JP2000158599A - 表面処理を施された樹脂板 - Google Patents
表面処理を施された樹脂板Info
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Abstract
る、反射防止、防汚、帯電防止効果を有する優れ、かつ
大面積の加工が容易で、生産性に優れ、安価に製造でき
る表面処理を施された樹脂板を提供することを目的とす
る。 【解決手段】(a)樹脂基材の一方の面に紫外線硬化型
樹脂層を塗布してなる樹脂板を作製する工程と、(b)
フィルム基材上に転写層を形成してなる転写シートを作
製する工程と、(c)上記工程(a)で作製された樹脂
板の紫外線硬化型樹脂層と上記工程(b)で作製された
転写シートの転写層とを一定の圧力を加えて重ね合わ
せ、前記転写シートの基材側から、紫外線を照射して、
前記樹脂層を硬化せしめると同時に該樹脂層を介して樹
脂板と転写シートを積層する工程と、(d)前記転写シ
ートを剥離する工程と、から製造されたことを特徴とす
る表面処理を施こされた樹脂板である。
Description
等の光学部材の保護の目的で使用される樹脂板に係わ
り、具体的には液晶表示装置、CRT 表示装置、プラズマ
表示装置、エレクトロクロミック表示装置、発光ダイオ
ード表示装置、EL表示装置等、各種表示装置の画面を保
護し、さらに反射防止、防汚、帯電防止効果に優れた表
面処理を施された樹脂板に関する。
の他商業用のディスプレイ等の光学部材の表面を保護す
るために、光学部材の前面に、透明性樹脂板が使用され
る場合が多い。その透明性樹脂板の表面を反射防止、防
汚、帯電防止等の処理が施されている。一般的に、上記
機能の有する層を、表面に直接コーティングする方法が
知られている。この方法は、基材の樹脂板の表面が微細
な凹凸を有する場合は、コーティング被膜が基材の微細
な凹凸に追従してしまい鏡面の被膜が得られない。平滑
な表面を有する被膜を得ようとすると、被膜の厚さを厚
くする必要がある。この場合、被膜に光拡散剤等を混入
してマットな表面を得ようとすると拡散剤の粒径が大き
いものを使用するか、または拡散剤の混入量を多くする
必要があり、光透過率の低下を招き、光量損失の問題が
生じる。また、大面積の基材に精度良く、均一に塗布す
る塗布装置はおおがかりな装置となり製造上、コストア
ップの要因になっていた。また、フィルム状基材に、上
記と同様のコーティング方法によって、機能を有する層
を形成した後、粘着剤等を介して、透明性樹脂板の表面
に積層するラミネート方法が採用されていた。従来、上
記の機能を有する層に拡散剤を混入する場合が多く、表
面が拡散剤のために灰色を呈し、コントラストの低下を
招いていた。また、この方法は粘着剤を使用するため
に、表面硬度が低下し、表面に部分的な圧力が加わると
表面が凹状に変形する。さらに、製造工程、粘着剤を使
用する等の点から表面処理を施された樹脂板は必然的に
コスト高になってしまう。一例として透過型スクリーン
等のデスプレイの大型化に伴って、大型光学部品に対応
できる大面積の表面処理を施された樹脂板を製造しよう
とする場合、従来のコーティング方法やラミネート方法
では、製造上、コストアップの要因になっていた。以上
のような背景から、近年、大面積の加工が容易で、生産
性に優れた低コストの樹脂板が要求されている。
置、CRT 表示装置、その他商業用のディスプレイ等の光
学部材の前面に使用される、反射防止、防汚、帯電防止
効果を有する優れ、かつ大面積の加工が容易で、生産性
に優れ、安価に製造できる表面処理を施された樹脂板を
提供することを目的とする。
材に直接塗布法またはラミネート法とは異なる、転写法
に着目して、発明がなされたもので、上記目的は、以下
の本発明によって達せられる。すなわち、請求項1記載
