JP2005103922A - ハードコートフィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 帯電防止性、透明性、耐擦傷性、耐薬品性に優れたハードコート層を有するハードコートフィルムを提供する。
【解決手段】 支持体として熱可塑性樹脂フィルムを用い、該支持体に4級アンモニウム塩基含有ポリマー、スルホン酸基含有ポリマー、ポリエーテル基含有ポリマーまたは高分子電荷移動型結合体ポリマーから選択された平均重量分子量20,000〜500,000の導電性ポリマー、電離放射線硬化型樹脂及び有機溶剤から成る塗料組成物を、温度15〜30℃、かつ絶対湿度7.5g/m以上の雰囲気下にて塗工することによりハードコート層を形成させる。

Description

本発明は熱可塑性樹脂フィルムを支持体として、その上にハードコート層形成用塗料組成物を塗工してなるハードコートフィルムに関し、特に帯電防止効果を有するハードコートフィルムに関する。
液晶ディスプレイ、CRT、プラズマディスプレイ、屋外表示パネル、電工掲示板などの各種表示体、またはガラスは、その表面を保護するために熱可塑性樹脂フィルムにハードコート処理を施したハードコートフィルムを使用している。この熱可塑性樹脂フィルムは、高い体積固有抵抗を持つために摩擦により接触面で容易に静電気を帯び、しかもそれが漏洩しない。そのため静電気そのもの、あるいは静電気による粉塵の吸着によって表示体組み立て工程中の生産性が低下する。その上、実際に表示体として使用した場合、表面の粉塵の吸着により、視認性が著しく低下するといった問題がある。
これらの問題点を改良するため、導電剤として界面活性剤を熱可塑性樹脂に混錬する、塗料に添加して熱可塑性樹脂フィルムまたは成形品表面に塗布して導電性を高め、帯電防止することが行われている。
しかしながら、熱可塑性樹脂に界面活性剤を混錬する場合、一般に熱可塑性樹脂は極性が低く、極性の高い界面活性剤との相溶性が悪いこと、または界面活性剤の分子量が小さいことに起因して、時間の経過と共に帯電防止剤の分子量が小さいことに起因したブリードアウトにより、表面のタック性が発生し、また同時に透明性の低下と、帯電防止性の低下が起こるなど効果の持続性が低いという問題点がある。
また、界面活性剤をハードコート剤と共に塗料としてフィルム表面に塗布した場合、低分子の界面活性剤は表面にタック性を生じたり、温湿度、光などの作用で経時的に帯電防止効果が低減し帯電防止効果の耐候性又は持続性に劣るといった問題がある。
ブリードアウトによる性能低下を防ぐために、分子内に導電性ユニットを組み込んだ高分子量タイプの導電性ポリマーが実用化されている。導電性ユニットとは、ポリマー中に結合して導電性を付与する、イオン性官能基や低分子エーテルなどの高極性の親水性官能基を指す。導電性ユニットとして、例えば、4級アンモニウム塩基及びホスホニウム塩基が組み込まれた導電性ポリマーが開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、帯電防止性能の高い導電性ポリマーは、導電性のユニットを組み込んであるため、熱可塑性樹脂との相溶性が悪く、かつハード性が無い。
一方、ハード性を付与するために架橋密度の高い電離放射線硬化型樹脂を導電性ポリマーと併用した場合、導電性ポリマーとの相溶性が悪く、導電性ポリマーの凝集に起因した欠点が多発する。また、良好な帯電防止性を発現するためには、多量の導電性ポリマーを配合しなければならず、結果ハード性が著しく低下するため、帯電防止性とハード性を両立させることは困難となる。特に、電子情報の表示体表面の保護に使用する場合は、重大な問題となる。
また、導電剤として界面活性剤を使用することに対する問題を改善する、導電性ポリマー以外の技術として、例えば、アンチモンをドープした金属酸化超微粒子等を用いた塗料及び樹脂パネルが開示されているが(特許文献2参照)、良好な帯電防止性を発現するために金属酸化微粒子の添加量を多くする必要があるため、金属酸化物微粒子の可視光領域での吸収に起因した透明性の低下が大きい。
特許第3047094号公報 特開平6-263903号公報
本発明は、帯電防止性、透明性、耐擦傷性、耐薬品性に優れたハードコート層を連続的にかつ均一に形成できる塗料組成物、及び該組成物を塗布してなるハードコート層を有するハードコートフィルムを提供することである。
