JP2009072954A - 転写用防眩性シート - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、均一な防眩処理を施し難い形状のディスプレイ画面等の物体に対しても、簡単に良好な防眩性と高コントラストを示す防眩処理が出来る転写用防眩性シートを提供することを課題とする。
【解決手段】基材より、離型層、ハードコート層、接着層を順次積層した構成からなる防眩性ハードコート層を転写する転写用防眩性シートであって、
前記ハードコート層は、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(A)と、粒径1μm〜10μmの微粒子(B)を含み、かつ、該ハードコート層全体の屈折率と微粒子(B)の屈折率との差が0.01未満であることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】基材より、離型層、ハードコート層、接着層を順次積層した構成からなる防眩性ハードコート層を転写する転写用防眩性シートであって、
前記ハードコート層は、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(A)と、粒径1μm〜10μmの微粒子(B)を含み、かつ、該ハードコート層全体の屈折率と微粒子(B)の屈折率との差が0.01未満であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、板材のように可撓性に乏しい物体、例えば、ディスプレイ画面等の視認性を高める防眩層を画面に転写する転写用防眩性シートに関する。
近年、液晶ディスプレイ等が普及しているが、表面の反射光により画面が見づらい事がある。板材のように可撓性に乏しい物体には、視認性を高める防眩層を画面に貼り付けることが行われており、転写シートを用いる方法がある。
特許文献1では、凹形状を形成したロール版を使用し、凹形状を持つ紫外線硬化型樹脂層を形成し、さらにその上にハードコート材料を塗布・硬化させ、防眩層及び保護層としてのハードコート層を形成している。そして、接着層を介してディスプレイ画面表示部に転写している。また、特許文献2では、特定粒子径の2種の粒子を用いてハードコート層に防眩性を得ている。
下記に公知文献を記す。
特開平8−187997号公報
特開2001−71653号公報
本発明は、均一な防眩処理を施し難い形状のディスプレイ画面等の物体に対しても、簡単に良好な防眩性と高コントラストを示す防眩処理が出来る転写用防眩性シートを提供することを課題とする。
上記の課題を解決する手段として、
請求項1に係る発明は、基材より、離型層、ハードコート層、接着層を順次積層した構成からなる防眩性ハードコート層を転写する転写用防眩性シートであって、
前記ハードコート層は、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(A)と、粒径1μm〜10μmの微粒子(B)を含み、かつ、該ハードコート層全体の屈折率と微粒子(B)の屈折率との差が0.01未満であることを特徴とする転写用防眩性シートである。
請求項1に係る発明は、基材より、離型層、ハードコート層、接着層を順次積層した構成からなる防眩性ハードコート層を転写する転写用防眩性シートであって、
前記ハードコート層は、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(A)と、粒径1μm〜10μmの微粒子(B)を含み、かつ、該ハードコート層全体の屈折率と微粒子(B)の屈折率との差が0.01未満であることを特徴とする転写用防眩性シートである。
また、請求項2に係る発明は、反射防止層とハードコート層を転写する転写用防眩性シートであって、
前記離型層と前記ハードコート層の間に反射防止層を備えることを特徴とする請求項1記載の転写用防眩性シートである。
前記離型層と前記ハードコート層の間に反射防止層を備えることを特徴とする請求項1記載の転写用防眩性シートである。
本発明により、均一な防眩処理を施し難い形状のディスプレイ画面等の物体に対しても、簡単に良好な防眩性と高コントラストを示す防眩処理が可能となる。
以下、本発明の転写用防眩性シートの実施形態の一例を図面を参照して説明する。図1は、本発明の転写用防眩性シートについてその一例を示す断面図である。図2は、本発明の転写用防眩性シートについてその他の例を示す断面図である。本発明の転写用防眩性シ
ートの一例として、図1で示すように、基材1より、離型層2、ハードコート層3、接着層4を順次積層した構成からなる反射防止層を転写する転写用防眩性シートであって、
前記ハードコート層は、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(A)と、粒径1μm〜10μmの微粒子(B)を含み、かつ、該ハードコート層全体の屈折率と微粒子(B)の屈折率との差が0.01未満であることを特徴とする。
ートの一例として、図1で示すように、基材1より、離型層2、ハードコート層3、接着層4を順次積層した構成からなる反射防止層を転写する転写用防眩性シートであって、
前記ハードコート層は、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(A)と、粒径1μm〜10μmの微粒子(B)を含み、かつ、該ハードコート層全体の屈折率と微粒子(B)の屈折率との差が0.01未満であることを特徴とする。
