JPH10259328A - 導電性透明フィルム又はシートの製造方法 - Google Patents

導電性透明フィルム又はシートの製造方法

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JPH10259328A
JPH10259328A JP8462897A JP8462897A JPH10259328A JP H10259328 A JPH10259328 A JP H10259328A JP 8462897 A JP8462897 A JP 8462897A JP 8462897 A JP8462897 A JP 8462897A JP H10259328 A JPH10259328 A JP H10259328A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐擦傷性、硬度及び透明性に優れた導電性シー
ト又はフィルムを製造する方法を提供する事。 【解決手段】表面帯電量の少ない状態に保ちながら透明
フィルム又はシートの一方の面に導電性金属酸化物の微
粒子を含有するエネルギー線硬化性ハ−ドコ−ト剤を塗
布し、ついでエネルギー線を照射することを特徴とする
導電性フィルム又はシートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性、耐擦傷
性、硬度、及び透明性に極めて優れ、帯電防止用途に有
用な導電性フィルム又はシートの製造法に関するもので
ある。
【0002】現在、プラスチックは自動車業界、家電業
界を始めとして種々の産業界で大量に使われている。こ
の理由はその加工性、透明性等に加えて、軽量、安価等
の理由による。しかしながらガラス等に比較して柔らか
く、表面に傷が付き易い等の欠点を有している。またプ
ラスチックは高い体積固有抵抗を持つために摩擦等によ
り接触面では容易に静電気を帯び漏洩せず、塵埃の吸着
による透明性の低下や、コンピューターの作動不良が問
題になる。近年、半導体ウエハー保存容器やその他の電
子・電機部材、床材、じゅうたん、壁材などの建築用部
材等において、帯電防止を施す事の必要性が高まってい
る。
【0003】これらの欠点を改良するために表面にハ−
ドコ−ト剤をコ−ティングすることにより表面硬度を上
げ、更に帯電防止性を有する界面活性剤等により帯電防
止能を付与することが常套手段として行われている。帯
電防止能を付与するためにアルキルアミンハロゲン化物
のようなイオン伝導性のある有機物をプラスチックへの
混練したり塗料に添加して表面塗布する事などが行われ
ているが、湿度の変化により性能が著しく変化し、特に
乾燥条件下で性能が低下する欠点がある。またカ−ボン
粉末や金属の粉末等の無機系フィラーを用いることも行
われているが、この場合は湿度による導電性の低下のよ
うな欠点は解決できるが現状では透明性やヘイズ(曇
価)の点で劣ることが現状である。またカ−ボン粉末や
金属の粉末等の無機系フィラーを用いることも行われて
いるが、この場合は湿度による導電性の低下のような欠
点は解決できるが現状では透明性やヘイズ(曇価)の点
で劣るのが現状である。特開昭60−60166号公報
には、酸化錫を主成分とする導電性粉と(メタ)アクリ
ロイル基を有する(メタ)アクリルオリゴマ−を主成分
とする光硬化性塗料バインダ−よりなる塗料が開示され
ている。また特開昭62−170330号公報には、酸
化錫を主成分とする導電性微粉末が含有された塗膜が積
層されてなる導電性プレ−トが開示されている。
【0004】
【発明が解決使用とする課題】このように帯電防止能を
付与するために金属酸化物の微粒子を導電剤とする導電
性塗料は知られているが、それを使った耐擦傷性、透明
性(全光線透過率)、耐溶剤性、硬度に優れた導電性フ
ィルム又はシ−トの製造方法については知られていな
い。
【0005】
【発明を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
を解決するために鋭意検討の結果、本発明を完成した。
