましくない。一方、剥離層の厚さが10μmより厚い場合には、剥離力が軽くなりすぎることで本発明の転写媒体を構成する各層が加工工程中に脱落する可能性があるので好ましくない。
(ハードコート層)
本発明の転写媒体におけるハードコート層は、ハードコート性を有している。本発明におけるハードコート性とは、JIS K5600:1999に準拠し、荷重500g、速度1mm/sの条件下での鉛筆法による引っかき硬度が2H以上である。
ハードコート層を構成する樹脂成分としては、電離放射線硬化型樹脂が簡易な加工操作で効率よく硬化することができるため好適であり、硬化後の被膜として十分な強度を持ち、透明性のあるものを特に制限なく使用できる。
電離放射線硬化型樹脂としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等のラジカル重合性官能基や、エポキシ基、ビニルエーテル基、オキセタン基等のカチオン重合性官能基を有するモノマー、オリゴマー、プレポリマー、ポリマーを単独で、または適宜混合した組成物が用いられる。モノマーの例としては、アクリル酸メチル、メチルメタクリレート、メトキシポリエチレンメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等を挙げることができる。オリゴマー、プレポリマーとしては、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、多官能ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、アルキットアクリレート、メラミンアクリレート、シリコーンアクリレート等のアクリレート化合物、不飽和ポリエステル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルや各種脂環式エポキシ等のエポキシ系化合物、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル等のオキセタン化合物を挙げることができる。ポリマーとしては、ポリアクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート等を挙げることができる。これらは単独、もしくは複数混合して使用することができる。これら電離放射線硬化型樹脂の中で、特に官能基数が3個以上の多官能モノマーは、硬化速度が上がることや硬化物の硬度が向上させることができる。さらに、多官能ウレタンアクリレートを使用することにより、硬化物の硬度や柔軟性などを付与することができる。
電離放射線硬化型樹脂は、そのままで電離放射線照射により硬化可能であるが、紫外線照射による硬化を行う場合は、光重合開始剤の添加が必要である。
光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のラジカル重合開始剤、芳香族シアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物等のカチオン重合開始剤を単独または適宜組み合わせて使用することができる。
加えて、ハードコート層にはハードコート性以外の機能を付与するために各種添加剤を添加することができる。例として、支持体からの剥離性を向上させるために添加するフッ素系・シリコーン系のレベリング剤や、剥離時の剥離帯電による埃付着などの防止するために添加する電子共役系や金属酸化物系・イオン系の帯電防止剤などを、必要とされる機能に応じて適宜選択して使用してよい。
また、本発明の転写媒体におけるハードコート層は、その両面に凹凸が形成されていることを特徴とする。このうち、支持体側の面に形成される凹凸は、支持体を剥離することで防眩性を示し、一方、担持体側の面に形成される凹凸は、表示装置から放射される光を適度に拡散させ、ギラツキを防止する機能を有する。
ハードコート層の支持体側の面の凹凸を形成する方法に特に制限はないが、支持体に凹凸を形成した上で賦型により形成する方法が、凹凸の形状をコントロールしやすく、また本発明の転写媒体の作製方法に適った方法でもあることから好ましい。
ハードコート層の支持体側の面の凹凸の形状は、求められる防眩性によって決定される。より好適な凹凸の形状は粗さパラメータによって規定することが可能であり、Ra:0.01μm以上、Sm:50μm〜500μm、平均傾斜角:0.1°〜3.0°であることがより好ましい。