また、本発明の転写用防眩性シートの他の例として、図2で示すように、上記図1で示した転写用防眩性シートの離型層2、ハードコート層3との間に反射防止層5を設け、反射防止層5とハードコート層3を転写する転写用防眩性シートである。
本発明で使用される基材1としては、通常転写シートに使用するものでよく、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、等のポリフッ化エチレン系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロン等のビニル重合体、三酢酸セルロース、セロファン等のセルロース系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等の合成樹脂フィルム又はシートの単層体又は複数の積層体や、ポリプロピレン貼り合わせ紙、上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙等の厚み5〜200μm程度のシートを使用する。
本発明における離型層2としては次のようなものを用いる。弗素系樹脂、各種ワックス、シリコーン等の離型剤を公知のベヒクル、例えば、アクリル系樹脂、繊維素系樹脂、ビニル系樹脂等に添加した塗料の塗膜を形成したもの。離型性の樹脂、例えば、弗素系樹脂、シリコーン、メラミン系樹脂、ポリオレフィン樹脂、電離放射線架橋型の多官能のアクリレート、ポリエステル、エポキシ等の樹脂を塗工、エクストルージョンコート等で作成したもの。その他、脂肪酸とジアミンとの縮合反応により合成されるポリアミド樹脂と硝化綿の混合体、塩化ゴム、熱硬化型エポキシメラミン等を使用する。
本発明におけるハードコート層3には、熱硬化型樹脂又は活性化エネルギー線硬化型樹脂が通常よく用いられる。又膜厚も所望の物性等により選定するが、通常0.1〜数10μmである。防眩性を出す為に、シリカ粒子のような微粒子が分散される。上記活性化エネルギー線硬化型樹脂としては特に限定するものではなく,いわゆる透過型表示装置用防眩層に用いられる従来公知の活性化エネルギー線硬化型樹脂の中から適宣選択して用いることができる。
(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(A)は、活性エネルギー線を照射することにより、(メタ)アクリロイル基が重合し、架橋構造を取ることにより、高い表面硬度を得ることができる、いわゆるハードコート成分となるものである。(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(A)は特に限定されるものではないが、(メタ)アクリロイル基を3個以上有するものを用いた場合には高い表面硬度を得ることができる。また、密着性や柔軟性など目的に応じて、1〜2個の(メタ)アクリル基を有するものを用いることもできる。
例えば、3個以上の(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物としては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、トリメチロールプロパンテトラアクリレート等の(メタ)アクリル多官能モノマーや、多官能ウレタンアクリレートや、多官能エポキシアクリレートを用いることができる。特にジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートを用いた場合には高い表面硬度と、擦傷性や、即硬化性を得ることができる。
トリアクリレート、トリメチロールプロパンテトラアクリレート等の(メタ)アクリル多官能モノマーや、多官能ウレタンアクリレートや、多官能エポキシアクリレートを用いることができる。特にジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートを用いた場合には高い表面硬度と、擦傷性や、即硬化性を得ることができる。
1〜2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する化合物、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有する化合物、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエイチルヘキサヒドロフタル酸等のカルボキシル基を有する化合物、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート等の環状骨格を有する(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアクリル単官能化合物。及び、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1、4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1、6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1、9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレンジ(メタ)アクリレート、PEG#200ジ(メタ)アクリレート、PEG#400ジ(メタ)アクリレート、PEG#600ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メタ)アクリレート、ジメチロルトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等のアクリル2官能化合物や、二官能エポキシ(メタ)アクリレート、二官能ウレタンアクリレートなどを挙げることができる。
