JP2009059506A - 透明導電性被膜付基材および透明導電性被膜形成用塗布液 - Google Patents

透明導電性被膜付基材および透明導電性被膜形成用塗布液 Download PDF

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政幸 松田
Mitsuaki Kumazawa
光章 熊澤
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Abstract

【課題】無機酸化物系導電性粒子の使用量が少なくても高い導電性を有するとともにヘーズに優れ、基材との密着性に優れるとともに帯電防止性能に優れた透明導電性被膜付基材および該透明導電性被膜の形成に用いる塗布液を提供する。
【解決手段】基材と、基材上に設けられた透明導電性被膜とからなり、該透明導電性被膜が無機酸化物系導電性粒子とOH基を有する紫外線硬化樹脂マトリックス成分とを含んでなり、透明導電性被膜中の無機酸化物系導電性粒子の含有量が3〜30重量%の範囲にある透明導電性被膜付基材。無機酸化物系導電性粒子とOH基を有する紫外線硬化樹脂マトリックス形成成分と溶媒とからなる透明導電性被膜形成用塗布液。
【選択図】なし

Description

本発明は、基材上に無機酸化物系導電性粒子とOH基を有する紫外線硬化樹脂マトリックス成分とを含んでなる透明導電性被膜が形成された透明導電性被膜付基材および該透明導電性被膜の形成に用いる塗布液に関する。
さらに詳しくは、無機酸化物系導電性粒子の使用量が少なくても高い導電性を有するとともにヘーズに優れ、基材との密着性に優れるとともに帯電防止性能に優れた透明導電性被膜付基材および該透明導電性被膜の形成に用いる塗布液に関する。
従来より、陰極線管、蛍光表示管、液晶表示板等の表示パネルのような透明基材の表面の帯電防止を目的として、これらの表面に帯電防止機能を有する透明被膜を形成することが行われている。
例えば、マトリックス成分にSbドープ酸化錫、Snドープ酸化インジウムのような導電性酸化物粒子を配合した導電性被膜が知られている。しかしながら、帯電防止機能を高めるにはこれら導電性酸化物粒子を多く配合する必要があり、この場合、粒子によっては透明性が不充分になったり着色することがあり、またヘーズが悪化したり、基材との密着性、膜強度等の他、経済性に問題があった。
また、帯電防止機能に加え、電磁波遮蔽機能を持たせるためにAgなどの金属微粒子を含む導電性被膜形成用塗布液を用いて基材の表面に金属微粒子含有被膜を形成する方法がある。この方法では、金属微粒子含有被膜形成用塗布液として、コロイド状の金属微粒子が極性溶媒に分散したものが用いられている。このような塗布液では、コロイド状金属微粒子の分散性を向上させるために、金属微粒子表面がポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンまたはゼラチンなどの有機系安定剤で表面処理されている。
しかしながら、このような金属微粒子含有被膜形成用塗布液を用いて形成された導電性被膜は、被膜中で金属微粒子同士が安定剤を介して接触するため、粒界抵抗が大きく、被膜の表面抵抗が低くならないことがあった。このため、製膜後、400℃程度の高温で焼成して安定剤を分解除去する必要となるが、安定剤の分解除去をするため高温で焼成すると、金属微粒子同士の融着や凝集が起こり、導電性被膜の透明性やへーズが低下するという問題があった。また、陰極線管などの場合は、高温に晒すと劣化してしまうという問題もあった。さらに従来のAg等の金属微粒子を含む透明導電性被膜では、金属が酸化されたり、イオン化による粒子成長したり、また場合によっては腐食が発生することがあり、塗膜の導電性や光透過率が低下し、表示装置が信頼性を欠くという問題があった。
また、上記した導電性金属微粒子、導電性酸化物微粒子を用いた従来の導電性被膜は可撓性がなく、またこのようなナノサイズのゾル粒子を用いると粒子によっては均一に分散できず、不安定で凝集して沈降することがあり、得られる導電性被膜の外観が低下(筋、傷の発生)したり、透明性が不充分となったりすることがあった。
本発明者らは鋭意検討したところ、マトリックス成分としてOH基を有する紫外線硬化樹脂を用い、導電性微粒子として平均粒子径の小さな無機酸化物系導電性粒子を用いるこ
とによって無機酸化物系導電性粒子の含有量が少ないにも拘わらず表面抵抗値の低い導電性被膜が得られることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は以下に示される。
[1]基材と、基材上に設けられた透明導電性被膜とからなり、
該透明導電性被膜が無機酸化物系導電性粒子とOH基を有する紫外線硬化樹脂マトリックス成分とを含んでなり、
透明導電性被膜中の無機酸化物系導電性粒子の含有量が3〜30重量%の範囲にある透明導電性被膜付基材。
[2]前記透明導電性被膜の表面抵抗値が106〜1012Ω/□の範囲にある[1]の透明導電
性被膜付基材。
[3]前記無機酸化物系導電性粒子が、平均粒子径が2〜30nmの範囲にある単分散粒子
または平均粒子径が2〜50nmの範囲にある一次粒子が3〜30個鎖状に連結した鎖状粒子である[1]または[2]の透明導電性被膜付基材。
[4]前記無機酸化物系導電性粒子が酸化スズ、Sbドープ酸化スズ(ATO)、Fドープ
酸化スズ、Pドープ酸化スズ、酸化インジウム、Snドープ酸化インジウム(ITO)、Fドープ酸化インジウム、Sb2、低次酸化チタンから選ばれる1種以上である[1]〜[3]の透明導電性被膜付基材。
[5]前記透明導電性被膜上に反射防止膜が設けられている[1]〜[4]の透明導電性被膜付基
材。
[6]無機酸化物系導電性粒子とOH基を有する紫外線硬化樹脂マトリックス形成成分と溶
媒とからなる透明導電性被膜形成用塗布液。
[7]前記無機酸化物系導電性粒子が、平均粒子径が2〜30nmの範囲にある単分散粒子
(一次粒子)または平均粒子径が2〜50nmの範囲にある一次粒子が3〜30個鎖状に連結した鎖状粒子である[6]の透明導電性被膜形成用塗布液。
[8]前記無機酸化物系導電性粒子が酸化スズ、Sbドープ酸化スズ(ATO)、Fドープ
酸化スズ、Pドープ酸化スズ、酸化インジウム、Snドープ酸化インジウム(ITO)、Fドープ酸化インジウム、Sb、低次酸化チタンから選ばれる1種以上である[6]
または[7]の透明導電性被膜形成用塗布液。
本発明によれば、表面抵抗値が低く、透明性、ヘーズ、基材との密着性、膜強度等に優れ、さらに経済性にも優れた透明導電性被膜付基材が提供される。
以下、本発明について具体的に説明する。
まず、本発明に係る透明導電性被膜付基材について具体的に説明する。
透明導電性被膜付基材
本発明に係る透明導電性被膜付基材は、基材と、基材上に設けられた透明導電性被膜とからなる。
基材
基材としては、ガラス、プラスチック、セラミックなどからなるフィルム、シートあるいはその他の成形体が挙げられる。
