JP5273400B2 - 帯電防止性光学フィルム、導電層及び導電層形成用組成物 - Google Patents

帯電防止性光学フィルム、導電層及び導電層形成用組成物 Download PDF

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Description

本発明は、帯電防止性光学フィルムに関する。さらに詳しくは、各種基材(例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ノルボルネン系樹脂等のプラスチック、金属、木材、紙、ガラス、スレート等)の表面に帯電防止性能、硬度、耐擦傷性、透明性、密着性に優れた硬化膜を形成した帯電防止性光学フィルム、及び、帯電防止性光学フィルムの導電層、導電層形成用組成物に関する。
紫外線硬化性樹脂組成物は、紫外線の照射によって瞬時に硬化し各種基材の表面に優れた硬度、耐擦傷性、耐薬品性を付与し、基材へのダメージも少なくかつ生産性も高いために、各種基材表面の保護コーティング剤として、印刷インキ、建材塗料、プラスチックハードコーティング等に使用されている。
特に、陰極線管、フラットパネルディスプレイ、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の各種表示装置の前面板に使用されるプラスチックハードコーティング剤は、透明性、耐擦傷性、耐候性、帯電防止性、及び高屈折率等を付与する光学材料として利用されているが、これらの要求特性は、近年ますます高度になっている。
このような要求特性を満たすものとして、フルオレン骨格を有する紫外線硬化性樹脂と導電性金属酸化物微粒子を含有する紫外線硬化性樹脂組成物が開示されている(引用文献1参照。)。また、2個以上の芳香環を有する紫外線硬化性樹脂と導電性金属酸化物微粒子を含有する紫外線硬化性樹脂組成物が開示されている(引用文献2参照。)。
しかしながら、かかる帯電防止性紫外線硬化性樹脂組成物を基材表面に塗布し、硬化することにより得られる硬化膜は、芳香環を含み、架橋密度が少ないため、耐薬品性、耐擦傷性、耐候性が十分でない、また、透明性に優れないという問題があった。
一方、高屈折率を有する活性エネルギー線硬化被膜を形成するものとしては、分子内にエポキシ基を有するビニル化合物の重合体にカルボキシル基含有(メタ)アクリル化合物を付加反応させてなる反応生成物、平均一次粒子径が200nm以下の金属酸化物微粒子を有する反応性分散体を含有する活性エネルギー線硬化型コーティング剤組成物が開示されている(引用文献3参照。)。このような組成物は、塗膜強度、耐擦傷性や透明性に優れ、ブリードアウトが生じない硬化被膜を形成できるが、フラットパネルディスプレイの前面板のコーティング剤等として要求される帯電防止性能については、何ら触れられていない。
特開2007−291217号公報 特開2008−274226号公報 特開2007−289943号公報
本発明は、安定した帯電防止性能、優れた耐擦傷性、透明性、さらに高い屈折率を有する導電層を有する帯電防止性光学フィルムを提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、本発明者は鋭意検討した結果、導電性金属酸化物微粒子、導電性金属酸化物微粒子用分散剤、及び特定の紫外線硬化性樹脂を用いることにより、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(A)導電性金属酸化物微粒子、
(B)導電性金属酸化物微粒子用分散剤、
(C)有機溶剤、
(D)エポキシ基を有するビニル化合物重合体とカルボキシル基を有するビニル化合物を反応させてなり、(D)1分子中の分子量/アクリル基数が200〜360、水酸基価が150〜270mgKOH/gである紫外線硬化性樹脂、及び、
(E)光重合開始剤
を含有し、(C)を除く固形分100重量部中、(A)の割合が75〜90重量部であり、かつ(A)が平均粒子径20〜120nmの分散体となるように分散された導電層形成用組成物を基材フィルムの少なくとも一方の面に塗工し、乾燥させた後、紫外線により硬化して形成された導電層を有する帯電防止性光学フィルムである。
また本発明2は、本発明1において、上記(A)が、酸化スズ系微粒子、酸化インジウム系微粒子、酸化亜鉛系微粒子、及び、酸化アンチモン系微粒子からなる群から選ばれた少なくとも1種の導電性金属酸化物である帯電防止性光学フィルムである。
また本発明3は、本発明1又は2において、上記(B)が、カルボキシル基、ホスホニル基及びスルホニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する酸性分散剤、アミノ基及び/又はホスフィノ基を有する塩基性分散剤並びに金属アルコキシド構造を有する分散剤からなる群から選ばれた少なくとも1種の導電性金属酸化物微粒子用分散剤である帯電防止性光学フィルムである。
である。
また本発明は、本発明1〜のいずれかにおいて、上記導電層の表面抵抗が1.0×1013Ω/□未満である帯電防止性光学フィルムである。
また本発明は、本発明1〜のいずれかにおいて、上記導電層の屈折率が1.60〜1.80である帯電防止性光学フィルムである。
また本発明は、本発明1〜のいずれかにおける帯電防止性光学フィルムを構成する導電層である。
また本発明は、本発明1〜のいずれかにおける帯電防止性光学フィルムの導電層形成用組成物である。