の発明は、(a)樹脂基材の一方の面に紫外線硬化型樹
脂層を塗布してなる樹脂板を作製する工程と、(b)フ
ィルム基材上に転写層を形成してなる転写シートを作製
する工程と、(c)上記工程(a)で作製された樹脂板
の紫外線硬化型樹脂層と上記工程(b)で作製された転
写シートの転写層とを一定の圧力を加えて重ね合わせ、
前記転写シートの基材側から、紫外線を照射して、前記
樹脂層を硬化せしめると同時に該樹脂層を介して樹脂板
と転写シートを積層する工程と、(d)前記転写シート
を剥離する工程と、から製造されたことを特徴とする表
面処理を施こされた樹脂板である。
理を施された樹脂板において、前記樹脂板は、樹脂基材
面からの光線透過率が50%以上であり、かつ紫外線硬
化型樹脂層上に転写シートによって転写されてできる表
面処理層の表面の拡散光反射率が、1.0〜10.0で
あることを特徴とする。
面処理を施された樹脂板において、前記樹脂板は、樹脂
基材面からの光線透過率が50%以上であり、かつ紫外
線硬化型樹脂層上に転写シートによって微細な凹凸形状
が転写されてできる表面の拡散光反射率が、1.0〜1
0.0であることを特徴とする。
載の何れかの表面処理を施こされた樹脂板において、前
記紫外線硬化型樹脂層は、ハードコート層であることを
特徴とする。
載の樹脂板において、前記転写シートは、フィルム基材
の一方の面に、順次、離型層、表面処理層を積層されて
おり、該表面処理層を転写することを特徴とする。
載の表面処理を施された樹脂板において、前記転写シー
トは、フィルム基材の表面に微細な凹凸形状を施されて
おり、該形状を転写層とすることを特徴とする。
載の何れかの表面処理を施された樹脂板において、前記
樹脂基材は、透明であることを特徴とする。
載の表面処理を施された樹脂板において、前記樹脂基材
は、一方の面に光拡散層が施されているか、もしくは光
拡散剤が混入されていることを特徴とする。
び8記載の何れかの表面処理を施された樹脂板におい
て、前記樹脂基材は、着色されていることを特徴とす
る。
記載の何れかの表面処理を施された樹脂板において、前
記フィルム基材は、透明であることを特徴とする。
記載の何れかの表面処理を施された樹脂板において、前
記フィルム基材は、マット剤が混入されて、表面が微細
な凹凸形状を有していることを特徴とする。
1記載の何れかの表面処理を施された樹脂板において、
前記フィルム基材は、エンボスによって、表面が微細な
凹凸形状を有していることを特徴とする。
乃至12記載の何れかの面処理を施された樹脂板におい
て、前記剥離層が、エポキシメラミン樹脂、アクリルア
ミン樹脂の何れかの単体、もしくは混合樹脂を主成分と
する樹脂からなることを特徴とする。
乃至13記載の何れかの表面処理を施された樹脂板にお
いて、前記離型層は、粒子径が0.1乃至10μmであ
り、真球状かつ多孔質のマット剤が混入されていること
を特徴とする。
乃至14記載の何れかの表面処理を施された樹脂板にお
いて、前記離型層は、マット剤が0.1乃至10%の添
加されていることを特徴とする。
乃至15記載の何れかの表面処理を施された樹脂板にお
いて、前記離型層が、エンボス法によって表面に微細の
凹凸が施されていることを特徴とする。
乃至15記載の何れかの表面処理を施された樹脂板にお
いて、前記離型層が、柄印刷法によって表面に微細の凹
凸が施されていることを特徴とする。
乃至17記載の何れかの表面処理を施された樹脂板にお
いて、前記表面処理層が、反射防止、防汚、帯電防止の
機能を有する何れかの層又は何れかの2種以上の機能を
複合してなることを特徴とする。
の表面処理を施された樹脂板において、請求項18にお
ける帯電防止の機能を有する表面処理層が、紫外線硬化
型樹脂に金属酸化物微粉末が混入されてなる帯電防止層
であることを特徴とする。
