JPWO2003014050A1 - 2,6−ジメチルフェノール組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は2,6−ジメチルフェノール組成物に関する発明である。特にポリフェニレンエーテル製造用モノマーに関する発明である。更に、本発明はこのモノマーを使用することにより重合活性が高く改良された、並びに特に色調に優れるポリフェニレンエーテルの製造方法、およびこのモノマーを使用することで得られたポリフェニレンエーテルに関するものである。
<背景技術>
ポリフェニレンエーテルは加工性・生産性に優れ、溶融射出成形法や溶融押出成形法などの成形方法により所望の形状の製品・部品を効率よく生産できるため、電気・電子分野、自動車分野、その他の各種工業材料分野、食品・包装分野の製品・部品用の材料として幅広く用いられている。
ポリフェニレンエーテルを製造する方法としては、特公昭36−18692号公報、米国特許第3306875号明細書、同3344116号、同3432466号をはじめ多くの製法が提案されている。
これらの公知の公報において、工業的に最も重要なモノマーは2,6−ジメチルフェノールであり、このモノマーを使用することにより工業上きわめて重要なポリフェニレンエーテルが得られている。
しかしながら、これら多くの公報には原料となる2,6−ジメチルフェノール中の不純物には特に注意を払うことなく使用されてきた。
2,6−ジメチルフェノール中の不純物に着目した技術として、特開平11−286542号公報には重合に用いる2,6−ジメチルフェノールに含まれる他のアルキルフェノールの含有量を0.3wt%未満に減ずることにより活性が向上する効果があるという実施例が示されているが、当業者にとっては明白な初期の酸素吸収速度の向上が観測されることが示されているのみであり、本来必要な高分子量のポリフェニレンエーテルを得ることができたかどうかについては明白ではなかった。また得られたポリフェニレンエーテルの品質(特に色調)に関して明快な解決策が示されているとは言い難かった。
また、特開昭57−177018号公報には、2,6−ジメチルフェノール中の不純物として、m−クレゾールが0.1重量%以下であって、o−クレゾール(成分a)及びp−クレゾール及び/または2,4,6−トリメチルフェノール(成分b)を含み、o−クレゾールが0.25重量%以下、p−クレゾール及び/または2,4,6−トリメチルフェノールが0.15重量%以下であって、その比(a/b)が0.5〜25の範囲であるものを連続重合法によって重合させる方法が記載されている。しかしながらこの方法の公報本文や実施例、比較例で明らかなようにそれぞれの不純物すべてが生成したポリフェニレンエーテルの分子量分布やジクロルメタン析出率に大きく影響しており、どの不純物が影響するのかは明快でなくまたポリフェニレンエーテルが有する色調については全く判らない状態である。
従来の方法から容易に想定されることは、重合に使用される2,6−ジメチルフェノールの製法によっては不純物量の多寡が発生し、重合活性やポリフェニレンエーテルの分子量分布が望みの通りではないという問題点があるということである。ところが、ポリフェニレンエーテルが有する品質(特に色調)については十分なレベルの精査がなされているとは言い難い状況であった。
<発明の開示>
本発明は、工業上有益である重合活性を向上し、かつ色調に優れるポリフェニレンエーテルを得ることができる2,6−ジメチルフェノールを提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題を解決するため、鋭意検討を進めた結果、驚くべきことに、2,6−ジメチルフェノール中のm−クレゾールがポリフェニレンエーテルの色調を大きく左右する因子であり、また重合活性を著しく阻害していることを見出し本発明に至った。
すなわち本発明は、
(1)m−クレゾールの含有量が2,6−ジメチルフェノールの重量基準で15ppmから700ppmである2,6−ジメチルフェノール組成物、
(2)m−クレゾールの含有量が15ppmから300ppmである上記(1)に記載の2,6−ジメチルフェノール組成物、
(3)m−クレゾールの含有量が15ppmから200ppmである上記(1)に記載の2,6−ジメチルフェノール組成物、
(4)m−クレゾールの含有量が15ppmから100ppmである上記(1)に記載の2,6−ジメチルフェノール組成物、
(5)上記(1)から(4)のいずれかに記載の難燃剤、封止剤原料用の2,6−ジメチルフェノール組成物、
(6)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の、ポリフェニレンエーテル製造用2,6−ジメチルフェノールモノマー組成物、
(7)上記(6)に記載のモノマー組成物を、触媒と酸素含有ガスを用いて酸化重合させポリフェニレンエーテルを製造する方法であって、触媒が、その構成成分として、銅化合物、ハロゲン化合物および一般式(1)