プラスチック基材ではポリカーボネート、アクリル樹脂、PET、TAC等のプラスチックシート、プラスチックフィルム等、プラスチックパネル等が挙げられる。
無機酸化物系導電性粒子
本発明に用いる無機酸化物系導電性粒子としては従来公知の無機酸化物系導電性粒子を用いることができるが、酸化スズ、Sbドープ酸化スズ(ATO)、Fドープ酸化スズ、Pドープ酸化スズ、酸化インジウム、Snドープ酸化インジウム(ITO)、Fドープ酸
化インジウム、Sb、低次酸化チタンから選ばれる1種または2種以上であることが好ましい。これらの無機酸化物系導電性粒子は、導電性が高く、平均粒子径が300nm以下であれば透明な導電性被膜を得ることができる。
本発明では、無機酸化物系導電性粒子の平均粒子径が2〜30nm、好ましくは5〜25nmの範囲にある単分散粒子(以下、一次粒子ということがある。)または平均粒子径が2〜50nm、好ましくは2〜30nmの範囲にある一次粒子が3〜30個、好ましくは4〜30個鎖状に連結した鎖状粒子を用いることが好ましい。平均粒子径は、透過型電子顕微鏡写真(TEM)を撮影し、100個の鎖状粒子について、一次粒子の粒子径を測定し、その平均値として求める。また、連結数は100群の鎖状粒子(鎖状になったものを1群とする)について連結数を求め、その平均値として求める。
前記単分散粒子を後述するOH基を有する紫外線硬化樹脂マトリックス成分と組み合わせて用いると、透明導電性被膜中の無機酸化物系導電性粒子の含有量が低くても高い導電性が得られ、帯電防止性能に優れ、且つ、透明性、ヘーズ、基材との密着性等に優れた透明導電性被膜付基材を得ることができる。この理由は、必ずしも明らかではないが、透明被膜中の無機酸化物系導電性粒子の観察により、単分散粒子が鎖状に連結していることが認められる。このことから、前記効果はOH基を有する紫外線硬化樹脂マトリックス成分中では前記単分散粒子が鎖状に連結して導電パス(回路)を形成しているためと考えられる。さらに、紫外線硬化樹脂のOH基が無機酸化物系導電性粒子との組合せにより、プロトン電導性を有するようになったとも推測される。
無機酸化物系導電性粒子の一次粒子の平均粒子径が小さい場合は一次粒子が凝集し易いために鎖状になりにくく、平均粒子径が大きすぎると、互いに付着したり、凝集しにくいために単分散のままの粒子が多く、即ち鎖状になりにくいため充分な導電性の向上が得られない場合がある。
また、鎖状粒子の場合、構成する一次粒子の平均粒子径が小さい場合、粒子が凝集する傾向があり選択的に鎖状粒子を得ることが困難である。一次粒子の平均粒子径が大きすぎると、鎖状粒子が得にくくなるとともに、同一含有量では鎖状粒子の数が減少することになり、すなわち、導電パスが減少し、充分な導電性が得られないことがある。鎖状粒子の一次粒子の連結数は少ないと、即ち2個の場合、透明導電性被膜中で単分散粒子を用いた場合のように長く鎖状化することもなく、導電パスが短いために充分な導電性が得られない場合がある。また、連結数が前記範囲を越えて大きくすることは困難である。なお、連結数を多くする場合、透明導電性被膜中で鎖状化する単分散粒子を用いる方が経済的にも有利な場合がある。
このような無機酸化物系導電性粒子の透明導電性被膜中の含有量は無機酸化物系導電性粒子の種類、形状等によっても異なるが3〜30重量%、さらには5〜25重量%の範囲にあることが好ましい。
無機酸化物系導電性粒子の含有量が少ないと、充分な導電性が得られず、得られる透明導電性被膜付基材の帯電防止性能が不充分となることがあり、多すぎても、透明性が不充分になったり、無機酸化物系導電性粒子の色で被膜が着色することがあり、また、ヘーズが悪化したり基材との密着性が不充分となり、さらに導電性の向上効果も小さくなり経済性が低下することがある。
なお、本発明に用いる鎖状の無機酸化物系導電性粒子は、本願出願人の出願による特開2006−339113号公報に開示した方法によって得ることができる。なお、ここで得られる無機酸化物系導電性粒子は特定の有機ケイ素化合物で一次粒子が接合されるとと
もに処理されているのでマトリックス成分への分散性に優れ、好適に用いることができる。また、別の方法としては、無機酸化物系導電性粒子分散液を、必要に応じて濃度、pH等を調整し、100℃以上の温度で加熱熟成することによっても得ることができる。
本発明に用いる無機酸化物系導電性粒子の一次粒子、鎖状粒子は従来公知の有機ケイ素化合物、シランカップリング剤等で表面処理されていることが好ましい。
無機酸化物系導電性粒子の表面処理は従来公知の方法を採用することができ、例えば、無機酸化物系導電性粒子のアルコール分散液に有機ケイ素化合物を所定量加え、これに水を加え、必要に応じて有機ケイ素化合物の加水分解用触媒として酸またはアルカリを加え、有機ケイ素化合物を加水分解する。この時の有機ケイ素化合物は、無機酸化物系導電性粒子のOH基を有する紫外線硬化樹脂マトリックス成分への分散性を向上することができ、かつ、導電性を大きく阻害しない範囲で少なく使用することが好ましい。
処理量は、有機ケイ素化合物をRn-SiX4-n(R:炭化水素基、X:アルコキシ基等、n:0〜3の整数)で表したとき、処理して得られる無機酸化物系導電性粒子中にRn-SiO(4-n)/2として概ね0.01〜30重量%、さらには0.02〜15重量%の範囲にある
ことが好ましい。前記式で表される有機ケイ素化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル-3,3,3−トリフル
オロプロピルジメトキシシラン、β−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシメチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシメチルトリエキシシラン、γ-グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシエチルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(β−グリシドキシエトキシ)プロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシメチルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシメチルトリエキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシエチルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシエチルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピル
トリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピル
トリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラオクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、3-ウレイドイソプロピルプロピルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリメトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ-アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキ
シシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシラノール、メチルトリクロロシラン等が挙げられる。
なお、本発明の無機酸化物系導電性粒子の一次粒子の平均粒子径、連結数は透過型電子顕微鏡写真を撮影し、100個の粒子について測定し、この平均値として測定することができる。
マトリックス成分
本発明のマトリックス成分にはOH基を有する紫外線硬化樹脂を用いる。OH基を有す
る紫外線硬化樹脂を用いると他のマトリックス成分を用いた場合に比して透明導電性被膜の導電性が高く、帯電防止性能に優れた透明導電性被膜付基材を得ることができる。また、導電性が同じであれば無機酸化物系導電性粒子の含有量を低減することができ、経済性が向上するとともに、透明導電性被膜の強度、透明性等に優れた透明導電性被膜付基材を得ることができる。
導電性が高くなる理由については明らかではないが、前記したように単分散粒子が鎖状に連結して導電パス(回路)を形成すること、あるいはOH基がプロトン電導性を発現することにより、帯電防止性能に優れ、且つ、透明性、ヘーズ、基材との密着性に優れた透明導電性被膜付基材を得ることができると考えられる。また、予め鎖状の無機酸化物系導電性粒子を用いても導電性が向上するが、紫外線硬化樹脂のOH基がプロトン電導性を発現するためと考えられる。
このようなOH基を有する紫外線硬化樹脂としては、2−ヒドロキシエチルメタクレート、2−ヒドロキシプロピルメタクレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクレート、2−ヒドロキシブチルアクレート、2−ヒドロキシ3フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルアクリレート、グリセリンジメタクレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−メタクリロイロキシエチル2ヒドロキシプロピルフタレート、2−アクロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、エポライト40Eメタクリル酸付加物、エポライト70Pアクリル酸付加物、エポライト200Pアクリル酸付加物、エポライト80MFアクリル酸付加物、エポライト3002メタクリル酸付加物、エポライト3002アクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルメタクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物およびこれらの混合物あるいはこれら樹脂の2種以上の共重合体や変性体等が挙げられる。なお、被膜中ではかかる紫外線硬化樹脂は、硬化物なっており、重合体となっている。
透明導電性被膜中のOH基を有する紫外線硬化樹脂マトリックス成分の含有量は固形分として70〜97重量%、さらには75〜95重量%の範囲にあることが好ましい。
紫外線硬化樹脂マトリックス成分の含有量が少ないと、無機酸化物系導電性粒子が多くなるため透明性が不充分になったり、無機酸化物系導電性粒子の色で被膜が着色することがあり、また、ヘーズが悪化したり基材との密着性が不充分となるとなことがある。紫外線硬化樹脂マトリックス成分の含有量が多すぎると、無機酸化物系導電性粒子の含有量が3重量%未満となり、充分な導電性が得られず、得られる透明導電性被膜付基材の帯電防止性能が不充分となることがある。
本発明の透明導電性被膜には、OH基を有する紫外線硬化樹脂に加えて、アミノ基、スルホ基、カルボシル基等の親水性官能基を有する紫外線硬化樹脂を混合して用いることができる。
具体的には、ジエチルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメテクリレート、イソデシルメテクリレート、n-ラウリルアクリレート、n−ステアリルアクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジメタクリレート、ウレタンアクリレートおよびこれらの混合物あるいはこれら樹脂の2種以上の共重合体や変性体等が挙げられる。
アミノ基、スルホ基、カルボシル基等の親水性官能基を有する紫外線硬化樹脂を、OH基を有する紫外線硬化樹脂と混合して用いる場合、マトリックス成分中の50重量%以上、さらには75重量%以上がOH基を有する紫外線硬化樹脂となるように用いる。マトリックス成分中のOH基を有する紫外線硬化樹脂の割合が50重量%未満の場合は導電性が不充分になる傾向がある。
本発明の透明導電性被膜の表面抵抗値は106〜1012Ω/□、さらには106〜1011Ω/□の範囲にあることが好ましい。透明導電性被膜の表面抵抗値が前記範囲下限よりも小さいものは、得ること自体が困難であり、また得られたとしても、無機酸化物系導電性粒子を多く使用する必要があり、透明性、ヘーズ、基材との密着性等が不充分となることがある。表面抵抗値が高すぎると帯電防止性能が不充分となる。
また、透明導電性被膜の膜厚は0.5〜10μm、さらには1〜8μmの範囲にあることが好ましい。透明導電性被膜の膜厚が0.5μm未満の場合は、充分な帯電防止性能や、耐擦傷性が得られない場合がある。透明導電性被膜の膜厚が10μmを越えると、透明導電性被膜にクラックを生じたり、基材がプラスチック等の場合はカーリング(湾曲あるいは反り)を生じる場合がある。
本発明の透明導電性被膜付基材の透明導電性被膜上には透明導電性被膜よりも屈折率の低い反射防止膜が設けられていることが好ましい。反射防止膜としては、従来公知の反射防止膜を設けることができ、例えば、シリカ微粒子等の低屈折率微粒子を含む塗布液を基材表面に塗布して、反射防止膜を形成する方法が知られている(たとえば、特開平7-1
33105号公報など参照)が、本発明では前記透明導電性被膜上に塗布液を塗布し、乾燥し、硬化することによって形成することができる。反射防止膜の膜厚は、通常50〜300nm、さらには80〜200nmの範囲にあることが好ましい。
さらに、反射防止性能を高めるために反射防止膜の下層に高屈折率の微粒子等を含む高屈折率膜を形成することもできる。
このような透明導電性被膜は下記の塗布液を基材表面に塗布した後、乾燥・硬化処理を行うことによって形成することができる。
つぎに、本発明に係る透明導電性被膜形成用塗布液について説明する。
透明導電性被膜形成用塗布液