載の表面処理を施された樹脂板において、紫外線硬化型
樹脂層に帯電防止剤が添加されていることを特徴とす
る。
て図面に基づいて詳細に説明する。図1は、光学部品の
一例としてフレネルレンズ1と観察側にブラックストラ
イプ遮光層4を形成したレンチキュラーレンズ2との光
学部材からなる透過型プロジェクションテレビ等に使用
される透過型スクリーン3の観察側の前面に、本発明の
樹脂板10を、樹脂基材16の一方の面に紫外線硬化型
樹脂層17を介して表面処理を施した面18を最前面に
位置するように配設した斜視図である。図2は、従来の
光学部品の前面保護等に使用されていた樹脂板の構成の
断面図である。(a)は、樹脂基材26の表面に、コー
ティング方法によって、直接、表面処理層28を設けて
表面処理を施された樹脂板20である。(b)は、フィ
ルム基材32の表面に、コーティング方法によって、直
接、基材面に表面処理層38を設けて、一方基材の他方
の面に粘着加工を施したフィルムを粘着剤33を介して
樹脂基材36にラミネート方法によって積層した表面処
理を施された樹脂板30である。
の構成を示す断面図である。(a)は、樹脂基材46の
表面に、紫外線硬化型樹脂層47を塗布形成した該樹脂
層の表面に転写シート(図示せず)から転写された表面
処理層48を形成してなる表面処理を施した樹脂板40
の例である。(b)は、拡散剤55を混入した樹脂基材
56の一方の表面に、紫外線硬化型樹脂層57を塗布形
成した該樹脂層の表面に転写シート(図示せず)から転
写された表面処理層58を形成してなる表面処理を施し
た樹脂板50の例である。(c)は、拡散剤65を混入
した拡散層64を片面に形成した樹脂基材66の表面
に、紫外線硬化型樹脂層67を塗布形成した該樹脂層の
表面に転写シート(図示せず)から転写された表面処理
層68を形成してなる表面処理を施した樹脂板60の例
である。本発明の表面処理を施した上記の構成樹脂板
は、同図に示す樹脂基材46、56、66面からの光線
透過率が50%以上であり、かつ紫外線硬化型樹脂層上
に転写シートによって転写されてできる表面処理層の表
面の拡散光反射率が、1.0〜10.0であることを特
徴とする。
た樹脂板の構成を示す断面図である。樹脂基材の一例と
して透明樹脂基材76の表面に、紫外線硬化型樹脂層7
7を塗布形成した該樹脂層の表面に転写シート(図示せ
ず)から微細な凹凸形状73が転写されてなる表面処理
を施した樹脂板70である。樹脂基材としては、一方の
面に光拡散層が施されているか、もしくは光拡散剤が混
入されている樹脂基材を使用してもよい。本発明の表面
処理を施した上記の構成樹脂板は、前記の紫外線硬化型
樹脂層上に転写シートによって転写されてできる表面処
理層の光学特性と同様、同図に示す樹脂基材76面から
の光線透過率が50%以上であり、かつ紫外線硬化型樹
脂層上に転写シートによって転写されてできる表面処理
層の表面の拡散光反射率が、1.0〜10.0であるこ
とを特徴とする。何れの場合も、光線透過率が50%以
上、望ましくは80%以上であり、かつ紫外線硬化型樹
脂層78上に表面に転写シート(図示せず)から転写さ
れた表面処理層68及び転写シートによって微細な凹凸
形状が転写されてできるの表面73の拡散光反射率が、
1.0〜10.0の範囲であるが、好ましくは1.0〜
6.0の範囲であることが望ましい。光線透過率が50
%より小さく、かつ拡散光反射率が、1.0より小さ
く、10.0より大きと画像のコントラストや明るさが
低下して実用上問題となる。
下に詳細に説明する。 図5(a)…樹脂基材の一方の面に紫外線硬化型樹脂層
を塗布した樹脂板を作製する工程。本発明で使用される
樹脂基材86は、アクリル樹脂、アクリル−スチレン共
重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、
