JP6470498B2 - 透明被膜形成用の塗布液および透明被膜付基材の製造方法 - Google Patents

透明被膜形成用の塗布液および透明被膜付基材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6470498B2
JP6470498B2 JP2014073074A JP2014073074A JP6470498B2 JP 6470498 B2 JP6470498 B2 JP 6470498B2 JP 2014073074 A JP2014073074 A JP 2014073074A JP 2014073074 A JP2014073074 A JP 2014073074A JP 6470498 B2 JP6470498 B2 JP 6470498B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal oxide
transparent film
weight
dispersion
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014073074A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015193756A5 (ja
JP2015193756A (ja
Inventor
夕子 箱嶋
夕子 箱嶋
政幸 松田
政幸 松田
良 村口
良 村口
平井 俊晴
俊晴 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JGC Catalysts and Chemicals Ltd
Original Assignee
Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd filed Critical Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
Priority to JP2014073074A priority Critical patent/JP6470498B2/ja
Priority to KR1020167026821A priority patent/KR102379944B1/ko
Priority to CN201580017788.XA priority patent/CN106164190B/zh
Priority to PCT/JP2015/059981 priority patent/WO2015152171A1/ja
Priority to TW104110415A priority patent/TWI670335B/zh
Publication of JP2015193756A publication Critical patent/JP2015193756A/ja
Publication of JP2015193756A5 publication Critical patent/JP2015193756A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6470498B2 publication Critical patent/JP6470498B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

本発明は、基材が樹脂基材であっても硬度が高く、膜厚であってもクラックが無くカーリングが抑制された透明被膜の形成に好適に用いることのできる透明被膜形成用塗布液および透明被膜形成用塗布液の製造法ならびに透明被膜付基材に関する。
従来、ガラス、プラスチックシート、プラスチックレンズ等の基材表面の耐擦傷性を向上させるため、基材表面にハードコート機能を有する透明被膜を形成することが知られており、このような透明被膜として有機樹脂膜あるいは無機膜をガラスやプラスチック等の表面に形成することが行われている。さらに、有機樹脂膜あるいは無機膜中に樹脂粒子あるいはシリカ等の無機粒子を配合してさらに耐擦傷性を向上させることが行われている。
しかしながら、透明被膜を形成するための透明被膜形成用塗布液に微粒子を分散させると、マトリックス形成成分または分散媒と粒子の親和性が低い場合は粒子が凝集したり、塗布液の安定性が低下し、得られる透明被膜の透明性、ヘーズ等の他、耐擦傷性、強度、スクラッチ強度等が不充分となることがあった。
このため、粒子の分散性を向上させて凝集を防止し、塗布液の安定性を向上させるために粒子をシランカップリング剤で表面処理して用いることが公知である。また、粒子にメカノケミカル法、グラフト重合法等で樹脂を被覆してマトリックス成分または分散媒との親和性を高めることが行われている。(特開平3−163172号公報(特許文献1)、特開平6−336558号公報(特許文献2)、特開平6−49251号公報(特許文献3)、特開2000−143230号公報(特許文献4))
また、特開2010−37534号公報(特許文献5)には、芳香族骨格と4個以上の原子が連なった芳香族骨格への結合構造とを含む有機成分を無機系微粒子表面に有する複合粒子は分散性に優れ、このような複合粒子と樹脂成分とを含んでなる樹脂組成物を用いると耐熱性、機械的強度に優れた硬化物が得られることが開示されている。このとき、前記複合粒子を熱および/または光硬化性樹脂、開始剤および分散媒に混合し、ついで、エバポレーター等で溶媒を脱気して樹脂組成物を調製することが記載されており、このとき、100℃以下の加熱下、減圧下で脱気することが好ましく、溶媒には高沸点成分共存下で脱気することが好ましいことが開示されている。
本出願人は、予め加熱処理した平均二次粒子径がμmオーダーの金属酸化物粒子のエーテル類、エステル類、ケトン類を分散媒とする有機溶媒分散液に、アクリル系樹脂を添加し、ついで、メカノケミカル処理すると個々の金属酸化物粒子に均一に樹脂を被覆することができ、有機溶媒を分散媒とする固形分濃度50重量%程度までの高濃度の樹脂被覆金属酸化物粒子分散液が得られることを開示している。特開2010−077409号公報(特許文献6)
さらに、本出願人は、予め加熱処理した金属酸化物粒子の有機溶媒分散液に、芳香族環を有する(メタ)アクリレート系樹脂を添加し、ついで、メカノケミカル処理すると個々の粒子に均一に樹脂を被覆することができ、ついで、樹脂被覆粒子と親和性の高い低分子量の樹脂に分散させ、均一に分散させた後有機溶媒を除去すると、硬化することなく樹脂被覆粒子が高分散した、安定性に優れた樹脂被覆金属酸化物粒子樹脂分散組成物が得られ、この組成物に硬化剤を添加し、塗布し、乾燥することなく硬化させると、収縮が小さく厚膜形成が可能で、緻密で透明性、ヘーズ、耐擦傷性等に優れた透明被膜が得られることを開示している(特開2012−72288号公報(特許文献7))。
本出願人は、平均分子量が特定の範囲にあるフルオレン骨格を有さない(メタ)アクリレート系樹脂と、フルオレン骨格を有する(メタ)アクリレート系樹脂と、(メタ)アクリレート樹脂被覆粒子からなる塗料はロータリーエバポレーターで有機溶媒を除去することにより高濃度の塗料を調製することができ、このような塗料を用いると厚膜で硬度に優れた光学薄膜が得られることを開示している(特開2013−10864号公報(特許文献8))。
また、本出願人は、官能基数が4以上のアクリレートと官能基数が2ないし3のアクリレート樹脂と、球状係数が所定範囲にある粒子または鎖状粒子である異型状粒子と分散媒とからなる塗料を用いると厚みの薄い基材であってもカーリングが抑制され、基材との密着性、硬度、耐擦傷性等に優れた透明被膜が得られることを開示している(特開2013−133444号公報(特許文献9))。
本出願人は、エチレンオキサイド変性骨格を有する界面活性剤で処理された金属酸化物微粒子と疎水性マトリックス形成成分と有機分散媒とからなるハードコート膜形成用塗布液を用いると、膜表面に凹凸を形成し、アンチブロッキング性が向上することを開示している。このとき、有機珪素化合物で表面処理した疎水性粒子を配合すると硬度が向上することも開示している(特開2013−136222号公報(特許文献10))。
また、本出願人は、疎水性有機樹脂マトリックス形成成分とポリマーシランカップリング剤を被覆した表面電荷量が所定の範囲にある金属酸化物粒子と分散媒とを含むハードコート膜形成用塗布液を用いると、耐アルカリ性に優れ、併せて、基材との密着性、耐擦傷性、硬度等に優れたハードコート膜を形成できることを開示している(特開2009−35595号公報(特許文献11))。
また、本出願人は、3官能以上の官能基を有する樹脂と、2官能の有機樹脂モノマーまたはシリコン樹脂モノマーと1官能シリコン樹脂からなる塗料を用いるとブリードアウトを低減でき、撥水性、撥油性等に優れ指紋、マジック等の拭取性に優れた透明被膜を形成できることを開示している。(特開2010−126675号公報(特許文献12))
特開平3−163172号公報 特開平6−336558号公報 特開平6−49251号公報 特開2000−143230号公報 特開2010−37534号公報 特開2010−077409号公報 特開2012−72288号公報 特開2013−10864号公報 特開2013−133444号公報 特開2013−136222号公報 特開2009−35595号公報 特開2010−126675号公報
しかしながら、特許文献1〜4にあるような従来のメカノケミカル法、グラフト重合法等では、個々の粒子に均一に樹脂を被覆することが困難で、数個以上の凝集した粒子に樹脂が被覆され、得られた樹脂被覆粒子では樹脂が塗布液の溶媒に溶解することがあり、このため得られる透明被膜は、透明性の低下、ヘーズの上昇、耐擦傷性の低下等の問題があった。
さらに、特許文献5に開示した樹脂被覆金属酸化物粒子分散ゾルは有機溶媒を含み、濃度が固形分として概ね1〜60重量%の範囲にある塗布液は、濃度が60重量%を越えると安定性が低下し、凝集して沈降する場合があった。また、塗布液にする際に有機溶媒とともにマトリックス形成成分として樹脂成分を添加するが、得られる被膜の膜厚には限界があった。
また、特許文献5で得られる透明被膜付基材は、膜厚が4μmの場合に鉛筆硬度が4Hを上回るものが無く、特許文献6で得られる透明被膜付基材では膜厚が35μmの場合に鉛筆硬度が3Hを上回るものが得られて無く、特許文献12においても、表面処理した粒子を膜中に50重量%、さらには70重量%と配合しても鉛筆硬度が向上することはなく4Hを上回るものは得られて無い。
また、特許文献9において、異形粒子を用いた場合でも鉛筆硬度5以上の透明被膜は得られていない。
近年、各種標示装置、モバイル携帯、有機ELテレビ等で、樹脂基材を用いた場合でも、ガラスを基材として用いた場合と同程度の鉛筆硬度を有する透明被膜が求められている。
本発明者らは、このような要求に答えるべく鋭意検討した結果、樹脂の割合を少なくして、粒子の割合を増やせば硬度を高めることができると考えた。しかし、単に粒子の割合を増やすことは、塗布液の安定性はもとより、被膜形成時の乾燥によるひび割れや収縮が大きいという課題がある。このような課題を解決すべく、さらに鋭意検討した結果、塗布液調製時の分散ゾルの媒体として、従来の溶媒の代わりに、紫外線硬化型樹脂モノマーを使用することで、最終的な樹脂の割合を少なくできることを見出して本発明を完成するに至った。
そして、有機珪素化合物で所定量表面処理したシリカ微粒子の有機分散媒分散液を調製し、当該有機分散媒を官能基数の少ない紫外線硬化型樹脂モノマーで置換することで安定な有機樹脂分散液(有機樹脂分散ゾルということがある)を得ることができことを見出した。そして、これに官能基数が3以上の紫外線硬化型樹脂モノマーを混合して塗布液とすると樹脂の割合を少なくすることが可能であり、塗布液を厚く塗布しても透明被膜の収縮が小さく、またクラックも無く、カーリングが抑制され、膜の硬度が格段に向上することを見出して本発明を完成するに至った。
[1]平均粒子径が5〜300nmの範囲にある表面処理金属酸化物微粒子とマトリックス形成成分とからなり、マトリックス形成成分が分散用有機樹脂(A)と硬化用有機樹脂(B)とからなり、表面処理金属酸化物微粒子の固形分としての濃度(CP)が45〜90重量%の範囲にあり、マトリックス形成成分の固形分としての濃度(CR)が15〜50重量%の範囲にあり、全固形分濃度(CT)が60重量%以上であり、濃度(CR)と濃度(CP)との比(CR)/(CP)が0.12〜1.0の範囲にあることを特徴とする透明被膜形成用塗布液。
[2]前記分散用有機樹脂(A)が1〜2個の官能基を有する紫外線硬化型樹脂モノマーないしオリゴマーであり、前記硬化用有機樹脂(B)が3個以上の官能基を有する紫外線硬化型樹脂モノマーないしオリゴマーである[1]の透明被膜形成用塗布液。
[3]前記分散用有機樹脂(A)および前記硬化用有機樹脂(B)の有する官能基がアクリレート基、(メタ)アクリレート基、ウレタンアクリレート基、エポキシ変性アクリレート基から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする[2]の透明被膜形成用塗布液。
[4]前記分散用有機樹脂(A)および前記硬化用有機樹脂(B)の分子量が5,000以下であることを特徴とする[1]〜[3]の透明被膜形成用塗布液。
[5]前記表面処理金属酸化物微粒子が下記式(1)で表される有機珪素化合物で表面処理されていることを特徴とする[1]〜[4]の透明被膜形成用塗布液。
n-SiX4-n (1)
(但し、式中、Rは炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基であって、互いに同一であっても異なっていてもよい。X:炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン、水素、n:1〜3の整数)
[6]前記有機珪素化合物のRが(メタ)アクリレート基を置換基として有する置換炭化水素基を少なくとも1個有する有機珪素化合物である[5]の透明被膜形成用塗布液。
[7]前記表面処理金属酸化物微粒子の表面処理量が金属酸化物微粒子を100重量部に対し、有機珪素化合物をRn-SiO4-n/2として0.1〜50重量部の範囲にある[6]の透明被膜形成用塗布液。
[8]前記表面処理金属酸化物微粒子の表面処理量が0.1〜5重量部の範囲にある場合、分散用有機樹脂(A)が水酸基(OH基)、エーテル基(-O-基)、アミノ基、カルボキシル基、スルホ基のいずれか少なくとも1種を有する有機樹脂である[1]〜[7]の透明被膜形成用塗布液。
[9]前記表面処理金属酸化物微粒子の球状係数が0.2〜1.0の範囲にある[1]〜[8]の透明被膜形成用塗布液。
[10]下記の工程(a)および(b)からなることを特徴とする透明被膜形成用塗布液の製造方法;
(a)平均粒子径が5〜300nmの範囲にある表面処理金属酸化物微粒子の有機分散媒分散液の有機分散媒の一部または全部を分散用有機樹脂(A)で置換する工程、
(b)硬化用有機樹脂(B)を混合する工程。