発明に係る透明導電性被膜形成用塗布液は、無機酸化物系導電性粒子とOH基を有する紫外線硬化樹脂マトリックス形成成分と溶媒とからなることを特徴としている。
無機酸化物系導電性粒子
無機酸化物系導電性粒子としては前記した粒子が用いられる。
マトリックス形成成分
マトリックス形成成分としては前記したOH基を有する紫外線硬化樹脂が用いられ、硬化前のモノマーやプレポリマーが用いられる。なお、OH基を有する紫外線硬化樹脂に加えて、前記したアミノ基、スルホ基、カルボシル基等の親水性官能基を有する紫外線硬化樹脂(同様に硬化前のモノマーやプレポリマー)を混合して用いることができる。また、重合開始剤や安定剤などが含まれていても良い。重合開始剤や安定剤としては公知のものを特に制限なく使用することができる。
溶媒
溶媒としては、無機酸化物系導電性粒子を分散でき、マトリックス形成成分を溶解または分散できれば特に制限はないが、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール
、2-プロパノール(IPA)、ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコールなどのアルコール類、エチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのグリコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプルピル、酢酸プルピル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル、酢酸イソペンチル、酢酸ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸シクロヘキシル、エチレングリコールモノアセタートなどのエステル類;ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールイソプルピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プルピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ブチルメチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ジプロピルケトン、メチルペンチルケトン、ジイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステルなどのケトン類などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上混合して使用してもよい。
組成
透明導電性被膜形成用塗布液中の無機酸化物系導電性粒子とOH基を有する紫外線硬化樹脂の合計濃度は固形分として3〜50重量%、さらには5〜40重量%の範囲にあることが好ましい。合計濃度が低い場合は、膜厚が薄くなることがあり、充分な耐擦傷性が得られないことがある。合計濃度が高すぎると、塗布液の粘度が高く流動性が低下し、塗工性が問題となることがあり、また、塗布液中のマトリックス形成成分、無機酸化物系導電性粒子の分散性が低下し、均一な膜厚が得られにくく、塗布ムラなどの外観不良が起こることがある。
また、この時、透明導電性被膜形成用塗布液中の無機酸化物系導電性粒子の濃度は、得られる透明導電性被膜中の無機酸化物系導電性粒子の含有量が3〜30重量%、さらには5〜25重量%の範囲となるように用いる。またOH基を有する紫外線硬化樹脂の濃度が固形分として70〜97重量%、さらには75〜95重量%の範囲となるように用いる。
本発明に係る透明被膜付基材は、以上の透明導電性被膜形成用塗布液を基材上に塗布し、乾燥し、硬化させることによって製造することができる。
具体的には、透明導電性被膜形成用塗布液をディップ法、スプレー法、スピナー法、ロールコート法、バーコート法、スリットコーター印刷法、グラビア印刷法、マイクログラビア印刷法等の周知の方法で基材に塗布し、常温〜約90℃の範囲の温度で乾燥し、100〜1000mJ/cm紫外線照射によって硬化させることによって透明被膜を形成することができる。
また、必要に応じてマトリックス形成成分の硬化処理を行ってもよい。
例えば、透明導電性被膜形成用塗布液を塗布して形成した被膜を、乾燥時、または乾燥後に、150℃以上で加熱するか、未硬化の被膜に可視光線よりも波長の短い紫外線、電子線、X線、γ線などの電磁波を照射する。このようにすると、マトリックス形成成分の硬化が促進され、得られる被膜の硬度が高くなる。
上記のような方法によって形成された透明導電性被膜の膜厚は0.5〜10μm、さらには1〜8μmの範囲が望ましく、この範囲の膜厚であれば帯電防止性に優れ、基材との密着性、透明性、ヘーズにも優れ、クラックの無い透明導電性被膜付基材を得ることができる。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
無機酸化物系導電性粒子(1)分散液の調製
純水800gに苛性カリ(旭硝子(株)製:純度85%)25gを溶解した溶液中に三酸化アンチモン(日本精鉱(株)製;PATOX-K 純度98.5%)50gを懸濁した。こ
の懸濁液を95℃に加熱し、次いで、過酸化水素水(林純薬(株)製:特級、濃度35重量%)15gを純水50gで希釈した水溶液を、9時間で添加し、三酸化アンチモンを溶解し、その後、11時間熟成した。ついで、冷却後、得られた溶液から800gをとり、この溶液を純水4800gで希釈した後、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:pk−216)でPHが3.5になるまで処理して脱イオンを行った。脱イオンして得られた溶液を温度70℃で10時間熟成した後、限外膜で濃縮して固形分濃度14%の五酸化アンチモンからなる無機酸化物系導電性粒子(1)分散液を調製した。この無機酸化物系導電性
粒子(1)分散液のPHは4.0であった。無機酸化物系導電性粒子(1)の平均粒子径は20nmであった。
次いで、無機酸化物系導電性粒子(1)分散液100gを25℃に調整し、テトラエトキ
シシラン(多摩化学(株)製:正珪酸エチル、SiO成分28.8重量%)2.5gを3分で添加した後、30分攪拌を行った。その後エタノ−ル100gを1分かけて添加し、50℃に30分間で昇温、3時間過熱処理を行った。このときの固形分濃度は7重量%であった。
次いで限外濾過膜にて分散媒の水、エタノ−ルをエタノ−ルに置換し、固形分濃度30重量%の有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系導電性粒子(1)分散液を調製した

透明導電性被膜形成用塗布液(1)の調製
この有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系導電性粒子(1)分散液100gとO