塩化ビニル樹脂等の透明樹脂板が挙げられるが、特に限
定されるものではない。また、樹脂基材の表面に微細な
凹凸があるような場合でも、後に述べるような、本発明
の転写によって表面処理層を設ける方法であるために問
題無く使用することができる特徴がある。
に光拡散層が施されているか、もしくは光拡散剤が混入
(図示せず)されていることを特徴とする。本発明で使
用される拡散剤は、粉末ガラス、ガラスビーズ、微粉砕
ガラス繊維、酸化チタン、炭酸カルシウム、二酸化珪素
(シリカ)、酸化アルミニウム、各種粘土等の無機粉末
または架橋重合体樹脂微粒子等の樹脂粉末等挙げること
ができるが、微粉末シリカが光拡散性の点から望まし
い。光拡散層を形成する場合は、上記拡散剤とバインダ
ーから塗料を樹脂基材表面にコーティングして光拡散層
を形成すればよい。また、樹脂基材に混入する場合は、
樹脂基材を溶融状態で拡散材を混入分散させて成形す
る。拡散材の添加量は、目的に応じて適宜選択できる。
ていることを特徴とする。光吸収スペクトルが可視波長
領域においてほぼ一様な黒色の材料、または選択波長特
性を有する可視光吸収材料を含ませるか、または染色し
て外光コントラストを改善することができる。
本発明で使用される紫外線硬化型樹脂樹脂は、紫外線硬
化型塗料から形成する。紫外線硬化型塗料は、一般的に
は皮膜形成成分としてその構造の中にラジカル重合性の
二重結合又はエポキシ基を有するポリマー、オリゴマ
ー、モノマー等を主成分とするものであり、その他光重
合開始剤や増感剤を含有する。
ドコート層であるであることを特徴とする。本発明に好
ましいものは、皮膜形成成分がアクリレート系の官能基
を有する多官能(メタ)アクリレート系の紫外線硬化型
塗料を使用することによって、表面硬度、透明性、耐摩
擦性、耐擦傷性等に優れたハードコート層を形成するこ
とができる。
脂層87を塗布する方法は、例えば、ブレードコーティ
ング、ロッドコーティング、ナイフコーティング、リバ
ースロールコーティング、スプレーコーティング、オフ
セットグラビアコーティング等の任意の塗布方法により
上記の拡散層上に塗布されるが、特に塗布厚の精度、塗
布表面の平滑性等に優れたグラビアコーティング、グラ
ビアリバースコーティング、リバースロールコーティン
グ、オフセットグラビアコーティング方法等が好適であ
る。
ートを作製する工程。本発明の転写シート90は、フィ
ルム基材96の一方の面に、順次、離型層94、表面処
理層98が積層されており、該表面処理層98を転写す
ることを特徴とする。上記フィルム基材96の表面に設
ける離型層94は、その上に設ける表面処理層98に対
する接着性が基材に対する接着性より小さい樹脂からな
り、10乃至100μm程度の厚みが特に好ましい。
ム基材96の表面に微細な凹凸形状を施されており、該
形状を転写することを特徴とする。基材96の表面に微
細な凹凸形状を形成する方法として、基材96にマット
剤を混入する。混入するマット剤は、既に述べた拡散剤
を使用することができ、粉末ガラス、ガラスビーズ、微
粉砕ガラス繊維、酸化チタン、炭酸カルシウム、二酸化
珪素(シリカ)、酸化アルミニウム、各種粘土等の無機
粉末または架橋重合体樹脂微粒子等の樹脂粉末等挙げる
ことができる。上記フィルム基材96を溶融熱成形する
際にこれらの無機粉末または架橋重合体樹脂微粒子等の
樹脂粉末等を混入すればよい。上記転写シートによっ
て、微細な凹凸形状が転写されて形成される表面の拡散
光反射率が、所望の値が得られるようにマット剤微粒子
の粒径、添加量等を適宜決定すればよい。また、基材の
表面に微細な凹凸形状を形成する方法として、上記フィ
ルム基材にエンボスによって、表面に微細な凹凸形状を
形成する方法が挙げられる。すなわち、加熱によって溶
