JP2523322B2 - ポリフェニレンエ−テル共重合体 - Google Patents

ポリフェニレンエ−テル共重合体

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なポリフェニレンエーテル共重合体に関
する。更に詳しくは、ポリフェニレンエーテルの構成単
位として、フェノール類の2位の側鎖メチレン基に芳香
族アミンが結合した構成単位を有しており、加熱成形時
の着色及び粘度上昇が抑えられる等の特徴を持った新規
なポリフェニレンエーテル共重合体に関する。
〔従来の技術及び問題点〕
ポリフェニレンエーテルは、耐熱性、機械的性質、電
気的性質に優れたエンジニアリング樹脂として広く用い
られている。しかし、この樹脂には軟化点が低く加工
性、耐衝撃性、色調などが劣るという問題点がある。そ
こでこれらの問題点を解決するため、従来から種々の樹
脂とのブレンドや添加剤の使用と共に、ポリフェニレン
エーテル自身の変性反応や共重合による改質が試みられ
てきた。例えばこの様な試みの一つとして、ポリフェニ
レンエーテルの主鎖にアニリン類を導入した特公昭60−
50373号が提案している方法もその1つである。しか
し、その方法によってもいまだ充分な改質がなされたと
は言い難い。
〔問題点を解決するための手段〕
この様な状況にあって、本発明者らは上記したポリフ
ェニレンエーテルの改質を鋭意研究した結果、ポリマー
主鎖中には実質的にアニリン構造を含まず、専ら側鎖メ
チレンにアニリン類が結合した下記一般式(1)及び
(2)で表わされる繰返し単位を有する新規なポリフェ
ニレンエーテル共重合体が従来のポリフェニレンエーテ
ルに比べて、加熱成形時の着色が大巾に改善されるなど
の効果を有することを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は下記一般式(1)で表わされる繰
り返し単位と、一般式(2)で表わされる繰り返し単位
とを有し、(1)と(2)との重合度が10〜5000であ
り、(1)が該重合体中に0.1〜20モル%存在するポリ
フェニレンエーテル共重合体。
(式中、R1は水素、炭素数1〜4のアルキル基又はアリ
ール基、R2は炭素数1〜20のアルキル基、置換アルキル
基、アリール基、置換アリール基、lは1〜5、R3は水
素または同一もしくは異なる炭素数1〜20のアルキル
基、置換アルキル基、アリール基または置換アリール基
を表わす)を提供するものである。
本発明のポリフェニレンエーテル共重合体において
は、一般式(1)で表わされる繰返し単位がポリマー主
鎖中に0.1〜20モル%存在している必要がある。なお、
共重合体の各繰返し単位(1)および(2)のあり方は
ランダムに存在する。
分子量は特に限定されず、低分子量のものから、一般
に汎用的に用いられている従来のポリフェニレンエーテ
ルの分子量を越えて更に高い分子量のものまで対象とな
る。これを繰返し単位(1)及び(2)の重合度(数平
均重合度)で示すと、該重合度は10以上、上限は5000で
あり、330程度が好ましい。なお、本発明の数平均重合
度は後述する〔実施例〕の項で具体的に示す通り、ゲル
パーミエーションクロマトグラフィーで求めたポリスチ
レン換算の数平均分子量を主な繰り返し単位(2)の式
量(120.2)で除した値のものである。
即ち、本発明の共重合体は、エンジニアリング樹脂用
途の高分子量のものから、耐熱性や機械的性質等の物性
を改良する目的で他の樹脂にブレンドされる低分子量の
ものまで幅広く用いることができる。
エンジニアリング樹脂用途として好ましい重合度は50
以上であり、繰り返し単位(1)の占める割合いとして
好ましいのは0.1〜10モル%、より好ましくは0.1〜2モ
ル%である。
繰り返し単位(2)はその2位及び/又は6位にメチ
ル基を有するものが好ましい。これらに対応する単量体
の代表的な例としては、o−クレゾール、2,6−ジメチ
ルフェノール、2−メチル6−フェニルフェノール等が