[11]前記分散媒用有機樹脂(A)が1〜2個の官能基を有する紫外線硬化型樹脂モノマーないしオリゴマーであり、前記硬化用有機樹脂(B)が3個以上の官能基を有する紫外線硬化型樹脂モノマーないしオリゴマーである[10]の透明被膜形成用塗布液。
[12]前記分散用有機樹脂(A)および前記硬化用有機樹脂(B)の有する官能基がアクリレート基、(メタ)アクリレート基、ウレタンアクリレート基、エポキシ変性アクリレート基から選ばれる少なくとも1種である[10]または[11]の透明被膜形成用塗布液の製造方法。
[13]前記表面処理金属酸化物微粒子の固形分としての濃度(CP)が45〜90重量%の範囲にあり、マトリックス形成成分としての前記分散媒用有機樹脂(A)および前記硬化用有機樹脂(B)の合計の固形分としての濃度(CR)が15〜50重量%の範囲にあり、全固形分濃度(CT)が60重量%以上であり、濃度(CR)と濃度(CP)との比(CR)/(CP)が0.12〜1.0の範囲にある[10]〜[12]の透明被膜形成用塗布液の製造方法。
[14]平均粒子径が5〜300nmの範囲にある表面処理金属酸化物微粒子とマトリックス成分とからなり、表面処理金属酸化物微粒子の固形分としての含有量(WP)が50〜90重量%の範囲にあり、マトリックス成分の固形分としての含有量(WR)が10〜50重量%の範囲にあり、含有量(WR)と含有量(WP)との比(WR)/(WP)が0.12〜1.0の範囲にあり、平均膜厚(T)が1〜100μmの範囲にあることを特徴とする透明被膜付基材。
[15]前記マトリックス成分が、前記分散用有機樹脂(A)と前記硬化用有機樹脂(B)とからなること[14]の透明被膜付基材。
[16]前記表面処理金属酸化物微粒子の球状係数が0.2〜1.0の範囲にある[14]または[15]の透明被膜付基材。
[17]前記基材がアクリル、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー(COP)、PET、TACから選ばれる少なくとも1種の樹脂基材である[14]〜[16]の透明被膜付基材。
[18]鉛筆硬度が5H以上である[14]〜[17]の透明被膜付基材。
[19]下記条件で測定した、カーリング特性が5mm以下である[14]〜[18]の透明被膜付基材;
14cm×25cm×40μm(厚み)のTACフィルム基材上に厚みが12μmの透明被膜が形成できるように透明被膜形成用塗布液を塗布し、20時間静置し、その後、フィルムを10cm×10cmサイズにカットし、塗布面を下にしてフィルムを平板上に置き、カーリング(湾曲)して浮上した基材の頂点の平板からの高さ。
[20]基材上に、[1]〜[9]の透明被膜形成用塗布液を塗布し、乾燥し、ついで、硬化したことを特徴とする[14]〜[19]の透明被膜付基材。
[21]前記透明被膜形成用塗布液を塗布した後、乾燥したときの塗膜の収縮率が25%以下であり、ついで、硬化したときの塗膜の収縮率が10%以下であり、合計の収縮率が35%以下である[20]の透明被膜付基材。
[22]平均粒子径が5〜300nmの範囲にある表面処理金属酸化物微粒子が分散用有機樹脂(A)または分散用有機樹脂(A)および有機分散媒に分散してなり、表面処理金属酸化物微粒子の固形分としての濃度(CPS)が45〜90重量%の範囲にあり、分散用有機樹脂(A)の固形分としての濃度(CRS)が15〜50重量%の範囲にあり、全固形分濃度(CTS)が60重量%以上であることを特徴とする表面処理金属酸化物微粒子の有機樹脂分散ゾル。
[23]前記分散用有機樹脂(A)が1〜2個の官能基を有する紫外線硬化型樹脂モノマーないしオリゴマーである[22]の表面処理金属酸化物微粒子の有機樹脂分散ゾル。
[24]前記分散用有機樹脂(A)の分子量が5,000以下である[22]または[23]の表面処理金属酸化物微粒子の有機樹脂分散ゾル。
本発明によれば、厚膜であっても膜の収縮が小さく、またクラックも無く、カーリングが抑制され、膜の硬度が格段に向上した透明被膜を形成できる透明被膜形成用塗布液、該塗布液の製造方法ならびに該塗布液を用いて形成された透明被膜付基材を提供することができる。
以下、先ず、本発明に係る透明被膜形成用塗布液について説明する。
[透明被膜形成用塗布液]
本発明に係る透明被膜形成用塗布液は、平均粒子径が5〜300nmの範囲にある表面処理金属酸化物微粒子とマトリックス形成成分とを含む。
表面処理金属酸化物微粒子
本発明に用いる金属酸化物微粒子としては、金属酸化物ゾルに由来する金属酸化物微粒子を用いることが好ましい。
金属酸化物ゾルとしては、従来公知のゾルを用いることができ、例えば、シリカゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル、アルミナゾル、五酸化アンチモンゾル、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、リンドープ酸化錫(PTO)、インジウムドープ酸化錫(ITO)等が挙げられる。
金属酸化物微粒子の平均粒子径は5〜300nm、さらには5〜200nmの範囲にあることが好ましい。
金属酸化物微粒子の平均粒子径が前記下限未満のものは、後述する表面処理の有無によっても異なるが、金属酸化物微粒子が凝集する場合があり、透明被膜膜のヘーズが悪化したり、透明性が低下する場合がある。金属酸化物微粒子の平均粒子径が前記範囲を超えても、金属酸化物微粒子の含有量によっても異なるが得られる透明被膜のヘーズが悪化したり、透明性が低下する場合があり、さらに摩擦等により透明被膜が損傷する場合がある。
金属酸化物微粒子は球状係数が0.2〜1.0、さらには0.4〜1.0の範囲にあることが好ましい。
金属酸化物微粒子の球状係数が小さいと、塗布液中での分散性が不充分で、凝集することがあり、基材との密着性、スクラッチ強度等が不充分となったり、得られる透明被膜にクラックを生じる場合がある。ここで、球状係数は下記式で表される。
球状係数=(DS)/(DL
(但し、(DL)は粒子の平均粒子最長径、(DS)は最長径の中点で最長径と直交する平均短径)
球状係数の測定方法は、透過型電子顕微鏡写真(TEM)を撮影し、100個の粒子について最長径および最長径の中点で直交する短径を測定し、短径の平均値(DS)と最長径の平均値(DL)との比として求めることができる。
金属酸化物微粒子は下記式(1)で表される有機珪素化合物で表面処理されていることが好ましい。
n-SiX4-n (1)
但し、式中、Rは炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基であって、互いに同一であっても異なっていてもよい。X:炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン、水素、n:1〜3の整数を示す。置換基は、エポキシ基、アルコキシ基、(メタ)アクリロイロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子、アミノ基、フェニルアミノ基などが挙げられる。
例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル-3,3,3−トリフルオロプロピルジメトキシシラン、β−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシメチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシメチルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシエチルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(β−グリシドキシエトキシ)プロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシメチルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシメチルトリエキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシエチルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシエチルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、3-ウレイドイソプロピルプロピルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリメトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシラノール、メチルトリクロロシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルジメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルジエトキシシラン等およびこれらの混合物が挙げられる。
本発明に用いる有機珪素化合物としては、前記Rが(メタ)アクリレート基を置換基として有する置換炭化水素基を少なくとも1個有する有機珪素化合物であることが好ましい。
前記Rが(メタ)アクリレート基を置換基として有する置換炭化水素基を有していると、表面処理金属酸化物微粒子と紫外線硬化型の分散用有機樹脂(A)および紫外線硬化型の硬化用有機樹脂(B)との相溶性が高く分散性が向上し、均一で基材との密着性に優れた透明被膜を得ることができる。
加えて、マトリックス形成成分である各樹脂との結合性が向上することから、より硬度の向上した透明被膜を得ることができる。
このようなRが(メタ)アクリレート基を置換基として有する置換炭化水素基を有する有機珪素化合物としては、γ-(メタ)アクリロオキシメチルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシメチルトリエキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシエチルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシエチルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルジメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルジエトキシシラン等が好ましく挙げられる。
表面処理金属酸化物微粒子の表面処理量は金属酸化物微粒子を100重量部に対し、有機珪素化合物をRn-SiO4-n/2として0.1〜50重量部、さらには1〜40重量部の範囲にあることが好ましい。
表面処理量が少ないと、表面処理金属酸化物微粒子の分散性が不充分で凝集しやすく、得られる透明被膜にヘーズが発生したり、基材との密着性や硬度が不十分となる場合がある。表面処理量が多すぎても、分散性がさらに向上することもなく、未反応の表面処理剤が残存する場合があり、表面処理金属酸化物微粒子の高密度充填を阻害して硬度や密着性が不充分となる場合がある。
表面処理金属酸化物微粒子の製造方法としては、従来公知の方法を採用することができる。例えば、金属酸化物ゾルが水分散ゾルである場合は、アルコールに溶媒置換したオルガノゾルとし、これに、前記した加水分解性の有機珪素化合物を必要量添加し、必用に応じて加熱したり、加水分解用触媒として酸あるいはアルカリを添加し、有機珪素化合物を加水分解する方法が挙げられる。
加水分解後、水あるいは副生物を含む分散媒を後述する有機分散媒に溶媒置換して用いることが好ましい。
マトリックス形成成分
本発明に係る透明被膜形成用塗布液には、マトリックス形成成分としては分散用有機樹脂(A)と硬化用有機樹脂(B)を用いる。
分散用有機樹脂(A)と硬化用有機樹脂(B)としてはいずれも紫外線硬化型樹脂が好ましい。
これら有機樹脂が紫外線硬化型樹脂であると、PETやATC等の樹脂基材との密着性に優れ、硬度に優れた透明被膜を得ることができる。また、生産性の高い巻き取り方式(ロール to ロール)で透明被膜付基材を生産することができる。
分散用有機樹脂(A)および硬化用有機樹脂(B)
分散用有機樹脂(A)および硬化用有機樹脂(B)は、紫外線硬化型樹脂のモノマーないしオリゴマーであることが好ましい。
紫外線硬化型樹脂のモノマーないしオリゴマーであると、分散用有機樹脂(A)として用いたときに、表面処理金属酸化物微粒子を安定に分散させることができ、高濃度で安定な表面処理金属酸化物微粒子の有機樹脂分散体を得ることができる。
また、紫外線硬化型樹脂のオリゴマーを硬化用有機樹脂(B)として用いるとより硬度に優れた透明被膜を得ることができる。
紫外線硬化型樹脂のモノマーないしオリゴマーとしては、アクリレート基、(メタ)アクリレート基、ウレタンアクリレート基、アルキレンオキサイド変性アクリレート基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有していることが好ましい。
このような官能基を有していると、PETやTAC等の樹脂基材と結合しやすく、基材との密着性に優れている。また、マトリックス形成成分として互いに結合するために硬度に優れた透明被膜を得ることができる。
本発明では、前記表面処理金属酸化物微粒子の表面処理量が0.1〜5重量部、さらには0.1〜3重量部の範囲にある場合、分散用有機樹脂(A)が水酸基(OH基)、エーテル基、アミノ基、カルボキシル基、スルホ基の少なくともいずれか1種を有する有機樹脂であることが好ましい。
分散用有機樹脂(A)がこれらの官能基を有する樹脂であると、表面処理金属酸化物微粒子の表面処理量が前記範囲にある場合、粒子表面に親水性基(OH基)が残存しており、前記官能基を有する分散用有機樹脂(A)との親和性が高く、後述する本発明に係る透明被膜形成用塗布液を調製する際の工程(a)において、表面処理金属酸化物微粒子の有機分散媒分散液の有機分散媒を分散用有機樹脂(A)で置換する際に、表面処理金属酸化物微粒子が凝集することなく均一に分散した表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散体を得ることができる。
また、前記表面処理金属酸化物微粒子の表面処理量が5〜50重量部の範囲にある場合、分散用有機樹脂(A)が前記官能基を有してない有機樹脂が好ましいが、前記官能基を有する有機樹脂であってもよい。
また、分散用有機樹脂(A)は1〜2個の官能基を有する紫外線硬化型樹脂のモノマーないしオリゴマーを用いることが好ましいが、官能基数が1〜2個であると、有機樹脂の粘度が低く、表面処理金属酸化物微粒子の有機分散媒分散液の有機分散媒を置換する際に有機樹脂を高濃度化しても粘度の上昇が小さく好適に用いることができる。
官能基数が1個の紫外線硬化型樹脂のモノマーないしオリゴマーとしては、
ブトキシエチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2ヒドロキシブチルアクリレート、エチレングルコールジグリシジルエーテルアクリレート、ポリエチレングルコールジグリシジルエーテルアクリレート、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテルアクリレート、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルアクリレート、2-エチルヘキシルグリシジルエーテルアクリレート、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテルアクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAメタクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリレート、O-フタル酸ジグリシジルエーテルアクリレート、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルアクリレート、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテルアクリレート、O-フェニルフェノールグリシジルエーテルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、nブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、nステアルルメタクリレート、n-ブトキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、2-ヒドロキシブチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2-メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、2-アクリロイロオキシエチルアシッドホスフェート、2-ヒドロキシ−3-アクリロイロキシプロピルメタクリレート等の1官能の(メタ)クリレート基を有するもの、
メタクリル酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシテトラヒドロフタル酸、2−アクリロイルオキシヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−アクリロイルオキシプロピルテトラフタル酸、2−アクリロイルオキシプロピルヘキサフタル酸、メタクリロイルオキシエチルコハク酸、メタクリロイルオキシテトラヒドロフタル酸、メタクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタル酸、メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、メタクリロイルオキシプロピルフタル酸、メタクリロイルオキシプロピルテトラフタル酸、メタアクリロイルオキシプロピルヘキサフタル酸などの1官能の(メタ)アクルル酸モノマーないしオリゴマー、
げられる。
メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコール#400モノアクリレート、メトキシポリエチレングリコール#600モノアクリレート、メトキシポリエチレングリコール#1000モノアクリレート、メトキシトリプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチレングリコールアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、エトキシ化α−フェニルフェノールプロピルアクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシテトラエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリプロピレングリコールメタクリレート、エトキシ化2-エチルヘキシルメタクリレート、ブトキシジエチレングリコールメタクリレート、ブトキシジエチレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコール変性ステアリルメタクリレート、フェノキシエチレングリコールメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレートなどの1官能エチレンオキサイド(EO)変性アクリレート基を有するものがあげられる。
2官能の紫外線硬化型樹脂のモノマーないしオリゴマーとしては、
ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクレート、1.9−ノナンジオールジアクレート、イソノナンジオールジアクレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンジアクリレート、2メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、2アクリロイロオキシエチルアシッドホスフェート、1,4−ブタンジオールジメタクレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクレート、1,9−ノナンジオールジメタクレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、グリセリンジメタクリレートアクリレート、2-メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、2-アクリロイロオキシエチルアシッドホスフェート等の非グリコール系の(メタ)アクリレートないしそのオリゴマー、
エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジアクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート等の2官能アルコキシ化ビスフェノールA(メタ)アクリレート基を有するもの、
NKオリゴU−200PA、UA−W2、UA−W2A,UA−122P、UA−160TP、UA−2235PE、UA−4200,UA−4400、UA−7000、U−2HA、U−2PPAなどの2官能ウレタンアクリレート基を有するもの、
トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ト、ポリエチレングリコール#200ジアクリレート、ポリプロピレングリコール#400ジアクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジアクリレート、ポリテトラメチレングリコール#650ジアクリレート、ポリエチレンポリプロピレングリコールジアクリレート、ジオキサングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール#200ジメタクリレート、ポリエチレングリコール#400ジメタクリレート、ポリエチレングリコール#600ジメタクリレート、ポリエチレングリコール#1000ジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリエチレンポリプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート等のグリコール系アクリレート等の2官能エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート基を有するものなどがあげられる。
前記した各官能基を有する有機樹脂の内、官能基数が1または2の有機樹脂を選択して用いることができる。
この紫外線硬化型樹脂のモノマーないしオリゴマーのうち、
OH基を有するものは、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシブチルアクリレート、2-ヒドロキシブチルメタクリレート、2-メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、2-アクリロイロオキシエチルアシッドホスフェート、グリセリンメジタクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルプロピルアクリレート、2-ヒドロキシ−1,3-ジメタクリロキシプロパン、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート等であり、
エーテル基を有するものは、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコール#400モノアクリレート、メトキシポリエチレングリコール#600モノアクリレート、メトキシポリエチレングリコール#1000モノアクリレート、モトキシトリプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチレングリコールアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、エトキシ化α−フェニルフェノールプロピルアクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシテトラエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリプロピレングリコールメタクリレート、エトキシ化2エチルヘキシルメタクリレート、ブトキシジエチレングリコールメタクリレート、ブトキシジエチレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコール変性ステアリルメトクリレート、フェノキシエチレングリコールメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ト、ポリエチレングリコール#200ジアクリレート、ポリプロピレングリコール#400ジアクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジアクリレート、ポリテトラメチレングリコール#650ジアクリレート、ポリエチレンポリプロピレングリコールジアクリレート、ジオキサングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール#200ジメタクリレート、ポリエチレングリコール#400ジメタクリレート、ポリエチレングリコール#600ジメタクリレート、ポリエチレングリコール#1000ジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリエチレンポリプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート等であり、
アミノ基を有するものはジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジエチルアミノメチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等であり、
アミド基を有するものは、ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド等であり、
カルボキシル基を有するものは、メタクリル酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシテトラヒドロフタル酸、2−アクリロイルオキシヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−アクリロイルオキシプロピルテトラフタル酸、2−アクリロイルオキシプロピルヘキサフタル酸、メタクリロイルオキシエチルコハク酸、メタクリロイルオキシテトラヒドロフタル酸、メタクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタル酸、メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、メタクリロイルオキシプロピルフタル酸、メタクリロイルオキシプロピルテトラフタル酸、メタアクリロイルオキシプロピルヘキサフタル酸である。
前記官能基を有してないものは、1,4−ブタンジオールジメタクレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクレート、1,9−ノナンジオールジメタクレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクレート、1,9−ノナンジオールジアクレート、イソノナンジオールジアクレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンジアクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、nブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、nステアルルメタクリレート等である。
また、硬化用有機樹脂(B)は3個以上の官能基を有する紫外線硬化型樹脂のモノマーないしオリゴマーを用いることが好ましいが、官能基数が3個以上であると、PETやTAC等の樹脂基材と結合しやすく、基材との密着性に優れている。また、マトリックス形成成分として互いに、結合するために硬度に優れた透明被膜を得ることができる。
3個以上の官能基を有する紫外線硬化型樹脂のモノマーないしオリゴマーとしては、
ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート等の3官能アクリレート樹脂、ペンタエリスリトールヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー等の3官能ウレタンアクリレート樹脂、クレゾールノボラック型エポキシアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物等のエポキシ基含有3官能アクリレート樹脂、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシ化グリセリントリメタクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールトリメタクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールトリメタクリレート等の3官能(メタ)アクリレート樹脂、
NKオリゴUA−31F、UA−7100、UA−32Pなどの3官能のウレタンアクリレート基を有するもの、
トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート等の3官能の(カプロラクトン変性)イソシアヌレートアクリレート基を有するもの、
