JPH10204173A - ポリフェニレンエーテルの改質方法 - Google Patents

ポリフェニレンエーテルの改質方法

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JPH10204173A
JPH10204173A JP1371097A JP1371097A JPH10204173A JP H10204173 A JPH10204173 A JP H10204173A JP 1371097 A JP1371097 A JP 1371097A JP 1371097 A JP1371097 A JP 1371097A JP H10204173 A JPH10204173 A JP H10204173A
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JP
Japan
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polyphenylene ether
polymerization
molecular weight
modifying
slurry
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JP1371097A
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English (en)
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Yutaka Eguchi
豊 江口
Teruaki Sakuma
照章 佐久間
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリフェニレンエーテルの機械的物性を向上
させるとともに、流動性も同時に大きく改良されるポリ
フェニレンエーテルの改質方法を提供する。 【解決手段】 銅化合物、一種以上のアミンを触媒とし
て、さらに式(1)で表される2級アミンの共存下、フ
ェノール性単量体に酸素を供給しつつ酸化重合を行い、
得られるポリフェニレンエーテルの一部を重合中もしく
は重合後に析出させたスラリー液を、50〜120℃の
範囲でかつ該ポリフェニレンエーテルが完全には溶解し
ない温度下で、酸素の供給を停止した状態で加熱処理さ
せることを特徴とするポリフェニレンエーテルの改質方
法。 R1R2NH (1) (R1は炭素数1〜20のアルキル基、置換アルキル
基、R2はアリール基、置換アリール基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なポリフェニレン
エーテルの改質方法に関する。更に詳しくは、本発明に
示される特殊な二級アミンの共存下、酸化重合法によっ
て得られたポリフェニレンエーテルのスラリー液を50
〜120℃の範囲でかつ該ポリフェニレンエーテルが完
全には溶解しない温度で加熱処理させる新規なポリフェ
ニレンエーテルの改質方法である。この改質方法による
と、触媒濃度を高める必要性がないため生産性向上に寄
与するばかりでなく、こうして得られたポリフェニレン
エーテルは、ポリフェニレンエーテル自体の優れた機械
的性質等を向上させるとともに、流動性も同時に大きく
改良されたポリフェニレンエーテルであり、スチレン系
樹脂等と組み合わせることにより優れた熱可塑性樹脂を
与える。
【0002】
【従来の技術】フェノール性化合物を酸化重合して得ら
れるポリフェニレンエーテルは機械的性質、電気的性
質、耐熱性などに優れ、しかも吸水性が低く近年熱可塑
性エンジニアリングプラスチックとして注目を集めてい
る。一般にポリフェニレンエーテルは、フェノール性化
合物を金属の塩と各種アミンとの組み合わせからなる触
媒を用いて酸化重合する方法(特公昭42−3195号
公報、特公昭45−23555号公報、特開昭64−3
3131号公報等)が良く知られている。
【0003】また重合方法はバッチ重合、連続重合、溶
液重合、沈澱重合法など数々の当業界に良く知られた重
合方法がある。特に特開昭63−135423号公報等
に記載されているように沈澱重合法の連続法の場合には
該当する溶液重合、バッチ重合法に比較して触媒の活性
が非常に高く、狭い分子量分布を持った重合体を容易に
制御して製造することができる。
【0004】従来、ポリフェニレンエーテル樹脂は、耐
熱性、電気的特性、耐酸性、耐アルカリ性等に優れ、し
かも低比重、低吸水性である等の優れた特性を有する
が、一方流動性が低いため溶融成形加工が困難な樹脂で
ある。この欠点をカバーするために古くから、ポリフェ
ニレンエーテルとポリスチレンの相溶性を利用してスチ
レン系樹脂とのアロイとして利用されてきた。
【0005】しかしこの良く知られた方法ではポリフェ
ニレンエーテルの優れた耐熱性が犠牲となっている。ま
