JPWO2003056928A1 - 血中脂質低下用油脂組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、特定の脂肪酸がトリグリセリド分子の1位、2位および3位のそれぞれの位置に人工的に結合した血中脂質低下用油脂組成物に関する。本発明は、好ましくは食品として有用である。このような血中脂質低下用油脂組成物は、例えば、有効成分としての下記式1を有するトリグリセリドが含有されている。式1において、RMは炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基であり、RLは炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基であり、C1はトリグリセリドの一位の炭素であり、C2はトリグリセリドの2位の炭素であり、C3はトリグリセリドの3位の炭素である。

Description

発明の背景
本発明は、血中脂質低下作用を有する油脂組成物及びそれを含有する食品に関する。さらに詳しくは、本発明は、有効成分として、特定の脂肪酸がトリグリセリド分子の1位、2位および3位の位置に結合したトリグリセリドを含む血中脂質低下用油脂組成物に関する。本発明は好ましくは料理や食品に用いられる。
近年、我が国においては虚血性の心疾患や脳梗塞の増加と若年化が問題視されるようになってきている。これらの疾患の主たる原因となる動脈硬化は、動脈壁にコレステロールやその他の脂質が沈着して引き起こされることが多い。危険因子として、高コレステロール血症や高脂血症が挙げられる。かつては欧米人に比べて血漿中のコレステロール値が低かった日本人も、近年の食生活の変化により、10代の若年者では大差がないと報告されている。このようなことから、我が国でも動脈硬化に対する食事を中心とした小児期からの予防対策を講ずる必要のあることが次第に強調されている(中村治雄編、カレント内科3 高脂血症、42〜52頁、金原出版、1995年)。
脂質代謝を目的とした医薬品が既に市販されている。HMG−CoA還元酵素阻害剤を始めとして、リノール酸誘導体製剤、フィブラート系製剤、ニコモール製剤、大豆油不けん化物、エステラーゼ、デキストラン硫酸ナトリウム、アルトロン、プロプコール、コレスチラミンなど数多くの種類が存在する。しかしながら、これらの薬剤は、腎機能障害、肝機能障害、発熱、アナフラキシー・ショックなどの副作用が報告さており、必ずしも安全性が高いとはいえない。
また、薬剤過敏症、妊婦、肝障害患者など、適応できない場合もある(木村繁著、2001年版医者からもらった薬がわかる本、147〜154頁、法研、2000年)。
さらに、より安全性が高く効果の高い脂質代謝改善剤がいくつか発明されている(特開平07−278010、特開平08−280358、特開平10−229841、特開平2001−169753)。しかしながら、現実に有効性のある脂質代謝改善剤は十分には普及していないのが現状である。例えば、40歳代の日本人の59.6%が高脂血症者であることが、最近の国民栄養調査結果で報告されており(健康・栄養情報研究会編、国民栄養の現状平成11年国民栄養調査結果、45頁、第一出版、2001年)、安全性や効果が高いだけでなく、実生活で活用可能な血中脂質低下剤が切望されている状況にある。
一方、構造化したトリグリセリドの機能性について、いくつかの発明が開示されている。例えば、特許登録番号1728708において、トリグリセリドの2位に炭素数8〜14の脂肪酸が結合し、1位及び3位に炭素数18以上の脂肪酸が結合した構造化油脂は、消化吸収性に優れていることを開示している。また、特開平9−13075において、グリセリドの構成脂肪酸としてn−3系長鎖多価不飽和脂肪酸を含み、n−3系長鎖多価不飽和脂肪酸の総量の40モル%未満がグリセリドの2位に結合した構造化したトリグリセリドは、強力な血中脂質改善作用を有することを開示している。また、Cainらは、米国特許第5681608において、炭素数18以上の不飽和脂肪酸がトリグリセリド分子の2位の位置に35〜99.5%結合しているトリグリセリド組成物は、消化吸収性に優れていることを開示しているが、1位及び3位に結合している脂肪酸については何ら言及していない。
本発明は、安全性や有効性に優れるだけではなく、実生活で利用しやすい血中脂質低下作用を有する新規な血中脂質低下用油脂組成物を提供する。また、本発明はそのような血中脂質低下用油脂組成物を含む新規な食品を提供する。
発明の開示
本願発明者は上記課題を解決する観点で血中脂質を低下する油脂組成物を研究し、そして、有効成分としての特定のトリグリセリド、すなわち、選択された特定の脂肪酸がトリグリセリドの1位、2位および3位のそれぞれに結合している場合に、血中脂質を低下させることを見出した。
本発明によると、下記式1を有する有効成分としてのRトリグリセリドを含むトリグリセリド類を含有する血中脂質低下用油脂組成物を提供する。
Figure 2003056928
本発明によると、前記トリグリセリド類は、さらに下記式2を有するRトリグリセリド、および/または下記式2‘を有するRトリグリセリドを含んでいてもよい。
Figure 2003056928
Figure 2003056928
また、本発明によると、前記トリグリセリド類は、さらに下記式3を有するRトリグリセリド、および/または下記式3‘を有するRトリグリセリドを含んでいてもよい。