エトキシ化グリセリントリアクリレート、プロポキシ化グリセリントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エキシ化ジペンタエリスルトールポリアクリレート、プロポキシ化ジペンタエリスルトールポリアクリレート等の3官能のエポキシ変性アクリレート基を有するもの、
ペンタエリストールテトラアクリレート等の4官能(メタ)アクリレート樹脂、
エトキシ化ペンタエリストールテトラアクリレート、プロポキシ化ペンタエリストールテトラアクリレート等のエポキシ基含有4官能(メタ)アクリレート樹脂、
ジペンタエリスルトールヘキサアクリレート等の6官能ア(メタ)アクリレート樹脂、
エキシ化ジペンタエリスルトールポリアクリレート、プロポキシ化ジペンタエリスルトールポリアクリレート等のエポキシ基含有6官能(メタ)アクリレート樹脂、
4官能ウレタン(メタ)アクレートオリゴマー樹脂、6官能ウレタン(メタ)アクレートオリゴマー樹脂、 8官能ウレタン(メタ)アクレートオリゴマー樹脂、9官能ウレタン(メタ)アクレートオリゴマー樹脂、 10官能ウレタン(メタ)アクレートオリゴマー樹脂、 12官能ウレタン(メタ)アクレートオリゴマー樹脂、 15官能ウレタン(メタ)アクレートオリゴマー樹脂等が挙げられる。ウレタン(メタ)アクリレート樹脂としては、市販されているNKオリゴUA−33H,UA−6LR,UA−8LR,UA−12LR、U−10PA,U−10HA、UA−1100H(新中村化学(株)製)等も好適に用いることができる。
さらに、クレゾールノボラック型エポキシアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物等のエポキシ基を含有する4官能以上のアクリレート樹脂等が挙げられ、このような樹脂としてはNKオリゴEA−6320、EA−6340、EA−7120、EA−7140、EA−7420(新中村化学(株)製)等も好適に用いることができる。
官能基数が4以上のアクリレート樹脂のなかでも、官能基数が6〜12のアクリレート樹脂は、カーリング抑制効果が高く、硬度にも優れているので好適に用いることができる。
さらに、前記有機樹脂のモノマーないしオリゴマーの分子量(ポリスチレン換算分子量)は5,000以下、さらには4,500以下であることが好ましい。
有機樹脂のモノマーないしオリゴマーの分子量が大きすぎると、樹脂の粘度が高く、分散用有機樹脂(A)として使用した場合、表面処理金属酸化物微粒子の有機分散媒分散液を分散媒用有機樹脂(A)で有機分散媒またはその一部を置換した際に分散液の粘度が高くなり、高濃度化できない場合があり、このため、厚膜の形成、膜形成時の収縮の抑制、クラックの抑制、カーリングの抑制および硬度に優れた透明被膜の形成が困難となる場合がある。また、硬化用有機樹脂(B)として使用した場合、樹脂の硬度が低下するため、硬度が発現し難くなる場合がある。
有機分散媒
本発明にかかる塗布液には、必要に応じて、有機分散媒が含まれていてもよい。有機分散媒としては、従来公知の有機分散媒が挙げられる。なお、透明被膜形成用塗布液中の有機分散媒は、後述する透明被膜形成用塗布液の調製方法における表面処理金属酸化物微粒子の有機分散媒を分散用有機樹脂(A)と置換する際に残存する有機分散媒などの他に、塗布液のハンドリング性を鑑み、粘度調整のために添加されてもよい。また、樹脂(A)および(B)に含まれている希釈用の分散媒もここに含まれる。
透明被膜形成用塗布液中の有機分散媒の濃度は40重量%未満、さらには35重量%未満であることが好ましい。
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2-プロパノール(IPA)、ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等のアルコール類;エチレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールイソプルピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類;酢酸プルピル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル、酢酸イソペンチル、酢酸ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸シクロヘキシル、エチレングリコールモノアセタート等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ブチルメチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ジプロピルケトン、メチルペンチルケトン、ジイソブチルケトン、イソホロン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル等のケトン類;トルエン、キシレン等が挙げられる。
なかでも、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類は、表面処理金属酸化物微粒子の分散性、前記有機樹脂の溶解性の点で好適に用いることができる。
また、有機分散媒の沸点は56.12℃〜200℃、さらには56.12〜180℃の範囲にあることが好ましい。
有機分散媒の沸点が低いものは、塗膜の乾燥が早い為、緻密化が不充分となったり、膜厚が不均一になりやすくなり、得られる透明被膜の硬度が不充分となる場合がある。
有機分散媒の沸点が高いものは、有機分散媒が残存する場合があり、膜の収縮が不十分となり、得られる透明被膜の硬度が不充分となる場合がある。
重合開始剤
本発明では、必要に応じて光重合開始剤を含む。
重合開始剤としては、公知のものを特に制限なく使用することが可能であり、例えば、ビス(2、4、6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2、6−ジメトキシベンゾイル)2、4、4−トリメチル-ペンチルフォスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ-メチル-2-メチル-フェニル-プロパン-1-ケトン、2、2-ジメトキシ-1、2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン等が挙げられる。
重合開始剤の使用量は有機樹脂の固形分濃度の2〜20重量%、さらには4〜16重量%の範囲にあることが好ましい。
透明被膜形成用塗布液の組成
透明被膜形成用塗布液は表面処理金属酸化物微粒子とマトリックス形成成分とからなっている。
透明被膜形成用塗布液中の表面処理金属酸化物微粒子の固形分としての濃度(CP)は45〜85重量%、さらには45〜80重量%の範囲にあることが好ましい。
表面処理金属酸化物微粒子の濃度(CP)が少ないと、膜の収縮が大きいため、厚膜にするとクラックが発生したり、緻密化が不充分となり、得られる透明被膜の硬度が不充分となる場合がある。表面処理金属酸化物微粒子の濃度(CP)が多すぎると、得られる透明被膜の表面凹凸が大きくなる場合があり、外部散乱により膜のヘーズが悪化したり、透明性が低下する場合があり、さらに膜の緻密化が不充分となる場合があり、得られる透明被膜の耐擦傷性、基材との密着性が不充分となる場合がある。
透明被膜形成用塗布液中のマトリックス形成成分の固形分としての濃度(CR)は15〜50重量%、さらには15〜40重量%の範囲にあることが好ましい。
透明被膜形成用塗布液中のマトリックス形成成分の濃度(CR)が低すぎると、一方で表面処理金属酸化物微粒子の濃度(CP)が高くなり、前記したように得られる透明被膜の表面凹凸が大きくなる場合があり、外部散乱により膜のヘーズが悪化したり、透明性が低下する場合があり、さらに膜の緻密化が不充分となる場合があり、得られる透明被膜の耐擦傷性、基材との密着性が不充分となる場合がある。
透明被膜形成用塗布液中のマトリックス形成成分濃度(CR)が高すぎても、表面処理金属酸化物微粒子が多く配合されている場合と比較して膜の収縮が大きくなり、厚膜にするとクラックが発生する場合がある。また、マトリックス形成成分として官能基数の小さい樹脂を用いた場合は、透明被膜の緻密化が不充分となり、このため硬度が不充分となる場合がある。
また、マトリックス形成成分は分散用有機樹脂(A)と硬化用有機樹脂(B)とからなっているが、マトリックス形成成分中の分散用有機樹脂(A)の固形分としての含有量は1〜80重量%、さらには5〜60重量%の範囲にあることが好ましい。
マトリックス形成成分中の分散用有機樹脂(A)の含有量が少なすぎると、すなわち、透明被膜形成用塗布液を調製時(後述)の工程(a)において、表面処理金属酸化物微粒子の有機分散媒分散液の有機分散媒を分散用有機樹脂(A)で置換する際に、分散用有機樹脂(A)が少ないため表面処理金属酸化物微粒子が凝集することなく均一に分散した表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散体を得ることが困難であり、置換時にゲル化したり、粘度が上昇する場合があり、得られる透明被膜表面の平滑性が低下したり、緻密化が不充分となり、ヘーズ、硬度、耐擦傷性、密着性等が不充分となる場合がある。
マトリックス形成成分中の分散用有機樹脂(A)の含有量が多すぎると、一方で硬化用樹脂(B)が少なくなり、得られる透明被膜の緻密性が低く、硬度が不十分となる場合がある。
マトリックス形成成分中の硬化用有機樹脂(B)は、前記分散用有機樹脂(A)との合計濃度(CR)が前記範囲となるように用いる。
前記したマトリックス形成成分の濃度(CR)と表面処理金属酸化物微粒子の濃度(CP)との比(CR)/(CP)は0.12〜1.0、さらには0.18〜0.8の範囲にあることが好ましい。
前記比(CR)/(CP)が低い場合は、表面処理金属酸化物微粒子の固形分としての濃度(CP)が高く、透明被膜の表面凹凸が大きくなる場合があり、外部散乱により膜のヘーズが悪化したり、透明性が低下する場合があり、さらに膜の緻密化が不充分となる場合があり、得られる透明被膜の耐擦傷性、基材との密着性が不充分となる場合がある。
前記比(CR)/(CP)が多すぎても、膜の収縮が大きくなり、厚膜にするとクラックが発生する場合がある。また、透明被膜の緻密化が不充分となり、このため硬度が不充分となる場合がある。
マトリックス形成成分中の分散用有機樹脂(A)の濃度(CRA)と、表面処理金属酸化物微粒子(CP)との比率(CRA)/(CP)は、0.17〜1.11、好ましくは0.19〜0.89の範囲にある。この範囲にあれば、表面処理金属酸化物を多く配合しても、膜の収縮が小さく、厚膜にすることが可能であり、クラック発生も抑制できる。最終的に得られる透明被膜は緻密性が高く、このため硬度も高い。
このような本発明にかかる透明被膜形成用塗布液は、以下の方法により調製される。
[透明被膜形成用塗布液の調製方法]
本発明に係る透明被膜形成用塗布液の製造方法は、下記の工程(a)および(b)からなることを特徴としている。
(a)平均粒子径が5〜300nmの範囲にある表面処理金属酸化物微粒子の有機分散媒分散液の有機分散媒の一部または全部を分散用有機樹脂(A)で置換する工程、
(b)硬化用有機樹脂(B)を混合する工程。
工程(a)
前記した表面処理金属酸化物微粒子を有機分散媒に分散させた分散液を調製する。そして、その分散液中の有機分散媒を分散用有機樹脂(A)で置換する。
有機分散媒分散液中の表面処理金属酸化物微粒子の濃度は、特に制限ないが、通常、固形分として30〜50重量%の範囲にある。濃度が低いと、溶媒置換量が増え、効率的でない。濃度が高すぎても、金属酸化物微粒子が凝集したり、凝集しないまでも粘度が上昇して安定性が不充分となる場合がある。このため、得られる透明被膜にはヘーズが発生したり、膜の緻密化が不充分となり、このため硬度が不充分となる場合がある。
次に、分散用有機樹脂(A)で溶媒を置換するが、置換方法としては特に制限はなく従来公知の方法を採用することができる。
例えば、ロータリーエバポレーター法、蒸発缶法等の方法を採用することができる。このとき、必要に応じて減圧下で行うことができ、さらに加温下で行うこともできる。
分散用有機樹脂(A)で置換する割合は、後述する工程(b)で硬化用有機樹脂(B)を混合し、最終的に得られる透明被膜形成用塗布液中の有機分散媒の濃度が40重量%未満、さらには35重量%未満となるように行う。
有機分散媒が多く残っていると、透明被膜形成用塗布液の全固形分濃度(CT)が低くなり、塗布液を塗布してから乾燥するまでの収縮が大きい為、厚膜、特に10μm以上の厚膜を得る場合は収縮時にクラックが発生したり、カーリング性が大きくなる場合がある。
工程(b)
ついで、硬化用有機樹脂(B)を混合する。
硬化用有機樹脂(B)の混合量は、前記分散用有機樹脂(A)と分散用有機樹脂(B)との合計量、すなわちマトリックス形成成分としての固形分濃度(CR)が前記の範囲となるように混合することが好ましい。
本発明では、必要に応じて前記した光重合開始剤を添加することも可能である。
このようにして得られる透明被膜形成用塗布液は、前記した組成を有する。
全固形分濃度が高すぎる場合、前記した有機分散媒を混合することによって、粘度を調整したり、塗工性等を向上することができる。
[透明被膜付基材]
本発明に係る透明被膜付基材は、前記る表面処理金属酸化物微粒子とマトリックス成分とからなる。
基材
本発明に用いる基材としては、樹脂基材を用いる。
樹脂基材としては、PET、TAC、アクリル、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー(COP)から選ばれる少なくとも1種の透明性樹脂基材が好ましい。
これらの樹脂基材であると、本発明にかかる塗布液から形成される透明被膜との密着性に優れ、硬度、耐擦傷性等に優れた透明被膜付基材を得ることができる。
表面処理金属酸化物微粒子
表面処理金属酸化物微粒子としては、前記した表面処理金属酸化物微粒子を用いることが好ましい。
透明被膜中の表面処理金属酸化物微粒子の固形分としての含有量(WP)は50〜90重量%、さらには65〜85重量%の範囲にあることが好ましい。
透明被膜中の表面処理金属酸化物微粒子が含有量(WP)前記範囲にあれば、凹凸のない、収縮の少ない、厚膜であっても緻密でクラック発生のない、硬度の高い透明被膜が得られる。
表面処理金属酸化物微粒子の含有量(WP)が少ない場合、樹脂が多くなるため、緻密化が不充分でっあったり、透明被膜の硬度が低くなることがある。
透明被膜中の表面処理金属酸化物微粒子の固形分としての含有量(WP)が多すぎても、表面凹凸が大きくなって外部散乱によりヘーズが悪化したり、透明性が低下する場合があり、さらに膜の緻密化が低下し、耐擦傷性、基材との密着性が不充分となる場合がある。
マトリックス成分
マトリックス成分は、前記分散用有機樹脂(A)と前記硬化用有機樹脂(B)とからなる。透明被膜中ではこれらのモノマーないしオリゴマーが重合して、硬化している。
マトリックス成分中の分散用有機樹脂(A)の固形分としての含有量は0.1〜80重量%、さらには5〜60重量%の範囲にあることが好ましい。