たポリフェニレンエーテルは衝撃強度が低いという欠点
も有している。これらの欠点を改良するためにポリブタ
ジエン成分を含む耐衝撃性ポリスチレンを配合する技術
も多数提案されている(たとえば米国特許第33834
35号公報明細書)。
【0006】ポリフェニレンエーテルの優れた機械的性
質を保持するためには、重合後に大きな分子量のポリフ
ェニレンエーテルがある程度存在したまま製品ポリマー
中に残留する必要がある。流動性を改良するためには低
分子量のポリフェニレンエーテルが必要となる。この自
明の理屈は特公昭45−25992号公報の実施例中に
記載されている通りであるが、該特許では2種類の特定
の溶液粘度をもつポリフェニレンエーテルの混合物を含
有する樹脂組成物が提案されている。しかしながら溶液
粘度では分子量分布は規定できず、また特定の溶液粘度
を持つポリフェニレンエーテルをそれぞれ製造し、これ
らを混合するには製造上非常に煩雑な設備構成が必要で
あり好ましくない。特表平4−500094号公報に開
示されている内容も同様である。
【0007】特開昭48−51098号公報には重合反
応液を40℃以上30分間以上加熱することによる広い
分子量分布を有するポリフェニレンエーテルの製造方法
が開示されている。この実施例には、高分子量部分のメ
インピーク位置が変化せず低分子量部分を増大させる方
法が例示されているが、この方法は空気雰囲気下で実施
されており、実質上工業的なスケールでは安全性に非常
に大きな疑問が残り、実施されるべき工程が煩雑かつ大
掛かりとなるために好ましくない。該特許の実施例では
また不活性ガスとして窒素雰囲気下での実施例がある
が、この例示方法では高分子量部分のメインピーク位置
が低分子量側に移動してしまい、流動性は改良されるも
のの機械的性質が低下してしまい反応条件の制御が非常
に困難である。更に窒素雰囲気下において実施される全
く同様な方法が、特開昭54−33595号公報にも記
載されているが、やはり同様の理由から好ましい実施様
態であるとはいえない。従って、製造上容易にポリフェ
ニレンエーテルの機械的特性を保持しつつ流動性のみを
改良する方法が希求されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ポリフェニレンエーテ
ルの優れた機械的特性を保持しつつ流動性のみを改良す
るという目的の為には、重合時に製造された望みの機械
的特性を保持できるような高分子量に分布を持つポリフ
ェニレンエーテルの分子量分布のメインピークの中心位
置を保持したまま、低分子量部分のみ増大させる必要が
ある。しかもこの方法は容易にかつ安全に実施されなけ
ればならない。
【0009】上記問題点を有しないポリフェニレンエー
テルの製造方法について、特開平7−278293号公
報で、重合時に製造された望みの機械的特性を保持でき
るような高分子量に分布を持つポリフェニレンエーテル
の分布のメインピークの中心位置を保持したまま、低分
子量のみ増大させる方法によって流動性と耐薬品性に優
れたポリフェニレンエーテルを製造できると記載されて
いる。しかしながらこの方法では耐衝撃性の低下が発生
することが判明し、問題となることがわかった。すなわ
ち、いずれにしてもこれまでの技術では、ポリフェニレ
ンエーテルの重合液を加熱処理すると、分子量が低下す
ることが必然であったため、機械的特性を維持するため
には、重合時に必要とされる活性触媒系の濃度を高めな
ければならなかった。そこで、ポリフェニレンエーテル
の重合液を加熱処理を行った上でも、分子量を低下させ
ることなく、さらに機械的特性と流動性を同時に改良す
る方法の開発が強く望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を有しないポリフェニレンエーテルの製造方法につい
て鋭意検討した結果、本発明に至った。即ち、本発明
は、銅化合物、一種以上のアミンを触媒として、さらに
式(1)で表される2級アミンの共存下、フェノール性
化合物に酸素を供給しつつ酸化重合を行い、得られるポ
リフェニレンエーテルの一部を重合中もしくは重合後に
析出させたスラリー液を、50〜120℃の範囲でかつ
該ポリフェニレンエーテルが完全には溶解しない温度下
で、酸素の供給のない状態で加熱処理させることを特徴
とするポリフェニレンエーテルの改質方法及びこの方法
で得られたポリフェニレンエーテルを含む樹脂組成物に
関する。
【0011】この方法によれば、重合液を加熱処理する
ことにより、重合時に製造されたポリフェニレンエーテ
ルの分子量分布のメインピークの中心位置が高分子量化
すると同時に、低分子量部分も増大させることができ、
ポリフェニレンエーテルの優れた機械的特性を向上させ
ると同時に流動性を改良することができる。さらに、こ
の方法によれば、高分子量化と低分子量化が併発するた
めトータルの分子量は加熱前後でほとんど変化しない。