あげられ、本発明においては、これら同士又はこれらと
若干量の2,6−ジフェニルフェノール等を共存させるこ
とを妨げない。これらのうちで2,6−ジメチルフェノー
ルが特に好ましい。
繰り返し単位(3)のR2,R3及びlの好ましい態様は
以下の通りである。即ち、R2及びR3がアルキル基又は置
換アルキル基の場合、炭素数は1〜4であり、アリール
基又は置換アリール基の場合はフェニル、ナフチル又は
これらのアルキル置換体。lが3〜5の場合はR3は低級
アルキル基が好ましい。
繰り返し単位(1)における置換アニリン基、すなわ
ち一般式(3) で表わされる置換アニリン基の代表的な例としては、N
−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピル
アニリン、N−ブチルアニリン、N−メチル−2−メチ
ルアニリン、N−メチル−2,6−ジメチルアニリン、N
−メチル−2,4,6−トリメチルアニリン、N−ナフチル
アニリン、ジフェニルアニリン基等がある。さらに、一
般式(3)においてR2が置換アルキル基、置換アリール
基の場合、その置換基としては水酸基やハロゲン基とい
った官能基を有するものが好ましく、具体的には、N−
フェニルエタノールアミン、N−(m−メチル)フェニ
ルエタノールアミン、N−(P−メチル)フェニルエタ
ノールアミン、N−(2′,6′−ジメチル)フェニルエ
タノールアミン、N−(2′,4′,6′−トリメチル)フ
ェニルエタノールアミン、N−(m−メトキシ)フェニ
ルエタノールアミン、N−(P−クロロ)フェニルエタ
ノールアミン、N−(m−クロロ)フェニルエタノール
アミン、N−(o−クロロ)フェニルエタノールアミ
ン、N−(o−エチル)フェニルエタノールアミン、N
−(m−エチル)フェニルエタノールアミン、及びN−
(p−エチル)フェニルエタノールアミン等がある。
これらの水酸基やハロゲン基といった官能基はファイ
バーやフィラー類を配合して機械的特性を改良する際の
界面の密着性改良に利用できる他、さらにポリマーの変
性反応にも利用できる。
本発明の共重合体は一般式(4)に示すアニリン類の
存在下に、一般式(5)に示すフェノール類を以下の方
法により酸化カップリング重合させて得ることができ
る。
(式中、R1,R2,R3,及びlは前記と同じ) 即ち、我々が先に出願した特願昭62−35652号、及び6
2−54107号に詳述されている方法と同じようにして銅化
合物、N,N,N′,N′−テトラメチル1,3−ジアミノプロパ
ン、ハロゲン化合物および一般式(4)で示されるアニ
リン類の存在下に一般式(5)に示すフェノール類を酸
化カップリング重合させればよい。以下これらを詳述す
る。
本発明を実施するにあたって銅化合物は第一銅塩、又
は第二銅塩又はそれらの混合物が使用できる。
第一銅又は第二銅の化合物はどんなものでも使用し得
るが、経済性及び化合物の入手し易さの点から可溶性銅
塩が好ましい。又、通常は不溶性の銅(第二銅及び第一
銅)の化合物も使用し得る。
本発明の触媒に使用し得る第二銅化合物としては、ハ
ロゲン化第二銅例えば塩化第二銅又は臭化第二銅、硫酸
第二銅、硝酸第二銅、酢酸第二銅、アジ化第二銅又はト
ルイル酸第二銅等を例示することができる。使用し得る
第一銅化合物の例は、塩化第一銅、臭化第一銅、硫酸第
一銅、硝酸第一銅、アジ化第一銅、酢酸第一銅、酪酸第
一銅又はトルイル酸第一銅等である。これらの中で好ま
しい第一銅及び第二銅化合物は、塩化第一銅、塩化第二
銅、臭化第一銅、臭化第二銅である。又これらの銅塩は
酸化物、炭酸塩、水酸化物等とハロゲン又はハロゲン化
水素から、使用時に合成しても良い。
銅化合物の使用量は特に限定されないが、フェノール
性化合物100モルに対して銅0.005グラム原子〜0.5グラ
ム原子、好ましくは0.01グラム原子〜0.1グラム原子の
範囲で適宜使用し得る。
N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン
の使用量は特に限定されないが、フェノール性化合物10