マトリックス成分中の分散用有機樹脂(A)の含有量が少ないと、透明被膜表面の平滑性が低下したり、緻密化が不充分となり、ヘーズ、硬度、耐擦傷性、密着性等が不充分となる場合がある。
マトリックス成分中の分散用有機樹脂(A)の含有量が多いと、一方で硬化用樹脂(B)が少なくなり、透明被膜の緻密性が低く、硬度が不十分となる場合がある。
透明被膜中のマトリックス成分の固形分としての含有量(WR)は10〜50重量%、さらには15〜40重量%の範囲にあることが好ましい。
透明被膜中のマトリックス成分の固形分としての含有量(WR)が10重量%未満の場合は、表面に凹凸が発生して外部散乱により膜のヘーズが悪化したり、透明性が低下する場合があり、また粒子が多くなってしまうため、かえって透明被膜の緻密化が不充分であり、基材との密着性、耐擦傷性、硬度が不充分となる場合がある。
透明被膜中のマトリックス成分の固形分としての含有量(WR)が50重量%を超えると、膜の収縮が大きいため、厚膜(概ね10μm以上)にするとカーリングを伴ったり、場合によってはクラックが発生したり、また、緻密性が低いため硬度が不充分となる場合がある。
透明被膜中のマトリックス成分の含有量(WR)と表面処理金属酸化物微粒子の含有量(WP)との比(WR)/(WP)は0.12〜1.0、さらには0.18〜0.8の範囲にあることが好ましい。
前記比(WR)/(WP)が小さいと、表面処理金属酸化物微粒子の固形分としての濃度(WP)が高く、透明被膜の表面凹凸が大きくなる場合があり、外部散乱により膜のヘーズが悪化したり、透明性が低下する場合があり、さらに膜の緻密化が不充分となる場合があり、得られる透明被膜の耐擦傷性、基材との密着性が不充分となる場合がある。
前記比(WR)/(WP)が大きすぎても、膜の収縮が大きくなり、厚膜にするとクラックが発生する場合がある。また、透明被膜の緻密化が不充分となり、このため硬度が不充分となる場合がある。
透明被膜の平均膜厚(T)は1〜100μm、さらには12〜80μmの範囲にあることが好ましい。
この範囲の膜厚にあれば、本発明の塗布液を用いることで、樹脂基材上に硬度が高く、カーリングの抑制された透明被膜を形成できる。
本発明によれば、上記樹脂基材を用いても鉛筆硬度は5H以上、さらには6H以上の透明被膜を形成できる。
また、透明被膜付基材は、下記条件で測定した、カーリング特性が5mm以下である。
・カーリング特性
14cm×25cm×40μm(厚み)のTACフィルム基材上に厚みが12μmの透明被膜が形成できるように透明被膜形成用塗布液を塗布し、20時間静置し、その後、フィルムを10cm×10cmサイズにカットし、塗布面を下にしてフィルムを平板上に置き、カーリング(湾曲)して浮上した基材の頂点の平板からの高さ。
従来の透明被膜を樹脂基材上に形成したものでは、本発明のようなカーリング特性や硬度を達成することは困難である。
このような透明被膜は、樹脂基材上に、前記透明被膜形成用塗布液を塗布し、乾燥し、硬化することで形成される。
塗布方法としては、ディップ法、スプレー法、スピナー法、ロールコート法、バーコート法、グラビア印刷法、マイクログラビア印刷法等の周知の方法が挙げられ、紫外線照射する等常法によって硬化される。
前記所定の構成の透明被膜形成用塗布液を塗布した後、乾燥したときの塗膜の収縮率(1)は25%以下、さらには20%以下となる。
なお、乾燥塗膜の収縮率(1)が前記範囲を超えて高いと、厚膜の場合にクラックが発生したり、緻密性が低いため硬度が不充分となる場合がある。
乾燥後、ついで、硬化したときの塗膜の収縮率(2)は10%以下で、さらには5%以下となる。
硬化したときの塗膜の収縮率(2)が高いと、硬化時の膜の収縮が大きいため、厚膜の場合にクラックが発生したり、緻密性が低いため硬度が不充分となる場合がある。
また、乾燥したときと硬化したときの合計の収縮率は35%以下、さらには30%以下であることが好ましい。
収縮率(1)は、下記式Aで表わされる。
体積収縮率(1)(%)=[1−(塗布液の密度/乾燥膜の密度)]×100・・・A
また、収縮率(2)は、下記式Bで表わされる。
体積収縮率(2)(%)=[1−(乾燥膜の密度/硬化膜の密度)]×100・・・B
[有機樹脂分散ゾル]
本発明に係る有機樹脂分散ゾルは、前記表面処理金属酸化物微粒子が前記分散用有機樹脂(A)または分散用有機樹脂(A)および有機分散媒に分散してなるゾルである。
分散用有機樹脂(A)としては、前記した通りであり、1〜2個の官能基を有する紫外線硬化型樹脂であることが好ましい。1〜2個の官能基を有していると、有機樹脂の粘度が低く、表面処理金属酸化物微粒子の有機分散媒ゾルの粘度の上昇が小さくできる。
また、分散用有機樹脂(A)は、前記したとおり、紫外線硬化型樹脂のモノマーないしオリゴマーであることが好ましく、紫外線硬化型樹脂のモノマーであると、高濃度で安定な表面処理金属酸化物微粒子の有機樹脂分散ゾルを形成できる。
分散用有機樹脂(A)の分子量(ポリスチレン換算分子量)が5,000以下、さらには4,500以下であることが好ましい。分散用有機樹脂(A)の分子量が5,000を超えると、ゾルの粘度が高くなり、粒子を分散し高濃度化できない場合がある。
有機分散媒としては、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類など、前記した通り、通常用いられる有機溶媒が使用される。
表面処理金属酸化物微粒子の有機樹脂分散ゾルは、表面処理金属酸化物微粒子の固形分としての濃度(CPS)が45〜85重量%、さらには45〜80重量%の範囲にあることが好ましい。また、有機樹脂分散ゾル中の分散用有機樹脂(A)の固形分としての濃度(CRS)が15〜50重量%、さらには15〜40重量%の範囲にあることが好ましい。
また、有機樹脂分散ゾルの全固形分濃度(CTS)は60重量%以上、さらには65重量%以上であることが好ましい。(CTS)が100重量%に満たない場合の残分が有機分散媒である。
このような組成の安定な有機樹脂分散ゾルは従来知られていなかった。
このような表面処理金属酸化物微粒子の有機樹脂分散ゾルは、前記した本発明に係る透明被膜形成用塗布液の製造方法の工程(a)に準じて調製することができる。
このような有機樹脂分散ゾルは、前記透明被膜形成用塗布液に使用できるとともに、それ単独でも、長期間に安定して分散できるので、たとえば、保存ができ、使用時に塗布液化して使用、あるいは、客先に送付して塗布液化して使用できる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
透明被膜形成用塗布液(1)の調製
表面処理金属酸化物微粒子(1)の調製
シリカゾル分散液(日揮触媒化成(株)製;カタロイド SI−30;平均粒子径12nm、SiO2濃度40.5重量%、分散媒:イソプロパノ−ル、粒子屈折率1.46)100gにγ-メタアクリロオキシプロピルトリメトキシシラン7.48g(信越シリコ−ン株製:KBM−503、SiO2成分81.2%)を混合し超純水を3.1g添加し50℃で6時間攪拌して表面処理した12nmのシリカゾル分散液を得た(固形分濃度40.5重量%)。
その後、ロータリーエバポレーターでプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に溶剤置換して固形分濃度40.5重量%表面処理金属酸化物粒子(1)分散液を得た。
表面処理金属酸化物粒子(1)分散液2500gに分散用有機樹脂(A)としてジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基:アクリレート、官能基数:2、分子量:219)202.5gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度76.0重量%の表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(1)を調製した。工程(a)
以下、各実施例、比較例における分散用有機樹脂(A)分散液について、有機樹脂分散ゾルとして組成を表 に示す。
ついで、表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(1)75.31gと、硬化用有機樹脂(B)としてウレタンアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000、固形分濃度100%)8.32gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.50gとPGME2.37gとアセトン12.50gを充分に混合して固形分濃度66.1重量%の透明被膜形成用塗布液(1)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(1)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(1)の調製
透明被膜形成用塗布液(1)を、TACフィルム(富士フィルム(株)製:FT−PB40UL−M、厚さ:40μm、屈折率:1.51)にバーコーター法#16で塗布し、80℃で120秒間乾燥した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
次に、N2雰囲気下、300mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させて透明被膜付基材(1)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材について、以下の評価を行った。
収縮率
収縮率は以下の(1)〜(3)で評価した。
(1)塗料から乾燥までの収縮率(体積収縮率(1))
1.透明被膜形成用塗布液の密度(比重)を測定する。
2.透明被膜形成用塗布液を乾燥後の膜厚が10μm程度となるように塗布した後、80℃で2分間乾燥させて乾燥膜を作成する。ついで、乾燥膜の一部を採取し、密度(比重)を測定する。
3.下式(A)に従って、体積収縮率(1)を算出する。
体積収縮率(1)(%)=[1−(塗布液の密度/乾燥膜の密度)]×100・・・A
(2)乾燥後からUV硬化後の収縮率(硬化収縮率(2))
1.乾燥膜の比重は(1)−2を採用した。
2.硬化後の透明被膜の一部を採取し、透明被膜の密度(比重)を測定する。
3.下式(B)に従って、体積収縮率(2)を算出する。
体積収縮率(2)(%)=[1−(乾燥膜の密度/硬化膜の密度)]×100・・・B
(3)全体収縮率(3)
下式(C)に従って、全体積収縮率(3)を算出する。
体積収縮率(3)(%)=[1−(塗布液の密度/硬化膜の密度)]×100・・・C
得られた透明被膜付基材(1)について、全光線透過率およびヘイズは、ヘーズメーター(スガ試験機(株)製)により測定した。
また、透明被膜の屈折率は、エリプソメーター(ULVAC社製、EMS−1)により測定した。
なお、未塗布のTACフィルムは全光線透過率が93.2%、ヘイズが0.2%、波長550nmの光線の反射率が6. 0%であった。
さらに、クラックの有無を観察するとともにカーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を以下の方法で測定た。
カーリング性評価
カーリングテスト方法:14cm×25cmサイズのTACフィルムに塗布した透明被膜フィルムを20時間保管する。フィルムを10cm×10cmサイズにカットする。塗布面を下にしてフィルムを置き、床面からの基材の高さAを測定し、結果を表に示した。
鉛筆硬度の測定
JIS−K−5600に準じて鉛筆硬度試験器により測定した。
耐擦傷性の測定
#0000スチールウールを用い、荷重2kg/cm2で10回摺動し、膜の表面を目視観察し、以下の基準で評価した。
評価基準:
筋条の傷が認められない :◎
筋条に傷が僅かに認められる:○
筋条に傷が多数認められる :△
面が全体的に削られている :×
[実施例2]
透明被膜形成用塗布液(2)の調製
実施例1で調製した表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(1)80.38gと、硬化用有機樹脂(B)としてウレタンアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000、固形分濃度100%)8.88gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.53gとPGME0.21gとアセトン9.0gを充分に混合して固形分濃度70.6重量%の透明被膜形成用塗布液(2)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(2)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(2)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(2)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(2)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材(2)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[実施例3]
表面処理金属酸化物微粒子(1)の調製
シリカゾル分散液(日揮触媒化成(株)製;カタロイド SI−30;平均粒子径12nm、SiO2濃度40.5重量%、分散媒:イソプロパノ−ル、粒子屈折率1.46)100gにγ-メタアクリロオキシプロピルトリメトキシシラン7.48g(信越シリコ−ン株製:KBM−503、SiO2成分81.2%)を混合し超純水を3.1g添加し50℃で6時間攪拌して表面処理した12nmのシリカゾル分散液を得た(固形分濃度40.5重量%)。
その後、ロータリーエバポレーターでプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に溶剤置換した(固形分濃度40.5重量%)。
表面処理金属酸化物粒子(1)分散液2500gに分散用有機樹脂(A)としてジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基:アクリレート、官能基数:2、分子量:219)202.5gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度85.0重量%の表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(1)を調製した。工程(a)
透明被膜形成用塗布液(3)の調製