(式中、R1,R2,R3,R4はそれぞれ独立に水素、炭素数1から6の直鎖状または分岐状アルキル基で、全てが同時に水素ではない;R5は炭素数2から5の直鎖状またはメチル分岐を持つアルキレン基である)で表されるジアミン化合物からなる、ポリフェニレンエーテルの製造方法、
(8)触媒の構成成分として、更に3級モノアミン化合物および2級モノアミン化合物の少なくとも一種を含む上記(7)に記載の方法、
(9)上記(6)に記載のモノマー組成物を、触媒の存在下で酸化重合して得られるポリフェニレンエーテル、
(10)クロロホルム溶液中30℃で測定された極限粘度[η]が0.49dl/g以下である上記(9)に記載のポリフェニレンエーテル、
及び
(11)上記(6)に記載のモノマー組成物を、触媒の存在下で酸化重合して得られる、難燃剤、封止剤用ポリフェニレンエーテル
である。
<発明を実施するための最良の形態>
以下本発明を詳細に説明する。
<2,6−ジメチルフェノール組成物>
本発明の2,6−ジメチルフェノール組成物は、ポリフェニレンエーテルのモノマーとして、またリン酸エステル難燃剤の原料として、あるいは電気部品系の封止材の原料として有用である。
本発明の2,6−ジメチルフェノール組成物は、m−クレゾールを重量基準で15ppmから700ppm含有する2,6−ジメチルフェノールである。m−クレゾールの含有量として好ましい量は15ppmから300ppmであり、更に好ましい量は15ppmから200ppmであり、最も好ましい量は15ppmから100ppmである。m−クレゾールの含有量をこのような量に制限することにより、重合活性の著しい向上と、特にポリフェニレンエーテルの色調改善に多大の効果を発揮させることができる。
2,6−ジメチルフェノール中のm−クレゾールの量を15ppmより更に減らすためには、晶析法により更に精製する必要があるが、この方法は多大な設備投資とランニングコストを要し工業的に好ましくなく、また実質的にm−クレゾールの量を15ppm未満に減じても本発明以上の効果は出ることはなく、本発明の範囲未満にまでm−クレゾールの量を減ずることはあまり意味がない。
2,6−ジメチルフェノールに不純物として含まれうる他の成分としては、例えばo−クレゾール、o−エチルフェノール、p−クレゾール、2,4−ジメチルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノール等が挙げられるが、これらの化合物の存在量は驚くべきことにポリフェニレンエーテルの色調に関して影響されない。重合活性には少々の影響があるが、m−クレゾール程影響が大きくないので触媒量のわずかな調整で済み、コスト上の悪影響は殆どないといえる。よって本発明においてはm−クレゾール以外の他のアルキルフェノール類の存在量は特に限定されない。このことは2,6−ジメチルフェノールを生産する上で、他の不純物を減ずるための工程上の手間を省くことができ、いくつかの不利益となる原因を改善することができる。
<重合触媒>
本発明に好ましく用いられる重合触媒は次のようなものである。
(a)銅化合物、ハロゲン化合物
(b)下記式(1)
(式中、R1,R2,R3,R4はそれぞれ独立に水素、炭素数1から6の直鎖状または分岐状アルキル基で、全てが同時に水素ではない。R5は炭素数2から5の直鎖状またはメチル分岐を持つアルキレン基である)の構造を持つジアミン化合物からなる触媒である。
ここで述べられた触媒成分(a)の銅化合物の例を列挙する。好適な銅化合物としては第一銅化合物、第二銅化合物またはそれらの混合物を使用することができる。第二銅化合物としては、例えば塩化第二銅、臭化第二銅、硫酸第二銅、硝酸第二銅等を例示することができる。また第一銅化合物としては、例えば塩化第一銅、臭化第一銅、硫酸第一銅、硝酸第一銅等を例示することができる。これらの中で特に好ましい銅化合物は第一銅,第二銅化合物については塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅である。またこれらの銅塩は酸化物、炭酸塩、水酸化物等と対応するハロゲンまたは酸から使用時に合成しても良い。しばしば用いられる方法は酸化第一銅とハロゲン化水素(またはハロゲン化水素の溶液)を混合して作成する方法である。
ハロゲン化合物としては例えば塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム等である。またこれらは水溶液や適当な溶媒を用いた溶液として使用できる。これらのハロゲン化合物は、成分として単独でも用いられるし、2種類以上組み合わせて用いても良い。好ましいハロゲン化合物は、塩化水素の水溶液、臭化水素の水溶液である。
これらの化合物の使用量は特に限定されないが、銅原子のモル量に対してハロゲン原子として2倍以上20倍以下が好ましく、モノマーの100モルに対して好ましい銅原子の使用量としては0.02モルから0.6モルの範囲である。