本発明の帯電防止性光学フィルムは、硬度、耐擦傷性、透明性、耐薬品性、耐候性及び塗工面の外観のいずれにも優れ、かつ帯電防止性能を有し屈折率が高いという効果を有する。また本発明の導電層は、帯電防止性光学フィルムが有する効果に加え、各種基材への密着性に優れる。また本発明の導電層形成組成物は、優れた塗工性を有し、導電性金属酸化物微粒子を紫外線硬化樹脂中に安定に分散させることができ、上記性能に優れた帯電防止性光学フィルムを形成できる。更に本発明の帯電防止性光学フィルムは、帯電防止性能を有し、高い屈折率を有することから、フラットパネルディルプレイの帯電防止フィルムとして好適である。
本発明の帯電防止性光学フィルムは、
(A)導電性金属酸化物微粒子(以下、(A)成分という。)、
(B)導電性金属酸化物微粒子用分散剤、(以下、(B)成分という。)、
(C)有機溶剤(以下、(C)成分という。)、
(D)エポキシ基を有するビニル化合物重合体とカルボキシル基を有するビニル化合物を反応させてなる紫外線硬化性樹脂(以下、(D)成分という。)、及び、
(E)光重合開始剤(以下、(E)成分という。)
を含有し、(C)を除く固形分100重量部中、(A)の割合が75〜90重量部であり、かつ(A)が平均粒子径20〜120nmの分散体となるように分散された導電層形成用組成物を基材フィルムの少なくとも一方の面に塗工し、乾燥させた後、紫外線により硬化して形成された導電層を有する帯電防止性光学フィルムである。
上記(A)成分は、導電性を有する金属酸化物微粒子であれば特に制限はないが、例えば酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、リンドープ酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ等の酸化スズ系微粒子、酸化チタン等の酸化チタン系微粒子、酸化セリウム等の酸化セリウム系微粒子、酸化ジルコニウム等の酸化ジルコニウム系微粒子、酸化アルミニウム等の酸化アルミニウム系微粒子、酸化ケイ素等の酸化ケイ素系微粒子、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム等の酸化インジウム系微粒子、酸化アンチモン等の酸化アンチモン系微粒子、アンチモン酸亜鉛、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛等の酸化亜鉛系微粒子等が挙げられる。これらの中では、酸化スズ系微粒子、酸化インジウム系微粒子、酸化亜鉛系微粒子、酸化アンチモン系微粒子が好ましく、特に、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、リンドープ酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、スズドープ酸化インジウム、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、アンチモン酸亜鉛、酸化アンチモンが、高導電性、高透明性、高屈折率となる紫外線硬化膜(導電層)を与えるので好ましい。上記(A)成分は、これらを単独又は2種以上で用いてもよい。
上記(A)成分の形状は、特に制限はなく、球状、中空状、多孔質状、棒状、板状、繊維状、又は不定形状であり、好ましくは球状である。
上記(A)成分は、通常、(C)成分で分散された状態で用いる。(A)成分の分散体を得るには、(A)成分、(B)成分、(C)成分を含有する組成物と、必要に応じて(D)成分を添加して、三本ロール、ミキサー、ニーダー、ペイントシェイカー、ビーズミル等の分散機を用いて調製する。好ましくはガラスビーズ、ジルコニアビーズ等のメディアを用いたペイントシェイカー、ビーズミルでの分散である。メディアの径は特に制限はなく、通常0.03〜2mm程度、好ましくは、0.03〜0.5mm程度である。
上記(A)成分は、(C)成分を除く固形分100重量部中、75〜90重量部程度の範囲内で配合する。(A)成分の配合量が75重量部未満では、硬化膜が安定した帯電防止性を発揮しない、又は、帯電防止性が劣る。90重量部を超えると、紫外線により硬化して形成された導電層の硬度、耐摩耗性が不十分となる。
上記(A)成分は、本発明の導電層形成用組成物に平均粒子径20〜120nmの分散体となるように分散された状態で用いる。平均粒子径120nmを超える分散体は、紫外線により硬化して形成された導電層の透明性が不十分となる。平均粒子径20nm未満の分散体は製造が困難である。
上記(B)成分は、(A)成分を(C)成分へ分散できるものであれば特に制限されず、従来公知の分散剤、界面活性剤が利用できる。具体的には、酸性分散剤、塩基性分散剤、カチオン性分散剤、ノニオン性分散剤、両性分散剤、金属アルコキシド構造を有する分散剤等が挙げられる。これらは市販されているものをそのまま使用してもよい。酸性分散剤としては、例えば、カルボキシル基、ホスホニル基及びスルホニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する酸性官能基を有する分散剤等が挙げられる。塩基性分散剤としては、例えば、アミノ基及び/又はホスフィノ基等の塩基性官能基を有する分散剤(塩基性分散剤)等が挙げられる。カチオン性分散剤としては、例えば、アンモニウム塩構造を有する分散剤等が挙げられる。ノニオン性分散剤としては、例えば、ポリアルキレンオキシド構造を有する分散剤等が挙げられる。両性分散剤としては、例えば、ベタイン構造を有する分散剤等が挙げられる。また、これらの構造を併せ持つ分散剤を用いてもよい。特に(A)成分の分散には、カルボキシル基、ホスホニル基及びスルホニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する酸性分散剤、アミノ基及び/又はホスフィノ基を有する塩基性分散剤並びに金属アルコキシド構造を有する分散剤からなる群から選ばれた少なくとも1種を用いることが好ましい。これらの分散剤を使用することにより、高い分散安定性を付与することができる。
