JPWO2004006871A1

JPWO2004006871A1 - 粉末含有水中油型乳化組成物

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Publication number: JPWO2004006871A1
Application number: JP2004521210A
Authority: JP
Inventors: 歩浅井; 三浦　由将; 由将三浦; 哲友政
Original assignee: Shiseido Co Ltd
Current assignee: Shiseido Co Ltd
Priority date: 2002-07-16
Filing date: 2003-07-15
Publication date: 2005-11-10
Anticipated expiration: 2023-07-15
Also published as: WO2004006871A1; EP1543811B1; CN1668270A; AU2003281185A1; KR20050023423A; US20050228056A1; CN100457080C; US7204977B2; TW200414906A; JP4276169B2; KR101100623B1; TWI324072B; EP1543811A1; EP1543811A4

Abstract

疎水性粉末粒子、式（Ｉ）で表されるポリエーテル変性シリコーン、および、イオン性水溶性高分子化合物を含有する、水中油型乳化組成物を提供することにより、粉末粒子を添加するイオン性水溶性高分子化合物を用いた水中油型乳化組成物において、経時的に安定に、イオン性水溶性高分子化合物による増粘本来の水々しい感触と、粉末粒子本来の効果を発揮させることができる。

Description

本発明は、化粧料等の外用組成物として用いることが好適な、水中油型乳化組成物に関する発明である。

カルボキシビニルポリマーやアルキル変性カルボキシビニルポリマー等のイオン性水溶性高分子化合物は、イオン同士の反発により増粘するため、少量であっても高粘度とすることが可能である。そのため、イオン性水溶性高分子化合物を、増粘剤として用いることによって、高分子特有のべたつきや、ぬめりを抑制しつつ、粘度を広範囲に設定することが可能であり、さらに、イオン性水溶性高分子化合物に特有のチキソトロピー性により、水々しい使用感覚を使用者に与えることが可能である。
このため、イオン性水溶性高分子化合物は、化粧品原料、特に、水系化粧料や水中油型乳化化粧料等の水相増粘剤として、汎用されている。
このように、イオン性水溶性高分子化合物は、増粘剤として優れた特性を有している一方で、他の配合成分のイオン性基や、イオン性物質、との接触による相互作用により、被添加組成物の粘度を適切にコントロールすることが困難になる場合も認められる。
例えば、一般に顔料として用いられる酸化チタン粉末粒子は、通常は、表面が、アルミナや酸化亜鉛等で改質されているため、イオン性水溶性高分子化合物で増粘した水相に添加すると、改質剤由来のイオンとイオン性水溶性高分子化合物の相互作用により、全体的または局所的な粘度の低下や上昇が認められたり、粉末粒子の凝集が生じる等、イオン性水溶性高分子化合物による本来の増粘による水々しい感触と酸化チタン粉末による本来の効果を、安定性を保ちながら提供することが困難であった。
これを解決する手段として、酸化チタン等の粉末粒子に、フッ素処理等の疎水化処理を施し、イオン同士の相互作用を抑制する試みがなされてきた（例えば、特開平９−１４３０２３、特開平７−１１２９１５または特開平９−１４３０３１参照）が、たとえ、水中油型乳化組成物の製造過程において、疎水化処理粉末粒子を油相に分散させた場合であっても、経時による水相へのイオンの溶出は抑制しきれず、やはり、十分に安定性が良好な組成物を得ることは困難であった。
また、添加する物質由来のイオンの影響を受けない水溶性高分子化合物として、例えば、多糖類やその誘導体も用いられているが、これらの水溶性高分子化合物により、ある程度の粘度を確保するためには、添加量を多くする必要がある。そのため、多糖類等を少量のみ用いる場合は、被添加組成物は、ごく低粘度に止まり、高粘度を実現するために、多糖類等を大量に配合した場合には、ぬめり、べたつき、さらには、高分子のよれ、が生じる等、感触の良好な被添加組成物を提供することは困難であった。
本発明が解決すべき課題は、粉末粒子を添加するイオン性水溶性高分子化合物を用いた水中油型乳化組成物において、経時的に安定に、イオン性水溶性高分子化合物による増粘本来の水々しい感触と、粉末粒子本来の効果を発揮させるための手段を提供することにある。

本発明者らは、この課題を解決するために、鋭意検討を重ねた。その結果、添加する粉末粒子を疎水性粉末粒子とした上で、特定のポリエーテル変性シリコーンを用いて、水中油型のエマルションを形成させることにより、疎水性粉末粒子を、その溶出成分を含めて、油相中に長時間止め、所望する水中油型乳化組成物を提供することが可能であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
（ａ）疎水性粉末粒子、
（ｂ）下記式（Ｉ）で表されるポリエーテル変性シリコーン、および、
（ｃ）イオン性水溶性高分子化合物
を含有する、水中油型乳化組成物（以下、本乳化組成物ともいう）を提供する発明である。