次に触媒成分(b)のジアミン化合物の例を列挙する。例えばN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’−トリメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N−メチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、N,N,N’−トリエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−N’−エチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−N−エチルエチレンジアミン、N−n−プロピルエチレンジアミン、N,N’−n−プロピルエチレンジアミン、N−i−プロピルエチレンジアミン、N,N’−i−プロピルエチレンジアミン、N−n−ブチルエチレンジアミン、N,N’−n−ブチルエチレンジアミン、N−i−ブチルエチレンジアミン、N,N’−i−ブチルエチレンジアミン、N−t−ブチルエチレンジアミン、N,N’−t−ブチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N,N’−トリメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N−メチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ−1−メチルプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ−2−メチルプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,5−ジアミノペンタン等が挙げられる。本発明にとって好ましいジアミン化合物は2つの窒素原子をつなぐアルキレン基の炭素数が2または3のものである。これらのジアミン化合物の使用量は特に限定されないが、通常モノマー100モルに対して0.01モルから10モルの範囲で用いられる。
この触媒成分には本発明にとって好ましい構成成分として次の成分を加えることができる。即ち、前記銅化合物、ハロゲン化合物、ジアミン化合物からなる触媒構成成分に、更に3級モノアミン化合物並びに2級モノアミン化合物をそれぞれ単独で、またはこれらを組み合わせて使用することである。
3級モノアミン化合物とは、脂環式3級アミンを含めた脂肪族3級アミンである。例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリイソブチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、アリルジエチルアミン、ジメチル−n−ブチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン等が挙げられる。これらの第3級モノアミンは単独でも用いられるし、2種類以上組み合わせて用いても良い。これらの使用量は特に限定されないが、通常モノマー100モルに対して0.1モルから10モルの範囲で用いられる。
2級モノアミン化合物の例として、第2級脂肪族アミンとしては例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−iso−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−iso−ブチルアミン、ジ−tert−ブチルアミン、ジペンチルアミン類、ジヘキシルアミン類、ジオクチルアミン類、ジデシルアミン類、ジベンジルアミン類、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、シクロヘキシルアミンが挙げられる。芳香族を含む2級モノアミン化合物の例としては、N−フェニルメタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−フェニルプロパノールアミン、N−(m−メチルフェニル)エタノールアミン、N−(p−メチルフェニル)エタノールアミン、N−(2’,6’−ジメチルフェニル)エタノールアミン、N−(p−クロロフェニル)エタノールアミン、N−エチルアニリン、N−ブチルアニリン、N−メチル−2−メチルアニリン、N−メチル−2,6−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン等が挙げられるがこれらの例には限定されない。これらの2級モノアミン化合物は単独でも用いられるし、2種類以上組み合わせて用いても良い。使用量は特に限定されないがモノマー100モルに対し0.05モルから15モルの範囲であり好ましくは0.1から10モルの範囲である。
2級モノアミン化合物と3級モノアミン化合物はそれぞれ触媒の構成成分としてそれぞれ単独で用いても良いし、これらを組み合わせて用いても良い。
本発明の重合触媒に、従来より活性に向上効果を有することが知られている界面活性剤を添加することについて何ら制限されない。例えば、Aliquat336やCapriquatの商品名で知られるトリオクチルメチルアンモニウムクロライドである。使用量はモノマーを添加し終わった後の全反応混合物の全量に対して0.1wt%を超えない範囲が好ましい。
<酸化重合>