0モルに対して、0.1〜10モル、好ましくは1〜6モル程
度が用いられる。
本発明で用いられるハロゲン化物としては、従来知ら
れているハロゲン化合物がいずれも使用できるが臭素化
合物又は塩素化合物が好ましい。すなわち、臭化物、塩
化物としてはBr-,Cl-,Br2,Cl2を遊離できるものであれ
ばいずれも効果をしめし、例えば、HBr,HCl,NaBr,NaCl,
KBr,KCl,CuBr2,CuBr,CuCl,CuCl2等を用いうる。特に好
ましいのはHCl,HBrである。臭素化合物又は塩素化合物
の量は特に制限はないが、銅1モルに対して0.5〜20モ
ル、好ましくは1〜10モル程度が用いられる。
触媒の調製は、メタノール等の溶媒を使用して行うこ
とができる。銅化合物を溶解させることが留意されてい
れば当業者間に通常知られている方法で目的を達成でき
る。大気下で調製しても良い。
一般式(4)で示される置換アニリンの使用量として
は特に制限されず、フェノール性化合物100モルに対し
て0.05〜20モル、好ましくは0.1〜10モルの範囲で用い
うる。
一般式(5)で示されるフェノール性化合物の溶媒に
対する割合は広い範囲で選ぶことができるが、通常反応
液中のフェノール性化合物濃度が70重量%以下、好まし
くは10〜40重量%、より好ましくは20〜35重量%であ
る。
本発明方法に用いる媒体としては、被酸化フェノール
性化合物に比較して酸化されにくく、かつ反応過程の中
間的に生成すると考えられる各種ラジカルに対して反応
性を有しないものである限り特に制限はないが、フェノ
ール性化合物を溶解し、触媒混合物の一部又は全部を溶
解するものが好ましい。このようなものとしては、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素、クロロホルム、1,2−ジクロルエタン、トリクロル
エタン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどのハロ
ゲン化炭化水素、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物
などが重合体の良溶媒として使用できる。また重合体の
貧溶媒の例としてメタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノ
ールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケト
ンなどのケトン類、酢酸エチル、ギ酸エチルなどのエス
テル類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどの
エーテル類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類など
があげられる。これらの良溶媒及び貧溶媒の1種又は2
種以上を混合して使用することができる。
この重合体の良溶媒と貧溶媒との組合わせ比率を選ぶ
ことによって溶液重合法にもなるし、貧溶媒の比率を増
せば反応の進行と共に重合体が反応系中に粒子として析
出してくる沈澱重合法にもなる。
本発明はバッチ重合法、連続重合法、溶液重合法、沈
澱重合法等に適用できる。
反応系に4級アンモニウム塩、界面活性剤を反応速度
向上、或いは重合体の粒径制御、溶媒間の相分離性改善
の目的で添加することができる。
反応温度については、低すぎると反応が進行しにく
く、また高すぎると触媒が失活することもあるので、0
〜80℃の範囲、好ましくは10〜60℃である。
酸素は純酸素の他、窒素等の不活性ガスと任意の割合
で混合したもの及び空気などが使用できる。圧力は常圧
あるいは加圧で使用できる。
反応絶了後の後処理方法については、特に制限はな
い。通常、塩酸や酢酸などの酸を反応液に加えて触媒を
失活させた後、生成した重合体を分離して、メタノール
などの該重合体を溶解しない溶媒で洗浄後、乾燥すると
いう簡単な操作でポリフェニレンエーテルが回収でき