ハードコート層の担持体側の面の凹凸を形成する方法にも特に制限はなく、サンドブラストやエンボス加工等で支持体に直接凹凸を形成する方法や、ハードコート層を構成する電離放射線硬化型樹脂中に透光性微粒子を添加することや、シルク印刷等により凹凸を形成することができる。
電離放射線硬化型樹脂中に添加する透光性微粒子としては、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体、ナイロン樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等の有機樹脂微粒子、シリカ等の無機微粒子を使用することができる。ここで、透光性微粒子は、樹脂成分との屈折率差が0.04以下であることが好適であり、0.01以下であることがより好適である。樹脂成分との屈折率差が大きいと、ハードコート層中にて内部散乱が生じ、コントラストが低下することとなるため好ましくない。
ハードコート層の担持体側に形成される凹凸の形状については、支持体側に形成される凹凸の粗さパラメータに対し、Raが大きく、Smが小さい値になることが好ましい。好ましい値は支持体側の凹凸の粗さによって変わるが、Ra:0.04μm以上、Sm:30〜200μmであることが好適である。
ハードコート層の厚さについては特に制限はないが、薄すぎると支持体側に形成される凹凸の形状が、担持体側に形成される凹凸にも残ることとなり、ギラツキ防止の点で好ましくない。一方、厚すぎる場合には樹脂の硬化収縮によるカールやクラックが発生するため、ハンドリングの点で好ましくないことから、1〜12μmの範囲であることが好ましい。
ハードコート層の形成方法としては、前記電離放射線硬化型樹脂、光重合開始剤、添加剤、透光性微粒子、溶剤等からなるコーティング剤を、ダイコーティング法、グラビアロールコーティング法、バーコーティング法等の通常のコーティング法により塗布し、溶媒を乾燥後、紫外線照射または電離放射線照射等によって硬化する方法を用いる。
(担持体)
本発明の転写媒体における担持体の素材には、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂または電離放射線硬化型樹脂またはそれらの混合物であれば特に制限はなく使用することができる。例えば、熱可塑性樹脂として、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、セルロースアセタールプロピオネート樹脂、セルロースアセタールブチレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の樹脂、熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、アクリル樹脂、シルセスキオキサン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等を好適に使用することが出来る。
電離放射線硬化型樹脂としては、前記に記載したものを挙げることができる。
また、担持体の機械的特性を向上させること等を目的として、架橋剤を含有させることができる。架橋剤としては、多官能イソシアネート系架橋剤である、トリレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアナート等、多官能エポキシ架橋剤である、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル等、多官能アジリジン系架橋剤である、N,N−ヘキサメチレン−1.6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート等、金属キレート系架橋剤であるアルミニウムのアセチルアセトン錯体、過酸化物であるベンゾイルパーオキサイド、メラミン系架橋剤等が挙げられる。これらは単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。その含有量は、樹脂に対して0.01〜5質量%の範囲が好ましい。