H基を有する紫外線硬化樹脂ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート(新中村化学工業(株)製:NKオリゴEA-5821)170gに光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)8.5gおよび溶媒イソプロパノ−ル248.2g、イソプ
ルピルグリコール70g、ブチルセロソルブ70gとを充分に混合して透明導電性被膜形成用塗布液(1)を調製した。
透明導電性被膜付基材(1)の調製
透明導電性被膜形成用塗布液(1)を、PETフィルム(東洋紡(株)製A−4300厚さ
:188μm、屈折率:1.65、基材全光線透過率90.0%、ヘーズ0.6%)にバ
ーコーター法(#10)で塗布し、70℃で120秒間乾燥した後、高圧水銀灯で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させて透明導電性被膜付基材(1)を作製した。このときの透明導電性被膜の膜厚は3μmであった。
得られた透明導電性被膜付基材(1)の表面抵抗を表面抵抗計(三菱油化(株)製:LORESTA
)で測定し、全光線透過率およびヘーズをヘーズメーター(日本電色(株)製:NDH2000)により測定し、また着色の有無を観察し、結果を表1に示した。さらに、密着性、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示す。
着色
透明導電性被膜付基材(1)に蛍光灯の光をあて、目視で透過での着色の有無を観察した
。結果を表1に示す。
評価基準:
無色透明で着色が全く認められない:◎
ごく薄く着色が僅かに認められる :○
薄く着色が認められる :△
濃く着色が認められる :×
密着性
透明導電性被膜付基材(1)の表面にナイフで縦横1mmの間隔で11本の平行な傷を付
け100個の升目を作り、これにセロハンテ−プを接着し、ついで、セロハンテ−プを剥離したときに被膜が剥離せず残存している升目の数を、以下の4段階に分類することにより密着性を評価した。結果を表1に示す。
残存升目の数100個 :◎
残存升目の数90〜99個 :○
残存升目の数85〜89個 :△
残存升目の数84個以下 :×
耐擦傷性の測定
#0000スチールウールを用い、荷重1000g/cm2で50回摺動し、膜の表面
を目視観察し、以下の基準で評価し、結果を表1に示した。
評価基準:
筋条の傷が認められない :◎
筋条に傷が僅かに認められる:○
筋条に傷が多数認められる :△
面が全体的に削られている :×
[実施例2]
透明導電性被膜形成用塗布液(2)の調製
実施例1と同様にして調製した固形分濃度30重量%の有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系導電性粒子(1)分散液33.3gとOH基を有する紫外線硬化樹脂ジエチ
レングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート(新中村化学工業(株)製:NKオリゴEA-5821)190gとに光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)9.
5gおよび溶媒イソプロパノ−ル293.9g、イソプルピルグリコール70g、ブチルセロソルブ70gとを充分に混合して透明導電性被膜形成用塗布液(2)を調製した。
透明導電性被膜付基材(2)の調製
実施例1において、透明導電性被膜形成用塗布液(2)を用いた以外は同様にして、透明
導電性被膜付基材(2)を作製した。このときの透明導電性被膜の膜厚は3μmであった。
得られた透明導電性被膜付基材(2)の表面抵抗、全光線透過率およびヘーズ、着色の有無
、密着性、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示す。
[実施例3]
透明導電性被膜形成用塗布液(3)の調製
実施例1と同様にして調製した固形分濃度30重量%の有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系導電性粒子(1)分散液166.7gとOH基を有する紫外線硬化樹脂ジエ
チレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート(新中村化学工業(株)製:NKオリゴEA-5821)150gとに光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)7
.5gおよび溶媒イソプロパノ−ル202.5g、イソプルピルグリコール70g、ブチルセロソルブ70gとを充分に混合して透明導電性被膜形成用塗布液(3)を調製した。
透明導電性被膜付基材(3)の調製
実施例1において、透明導電性被膜形成用塗布液(3)を用いた以外は同様にして、透明
導電性被膜付基材(3)を作製した。このときの透明導電性被膜の膜厚は3μmであった。
得られた透明導電性被膜付基材(3)の表面抵抗、全光線透過率およびヘーズ、着色の有
無、密着性、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示す。
[実施例4]
無機酸化物系導電性粒子(2)分散液の調製
硝酸インジウム79.9gを純水686.0gに溶解して得られた溶液と錫酸カリウム12.7gを濃度10重量%の水酸化カリウム溶液に溶解して得られた溶液とを調製し、これらの溶液を、50℃に保持された1,000gの純水に2時間かけて添加した。この間、系内のpHを11に保持した。得られたSnドープ酸化インジウム前駆体水酸化物分散液から生成した沈殿物を濾別、洗浄した後再び水に分散させて固形分濃度10重量%の金属酸化物前駆体水酸化物分散液を調製した。この分散液を、温度100℃で噴霧乾燥し
て金属酸化物前駆体水酸化物粉体を調製した。上記粉体を、窒素ガス雰囲気下、550℃で2時間加熱処理することにより、Snドープ酸化インジウム(ITO)粉末を得た。
この粉末60gを濃度が30重量%となるように純水に分散させ、さらに硝酸水溶液でpHを3.5に調整した後、この混合液を30℃に保持しながらサンドミルで、3時間粉砕してゾルを調製した。
次に、このゾルをイオン交換樹脂でpHが4.0になるまで処理して硝酸イオンを除去し、純水を加えて濃度20重量%のSnド−プ酸化インジウムからなる無機酸化物系導電性粒子(2)分散液を調製した。この無機酸化物系導電性粒子(2)分散液のPHは4.5であった。無機酸化物系導電性粒子(2)の平均粒子径は30nmであった。
次いで、濃度20重量%の無機酸化物系導電性粒子(2)分散液100gを25℃に調整
し、ビニルトリメトキシシラン(信越化学(株)製:KBM−1003、SiO成分41.8重量%)3.0gを3分で添加した後、30分攪拌を行った。その後エタノ−ル100gを1分かけて添加し、50℃に30分間で昇温、3時間過熱処理を行った。このときの固形分濃度は10重量%であった。
次いで限外濾過膜にて分散媒の水、エタノ−ルをエタノ−ルに置換し、固形分濃度30重量%の有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系導電性粒子(2)分散液を調製した