Figure 2003056928
上記、式1、2、2‘、3および3’において、Rは炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基であり、Rは炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基であり、Cはトリグリセリドの一位の炭素であり、Cはトリグリセリドの2位の炭素であり、Cはトリグリセリドの3位の炭素である。上記各式中、1つの式に含まれる2つのR又はRは、互いに同一でも異なっていても良い。
また、本発明によると、好ましくは、例えば、前記トリグリセリド類の全てのアシル基の総質量において、炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基は60〜90質量%含有され、炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基は10〜29質量%含有されている。また、前記トリグリセリド類の長鎖脂肪酸の全てのアシル基の総質量において、炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基は好ましくは70〜99質量%含有されている。また、前記トリグリセリド類の2位の炭素Cに結合したアシル基の総質量において炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基は好ましくは70〜99質量%含有されている。
また、本発明によると、好ましくは、Rがカプリル酸のアシル基であり、Rがオレイン酸のアシル基である。
また、本発明によると、好ましくは、Rトリグリセリドは5〜25質量%含有される。
また、本発明によると、前記Rトリグリセリドおよび/または前記Rトリグリセリドは45〜65質量%含有される。
更に、本発明によると、この血中脂質低下低下用油脂組成物は、食品に応用することができる。そのような食品としては、食用油、マヨネーズ、マヨネーズタイプ食品、マーガリン、ドレッシング、パン、アイスクリーム、菓子、ゼラチンカプセルまたはフライ食品が挙げられる。
血中脂質低下用油脂組成物の有効成分として含有される式1に示すRトリグリセリドの代わりに、上記の、式2を有するRトリグリセリドおよび/または式2‘を有するRトリグリセリドが有効成分として当該組成物中に含有されていることが好ましい。そのような場合、式1に示すRトリグリセリドは更に本発明の組成物に含有されていてもよい。更に、式3を有するRトリグリセリドおよび/または式3‘を有するRトリグリセリドが当該組成物中に含有されていてもよい。
一方、上記の血中脂質低下用油脂組成物の有効成分として含有されている式1に示すRトリグリセリドの代わりに、式3を有するRトリグリセリドおよび/または式3‘を有するRトリグリセリドが有効成分として当該組成物中に含有されていてもよい。そのような場合、式1に示すRトリグリセリドが更に本発明の組成物に含有されていることが好ましい。更に、式2を有するRトリグリセリドおよび/または式2‘を有するRトリグリセリドが本発明の組成物中に含有されていてもよい。
発明を実施するための最良の形態
本発明によると、血中脂質とは、血液中の総コレステロール、LDL−コレステロールおよび血中中性脂肪のことである。一般に、血中脂質濃度は、血漿または血清を分析して測定される。
本発明の血中脂質低下用油脂組成物の有効成分であるRトリグリセリドは次のような構成を有する:すなわち、その1位及び3位の位置に炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸が結合し、その2位の位置に炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸が結合している。
炭素数16〜18である一価不飽和長鎖脂肪酸は、限定する趣旨ではないが、次のものが挙げられる:すなわち、パルミトオレイン酸、オレイン酸、ペトロセリン酸、エライジン酸、バクセン酸などが挙げられえる。また、上記のものと異なる位置に二重結合が存在するものや、上記のものと異性体の関係にある一価不飽和脂肪酸も、本発明における一価不飽和長鎖脂肪酸に含まれる。また、上記のものとcis異性体やtrans異性体の関係にあるものも、本発明による一価不飽和長鎖脂肪酸に含まれる。さらに、リシノール酸、Densipolic酸などに代表される一価不飽和ヒドロキシ酸、Vernolic酸などに代表される一価不飽和エポキシ酸、並びに一価不飽和ケト酸も一価不飽和長鎖脂肪酸に含まれる。特に、本発明においては、炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸として、オレイン酸が好ましい。
また、炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸とは、限定する趣旨ではないが、次のものが挙げられる:すなわち、カプリル酸、カプリン酸、飽和モノヒドロオキシ酸、飽和ポリヒドロキシ酸、ポリイン酸が挙げられる。特に、カプリン酸が本発明による炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸として好ましい。