〔式中、Ａ^１、Ａ^２および、ｎ個のＡ^３は、同一でも異なってもよく、メチル基、フェニル基、または、
一般式 −Ｃ_３Ｈ_６Ｏ（Ｃ_２Ｈ_４Ｏ）_ａ（Ｃ_３Ｈ_６Ｏ）_ｂＲ’
（式中、Ｒ’は、水素原子、アシル基、または、炭素原子数１〜４のアルキル基であり、ａとｂは、同一でも異なってもよい、５〜５０の整数である）
で表されるポリオキシアルキレン基であり、かつ、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）１分子中、Ａ^１、Ａ^２および、ｎ個のＡ^３のうち、少なくとも１個は、このポリオキシアルキレン基であり、
Ｒは、メチル基、または、フェニル基であり、ｍは、２００〜６００の整数、ｎは、１〜４０の整数である〕
本乳化組成物は、好ましくは、さらに（ｄ）シリコーン油を含有する。

以下、本発明の実施の形態を説明する。
（ａ）疎水性粉末粒子
本乳化組成物に含有させる疎水性粉末粒子は、水との相互作用が小さく、水との親和性が小さい粉末粒子であり、通常は、親油性の粉末粒子である。疎水性粉末粒子は、本来的に疎水性の素材の粉末粒子、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ミリスチン酸亜鉛等の金属石鹸末であってもよい。また、親水性または疎水性の粉末粒子を基素材として、これに疎水化処理を施した粉末粒子であってもよい。
このような、基素材としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、真珠光沢顔料（雲母チタン、オキシ塩化ビスマス等）、タルク等が挙げられる。また、これらの素材を用いた粉末粒子の複合粉末粒子、あるいは、これらの粉末粒子と、ナイロン粒子、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル（ＰＭＭＡ）、シリカ、シリコーン樹脂、結晶セルロース等の粉末との複合粉末粒子も、本発明に用いることができる。これらの複合粉末が、本来的に疎水性である場合に、これを本乳化組成物中に、そのまま含有させる、あるいは、本来的に親水性である場合には、単独素材の親水性粉末粒子と同様に、疎水化処理を施して、本乳化組成物に含有させることも可能である。
これらの粉末粒子を基素材として行う疎水化処理としては、例えば、シリコーン処理（メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーンオイル；メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルシラン；トリフルオロメチルエチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン等のフルオロアルキルシラン等による処理）、脂肪酸処理（パルミチン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ロジン酸、１２−ヒドロキシステアリン酸等による処理）、脂肪酸石鹸処理（ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、１２−ヒドロキシステアリン酸等による処理）、脂肪酸エステル処理（デキストリン脂肪酸エステル、コレステロール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル等による処理）等が挙げられる。これらの疎水化処理は、常法に従って行うことができる。これらの疎水化処理の中でも、粉末粒子に高い安定性を付与可能である等の点から、シリコーン処理が好適である。
なお、疎水性粉体粒子の形状や大きさは、特に限定されず、形状は、例えば、球状、板状、花びら状等の形状を採ることが可能であるが、球状粒子を選択することで、光の反射を利用した、しわ隠し用や、肌荒れ改善用の外用組成物として用いることも、好適な態様となる。この場合、後述する抗しわ剤や、肌荒れ改善剤を、本乳化組成物に含有することで、しわ隠しや、肌荒れ改善の即効感と、長期的なしわや、肌荒れの改善効果を図ることが可能な組成物とすることができる。さらに、球状粉末を選択すると、一般的に、本乳化組成物における、塗りむらを、一層抑制することができる。疎水性粉体粒子の大きさは、平均粒子径が、球状粒子換算で、２ｎｍ〜３０μｍ程度まで、自由に選択することができる。美白、しわ隠しの即効感を向上させるには、組み合わせる粉末の種類によっても好適な粒径が異なるが、一般には、５ｎｍ〜１０μｍ程度が好ましい。
本乳化組成物における、疎水性粉体粒子の含有量は、本乳化組成物の具体的な形態や用途、さらには、粉体粒子の種類等に応じて、適宜選択することが可能であり、特に限定されるべきものではないが、通常、組成物に対して０．０１〜２０．０質量％が好適であり、同０．１〜１０．０質量％が特に好適である。この含有量が組成物に対して０．０１質量％未満では、乳化組成物において粉体粒子を含有させたことによる効果が十分に発揮されないことが傾向が認められ、同２０．０質量％を超えると、粉体の過剰配合により、乳化組成物において、きしみ感、よれ、べたつきが生ずる等、使用性に問題が生ずる傾向が認められる。
（ｂ）ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）
本乳化組成物において用いられる、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）は、上述した通りであるが、さらに、詳細に述べると、
ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）１分子における、Ａ^１、Ａ^２、および、ｎ個のＡ^３のうち、少なくとも１個が採り得るポリオキシアルキレン基