ポリフェニレンエーテルを製造する際に用いられる溶媒は、重合活性を示す溶媒であれば特に限定されないが、代表的には以下に示す溶媒を1種または2種以上含むものから構成される。メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、アリルアルコール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン(o−、m−、p−の各異性体を含む)、エチルベンゼン、スチレン等の芳香族炭化水素、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、ギ酸エチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類、ジメチルスルホキシド等が例示される。この中で好ましくは炭素数が6以下のアルコール、キシレン、トルエンが挙げられる。
重合形式については特に制限はない。2,6−ジメチルフェノールを酸化重合させて得られる重合体であるポリフェニレンエーテルに対する良溶媒と貧溶媒の比率を選ぶことによって溶液重合法にもなるし、反応の進行とともに重合体が反応溶媒中に粒子として析出する沈殿重合法にもなる。
本発明はバッチ重合法、連続重合法、溶液重合法、沈殿重合法いずれの方法にも適用できる。
重合反応系にアルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属のアルコキサイド、硫酸マグネシウム等の中性塩、ゼオライト等も添加することができる。
重合反応温度については、低すぎると反応が進行しにくく、また高すぎると反応の選択性が低下することがあるので、0〜80℃、好ましくは10〜70℃の範囲である。
本発明の酸化重合における酸素は純酸素の他、窒素等の不活性ガスと任意の割合で混合したもの及び空気等が使用できる。重合反応中の系内圧力は常圧で充分であるが必要に応じて減圧でも加圧でも使用できる。
重合反応終了後の後処理方法については、特に制限はなく、既知のいかなる処理方法を用いて処理することができる。例えば、塩酸や酢酸等の酸、またはエチレンジアミン4酢酸(EDTA)及びその塩、ニトリロトリ酢酸及びその塩等を反応液に加えて触媒を失活させた後、生成した重合体を分離してメタノール等の該重合体を溶解しない溶媒で洗浄後、乾燥するという簡単な操作でポリフェニレンエーテルが回収できる。
<ポリフェニレンエーテル>
こうして得られたポリフェニレンエーテルも本発明範囲に含まれる。一般にポリフェニレンエーテルは難燃性、電気特性に優れるが、本発明によるポリフェニレンエーテルは色調に優れるために他の物質に難燃性を付与するための難燃助剤的な添加剤としても有用であるし、低誘電率や低誘電損失等を要求される封止剤材料の添加剤としても有用である。このような用途に関して本発明の方法で得られたポリフェニレンエーテルは好ましい。特にクロロホルム溶液中30℃で測定された極限粘度[η]が0.49dl/g以下であるポリフェニレンエーテルは好ましい。
また、本発明によるポリフェニレンエーテルは色調に優れることにより、種々の熱可塑性樹脂組成物や熱硬化性樹脂等に適用することも有用である。熱可塑性樹脂としては例えば、ポリスチレン系樹脂(ゴム補強ポリスチレンやAS,ABS樹脂等も含む)、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、液晶樹脂、熱可塑性エラストマー等との組成物であり、熱硬化性樹脂としては例えば、エポキシ系、不飽和ポリエステル系、ポリウレタン、架橋アリール、ビスマレイミド、フェノール性樹脂等との組成物が挙げられるがこの例に限定されない。
また本発明によって得られたポリフェニレンエーテルを用いた組成物を製造する際に他の添加剤、例えば可塑剤、安定剤、変性剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、離型剤及びガラス繊維、炭素繊維等の繊維状補強剤、更にはガラスビーズ、炭酸カルシウム、タルク等の充填剤を添加することができる。安定剤や変性剤としては、亜リン酸エステル類、ヒンダードフェノール類、含イオウ酸化防止剤、アルカノールアミン類、酸アミド類、ジチオカルバミン酸金属塩類、無機硫化物、金属酸化物類、無水カルボン酸類、スチレンやステアリルアクリレート等のジエノフィル化合物類、エポキシ基含有化合物などが挙げられるがこれらの例には限定されない。これらの添加剤は単独でまたは組み合わせて使用することができる。
本発明のポリフェニレンエーテルを含有する組成物を構成する各成分を混合する方法はいかなる方法でも良いが、例えば、溶液ブレンドと脱気方法、押出機、加熱ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、ヘンシェルミキサー等使用することができる。
<実施例>
次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるべきではない。
(1)活性の評価方法