る。
〔発明の効果〕
本発明のポリフェニレンエーテル共重合体は、加熱成
形時の着色及び粘度上昇が小さく、流動性に優れるなど
の特徴を持った新規なポリフェニレンエーテル共重合体
である。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、
本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
なお、各測定は以下の条件によって行った。
ポリマーの粘度は0.5%クロロホルム溶液を30℃の条
件下でキャノンフェンスケ粘度管を用いて測定した。η
sp/sで表わした。
成形品は、実施例及び比較例で得たパウダーを310℃,
180kg/cm2で10分間加熱加圧成形した試験片を指す。
△η/ηはパウダーと成形品のηsp/cの差をパウダー
のηsp/cで除した値で加熱成形時の粘度上昇の指標とし
ている。
着色度は310℃で圧縮成形したPPEの0.5gをクロロホル
ムに溶解して全量を100mlとし、25℃に480nmでの吸光度
を測定し、下記式で定義されるカラーインデックス(着
色性指数)により評価した。
ここにl。:入射光の強さ l:透過光の強さ a:セル長〔cm〕 b:溶液濃度〔g/cm3〕 ポリフェニレンエーテルの全窒素結合量は、JIS K260
9のミクロケルダール法に準じて測定した。
`H−核磁器共鳴スペクトルは日本電子(株)製のGX
−270でCDCl3を溶媒として測定した。
赤外線吸収スペクトルは日本分光工業(株)製のJUSC
O A3でキャスティング成形したフィルムについて測定し
た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GP
C)は東洋曹達工業(株)製HL−802RTSで測定し、標準
ポリスチレンで較正した。
実施例1 酸化第一銅0.0029部を0.063部の濃臭化水素に完全に
溶かしてメタノール7.93部で希釈した溶液と、N,N,N′,
N′−テトラメチルプロパンジアミン0.426部、N−エチ
ルアニリン0.188部及びメタノール7.93部の混合液と2,6
−ジメチルフェノール20部、n−ブタノール15.87部、
トルエン47.60部の混合液の3つの液をこの順序で混合
し、均一な溶液とした。これを容量1.5の第一反応槽
へ800g/hrの速度で定量ポンプを用いて供給する。第一
反応槽には10.5/hrの速度で酸素ガスを供給し、内温
を25℃となるようにコントロールする。内液はポンプを
用いて循環させる。第一反応槽における反応液は完全に
均一の状態にあり、これを反応槽の液上部からオーバー
フローさせて、溶量3.7の第二反応槽に送り込む。こ
こでも内温を25℃にコントロールし、500rpmで激しく攪
拌しながら、500ml/minの速度で酸素ガスを流す。第二
反応槽中でポリマーは析出してくるが、攪拌によって槽
内全体に均一に分布している。第二反応槽からオーバー
フローでポリマー粒子を含む反応液を流出せしめ、容量
1.5の第三反応槽に移す。ここでも25℃にコントロー
ルし、400rpmで激しく攪拌しながら200ml/minの速度で
酸素ガスを流して重合反応を完結せしめる。第三反応槽
からオーバーフローした反応液を塩酸水抽出、濾過、メ
タノール洗浄、乾燥すれば白色の粒子としてポリ(2,6
−ジメチルフェニレン1,4−エーテル)が得られる。こ
のポリマーの2.0部を98部のトルエンに完全に溶解せし
め98部の1規定塩酸で2回抽出操作を行う。このトルエ
ン溶液に196部のメタノールを加えてポリマーを再析出
せしめ、濾取、メタノール洗浄、乾燥して各種分析に供
した。
実施例2〜6 実施例1の装置を用いて、濃臭化水素のかわりに濃塩
酸を用い、N−エチルアニリンのかわりに各種アニリン
類の存在下に2,6−ジメチルフェノールを重合させ、実
施例1と同様の精製を行って分析試料とした。使用した
アニリン類は表1に示す。
比較例 アニリン類の不存在下であることを除いて実施例2と
同様にして分析試料を得た。