有効成分のRトリグリセリドは好ましくは0.1〜99.9質量%、より好ましくは3〜80質量%、より好ましくは3〜50質量%、さらにより好ましくは5〜25質量%、最適には10〜20質量%の量で本発明の油脂組成物に含まれている。Rトリグリセリドが上記の量で含まれる本発明の組成物を含む食品を摂取することで、血中脂質が低下する。
トリグリセリドに加えて、本発明による油脂組成物は式2で表されるRトリグリセリド、および/または式2‘で表されるRトリグリセリドを含んでいてもよい。Rトリグリセリドおよび/またはRトリグリセリドは本発明の組成物中、好ましくは45〜65質量%量、さらに好ましくは50〜60質量%量で含有されている。
さらに、本発明の油脂組成物は式3で表されるRトリグリセリドおよび/または式3‘で表されるRトリグリセリドを含んでいてもよい。
また、更にRトリグリセリドを含む場合には、このRトリグリセリドは本発明の組成物中、好ましくは25〜45質量%量、更に好ましくは30〜40質量%量で含有されている。
トリグリセリド類のこのような量は調理適性を向上させる。
トリグリセリド類の全てのアシル基の総質量において、炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸(好ましくはオレイン酸である)のアシル基は、好ましくは60〜90質量%、更に好ましくは70〜80質量%含まれている。炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基がそのような量で含まれる場合に、本発明の組成物は血中脂質を低下の効果を向上させる。
トリグリセリド類中の全てのアシル基の総質量において、炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸(好ましくはカプリル酸である)のアシル基は、好ましくは10〜29質量%、更に好ましくは15〜25質量%含まれる。炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基がそのような量で含まれる場合に、調理適性が向上する。
トリグリセリド類の全ての長鎖脂肪酸のアシル基の総質量において、炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸(好ましくはオレイン酸である)のアシル基は好ましくは70〜99質量%、更に好ましくは75〜95質量%含まれる。このような本発明の組成物は血中脂質を低下させる効果が向上している。本発明によると、長鎖脂肪酸は炭素数が14以上の脂肪酸のことをいい、このようなものには、例えば、炭素数が16〜18の長鎖一価脂肪酸が含まれる。
トリグリセリド類の2位の炭素Cに結合する全てのアシル基の総質量において、炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸(好ましくはオレイン酸である)のアシル基は、好ましくは70〜99質量%、更に好ましくは80〜95質量%含まれる。そのような量の炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基がトリグリセリド類の2位の炭素に結合しているとき、この組成物は血中脂質を低下する顕著な効果を有するので好ましい。
更に、本発明によると、トリグリセリド類はさらにRトリグリセリドを含んでいても良い。Rトリグリセリドは次の式4で示される。
Figure 2003056928
また、本発明によると、トリグリセリド類は更にRトリグリセリドを含んでいてもよい。Rトリグリセリドは次のような式5を有している。
Figure 2003056928
また、本発明によると、トリグリセリド類は更にRトリグリセリドをさらに含んでいても良い。Rトリグリセリドは次の式6を有している。
Figure 2003056928
式4,5および6において、Rは炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基であり、Rは炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基であり、Cはトリグリセリドの一位の炭素であり、Cはトリグリセリドの2位の炭素であり、Cはトリグリセリドの3位の炭素である。
本発明の好適な油脂組成物の一つとして、次のような構成が挙げられる。ただし、本発明はこれに限定されない。
次のトリグリセリド類を含有する血中脂質低下用油脂組成物:すなわち、
式1を有するRトリグリセリド(ここで、Rはカプリル酸のアシル基であり、Rはオレイン酸のアシル基であり、このRトリグリセリドは10〜20質量%含まれている)、
式2を有するRトリグリセリドおよび/または式2‘を有するRトリグリセリド(ここで、Rはカプリル酸のアシル基であり、Rはオレイン酸のアシル基であり、このRトリグリセリドおよび/またはRトリグリセリドは49〜59質量%含有されている)、および
式4で示されるRトリグリセリド(ここで、Rはオレイン酸のアシル基であり、このRトリグリセリドは30〜40質量%含有されている)を含み、前記トリグリセリド類のアシル基の総質量において、オレイン酸のアシル基は60〜90質量%含有され、カプリル酸のアシル基は10〜29質量%含有されており、また、前記トリグリセリド類の長鎖脂肪酸のアシル基の総質量において、オレイン酸のアシル基は70〜99質量%含有されており、また、前記トリグリセリド類の2位の炭素に結合したアシル基の総質量中においてオレイン酸のアシル基は70〜99質量%含有されている血中脂質低下用油脂組成物。