重合途中でサンプリングして、塩酸酸性のメタノールを加え濾過、更にメタノールで繰り返し洗浄を行う。得られた湿潤ポリフェニレンエーテルを145℃で乾燥させ、乾燥ポリフェニレンエーテルを得る。得られたポリフェニレンエーテルを0.5g/dlのクロロホルム溶液として、ウベローデ粘度管を用いて30℃における還元粘度(ηsp/c)を求める。単位はdl/gである。重合時間に対して得られたηsp/cをプロットして所望のηsp/cに到達する時間を求め、これを必要時間と定め活性の指標とした。所望のηsp/cをどの程度とするのかは必要とされるポリフェニレンエーテルの物性で異なるので議論があるが、本発明の実施例ではすべて0.70dl/gに統一した。
(2)ポリフェニレンエーテルの色調(カラーインデックス)の測定方法
重合によって得られたポリフェニレンエーテルの混合物を、次のように処理して製品としてのポリフェニレンエーテルを得た。即ち、重合後のポリフェニレンエーテル混合物が溶液である場合には、特公昭61−20576号公報記載の方法に従って処理した。また重合後のポリフェニレンエーテル混合物がスラリーである場合には、特開平7−278293号公報記載の方法に従って処理した。
得られたポリフェニレンエーテル0.5gの10mlクロロホルム溶液を作成し、紫外可視吸光光度計(日立製作所:U−3210型)を用いて、その溶液の480nmでの吸光度(セル長1cmの吸光度測定用セルを使用)を測定し、その測光値を濃度(0.05g/ml)で割ってカラーインデックスと定義する。よってカラーインデックス値が小さい方がポリフェニレンエーテルの色調に優れることを意味している。
(3)純粋な2,6−ジメチルフェノールの作成
本発明の効果を明らかにするには、2,6−ジメチルフェノール中の他のアルキルフェノールの量による比較を行う必要がある。そこで、純粋に近い2,6−ジメチルフェノールを作成し、これに他のアルキルフェノールを適宜添加することで比較を行った。以下に純粋な2,6−ジメチルフェノールを得る方法について記載した。
公知の方法で得られる不純物を含有する2,6−ジメチルフェノール30kgとn−ヘキサン50Lを200Lのジャケット付きの槽に加え、ジャケットに温熱媒を通じ40℃に加温しながら攪拌を続けた。2,6−ジメチルフェノールが全て溶解した後にジャケットに冷熱媒を流し0℃にまで冷却した。数時間後、槽内に2,6−ジメチルフェノールの結晶が析出したため、これをろ過して分離した。このようにして得られた2,6−ジメチルフェノールの結晶を用いて同様の操作を繰り返し行った。以上の操作によって得られた2,6−ジメチルフェノールをガスクロマトグラフィーによって分析を行った。上記の精製操作によって得られた2,6−ジメチルフェノールの結晶1.5000gを精秤して10mlのメスフラスコにいれ、これにメタノールを加え完全に溶解したのを確認後、メタノールで全体量を10mlに調整したものを測定試料として使用した。ガスクロマトグラフィーの分析計には株式会社島津製作所製のGC−14BPTFを使用し、カラムにはJ&W社製のDB−FFAP(ID=0.25mm、L=30m、df=0.25μm)カラムを用い、キャリヤーガスにはヘリウムガスを用いた。試料注入口の温度は300℃とし、カラムの温度は150℃に保った。測定試料に含まれる各成分は250℃に保たれた水素炎イオン化検出器によって検出した。2,6−ジメチルフェノール以外のアルキルフェノールの標準試料のメタノール溶液を用いて同条件で測定した検量線を予め作成しておき、2,6−ジメチルフェノールに含まれる他のアルキルフェノールの組成を求めた。その結果、精製された2,6−ジメチルフェノールに含まれる他のアルキルフェノールの合計の組成は10ppm以下であることが判った。ここで言う他のアルキルフェノールとは、具体的にはo−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノールを示す。この中でm−クレゾールの量は分析限界(0.2ppm)以下であった。この操作により純粋な2,6−ジメチルフェノールを得ることができた。上記の精製操作によって得られた純粋な2,6−ジメチルフェノールを用いて以下の実施例や比較例の重合を行った。
実施例1
反応器底部に酸素含有ガス導入の為のスパージャー、攪拌タービン翼及びバッフル、反応器上部のベントガスラインに凝縮液分離のためのデカンターを底部に付属させた還流冷却器を備えた50リットルのジャケット付き反応器に、3.3497gの酸化第一銅、20.1484gの47%臭化水素水溶液、39.0655gのジ−n−ブチルアミン、99.0826gのジメチル−n−ブチルアミン、8.0692gのN,N‘−ジ−t−ブチルエチレンジアミン、2.000gのトリオクチルメチルアンモニウムクロライド、及び14730.3gのトルエンを入れ初期仕込み液を作成した。次いで激しく攪拌しながら反応器へ28L/minの速度で空気をスパージャーより導入を始めると同時に、精製した2,6−ジメチルフェノールにm−クレゾールを20ppmになるように加えて調整したモノマー2600gを2498.0gのトルエンに溶かした溶液をプランジャポンプを用いて30分で全量を投入し終わる速度で添加を開始した。重合温度は40℃を保つようにジャケットに熱媒を通して調節した。重合液がやや粘調性を帯び始めてから少量づつサンプリングを開始し、重合時間に対するηsp/cを測定することにより必要時間を求めた。結果は表1に示した。重合混合物は溶液の状態であった。ポリフェニレンエーテルの色調(カラーインデックス)の測定方法の項に記載の方法に従って処理し、ポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを測定した。この結果も表1に示した。