実施例1で調製した表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(1)79.99gと、硬化用有機樹脂(B)としてウレタンアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000、固形分濃度100%)9.90gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.59gとPGME0.51gとアセトン8.00gを充分に混合して固形分濃度78.7重量%の透明被膜形成用塗布液(3)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(3)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(3)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(3)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(3)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材(3)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[実施例4]
透明被膜形成用塗布液(4)の調製
表面処理金属酸化物粒子(1)分散液2500gに分散用有機樹脂(A)としてジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基:アクリレート、官能基数:2、分子量:219)267.7gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度72.1重量%の表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(4)を調製した。工程(a)
ついで、表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(4)66.61gと、硬化用有機樹脂(B)としてウレタンアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000、固形分濃度100%)10.98gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.70gとPGME8.21gとアセトン12.50gを充分に混合して固形分濃度66.1重量%の透明被膜形成用塗布液(4)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(4)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(4)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(4)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(4)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材(4)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[実施例5]
透明被膜形成用塗布液(5)の調製
表面処理金属酸化物粒子(1)分散液2500gに分散用有機樹脂(A)としてジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基:アクリレート、官能基数:2、分子量:219)153.0gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度72.3重量%の表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(5)を調製した。工程(a)
表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(5)81.94gと、硬化用有機樹脂(B)としてウレタンアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000、固形分濃度100%)6.27gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.46gとPGME0.33gとアセトン10.00gを充分に混合して固形分濃度66.1重量%の透明被膜形成用塗布液(5)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(5)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(5)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(5)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(5)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
このとき、乾燥時の塗膜の収縮率(1)および硬化の際の収縮率(2)を測定し、結果を表に示す。
得られた透明被膜付基材(5)について、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[実施例6]
透明被膜形成用塗布液(6)の調製
表面処理金属酸化物粒子(1)分散液2500gに分散用有機樹脂(A)としてジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基:アクリレート、官能基数:2、分子量:219)85.8gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度69.0重量%の表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(6)を調製した。工程(a)
ついで、表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(6)75.31gと、硬化用有機樹脂(B)としてウレタンアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000、固形分濃度100%)12.15gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株))製:イルガキュア184)0.50gとPGME2.04gとアセトン9.00gを充分に混合して固形分濃度66.1重量%の透明被膜形成用塗布液(6)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(6)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(6)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(6)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(6)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材(6)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[実施例7]
透明被膜形成用塗布液(7)の調製
表面処理金属酸化物粒子(1)分散液2500gに分散用有機樹脂(A)としてジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基;アクリレート、官能基数:2、分子量:219)272.1gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度80.1重量%の表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(7)を調製した。工程(a)
ついで、表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(7)75.31gと、硬化用有機樹脂(B)としてウレタンアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000、固形分濃度100%)5.21gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.50gとPGME5.48gとアセトン12.50gを充分に混合して固形分濃度66.1重量%の透明被膜形成用塗布液(7)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(7)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(7)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(7)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(7)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材(7)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[実施例8]
透明被膜形成用塗布液(8)の調製
表面処理金属酸化物粒子(1)分散液2500gに分散用有機樹脂(A)として1,6−ヘキサジオールジメタクリレート(巴工業(株)製;SR−238F、官能基;アクリレート、官能基数:2、分子量:226)202.5gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度76.0重量%の表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(8)を調製した。工程(a)
ついで、表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(8)75.31gと、硬化用有機樹脂(B)としてウレタンアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴ U−6LPA、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:6、分子量:2,100,固形分濃度70%)11.89gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.50gとPGME0.30gとアセトン11.00gを充分に混合して固形分濃度66.1重量%の透明被膜形成用塗布液(8)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(8)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(8)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(8)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(8)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材(8)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[実施例9]
表面処理金属酸化物微粒子(2)の調製
シリカゾル分散液(日揮触媒化成(株)製;カタロイド SI−30;平均粒子径12nm、SiO2濃度40.5重量%、分散媒:イソプロパノ−ル、粒子屈折率1.46)100gにγ-メタアクリロオキシプロピルトリメトキシシラン3.74g(信越シリコ−ン株製:KBM−503、SiO2成分81.2%)を混合し超純水を3.1g添加し50℃で6時間攪拌して表面処理した12nmのシリカゾル分散液を得た(固形分濃度40.5重量%)。
その後、ロータリーエバポレーターでプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に溶剤置換して固形分濃度40.5重量%表面処理金属酸化物粒子(9)分散液を得た。
透明被膜形成用塗布液(9)の調製
表面処理金属酸化物粒子(2)分散液2500gに分散用有機樹脂(A)としてジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基:アクリレート、官能基数:2、分子量:219、固形分濃度100%)202.5gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度76.0重量%の表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(9)を調製した。工程(a)
ついで、表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(9)75.31gと、硬化用有機樹脂(B)としてウレタンアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000、固形分濃度100%)8.32gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.50gとPGME2.37gとアセトン12.50gを充分に混合して固形分濃度63.9重量%の透明被膜形成用塗布液(9)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(9)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(9)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(9)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(9)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材(9)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[実施例10]
表面処理金属酸化物微粒子(3)の調製
シリカゾル分散液(日揮触媒化成(株)製;カタロイド SI−30;平均粒子径12nm、SiO2濃度40.5重量%、分散媒:イソプロパノ−ル、粒子屈折率1.46)100gにγ-メタアクリロオキシプロピルトリメトキシシラン14.96g(信越シリコ−ン株製:KBM−503、SiO2成分81.2%)を混合し超純水を3.1g添加し50℃で6時間攪拌して表面処理した12nmのシリカゾル分散液を得た(固形分濃度40.5重量%)。
その後、ロータリーエバポレーターでプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に溶剤置換して固形分濃度40.5重量%表面処理金属酸化物粒子(10)分散液を得た。
透明被膜形成用塗布液(10)の調製