−Ｃ_３Ｈ_６Ｏ（Ｃ_２Ｈ_４Ｏ）_ａ（Ｃ_３Ｈ_６Ｏ）_ｂＲ’、のＲ’が採り得るアシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、アクリロイル基、ベンゾイル基、トルオイル基等が挙げられる。
さらに、Ｒ’が採り得る、炭素原子数が１〜４のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ｉ−プロピル基、ｎ−プロピル基、ｔ−ブチル基、ｎ−ブチル基を挙げることができる。
また、結合数ａまたはｂが、５未満であると、ポリエーテル変性シリコーンの添加による、本乳化組成物の経時的な安定性が十分でなく、５０を超えると、本乳化組成物にべたつきが生じやすい傾向が認められる。
また、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）における、このポリオキシアルキレン基の含有量は、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）に対して２０〜７０質量％（２０質量％は含まない）であることが好ましい。このポリオキシアルキレン基の含有量が、２０質量％以下の場合には、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）を含有させることによる本乳化組成物の経時的安定性が十分でなく、７０質量％を超えると、本乳化組成物の油相における相溶性が低下する傾向が認められる。
また、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）における結合数ｍは、好ましくは２００〜６００の整数であり、ｎは、１〜４０の整数である。ｍが、２００未満であるか、または、ｎが０である場合には、ポリエーテル変性シリコーンの添加による本乳化組成物の経時的な安定性が十分でなく、ｍが６００を超えるか、または、ｎが４０を超える場合は、本乳化組成物にべたつきが生じる傾向が認められる。
ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）の分子量は、特に限定されず、また、その粘度も特に限定されないが、分子量については、好適には４５０００〜１０００００、特に好適には、５００００〜８００００の範囲であり、粘度については、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）を、オクタメチルテトラシロキサンの５０質量％溶液としたとき、１０００〜１０００００ｃｓｔ（２５℃下）の範囲であることが好適である。このようなポリエーテル変性シリコーンは、ゲル化剤として知られており、例えば、特開平５−３１１０７６公報等に記載されている。
本乳化組成物における、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）の含有量は、組成物に対して０．０１〜５．０質量％が好適であり、同０．０５〜３．０質量％が、特に好適である。この含有量が、組成物に対して０．０１質量％未満であると、本乳化組成物に、十分な経時的安定性を付与することが困難となり、同５．０質量％を超えると、乳化組成物に、高分子特有のべたつきが生じたり、乳化能が低下する場合が認められる。
（ｃ）イオン性水溶性高分子化合物
イオン性水溶性高分子化合物は、アルカリ剤または酸剤で中和することによってゲルを形成する、水溶性アルカリ増粘型ポリマーまたは水溶性酸増粘型ポリマーである。本発明において用いるイオン性水溶性高分子化合物は、水溶性アルカリ増粘型ポリマーが好適であり、具体的には、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、アクリル酸／アクリル酸アルキルコポリマー等、さらには、これらのポリマーの塩類を挙げることが可能である。本乳化組成物においては、イオン性水溶性高分子化合物の１種または２種以上を、含有させることができる。
なお、水溶性アルカリ増粘型ポリマーまたは水溶性酸増粘型ポリマーを、増粘させるために用いるアルカリ剤または酸剤は、特に限定されず、例えば、アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、Ｌ−アルギニン等の無機または有機塩基を挙げることが可能であり、酸剤としては、各種の有機酸や無機酸を用いることができる。
本乳化組成物における、イオン性水溶性高分子化合物の含有量は、好適には、組成物に対して０．０１〜２．０質量％であり、特に好適には、同０．０１〜１．０質量％である。このイオン性水溶性高分子化合物の含有量が、組成物に対して０．０１質量％未満であると、所望する増粘効果を発揮させることが困難となり、同２．０質量％を超えると、乳化組成物に、ぬめりやべたつきが認められ、感触評価が低下する傾向があり、さらに、塗布時に、過剰の高分子によるよれが認められる傾向がある。
（ｄ）シリコーン油
本乳化組成物には、シリコーン油を含有させることで、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）の分散性と溶解性を向上させ、べたつきを、さらに抑制することが可能となる。