本発明者らは上記状況に鑑み、透明保護フィルムに必要な品質である透明性、耐擦傷性、耐薬品性を低下させることなく、帯電防止性を付与した塗工層を連続的にかつ均一に形成できる塗料組成物を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に係る発明は、支持体の少なくとも片面にハードコート層を設けたハードコートフィルムであって、支持体として熱可塑性樹脂フィルムを用い、該支持体に4級アンモニウム塩基含有ポリマー、スルホン酸基含有ポリマー、ポリエーテル基含有ポリマーまたは高分子電荷移動型結合体ポリマーから選択された平均重量分子量20,000〜500,000の導電性ポリマー、電離放射線硬化型樹脂、及び有機溶剤から成る塗料組成物を、温度15〜30℃、かつ絶対湿度7.5g/m以上の雰囲気下にて塗工することによりハードコート層を形成したハードコートフィルムである。
また、請求項2に係る発明は、前記導電性ポリマーが4級アンモニウム塩基含有ポリマーであるハードコートフィルムである。
請求項3に係る発明は、前記導電性ポリマーとして使用する4級アンモニウム塩基含有ポリマーが4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート共重合ポリマーであるハードコートフィルムである。
請求項4に係る発明は、前記有機溶剤が誘電率9.0以上で、かつ沸点80℃以上180℃未満の溶剤(A)と誘電率9.0以上で、かつ沸点80℃未満の溶剤(B)とを含有し、前記電離放射線硬化型樹脂と前記導電性ポリマーとの合計100重量部に対して、前記溶剤(A)を10.0重量部以上含有するハードコートフィルムである。
請求項5に係る発明は、前記熱可塑性樹脂フィルムがトリアセチルセルロースフィルムであるハードコートフィルムである。
請求項6に係る発明は、支持体として熱可塑性樹脂フィルムを用い、該支持体の少なくとも片面に4級アンモニウム塩基含有ポリマー、スルホン酸基含有ポリマー、ポリエーテル基含有ポリマーまたは高分子電荷移動型結合体ポリマーから選択された分子量20,000〜500,000の導電性ポリマー、電離放射線硬化型樹脂、及び有機溶剤から成る塗料組成物を、温度15〜30℃、かつ絶対湿度7.5g/m以上の雰囲気下にて塗工することによりハードコート層を形成するハードコートフィルムの製造方法である。
本発明によれば、透明保護フィルムに必要な品質である透明性、耐擦傷性を低下させることなく、帯電防止性能を付与したハードコート層を、安価な塗布方法にて均一に形成でき、透明性、耐殺傷性、帯電防止性に優れたハードコートフィルムを得ることができる。
一般的な帯電防止材料として、導電性ポリマーや金属酸化物微粒子が挙げられる。導電性ポリマーは、分子内に極性の高いイオン性基を有しており、このイオン性基に大気中の水が吸着することで帯電防止性を発現する。当然ながら、良好な帯電防止性を発現するためには、反応性官能基を有していない導電性ポリマーを多量添加する必要があるため、この場合ハード性は大きく低下する。逆に少量添加の場合は、ハード性は良好である一方、帯電防止性は不十分となり、帯電防止性とハード性を両立させることは困難であった。なお、反応性官能基とは、エポキシル基、ビニル基、及びアルコキシル基など熱により重合反応するタイプ、あるいはアクリル基、メタクリル基など電離放射線により重合反応するタイプなどを指す。
このような問題点を解決するため、本発明者らは、ハードコートフィルムを塗工する際の温湿度が表面抵抗に大きく影響すること、及びこの現象を利用してより少量の導電性ポリマーでも良好な帯電防止性を発現できるため、帯電防止性とハード性を両立できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、支持体として透明な熱可塑性樹脂フィルムを用い、該支持体の少なくとも片面に4級アンモニウム塩基含有ポリマー、スルホン酸基含有ポリマー、ポリエーテル基含有ポリマーまたは高分子電荷移動型結合体ポリマーから選択された平均重量分子量20,000〜500,000の導電性ポリマー、電離放射線硬化型樹脂、及び有機溶剤から成る塗料組成物を、絶対湿度7.5g/m以上の雰囲気下にて塗工することによりハードコート層を形成したハードコートフィルムである。
本発明で用いる電離放射線硬化型樹脂は、電子線(EB)または紫外線(UV)等を照射することによって硬化する透明な樹脂であれば特に限定されるものではなく、透明性が優れる点でアクリル系樹脂を用いることが好ましい。アクリル系樹脂としては、ウレタンアクリレート系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂及びエポキシアクリレート系樹脂等を用いることができる。