各種分析結果を表1にまとめて示す。
本発明のポリフェニレンエーテル供重合体の構造は主
として窒素元素分析、赤外線吸収スペクトル、核磁気共
鳴スペクトルによって決定した。
窒素元素分析によって、本発明のポリマーに含窒素構
造が含まれていることが明らかになった。又、アニリン
類を用いない比較実験のポリマーにはほとんど窒素が検
出されず、このことから本発明のポリマー中の窒素元素
はアニリン類由来のものであることが分った。
赤外線吸収スペクトルによって、使用したアニリン類
のベンゼン環の置換様式を調べた。N−エチルアニリン
等のベンゼン環が一置換であるアニリン類は695cm-1
近に鋭い吸収を持ち、二置換以上のものはこの位置に吸
収がない。従前のポリ(2,6−ジメチルフェニレン−1,4
−エーテル)は片方の末端が三置換ベンゼン環である以
外は全てのベンゼン環が四置換であり、従って695cm-1
付近に吸収はない。本発明のポリマーで、ベンゼン環が
一置換であるアニリン類を使用したものは全て695cm-1
付近に吸収があり、二置換以上のものはこの位置に吸収
がなかった。又、この吸収強度を従前のポリ(2,6−ジ
メチルフェニレン−1,4−エーテル)に既知量の対応す
るアニリン類を混合した試料と比較して定量すると、窒
素元素分析値の大部分に相当することが分った。このこ
とから本発明のポリマーにあってはアニリン類のベンゼ
ン環が置換された構造、例えば主鎖に取り込まれた一般
式(6)のごとき構造は実質的に含まないことが明らか
となった。
このことは両o位及びp位が全てブロックされたN−
(2′,4′,6′−トリメチル)フェニルエタノールアミ
ンの如きアニリン類からも本発明のポリマーが得られて
いる事実とも符合している。
核磁気スペクトルによってアニリン類とポリマーの結
合様式などが明らかになった。
一般式(7) で表わされるアニリン類(式中R2,R3及びlは構成要件
中と同様の内容を示す)を使用した本発明のポリマーの
スペクトルにはいずれもR2及びR3に対応するシグナルが
明瞭に観測された。このシグナルは一般式(7)のアニ
リン類の対応するシグナルに比べて0〜0.5ppm程度ケミ
カルシフトがシフトしており、このことから使用したア
ニリン類は混入しているのではく、結合しており、しか
もその結合様式は唯一であることが分った。又このシグ
ナルの面積を主鎖のシグナルの面積と比較して定量した
ところ、全窒素分析値の大部分に相当していることが明
らかとなった。
さらに分析した全ての本発明のポリマーのスペクトル
において、δ値で4ppm付近にアニリン残基1個当り2H分
の強度で一重線が観測された。このシグナルはメチレン
基と解され、ケミカルシフト値及び一般式(7)のN原
子に結合した水素のシグナルに対応するシグナルが観測
されないことを合わせると主鎖のベンゼン環とアニリン
類のN原子が結合したメチレン基であると解される。以
上によって本発明のポリマーが一般式(1)で表わされ
る繰り返し単位を持つことが明らかになった。
なお、繰り返し単位(2)については比較例のポリフ
ェニレンエーテルの分析結果との比較によりその存在が
確認された。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で表わされる繰り返し単
    位と、一般式(2)で表わされる繰り返し単位とを有
    し、(1)と(2)との重合度が10〜5000であり、
    (1)が該重合体中に0.1〜20モル%存在するポリフェ
    ニレンエーテル共重合体。 (式中、R1は水素、炭素数1〜4のアルキル基又はアリ
    ール基、R2は炭素数1〜20のアルキル基、置換アルキル
    基、アリール基、置換アリール基、lは1〜5、R3は水
    素または同一もしくは異なる炭素数1〜20のアルキル
    基、置換アルキル基、アリール基または置換アリール基
    を表わす)。
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