透明導電性被膜形成用塗布液(4)の調製
実施例1において、無機酸化物系導電性粒子(2)分散液を用いた以外は同様にして透明
導電性被膜形成用塗布液(4)を調製した。
透明導電性被膜付基材(4)の調製
実施例1において、透明導電性被膜形成用塗布液(4)を用いた以外は同様にして、透明
導電性被膜付基材(4)を作製した。このときの透明導電性被膜の膜厚は3μmであった。
得られた透明導電性被膜付基材(4)の表面抵抗、全光線透過率およびヘーズ、着色の有無
、密着性、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示す。
[実施例5]
無機酸化物系導電性粒子(3)分散液の調製
錫酸カリウム150.0gを純水430gに溶解して溶液を調製した。調製した溶液を12時間かけて、60℃、攪拌下の純水800gと硝酸アンモニウム1.3gと15%アンモニア水2.0gを溶解した混合液中に添加して加水分解を行った。このとき10%硝酸溶液をPH9.0に保つよう同時に添加した。生成した沈殿を濾別・洗浄した後、再び水に分散させて固形分濃度20重量%の金属酸化物前駆体水酸化物分散液200gを調製した。
この分散液に85%リン酸溶液3.2gを添加し30分攪拌を行った後、温度100℃で噴霧乾燥して金属酸化物前駆体水酸化物粉体を調製した。上記粉体を、空気雰囲気下、650℃で2時間加熱処理することによりリンド−プ酸化錫(PTO)粉末を得た。
この粉末60gを濃度4.3重量%の水酸化カリウム水溶液140gに分散させ、分散液を30℃に保持しながらサンドミルで3時間粉砕してゾルを調製した。
次いで、このゾルをイオン交換樹脂でPHが3.3になるまで脱アルカリの処理を行い、純水を加えて濃度20重量%のリンド−プ酸化錫微粒子からなる無機酸化物系導電性粒子(3)分散液を調製した。この無機酸化物系導電性粒子(3)分散液のPHは3.6であった。また無機酸化物系導電性粒子(3)の平均粒子径は10nmであった。
次いで、無機酸化物系導電性粒子(3)分散液100gを25℃に調整し、テトラエトキ
シシラン(多摩化学(株)製:正珪酸エチル、SiO成分28.8重量%)3.5gを3分で添加した後、30分攪拌を行った。その後エタノ−ル100gを1分かけて添加し、50℃に30分間で昇温、2時間過熱処理を行った。その後、γ-メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製:KBM-503、SiO成分81.9重
量%)1.22gを3分で添加した後、3時間過熱処理を行った。このときの固形分濃度は11重量%であった。
次いで限外濾過膜にて分散媒の水、エタノ−ルをエタノ−ルに置換し、固形分濃度30重量%の有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系導電性粒子(3)分散液を調製した

透明導電性被膜形成用塗布液(5)の調製
この有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系導電性粒子(3)分散液100gとO
H基を有する紫外線硬化樹脂ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテルアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴEA-5323)136gとカルボシル基を有する紫外線硬化樹
脂ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートDPE-3A)17gとカルボシル基を有する紫外線硬化樹脂1.6ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬(株)製:カヤラッドKS-HDDA)17gに光開始剤(チバスプシャリティ(株)
製イルガキュア184)8.5gおよび溶媒イソプロパノ−ル248.2g、イソプルピルグリコール70g、ブチルセロソルブ70gとを充分に混合して透明導電性被膜形成用塗布液(5)を調製した。
透明導電性被膜付基材(5)の調製
実施例1において、透明導電性被膜形成用塗布液(5)を用いた以外は同様にして、透明
導電性被膜付基材(5)を作製した。このときの透明導電性被膜の膜厚は3μmであった。
得られた透明導電性被膜付基材(5)の表面抵抗、全光線透過率およびヘーズ、着色の有無
、密着性、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示す。
[実施例6]
無機酸化物系鎖状導電性粒子(4)分散液の調製
錫酸カリウム130gと酒石酸アンチモニルカリウム30gを純水400gに溶解した混合溶液を調製した。この調製した溶液を12時間かけて、60℃、攪拌下の硝酸アンモニウム1.0gと15%アンモニア水12gを溶解した純水1000g中に添加して加水分解を行った。このとき10%硝酸溶液をPH9.0に保つよう同時に添加した。生成した沈殿物を濾別洗浄した後、再び水に分散させて固形分濃度20重量%の金属酸化物前駆体水酸化物分散液を調製した。
この分散液を温度100℃で噴霧乾燥して金属酸化物前駆体水酸化物粉体を調製した。この粉体を空気雰囲気下、550℃で2時間加熱処理することによりSbド−プ酸化錫(ATO)粉末を得た。
この粉末60gを濃度4.3重量%の水酸化カリウム水溶液140gに分散させ、分散液を30℃に保持しながらサンドミルで3時間粉砕してゾルを調製した。
次に、このゾルをイオン交換樹脂でPHが3.0になるまで脱アルカリイオン処理を行い、ついで、純水を加えて固形分濃度20重量%のSbドープ酸化スズ微粒子からなる無機酸化物系導電性粒子(4)分散液を調製した。この無機酸化物系導電性粒子(4)分散液のPHは3.3であった。また無機酸化物系導電性粒子(4)の平均粒子径は10nmであった
次いで、無機酸化物系導電性粒子(4)分散液100gを25℃に調整し、テトラエトキ
シシラン(多摩化学(株)製:正珪酸エチル、SiO濃度28.8重量%)4.0gを3分で添加した後、30分攪拌を行った。その後エタノール100gを1分かけて添加し、50℃に30分間で昇温、15時間過熱処理を行った。このときの固形分濃度は10重
量%であった。
次いで限外濾過膜にて分散媒の水、エタノ−ルをエタノ−ルに置換し、固形分濃度30重量%の有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系鎖状導電性粒子(4)分散液を調製
した。
無機酸化物系鎖状導電性粒子(4)を構成する無機酸化物系導電性粒子の平均連結数は5
個であった。
透明導電性被膜形成用塗布液(6)の調製
この有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系鎖状導電性粒子(4)分散液100g