本発明によると、油脂組成物は上記以外の他の成分を含んでいても良い。例えば、本発明の油脂組成物はジアシルグリセロール類(ジグリセリド類)を含んでいても良い。このようなジグリセロール類は本発明の組成物中に、好ましくは、9.9質量%以下、さらに好ましくは4.9質量%以下、最適には2.9質量%以下の量で含有されている。ジグリセロール類がそのような量である場合に、本発明の組成物は料理や食品に有用に用いることができる。
本発明の血中脂質低下用油脂組成物は菜種油、コーン油、紅花油、大豆油などの市販の料理用油と同様に味が良好である。それゆえ、本発明の血中脂質低下用油脂組成物はフライ食品、炒め物、マリネ、などに利用できるだけでなく、調理食品にも適用することができる。
本発明による血中脂質低下用油脂組成物を使用することによって、原料の食材の味と風味を生かしつつ、種々の料理を作ったり、また食品に使ったりすることができる。
また、本発明の組成物でフライを行うと、油のハネや泡立ちの度合いが従来の市販の調理用油と同じくらい低くなる。
必要に応じて、本発明の血中脂質低下用油脂組成物には添加剤を加えることができる。このような添加剤としては、保存安定性向上、酸化安定性向上、熱安定性向上、低温下での結晶化抑制等を目的とした、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ビタミンE、アスコルビン酸脂肪酸エステル、リグナン、コエンザイムQ、リン脂質、オリザノール、ジグリセリド等が挙げられる。また、成人病、肥満、生体内酸化の抑制を目的としたビタミンE、アスコルビン酸脂肪酸エステル、リグナン、コエンザイムQ、リン脂質、オリザノール等が挙げられる。また、本発明の血中脂質低下用油脂組成物は、食用油、例えば大豆油、菜種油、高オレイン酸菜種油、コーン油、ゴマ油、ゴマサラダ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、高オレイン酸紅花油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、綿実油、ブドウ種油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、オリーブ油、米糠油、小麦胚芽油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、牛脂、ラード、鶏脂、乳脂、魚油、アザラシ油、藻類油、品質改良によって低飽和化されたこれらの油脂およびこれらの水素添加油脂、分別油脂等と配合して使用することもできる。
本発明の血中脂質低下用油脂組成物の摂取に関して述べれば、有効成分としてのトリグリセリドの一日の摂取量は好ましくは1〜60グラム、更に好ましくは2〜30グラム、最適には5〜20グラムである。さらに、有効成分としてのトリグリセリドは、好ましくは、各食事ごとに、好ましくは0.5〜30グラム、更に好ましくは1〜20グラム、最適には5〜16グラム摂取される。
本発明による血中脂質低下用油脂組成物は、料理用油、マヨネーズ、マヨネーズタイプ食品、マーガリン、ドレッシング、パン、アイスクリーム、菓子、ゼラチンカプセルまたはフライ食品に含有させることができ、我々の日常の食事に応用しやすく血中脂質を低下することができる。
更に、これらの食品中において、本発明の血中脂質低下用油脂組成物含量は、有効成分としての前記トリグリセリドが0.1〜99質量%、好ましくは1〜80質量%、最も好ましくは10〜77質量%となる量で好適に含まれている。
また、このような食品は、当業者に周知な、乳化剤、抗酸化剤、着色剤、香料、防腐剤などの食品添加物類を含んでいてもよい。
また、そのような食品の製造方法は特に限定されず、通常の方法で調理されうる。
本発明品の血中脂質低下用油脂組成物の製造方法は、特に限定されず、酵素法、化学的合成法、天然油脂からの抽出法、油糧種子遺伝子組み換えなどにより調製することができる。酵素法によって本発明油脂を製造する場合は、例えば、一価不飽和長鎖脂肪酸のトリグリセリドと炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸とが酵素の存在下で反応させるとよい。このような反応に使用されるトリグリセリドは、特に限定されないが、大豆油、菜種油、高オレイン酸菜種油、コーン油、ゴマ油、ゴマサラダ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、高オレイン酸紅花油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油などの天然油脂や合成油から選択される。
本発明の血中脂質低下用油脂組成物を調製するために使用する酵素は、トリグリセリドの1位及び3位において選択的反応を起こすものであれば如何なるものでも使用できる。そのような酵素としては、例えばリパーゼ、エステラーゼが挙げられる。なお、このような酵素は固定化されているかまたは粉末の形態になっているが、これらの形態に限定される訳ではない。この反応の後、フリーの脂肪酸は、例えば蒸留、吸着除去、アルカリ除去などにより除去されるが、これらの方法に限定される訳ではない。その後、必要に応じて精製を行う。精製の手段も限定されないが、例えば脱酸処理、脱色処理、脱臭処理などが挙げられる。