これにより系内の活性触媒系の濃度を高める必要性がな
いため、使用される触媒量が低減され、生産性向上にも
寄与する。
【0012】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おいては銅化合物は第一銅塩、第二銅塩及びこれらの混
合物が使用できる。第一銅または第二銅の化合物はどん
なものでも使用し得るが、経済性及び化合物の入手しや
すさの点から可溶性銅塩が好ましい。また通常は不溶性
の塩(第一銅、第二銅)の化合物でも使用しうる。
【0013】本発明の触媒成分として使用できる第二銅
化合物としては、例えば塩化第二銅、臭化第二銅、硫酸
第二銅、硝酸第二銅、酢酸第二銅、アジ化第二銅、トル
イル酸第二銅等を例示することができるがこれらの例に
は限定されない。また使用できる第一銅化合物として
は、例えば塩化第一銅、臭化第一銅、硫酸第一銅、硝酸
第一銅、酢酸第一銅、アジ化第一銅、トルイル酸第一銅
等を例示することができるがこれらの例には限定されな
い。これらの中で好ましい第一銅及び第二銅化合物は塩
化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅であ
る。またこれらの銅化合物は酸化物、炭酸塩、水酸化物
等と対応するハロゲンまたは酸から使用時に合成しても
良い。
【0014】銅化合物の使用量は特に限定されないが、
フェノール性化合物100モルに対して銅として0.0
02〜0.5モル、好ましくは0.005〜0.2モル
の範囲で適宜使用し得る。本発明に用いられる1種以上
のアミンは、少なくとも1種の3級アルキレンジアミ
ン、必要に応じて1種以上の脂肪族2級アミン、あるい
は少なくとも1種の2級アルキレンジアミン、少なくと
も1種の3級アミン及び必要に応じて1種以上の脂肪族
2級アミンの組み合わせからなる2つを示すことができ
るが、本発明はこれらの例に限定されない。
【0015】3級アルキレンジアミンとしては、N,
N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,
N,N’,N’−テトラメチルプロパン−1,3−ジア
ミン及びN,N,N’,N’−テトラメチルブタン−
1,4−ジアミン等を例示することができる。3級アル
キレンジアミンの量は特に限定されないが、フェノール
性化合物100モルに対して0.1〜10モル、好まし
くは1〜6モルが用いられる。
【0016】2級アルキレンジアミンとしては、N,
N’−ジt−ブチルエチレンジアミン、N,N’−ジt
−アシルエチレンジアミン、N,N’−ジt−イソプロ
ピルエチレンジアミン等を例示することができる。2級
アルキレンジアミンの量は特に限定されないが、銅1原
子に対して0.5〜10モル、好ましくは1〜4モルが
用いられる。
【0017】3級アミンとしては、トリメチルアミン、
トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジエチルメチ
ルアミン、ジメチル−n−ブチルアミン等を例示するこ
とができる。さらに、N,N,N’,N’−テトラアル
キルアルキレンジアミン等の3級ポリアミンも使用でき
る。3級アミンの量は特に限定されないが、フェノール
性化合物100モルに対して0.1〜10モル、好まし
くは1〜6モルが用いられる。
【0018】脂肪族2級アミンとしては、ジメチルアミ
ン、ジエチルアミン、ジiso−プロピルアミン、ジn
−ブチルアミンのようなアルキル2級アミン、ジシクロ
ヘキシルアミンのような環状炭化水素2級アミン、ピペ
リジン、ピペラジン、モルフォリンのような脂環式2級
アミン、ジエタノールアミン、ジiso−プロパノール
アミンのような2級アルカノールアミン、N−メチルエ
タノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−t
−ブチルエタノールアミンのようなN−アルキルアルカ
ノールアミン等を例示することができる。脂肪族2級ア
ミンの量は特に限定されないが、フェノール性化合物1
00モルに対して0.01〜1モル、好ましくは0.0
1〜0.1モルが用いられる。このような脂肪族2級ア
ミンを共存させることは、本発明の分子量の分布のメイ
ンのピークの中心位置を更に高分子量化させることにな
り、かならずしも有利でないので、使用量は必要最小限
に抑える必要がある。
【0019】さらに、助触媒的に、ハロゲン化物、ハロ
ゲン、ハロゲン化水素又はそれらの混合物を使用出来る
が、これらの化合物に限定されるものではない。本発明
に用いられる式(1)で表される2級アミンの窒素に結
合するR1は、炭素数1〜20のアルキル基もしくは置
換アルキル基である。アルキル基としては、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基のよう
な脂肪族炭化水素が結合した基である。置換アルキル基
としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル
基、ベンジル基、2−フェニルエチル基のような脂肪族
炭化水素の一部が水酸基やアリール基等に置換されたも
のである。一方、R2はアリール基もしくは置換アリー
ル基である。アリール基としては、フェニル基、ナフチ
ル基のような芳香族炭化水素が結合した基である。置換
アリール基としては、(o−,m−,p−クロロ)フェ
ニル基、(o−,m−,p−メチル)フェニル基のよう
な芳香環の一部がハロゲンやアルキル基等に置換された
ものである。ここで用いられる二級アミンを例示する
と、N−フェニルエタノールアミン、N−(o−メチ
ル)フェニルエタノールアミン、N−(m−メチル)フ
ェニルエタノールアミン、N−(p−メチル)フェニル
エタノールアミン、N−(2’,6’−ジメチル)フェ
ニルエタノールアミン、N−(p−クロロ)フェニルエ
タノールアミン、N−(m−クロロ)フェニルエタノー
ルアミン、N−(o−クロロ)フェニルエタノールアミ
ン、N−(p−エチル)フェニルエタノールアミン、N
−(m−エチル)フェニルエタノールアミン、N−(o
−エチル)フェニルエタノールアミン、等のN−アリル
アルカノールアミン、N−メチルアニリン、N−エチル
アニリン、N−プロピルアニリン、N−ブチルアニリ
ン、N−メチル−2−メチルアニリン、N−メチル−
2,6−ジメチルアニリン、N−メチル−2,4,6−
トリメチルアニリン、N−ナフチルアニリン等のN−炭
化水素置換アニリンを挙げることができる。好ましい例
として、N−フェニルエタノールアミン、N−エチルア
ニリンを挙げることができる。
【0020】本発明においては、ここで用いられる2級
アミンの使用量としては特に限定されず、得られるポリ
フェニレンエーテルの重量に対して、0.01〜5wt
%、好ましくは、0.05〜3wt%である。本発明に
用いるフェノール性化合物は、式(2)で表される構造
を持つ化合物であり、
【0021】
【化1】
【0022】(式中、R3はアルキル基、置換アルキル
基、アラルキル基、置換アラルキル基、アリール基、置
換アリール基、アルコキシ基、置換アルコキシ基を表
し、R4はR3にいて定義されたものに加えさらにハロ
ゲンであっても良く、R5はR4について定義されたも
のに加えさらに水素であっても良い。)このようなもの
の例としては例えば、2,6−ジメチルフェノール、
2,3,6−トリメチルフェノール、2−メチル−6−
エチルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2−
エチル−6−n−プロピルフェノール、2−メチル−6
−クロルフェノール、2−メチル−6−ブロモフェノー
ル、2−メチル−6−イソプロピルフェノール、2−メ
チル−6−n−プロピルフェノール、2−エチル−6−
ブロモフェノール、2−メチル−6−n−ブチルフェノ
ール、2,6−ジ−n−プロピルフェノール、2−エチ
ル−6−クロルフェノール、2−メチル−6−フェニル
フェノール、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−
ビス−(4−フルオロフェニル)フェノール、2−メチ
ル−6−トリルフェノール、2,6−ジトリルフェノー
ル等が挙げられる。これらのフェノール性化合物はそれ
ぞれ単独で用いても良いし、2種以上併用しても良い。
また少量のフェノール、o−クレゾール、m−クレゾー
ル、p−クレゾール、2,4−ジメチルフェノール、2
−エチルフェノール等を含んでいても実質上差し支えな
い。これらのフェノール性化合物の中で特に2,6−ジ
メチルフェノールが重要である。
【0023】本発明の方法では酸化重合法として、スラ
リー重合法、溶液重合法いずれも選択できる。スラリー
重合法では、生成するポリフェニレンエーテルが重合温
度で完全には溶解しない単一溶媒またはポリフェニレン
エーテルに対する1種類以上の良溶媒と1種類以上の貧
溶媒から組成を調整された混合溶媒が選ばれる。溶液重
合法では生成するポリフェニレンエーテルが重合温度で
溶解する単一溶媒また混合溶媒が選ばれる。使用される
溶媒の例としては、まずポリフェニレンエーテルに対す
る良溶媒としては例えば、ベンゼン、トルエン、エチル
ベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン
等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタン、クロルベンゼン、ジクロルベ
ンゼン等のハロゲン化炭化水素、ニトロベンゼンのよう
なニトロ化合物が使用でき、これらを1種類以上で単独
若しくは組み合わせて用いることができる。次にポリフ