担持体に求められる特性としては、表示装置の保護機能や、ガスバリア性、紫外線吸収性、赤外線吸収性、電磁波吸収性、帯電防止性等が挙げられ、これらの特性の一つ乃至複数を満たすことが好ましい。このうち、表示装置の保護機能はハードコート層と共に実現される。ハードコート層が表面の傷つき防止により表示装置を保護するのに対し、担持体では本発明の転写媒体の、支持体を剥離した後の機械的強度をもって表示装置を保護する。機械的強度はJIS K7161:1994に準拠した引張弾性率によって規定することができ、本発明の転写媒体の引張弾性率は、1000MPa〜10000MPaの範囲であることが好ましく、より好ましくは2000MPa〜7000MPaである。引張弾性率が1000MPa未満であると、使用経時での熱的・機械的変形を保持できず、表示装置の視認性が妨げられ、一方10000MPaを越えた場合では靱性の不足により転写媒体を表示装置に貼り合わせる際の加工性に乏しいため好ましくない。
ガスバリア性は、透湿度によって規定することが出来る。本発明の転写媒体の透湿度は、透明性、機械特性、熱安定性に優れ、かつ表示装置を保護する目的から、JIS Z0208:1976に準拠したカップ法による透湿度が、40℃×90%RH条件下で、300(g/m・24h)以下であるものが好ましく用いられる。転写媒体の透湿度が300(g/m・24h)を超える場合、周囲雰囲気からの水分の侵入により表示装置の光学耐久性が低下するため好ましくない。
透湿度は無機成分を添加することにより抑えることができる。無機成分としては無機ナノ微粒子を使用することができる。無機ナノ微粒子としては、シリカ、酸化スズ、酸化インジウム、酸化アンチモン、アルミナ、チタニア、ジルコニアなどの金属酸化物や、シリカゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル、アルミナゾルなどの金属酸化物ゾル、アエロジル、膨潤性粘土、層状有機粘土などがある。上記の無機ナノ微粒子は一種類を使用してもよいし、複数種を使用してもよい。
本発明の転写媒体に紫外線吸収性を持たせることにより、転写媒体を貼り合わせた表示装置および転写媒体自体を、外光の紫外線による劣化から保護することができる。紫外線吸収性は、波長領域220〜380nmの紫外線の平均透過率が10%以下となることが好ましい。
紫外線吸収性は、担持体に紫外線吸収剤を添加することによって機能させることができる。例えば、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルフォベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、2−(2‘−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系、フェニルサルシレート、p−t−ブチルフェニルサルシレート等のヒンダートアミン系等を用いることができる。
帯電防止性はハードコート層に付与することがより好ましいが、担持体にて実現することも可能である。担持体に帯電防止性を付与することにより、支持体を剥離する際に発生する剥離帯電を抑え、埃付着などを防止することができる。本発明の転写媒体における帯電防止性は、ハードコート層の支持体側の表面を、JIS K6911:1995に準拠した表面抵抗値の測定によって確認することができる。好ましい表面抵抗値は1.0×1012Ω/□以下である。表面抵抗値が1.0×1012Ω/□を超えると、十分な帯電防止性能が得られない恐れがある。
担持体の厚さには特に制限はないが、15〜50μmの範囲が好適であり、特に20〜40μmの範囲が好適である。担持体の厚さが15μmより薄い場合には、ハードコート層に対する機械的強度が不十分となり、ハードコート性が悪化するため好ましくない。一方、50μmより厚い場合には、担持体の歪みによる変形が生じやすいことから好ましくない。
本発明の転写媒体は、担持体がハードコート層上に他の層を介さず直接積層されることを特徴とし、直接積層されることによりハードコート層と担持体の界面に存在する凹凸で、表示装置から放射される光を適度に拡散させ、ギラツキを防止する機能を有することから、ハードコート層の屈折率と担持体の屈折率に0.01以上の差があることが好ましく、0.03以上であることがより好ましい。屈折率の差が0.01より小さいと、表示装置から放射される光の拡散が行われず、ギラツキ防止が不十分となるため好ましくない。