実施例
次に説明する実施例は、本願発明者が最適実施形態であると認識し、本発明を理解するのに有用であるが、請求の範囲によって規定される本発明は範囲を限定する趣旨ではない。
実施例1
トリカプリリン50kg、オレイン酸50Kg、およびリポザイムIM60(ノボ社製)5kgを混合し、50℃で20時間反応させた。反応後、蒸留によりフリーの脂肪酸を除去した。さらに、分子蒸留を行って、トリグリセリド分子の1位および2位、若しくは2位および3位の位置にカプリル酸が結合したトリグリセリド(以下「8.8.O」または「O.8.8」という。)がリッチな油脂組成物1を1kg得た。表1はこの組成物1の分析成分を示す。
実施例2
高オレイン酸ひまわり油40kg、カプリル酸60kg、およびリポザイムIM60(ノボ社製)5kgを混合し、50℃で20時間反応させた。反応後、蒸留によりフリーの脂肪酸を除去した。その後、分子蒸留を行ない、トリグリセリド分子の2位の位置にオレイン酸が結合し、1位又は3位の位置にカプリル酸が結合したトリグリセリド(以下「8.O.8」という。)がリッチな油脂組成物2を1kg得た。表1はこの組成物2の分析成分を示す。
Figure 2003056928
表1において、「8」はカプリル酸、「O」はオレイン酸、「L」はオレイン酸を除く長鎖脂肪酸を表す。例えば、「8.L.8」の場合、左の「8」はトリグリセリドの1位に結合した脂肪酸がカプリル酸であることを示し、真中の「L」はトリグリセリドの2位に結合した脂肪酸がオレイン酸を除く長鎖脂肪酸であることを示し、右の「8」はトリグリセリドの3位に結合した脂肪酸がカプリル酸であることを示す。したがって、例えば、「8.L.8」は、トリグリセリド分子の2位の位置にオレイン酸を除く長鎖脂肪酸が結合し、1位又は3位の位置にカプリル酸が結合したトリグリセリドを表す。
油脂組成物の効果に関する試験
18匹のF1Bハムスターをこの試験のために購入した。市販の固形飼料を1週間投与し、新しい環境に順応させた。そして、全てのハムスターに対して、ココナッツオイル10質量%とコレステロール0.1質量%とを含ませた市販の飼料を2週間投与した。2週間そのような食事を与えた後に、一晩絶食させて、その後、眼底採血を行って、LDL−コレステロール濃度を測定した。次に、これらのハムスターを、LDL−コレステロール濃度の平均値と体重の平均値が試験群ごとに揃うように、6匹づつの3つのグループ(1)、(2)および(3)に分けた。各グループのハムスターに表2に示す食事を2週間投与した。このような食事を2週間与えた後、1晩絶食させて、眼底から採血を行った。この血液を遠心分離して血漿を得た。血漿中の総コレステロール、LDL−コレステロール、HDL−コレステロールおよびトリグリセリド濃度を測定した。表3にその結果を示す。
「O.8.8」リッチのグループは、コントロールのグループに比べて、総コレステロール濃度の平均が低かった。さらに、「8.O.8」リッチのグループはコントロールのグループに比べて総コレステロールがずっと低かった。
「O.8.8」リッチのグループは、コントロールのグループに比べて、LDL−コレステロール濃度の平均が低かった。さらに、「8.O.8」リッチのグループはコントロールのグループに比べてLDL−コレステロール濃度がずっと低かった。
「O.8.8」リッチのグループは、コントロールのグループに比べて、HDL−コレステロール濃度の平均が僅かに低かった。さらに、「8.O.8」リッチのグループはコントロールのグループに比べてHDL−コレステロール濃度がずっと低かった。
「O.8.8」リッチのグループは、コントロールのグループに比べて、中性脂肪濃度の平均が僅かに低かった。さらに、「8.O.8」リッチのグループはコントロールのグループに比べて中性脂肪濃度が約100mg/dl低かった。
Figure 2003056928
Figure 2003056928
各濃度の値は、平均値±標準誤差で表した。
1)コントロール群と比べて有意差あり(危険率5%以下)。
2)O.8.8リッチ群と比べて有意差あり(危険率5%以下)。
実施例3(油脂の調製)
トリオレイン40kgに対し、カプリル酸60kg及びリポザイムIM60(ノボ社製)を5kg加え、反応原料物を得た。次いで、反応原料物を50℃の温度で20時間反応させた後、減圧水蒸気蒸留により未反応の脂肪酸を除去し、更に分子蒸留により分画することで、8.O.8(トリグリセリド)を含有する油脂組成物3を得た。組成物3の分析成分を表4に示す。
Figure 2003056928
表中に記載した「8」はカプリル酸、「O」はオレイン酸を示す。例えば、「8.O.8」の場合、左の「8」はトリグリセリドの1位に結合した脂肪酸がカプリル酸であることを示し、真中の「O」はトリグリセリドの2位に結合した脂肪酸がオレイン酸であることを示し、右の「8」はトリグリセリドの3位に結合した脂肪酸がカプリル酸であることを示す。したがって、「8.O.8」は、トリグリセリド分子の2位の位置にオレイン酸が結合し、1位又は3位の位置にカプリル酸が結合したトリグリセリドのことである。
実施例4