好ましい電離放射線硬化型樹脂としては分子内に2以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化可能な多官能(メタ)アクリレートからなるものが挙げられる。分子内に2以上の(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化可能な多官能アクリレートの具体例としては、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、(メタ)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオールポリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレートなどのエポキシ(メタ)アクリレート、多価アルコールと多価カルボン酸及び/またはその無水物と(メタ)アクリル酸とをエステル化することによって得ることが出来るポリエステル(メタ)アクリレート、多価アルコール、多価イソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させることによって得られるウレタン(メタ)アクリレート、ポリシロキサンポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。前記の重合性(メタ)アクリレートは単独で用いても、または2種以上を混合して用いてもよい。
電離放射線硬化型樹脂の含有量は塗料組成物の硬化時の固形分に対して50.0〜85.0重量%であることが好ましい。
なお、上記の多官能(メタ)アクリレートの他に、ハードコート層用塗料の硬化時の電離放射線硬化型樹脂の固形分に対して、好ましくは10.0重量%以下のヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレートを配合しても良い。
また、ハードコート層には硬度を調整する目的で使用される重合性オリゴマーを添加することができる。このようなオリゴマーとしては、末端(メタ)アクリレート−ポリメチルメタクリレート、末端スチリルポリ(メタ)アクリレート、末端(メタ)アクリレート−ポリスチレン、末端(メタ)アクリレート−ポリエチレングリコール、末端(メタ)アクリレート−アクリロニトリル−スチレン共重合体、末端(メタ)アクリレート−スチレン−メチル(メタ)アクリレート共重合体などのマクロモノマーを挙げることができ、その含有量は塗料組成物の硬化時の固形分に対して、好ましくは5.0〜50.0重量%である。
また、電離放射線硬化型樹脂は重合開始剤を含み、これに電離線あるいは紫外線を照射することにより樹脂が硬化するが、この重合開始剤としては、ベンゾフェノン系開始剤、ジケトン系開始剤、アセトフェノン系開始剤、ベンゾイン系開始剤、チオキサントン系開始剤、キノン系開始剤、フェニルフォスフィンオキサイド系開始剤等のいかなる公知の重合開始剤を用いてもよい。通常重合開始剤は電離放射線硬化型樹脂に対して1.0〜10.0重量%で用いられる。
本発明で用いる導電性ポリマーは、ハードコート層に帯電防止性能を付与する目的で用いられ、以下のような化合物が用いられる。ポリエーテル基、4級アンモニウム塩基を有するポリマーであって、例えば、4級アンモニウム塩基含有ポリマー、スルホン酸基含有ポリマー、ポリエーテル基含有ポリマーまたは高分子電荷移動型結合体ポリマーから選択された平均重量分子量20,000〜500,000の導電性ポリマーである。
4級アンモニウム塩基含有ポリマーとしては、4級アンモニウム塩基、好ましくは4級アンモニウム塩を含むポリマーであれば特に限定されるものではない。4級アンモニウム塩とは、4級アンモニウムと酸やハロゲンとの塩であって、酸としては主としてスルホン酸や塩酸などのハロゲン酸が好ましい。4級アンモニウム塩基含有ポリマーについて代表的な構造式(式中l、m、nはそれぞれ適当な整数を表す。なお、gはグラフト共重合体を表す。)と共に、以下に開示する。
下記一般式(1)で示される4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート共重合体(スチレン、アクリロニトリル、ブタジエン、塩化ビニルやこれらの混合物からなるポリマーの一部に4級アンモニウム塩基を含有する(メタ)アクリレートを共重合した化合物)。
Figure 2005103922
下記一般式(2)で示される4級アンモニウム塩基含有マレイミド共重合体(スチレン、アクリロニトリル、ブタジエンやこれらの混合物からなるポリマーの一部に4級アンモニウム塩基を含有するマレイミド化合物を共重合した化合物)。
Figure 2005103922