担持体の形成方法としては、前記樹脂、架橋剤、特性向上のための添加剤、溶剤等からなるコーティング剤を、リバースコーティング法、ナイフ法、リップ法、ダム法等の通常のコーティング法により塗布し、溶剤を乾燥後、使用する樹脂に応じて加熱または紫外線照射等によって架橋、硬化する方法を用いることが好ましい。予めシート化された担持体を接着剤によりハードコート層と貼り合わせる方法では、ハードコート層と担持体との間に接着剤による層が残ることで、表示装置にて画像表示を行った際のギラツキが悪化するため好ましくない。また、担持体を形成する樹脂によっては、予めシート化された担持体を一部熱溶融させることで、接着剤を使用せずにハードコート層と貼り合わせることが可能であるが、この方法では密着性などの機械的特性が低下するため好ましくない。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(塗料の調合)
本発明の転写媒体作製に用いる塗料として、下表1〜3に記載の塗料を作製した。表中の添加量は質量部を示す。下記表1〜3に記載の塗料については、混合物をホモジナイザーにて1時間攪拌することにより調合した。
支持体上に塗布される離型層塗料の塗料1〜4については、表1に従って調合した。塗料1〜4は、支持体上に表面凹凸を形成するために微粒子を添加し、溶剤を添加して塗料固形分を25%に調整した。
Figure 0006288666
ハードコート層塗料の塗料5〜11については、表2に従って調合した。塗料5〜10は、ハードコート層表面に凹凸を形成するために透光性微粒子を含有しており、塗料10はさらに帯電防止のために帯電防止剤を添加している。一方、塗料11は凹凸を形成するための透光性微粒子を含有していない。これら塗料5〜11は、溶剤を添加して塗料固形分を30%に調整した。
Figure 0006288666
担持体塗料の塗料12〜17については、表3に従って調合した。塗料13、塗料14、塗料16には機能性付与のために、それぞれ紫外線吸収剤(塗料13)、紫外線吸収剤および無機ナノ微粒子(塗料14)、帯電防止剤(塗料16)が添加されている、また塗料17については、樹脂に対する架橋剤等が添加されていないため、硬化後も熱可塑性樹脂として機能する。これら塗料のうち、塗料15以外は溶剤を添加して塗料固形分を40%に調整しており、塗料15は溶剤によって塗料固形分を75%に調整した。
Figure 0006288666
(実施例1)
<支持体の作製>
塗料1を、膜厚50μmからなる支持体のPETフィルム(ユニチカ製、製品名:エンブレットS−50)の片面上にバーコーティング方式にてドライ膜厚が2μmとなるように塗布し、140℃で1分間乾燥し、塗工膜を硬化させた。このようにしてPETフィルム上に表面凹凸を有した厚さ2μmの離型層を有する支持体を得た。
<ハードコート層の形成>
次に塗料5を、支持体の離型層上にバーコーティング方式にてドライ膜厚が6μmとなるように塗布し、100℃で1分間乾燥した後、紫外線照射(ランプ:高圧水銀灯、ランプ出力:120W/cm、積算光量:120mJ/cm)し、塗工膜を硬化させた。なお、硬化させた塗工膜の表面粗さを表面粗さ測定器(小坂研究所製、サーフコーダSE1700α)にて測定したところ、Ra:0.35μm、Sm:88μm、平均傾斜角:2.0°であった。また、このハードコート層の屈折率をアッベ屈折計(アタゴ製、2T)で測定したところ、n=1.510であった。このようにして支持体上に形成されたハードコート層を得た。
<担持体の形成>
次に塗料12を、ダムコーティング方式にてドライ膜厚が25μmとなるように前記ハードコート層上に塗布し、100℃で2分間乾燥した後に、60℃で24時間エージングすることで塗工膜を硬化させた。なお、硬化させた機能層の屈折率をアッベ屈折計(アタゴ製、2T)で測定したところ、n=1.525であった。このようにして実施例1の転写媒体を得た。
(実施例2)
ハードコート層の形成で、塗料5の代わりに塗料6を使用した以外は、実施例1と同様にして積層を行い実施例2の転写媒体を得た。なお、実施例2のハードコート層の表面粗さは、Ra:0.39μm、Sm:62μm、平均傾斜角:2.4°、また、このハードコート層の屈折率は、n=1.510であった。
(実施例3)
ハードコート層の形成で、塗料5の代わりに塗料7を使用した以外は、実施例1と同様にして積層を行い実施例3の転写媒体を得た。なお、実施例3のハードコート層の表面粗さは、Ra:0.39μm、Sm:80μm、平均傾斜角:2.3°、また、このハードコート層の屈折率は、n=1.510であった。
(実施例4)