10匹のゴールデンシリアンハムスターを購入した。市販の固形飼料を1週間投与し、環境に順応させた。その後、全てのハムスターに対して、粉末の市販飼料に10%ココナッツオイルと0.1%コレステロールを混合した食事(高コレステロール食)を2週間投与した。2週間の高コレステロール食を投与し、その後一晩絶食して、眼底採血を行い、LDL−コレステロール濃度を測定した。これらのハムスターを、LDL−コレステロール濃度の平均値と体重の平均値が試験群ごとに揃うように、5匹ずつの2つのグループに分けた。各グループのハムスターに表5に示す食事を2週間投与した。
Figure 2003056928
このような食事を2週間の投与した後、1晩絶食し、眼底より採血を行った。この血液を遠心分離して血漿を得た。血漿中の総コレステロールおよび中性脂肪濃度を測定した。表6に血漿脂質濃度の結果を示す。油脂組成物3含有群の総コレステロールは、コントロール群の総コレステロールに比べて、有意に低い値を示した。油脂組成物3含有群の中性脂肪の平均値、コントロール群の中性脂肪の平均値に比べて、低い値を示した。また、トリグリセリド組成物中の8.O.8トリグリセリドの含有量が16%程度であっても、血中脂質低下効果を発揮することが明らかとなった。
Figure 2003056928
各濃度の値は、平均値±標準誤差で表した。
1)コントロール群と比べて有意差あり(危険率5%以下)。

Claims (28)

  1. 下記式1を有する有効成分としてのRトリグリセリドを含むトリグリセリド類を含有する血中脂質低下用油脂組成物。
    Figure 2003056928
    (ここで、Rは炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基であり、Rは炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基であり、Cはトリグリセリドの一位の炭素であり、Cはトリグリセリドの2位の炭素であり、Cはトリグリセリドの3位の炭素である。)
  2. さらに下記式2を有するRトリグリセリド、および/または下記式2‘を有するRトリグリセリドを含むトリグリセリド類を含有する請求項1に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
    Figure 2003056928
    Figure 2003056928
    (ここで、Rは炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基であり、Rは炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基であり、Cはトリグリセリドの一位の炭素であり、Cはトリグリセリドの2位の炭素であり、Cはトリグリセリドの3位の炭素である。)
  3. さらに下記式3を有するRトリグリセリド、および/または下記式3‘を有するRトリグリセリドを含むトリグリセリドを含むトリグリセリド類を含有する請求項1又は2に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
    Figure 2003056928
    (ここで、Rは炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基であり、Rは炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基であり、Cはトリグリセリドの一位の炭素であり、Cはトリグリセリドの2位の炭素であり、Cはトリグリセリドの3位の炭素である。)
  4. 前記トリグリセリド類の全てのアシル基の総質量において、炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基は60〜90質量%含有され、炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基は10〜29質量%含有されており、また、前記トリグリセリド類の長鎖脂肪酸の全てのアシル基の総質量において、炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基は70〜99質量%含有されており、また、前記トリグリセリド類の2位の炭素Cに結合したアシル基の総質量において炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基は70〜99質量%含有されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  5. 前記Rがカプリル酸のアシル基であり、前記Rがオレイン酸のアシル基である請求項1〜4のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  6. 前記Rやトリグリセリドを5〜25質量%含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  7. 前記Rトリグリセリドおよび/または前記Rトリグリセリドが45〜65質量%含有されている請求項2〜6のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  8. 食用油、マヨネーズ、マヨネーズタイプ食品、マーガリン、ドレッシング、パン、アイスクリーム、菓子、ゼラチンカプセル及びフライ食品からなる群から選択される食品に含まれる請求項1〜7のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物を含んだ食用油、マヨネーズ、マヨネーズタイプ食品、マーガリン、ドレッシング、パン、アイスクリーム、菓子、ゼラチンカプセル及びフライ食品からなる群から選択される食品。