下記一般式(3)で示される4級アンモニウム塩基含有メタクリルイミド共重合体(アクリレート、メタクリレートとメタクリルイミドとの共重合体の一部に4級アンモニウム塩基を含有する化合物)。
Figure 2005103922
下記一般式(4)で示される4級アンモニウム塩基含有カルボベタイングラフト重合体(ポリエチレン、ポリプロピレンに、4級アンモニウム塩基を含有するカルボベタインがグラフト重合した化合物)。
Figure 2005103922
スルホン酸含有ポリマーとしては、スルホン酸をスルホン酸塩の形で含有するポリマーが好ましく、例えば、p−スチレンスルホン酸ソーダや、これとスチレン、アクリロニトリル、ブタジエンやこれらの混合との共重合体等が挙げられる。
ポリエーテル基含有ポリマーとしては、ポリアルキレンオキシド、ポリエーテルエステルアミド、アルキレンオキシド−エピハロヒドリン共重合体、メトキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート共重合体などを用いることができ、アルキレンとしては、エチレン、プロピレン、またはこれらの双方を含むことが好ましい。
高分子電荷移動型結合体ポリマーとしては、ボラン−窒素電荷移動型結合体ポリマー等が挙げられる。代表的な構造式として下記に一般式(5)を示す。
Figure 2005103922
これら導電性ポリマーの中で、ポリエーテル基含有ポリマー、4級アンモニウム塩基含有ポリマー、スルホン酸含有ポリマーが好ましいが、4級アンモニウム塩基含有ポリマーがより好ましく、中でも4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート共重合体ポリマーは、導電性が高く、多種市販されており、ベースポリマーの種類も多種あり、硬化型樹脂と親和性の高いものを選択することが容易であるため特に好ましい。
導電性ポリマーの平均重量分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いたポリエチレン標準により求められ、20,000〜500,000が好ましく、より好ましくは20,000〜300,000である。分子量が20,000より小さい場合には、造膜性が低く、ブロッキングを起こしやすく、分子量が500,000より大きい場合には、電離放射線硬化型樹脂、及び有機溶剤との相溶性が悪く、不均一な塗料となると共に凝集ブツが多発する。
導電性ポリマーの含有量は、ハードコート層用塗料の硬化時の固形分に対して10.0重量%〜40.0重量%が好ましい。導電性ポリマーの含有量が10.0重量%未満であると、表面への水分子の吸着が十分に起こらず、帯電防止性能が発現しない。一方、含有量が40.0重量%を超えると耐擦傷性の低下が著しい。
本発明においては、塗料調製用溶剤として誘電率が9.0以上で、かつ沸点が80℃以上180℃未満の溶剤(A)と誘電率9.0以上で、かつ沸点が80℃未満の溶剤(B)とを混合して用い、さらに誘電率が9.0以上で、かつ沸点が80℃以上180℃未満の溶剤(A)を10.0重量部以上となるように配合する。これを満たすことで、ハードコート形成用塗料組成物中やハードコート層中において、電離放射線硬化型樹脂と前記導電性ポリマーとを均一に混合することができる。
上記溶剤(A)、(B)は例えば、溶剤ハンドブック(講談社、1991年発行)に記載されている。溶剤(A)としては、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどのアルコール系溶剤、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、ニトロメタン、プロピルニトリル、N,N´−ジメチルホルムアミドなどの窒素系溶剤などが該当する。また2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノールなどのセロソルブ系溶剤、2−エタノールアミンなどの複数の官能基を有する溶剤も溶剤(A)に該当する。溶剤(B)としてはエタノールやメタノール等のアルコール系溶剤が使用できる。
本発明において、有機溶剤の誘電率が低い場合、導電性ポリマーとの相溶性の悪化に起因した凝集ブツが多発するため、ハードコート層の透明性が損なわれる。特に、誘電率9.0未満の溶剤を塗料組成中に含有する場合は、上述の電離放射線硬化型樹脂と導電性ポリマーとを均一に混合することができず、塗料組成物は白濁または分離して、均一なハードコート層を得ることができない。