(メタ)アクリル基を3個以上有する化合物と、1〜2個以上の(メタ)アクリル化合物は、組み合わせて用いることができ、そのときの配合比は、(メタ)アクリル基を3個以上有する化合物50〜100重量部に対して、1〜2個の(メタ)アクリル化合物を0〜50重量部であることが好ましい。50重量部を越えると架橋密度が低下することにより、十分な表面硬度を得ることができないことがある。
本発明における微粒子Bは、ハードコート層3の表面に凹凸を形成し、コート層表面の反射する光を散乱させる事により防眩性を示すいわゆる防眩剤である。微粒子(B)は1〜10μmを用いることができる。好ましくは、3〜7μmを用いると、高い防眩性と画像のコントラストを得ることができる。
また微粒子(B)は、有機系微粒子、又は無機系微粒子を用いることができる。どちらの場合においても、特に限られることはない。
本発明における微粒子(B)は、形成されたハードコート層(3)の屈折率との差が0.01未満を用いることができる。好ましくは0.005未満であり、更に好ましくは差が0の時、高い透明性と画像のコントラストを得ることができる。この範囲であれば、内部ヘイズを抑えることができ、近年の高解像度のディスプレイに用いたときも、良好な防眩性とコントラストを得ることができる。
本発明で使用される有機系微粒子は、特に限定されることはなく、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ベンゾグアニン樹脂、メラミン樹脂、ホルムアルデヒド樹脂からなる架橋重合体である微粒子を使用することができる。またこれらの樹脂を共重合してなる微粒子も使
用することができる。特に、アクリルスチレン共重合樹脂からなる微粒子を用いた場合には、屈折率の調整が極めて容易であり、高い透明性を達成することができる。
用することができる。特に、アクリルスチレン共重合樹脂からなる微粒子を用いた場合には、屈折率の調整が極めて容易であり、高い透明性を達成することができる。
また、本発明で使用される無機系微粒子は、特に限定されることはなく、シリカ、アルミナ、タルク、ガラスフィラーなどを用いることができる。特に屈折率を調整したガラスフィラーが好適である。
本発明における微粒子(B)は、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(A)100重量部に対して1〜30重量部とすると良い。1重量部より少ない場合は、充分な防眩性を得ることができず、30重量部を超えると、表面の散乱が強くなり、画像コントラストが低下するためである。好ましくは3〜20重量部で更に好ましくは5〜10重量部であり、このとき高いコントラストを示すことができる。
また、ハードコート層3上に反射防止層など別の機能層を設ける場合は、層間の密着性を向上させる目的で、分子内にトリアルコキシシリル基を有する(メタ)アクリル化合物(C)を用いるとよい。ハードコート層3に活性エネルギー線を照射する際に、(メタ)アクリル基が、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(A)の架橋構造に取り込まれ、さらに、トリアルコキシシリル基が加水分解を通じ、隣の層との化学結合を生じ密着性が上がる。
分子内にトリアルコキシシリル基を有する(メタ)アクリル化合物(C)は特に限定されるものではなく、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン等が挙げられる。
トリアルコキシシリル基を有する(メタ)アクリル化合物(C)の配合量は、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(A)50〜99重量部に対して、1〜50重量部である。1重量部より少ない場合には、充分な密着性が得ることができず、50重量部を越えると、充分な表面硬度を得ることができないためである。好ましくは5〜30重量部で、より好ましくは10〜25重量部であり、この時高い密着性と表面硬度を得ることができる。
本発明におけるハードコート層3には、光開始剤を配合すると好ましい。光開始剤は特に限定されるものではなく、紫外線等の活性エネルギーを照射した際に、ラジカルを発生する化合物(D)を用いることができる。例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチルー1−フェニルプロパンー1−オン、2−メチル[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパンー1−オン、2、2−ジメトキシー1、2−ジフェニルエタンー1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシー2−メチル1−プロパンー1−オン、2−ベンジルー2−ジメチルアミノー1−(4−モルフォリノフェニル)ブタンー1−オン、ビス(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2、4、4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が使用できる。