融軟化せしめたフィルム基材の表面に、別工程で用意さ
れた微細な凹凸形状を有するエンボス型を使用して形状
を転写して、基材を冷却することによって得られる。当
然ながら、エンボスによって、表面に微細な凹凸形状を
形成する場合のフィルム基材は、上記で列挙した基材の
うちから、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性
の基材が選択される。上記転写シートによって、微細な
凹凸形状が転写されて形成される表面の拡散光反射率
が、所望の値が得られるようにエンボス型の微細な凹凸
形状を適宜調節したものを使用すればよい。さらに、基
材の表面に微細な凹凸形状を形成する方法として、柄印
刷法により微細な凹凸パターンを基材の表面に印刷する
ことによって凹凸形状を形成することもできる。
ルム基材96は、従来公知の何れの基材でもよく、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフ
タレート/イソフタレート共重合体、ポリブチレンテレ
フタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィ
ンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニル
リデンフィルム、エチレン/ビニルアルコール共重合体
フィルム、ポリカーボネートフィルムポリアミドフィル
ム等の透明プラスチックフィルムが挙げられる。
6は、マット剤が混入されて、表面が微細な凹凸形状を
有していることを特徴とする。
96は、エンボスによって、表面が微細な凹凸形状を有
していることを特徴とする。
脂、アクリルアミン樹脂の何れかの単体、もしくは混合
樹脂を主成分とする樹脂からなることを特徴とする。離
型層の厚みも重要であり、2μm以下、好ましくは0.
1乃至1.0μmの厚みが望ましい。
は、上記樹脂の水分散体又は有機溶剤溶液を調整し、こ
の塗工液を、例えば、ブレードコーティング、ロッドコ
ーティング、ナイフコーティング、リバースロール、ス
プレーコーティング、オフセットグラビアコーティング
等、任意の塗布方法により上記基上に塗布し乾燥するこ
とによって形成される。
0μmであり、真球状かつ多孔質のマット剤が混入され
ていることを特徴とする。また、前記離型層94は、マ
ット剤が0.1乃至10%の添加されていることを特徴
とする。粒子径が10μmより大きと、画像のコントラ
スト、明るさが低下する。また、マット剤の添加量が、
10%より多い添加量では、混入されたマット剤の脱
落、混入時の分散不良、また0.1%より少ない添加量
では、マット不足となる等の問題が発生する。紫外線硬
化型樹脂層上に上記離型層を有する転写シートによって
転写されてできる表面処理層の表面の拡散光反射率が、
1.0〜10.0の範囲、望ましくは1.0〜6.0を
満たすことができる。
面に微細の凹凸が施されていることを特徴とする。離型
層94の表面に微細な凹凸形状を形成する方法として、
にエンボスによって、離型層表面に微細な凹凸形状を形
成する方法が挙げられる。すなわち、加熱によって溶融
軟化せしめたの離型層表面に、別工程で用意された微細
な凹凸形状を有するエンボス型を使用して形状を転写し
て、冷却することによって得られる。微細な凹凸形状が
転写されて形成される表面の拡散光反射率が、所望の値
が得られるようにエンボス型の微細な凹凸形状を適宜調
節したものを使用すればよい。
樹脂板80の紫外線硬化型樹脂層87と上記工程(b)
で作製された転写シート90の転写層98とを加圧ロー
ルB、B′を通して一定の圧力を加えて重ね合わせ、前
記転写シート90の基材側96から、光源Aより紫外線
を照射して、前記樹脂層87を硬化せしめると同時に該