ェニレンエーテルに対する貧溶媒としては、例えばメタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノール、sec−ブタノールtert−
ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチル
ケトン等のケトン類、ジエチルエーテルのようなエーテ
ル類、ヘキサン、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水
素、更には水が使用でき、これらを1種類以上で単独若
しくは組み合わせて用いるこができる。
【0024】本発明の酸化重合における供給する酸素
は、純酸素の他、窒素等の不活性ガスと任意の割合で混
合したもの及び空気等が使用できる。反応中の系内圧力
は常圧で充分であるが必要に応じて減圧でも加圧でも使
用できる。本発明は、加熱処理する時、重合時に得られ
るポリフェニレンエーテルの一部を重合中もしくは重合
後に析出させたスラリー液を用いることを特徴とする。
スラリー重合法で得られるポリフェニレンエーテルを用
いる場合は、50〜120℃の範囲のある温度以上でポ
リフェニレンエーテルが完全に溶解する場合は、加熱処
理温度は、ポリフェニレンエーテルが完全には溶解しな
い温度を選ぶか、ポリフェニレンエーテルの貧溶媒をさ
らに添加してポリフェニレンエーテルがスラリーとして
存在する50〜120℃の範囲の温度を選ぶことが必要
である。溶液重合法では、少なくとも50℃でポリフェ
ニレンエーテルが完全に溶解しないようにポリフェニレ
ンエーテルの貧溶媒を添加する必要がある。加熱処理温
度は、50〜120℃の範囲でかつポリフェニレンエー
テルが完全には溶解しない温度を選ぶことが必要であ
る。しかしながら50〜120℃の温度範囲に於いてポ
リフェニレンエーテルが全く溶解しないような溶媒組成
は用いることができない。ポリフェニレンエーテルが全
く溶解しない溶媒を用いた場合にはなんら改質効果は認
められないし、ポリフェニレンエーテルが完全に溶解し
てしまう場合には低分子量のポリフェニレンエーテルは
増大するものの、重合時に製造された望みの機械的特性
を保持できるような高分子量に分布を持つポリフェニレ
ンエーテルの分布のメインピークの中心位置が、低分子
量側に大きくずれてしまい運転上の制御性が非常に困難
となる。
【0025】改質効果を考えた時の加熱処理の温度は、
50〜120℃の範囲で行われる。加熱処理する温度が
50℃より低いと実質的にポリフェニレンエーテルの改
良効果は小さく流動性の顕著な向上は観測されない。ま
た、加熱処理する温度が120℃より高いと低分子量化
の挙動が優先され、本発明の特徴であるポリフェニレン
エーテルの分子量分布のメインピークの中心位置が高分
子量側にシフトするような挙動は見られない。さらに好
ましい加熱処理温度としては、60〜90℃の範囲であ
る。
【0026】加熱処理する時のポリフェニレンエーテル
の溶解量はポリフェニレンエーテル全重量の0.01〜
40wt%であることが望ましい。この条件を満足すれ
ば本発明による方法に大きな障害となるようなポリフェ
ニレンエーテルと大きな反応性を有する溶媒を除いて溶
媒の種類、量にはなんら制限はない。またこの時のポリ
フェニレンエーテルのスラリー液全量に対する濃度は操
作性、経済性等を考慮すると、5〜50wt%程度の範
囲で行われることが望ましい。
【0027】加熱処理する方法としては、雰囲気は重合
時に供給されていた酸素を停止していれば、気相部は酸
素、空気であってもかまわないが、安全性の面から不活
性ガス雰囲気に置換した状態で行うのが好ましい。酸素
の供給を停止していれば、重合に使用した触媒あるいは
触媒除去の目的で使用した試薬等が含まれても構わな
い。好ましくは、触媒の銅化合物を失活させる目的でエ
チレンジアミン4酢酸等の化合物を共存させて行う。圧
力としては、溶媒の沸点以下で行う時は常圧下で行うこ
とが可能であるが、沸点以上で行う時は還流装置を接続
させるかあるいは加熱処理温度を維持するために加圧下
で行うこともできる。また、スラリー液の混合を良くす
るために攪拌下行うことが好ましい。
【0028】加熱処理の時間は、加熱処理を行う温度に
もよるため一概には言えないが、得ようとするポリフェ
ニレンエーテルの改質効果が十分な時間だけ処理すれば
良く、一般的には10分〜5時間程度で十分であり、あ
まり長くしても意味がない。加熱処理する時に起こる低
分子量化反応と高分子量化反応のメカニズムを推察する
と、低分子量化反応は、特公昭61−20576号公報
でも示され通りフェノール性化合物の酸化重合で副生成
物として生成するキノン化合物が関与していると考えら
れる。さらに本発明で特異的に見られた高分子量化反応
は、キノン化合物と本発明の式(1)で表される2級ア
ミンが関与し、析出したポリフェニレンエーテル上で特
異的な反応を起こし、このような特有な分子量分布を発
現したと推定される。