シリコーン油は、通常、化粧料等の外用組成物において用いられ得るシリコーン油であれば、特に限定されず、例えば、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルポリシクロシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル（ＰＯＥ）シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル（ＰＯＥ）シロキサンメチル（ＰＯＰ）シロキサン共重合体、メチルポリシロキサンエマルジョン、高重合メチルポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル（ＰＯＰ）シロキサン共重合体、テトラデカメチルヘキサシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体等を挙げることができる。
本乳化組成物にシリコーン油を含有させる場合、シリコーン油の含有量は、組成物に対して０．１〜５０．０質量％が好適であり、特に好適には、同０．１〜３０．０質量％である。このシリコーン油の含有量が、組成物に対して０．１質量％未満であると、シリコーン油を含有させることによる、ＰＯＥ変性シリコーンの溶解性と使用感の向上が認められ難く、同５０．０質量％を超えると、乳化組成物に油性感が伴うようになり、水々しい使用感が失われてしまう傾向があり、乳化不良も認められることがある。
本乳化組成物の製造方法は、最終的に、水中油型の乳化組成物を製造することが可能な方法であれば、特に限定されるものではない。通常は、イオン性水溶性高分子化合物を含む水相に、攪拌下で、疎水性粉末粒子、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）、好適にはシリコーン油を含有する油相を添加することにより、所望する水中油型の本乳化組成物を製造することができる。また、添加成分を全て含有させた混合物に、乳化操作を行うことにより、単一工程で、本乳化組成物を製造することも可能である。なお、本乳化組成物中に、疎水性粉末粒子を含まない他の油相（乳化粒子の形態にある）が存在していてもよい。
本乳化組成物においては、水相がイオン性水溶性高分子化合物により増粘され、かつ、油相はポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）によって、疎水性粉末粒子の溶出成分等のイオン性の要素が水相に移行するのを抑制することが可能である。これにより、イオン性の要素による、水相中のイオン性水溶性高分子化合物の増粘状態への影響が抑制され、本乳化組成物を、経時的に安定化することが可能である。すなわち、本乳化組成物においては、イオン性水溶性高分子化合物による増粘による水々しい感触と疎水性粉末による本来の効果を、経時的な安定性を保ちつつ、提供することができる。
本乳化組成物は、上述したように、微視的には、疎水性粉末粒子、および、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）が、実質的に、内相である油相に含有される（シリコーン油を含有する場合は、シリコーン油も油相に含まれる）、水中油型乳化組成物である。ここで、「実質的に油相に含有される」とは、乳化組成物全体として、上記の成分が、油相中に止まっていると近似できる程度の厳密性で油相に含有されることを意味するものであり、当業者が、外用組成物において、誤差と認める程度に、水相に上記成分が認められる場合を排除しないことを意味している。
本乳化組成物は、上述したように、化粧料、医薬品、または、医薬部外品に分類され得る外用組成物〔皮膚（頭皮頭髪を含む）において使用するための組成物〕として用いることが好適である。また、その剤型は、水中油型のエマルションであり、化粧料であれば、乳液、クリーム、ジェル、ミスト、固型化粧料等が例示できる。医薬品または医薬部外品であれば、軟膏、クリーム等が例示できる。
本乳化組成物が、外用組成物である場合、外用組成物に含有させることが可能な他の成分を、本発明の効果を決定的に妨げない限度で含有させることができる。
例えば、例示以外のイオン溶出を無視することが可能な親水性または疎水性の粉末、界面活性剤、保湿剤、薬剤、紫外線吸収剤、防腐剤、香料等を含有させることができる。特に、薬剤として、美白剤、肌荒れ改善剤、および／または、抗しわ剤を含有させることは、非常に好適である。すなわち、本乳化組成物の油相に含有される疎水性粉末粒子が、白色粉末（例えば、疎水化処理酸化チタン等）である場合において、美白の即効感を提供し得ることを勘案すると、美白化粧料として、非常に好適である。また、上述したように、本乳化組成物の油相に含有される疎水性粉末粒子が、球状粉末粒子である場合には、しわ改善効果や肌荒れ改善効果の即効感を提供しつつ、しわや肌荒れの長期的な回復を図ることも可能である。
美白剤としては、例えば、ビタミンＣ、ビタミンＣ誘導体〔ビタミンＣリン酸エステル（塩）、ビタミンＣ−２グルコシド等〕、アルブチン、コウジ酸、エラグ酸、ルシノール、レゾルシノール、およびそれらの誘導体等を例示できる。
肌荒れ改善剤としては、例えば、βグリチルレチン酸、グリチルリチン酸誘導体（ＶＩＩ）、アラントイン、アズレン、ヒドロコルチゾン（ＶＩＩＩ）等の抗炎症剤；トラネキサム酸等のプロテアーゼ阻害剤等を例示できる。
抗しわ剤としては、例えば、レチノール、パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等のレチノイド；グリコール酸、乳酸等のα−ヒドロキシ酸等を例示できる。
美白剤、肌荒れ改善剤、および／または、抗しわ剤を用いる場合の、本乳化組成物における含有量は、本乳化組成物の剤型、製品形態、用いるこれらの薬剤の具体的な種類等に応じて、所望の効果を発揮可能な範囲内で選択可能であり、特に限定するべきものではない。
本乳化組成物の外用組成物としての製品形態としては、例えば、化粧水、乳液、美容液、クリーム、マッサージ化粧料、サンスクリーン化粧料、化粧下地、ファンデーション、口紅、頬紅、アイシャドウ等を例示可能である。