樹脂層87を介して樹脂板80と転写シート90を積層
する工程。
の上に設ける表面処理層98に対する接着性が基材に対
する接着性より小さい樹脂からなるため、転写シート9
0を離型層94と表面処理層98の界面で剥離すること
ができ、剥離後樹脂基材86上に接着した前記樹脂層8
7の表面に転写シートから転写されてできる表面処理層
98を設けたことを特徴とする表面処理を施された本発
明の樹脂板110が得られる。
て、前記表面処理層98が、反射防止、防汚、帯電防止
の機能を有する何れかの層又は何れか2種以上の機能を
複合してなる層であることを特徴とする。
10μmであり、かつ多孔質のマット剤が0.1乃至1
0%の添加されているために、離型層の表面が微細な凹
凸が形成されており、転写シートから転写された表面処
理層の表面に、離型層表面の微細な凹凸が転写され、表
面がマット状となり、前記表面処理層が、反射防止機能
を有し、外光の写り込みを防止できる。
て、シリコーン、ポリエステル、フッ素系樹脂等の離型
性樹脂を主成分樹脂を使用することによって、前記表面
処理層が、防汚機能を有する。
防止剤を添加することによって、前記表面処理層が、帯
電防止機能を有する。特に、帯電防止剤の種類、添加量
等は限定されるものではない。
に金属酸化物微粉末が混入されてなる帯電防止層である
ことを特徴とする。表面処理層を形成する樹脂成分に金
属酸化物微粉末として、一例として粒径0.5μm以下
の酸化錫(SnO2 )を用い、表面抵抗値が1010Ω以
下となるような帯電防止層を設ける。本発明において、
帯電防止層の表面抵抗値が1010Ω以下であれば、特に
金属酸化物微粉末を限定するものではない。
に帯電防止剤が添加されていることを特徴とし、同様の
帯電防止効果が得られる。特に、帯電防止剤の種類、添
加量等は限定されるものではない。
板において、紫外線硬化型樹脂層87や表面処理層98
に光拡散剤を混入しない構成であるため、コントラスト
が高い、光量損失の少ない光透過率の大きい樹脂板が得
られる。
示装置、その他商業用のディスプレイ等の光学部材の前
面に使用される、反射防止、防汚、帯電防止効果を有す
る優れ、かつ大面積の加工が容易で、生産性に優れ、安
価に製造できる、特に大型の表面処理を施された樹脂板
を提供することをができる。
側の前面に、本発明の表面処理を施された樹脂板を配設
した斜視図である。
樹脂板の構成の断面図である。
た断面図である。
成を示した断面図である。
説明図である。
の表面処理を施した樹脂板 16、26、36、46、56、66、76、86…樹
脂基材 17、47、57、67、77、87…紫外線硬化型樹
脂層 18、28、38、48、58、68、98…表面処理
層 20、30…従来の光学部品前面保護樹脂板 31…粘着加工を施された表面処理層を形成したフィル
ム 32、96…フィルム基材 33…粘着剤層 55、65…拡散剤 73…微細な凹凸形状 90…転写シート 94…離型層 100…転写シートの剥離部 A…光源 B…加圧ロール B′…加圧ロール
Claims (20)
- 【請求項1】(a)樹脂基材の一方の面に紫外線硬化型
樹脂層を塗布してなる樹脂板を作製する工程と、(b)
フィルム基材上に転写層を形成してなる転写シートを作
製する工程と、(c)上記工程(a)で作製された樹脂
板の紫外線硬化型樹脂層と上記工程(b)で作製された
転写シートの転写層とを一定の圧力を加えて重ね合わ
せ、前記転写シートの基材側から、紫外線を照射して、
前記樹脂層を硬化せしめると同時に該樹脂層を介して樹
脂板と転写シートを積層する工程と、(d)前記転写シ
ートを剥離する工程と、から製造されたことを特徴とす
る表面処理を施こされた樹脂板。 - 【請求項2】前記樹脂板は、樹脂基材面からの光線透過
率が50%以上であり、かつ紫外線硬化型樹脂層上に転