即ち、本発明は、(1)表面帯電量を少なく保ちながら
透明フィルム又はシートの一方の面に導電性金属酸化物
の微粒子を含有するエネルギー線硬化性ハ−ドコ−ト剤
を塗布し、ついでエネルギー線を照射することを特徴と
する導電性フィルム又はシ−トの製造方法、(2)透明
フィルム又はシートの表面帯電量を2Kv以下に保ちな
がら塗布する(1)の導電性フィルム又はシ−トの製造
方法、(3)透明フィルム又はシートが少なくとも一方
の面に親水性樹脂被膜を有する透明フィルム又はシート
である(1)又は(2)に記載の導電性フィルム又はシ
−トの製造方法、(4)導電性金属酸化物の微粒子がア
ンチモン酸亜鉛、アンチモンド−プ酸化錫又はインジウ
ムド−プ酸化錫の微粒子で、0.5μm以下の一次粒子
径を有する微粒子である(1)ないし(3)のいずれか
一項に記載の導電性フィルム又はシ−トの製造方法、
【0006】(5)エネルギー線硬化性ハ−ドコ−ト剤
が分子中に少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル
基を有する紫外線硬化性(メタ)アクリレ−ト中に導電
性金属酸化物の微粒子を分散剤を用いて分散させた紫外
線硬化型ハ−ドコ−ト樹脂組成物である(1)ないし
(4)のいずれか一項に記載の導電性フィルム又はシ−
トの製造方法、(6)表面帯電量を少なく保ちながら透
明フィルム又はシートの一方の面への導電性金属酸化物
の微粒子を含有するエネルギー線硬化性ハ−ドコ−ト剤
の塗布が相対湿度40%以上の条件下でなされる(1)
ないし(5)のいずれか一項に記載の導電性フィルム又
はシ−トの製造方法、(7)有機及び無機の微粒子粒子
を含有し防眩性を有する(1)ないし(6)のいずれか
一項に記載の導電性フィルム又はシ−トの製造方法、に
関する。
【0007】 〔発明の詳細な説明〕以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の導電性フィルム又はシ−トの製造方法に
おける大きな特徴は、導電性金属酸化物の微粒子を含有
するエネルギー線硬化性ハ−ドコ−ト剤を塗布する際透
明フィルム又はシートの表面帯電量を少なく保ちながら
コーティングする点にある。表面帯電量の少ない透明フ
ィルム又はシートの状態で使用することにより導電性の
良好なフィルム又はシ−トが得られる。ここで使用され
る透明フィルム又はシートの表面帯電量は0Kvの状態
が最も好ましいが、許容し得る目安として例えば2Kv
以下である(静電気測定器による)。このような帯電量
を少なく保った透明フィルム又はシートは、通常の透明
フィルム又はシート、より好ましくは親水性樹脂被膜を
有する透明フィルム又はシートを、例えば相対湿度が4
0%以上、好ましくは60%以上の環境下に置くことに
より得られる。親水性樹脂被膜を有する透明フィルム又
はシートを使用する場合は、より低い相対湿度で表面帯
電量の少ないものが得られる。
【0008】本発明で使用するフィルム又はシ−トは透
明なフィルム状又はシ−ト状のものであれば特に制限は
なく、その材質としては、例えばポリエチレン、ポリエ
チレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、
ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカ−ボネ−ト、ア
クリル、ポリエ−テルスルフォン、ポリアリレ−ト等を
あげることが出来る。この透明フィルム又はシートは、
より好ましくはその表面の少なくとも一方の面が、更に
好ましくは両方の面が親水性樹脂で被覆されたものであ
る。親水性樹脂としては、例えば2ーヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、2ーヒドロキシエチル(メタ
ア)クリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエ
チル(メタ)アクリレートなどの親水性モノマーを共重