本発明において化合物(D)の配合量は、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(A)100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは1〜7重量部、更に好ましくは1〜5重量部とされる。0.1重量部未満の場合は、ハードコート層3の硬度が不十分となり、10重量部を越えるとハードコート膜にクラックが生じ易くなる場合がある。特に化合物(D)の配合量を1〜5重量部に設定すると、ハードコート層3が効率よ
く硬化し、クラックの発生を防ぐことができ好ましい。
く硬化し、クラックの発生を防ぐことができ好ましい。
ハードコート層3は化合物(A)と微粒子(B)と化合物(D)、場合によって化合物(C)を、適当な混合装置、例えば、ホモミキサー等を用いて適当な溶媒に溶解することによって調整することができる。
溶媒は特に限定されないが、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類などを例示することができる。また、濃度は、例えば固形分に対して10〜90%程度である。
ハードコート層3の基材への塗工方式は、例えば、スロットコータ、スピンコータ、ロールコータ、カーテンコータ、スクリーン印刷等の従来の塗工方式により塗工することができる。この時形成する被膜の膜厚は通常0.1〜50μm程度であり、好ましくは1〜30μmであり、更に好ましくは5〜20μmである。0.1μm未満では十分な鉛筆硬度は得られず、また50μmより厚い場合にはクラックが入りやすくなる。
ハードコート層3のほかに、透明導電層等を積層し、帯電防止効果を得てもよい。また、ハードコート層のほかに反射防止層を積層し、さらに反射防止効果を得てもよい。
本発明における反射防止層5は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの乾式製膜法、また、ダイコート法、グラビアコート法などの湿式製膜法により形成することができる。例えば、SiO2やMgF2、フッ素系合成樹脂等の低屈折率材料を用いて低屈折層を形成し反射防止層とすることができる。このとき、低屈折率層の膜厚dに低屈折率層の屈折率nを掛けた光学厚膜ndは、可視光の波長の1/4となるように設計される。また、反射防止層としては、低屈折率層単層構造以外に、低屈折率層と高屈折率層の繰り返し構造からなる積層構造とすることができる。
本発明における接着層4としては、透明性、耐熱性、接着性が良好なものが好ましく、次のようなものを用いる。例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネート系、ポリアミド系、セルロース系等の樹脂及びこれらの変性物の1種又は2種以上の混合物からなる樹脂。
接着層4の塗布方式は、前記樹脂を有機溶剤に溶解したコーティング剤をグラビアコーティング法、リバースロールコーティング法等を用いる。又、ポリアミド系、ポリエステル系等のホットメルト接着剤で接着層(4)を形成する場合には、ホットメルト用コーターや押出コーティング装置を用いる。又、ホットメルト接着層を形成する樹脂は、紫外線や電子線によってアフターキュアにより硬化し、接着性を増すものが好ましい。
以下、本発明を具体的実施例を挙げて説明する。
<実施例1>
基材(1)として厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを選び、片面上にアクリルシリコーン樹脂、トルエン、メチルイソブチルケトンからなる溶液をグラビアリバースコートにより塗工し、乾燥時5μmの厚さの離型層(2)を形成した。
基材(1)として厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを選び、片面上にアクリルシリコーン樹脂、トルエン、メチルイソブチルケトンからなる溶液をグラビアリバースコートにより塗工し、乾燥時5μmの厚さの離型層(2)を形成した。
次いで、ハードコート層(3)を形成するために、化合物(A)としてペンタエリスリ
トールトリアクリレート(日本化薬社製、カヤラッドPET−30)50重量部と、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート(共栄社製、ライトアクリレート1.6HX−A)20重量部と、化合物(C)としてγ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコン社製、KBM5103)30重量部と、微粒子(B)として平均粒径5.0μmのガラスフィラー(屈折率1.502)30重量部と、化合物(D)として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー製、イルガキュア184)5重量部を、メチルエチルケトン中に混合溶解した。そして、ロールコーターにて離型層(2)上に10μmの厚さに塗布し、オーブンにて溶媒除去後紫外線照射により硬化させ、屈折率1.500の防眩性ハードコート層(3)を得た。