【0029】加熱処理終了後、混合物から既知の方法を
使用して目的とするポリフェニレンエーテルを回収する
ことができる。こうして得られたポリフェニレンエーテ
ルは種々の熱可塑性樹脂組成物等に適用することが有用
である。例えばポリスチレン系樹脂やポリアミド樹脂と
の組成物である。また本発明によって得られたポリフェ
ニレンエーテルを用いた組成物には他の添加剤、例え
ば、可塑剤、安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、
離型剤及びガラス繊維、炭素繊維等の繊維状補強剤、更
にはガラスビーズ、炭酸カルシウム、タルク等の充填剤
を添加することができる。安定剤としては、亜リン酸エ
ステル類、ヒンダードフェノール類、含イオウ酸化防止
剤、アルカノールアミン類、酸アミド類、ジチオカルバ
ミン酸金属塩類、無機硫化物、金属酸化物類等の中から
単独でまたは組み合わせて使用することができる。構成
する各成分を混合する方法はいかなる方法でもよいが、
例えば、押出機、加熱ロール、バンバリーミキサー、ニ
ーダー等を使用することが出来る。
【0030】
【発明の実施の形態】次に本発明について、工業的に非
常に重要なポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ン)エーテルへの適用と本発明によって得られたポリフ
ェニレンエーテルを用いたポリフェニレンエーテル/ポ
リスチレン系樹脂組成物ついての性質を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら制限され
るものではない。
【0031】なお測定は以下の条件で行った。 ポリフェニレンエーテルの溶液粘度 ポリフェニレンエーテルの粘度は、0.5g/dlクロ
ロホルム溶液を30℃の条件下でウベローデ粘度管を用
いて測定し、ηsp/cで表す。 ポリフェニレンエーテルの分子量および分子量分布 東洋曹達(株)製ゲルパーミェーションクロマトグラフ
ィーHL−802RTSで標準ポリスチレンを用いて検
量線を作成し測定する。標準ポリスチレンの分子量は2
64、364、466、568、2800、1670
0、186000、1260000のものをを用いる。
カラムは東洋曹達(株)製TSKgelG2500
XL、TSKgelG3000HXL、TSKgelG4
000HXL、TSKgelG5000HXLを直列につな
いで使用する。また、溶媒はクロロホルム、溶媒の流量
は0.9ml/min、カラムの温度は40℃で測定す
る。検出部のUVの波長は標準ポリスチレンが254n
m、ポリフェニレンエーテルが283nmで測定する。
【0032】また実施例、比較例共に得られたポリフェ
ニレンエーテルは以下に示すような組成及び製造方法で
樹脂組成物を作成し流動性、耐薬品性を比較した。ポリ
フェニレンエーテル43.1重量部、ホモポリスチレン
樹脂(旭化成工業製スタイロン685)12.9重量
部、耐衝撃性ポリスチレン樹脂(旭化成工業製スタイロ
ン494)44.2重量部及び安定剤としてZnO0.
14重量部,ZnS0.14重量部,トリス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト0.14重量
部を配合し、ミキサーで混合した後、30mm二軸押出
機(池貝鉄工製PCM−30)で溶融混練押出を行い、
ストランドをペレタイザーで切断しペレット状の樹脂組
成物を得た。このペレットを用いてメルトフローレート
(MFR)をメルトフローインデクサで測定した。更に
樹脂組成物ペレットを射出成形機(東芝機械製IS−8
0C)を用いてダンベル成形片を作成する際のSSPを
測定、またダンベル成形品を作成し耐薬品性を測定し
た。各測定項目の条件は以下の通りである。 a.流動性の測定 MFR:ASTM/D1238に準拠し250℃、1
0kg荷重で測定した。(単位:g/10min) SSP:ASTM/D638試験片が成形されるに必
要な最低ゲージ圧力を測定した。成形温度290℃、金
型温度80℃(単位:kg/cm2) b.耐薬品性の測定 幅4mm、厚さ2.4mm、長さ20mmの試験片を作
成し、この試験片を中央より半分がオーバーハングする
形で水平に架台上に取り付け、オーバーハングする側に
560gの重さの荷重をかけるとともに、試験片中央の
部分にシャフトグリースを塗布し、荷重をかけてから試
験片が破断するまでの時間を測定した。
【0033】
【実施例1】5lのガラス製反応器に0.10gの塩化
第二銅2水和物、0.43gの35%塩酸、N,N,
N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン
8.0g、N−エチルアニリン3.0g、メタノール7
00gを加え、さらにキシレン1450gに溶解させた
2,6−ジメチルフェノール300gとブタノール54
0gを入れた。酸素を供給しながら40℃で反応を3.