写シートによって転写されてできる表面処理層の表面の
拡散光反射率が、1.0〜10.0であることを特徴と
する請求項1の表面処理を施された樹脂板。 - 【請求項3】前記樹脂板は、樹脂基材面からの光線透過
率が50%以上であり、かつ紫外線硬化型樹脂層上に転
写シートによって微細な凹凸形状が転写されてできる表
面の拡散光反射率が、1.0〜10.0であることを特
徴とする請求項1記載の表面処理を施された樹脂板。 - 【請求項4】前記紫外線硬化型樹脂層は、ハードコート
層であるであることを特徴とする請求項1乃至3記載の
何れかの表面処理を施こされた樹脂板。 - 【請求項5】前記転写シートは、フィルム基材の一方の
面に、順次、離型層、表面処理層を積層されており、該
表面処理層を転写することを特徴とする請求項1又は2
記載の樹脂板。 - 【請求項6】前記転写シートは、フィルム基材の表面に
微細な凹凸形状を施されており、該形状を転写とするこ
とを特徴とする請求項1又は3記載の表面処理を施され
た樹脂板。 - 【請求項7】前記樹脂基材は、透明であることを特徴と
する請求項1乃至6記載の何れかの表面処理を施された
樹脂板。 - 【請求項8】前記樹脂基材は、一方の面に光拡散層が施
されているか、もしくは光拡散剤が混入されていること
を特徴とする請求項1乃至6記載の表面処理を施された
樹脂板。 - 【請求項9】前記樹脂基材は、着色されていることを特
徴とする請求項1乃至6及び8記載の何れかの表面処理
を施された樹脂板。 - 【請求項10】前記フィルム基材は、透明であることを
特徴とする請求項1乃至9記載の何れかの表面処理を施
された樹脂板。 - 【請求項11】前記フィルム基材は、マット剤が混入さ
れて、表面が微細な凹凸形状を有していることを特徴と
する請求項1乃至9記載の何れかの表面処理を施された
樹脂板。 - 【請求項12】前記フィルム基材は、エンボスによっ
て、表面が微細な凹凸形状を有していることを特徴とす
る請求項1乃至11記載の何れかの表面処理を施された
樹脂板。 - 【請求項13】前記離型層が、エポキシメラミン樹脂、
アクリルアミン樹脂の何れかの単体、もしくは混合樹脂
を主成分とする樹脂からなることを特徴とする請求項1
及び3乃至12記載の何れかの面処理を施された樹脂
板。 - 【請求項14】前記離型層は、粒子径が0.1乃至10
μmであり、真球状かつ多孔質のマット剤が混入されて
いることを特徴とする請求項1及び3乃至13記載の何
れかの表面処理を施された樹脂板。 - 【請求項15】前記離型層は、マット剤が0.1乃至1
0%の添加されていることを特徴とする請求項1及び3
乃至14記載の何れかの表面処理を施された樹脂板。 - 【請求項16】前記離型層が、エンボス法によって表面
に微細の凹凸が施されていることを特徴とする請求項1
及び3乃至15記載の何れかの表面処理を施された樹脂
板。 - 【請求項17】前記離型層が、柄印刷法によって表面に
微細の凹凸が施されていることを特徴とする請求項1及
び3乃至15記載の何れかの表面処理を施された樹脂
板。 - 【請求項18】前記表面処理層が、反射防止、防汚、帯
電防止の機能を有する何れかの層又は何れか2種以上の
機能を複合してなる層であることを特徴とする請求項1
及び3乃至17記載の何れかの表面処理を施された樹脂
板。 - 【請求項19】請求項18における帯電防止の機能を有
する表面処理層が、紫外線硬化型樹脂に金属酸化物微粉
末が混入されてなる帯電防止層であることを特徴とする
請求項17記載の表面処理を施された樹脂板。 - 【請求項20】請求項1、2記載の紫外線硬化型樹脂層
に帯電防止剤が添加されていることを特徴とする表面処
理を施された樹脂板。
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