合された親水性アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ブチ
ラール樹脂などの親水性樹脂を挙げることが出来るが、
これに限られるものではない。またこれらの樹脂にカチ
オン性の界面活性剤等を添加して親水性を付加する事も
可能である。又、その膜厚は特に制限はなく、例えば
0.5μm以上、厚すぎても意味がないので、3μm程
度までが適当である。
【0009】本発明で使用されるエネルギー線硬化型導
電性ハードコート剤は導電性金属酸化物とエネルギー線
硬化型樹脂を必須の成分として含有する。導電性金属酸
化物としては例えばATO(アンチモンドープ酸化
錫)、ITO(インジウムドープ酸化錫)、アンチモン
酸亜鉛等が挙げられる。ATOは例えば特開平2ー10
5875号公報、ITOは例えば特開平2−12037
4号公報記載の方法など公知の方法によって得られる。
またこれらは溶剤に分散された状態又は塗料として入手
できる。また無水アンチモン酸亜鉛の製造法について
は、例えば特開平6−219743号公報に記載されて
おり、メタノ−ル(セルナックスCX−Z400M、日
産化学(株)製)あるいはメタノ−ル/イソプロパノ−
ル(セルナックス CX−Z300IM、日産化学
(株)製)のオルガノゾルとして入手出来る。この無水
アンチモン酸亜鉛のゾルは一次粒子が0.5μm以下で
あるが、透明な被膜を得るためには、0.6μm以下の
フィルタ−を通してさらに粗大粒子を除去することが好
ましい。本発明で用いられるATO、ITO、アンチモ
ン酸亜鉛の体積抵抗率は103 ー102 Ω/□であるが
これらに限定されない。
【0010】上記無水アンチモン酸亜鉛ゾルは、メタノ
−ル中では安定で凝集を起こして粒子径が大きくなるよ
うなことはないが、紫外線硬化型樹脂やトルエン、ME
K(メチルエチルケトン)、酢酸エチルなどの溶媒に対
しては不安定で凝集を起こして粒子径が大きくなった
り、分散が破壊されて分離、沈降してしまう。これらの
樹脂、溶媒に安定に分散させるために分散剤を使用して
分散することが好ましい。このような分散剤としては、
カチオン系、弱カチオン系、ノニオン系あるいは両性界
面活性剤が有効で特にソルスパース20000(ゼネカ
社製のアルキルアミンのPO、EO変成物)、あるいは
TAMNO−15(日光ケミカル(株)製のアルキルア
ミンのEO変成物)等が有効である。その添加量はアン
チモン酸亜鉛に対して0.05から20重量%、好まし
くは0.5から20重量%が有効でこの範囲以外では分
散安定性が得られなかったり、また分散安定性は得られ
てもヘイズが大きくなって被膜の透明性が失われたりま
た表面導電性が低下して実用性が阻害されることがあ
る。これら金属酸化物はハ−ドコ−ト剤の樹脂固形分に
対し好ましくは10−95重量%添加することができ
る。尚、アルキルアミンのアルキル基としては、例えば
メチル基、エチル基、ラウリル基、ステアリル基等をあ
げることができる。又、EOやPOの付加モル数として
は、アミン1モルに対し数モル〜100モルぐらいまで
が適当であるが、これに限定されるものではない。尚、
上記の成分に加え、必要によりレベリング剤、消泡剤を
添加することもできる。
【0011】本発明で使用するエネルギー線硬化型樹脂
は特に限定されないが、好ましいものは分子内に2個以
上の(メタ)アクリロイル基を有するエネルギー線硬化
可能な多官能アクリレ−トからなるものである。分子内
に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬
化可能な多官能アクリレ−トの具体例としては、例えば
(メタ)ネオペンチルグリコ−ルジアクリレ−ト、(メ
タ)1、6ヘキサンジオ−ルジアクリレ−ト、(メタ)
トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−ト、(メタ)ジ
トリメチロ−ルプロパンテトラアクリレ−ト、(メタ)
ペンタエリスリト−ルテトラアクリレ−ト、(メタ)ペ