以下、本発明を実施例を用いて、さらに具体的に説明するが、この実施例により、本発明の範囲が限定されるべきものではない。また、本実施例における配合量は、特に断わらない限り、質量％である。
〔評価方法〕
後述する試験品が、本発明の効果を発揮するか否かの評価は、下記の方法により行った。
（１）経時的安定性
試験品を、その調製直後と、５０℃における長期の静置保管（１カ月間）後に、（ｉ）粘度変化と（ｉｉ）粉末の凝集の有無について確認した。
（ｉ）粘度変化は、試験品の調製直後と、上記の静置保管後に、Ｂ型粘度計（芝浦システム株式会社製）を用いて、２５℃で測定することにより、確認した。
その結果に基づき、下記の基準で評価を行った。
Ａ：よい（粘度変化が、５０％未満である場合）
Ｂ：やや劣る（粘度変化が、５０〜１００％未満である場合）
Ｃ：劣る（粘度変化が、１００％以上の場合）
（ｉｉ）粉末の凝集の有無は、目視により行った。
Ａ：粉末の凝集が全く認められない
Ｂ：粉末の凝集が、わずかであるが認められる
Ｃ：粉末の凝集が、明らかに認められる
（ｉｉｉ）上記（ｉ）（ｉｉ）の結果に基づき、経時的安定性の総合評価を行った。
Ａ：経時的安定性に優れている（（ｉ）（ｉｉ）ともＡ）
Ｂ：経時的安定性にやや劣る（ｉ）（ｉｉ）ともＢ、または、（ｉ）（ｉｉ）のいずれか一方がＡで他方がＢ）
Ｃ：経時的安定性に劣る（（ｉ）（ｉｉ）のうち、一方の評価がＣの場合は、他方の評価にかかわらず、経時的安定性に劣ると判断する）
（２）実使用試験
上記の経時的安定性を検討した直後（調製後、１ヵ月経過）の試験品を、女性パネル４０名の顔面に塗布し、（ｉ）みずみずしさ、（ｉｉ）ぬめり感のなさ、（ｉｉｉ）べたつきのなさ、（ｉｖ）よれのなさ、のそれぞれの項目についての実使用試験を行った。
評価は、（ｉ）みずみずしさに関しては、みずみずしさを感じると評価したパネルの割合（％）、（ｉｉ）ぬめり感のなさに関しては、ぬめり感が認められないと評価したパネルの割合（％）、（ｉｉｉ）べたつきのなさに関しては、べたつきが認められないと評価したパネルの割合、（ｉｖ）よれのなさに関しては、よれが認められないと評価したパネルの割合（％）を算出して、行った。
（３）肌色の補正効果の評価
上記（２）の実使用試験を行った際に、各パネルについて、専門判定員が、肌色がきれいに補正されているか否かを判定し、評価は、肌色がきれいに補正されていると判定されたパネルの割合（％）を算出して、行った。
（４）化粧のりと化粧持ちについての評価
上記（２）（３）の試験の終了直後に、試験品を塗布した箇所の上から、市販のパウダリーファンデーションを、さらに塗布し、このパウダリーファンデーション塗布直後の、（ｉ）化粧のりと、（ｉｉ）塗布３時間後の化粧もちについて、ビデオマイクロスコープ（キーエンス社製）による視感判定を行い、評価は、（ｉ）化粧のりに関しては、化粧のりが良いと判定されたパネルの割合（％）、（ｉｉ）化粧持ちに関しては、化粧持ちが良いと判定されたパネルの割合（％）を算出して、行った。
〔試験品の調製〕
試験品（エッセンス：実施例１〜５・比較例１〜７）を、第１表（実施例）と第２表（比較例）に示す処方で調製した。調製は、配合成分１〜８と１９〜２３を混合して溶解したものに、９〜１８を混合して均一分散させたものを添加して、攪拌機により分散させることにより行った。なお、疎水化処理粉末は、常法による、アルキル変性シリコーン処理（１，３，５，７−テトラメチルシクロテトラシロキサンに、粉末粒子を接触後、テトラデセンを付加した）を行うことにより得られた粉末であり、「未処理」とは、この疎水化処理を行っていない粉末である（親水性である）ことを意味している。
また、ポリエーテル変性シリコーン１は、上述したポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）において、ＲとＡ^１とＡ^２がメチル基であり、Ａ^３が、メチル基またはポリオキシアルキレン基Ｒ’であり（ポリエーテル含有率は、約２０質量％である）、ポリオキシアルキレン基Ｒ’の、ｍが５０〜６０、ｎが３、ａが０、ｂが９である、低分子量（ＭＷ６０００程度）の、ジメチルポリシロキサン・メチル（ポリオキシエチレン）シロキサン共重合体である。
ポリエーテル変性シリコーン２は、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）において、ＲとＡ^１とＡ^２がメチル基であり、Ａ^３が、メチル基またはポリオキシアルキレン基Ｒ’であり（ポリエーテル含有率は、約４５質量％である）、ポリオキシアルキレン基Ｒ’の、ｍが４００、ｎが１０、ａが２４、ｂが２４である、高分子量（ＭＷ５５０００程度）の、ポリ（オキシエチレン・オキシプロピレン）メチルポリシロキサン共重合体である。
また、表中の配合量は、試験品全体に対する質量％であり、「−」は、配合していない（０質量％である）ことを意味するものである。