  10. 下記式2を有するRトリグリセリドおよび/または下記式2‘を有するRトリグリセリドを有効成分として含有する血中脂質低下用油脂組成物。
    Figure 2003056928
    (ここで、Rは炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基であり、Rは炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基であり、Cはトリグリセリドの一位の炭素であり、Cはトリグリセリドの2位の炭素であり、Cはトリグリセリドの3位の炭素である。)
  11. 前記トリグリセリド類がさらに下記式1を有するRトリグリセリドを含有する請求項10に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
    Figure 2003056928
    (ここで、Rは炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基であり、Rは炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基であり、Cはトリグリセリドの一位の炭素であり、Cはトリグリセリドの2位の炭素であり、Cはトリグリセリドの3位の炭素である。)
  12. 前記トリグリセリド類がさらに下記式3を有するRトリグリセリドおよび/または下記式3‘を有するRトリグリセリドを含有する請求項10又は11に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
    Figure 2003056928
    (ここで、Rは炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基であり、Rは炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基であり、Cはトリグリセリドの一位の炭素であり、Cはトリグリセリドの2位の炭素であり、Cはトリグリセリドの3位の炭素である。)
  13. 前記トリグリセリド類のアシル基の総質量において、炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基は60〜90質量%含有され、炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基は10〜29質量%含有されており、また、前記トリグリセリド類の長鎖脂肪酸のアシル基の総質量において、炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基は70〜99質量%含有されており、また、前記トリグリセリド類の2位の炭素Cに結合したアシル基の総質量において炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基は70〜99質量%含有されている請求項10〜12のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  14. がカプリル酸のアシル基であり、Rがオレイン酸のアシル基である請求項10〜13のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  15. 前記Rトリグリセリドが5〜25質量%含有されている請求項11〜14のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  16. 前記Rトリグリセリドおよび/または前記Rトリグリセリドが45〜65質量%含有されている請求項10〜15のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  17. 食用油、マヨネーズ、マヨネーズタイプ食品、マーガリン、ドレッシング、パン、アイスクリーム、菓子、ゼラチンカプセル及びフライ食品からなる群から選択される食品に含まれる請求項10〜16のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  18. 請求項10〜17のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物を含む、食用油、マヨネーズ、マヨネーズタイプ食品、マーガリン、ドレッシング、パン、アイスクリーム、菓子、ゼラチンカプセル及びフライ食品からなる群から選択される食品。
  19. 下記式3を有するRトリグリセリドおよび/または下記式3‘を有するRトリグリセリドを有効成分として含有する血中脂質低下用油脂組成物。
    Figure 2003056928
    Figure 2003056928
    (ここで、Rは炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基であり、Rは炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基であり、Cはトリグリセリドの一位の炭素であり、Cはトリグリセリドの2位の炭素であり、Cはトリグリセリドの3位の炭素である。)