本発明で用いられる有機溶剤は、電離放射線硬化型樹脂と導電性ポリマーとの合計100重量部に対して、溶剤(A)を10.0重量部以上含有することが望ましい。溶剤(A)の配合部数が10.0重量部未満の場合、溶剤揮発による塗料組成物の濃度変化が大きく、安定した連続塗工性に乏しい。また、沸点が180℃を超える溶剤のみを用いた場合、乾燥工程への負荷が大きく生産性が低下すると共に、熱可塑性樹脂フィルム基材の変形が生じ、フィルムの均一性が損なわれる。
溶剤(A)の好ましい配合部数は電離放射線硬化型樹脂と導電性ポリマーとの合計100重量部に対して30.0重量部以上であり、より好ましくは50.0重量部以上である。生産性の観点から500重量部以下であることが好ましい。
本発明において、好ましい溶剤(A)と溶剤(B)の配合比はA:B=1:0.3〜1:15であり、特に好ましくはA:B=1:0.5〜1:12である。溶剤(A)の配合比が多くなると乾燥工程への負荷が大きく生産性が低下する傾向にある。また、溶剤(A)の配合比が小さくなり、溶剤(B)の配合比が大きくなると溶剤揮発による塗料組成物の濃度変化が大きく連続塗工性が劣る傾向にある。また、溶剤揮発に伴い導電性ポリマーの凝集が原因と考えられる乾燥ムラを生じやすい。
本発明における絶対湿度(D)は下記の(式1)にて算出した値を指す。
Figure 2005103922
本発明において、帯電防止ハードコートフィルム塗工時の雰囲気が、温度15℃〜30℃で、かつ絶対湿度7.5g/m以上30.3g/m以下であることが必須であり、好ましくは温度15℃〜30℃で、かつ絶対湿度10.0g/m以上30.3g/m以下である場合、良好な帯電防止性を得ることができる。導電性ポリマーは4級アンモニウム塩基などのイオン性基がハードコート層表面に配向し、そこに空気中の水分が吸着することにより、帯電防止性が発現する。空気中の絶対湿度が一定量以上である雰囲気下で支持体上に塗工した場合、導電性ポリマー中のイオン性基が高い割合でハードコート層表面方向に配向する。その結果、空気中の水分がより多く吸着し、良好な帯電防止効果を発現できる。よって導電性ポリマーを少量添加した場合でも、高い割合でイオン性基が配向するため、良好な帯電防止性を得ることができ、帯電防止性とハード性を両立できると考えられる。なお、塗工後、乾燥工程までの時間を延長することにより、より良好な帯電防止性を得ることができる。塗工後、乾燥工程までの時間は10秒以上、好ましくは15秒以上である。
また、本発明において、ハードコート層塗工時の温度は15℃〜30℃であることが好ましい。温度が低い場合、飽和水蒸気圧が低いため結露が生じやすくなり、塗工液中の吸湿による導電性ポリマーや電離放射線硬化型樹脂の凝集物が発生するため、塗工面の均一性が損なわれる。また温度が高い場合、塗工液の濃度変化が大きいため、連続生産性は大きく低下する。
本発明において、塗料組成物の塗工適性を得るためには、塗料組成物の固形分濃度が15.0%〜65.0%未満であることが好ましい。固形分が低い場合、塗料の粘度が低下し、塗工面の乾燥ムラが顕著に発生する傾向にある。固形分が高い場合、塗料組成物の粘度が高くなり、塗工面の均一性が得られない傾向にある。
さらに、性能改良のため、本発明の効果に影響を与えない範囲で、ハードコート層中に消泡剤、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、重合禁止剤等を含有することができる。また、ハードコート層に防眩性を付与するため、本発明の効果に影響を与えない範囲で、シリカ粒子やアクリル樹脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂ビーズ等、有機または無機の微粒子を添加することもできる。
本発明のハードコートフィルムは熱可塑性樹脂フィルムを支持体とし、これに上述した塗料組成物を塗工して得られる。本発明で使用する支持体は、透明なシートまたはフィルム状のものが好ましく、例えば、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファンフィルム、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテルフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、アクリルフィルム等の熱可塑性樹脂フィルムを挙げることができる。光学異方性が無いという特徴から液晶表示体に偏光板の部材として広く使用されているトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を、本発明においては使用することが特に好ましい。TACフィルムは、通常、溶液キャスト法で製膜されるため平面性が悪く、かつ透明性が高いため、凝集等に起因した欠点がなく均一な塗工層を形成する事が非常に困難である。本発明においては、このように透明性の高い透明支持体上に均一なハードコート層を形成する際に、特に効果が発現する。