5時間行った。反応混合液は、重合体が一部析出したス
ラリー状であった。
【0034】この反応混合液にエチレンジアミン4酢酸
・3カリウム塩の10重量%水溶液を5.2g添加し、
活性触媒系の銅錯体を失活させるとともに、反応器に還
流管を取り付け、攪拌させながら70℃で60分加熱還
流させた。加熱前後の反応混合液を少量サンプリング
し、5倍容量のメタノールを加え濾過し、メタノールで
3回洗浄した。このものを140℃で1時間真空乾燥さ
せ、ポリフェニレンエーテル粉末を得た。加熱前の反応
混合液から得られたポリフェニレンエーテルのηsp/
cは0.54であり、加熱後の反応混合液から得られた
ポリフェニレンエーテルのηsp/cは0.60であっ
た。加熱処理前後のポリフェニレンエーテルの分子量分
布を図1に示した。
【0035】加熱後の反応混合液は、メタノールにより
洗浄、セントル分液した。溶剤を含んだポリフェニレン
エーテルは140℃で1時間真空乾燥させた。乾燥後の
ポリフェニレンエーテルを用いて樹脂組成物を作成し、
流動性、耐薬品性を評価した。これらの結果を表1に示
した。
【0036】
【実施例2】500mlのガラス製反応器に0.021
gの塩化第二銅2水和物、0.090gの35%塩酸、
N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ
プロパン0.80g、n−ジブチルアミン0.30g、
N−エチルアニリン0.015g、メタノール70gを
加え、さらにキシレン145gに溶解させた2,6−ジ
メチルフェノール30gとブタノール54gを入れた。
酸素を供給しながら40℃で反応を3.5時間行った。
反応混合液は、重合体が一部析出したスラリー状であっ
た。
【0037】この反応混合液にエチレンジアミン4酢酸
・3カリウム塩の10重量%水溶液を1.1g添加し、
活性触媒系の銅錯体を失活させるとともに、反応器に還
流管を取り付け、攪拌させながら70℃で60分加熱還
流させた。加熱前後の反応混合液を少量サンプリング
し、5倍容量のメタノールを加え濾過し、メタノールで
3回洗浄した。このものを140℃で1時間真空乾燥さ
せ、ポリフェニレンエーテル粉末を得た。加熱前の反応
混合液から得られたポリフェニレンエーテルのηsp/
cは0.39であり、加熱後の反応混合液から得られた
ポリフェニレンエーテルのηsp/cは0.41であっ
た。加熱処理前後のポリフェニレンエーテルの分子量分
布を図2に示した。
【0038】
【比較例1】5lのガラス製反応器に0.21gの塩化
第二銅2水和物、0.90gの35%塩酸、N,N,
N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン
8.0g、n−ジブチルアミン3.0g、メタノール7
00gを加え、さらにキシレン1450gに溶解させた
2,6−ジメチルフェノール300gとブタノール54
0gを入れた。酸素を供給しながら40℃で反応を3.
5時間行った。反応混合液は、重合体が一部析出したス
ラリー状であった。
【0039】この反応混合液にエチレンジアミン4酢酸
・3カリウム塩の10重量%水溶液を11g添加し、活
性触媒系の銅錯体を失活させるとともに、反応器に還流
管を取り付け、攪拌させながら70℃で60分加熱還流
させた。加熱前後の反応混合液を少量サンプリングし、
5倍容量のメタノールを加え濾過し、メタノールで3回
洗浄した。このものを140℃で1時間真空乾燥させ、
ポリフェニレンエーテル粉末を得た。加熱前の反応混合
液から得られたポリフェニレンエーテルのηsp/cは
0.49であり、加熱後の反応混合液から得られたポリ
フェニレンエーテルのηsp/cは0.46であった。
加熱処理前後のポリフェニレンエーテルの分子量分布を
図3に示した。
【0040】加熱後の反応混合液は、メタノールにより
洗浄、セントル分液した。溶剤を含んだポリフェニレン
エーテルは140℃で1時間真空乾燥させた。乾燥後の
ポリフェニレンエーテルを用いて樹脂組成物を作成し、
流動性、耐薬品性を評価した。これらの結果を表1に示
した。
【0041】
【比較例2】実施例1と同様な重合を行い、反応混合液
にエチレンジアミン4酢酸・3カリウム塩の10重量%
水溶液を5.2g添加し、活性触媒系の銅錯体を失活さ
せた後、加熱処理を行わずそのままメタノールにより洗
浄、セントル分液した。溶剤を含んだポリフェニレンエ
ーテルは140℃で1時間真空乾燥させた。得られたポ
リフェニレンエーテルのηsp/cは0.54であっ
た。乾燥後のポリフェニレンエーテルを用いて樹脂組成
物を作成し、流動性、耐薬品性を評価した。これらの結
果を表1に示した。
【0042】
【比較例3】500mlのガラス製反応器に0.021
gの塩化第二銅2水和物、0.090gの35%塩酸、
N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ
プロパン0.80g、N−エチルアニリン0.30g、