上記カルボキシル基を有する酸性分散剤としては、カルボキシル基を有する化合物であれば特に制限はないが、例えば、酢酸、プロピオン酸、(メタ)アクリル酸等の脂肪酸類が挙げられる。また、(メタ)アクリル酸のような、ビニル結合と酸性官能基を有する化合物を共重合させてなる高分子分散剤が挙げられる。これらの中では、(メタ)アクリル酸が好ましい。
上記ホスホニル基を有する酸性分散剤としては、ホスホニル基を有する化合物であれば特に制限はないが、例えば、メチルリン酸、ブチルリン酸、2−エチルヘキシルリン酸、イソデシルリン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルリン酸等のリン酸エステル類等が挙げられる。また、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルリン酸のような、ビニル結合と酸性官能基を有する化合物を共重合させてなる高分子分散剤が挙げられる。これらの中では、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルリン酸が好ましい。
上記スルホニル基を有する酸性分散剤としては、スルホニル基を有する化合物であれば特に制限はないが、例えば、メタンスルホン酸、ビニルスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン酸類が挙げられる。また、ビニルスルホン酸のように、ビニル結合と酸性官能基を有する化合物を共重合させてなる高分子分散剤が挙げられる。これらの中では、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸が好ましい。
上記アミノ基を含む塩基性官能基を有する分散剤としては、アミノ基を有する化合物であれば特に制限はないが、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ミスチリルアミン、ステアリルアミン、ココアルキルアミン、牛脂アルキルアミン、硬化牛脂アルキルアミン、オレイルアミン等の1級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジココアルキルアミン、ジ硬化牛脂アルキルアミン等の2級アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、N,N−ジメチルラウリルアミン、N,N−ジメチルミスチリルアミン、N,N−ジメチルステアリルアミン、N,N−ジメチルココアルキルアミン、N,N−ジメチル牛脂アルキルアミン、N,N−ジメチル硬化牛脂アルキルアミン、N,N−ジメチルオレイルアミン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−メチルジデシルアミン、N−メチルジココアルキルアミン、N−メチルジ硬化牛脂アルキルアミン、N−メチルジオレイルアミン等の3級アミン、ヤシアルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ラウリルアミンエチレンオキサイド付加物、大豆アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、牛脂アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、硬化牛脂アルキルアミンエチレンオキサイド付加物等のアルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ココアルキルアミンエチレン/プロピレンオキサイド付加物等の長鎖アルキルアミンエチレン/プロピレンオキサイド付加物、エチレンジアミン、N−ヤシアルキル−1,3−ジアミノプロパン、N−牛脂アルキル−1,3−ジアミノプロパン、N−硬化牛脂アルキル−1,3−ジアミノプロパン等のジアミン、N−硬化牛脂アルキル−1,3−ジアミノプロパンジアルキルアミンエチレンオキサイド付加物、エチレンジアミンエチレン/プロピレンオキサイド付加物等のジアミンエチレン/プロピレンオキサイド付加物、ポリエチレン/プロピレンオキサイド片末端アミン、ポリエチレン/プロピレンオキサイド両末端アミン、分岐ポリプロピレン末端トリアミン等が挙げられる。また、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートのように、ビニル結合とアミノ基を有する化合物を共重合させてなる高分子分散剤が挙げられる。これらの中では、ヤシアルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ラウリルアミンエチレンオキサイド付加物、大豆アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、牛脂アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、硬化牛脂アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ココアルキルアミンエチレン/プロピレンオキサイド付加物、N−硬化牛脂アルキル−1,3−ジアミノプロパンジアルキルアミンエチレンオキサイド付加物、エチレンジアミンエチレン/プロピレンオキサイド付加物、ポリエチレン/プロピレンオキサイド片末端アミン、ポリエチレン/プロピレンオキサイド両末端アミン、分岐ポリプロピレン末端トリアミンが好ましい。