実施例2
精製した2,6−ジメチルフェノール中にm−クレゾールが80ppm含まれるように調整したことを除いて実施例1と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
実施例3
精製した2,6−ジメチルフェノール中にm−クレゾールが350ppm含まれるように調整したことを除いて実施例1と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
実施例4
精製した2,6−ジメチルフェノール中にm−クレゾールが500ppm含まれるように調整したことを除いて実施例1と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
比較例1
精製した2,6−ジメチルフェノール中にm−クレゾールが800ppm含まれるように調整したことを除いて実施例1と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
比較例2
精製した2,6−ジメチルフェノール中にm−クレゾールが1500ppm含まれるように調整したことを除いて実施例1と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
比較例3
精製した2,6−ジメチルフェノールをそのまま用いたことを除いて実施例1と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。比較例3は実施例1とほぼ同じ結果を示し、m−クレゾールを更に晶析法で除去することは実質的に意味がないことを意味する。
実施例5
精製した2,6−ジメチルフェノール中にm−クレゾールを80ppm、更にo−クレゾールを500ppm、p−クレゾールを500ppm、o−エチルフェノールを900ppm、2,4−ジメチルフェノールを300ppm、2,4,6−トリメチルフェノールを300ppm含まれるように調整したことを除いて実施例1と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
実施例6
反応器底部に酸素含有ガス導入の為のスパージャー、攪拌タービン翼及びバッフル、反応器上部のベントガスラインに還流冷却器を備えた30リットルのジャケット付き反応器に、3.7674gの塩化第二銅2水和物、16.1319gの35%塩酸、25.4401gのN−エチルアニリン、143.9057gのN,N,N‘,N’−テトラメチルプロパンジアミン、1882gのメタノール、1882gのn−ブタノール及び5646.5gのトルエンを入れ初期仕込み液を作成した。次いで激しく攪拌しながら反応器へ5.0L/minの速度で酸素をスパージャーより導入を始めると同時に、精製した2,6−ジメチルフェノールにm−クレゾールを20ppmになるように加えて調整したモノマー2700gを540gのメタノールと540gのn−ブタノールと1620gのトルエンからなる混合溶媒に溶かした溶液をプランジャポンプを用いて30分で全量を投入し終わる速度で添加を開始した。重合温度は40℃を保つようにジャケットに熱媒を通して調節した。重合液は次第にスラリーの様態を呈した。スラリー様態を帯び始めてから少量づつサンプリングを開始し、重合時間に対するηsp/cを測定することにより必要時間を求めた。結果は表1に示した。重合混合物はスラリーの状態であった。ポリフェニレンエーテルの色調(カラーインデックス)の測定方法の項に記載の方法に従って処理し、ポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを測定した。この結果も表1に示した。
実施例7
精製した2,6−ジメチルフェノール中にm−クレゾールが80ppm含まれるように調整したことを除いて実施例6と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
実施例8
精製した2,6−ジメチルフェノール中にm−クレゾールが350ppm含まれるように調整したことを除いて実施例6と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
実施例9
精製した2,6−ジメチルフェノール中にm−クレゾールが500ppm含まれるように調整したことを除いて実施例6と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
比較例4
精製した2,6−ジメチルフェノール中にm−クレゾールが800ppm含まれるように調整したことを除いて実施例6と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