ハードコート層の形成で、塗料5の代わりに塗料8を使用した以外は、実施例1と同様にして積層を行い実施例4の転写媒体を得た。なお、実施例4のハードコート層の表面粗さは、Ra:0.30μm、Sm:141μm、平均傾斜角:1.9°、また、このハードコート層の屈折率は、n=1.510であった。
(実施例5)
ハードコート層の形成で、塗料5の代わりに塗料9を使用した以外は、実施例1と同様にして積層を行い実施例5の転写媒体を得た。なお、実施例5のハードコート層の表面粗さは、Ra:0.41μm、Sm:51μm、平均傾斜角:2.7°、また、このハードコート層の屈折率は、n=1.510であった。
(実施例6)
ハードコート層の形成で、塗料5の代わりに塗料10を使用した以外は、実施例1と同様にして積層を行い実施例6の転写媒体を得た。なお、実施例6のハードコート層の表面粗さは、Ra:0.37μm、Sm:75μm、平均傾斜角:2.1°、また、このハードコート層の屈折率は、n=1.520であった。
(実施例7)
担持体の形成で、塗料12の代わりに塗料13を使用した以外は、実施例1と同様にして積層を行い実施例7の転写媒体を得た。なお、実施例7の担持体の屈折率は、n=1.525であった。
(実施例8)
担持体の形成で、塗料12の代わりに塗料14を使用した以外は、実施例1と同様にして積層を行い実施例8の転写媒体を得た。なお、実施例8の担持体の屈折率は、n=1.520であった。
(実施例9)
支持体の作製およびハードコート層の形成については、実施例1と同様にして積層を行った。次に、担持体として塗料15を、ダムコーティング方式にてドライ膜厚が25μmとなるように塗布し、100℃で2分間乾燥した後に、紫外線照射(ランプ:高圧水銀灯、ランプ出力:120W/cm、積算光量:480mJ/cm)し、塗工膜を硬化させた。なお、硬化させた機能層の屈折率をアッベ屈折計(アタゴ製、2T)で測定したところ、n=1.465であった。このようにして実施例9の転写媒体を得た。
(実施例10)
担持体の形成で、塗料12の代わりに塗料16を使用した以外は、実施例1と同様にして積層を行い実施例10の転写媒体を得た。なお、実施例10の担持体の屈折率は、n=1.505であった。
(実施例11)
支持体の作製で、塗料1の代わりに塗料2を使用した以外は、実施例1と同様にして積層を行い実施例11の転写媒体を得た。
(実施例12)
支持体の作製で、塗料1の代わりに塗料3を使用した以外は、実施例1と同様にして積層を行い実施例12の転写媒体を得た。
(実施例13)
支持体の作製で、塗料1の代わりに塗料4を使用した以外は、実施例1と同様にして積層を行い実施例13の転写媒体を得た。
(実施例14)
<支持体の作製>
塗料1を、膜厚50μmからなる支持体のPETフィルム(ユニチカ製、エンブレットS−50)の片面上にバーコーティング方式にてドライ膜厚が2μmとなるように塗布し、140℃で1分間乾燥し、塗工膜を硬化させた。このようにしてPETフィルム上に厚さ2μmの離型層を有する支持体を得た。
<ハードコート層の形成>
次に塗料5を、作製した支持体の離型層上にバーコーティング方式にてドライ膜厚が6μmとなるように塗布し、100℃で1分間乾燥した後、紫外線照射(ランプ:高圧水銀灯、ランプ出力:120W/cm、積算光量:120mJ/cm)し、塗工膜を硬化させた。なお、硬化させた塗工膜の表面粗さを粗さ計(小坂研究所製、サーフコーダSE1700α)にて測定したところ、Ra:0.35μm、Sm:88μm、平均傾斜角:2.0°であった。また、このハードコート層の屈折率をアッベ屈折計(アタゴ製、2T)で測定したところ、n=1.510であった。このようにして支持体上に形成されたハードコート層を得た。
<担持体の形成>
次に塗料17を、膜厚50μmからなる支持体のPETフィルム(ユニチカ製、エンブレットS−50)の片面上にダムコーティング方式にてドライ膜厚が25μmとなるように塗布し、100℃で2分間乾燥した後に、塗工膜をPETフィルムから剥離し、担持体となる膜厚25μmのシートを作製した。このシートと、前記ハードコート層を120℃の加熱条件下にて熱ラミネートを行い、担持体を形成した。なお、硬化させた担持体の屈折率をアッベ屈折計(アタゴ製、2T)で測定したところ、n=1.525であった。このようにして実施例14の転写媒体を得た。
(比較例1)
ハードコート層の形成で、塗料5の代わりに塗料11を使用した以外は、実施例1と同様にして積層を行い実施例15の転写媒体を得た。なお、実施例15のハードコート層の表面粗さは、Ra:0.00μm、Sm:618μm、平均傾斜角:0.06°、また、このハードコート層の屈折率は、n=1.510であった。