〔試験の結果〕
上記の処方の試験品（エッセンス：実施例１〜５、比較例１〜７）について得られた結果を、第３表に示す。

以上得られた結果より、特に、各必須の配合成分の配合量が、好適範囲にある場合は、経時的安定性を保ちながら、みずみずしさ等についての実使用試験の結果も良好であり、さらに、主に粉末粒子に依存する機能である肌色補正効果の評価も良好であった。また、この場合は、化粧下地的に用いた場合の、化粧のりや化粧持ちも良好であった。これに対して、粉末粒子を配合しない比較例１は、当然、粉末粒子に依存する肌色補正効果が悪く、化粧下地的に用いた場合の化粧のりや化粧持ちも悪かった。粉末粒子が親水性である比較例２は、若干の肌色補正効果は得られたものの、経時的安定性に劣っていた。ポリエーテル変性シリコーンを配合しない比較例３は、経時的安定性に劣っていた。イオン性水溶性高分子化合物を配合せず、代わりに、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース等の増粘剤を配合した比較例４，５は、実使用試験の評価が劣っていた。また、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）における結合数ｍが、好適範囲内よりも小さい、ポリエーテル変性シリコーン１を用いた比較例６は、経時的安定性に問題が認められた。また、イオン性高分子を配合せずに寒天を用いた比較例７は、経時的安定性にやや劣り、よれが認められ、化粧のりに劣っていた。
以下、本乳化組成物の処方例を、実施例として記載する。これらの実施例の本乳化組成物は、経時的安定性を有しながら、実使用試験と疎水性粉末の機能に依存する評価において良好であった。なお、下記の実施例における疎水化処理粉末は、常法により、アルキル変性シリコーン処理を行うことにより得られた粉末である。
〔実施例６〕乳液
配合成分配合量（質量％）
１．アクリル酸／アクリル酸アルキルコポリマー０．０８
２．カルボキシビニルポリマー０．５
３．キサンタンガム０．３
４．スクワラン１．０
５．デカメチルペンタシロキサン１０．０
６．メチルポリシロキサン１．５
７．ポリエーテル変性シリコーン２１．０
８．疎水化処理酸化チタン粉末（粒径：２００〜４００ｎｍ）０．８
９．メトキシケイ皮酸オクチル１．０
１０．グリセリン５．０
１１．１，３−ブチレングリコール８．０
１２．ビタミンＣ−２グルコシド５．０
１３．水酸化ナトリウム水溶液（１％）１０．０
１４．エタノール２．０
１５．酸化防止剤適量
１６．防腐剤適量
１７．精製水残量
＜製造方法＞
１〜３、１０〜１７を、混合して溶解したものに、４〜９を均一分散させたものを添加し、攪拌し、均一に分散を行い、乳液を得た。
〔実施例７〕クリーム
配合成分配合量（質量％）
１．カルボキシビニルポリマー０．８
２．ステアリルアルコール１．０
３．固形パラフィン１．０
４．ワセリン１．０
５．メチルフェニルポリシロキサン３．０
６．ポリエーテル変性シリコーン２３．０
７．疎水化処理酸化チタン粉末（粒径：２００〜４００ｎｍ）５．０
８．ホホバ油２．０
９．テトラオクタン酸ペンタエリスリチル５．０
１０．ＰＯＥ（２５）セチルアルコールエーテル１．０
１１．モノステアリン酸グリセリン０．８
１２．グリセリン３．０
１３．１，３−ブチレングリコール３．０
１４．酢酸レチノール０．２
１５．デキストリン１．２
１６．水酸化ナトリウム水溶液（１％）２．０
１７．エタノール１０．０
１８．エデト酸３ナトリウム０．１
１９．防腐剤適量
２０．精製水残量
＜製造方法＞
２〜４、８〜１１、１４、１５を加熱混合したもの、および、５〜７を混合したものを、１、１２、１３、１６〜２０を混合したものに添加し、攪拌混合の後、冷却してクリームを得た。
〔実施例８〕ジェル
配合成分配合量（質量％）
１．アクリル酸／アクリル酸アルキルコポリマー０．１
２．カルボキシビニルポリマー０．１
３．オクタメチルシクロテトラシロキサン８．０
４．ジメチコン／ビニルジメチコンクロスポリマー２．０
５．ポリエーテル変性シリコーン２２．０
６．疎水化処理酸化チタン粉末（粒径：２００〜４００ｎｍ）０．３
７．グリセリン２．０
８．１，３−ブチレングリコール５．０
９．アルブチン５．０
１０．水酸化ナトリウム水溶液（１％）３．０
１１．緩衝剤適量
１２．防腐剤適量
１３．精製水残量
＜製造方法＞
１、２、７〜１３を混合して溶解したものに、３〜６を均一分散させたものを添加し、攪拌し、均一に分散を行い、ジェルを得た。
〔実施例９〕日焼け止め化粧料
配合成分配合量（質量％）
１．カルボキシビニルポリマー０．２
２．キサンタンガム０．１
３．オクタメチルシクロテトラシロキサン２０．０
４．ジメチルシリコン７．０
５．フェニルメチルシリコン２．０
６．ポリエーテル変性シリコーン２２．０
７．疎水化処理酸化チタン粉末（粒径：１０〜５０ｎｍ）５．０
８．疎水化処理酸化亜鉛粉末５．０
９．メトキシケイ皮酸オクチル５．０
１０．ブチルメトキシベンゾイルメタン２．０
１１．ポリオキシエチレン（６０）硬化ヒマシ油１．０