上記ホスフィノ基を有する塩基性分散剤としては、ホスフィノ基を有する化合物であれば特に限定はないが、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。これらの中では、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィンが好ましい。
上記金属アルコキシド構造を有する分散剤としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラメトキシシラン多量体、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラノルマルブトキシシラン、テトラノルマルブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン多量体、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシシラン、ビニルトリエトキシシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、パラスチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のシラン化合物、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド多量体、チタンテトラノルマルブトキシド、チタンテトラノルマルブトキシド多量体、チタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンジオクチロキシビス(オクチレングリコレート)、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトネート)、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン等のチタン化合物、ジルコニウムテトラノルマルプロポキシド、ジルコニウムテトラノルマルブトキシド、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネート、ジルコニウムモノブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトネート)、ジルコニウムトリブトキシモノステアリレート等ジルコニウム化合物が挙げられる。これらの中では、ビニルトリメトキシシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが好ましい。
上記(B)成分の使用量は、特に制限されず、通常、(C)成分を除く全固形分重量100重量部中1〜10重量部の範囲内である。好ましくは1〜5重量部の範囲内である。1重量部以上とすると、(A)成分の(D)成分中の分散性が良好となる。10重量部以下とすると、優れた耐薬品性を有する導電層及びそのような導電層を含む帯電防止性光学フィルムが得られる。
上記(C)成分としては、特に制限されず、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール等のモノアルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、トルエン、キシレン等の芳香族類、その他アセチルアセトン、ダイアセトンアルコール等が挙げられ、1種又は2種以上を混合して用いてもよい。これらの中では、アルコール類、グリコールエーテル類が好ましい。
上記(C)成分の使用量は、特に制限されず、(A)成分の分散工程、本発明の導電層形成用組成物の塗工性を考慮し配合される。
上記(D)成分は、エポキシ基を有するビニル化合物重合体(以下、(d1)成分ともいう。)とカルボキシル基を有するビニル化合物(以下、(d2)成分ともいう。)を反応させることにより得られる紫外線硬化性樹脂である。
上記(d1)成分は、分子中にエポキシ基を有するビニル化合物(以下エポキシ基含有ビニル化合物)のみを重合させるか、当該エポキシ基含有ビニル化合物とこれ以外のビニル化合物(以下、共重合用ビニル化合物という。)を共重合させて得ることができる。
上記エポキシ基含有ビニル化合物としては、分子内にエポキシ基を有するビニル化合物であれば特に限定されず、例えばグリシジルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテルなどが挙げられ、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