表面処理金属酸化物粒子(3)分散液2500gに分散用有機樹脂(A)としてジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基:アクリレート、官能基数:2、分子量:219、固形分濃度100%)202.5gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度76.0重量%の表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(10)を調製した。工程(a)
ついで、表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(10)75.31gと、硬化用有機樹脂(B)としてウレタンアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000、固形分濃度100%)8.32gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.50gとPGME2.37gとアセトン12.50gを充分に混合して固形分濃度70.6重量%の透明被膜形成用塗布液(10)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(10)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(10)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(10)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(10)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材(10)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[実施例11]
表面処理金属酸化物微粒子(4)の調製
シリカゾル分散液(日揮触媒化成(株)製;カタロイド SI−30;平均粒子径12nm、SiO2濃度40.5重量%、分散媒:イソプロパノ−ル、粒子屈折率1.46)100gにγ-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコ−ン株製:KBM−5103、SiO2成分86.1%)7.06gを混合し超純水を3.1g添加し50℃で6時間攪拌して表面処理した12nmのシリカゾル分散液を得た(固形分濃度40.5重量%)。
その後、ロータリーエバポレーターでプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に溶剤置換して固形分濃度40.5重量%表面処理金属酸化物粒子(11)分散液を得た。
透明被膜形成用塗布液(11)の調製
表面処理金属酸化物粒子(4)分散液2500gに分散用有機樹脂(A)としてジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基:アクリレート、官能基数:2、分子量:219、固形分濃度100%)202.5gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度76.0重量%の表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(11)を調製した。工程(a)
表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(11)75.31gと、硬化用有機樹脂(B)としてウレタンアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000、固形分濃度100%)8.32gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.50gとPGME2.37gとアセトン12.50gを充分に混合して固形分濃度66.1重量%の透明被膜形成用塗布液(11)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(11)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(11)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(11)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(11)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材(11)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[実施例12]
表面処理金属酸化物微粒子(5)の調製
SiO2濃度が24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)33.4Kgを純水126.6Kgで希釈して、SiO2濃度が5重量%の珪酸ナトリウム水溶液(pH11)を160Kg調製した。この珪酸ナトリウム水溶液のpHが4.5になるように硫酸濃度25%の硫酸水溶液を加えて中和し、常温で5時間保持することにより、熟成して、シリカヒドロゲルを調製した。
このシリカヒドロゲルを、濾布を張った濾過機を用いて、SiO2固形分の約120倍相当量の純水で充分に洗浄した。
このシリカヒドロゲルを純水に分散し、SiO2濃度3重量%の分散液を調製し、強力攪拌機を使用して、流動性のスラリー状態になるまで攪拌した。
このスラリー状のシリカヒドロゲル分散液のpHが10.5になるように濃度15重量%のアンモニア水を添加し、95℃で1時間かけて攪拌を続け、シリカヒドロゲルの解膠操作を行い、シリカゾルを得た。
得られたシリカゾルを150℃で1時間加熱して、安定化させた後、シリカゾルを限外濾過膜(旭化成工業(株)製:SIP−1013)を用いて、SiO2濃度が13重量%になるまで濃縮し、ついで、ロータリーエバポレーターで濃縮し、44μmメッシュのナイロンフィルターで濾過してSiO2濃度30重量%のシリカゾル(5)を調製した。
このときの、シリカゾル(5)のシリカ粒子の平均粒子最長径(DL)は48nm、平均短径(DS)は16nmであり、球状係数は0.33であった。
シリカゾル(5)600gと、純水5,955gおよびSiO2濃度が24重量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)63.3gを混合し、87℃まで昇温し、0.5時間熟成した。ついで、SiO2濃度が3重量%の珪酸液1,120gを14時間かけて添加した。室温まで冷却した後、得られたシリカゾルを限外濾過膜(旭化成工業(株)製:SIP−1013)を用いて、SiO2濃度が12重量%になるまで濃縮し、ついで、ロータリーエバポレーターで濃縮し、44μmメッシュのナイロンフィルターで濾過して固形分濃度30重量%の非球状シリカからなる金属酸化物微粒子(5)分散液を得た。
濃度30重量%の金属酸化物微粒子(5)分散液400gに純水を添加し固形分濃度20重量%とし、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK1B)240gを用い、80℃で3時間イオン交換して洗浄を行い、この分散液を限外濾過膜を用いてメタノールにて溶媒置換して固形分濃度20重量%のメタノール分散液を得た。
このメタノール分散液100gにメタクリル系シランカップリング剤(信越化学(株)製:KBM-503、γ-メタクロリロキシフ゜ロヒ゜ルトリメトキシシラン)7.48gを加え、50℃で6時間加熱撹拌して固形分濃度40.5重量%の有機ケイ素化合物で表面処理した非球状シリカからなる金属酸化物微粒子(5)分散液を調製した。
ロータリーエバポレーターにてPGMEに溶媒置換して固形分濃度40.5重量%の非球状シリカからなる表面処理金属酸化物微粒子(5)のPGME分散液とした。
得られた表面処理金属酸化物微粒子(5)の平均粒子最長径(DL)は50nm、平均短径(DS)は21nmであり、球状係数(DS)/(DL)は0.42であった。
透明被膜形成用塗布液(12)の調製
固形分濃度40.5重量%の表面処理金属酸化物微粒子(5)分散液2500gに分散用有機樹脂(A)としてジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基:アクリレート、官能基数:2、分子量:219、固形分濃度100%)202.5gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度76.0重量%の表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(12)を調製した。工程(a)
表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(12)75.31gと、硬化用有機樹脂(B)としてウレタンアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000、固形分濃度100%)8.32gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.50gとPGE2.37gとアセトン12.50gを充分に混合して固形分濃度66.1重量%の透明被膜形成用塗布液(12)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(12)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(12)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(12)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(12)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材(12)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[実施例13]
透明被膜付基材(13)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(1)を、バーコーター法#20で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(13)を製造した。透明被膜の膜厚は15μmであった。
このとき、乾燥時の塗膜の収縮率(1)および硬化の際の収縮率(2)を測定し、結果を表に示す。
得られた透明被膜付基材(13)について、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[実施例14]
透明被膜付基材(14)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(1)を、バーコーター法#40で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(14)を製造した。透明被膜の膜厚は30μmであった。
得られた透明被膜付基材(14)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[比較例1]
透明被膜形成用塗布液(R1)の調製
実施例1と同様にして調製した固形分濃度40.5重量%の表面処理金属酸化物粒子(1)分散液2500gに分散用有機樹脂(A)としてジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基:アクリレート、官能基数:2、分子量:219、固形分濃度100%)202.5gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度76.0重量%の表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(R1)を調製した。工程(a)
ついで、表面処理金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(R1)75.31gと、分散用有機樹脂(A)であるジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基:アクリレート、官能基数:2、分子量:219、固形分濃度100%)8.32gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.50gとPGME2.37gとアセトン12.50gを充分に混合して固形分濃度66.1重量%の透明被膜形成用塗布液(R1)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(R1)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(R1)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(R1)を、バーコーター法(#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(R1)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材(R1)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[比較例2]
透明被膜形成用塗布液(R2)の調製
実施例1と同様にして調製した固形分濃度40.5重量%の表面処理金属酸化物粒子(1)分散液2500gに硬化用有機樹脂(B)としてウレタンアクリレート(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000、固形分濃度100%)202.5)gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度53.3重量%の表面処理金属酸化物微粒子の硬化用有機樹脂(B)分散液(R2)を調製した。工程(a)
ついで、表面処理金属酸化物微粒子の硬化用有機樹脂(B)分散液(R2)82.96gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.50gとPGME0.13gとアセトン9.00gを充分に混合して固形分濃度51.0重量%の透明被膜形成用塗布液(R2)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(R2)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(R2)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(R2)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(R2)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