(比較例2)
<支持体の作製>
塗料1を、膜厚50μmからなる支持体のPETフィルム(ユニチカ製、エンブレットS−50)の片面上にバーコーティング方式にてドライ膜厚が2μmとなるように塗布し、140℃で1分間乾燥し、塗工膜を硬化させた。このようにしてPETフィルム上に厚さ2μmの離型層を有する支持体を得た。
<ハードコート層の形成>
塗料5を、作製した支持体の離型層上にバーコーティング方式にてドライ膜厚が6μmとなるように塗布し、100℃で1分間乾燥した後、紫外線照射(ランプ:高圧水銀灯、ランプ出力:120W/cm、積算光量:120mJ/cm)し、塗工膜を硬化させた。なお、硬化させた塗工膜の表面粗さを粗さ計(小坂研究所製、サーフコーダSE1700α)にて測定したところ、Ra:0.35μm、Sm:88μm、平均傾斜角:2.0°であった。また、このハードコート層の屈折率をアッベ屈折計(アタゴ製、2T)で測定したところ、n=1.510であった。このようにして支持体上に形成されたハードコート層を得た。
<接着層の形成>
アクリル酸エステルからなる接着剤を、ハードコート層上にバーコーティング方式にてドライ膜厚が2μmと成るように塗布し、100℃で1分間乾燥し、接着層を得た。
<担持体の形成>
塗料17を、膜厚50μmからなる支持体のPETフィルム(ユニチカ製、エンブレットS−50)の片面上にダムコーティング方式にてドライ膜厚が25μmとなるように塗布し、100℃で2分間乾燥した後に、塗工膜をPETフィルムから剥離し、担持体となる膜厚25μmのシートを作製した。このシートと、前記接着層を120℃の加熱条件下にて熱ラミネートを行い、担持体を形成した。なお、硬化させた担持体の屈折率をアッベ屈折計(アタゴ製、2T)で測定したところ、n=1.525であった。このようにして比較例2の転写媒体を得た。
以上のようにして得られた実施例1〜14および比較例1〜2の転写媒体について、次の測定評価を行った。
(防眩性)
防眩性は、各サンプルの担持体のハードコート層と反対側の面に無色透明な粘着層を介して、液晶ディスプレイ(商品名:LC−37GX1W、シャープ製)の画面表面に貼り合わせ、支持体を剥離した後、転写媒体に蛍光灯(FPL27W型、日立製作所製)を写し、反射像のぼやけ方を下記の基準で評価した。
◎:2本並んでいる蛍光灯が十分にぼやけており、1本に見えるように繋がっている。
○:2本ならんでいることは認識できるが、輪郭がぼやけている。
△:蛍光灯がぼやけなくきれいに写り込んでいる。
(ギラツキ)
ギラツキは、各サンプルの機能層のハードコート層と反対側の面に無色透明な粘着層を介して、解像度150ppiの液晶ディスプレイ(商品名:nw8240−PM780、日本ヒューレットパッカード製)の画面表面に貼り合わせ、支持体を剥離した後、液晶ディスプレイを緑表示した状態で、画面のギラツキを下記の基準で評価した。
◎:ギラツキが全く見られない。
○:ギラツキわずかに確認される。
△:多少強くギラツキが見られる。
×:ギラツキ強くちらつく。
(コントラスト)
コントラストは、各サンプルの担持体のハードコート層と反対側の面に無色透明な粘着剤を介して、液晶ディスプレイ(商品名:LC−37GX1W、シャープ製)の画面表面に貼り合わせ、支持体を剥離した後、液晶ディスプレイを白表示および黒表示としたときの輝度を、超低輝度分光放射計(SR−UL1、トプコンテクノハウス製)にて測定し、得られた黒表示時の輝度(cd/m)と白表示時の輝度(cd/m)を以下の式1にて算出した。
(式1) コントラスト=白表示時の輝度/黒表示時の輝度
(鉛筆硬度)
鉛筆硬度は、各サンプルを支持体より剥離したハードコート層の面に対し、JIS K5600に準拠し、鉛筆硬度計(ヨシミツ精機製)を用いて測定した。測定は、2Hの鉛筆を使用し、荷重500g、速度1mm/sの条件下で1サンプルにつき5回測定を行い、下記の基準で評価した。
○:5回の測定中、傷がついたのが1回以下。
×:5回の測定中、2回以上傷がついた。
(引張弾性率)
引張弾性率は、各サンプルを15mm×160mmに裁断して支持体を剥離し、その長辺を引張方向として、「テンシロン RTF−24」(ヤマト科学製)を用いて、つかみ具間が100mmとなるようにサンプルフィルムの両端をつかみ具に保持し、常温にて測定荷重レンジ40N、測定速度20mm/minにおける応力−ひずみ曲線の最大傾きから、引張弾性率を求めた。