上記共重合用ビニル化合物としては、分子内にエポキシ基との反応性を持たないものであって、上記エポキシ基含有ビニル化合物と共重合できるビニル化合物であれば特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン、α―メチルスチレン等の芳香族系ビニル化合物、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリルなどが挙げられ、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。なお、分子内にエポキシ基と反応性を有する官能基を持つビニル化合物を共重合させると、(d1)成分の製造時に、反応系が高粘度化やゲル化を引き起こすことがある。
なお、上記共重合用ビニル化合物は、通常、(d1)成分をなす全ビニル化合物100重量部中、50重量部程度以下の範囲で使用することが好ましく、30重量部程度以下の範囲で使用することが特に好ましい。50重量部程度以下とすると、上記(d1)成分と(d2)成分との付加反応部位が減少せず、紫外線照射後の硬化被膜が優れた耐擦傷性及び硬度を有する。
上記(d1)成分は、各種公知の方法で製造できる。なお、重合方法は特に限定されず、例えば、塊状重合、溶液重合、乳化重合等が挙げられる。具体的には、上記エポキシ基含有ビニル化合物、及び、必要に応じて上記共重合用ビニル化合物を、ラジカル重合開始剤の存在下で、通常40〜150℃程度、2〜12時間程度、重合反応させればよい。
上記ラジカル重合開始剤としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の無機過酸化物、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド等の有機過酸化物、2、2−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2、2´−アゾビスイソブチレート等のアゾ系化合物等が挙げられ、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、ラジカル重合開始剤の使用量は、(d1)成分の固形分重量100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部程度である。
また、重合反応時には必要に応じて公知の連鎖移動剤を用いて、(d1)成分の分子量を調整することもできる。具体的には、例えば、ラウリルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、2−メルカプトベンゾチアゾール、ブロムトリクロルメタン等が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。連鎖移動剤の使用量は、(d1)成分の固形分重量100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部程度である。
上記溶液重合の場合には、各種公知の溶剤を用いることができる。具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;ベンセン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等酢酸エステル類;クロロホルム、ジメチルホルムアミド等が挙げられ、1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
上記乳化重合の場合には、各種公知のアニオン性、ノニオン性、カチオン性の界面活性剤を用いることができる。
このようにして得られる(d1)成分は、通常、重量平均分子量が5,000〜30,000程度、エポキシ当量(JIS K 7236)が140〜290eq程度であることが好ましい。
得られた(d1)成分に反応させる(d2)成分は特に限定されず、各種公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマーなどが挙げられ、これらは組み合わせて用いることができる。
上記(d1)成分と(d2)成分の反応は付加反応であり、公知の方法によればよく、通常は、(d1)成分と(d2)成分とを混合し、必要に応じて各成分と反応しない溶媒の存在下、80〜120℃程度で加熱反応させることにより、(D)成分が得られる。(d2)成分の使用量は、通常、(d1)成分に含まれるエポキシ基数に対して等モル以上である。当該使用量が、(d1)成分が有するエポキシ基数に対して等モル未満となる場合には、反応系がゲル化する場合があり、また反応後の溶液の貯蔵安定性が悪くなる傾向がある。
上記(D)成分1分子中の分子量/アクリル基数が200〜360程度、水酸基価が150〜270mgKOH/g程度になることが好ましい。分子量/アクリル基数が200以上のものは、合成が困難となるのを防止することができ、360以下のものは、導電層形成用組成物の紫外線硬化後の硬化膜(導電層)の耐擦傷性、硬度が良好となる。水酸基価が150以上であると導電層形成用組成物の貯蔵安定性が良好となり、270以下であると、合成が困難となるのを防止することができる。
上記(D)成分の使用量は、特に制限はないが、通常、全固形分重量100重量部中5〜25重量部の範囲内である。好ましくは10〜20重量部の範囲内である。(D)の使用量が5重量部以上とすると、塗工性が良好となり、25重量部以下とすると、導電層形成用組成物の紫外線硬化後の硬化膜(導電層)の帯電防止性が不十分となるのを防止することができる。