ンタエリスリト−ルトリアクリレ−ト、(メタ)ジペン
タエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト等のポリオ−ルポ
リアクリレ−ト、ビスフェノ−ルAジグリシジルエ−テ
ルのジアクリレ−ト、ネオペンチルグリコ−ルジグリシ
ジルエ−テルのジアクリレ−ト、(メタ)1、6ヘキサ
ンジオ−ルジグリシジルエ−テルのジアクリレ−トなど
のエポキシ(メタ)アクリレ−ト、多価アルコ−ルと多
価カルボン酸および/またはその無水物とアクリル酸と
をエステル化することによって得ることが出来るポリエ
ステル(メタ)アクリレ−ト、多価アルコ−ル、多価イ
ソシアネ−ト及び水酸基含有アクリレ−トを反応させる
ことによって得られるウレタンアクリレ−ト、ポリシロ
キサンポリアクリレ−ト等を擧げることができる。前記
の重合性アクリレ−トは単独で用いても2種以上混合し
て用いてもよく、その含有量はハ−ドコ−ト剤中好まし
くは95−50重量%(樹脂固形分に対する重量%)で
ある。尚、上記の多官能アクリレ−トの他にハ−ドコ−
ト剤中の樹脂固形分に対して好ましくは10重量%以下
の2−ヒドロキシ(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレ−ト、グリシジル(メタ)
アクリレ−ト等の単官能アクリレ−トを添加することも
できる。
【0012】またエネルギー線硬化型ハ−ドコ−ト剤の
成分として密着性を向上する目的で重合性オリゴマ−を
添加することができる。このようなオリゴマ−として
は、末端メタクリレ−トポリメチルメタクリレ−ト、末
端スチリルポリメタクリレ−ト、末端メタクリレ−トポ
リスチレン、末端メタクリレ−トポリエチレングリコ−
ル、末端メタクリレ−トアクリロニトリル−スチレン共
重合体、末端メタクリレ−トスチレン−メチルメタクリ
レ−ト共重合体などのマクロモノマ−を擧げることがで
きる。重合性オリゴマ−を添加する場合、その添加量は
ハ−ドコ−ト剤中好ましくは50−5重量%(樹脂固形
分に対する重量%)である。
【0013】密着性を向上させる目的のためにさらにポ
リマ−を添加することができる。このようなポリマ−と
しては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラ−ル
樹脂等をあげることができる。特にアクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂は好適である。このようなポリマ−を添加
する場合、その添加量は、ハ−ドコ−ト剤中あるいは導
電性ハ−ドコ−ト剤中好ましくは5−50重量%(樹脂
固形分に対する重量%)である。
【0014】エネルギー線として紫外線を使用してエネ
ルギー線硬化型ハ−ドコ−ト剤を硬化させる場合、該ハ
ードコート剤には通常光重合開始剤を添加する。光重合
開始剤としては特に制限はなく各種公知のものを使用す
ることができる。光重合開始剤の具体例といては、イル
ガキュア−184、イルガキュア−651(チバガイギ
−社製)、ダロキュア−1173(メルク社製)、ベン
ゾフェノン、などの光開始剤、ベンゾイル安息香酸メチ
ル、P−ジメチルアミノ安息香酸エステル、チオキサン
トンなどを用いることができる。
【0015】この他に有機溶剤を添加することもでき
る。有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン等のケトン類、
酢酸エチル等のエステル類、メタノール、エタノール等
のアルコール類等があげられる。尚、上記の成分に加
え、必要によりレベリング剤、消泡剤を添加することも
できる。
【0016】本発明で使用するハードコート剤には皮膜
に防眩性を付与する目的でシリカ、アクリル、シリコ
ン、ベンゾグアナミン、ウレタンビーズなどの有機又は
無機の微粒子を添加する事もできる。
【0017】本発明で使用するハードコート剤を製造す
るには、例えば導電性金属酸化物の中にその他の成分を
撹拌しながら徐々に添加して得ることができる。また導