(表面抵抗値)
表面抵抗値は、各サンプルを支持体より剥離したハードコート層の面に対し、JIS K6911に従い、高抵抗率計(Hiresta−UP、三菱化学製)を用いて測定した。測定は、サンプルを20℃、65%RH環境下で1時間調湿した後、20℃、65%RHの環境条件下で、印加電圧250V、印加時間10秒の測定条件のもと実施した。なお、表面抵抗値が1×1013Ω/□以上の場合、高抵抗率計での測定ができないため、結果は「Over」と表示される。
(透湿度)
透湿度は、各サンプルを支持体より剥離して試験片とし、JIS Z0208の透湿度試験法(カップ法)に準じて、温度40℃、湿度90%RHの雰囲気中、試験片の面積1mあたりの24時間に通過する水蒸気のグラム数を測定した。
(紫外線平均透過率)
紫外線平均透過率は、各サンプルを支持体より剥離して試験片とし、分光光度計(U−4100、日立ハイテクノロジー製)を用いて、220〜380nmの透過率を測定し、その平均値を求めた。
(基材密着性)
基材密着性は、各サンプルを支持体より剥離して試験片とし、担持体に対するハードコート層の密着性を評価した。JIS K5600の付着性(クロスカット法)に従い、カット間隔1mm、カット数11本の条件でクロスカットを行った。評価はクロスカットした格子の剥がれていない個数の割合を、%で表示した。例えば、5個剥がれていれば、95/100と表示する。
(表面粗さ)
表面粗さは、各サンプルを支持体より剥離して試験片とし、ASME/1995に従い、表面粗さ測定器(小坂研究所製、サーフコーダSE1700α)を用いて、ハードコート層の面に形成された凹凸形状のRa、Sm及び平均傾斜角を測定した。測定条件は以下の通りである。
・測定長さ :4.0mm
・フィルター :GAUSS
・λc(粗さカットオフ値) :0.8
・λf(うねりカットオフ値) :10λc
・縦倍率 :20,000倍
・横倍率 :500倍
平均傾斜角は以下のように算出される。凹凸形状を測定した測定全長において、測定長さ(X)0.5μm毎の凹凸の高さ(Y)を算出し、局所傾斜(ΔZ)を以下の式2から算出した。
(式2)
Figure 0006288666
ここで、ΔZは、ある任意の測定位置dXにおける局所傾斜をいう。そして、傾斜角(θ)を以下の式3から算出した。
(式3)
Figure 0006288666
上記の測定評価の結果は、表4のとおりであった。
Figure 0006288666
上記表4から明らかなように、本発明による実施例1〜14の転写媒体は、防眩性、コントラスト、ギラツキ、において優れた特性を有するものであった。これに対して、比較例1および2による転写媒体は、ギラツキが悪く実用上問題となるものであった。

Claims (6)

  1. 支持体と、該支持体に直接又は他の層を介して積層される電離放射線硬化型樹脂組成物を含有するハードコート層と、該ハードコート層上に他の層を介さずに積層される担持体とを少なくとも有する転写媒体であって、該ハードコート層の両面に凹凸が形成されており、上記担持体は硬化されたものであることを特徴とする転写媒体。
  2. 前記支持体のハードコート層側に凹凸が形成されており、該凹凸が転写されてハードコート層に凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の転写媒体。
  3. 前記ハードコート層と前記担持体の屈折率差が、0.01以上であることを特徴とする請求項1に記載の転写媒体。
  4. 前記ハードコート層の担持体側に形成されている凹凸が、ハードコート層中に透光性微粒子を含有することによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の転写媒体。
  5. 前記ハードコート層を構成する電離放射線硬化型樹脂組成物と、前記透光性微粒子との屈折率差が0.04以下であることを特徴とする請求項3に記載の転写媒体。
  6. 前記支持体から剥離することで表出されるハードコート層の表面凹凸の粗さパラメータが、Ra:0.01μm以上、Sm:50μm〜500μm、平均傾斜角:0.1°〜3.0°であることを特徴とする請求項1に記載の転写媒体。
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