上記(E)成分は、紫外線により分解してラジカルを発生して重合を開始せしめるものであれば、特に制限はなく、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−シクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド、エチル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィネート、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、メチルベンゾイルホルメート、4−メチルベンゾフェノン、4−フェニルベンソフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルスルフィド、1−[4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン−1−オン等が挙げられる。
上記(E)成分の使用量は、特に制限はないが、通常全固形分重量100重量部中1〜10重量部程度である。好ましくは1〜5重量部程度である。(E)成分の使用量が1重量部以上であれば、導電層形成用組成物の紫外線硬化後の硬化膜(導電層)の硬化性を高くすることができ、(E)成分の配合量が10重量部以下とすると、導電層が優れた耐薬品性を有する。
本発明の導電層形成用組成物は、さらに多官能アクリレート、表面調整剤、消泡剤等を含むものであってもよい。
上記多官能アクリレートを併用する場合、本発明の紫外線硬化性樹脂組成物の有機溶剤を除く固形分100重量部中、(A)の割合が75〜90重量部の範囲内になるように併用する。該多官能アクリレートとは、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有する化合物である。具体的には、例えば、トリペンタエリスリトールポリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等のアクリルエステル、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等水酸基を有する多官能アクリレートと1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物とを付加反応させることにより得られる多官能ウレタンアクリレート等も挙げられる。これら多官能アクリレートは、1種又は2種以上を混合して使用できる。これらの中では、硬化膜硬度、耐擦傷性の観点から、3官能以上のアクリロイル基を有する化合物が好ましい。
上記表面調整剤は、特に制限はなく、本発明の目的や効果を損なわない範囲において使用できる。硬化膜表面の平滑性を得るためのレベリング剤、塗工基材との濡れ性を改善する濡れ性改良剤が挙げられる。
本発明の導電層形成用物は、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び(E)成分を含有し、(C)成分を除く固形分100重量部中、(A)成分の割合が75〜90重量部のものである。
本発明の帯電防止性光学フィルムは、各種基材フィルム上に、乾燥後の重量が0.5〜20g/m程度、好ましくは0.5〜10g/m程度になるように導電層形成用組成物を塗布し、乾燥後紫外線を照射して硬化させた導電層を形成することにより得ることができる。基材フィルムとしては、特に制限はなく、例えば、プラスチック(ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ノルボルネン系樹脂等)、金属、木材、紙、ガラス、スレート等が挙げられる。
本発明の導電層形成用組成物の塗布方法としては、例えばバーコーター塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷法等が挙げられる。
紫外線照射での硬化の際、光源としてキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプを有する紫外線照射装置が使用され、必要に応じて光量、光源の配置などが調整されるが、高圧水銀灯を使用する場合、通常80〜160W/cmの光量を有したランプ1灯に対して搬送速度5〜50m/分で硬化させるのが好ましい。
本発明の帯電防止性光学フィルムにおいて、上記導電層の表面抵抗は、1.0×1013Ω/□未満であることが好ましい。これにより、帯電防止性を優れたものとすることができる。
本発明の帯電防止性光学フィルムにおいて、上記導電層の屈折率が1.60〜1.80であることが好ましい。このような屈折率を有する導電層とすると、導電層と基材フィルムとの屈折率差が小さくなり、干渉模様が見られるのを防止することができる。ここでいう干渉模様とは、基材フィルム上に導電層を形成した帯電防止性光学フィルムの反射光で虹色に見える模様のことをいう。
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また実施例中、「%」及び「部」は特に断りのない限り「重量%」、「重量部」を意味する。
(導電性金属酸化物微粒子分散体の作成)
分散例1