本発明のハードコート層は塗料組成物を公知の塗工装置を用いて透明な支持体上に塗工した後、電離放射線を照射して硬化することにより形成される。公知の塗工装置としては、マイクログラビアコーター、グラビアコーター、マイヤーバーコーター、ダイコーター等の塗工装置を使用できる。塗工時の塗料組成物の粘度、濃度は使用する塗工装置により、適切な値に調整できる。硬化後のハードコート層の膜厚は通常1.0〜20μm、好ましくは2.0〜10μmである。膜厚が20μmより大きいと帯電防止性及びハード性は向上する一方、透明性が低下し、また、ハードコートフィルムにカールが発生しやすくなる。
本発明のハードコートフィルムは、特に透明性の高いディスプレイに使用するため、ハードコートフィルムのヘイズ値(JIS K 7105に準拠)は2.0%未満であることが好ましく、特に好ましくは1.0%以下である。また、透明性と帯電防止性、及びハード性を両立するという観点から、ハードコート層の表面抵抗率(JIS K 6911に準拠)は1.0×1012Ω未満であることが好ましく、特に好ましくは1.0×1011Ω未満である。
本発明のハードコートフィルムのハードコート層の硬度は、鉛筆硬度(JIS K 5400に準拠)でH以上であることが望ましい。
以下、本発明の具体的な内容を実施例によって説明すると共に、本塗料組成物及びそれを用いて作製したサンプルを比較例と対比して説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、同一の化合物については特記しない限り同一の製品を用いた。また、実施例中の「部」及び「%」は特に明示しない限り、それぞれ「重量部」及び「重量%」を表わす。
[実施例1]
絶対湿度11.5g/m(22.6℃、57%RH)の雰囲気下にて、75μmのポリエステルフィルム(商品名:A−4300、東洋紡績社製)の一方の面に、下記の塗料組成物1をバーコーターにて塗工し、60℃のドライヤーで希釈溶剤を蒸発させた後、UV光を照射し、ハードコートフィルムを得た。この時の塗工層の厚さは5μmであった。
<塗料組成物1>
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学社製、NKエステルA−TMMT) 66.5重量部
・4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート共重合ポリマー(綜研化学社製、エレコンドPQ−50B、平均重量分子量30,000、メタノール溶液、固形分50%) 50.0重量部
・イルガキュア184(チバガイギー社製) 3.5重量部
・エタノール(誘電率:23.8、沸点:78.3℃) 70.0重量部
・2−エトキシエタノール(誘電率:29.6、沸点:135.6℃) 15.0重量部
・シロキサン系表面調整剤(ビックケミー社製、BYK−300) 対液0.05重量部
[実施例2]
絶対湿度7.5g/m(18.6℃、47%RH)の雰囲気下にて塗工した以外は実施例1と同様にハードコートフィルムを作製した。
[実施例3]
絶対湿度12.1g/m(17.9℃、79%RH)の雰囲気下にて塗工した以外は実施例1と同様にハードコートフィルムを作製した。
[実施例4]
絶対湿度14.6g/m(26.0℃、60%RH)の雰囲気下にて塗工した以外は実施例1と同様にハードコートフィルムを作製した。
[実施例5]
塗料組成物1の代わりに下記塗料組成物2を用いた以外は実施例1と同様に塗料調製後、ハードコートフィルムを作製した。
<塗料組成物2>
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学社製、NKエステルA−TMMT) 66.5重量部
・4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート共重合ポリマー(綜研化学社製、エレコンドPQ−50B、平均重量分子量30,000、メタノール溶液、固形分50%) 50.0重量部
・イルガキュア184(チバガイギー社製) 3.5重量部
・エタノール 70.0重量部
・2−エトキシエタノール 30.0重量部
・シロキサン系表面調整剤(ビックケミー社製、BYK−300) 対液0.05重量部
[実施例6]
塗料組成物1の代わりに下記塗料組成物3を用いた以外は実施例1と同様に塗料調製後、ハードコートフィルムを作製した。
<塗料組成物3>
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学社製、NKエステルA−TMMT) 66.5重量部