トールトリアクリレート(日本化薬社製、カヤラッドPET−30)50重量部と、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート(共栄社製、ライトアクリレート1.6HX−A)20重量部と、化合物(C)としてγ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコン社製、KBM5103)30重量部と、微粒子(B)として平均粒径5.0μmのガラスフィラー(屈折率1.502)30重量部と、化合物(D)として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー製、イルガキュア184)5重量部を、メチルエチルケトン中に混合溶解した。そして、ロールコーターにて離型層(2)上に10μmの厚さに塗布し、オーブンにて溶媒除去後紫外線照射により硬化させ、屈折率1.500の防眩性ハードコート層(3)を得た。
続けて、ポリエステル樹脂、トルエン、メチルエチルケトンからなる溶液をリバースロールコーティング法にて連続的に塗布、乾燥し厚さ1μmの接着層(4)を形成して、本発明の転写用防眩性シートを得た。
<実施例2>
実施例1と同様に、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる基材(1)上に、アクリルシリコーン樹脂からなる厚さ5μmの剥離層(2)を形成した。そして、剥離層(2)上に、MgF2を真空蒸着法により100nm形成し、反射防止層(5)を形成した。そして、反射防止層(5)上に、実施例1と同様に、防眩性ハードコート層(3)を厚さ10μmとなるように形成し、さらに、ハードコート層上に厚さ1μmの接着層(4)を形成した。
実施例1と同様に、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる基材(1)上に、アクリルシリコーン樹脂からなる厚さ5μmの剥離層(2)を形成した。そして、剥離層(2)上に、MgF2を真空蒸着法により100nm形成し、反射防止層(5)を形成した。そして、反射防止層(5)上に、実施例1と同様に、防眩性ハードコート層(3)を厚さ10μmとなるように形成し、さらに、ハードコート層上に厚さ1μmの接着層(4)を形成した。
<比較例1>
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、ポリエステル樹脂トルエン、メチルエチルケトンからなる溶液をリバースロールコーティング法にて連続的に塗布、乾燥し厚さ1μmの実施例1と同様の接着層(4)を形成した。
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、ポリエステル樹脂トルエン、メチルエチルケトンからなる溶液をリバースロールコーティング法にて連続的に塗布、乾燥し厚さ1μmの実施例1と同様の接着層(4)を形成した。
実施例1、2で得られた転写用防眩性シートをガラス基板に接着層を介して貼り合わせ、その後ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、ガラス基板上に防眩性ハードコート層を形成した。得られた防眩性ハードコート層に対し、下記に示す評価方法に基づいて、鉛筆硬度、耐擦傷性、視感反射率について評価を行った。その結果を表1に示す。また、比較例1で得られたポリエチレンテレフタレートフィルムを接着層を介してガラス基板と貼り合わせ、下記に示す評価方法に基づいて、耐擦傷性、視感反射率について評価を行った。
[鉛筆硬度]
JIS K5400に準拠して行った。
JIS K5400に準拠して行った。
[耐擦傷性]
スチールウール(#0000)250gにて10往復擦傷し、傷の有無を目視にて確認した。
スチールウール(#0000)250gにて10往復擦傷し、傷の有無を目視にて確認した。
[視感反射率]
自動分光光度計(日立製作所製、U−4000)を用い、分光反射率から視感反射率(550nm)を測定した。なお、測定の際には塗布面と反対の面につや消し黒色塗料を塗布し、裏面側からの反射防止処置を行った。
自動分光光度計(日立製作所製、U−4000)を用い、分光反射率から視感反射率(550nm)を測定した。なお、測定の際には塗布面と反対の面につや消し黒色塗料を塗布し、裏面側からの反射防止処置を行った。
表1から、本発明の転写用防眩性シートを用いて防眩層を転写することにより、均一な
防眩処理を施し難い形状のディスプレイ画面等の物体に対しても、簡単に良好な防眩性と高コントラストを示す防眩処理が可能であった。
防眩処理を施し難い形状のディスプレイ画面等の物体に対しても、簡単に良好な防眩性と高コントラストを示す防眩処理が可能であった。
1…基材
2…離型層
3…ハードコート層
4…接着層
5…反射防止層
2…離型層
3…ハードコート層
4…接着層
5…反射防止層
Claims (2)
- 基材より、離型層、ハードコート層、接着層を順次積層した構成からなる防眩性ハードコート層を転写する転写用防眩性シートであって、
前記ハードコート層は、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(A)と、粒径1μm〜10μmの微粒子(B)を含み、かつ、該ハードコート層全体の屈折率と微粒子(B)の屈折率との差が0.01未満であることを特徴とする転写用防眩性シート。 - 反射防止層とハードコート層を転写する転写用防眩性シートであって、
前記離型層と前記ハードコート層の間に反射防止層を備えることを特徴とする請求項1記載の転写用防眩性シート。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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