  20. 前記トリグリセリド類が、下記式1を有するRトリグリセリドを更に含有する請求項19に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
    Figure 2003056928
    (ここで、Rは炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基であり、Rは炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基であり、Cはトリグリセリドの一位の炭素であり、Cはトリグリセリドの2位の炭素であり、Cはトリグリセリドの3位の炭素である。)
  21. 前記トリグリセリド類が下記式2を有するRトリグリセリドおよび/または下記式2‘を有するRトリグリセリドを更に含有する請求項19又は20に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
    Figure 2003056928
    (ここで、Rは炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基であり、Rは炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基であり、Cはトリグリセリドの一位の炭素であり、Cはトリグリセリドの2位の炭素であり、Cはトリグリセリドの3位の炭素である。)
  22. 前記トリグリセリド類のアシル基の総質量中において、炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基は60〜90質量%含有され、炭素数8〜10の飽和中鎖脂肪酸のアシル基は10〜29質量%含有されており、また、前記トリグリセリド類の長鎖脂肪酸のアシル基の総質量において、炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基は70〜99質量%含有されており、また、前記トリグリセリド類の2位の炭素Cに結合したアシル基の総質量において炭素数16〜18の一価不飽和長鎖脂肪酸のアシル基は70〜99質量%含有されている請求項19〜21のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  23. がカプリル酸のアシル基であり、Rがオレイン酸のアシル基である請求項19〜22のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  24. 前記Rトリグリセリドが5〜25質量%含有されている請求項20〜23のいずれかに記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  25. 前記Rトリグリセリドおよび/または前記Rトリグリセリドが45〜65質量%含有されている請求項21〜24のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  26. 食用油、マヨネーズ、マヨネーズタイプ食品、マーガリン、ドレッシング、パン、アイスクリーム、菓子、ゼラチンカプセル及びフライ食品からなる群から選択される食品に含まれる請求項19〜25のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物。
  27. 請求項19〜26のいずれか1項に記載の血中脂質低下用油脂組成物を含む、食用油、マヨネーズ、マヨネーズタイプ食品、マーガリン、ドレッシング、パン、アイスクリーム、菓子、ゼラチンカプセル及びフライ食品からなる群から選択される食品。
  28. トリグリセリド類を含有する血中脂質低下用油脂組成物であって、前記トリグリセリド類は、
    下記式1を有する有効成分としてのRトリグリセリド
    Figure 2003056928
    (ここで、Rはカプリル酸のアシル基であり、Rはオレイン酸のアシル基であり、前記Rトリグリセリドは10〜20質量%含有されている)、
    下記式2を有するRトリグリセリドおよび/または下記式2‘を有するRトリグリセリド
    Figure 2003056928
    (ここで、Rはカプリル酸のアシル基であり、Rはオレイン酸のアシル基であり、前記Rトリグリセリドおよび前記Rトリグリセリドの合計は49〜59質量%になっている)、および
    下記式4を有するRトリグリセリド
    Figure 2003056928
    (ここで、Rはオレイン酸のアシル基であり、前記Rトリグリセリドは30〜40質量%含有されている)
    を含有しており、
    前記トリグリセリド類のアシル基の総質量において、オレイン酸のアシル基は60〜90質量%含有され、カプリル酸のアシル基は10〜29質量%含有されており、また、前記トリグリセリド類の長鎖脂肪酸のアシル基の総質量において、オレイン酸のアシル基は70〜99質量%含有されており、また、前記トリグリセリド類の2位の炭素Cに結合したアシル基の総質量においてオレイン酸のアシル基は70〜99質量%含有されている血中脂質低下用油脂組成物。
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