アンチモンドープ酸化スズ(三菱マテリアル電子化成(株)製、商品名「T-1」)(A)76部、アルキルアミンエチレン/プロピレンオキサイド付加物(アビシア(株)製、商品名「ソルスパース20000」)(B)1部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(B)3部、メタノール(C)80部を、ジルコニアビーズを充填したビーズミル(アシザワファインテック(株)製「スターミルLMZ」)に投入し、分散を行った。粒度分布測定装置(日機装(株)製「ナノトラックUPA−150」)にて、平均粒子径が80nmに到達した時点で分散を終了し、導電性金属酸化物微粒子分散体(F1)を得た。
分散例2
リンドープ酸化スズ(日揮触媒化成(株)製、商品名「TL−30S」)(A)76部、2−メタクリロイルオキシエチルリン酸(共栄社化学(株)製、商品名「ライトエステルP−1M」)(B)4部、メタノール(C)187部を、ジルコニアビーズを充填したビーズミル(アシザワファインテック(株)製「スターミルLMZ」)に投入し、分散を行った。粒度分布測定装置(日機装(株)製「ナノトラックUPA−150」)にて、平均粒子径が90nmに到達した時点で分散を終了し、導電性金属酸化物微粒子分散体(F2)を得た。
分散例3
酸化スズ(三菱マテリアル電子化成(株)製、商品名「S-2000」)(A)76部、アルキルアミンエチレン/プロピレンオキサイド付加物(アビシア(株)製、商品名「ソルスパース20000」)(B)4部、メタノール(C)187部を、ジルコニアビーズを充填したビーズミル(アシザワファインテック(株)製「スターミルLMZ」)に投入し、分散を行った。粒度分布測定装置(日機装(株)製「ナノトラックUPA−150」)にて、平均粒子径が30nmに到達した時点で分散を終了し、導電性金属酸化物微粒子分散体(F3)を得た。
分散例4
ガリウムドープ酸化亜鉛(ハクスイテック(株)製、商品名「パゼットGK−40」)(A)76部、アルキルアミンエチレン/プロピレンオキサイド付加物(アビシア(株)製、商品名「ソルスパース20000」)(B)4部、メタノール(C)320部を、ジルコニアビーズを充填したビーズミル(アシザワファインテック(株)製「スターミルLMZ」)に投入し、分散を行った。粒度分布測定装置(日機装(株)製「ナノトラックUPA−150」)にて、平均粒子径が90nmに到達した時点で分散を終了し、導電性金属酸化物微粒子分散体(F4)を得た。
分散例5
アンチモン酸亜鉛(日産化学工業(株)製、商品名「CX-Z15PP」)(A)76部、アルキルアミンエチレン/プロピレンオキサイド付加物(アビシア(株)製、商品名「ソルスパース20000」)(B)4部、メタノール(C)53部を、ジルコニアビーズを充填したビーズミル(アシザワファインテック(株)製「スターミルLMZ」)に投入し、分散を行った。粒度分布測定装置(日機装(株)製「ナノトラックUPA−150」)にて、平均粒子径が50nmに到達した時点で分散を終了し、導電性金属酸化物微粒子分散体(F5)を得た。
分散例6
アンチモンドープ酸化スズ(三菱マテリアル電子化成(株)製、商品名「T-1」)(A)76部、アルキルアミンエチレン/プロピレンオキサイド付加物(アビシア(株)製、商品名「ソルスパース20000」)(B)1部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(B)3部、メタノール(C)80部を、ジルコニアビーズを充填したビーズミル(アシザワファインテック(株)製「スターミルLMZ」)に投入し、分散を行った。粒度分布測定装置(日機装(株)製「ナノトラックUPA−150」)にて、平均粒子径が150nmに到達した時点で分散を終了し、導電性金属酸化物微粒子分散体(F6)を得た。
(紫外線硬化性樹脂の合成)
合成例1
紫外線硬化性樹脂の合成1
攪拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応装置にグリシジルメタアクリレート(以下、GMAという)250部、溶剤として酢酸ブチル 1000部、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNという)7.5部を加え、窒素気流下で約120℃になるまで昇温し、1時間保温した。次いで、予めGMA750部及びAIBN 22.5部からなる混合液を仕込んだ滴下ロートより約2時間で系内に滴下し3時間同温度にて保温後、AIBN 10部仕込み1時間保温した。その後、120℃に昇温し、2時間保温した。60℃まで冷却後、窒素導入管を空気導入管に付け替え、アクリル酸(以下、AAという)507部、メトキノン 2.3部及びトリフェニルホスフィン 6.0部を仕込み混合した後、空気バブリング下にて110℃まで昇温した。同温度にて8時間保温後、メトキノン 2.3部を仕込み、冷却して、不揮発分50%になるよう酢酸エチルを加え、紫外線硬化性樹脂溶液(D)を得た。紫外線硬化性樹脂溶液(D)1分子中の分子量/アクリル基数は214g/eq、水酸基価262mgKOH/g、重量平均分子量(GPCによるスチレン換算値)9,000であった。
合成例2
比較用の紫外線硬化性樹脂の合成2