１２．１，３−ブチレングリコール６．０
１３．グリチルリチン酸ジカリウム０．１
１４．無水ケイ酸２．０
１５．水酸化ナトリウム水溶液（１％）１．０
１６．エタノール１０．０
１７．防腐剤適量
１８．精製水残量
＜製造方法＞
１、２、１１〜１８を混合して溶解したものに、３〜１０を均一分散させたものを添加し、攪拌し、均一に分散を行い、日焼け止め化粧料を得た。
〔実施例１０〕化粧下地
配合成分配合量（質量％）
１．カルボキシビニルポリマー０．２
２．ヒドロキシプロピルセルロース０．１
３．オクタメチルシクロテトラシロキサン６．０
４．ジメチルシリコン６．０
５．トリオクタノイン３．０
６．ミネラルオイル２．０
７．ポリエーテル変性シリコーン２２．０
８．疎水化処理酸化チタン粉末（粒径：１０〜５０ｎｍ）１．５
９．疎水化処理酸化鉄粉末０．１
１０．１，３−ブチレングリコール６．０
１１．水酸化ナトリウム水溶液（１％）２０．０
１２．エタノール６．０
１３．防腐剤適量
１４．精製水残量
＜製造方法＞
１、２、１０〜１４を混合して溶解したものに、３〜９を均一分散させたものを添加し、攪拌し、均一に分散を行い、化粧下地を得た。
〔実施例１１〕リキッドファンデーンョン
配合成分配合量（質量％）
１．カルボキシビニルポリマー０．１
２．ステアリルアルコール１．０
３．オクタン酸セチル５．０
４．ステアリン酸０．８
５．メチルポリシロキサン５．０
６．オクタメチルシクロテトラシロキサン２．０
７．ポリエーテル変性シリコーン２４．０
８．疎水化処理酸化チタン粉末（粒径：２００〜４００ｎｍ）４．０
９．疎水化処理酸化鉄粉末０．５
１０．１，３−ブチレングリコール６．０
１１．ＰＯＥアルキルエーテル１．０
１２．水酸化ナトリウム水溶液（１％）３．０
１３．エタノール６．０
１４．防腐剤適量
１５．精製水残量
＜製造方法＞
１、１０〜１５を混合して溶解したものに、２〜９を均一分散させたものを添加し、攪拌し、均一に分散を行い、攪拌機で混合して、リキッドファンデーションを得た。
〔実施例１２〕２層化粧水
配合成分配合量（質量％）
１．カルボキシビニルポリマー０．０１
２．ポリアクリル酸ナトリウム０．０１
３．ジメチルシリコン０．８
４．ポリエーテル変性シリコーン２０．０３
５．疎水化処理酸化チタン粉末（粒径：２００〜４００ｎｍ）０．３
６．ポリメタクリル酸メチル粉末（ＰＭＭＡ粉末）２．０
７．ＰＥＧ／ＰＰＧコポリマー０．５
８．ジプロピレングリコール７．０
９．トラネキサム酸３．０
１０．エタノール８．０
１１．防腐剤適量
１２．精製水残量
＜製造方法＞
１、２、７〜１２を混合して溶解したものに、３〜６を均一分散させたものを添加し、攪拌して、均一に分散を行い、２層化粧水を得た。
〔実施例１３〕美容液
配合成分配合量（質量％）
１．カルボキシビニルポリマー０．３
２．アクリル酸／アクリル酸アルキルコポリマー０．１
３．サクシノグルカン０．３
４．ヒドロキシプロピルメチルセルロース０．１
５．テトラオクタン酸ペンタエリスリチル３．０
６．コハク酸ジオクチル３．０
７．オクタメチルシクロテトラシロキサン２．０
８．デカメチルシクロペンタシロキサン２．０
９．ドデカメチルシクロヘキサシロキサン１．０
１０．メチルポリシロキサン１．０
１１．ポリエーテル変性シリコーン２１．５
１２．疎水化処理酸化チタン粉末（粒径：２００〜４００ｎｍ）１．０
１３．疎水化処理雲母チタン粉末０．５
１４．１，３−ブチレングリコール１０．０
１５．グリセリン１．０
１６．ＰＥＧ／ＰＰＧコポリマー１．０
１７．ビタミンＣ−２グルコシド３．０
１８．水酸化ナトリウム水溶液（１％）６．０
１９．エタノール５．０
２０．酸化防止剤適量
２１．防腐剤適量
２２．精製水残量
＜製造方法＞
１〜４、１４〜２２を混合して溶解したものに、５と６を混合したものおよび７〜１３を均一分散・混合したものを添加し、攪拌し、均一に分散を行い、美容液を得た。
〔実施例１４〕乳液
配合成分配合量（質量％）
１．カルボキシビニルポリマー０．２
２．アクリル酸／アクリル酸アルキルコポリマー０．０５
３．ヒドロキシプロピルセルロース０．１
４．セルロースガム０．１
５．オクタメチルシクロテトラシロキサン２．０
６．デカメチルシクロペンタシロキサン２．０
７．ドデカメチルシクロヘキサシロキサン１．０
８．メチルポリシロキサン１．０
９．ポリエーテル変性シリコーン２１．５
１０．疎水化処理酸化チタン粉末（粒径：２００〜４００ｎｍ）１．０
１１．疎水化処理雲母チタン粉末０．５
１２．１，３−ブチレングリコール１０．０
１３．グリセリン１．０
１４．ＰＥＧ／ＰＰＧコポリマー１．０
１５．ＰＥＧ／ＰＰＧジメチルエーテル１．０
１６．ＰＥＧ／ＰＰＧセチルエーテル０．５
１７．アルブチン４．０
１８．水酸化ナトリウム水溶液（１％）０．７
１９．エタノール５．０
２０．安定化剤適量
２１．酸化防止剤適量
２２．防腐剤適量
２３．精製水残量
＜製造方法＞
１〜４、１２〜２３を混合して溶解したものに、５〜１１を均一分散・混合したものを添加し、攪拌し、均一に分散を行い、乳液を得た。