・4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート共重合ポリマー(綜研化学社製、エレコンドPQ−50B、平均重量分子量30,000、メタノール溶液、固形分50%) 50.0重量部
・イルガキュア184(チバガイギー社製) 3.5重量部
・エタノール 70.0重量部
・2−プロパノール(誘電率:18.3、沸点:82.4℃) 15.0重量部
・シロキサン系表面調整剤(ビックケミー社製、BYK−300) 対液0.05重量部
[実施例7]
塗料組成物1の代わりに下記塗料組成物4を用いた以外は実施例1と同様に塗料調製後、ハードコートフィルムを作製した。
<塗料組成物4>
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学社製、NKエステルA−TMMT) 66.5重量部
・4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート共重合ポリマー(綜研化学社製、エレコンドPQ−50B、平均重量分子量30,000、メタノール溶液、固形分50%) 50.0重量部
・イルガキュア184(チバガイギー社製) 3.5重量部
・エタノール 70.0重量部
・4−メチル−2−ペンタノール(誘電率:9.9、沸点:131.8℃) 15.0重量部
シロキサン系表面調整剤(ビックケミー社製、BYK−300) 対液0.05重量部
[実施例8]
塗料組成物1の代わりに下記塗料組成物5を用いた以外は実施例1と同様に塗料調製後、ハードコートフィルムを作製した。
<塗料組成物5>
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学社製、NKエステルA−TMMT) 66.5重量部
・4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート共重合ポリマー(綜研化学社製、エレコンドPQ−50B、平均重量分子量30,000、メタノール溶液、固形分50%) 50.0重量部
・イルガキュア184(チバガイギー社製) 3.5重量部
・エタノール 70.0重量部
・メタノール(誘電率:33.1、沸点:64.5℃) 15.0重量部
・シロキサン系表面調整剤(ビックケミー社製、BYK−300) 対液0.05重量部
[実施例9]
塗料組成物1の代わりに下記塗料組成物6を用いた以外は実施例1と同様に塗料調製後、ハードコートフィルムを作製した。
<塗料組成物6>
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学社製、NKエステルA−TMMT) 66.5重量部
・4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート共重合ポリマー(綜研化学社製、エレコンドPQ−50B、平均重量分子量30,000、メタノール溶液、固形分50%) 50.0重量部
・イルガキュア184(チバガイギー社製) 3.5重量部
・エタノール 70.0重量部
・酢酸プロピル(誘電率:6.0、沸点:101.6℃) 15.0重量部
・シロキサン系表面調整剤(ビックケミー社製、BYK−300) 対液0.05重量部
[比較例1]
絶対湿度7.3g/m(21.0℃、40%RH)の雰囲気下にて塗工した以外は実施例1と同様にハードコートフィルムを作製した。
[比較例2]
絶対湿度6.9g/m(20.0℃、40%RH)の雰囲気下にて塗工した以外は実施例1と同様にハードコートフィルムを作製した。
[比較例3]
絶対湿度8.1g/m(14.6℃、60%RH)の雰囲気下にて塗工した以外は実施例1と同様にハードコートフィルムを作製した。
[比較例4]
塗料組成物1の代わりに下記塗料組成物7を用いた以外は実施例1と同様に塗料調製後、ハードコートフィルムを作製した。
<塗料組成物7>
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学社製、NKエステルA−TMMT) 66.5重量部
・4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート共重合ポリマー(綜研化学社製、エレコンドPQ−50B、平均重量分子量30,000、メタノール溶液、固形分50%) 120.0重量部
・イルガキュア184(チバガイギー社製) 3.5重量部
・エタノール 70.0重量部
・2−エトキシエタノール 15.0重量部
・シロキサン系表面調整剤(ビックケミー社製、BYK−300) 対液0.05重量部