比較例5
精製した2,6−ジメチルフェノール中にm−クレゾールが1500ppm含まれるように調整したことを除いて実施例6と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
比較例6
精製した2,6−ジメチルフェノールをそのまま用いたことを除いて実施例6と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。比較例6は実施例6とほぼ同じ結果を示し、m−クレゾールを更に晶析法で除去することは実質的に意味がないことを意味する。
実施例10
精製した2,6−ジメチルフェノール中にm−クレゾールを80ppm含み、更にo−クレゾールを500ppm、p−クレゾールを500ppm、o−エチルフェノールを900ppm、2,4−ジメチルフェノールを300ppm、2,4,6−トリメチルフェノールを300ppm含まれるように調整したことを除いて実施例6と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
実施例11
N−エチルアニリンを加えなかったことを除いて、実施例10と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。比較例7
m−クレゾールを800ppm含まれるように調整したことを除いて実施例5と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
比較例8
m−クレゾールを800ppm含まれるように調整したことを除いて実施例10と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
実施例12
m−クレゾールを200ppm含まれるように調整したことを除いて実施例5と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
実施例13
m−クレゾールを200ppm含まれるように調整したことを除いて実施例10と同様に実施した。必要時間とポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを表1に示した。
表1において、実施例1〜5、実施例12、比較例1〜3及び比較例7に用いた触媒をAタイプとし、実施例6〜10、実施例13、比較例4〜6及び比較例8に用いた触媒をBタイプとし、実施例11に用いた触媒をCタイプと表記した。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2001年8月7日出願の日本特許出願(特願2001−239820)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
<産業上の利用可能性>
本発明によれば、2,6−ジメチルフェノール中のm−クレゾールの量を特定量にすることにより、活性が著しく向上し、特にポリフェニレンエーテルの色調の改善効果に関して顕著な改善効果を有し、生産性が向上する製造方法を提供するとともに品質の良いポリフェニレンエーテルを提供することができる。
Claims (11)
- m−クレゾールの含有量が2,6−ジメチルフェノールの重量基準で15ppmから700ppmである2,6−ジメチルフェノール組成物。
- m−クレゾールの含有量が15ppmから300ppmである請求の範囲第1項に記載された2,6−ジメチルフェノール組成物。
- m−クレゾールの含有量が15ppmから200ppmである請求の範囲第1項に記載された2,6−ジメチルフェノール組成物。
- m−クレゾールの含有量が15ppmから100ppmである請求の範囲第1項に記載された2,6−ジメチルフェノール組成物。
- 請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の難燃剤、封止剤原料用の2,6−ジメチルフェノール組成物。
- 請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の、ポリフェニレンエーテル製造用2,6−ジメチルフェノールモノマー組成物。
- 触媒の構成成分として、更に3級モノアミン化合物および2級モノアミン化合物の少なくとも一種を含む請求の範囲第7項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
- 請求の範囲第1項に記載の2,6−ジメチルフェノール組成物を、触媒の存在下で酸化重合して得られるポリフェニレンエーテル。
- クロロホルム溶液中30℃で測定された極限粘度[η]が0.49dl/g以下である請求の範囲第9項に記載されたポリフェニレンエーテル。
- 請求の範囲第1項に記載の2,6−ジメチルフェノール組成物を、触媒の存在下で酸化重合して得られる、難燃剤、封止剤用ポリフェニレンエーテル。
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