合成例1と同様の反応装置に、攪拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応装置にGMA100部、メチルメタクリレート(以下MMAという)150部、酢酸ブチル 1000部、AIBN7.5部を加え、窒素気流下で約120℃になるまで昇温し、1時間保温した。次いで、予めGMA300部、MMA450部及びAIBN 22.5部からなる混合液を仕込んだ滴下ロートより約2時間で系内に滴下し3時間同温度にて保温後、AIBN 10部仕込み1時間保温した。その後、120℃に昇温し、2時間保温した。60℃まで冷却後、窒素導入管を空気導入管に付け替え、アクリル酸(以下、AAという)203部、メトキノン 1.9部及びトリフェニルホスフィン 5.0部を仕込み混合した後、空気バブリング下にて110℃まで昇温した。同温度にて8時間保温後、メトキノン 1.3部を仕込み、冷却して、不揮発分50%になるよう酢酸エチルを加え、紫外線硬化性樹脂溶液(G)を得た。紫外線硬化性樹脂溶液(G)1分子中の分子量/アクリル基数は427g/eq、水酸基価131mgKOH/g、重量平均分子量 7,000であった。(GPCによるスチレン換算による)
(導電層形成用組成物の調整)
分散例1〜6で得られた分散液F1〜6、合成例1及び2で得られた紫外線硬化性樹脂D及びG、市販の紫外線硬化性樹脂(PETA:ペンタエリスリトールトリアクリレートペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学社製、商品名「ビスコート#300」))及び光重合開始剤1‐ヒドロキシ‐シクロヘキシル‐フェニルケトン(チバジャパン(株)製、商品名「イルガキュアー184」)(E)を表1に示した固形分割合で配合した導電層形成用組成物及びその硬化膜(導電層)について、以下の項目につき性能を評価した。性能評価結果を表2に示す。
(1)導電性金属酸化物微粒子の平均粒子径
表1の配合物に分散している導電性金属酸化物微粒子の平均粒子径を以下の条件で測定した。
機器:日機装株式会社製、粒度分布測定装置「ナノトラックUPA−150」
測定条件: 温度25℃
希釈溶剤 メタノール(屈折率 1.379)
(2)耐擦傷性
表1に記載の導電層形成用組成物を、100μのポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製、商品名「コスモシャインA−4100」)上にバーコーターで固形分膜厚1μmになるように塗布し、80℃で1分乾燥させ、空気下で高圧水銀灯を用いて200mJ/cmの照射量で2度通過させて硬化膜を得た。この硬化膜(導電層)を100gのおもりの底に10mm×10mmの範囲に付けたスチールウールで10回擦り、外観を観察し、以下の基準で評価した。
○:変化無し
△:細かいキズ有り
×:大きなキズ有
(3)鉛筆硬度
上記試験片の導電層をJIS K 5400に従い荷重500gの鉛筆引っかき試験によって評価した。
(4)導電層の透明性
上記硬化膜のヘイズ値を村上色彩技術研究所製カラーへイズメーターを用い、JIS K 5400に準じ測定した。
(5)導電層の表面抵抗
上記導電層の表面抵抗をリング電極(東亜電波工業(株)製 ULTRA MEGAOHMMETER SM−8210、SME−8311)を用い、JIS K 6911に準じ、印加電圧500Vで測定した。
(6)導電層の屈折率
上記硬化膜の屈折率を、Filmetrics社製FilmetricsF20による反射率測定より硬化膜の屈折率を求めた。
Figure 0005273400
Figure 0005273400

Claims (7)

  1. (A)導電性金属酸化物微粒子、
    (B)導電性金属酸化物微粒子用分散剤、
    (C)有機溶剤、
    (D)エポキシ基を有するビニル化合物重合体とカルボキシル基を有するビニル化合物を反応させてなり、(D)1分子中の分子量/アクリル基数が200〜360、水酸基価が150〜270mgKOH/gである紫外線硬化性樹脂、及び、
    (E)光重合開始剤
    を含有し、(C)を除く固形分100重量部中、(A)の割合が75〜90重量部であり、かつ(A)が平均粒子径20〜120nmの分散体となるように分散された導電層形成用組成物を基材フィルムの少なくとも一方の面に塗工し、乾燥させた後、紫外線により硬化して形成された導電層を有する帯電防止性光学フィルム。
  2. 上記(A)が、酸化スズ系微粒子、酸化インジウム系微粒子、酸化亜鉛系微粒子、及び、酸化アンチモン系微粒子からなる群から選ばれた少なくとも1種の導電性金属酸化物である請求項1記載の帯電防止性光学フィルム。
  3. 上記(B)が、カルボキシル基、ホスホニル基及びスルホニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する酸性分散剤、アミノ基及び/又はホスフィノ基を有する塩基性分散剤並びに金属アルコキシド構造を有する分散剤からなる群から選ばれた少なくとも1種の導電性金属酸化物微粒子用分散剤である請求項1又は2記載の帯電防止性光学フィルム。
  4. 上記導電層の表面抵抗が1.0×1013Ω/□未満である請求項1〜のいずれかに記載の帯電防止性光学フィルム。
  5. 上記導電層の屈折率が1.60〜1.80である請求項1〜のいずれかに記載の帯電防止性光学フィルム。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の帯電防止性光学フィルムを構成する導電層。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の帯電防止性光学フィルムの導電層形成用組成物。
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