実施例1〜9、比較例1〜4で調製した塗料組成物及びそれを用いて作製したハードコートフィルムについて、下記の手段に従って評価を行った。
その結果を下記表1に記す。
・塗工品の透明性:東洋精機社製ヘイズメーターを使用し、JIS K 7105に準拠してヘイズ度を測定し、ヘイズ度を基に透明性の評価を行った。1.0%未満を「特に良好」、1.0%以下2.0%未満を「良好」、2.0%以上を「不良」とした。
・塗工品の外観均一性:フィルムを通じてバックライト光を観察し、塗工層に存在する凝集ブツの有無を観察し、500cmにおける個数をカウントした。尚、凝集ブツは大きさ150μm以上を指す。凝集ブツの個数が5個未満を「特に良好」、5個以上20個未満を「良好」、20個以上を「不良」とした。
・帯電防止性:三菱化学社製高抵抗率計(Hiresta−UP)を使用し、JIS K 6911に準拠して表面抵抗率(Ω/□)を測定した。表面抵抗率を基に帯電防止性の評価を行った。表面抵抗率が1.0×1011Ω/□未満を「特に良好」、1.0×1011以上1.0×1012Ω/□未満を「良好」、1.0×1012Ω/□以上を「不良」とした。
・ハード性:HEIDON14を使用し、JIS K 5400に準拠して鉛筆硬度を測定し、鉛筆硬度を基にハード性の評価を行った。鉛筆硬度がHを「良好」、HBを「不良」とした。
Figure 2005103922
表1の実施例1〜9から、本発明により高い透明性、帯電防止性、耐擦傷性、耐薬品性に優れた帯電防止ハードコートフィルムを得ることができた。塗料組成物中に沸点80℃未満の有機溶剤しか含有していない実施例8では帯電防止性、ハード性は良好である一方、ハードコート層のヘイズ度が上がり、透明性が低下した。また、塗料組成物中に誘電率が6である有機溶剤を含有する実施例9では帯電防止性、ハード性は良好である一方、電離放射線硬化型樹脂と導電性ポリマーとの相溶性が悪く、得られたハードコートフィルムは非常に外観欠点が多い物であった。
これに対して、絶対湿度7.5g/m未満の雰囲気下にて塗工された比較例1、及び比較例2では高い表面抵抗を示し、帯電防止性が低下した。また、温度15℃未満で、かつ絶対湿度7.5g/m未満の雰囲気下にて塗工された比較例3では、帯電防止性が低下すると共に、結露により導電性ポリマーが凝集した結果、塗工面の均一性が低下した。また、導電性ポリマーを増配させた比較例4では、帯電防止性は良好であるが、導電性ポリマー反応性官能基を有していないため、ハード性が大きく低下した。

Claims (6)

  1. 支持体の少なくとも片面にハードコート層を設けたハードコートフィルムであって、支持体として熱可塑性樹脂フィルムを用い、該支持体に4級アンモニウム塩基含有ポリマー、スルホン酸基含有ポリマー、ポリエーテル基含有ポリマーまたは高分子電荷移動型結合体ポリマーから選択された平均重量分子量20,000〜500,000の導電性ポリマー、電離放射線硬化型樹脂及び有機溶剤から成る塗料組成物を、温度15〜30℃、かつ絶対湿度7.5g/m以上の雰囲気下にて塗工することによりハードコート層を形成したハードコートフィルム。
  2. 導電性ポリマーが4級アンモニウム塩基含有ポリマーである請求項1記載のハードコートフィルム。
  3. 導電性ポリマーが4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート共重合ポリマーである請求項2記載のハードコートフィルム。
  4. 有機溶剤が誘電率9.0以上で、かつ沸点80℃以上180℃未満の溶剤(A)と誘電率9.0以上で、かつ沸点80℃未満の溶剤(B)とを含有し、前記電離放射線硬化型樹脂と前記導電性ポリマーとの合計100重量部に対して、前記溶剤(A)を10.0重量部以上含有する請求項1〜3のいずれかに記載のハードコートフィルム。
  5. 支持体として用いる熱可塑性樹脂フィルムがトリアセチルセルロースフィルムである請求項1〜4のいずれかに記載のハードコートフィルム。
  6. 支持体として熱可塑性樹脂フィルムを用い、該支持体の少なくとも片面に4級アンモニウム塩基含有ポリマー、スルホン酸基含有ポリマー、ポリエーテル基含有ポリマーまたは高分子電荷移動型結合体ポリマーから選択された平均重量分子量20,000〜500,000の導電性ポリマー、電離放射線硬化型樹脂、及び有機溶剤から成る塗料組成物を、温度15〜30℃、かつ絶対湿度7.5g/m以上の雰囲気下にて塗工することによりハードコート層を形成するハードコートフィルムの製造方法。
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