とOH基を有する紫外線硬化樹脂2ヒドロキシ3アクリロイロキシプロピルメタクレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートG-201P)102gとカルボシル基を有する紫外線硬化樹脂ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートDPE-6A)51gとカルボシル基を有する紫外線硬化樹脂1.6ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬(株)製:カヤラッドKS-HDDA)17gに光開始剤(チバスプシ
ャリティ(株)製イルガキュア184)8.5gおよび溶媒イソプロパノ−ル248.2g、イソプルピルグリコール70g、ブチルセロソルブ70gとを充分に混合して透明導電性被膜形成用塗布液(6)を調製した。
透明導電性被膜付基材(6)の調製
実施例1において、透明導電性被膜形成用塗布液(6)を用いた以外は同様にして、透明
導電性被膜付基材(6)を作製した。このときの透明導電性被膜の膜厚は3μmであった。
得られた透明導電性被膜付基材(6)の表面抵抗、全光線透過率およびヘーズ、着色の有
無、密着性、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示す。
[実施例7]
無機酸化物系鎖状導電性粒子(5)分散液の調製
実施例6と同様にして、Sbド−プ酸化錫粉末を調製した。この粉末60gを濃度4.3重量%の水酸化カリウム水溶液140gに分散させ、分散液を30℃に保持しながらサンドミルで3時間粉砕してゾルを調製した。次に、このゾルをイオン交換樹脂でPHが3.0になるまで脱アルカリの処理を行い、濃度30重量%のSbドープ酸化錫微粒子からなる無機酸化物系導電性粒子(5)分散液を調製した。この無機酸化物系導電性粒子(5)分散液のPHは3.2であった。また無機酸化物系導電性粒子(5)の平均粒子径は10nmで
あった。
次いで、濃度30重量%の無機酸化物系導電性粒子(5)分散液100gを25℃に調整
し、テトラエトキシシラン(多摩化学(株)製:正珪酸エチル、SiO濃度28.8重量%)4.0gを3分で添加した後、30分攪拌を行った。その後エタノ−ル100gを1分かけて添加し、50℃に30分間で昇温、15時間過熱処理を行った。このときの固形分濃度は15重量%であった。
次いで限外濾過膜にて分散媒の水、エタノ−ルをエタノ−ルに置換し、固形分濃度30重量%の有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系鎖状導電性粒子(5)分散液を調製
した。
無機酸化物系鎖状導電性粒子(5)を構成する無機酸化物系導電性粒子(5)の平均連結数は10個であった。
透明導電性被膜形成塗布液(7)の調製
実施例6において、鎖状導電性微粒子(7)分散液を用いた以外は同様にして透明導電性
被膜形成用塗布液(7)を調製した。
透明導電性被膜付基材(7)の調製
実施例1において、透明導電性被膜形成用塗布液(7)を用いた以外は同様にして透明導
電性被膜付基材(7)を作成した。
得られた透明導電性被膜付基材(7)について、表面抵抗値、全光線透過率、ヘ−ズ、
反射率、密着性および鉛筆硬度を測定し、結果を表1に示す。
[実施例8]
反射防止膜形成塗布液(L-1)の調製
中空シリカ微粒子分散液(触媒化成工業(株)製:カタロイド特殊品、平均粒子径60
nm、固形分20.5重量%、IPA分散品、粒子屈折率1.20)100gにメタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製;KBM−503、SiO2成分
81.2重量%)2.52gを加え、50℃で15時間加熱撹拌して固形分濃度22.5重量%の表面処理した中空シリカ微粒子分散液を調製した。得られた表面処理した低屈折率微粒子の屈折率は1.24であり平均粒子径は60nmであった。
表面処理した中空シリカ微粒子分散液6.67gにシリコン系樹脂(信越化学(株)製:X−12−2400、固形分濃度28.5重量%)4.74gと応力緩和剤用アクリル系樹脂1.6−ヘキサンジオールジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレート1.6HX−A)0.15gと撥水化材用反応性シリコンオイル(信越化学(株);X−22−174DX、IPAで固形分濃度10重量%に溶解)0.3gと光重合開始剤(ビ−エ−エスエフジャパン(株))製:ルシリンTPO:IPAで固形分濃度10重量%に溶解)0.9gとイソプロピルアルコール58.24g、メチルイソブチルケトン15g、イソプロピルグリコール9g、エチレングリコールモノブチルエーテル5gを混合して、固形分濃度3.0重量%の反射防止膜形成用塗布液(L-1)を調製した。
透明導電性被膜付基材(8)の調製
実施例1で作成した透明導電性被膜付基材(1)の上に、反射防止膜形成用塗布液(L-1)をバーコーター法(#4)で塗布し、80℃で120秒間乾燥した後、600mJ/cm2
の紫外線を照射して硬化させて反射防止膜を設けた透明導電性被膜付基材(8)を作製し
た。このときの透明被膜の膜厚は100nmであった。
得られた反射防止膜を設けた透明導電性被膜付基材(8)について、表面抵抗値、全光
線透過率、ヘ−ズ、反射率、密着性および鉛筆硬度を測定し、結果を表1に示す。
反射率は、分光光度計(日本分光(株)製:U−vest)にて測定し、波長400〜700nmでのボトム反射率として表示し結果を表-1に示した。
[比較例1]
透明導電性被膜形成用塗布液(R1)の調製
実施例1と同様にして調製した有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系導電性粒子(1)分散液33.3gとカルボシル基を有する紫外線硬化樹脂ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートDPE-6A)170gに光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)8.5gおよび溶媒イソプロパノ−ル248.2g、イソプルピルグリコール70g、ブチルセロソルブ70gとを充分に混合して透明導電性被膜形成用塗布液(R1)を調製した。
透明導電性被膜付基材(R1)の調製
透明導電性被膜形成用塗布液(R1)を、PETフィルム(東洋紡(株)製A−4300厚さ:188μm、屈折率:1.65、基材全光線透過率90.0%、ヘーズ0.6%)にバ
ーコーター法(#10)で塗布し、70℃で120秒間乾燥した後、高圧水銀灯で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させて透明導電性被膜付基材(R1)を作製した。この
ときの透明導電性被膜の膜厚は3μmであった。
得られた透明導電性被膜付基材(R1)の表面抵抗、全光線透過率およびヘーズ、着色の有無、密着性、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示す。