このとき、乾燥時の塗膜の収縮率(1)および硬化の際の収縮率(2)を測定し、結果を表に示す。
得られた透明被膜付基材(R2)について、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[比較例3]
透明被膜形成用塗布液(R3)の調製
実施例1と同様にして調製した固形分濃度40.5重量%の表面処理金属酸化物粒子(1)分散液に69.14gと、分散用有機樹脂(A)であるジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基:アクリレート、官能基数:2、分子量:219、固形分濃度100%)5.26gと、硬化用有機樹脂(B)である(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000)4.83gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.29gとPGME6.99gとアセトン12.50gを充分に混合して固形分濃度41.4重量%の透明被膜形成用塗布液(R3)を調製した。
得られた透明被膜形成用塗布液(R3)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(R3)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(R3)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(R3)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材(R3)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
[比較例4]
透明被膜形成用塗布液(R4)の調製
シリカゾル分散液(日揮触媒化成(株)製;カタロイド SI−30;平均粒子径12nm、SiO2濃度40.5重量%、分散媒:イソプロパノ−ル、粒子屈折率1.46)2500gに分散用有機樹脂(A)であるジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製;ライトアクリレートDCP−A、官能基:アクリレート、官能基数:2、分子量:219、固形分濃度100%)202.5gを添加し、ロータリーエバポレーターで溶媒の一部を除去して固形分濃度53.3重量%のシリカからなる金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(R4)を調製した。工程(a)
金属酸化物微粒子の分散用有機樹脂(A)分散液(R4)75.31gと、硬化用有機樹脂(B)である(新中村化学(株)製:NKオリゴ UA−33H、官能基:ウレタンアクリレート、官能基数:9、分子量:4,000、固形分濃度100%)7.19gと、アクリルシリコーン系レベリング剤(楠本化成(株)製;ディスパロンNSH−8430HF)1.00gと光重合開始剤(チバジャパン(株)製:イルガキュア184)0.50gとPGME0.83gとアセトン8.00gを充分に混合して固形分濃度53.3重量%の透明被膜形成用塗布液(R4)を調製した。工程(b)
得られた透明被膜形成用塗布液(R4)の組成を表に示す。
透明被膜付基材(R4)の調製
実施例1において、透明被膜形成用塗布液(R4)を、バーコーター法#16で塗布した以外は同様にして透明被膜付基材(R4)を製造した。透明被膜の膜厚は12μmであった。
得られた透明被膜付基材(R4)について、収縮率、全光線透過率、ヘイズを測定し、結果を表に示す。また、クラックの有無を観察し、カーリング特性、耐擦傷性、鉛筆硬度を測定し、結果を表に示す。
Figure 0006470498
Figure 0006470498
Figure 0006470498

Claims (3)

  1. 1〜2個の(メタ)アクリレート基を有する紫外線硬化型のモノマーと3個以上の(メタ)アクリレート基を有する紫外線硬化型のウレタン(メタ)アクリレートとからなるマトリックス形成成分と、平均粒子径が5〜300nmの表面処理金属酸化物微粒子と、有機溶媒を含む塗布液であって、
    前記塗布液は、前記表面処理金属酸化物微粒子を固形分として45〜85重量%、前記マトリックス形成成分を固形分として15〜40重量%、前記有機溶媒を21.2重量%以上40重量%未満含み(但し、表面処理金属酸化物微粒子と、マトリックス形成成分と、有機溶媒の合計量は100重量%を超えない)
    前記塗布液に含まれる全固形分の65〜85重量%が前記表面処理金属酸化物微粒子であり、
    前記表面処理金属酸化物微粒子は、金属酸化物微粒子100重量部に対し、下記式(1)で表される有機珪素化合物が n −SiO 4-n/2 として0.1〜40重量部で表面処理されていることを特徴とする透明被膜形成用の塗布液。
    n−SiX4-n (1)
    (式(1)のRは炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基であって、互いに同一であっても異なっていてもよい。但し、Rの少なくとも一つは、(メタ)アクリレート基を置換基として有する置換炭化水素基である。Xは炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン、水素、nは1〜3の整数を示す。)
  2. 請求項1に記載の塗布液を基材に塗布した後、乾燥させて乾燥膜を得る工程と、
    前記乾燥膜を硬化させて硬化膜を得る工程と、を備えることを特徴とする透明被膜付基材の製造方法。
  3. 前記硬化膜の平均膜厚が12〜100μmであることを特徴とする請求項に記載の透明被膜付基材の製造方法。
JP2014073074A 2014-03-31 2014-03-31 透明被膜形成用の塗布液および透明被膜付基材の製造方法 Active JP6470498B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014073074A JP6470498B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 透明被膜形成用の塗布液および透明被膜付基材の製造方法
KR1020167026821A KR102379944B1 (ko) 2014-03-31 2015-03-30 투명피막 형성용 도포액 및 그의 제조 방법, 유기수지 분산졸 및 투명피막부 기재 및 그의 제조 방법
CN201580017788.XA CN106164190B (zh) 2014-03-31 2015-03-30 透明被膜形成用的涂布液及其制造方法、有机树脂分散溶胶、以及带透明被膜的基材及其制造方法
PCT/JP2015/059981 WO2015152171A1 (ja) 2014-03-31 2015-03-30 透明被膜形成用の塗布液及びその製造法、有機樹脂分散ゾル、ならびに透明被膜付基材及びその製造方法
TW104110415A TWI670335B (zh) 2014-03-31 2015-03-31 透明被膜形成用的塗布液及其製造方法、有機樹脂分散溶膠,以及附透明被膜的基材及其製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014073074A JP6470498B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 透明被膜形成用の塗布液および透明被膜付基材の製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015193756A JP2015193756A (ja) 2015-11-05
JP2015193756A5 JP2015193756A5 (ja) 2017-05-18
JP6470498B2 true JP6470498B2 (ja) 2019-02-13

Family

ID=54433094

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014073074A Active JP6470498B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 透明被膜形成用の塗布液および透明被膜付基材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6470498B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7152841B2 (ja) * 2016-02-29 2022-10-13 日揮触媒化成株式会社 透明被膜形成用の塗布液及び透明被膜付基材
KR20200143359A (ko) * 2018-04-13 2020-12-23 도레이 카부시키가이샤 적층 폴리에스테르 필름 및 그 제조 방법

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3072193B2 (ja) * 1991-09-27 2000-07-31 三菱レイヨン株式会社 被覆用組成物及び表面被覆物品
JP2000289172A (ja) * 1999-04-05 2000-10-17 Ge Toshiba Silicones Co Ltd ポリカーボネート積層体
JP2004143201A (ja) * 2002-10-22 2004-05-20 Toyo Ink Mfg Co Ltd 活性エネルギー線硬化性組成物、それを用いた硬化皮膜の形成方法およびその硬化物、ならびに反射防止体
JP2010095569A (ja) * 2008-10-14 2010-04-30 Mitsubishi Chemicals Corp 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品
JP5326994B2 (ja) * 2009-01-20 2013-10-30 信越化学工業株式会社 光硬化性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有する物品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015193756A (ja) 2015-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2015152171A1 (ja) 透明被膜形成用の塗布液及びその製造法、有機樹脂分散ゾル、ならびに透明被膜付基材及びその製造方法
EP2687548B1 (en) Organic/inorganic composite, manufacturing method therefor, organic/inorganic composite film, manufacturing method therefor, photonic crystal, coating material, thermoplastic composition, microstructure, optical material, antireflection member, and optical lens
JP5525152B2 (ja) 紫外線硬化型コーティング用組成物およびその製造方法、並びにこれを被覆してなる樹脂被覆品
JP5700903B2 (ja) ハードコート膜付基材およびハードコート膜形成用塗布液
JP6943865B2 (ja) 光学用途向けナノコンポジット配合物
JP5378771B2 (ja) 反射防止膜付基材および反射防止膜形成用塗布液
KR101774067B1 (ko) 실리카·알루미나졸의 제조방법, 실리카·알루미나졸, 상기 졸을 포함하는 투명 피막형성용 도료 및 투명 피막 부착 기재
JP2013014506A (ja) 中空シリカ微粒子、それを含む透明被膜形成用組成物、および透明被膜付基材
JP5815304B2 (ja) 光学薄膜形成用塗料および光学薄膜
JP5530158B2 (ja) 透明被膜付基材および透明被膜形成用塗布液
TW202028383A (zh) 樹脂組合物及光纖
KR20140085312A (ko) 하드코트막부 기재 및 하드코트막 형성용 도포액
JP6470498B2 (ja) 透明被膜形成用の塗布液および透明被膜付基材の製造方法
JP5709706B2 (ja) 透明被膜形成用塗料および透明被膜付基材
JP5466612B2 (ja) 樹脂被覆金属酸化物粒子樹脂分散組成物の製造方法および透明被膜付基材
JP6450531B2 (ja) 反射防止膜付基材の製造方法
JP5885500B2 (ja) 透明被膜形成用塗料および透明被膜付基材
JP2011110787A (ja) 透明被膜付基材および透明被膜形成用塗布液
JP5405861B2 (ja) 透明導電膜及びその製造方法
JP2009059506A (ja) 透明導電性被膜付基材および透明導電性被膜形成用塗布液
JP5976348B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびその製造方法、ならびにコーティング剤、積層体
JP6639846B2 (ja) 透明被膜形成用塗布液及び透明被膜付基材
JP5501117B2 (ja) 透明被膜付基材および透明被膜形成用塗布液
JP2013194091A (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびその製造方法、ならびにコーティング剤、積層体
JP2009079177A (ja) 塗料組成物および硬質塗膜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170330

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180313

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180514

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180828

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181128

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20181205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6470498

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250