電性金属酸化物の中に上記分散剤を添加したものにその
他の成分を添加してつくることもできる。
【0018】本発明の製造方法を実施するには、表面帯
電量の少ない透明フィルム又はシートの一方の面に導電
性金属酸化物の微粒子を含有するエネルギー線硬化性ハ
ードコート剤を均一な膜厚になるように塗布し、溶媒を
使用している場合は好ましくは加熱により溶媒を除去
し、ついでエネルギー線を照射してエネルギー線硬化性
ハ−ドコ−ト剤を硬化させればよい。溶媒としては例え
ばトルエン、メタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステ
ル類等があげられる。これらの溶媒は単独でも、又任意
の割合で混合して用いても良い。ハードコート剤の塗布
は、相対湿度が好ましくは40%以上、より好ましくは
60%以上の条件下に行われる。塗布温度は特に制限さ
れないが、常温(例えば10〜30℃)が好ましい。ハ
ードコート剤を塗布する方法は特に限定されないが、ハ
ードコート層の特性を一定にするために均一な膜厚にす
ることが好ましく、例えばワイヤーバー方式、ディップ
コート方式、スピンコート方式、グラビア方式、マイク
ログラビア方式、ドクターブレード方式等種々の塗工方
式を用いることができる。エネルギー線としては、好ま
しくは高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、キセノンラン
プ、殺菌灯、レーザー光などから得られる2000オン
グストローム〜7000オングストロームの波長を有す
る電磁波エネルギー(例えば紫外線)や電子線、X線、
放射線等の高エネルギー線を使用する。エネルギー線の
照射時間は、エネルギー線の強度によるが、通常は0.
1秒〜10秒程度で十分である。
【0019】本発明の方法で得られた透明フィルム又は
シ−トは、例えば表面抵抗率が1×1010Ω/□以下
の、良好な導電性を有する。この導電性透明フィルム又
はシ−トは、例えば帯電防止フィルム又はシ−トとし
て、LCD(液晶ディスプレイ)、CRT(カソードレ
イチュウブ:テレビ、パソコン用等のブラウン管)、P
DP(プラズマディスプレイ)等の表示装置等の表示面
に配置され、又半導体ウエハー保存容器やその他の電子
・電機部材、床材、じゅうたん、壁材などの建築用部材
等に用いられる。この場合、通常この導電性シート又は
フィルムのハ−ドコ−ト層面とは反対側の面に粘着剤
層、好ましくは感圧粘着剤層を設け、この粘着剤層を介
して表示装置等の表示面、その他の物品の表面に貼付さ
れる。尚、本発明におけるシートは、通常その厚さが
0.5ー5mm程度のものを意味し、また、フィルムと
は通常その厚さが10ー500μm程度のものを意味す
る。但し、シート及びフィルムとも上記のものに限定さ
れる訳ではない。
【0020】
【実施例】以下実施例で本発明を更に具体的に説明す
る。尚、以下断わりのない限り部は重量部を示す。
【0021】実施例1 ジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト(KAYA
RAD DPHA(日本化薬(株)製)64部、光開始
剤イルガキュア−184(チバガイギ−社製)5.5
部、スリップ剤としてシリコン系のスリップ剤SFー8
421(東レダウコーニング社製)を0.5部、トルエ
ン30部を調合して紫外線硬化型ハ−ドコ−ト剤38部
に分散剤としてソルスパース2000(ゼネカ社製)を
2部添加し更にこれにアンチモン酸亜鉛のメタノ−ル/
イソプロパノ−ルゾル(セルナックCX−Z300I
M、日産化学(株)製)を60部配合して導電性ハ−ド
コ−ト剤を得る。これを188μmのPETフィルム
(東洋紡積(株)製)の一面に相対湿度が60%、室温
20度の環境下で(この条件での表面帯電量は2Kv以
下)マイクログラビアコ−タ−でコ−ティングし5μm
の膜厚の導電層をもったハ−ドコ−トフィルムを得る。
このフィルムは擦傷性、硬度、全光線透過率において非
常に優れたフィルムで表面抵抗率が3.4×107 Ω/