トリオクチルアンモニウムクロライド0.060g、メ
タノール13gを加え、さらにトルエン242gに溶解
させた2,6−ジメチルフェノール30gを入れた。酸
素を供給しながら40℃で反応を3.5時間行った。反
応混合液は、均一な溶液状であった。
【0043】この反応混合液にエチレンジアミン4酢酸
・3カリウム塩の10重量%水溶液を1.1g添加し、
活性触媒系の銅錯体を失活させるとともに、反応器に還
流管を取り付け、攪拌させながら50℃で60分加熱還
流させた。加熱前後の反応混合液を少量サンプリング
し、5倍容量のメタノールを加え重合体を析出させ濾過
し、メタノールで3回洗浄した。このものを140℃で
1時間真空乾燥させ、ポリフェニレンエーテル粉末を得
た。加熱前の反応混合液から得られたポリフェニレンエ
ーテルのηsp/cは0.87であり、加熱後の反応混
合液から得られたポリフェニレンエーテルのηsp/c
は0.58であった。加熱処理前後のポリフェニレンエ
ーテルの分子量分布を図4に示した。
【0044】
【発明の効果】本発明の方法によれば、重合液を加熱処
理することにより、重合時に製造されたポリフェニレン
エーテルの分子量分布のメインピークの中心位置が高分
子量化すると同時に、低分子量部分も増大させることが
でき、ポリフェニレンエーテルの優れた機械的特性を向
上させると同時に流動性を改良することができる。さら
に、この方法によれば、高分子量化と低分子量化が併発
するためトータルの分子量は加熱前後でほとんど変化し
ない。これにより系内の活性触媒系の濃度を高める必要
性がないため、使用される触媒量が低減され、生産性向
上にも寄与する。
【0045】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のポリフェニレンエーテルの分子量分
布:実線は加熱処理する前、破線は加熱処理させた後で
ある。なお、横軸は分子量の対数値であり、縦軸は微分
分子量分布値の5.5倍の値である。(また、図2〜4
においても同様である。)
【図2】実施例2のポリフェニレンエーテルの分子量分
布:実線は加熱処理する前、破線は加熱処理させた後で
ある。
【図3】比較例1のポリフェニレンエーテルの分子量分
布:実線は加熱処理する前、破線は加熱処理させた後で
ある。
【図4】比較例3のポリフェニレンエーテルの分子量分
布:実線は加熱処理する前、破線は加熱処理させた後で
ある。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅化合物、一種以上のアミンを触媒とし
    て、さらに式(1)で表される2級アミンの共存下、フ
    ェノール性化合物に酸素を供給しつつ酸化重合を行い、
    得られるポリフェニレンエーテルの一部を重合中もしく
    は重合後に析出させたスラリー液を、50〜120℃の
    範囲でかつ該ポリフェニレンエーテルが完全には溶解し
    ない温度下で、酸素の供給を停止した状態で加熱処理さ
    せることを特徴とするポリフェニレンエーテルの改質方
    法。 R1R2NH (1) (R1は炭素数1〜20のアルキル基、置換アルキル
    基、R2はアリール基、置換アリール基を表す。)
  2. 【請求項2】 酸化重合をスラリー重合法により行い、
    得られたポリフェニレンエーテルのスラリー液を用いる
    ことを特徴とする請求項1記載のポリフェニレンエーテ
    ルの改質方法。
  3. 【請求項3】 酸化重合を溶液重合法により行い、この
    重合液にポリフェニレンエーテルの貧溶媒を添加するこ
    とにより、ポリフェニレンエーテルの少なくとも一部を
    析出させたスラリー液を用いることを特徴とする請求項
    1記載のポリフェニレンエーテルの改質方法。
  4. 【請求項4】 式(1)の2級アミンを共存させる量
    が、得られるポリフェニレンエーテルの重量に対して、
    0.01〜5wt%である請求項1記載のポリフェニレ
    ンエーテルの改質方法。
  5. 【請求項5】フェノール性化合物が2,6−ジメチルフ
    ェノールである請求項1記載のポリフェニレンエーテル
    の改質方法。
  6. 【請求項6】 式(1)で表される二級アミンが、N−
    エチルアニリンまたはN−フェニルエタノールアミンを
    単独でまたは両者を組み合わせて用いることを特徴とす
    る請求項1記載のポリフェニレンエーテルの改質方法。
  7. 【請求項7】 酸化重合を連続重合法により行い、得ら
    れれたポリフェニレンエーテルのスラリー液を、さらに
    連続的に加熱処理させることを特徴とする請求項1記載
    のポリフェニレンエーテルの改質方法。
  8. 【請求項8】 特許請求項1記載の方法を用いて得られ
    たポリフェニレンエーテルを含む樹脂組成物。
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