[比較例2]
透明導電性被膜形成用塗布液(R2)の調製
実施例4と同様にして調製した有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系導電性粒子(2)分散液333.3gとカルボシル基を有する紫外線硬化樹脂ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートDPE-6A)100gに光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)5gおよび溶媒イソプロパノ−ル93.4g、イソプルピルグリコール70g、ブチルセロソルブ70gとを充分に混合して透明導電性被膜形成用塗布液(R2)を調製した。
透明導電性被膜付基材(R2)の調製
透明導電性被膜形成用塗布液(R1)を、PETフィルム(東洋紡(株)製A−4300厚さ:188μm、屈折率:1.65、基材全光線透過率90.0%、ヘーズ0.6%)にバ
ーコーター法(#10)で塗布し、70℃で120秒間乾燥した後、高圧水銀灯で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させて透明導電性被膜付基材(R2)を作製した。この
ときの透明導電性被膜の膜厚は3μmであった。
得られた透明導電性被膜付基材(R2)の表面抵抗、全光線透過率およびヘーズ、着色の有無、密着性、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示す。
[比較例3]
透明導電性被膜形成用塗布液(R3)の調製
実施例5と同様にして調製した有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系導電性粒子(3)分散液400gと、OH基のない紫外線硬化樹脂ペンタエリスリトールテトラアク
リレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートDPE-4A)80gに光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)4gおよび溶媒イソプロパノ−ル42.7g、イソプルピルグリコール70g、ブチルセロソルブ70gとを充分に混合して透明導電性被膜形成用塗布液(R3)を調製した。
透明導電性被膜付基材(R3)の調製
透明導電性被膜形成用塗布液(R1)を、PETフィルム(東洋紡(株)製A−4300厚さ:188μm、屈折率:1.65、基材全光線透過率90.0%、ヘーズ0.6%)にバ
ーコーター法(#10)で塗布し、70℃で120秒間乾燥した後、高圧水銀灯で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させて透明導電性被膜付基材(R2)を作製した。この
ときの透明導電性被膜の膜厚は3μmであった。
得られた透明導電性被膜付基材(R3)の表面抵抗、全光線透過率およびヘーズ、着色の有無、密着性、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示す。
[比較例4]
透明導電性被膜形成用塗布液(R4)の調製
実施例4と同様にして調製した有機ケイ素化合物で表面処理した無機酸化物系導電性粒子(3)分散液400gとOH基を有する紫外線硬化樹脂ジエチレングリコールジグリシジ
ルエーテルジアクリレート(新中村化学工業(株)製:NKオリゴEA-5821)80gに光開始
剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)4gおよび溶媒イソプロパノ−ル42.7g、イソプルピルグリコール70g、ブチルセロソルブ70gとを充分に混合して透明導電性被膜形成用塗布液(R4)を調製した。
透明導電性被膜付基材(R4)の調製
透明導電性被膜形成用塗布液(R1)を、PETフィルム(東洋紡(株)製A−4300厚さ:188μm、屈折率:1.65、基材全光線透過率90.0%、ヘーズ0.6%)にバ
ーコーター法(#10)で塗布し、70℃で120秒間乾燥した後、高圧水銀灯で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させて透明導電性被膜付基材(R2)を作製した。この
ときの透明導電性被膜の膜厚は3μmであった。
得られた透明導電性被膜付基材(R4)の表面抵抗、全光線透過率およびヘーズ、着色の有無、密着性、耐擦傷性を評価し、結果を表1に示す。
Figure 2009059506

Claims (8)

  1. 基材と、基材上に設けられた透明導電性被膜とからなり、
    該透明導電性被膜が無機酸化物系導電性粒子とOH基を有する紫外線硬化樹脂マトリックス成分とを含んでなり、
    透明導電性被膜中の無機酸化物系導電性粒子の含有量が3〜30重量%の範囲にあることを特徴とする透明導電性被膜付基材。
  2. 前記透明導電性被膜の表面抵抗値が106〜1012Ω/□の範囲にあることを特徴とす
    る請求項1に記載の透明導電性被膜付基材。
  3. 前記無機酸化物系導電性粒子が、平均粒子径が2〜30nmの範囲にある単分散粒子または平均粒子径が2〜50nmの範囲にある一次粒子が3〜30個鎖状に連結した鎖状粒子であることを特徴とする請求項1または2に記載の透明導電性被膜付基材。
  4. 前記無機酸化物系導電性粒子が酸化スズ、Sbドープ酸化スズ(ATO)、Fドープ酸化スズ、Pドープ酸化スズ、酸化インジウム、Snドープ酸化インジウム(ITO)、Fドープ酸化インジウム、Sb2、低次酸化チタンから選ばれる1種以上であることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の透明導電性被膜付基材。
  5. 前記透明導電性被膜上に反射防止膜が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の透明導電性被膜付基材。
  6. 無機酸化物系導電性粒子とOH基を有する紫外線硬化樹脂マトリックス形成成分と溶媒とからなることを特徴とする透明導電性被膜形成用塗布液。
  7. 前記無機酸化物系導電性粒子が、平均粒子径が2〜30nmの範囲にある単分散粒子(一次粒子)または平均粒子径が2〜50nmの範囲にある一次粒子が3〜30個鎖状に連結した鎖状粒子であることを特徴とする請求項6に記載の透明導電性被膜形成用塗布液。
  8. 前記無機酸化物系導電性粒子が酸化スズ、Sbドープ酸化スズ(ATO)、Fドープ酸化スズ、Pドープ酸化スズ、酸化インジウム、Snドープ酸化インジウム(ITO)、Fドープ酸化インジウム、Sb、低次酸化チタンから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項6または7に記載の透明導電性被膜形成用塗布液。
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