□と良好な導電性を示すものであった。
【0022】実施例2 PETのフィルムの両面に親水性のポリエステル系樹脂
(バイロン 24SS東洋紡(株)製)を2μmの厚み
にコーティングし、コーティング室内の環境を相対湿度
50%(この条件での表面帯電量は2Kv以下)、室温
22℃にする以外は実施例1と同様にして導電性ハード
コートフィルムを得た。このフィルムは擦傷性、硬度、
全光線透過率において非常に優れたフィルムで表面抵抗
率が2.8×107 Ω/□と良好な導電性を示すもので
あった。
【0023】実施例3 導電層の厚みを3μmとする以外は、実施例1と同様に
して導電性フィルムを得た。このフィルムは、擦傷性、
硬度、全光線透過率において非常に優れたフィルムで、
表面抵抗率が3.4×108 Ω/□と良好な導電性を示
すものであった。
【0024】実施例4 導電性ハ−ドコ−ト剤の導電性金属酸化物がATOであ
る以外は実施例1と同様にして導電性フィルムを得た。
このフィルムは、擦傷性、硬度、全光線透過率において
非常に優れたフィルムで、表面抵抗率が4.5×108
Ω/□と良好な導電性を示すものであった。
【0025】実施例5 導電性ハードコート剤の導電性金属酸化物がITOであ
る以外は実施例1と同様にして導電性フィルムを得た。
このフィルムは、擦傷性、硬度、全光線透過率において
非常に優れたフィルムで、表面抵抗率が6.3×108
Ω/□と良好な導電性を示すものであった。
【0026】
【発明の効果】本発明により得られるフィルム又はシー
トは、導電性が良好で耐摩耗性、透明性に優れ、又ロッ
トによる導電性のばらつきが少ないという特徴を有し、
導電性フィルム又はシートが安定的にえられるようにな
った。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面帯電量を少ない状態に保ちながら透明
    フィルム又はシートの一方の面に導電性金属酸化物の微
    粒子を含有するエネルギー線硬化性ハ−ドコ−ト剤を塗
    布し、ついでエネルギー線を照射することを特徴とする
    導電性フィルム又はシートの製造方法。
  2. 【請求項2】透明フィルム又はシートの表面帯電量を2
    Kv以下に保ちながら塗布する請求項1の導電性フィル
    ム又はシートの製造方法。
  3. 【請求項3】透明フィルム又はシートが少なくとも一方
    の面に親水性樹脂被膜を有する透明フィルム又はシート
    である請求項1又は2に記載の導電性フィルム又はシー
    トの製造方法。
  4. 【請求項4】導電性金属酸化物の微粒子がアンチモン酸
    亜鉛、アンチモンドープ酸化錫又はインジウムドープ酸
    化錫の微粒子で、0.5μm以下の一次粒子径を有する
    微粒子である請求項1ないし3のいずれか一項に記載の
    導電性フィルム又はシートの製造方法。
  5. 【請求項5】エネルギー線硬化性ハードコート剤が分子
    中に少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基を有
    する紫外線硬化性(メタ)アクリレート中に導電性金属
    酸化物の微粒子を分散剤を用いて分散させた紫外線硬化
    型ハ−ドコート樹脂組成物である請求項1ないし4のい
    ずれか一項に記載の導電性フィルム又はシートの製造方
    法。
  6. 【請求項6】表面帯電量を少なく保ちながら透明フィル
    ム又はシートの一方の面への導電性金属酸化物の微粒子
    を含有するエネルギー線硬化性ハードコート剤の塗布が
    相対湿度40%以上の条件下でなされる請求項1ないし
    5のいずれか一項に記載の導電性フィルム又はシートの
    製造方法。
  7. 【請求項7】有機又は無機の微粒子を含有し防眩性を有
    する請求項1ないし6のいずれか一項に記載の導電性フ
    ィルム又はシートの製造方法。
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