本発明により、経時的に安定に、イオン性水溶性高分子化合物による増粘本来の水々しい感触と、疎水性粉末粒子による効果を発揮させることが可能な、疎水性粉末粒子を含有する水中油型乳化組成物が提供される。

Claims

（ａ）疎水性粉末粒子、
（ｂ）下記式（Ｉ）で表されるポリエーテル変性シリコーン、および、
（ｃ）イオン性水溶性高分子化合物
を含有する、水中油型乳化組成物。

〔式中、Ａ^１、Ａ^２および、ｎ個のＡ^３は、同一でも異なってもよく、メチル基、フェニル基、または、
一般式 −Ｃ_３Ｈ_６Ｏ（Ｃ_２Ｈ_４Ｏ）_ａ（Ｃ_３Ｈ_６Ｏ）_ｂＲ’
（式中、Ｒ’は、水素原子、アシル基、または、炭素原子数１〜４のアルキル基であり、ａとｂは、同一でも異なってもよい、５〜５０の整数である）
で表されるポリオキシアルキレン基であり、かつ、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）１分子中、Ａ^１、Ａ^２および、ｎ個のＡ^３のうち、少なくとも１個は、このポリオキシアルキレン基であり、
Ｒは、メチル基、または、フェニル基であり、ｍは、２００〜６００の整数、ｎは、１〜４０の整数である〕
さらに、（ｄ）シリコーン油を含有する、請求項１記載の水中油型乳化成物。
疎水性粉末粒子、および、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）が、実質的に油相に含有される、請求項１記載の水中油型乳化組成物。
疎水性粉末粒子、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）、および、シリコーン油が、実質的に油相に含有される、請求項２記載の水中油型乳化組成物。
イオン性水溶性高分子化合物が、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、および／または、アクリル酸／アクリル酸アルキルコポリマーである、請求項１〜４のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
疎水性粉末粒子が、疎水化処理が施された、下記の群からなる素材の粉末粒子の１種または２種以上である、請求項１〜５のいずれかに記載の水中油型乳化組成物：
酸化チタン、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、真珠光沢顔料、タルク、および、これらを用いた複合粉末からなる群の素材。
組成物に対して、疎水性粉末粒子を０．０１〜２０．０質量％、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）を０．０１〜５．０質量％、およびイオン性水溶性高分子化合物を０．０１〜２．０質量％含有する、請求項１〜６のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
組成物に対して、疎水性粉末粒子を０．０１〜２０．０質量％、ポリエーテル変性シリコーン（Ｉ）を０．０１〜５．０質量％、イオン性水溶性高分子化合物を０．０１〜２．０質量％、およびシリコーン油を０．１〜５０．０質量％含有する、請求項２、４、５または６記載の水中油型乳化組成物。
美白剤、肌荒れ改善剤、および／または、抗しわ剤を含有する、請求項１〜８のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。
水中油型乳化組成物が、外用組成物である、請求項１〜９のいずれかに記載の水中油型乳化組成物。