JP2006249133A - ポリフェニレンエーテルの製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】数平均分子量が4000〜15000であるポリフェニレンエーテルを、反応器へのスケールの発生や収率の低下を抑制しながら効率よく安定に製造する方法、および数平均分子量の異なる多種類のポリフェニレンエーテルを効率良く製造する方法を提供すること。
【解決手段】フェノール類を、貧溶媒の含有量が95重量%以上である重合溶媒を用い、触媒および酸素含有ガスの存在下で重合して数平均分子量が1000〜5000のポリフェニレンエーテルの析出した重合溶液を得た後に、この重合溶液に上記貧溶媒の含有量が95重量%未満となるまで良溶媒を加え、重合する数平均分子量が4000〜15000であるポリフェニレンエーテルの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は低分子量のポリフェニレンエーテルを沈殿析出させ効率的に製造する方法に関するものである。
ポリフェニレンエーテルは加工性、生産性に優れ、溶融射出成形法や溶融押出成形法などの成形方法により所望の形状の製品や部品を効率よく生産できるため、電気・電子分野、自動車分野、その他の各種工業材料分野、食品の包装分野の製品や部品用の材料として幅広く用いられている。
最近、ポリフェニレンエーテルに対して新たな工業用途が求められるにしたがって、従来よりも低分子量のポリフェニレンエーテルが他の樹脂の改質や、電子材料用途に対して有効であることが期待されており、性能の良い低分子量のポリフェニレンエーテル及びその効率的な製造方法が望まれるようになってきた。
一般にポリフェニレンエーテルを製造するに際して、低分子量体が生成する状況の場合には、副生成物の選択率が高くなることや、収率が低下することが知られている。
比較的低分子量のポリフェニレンエーテルの製造方法として、2,4,6−トリメチルフェノールを加えることでその添加量に応じ得られるポリフェニレンエーテルの分子量を変化させる製法(例えば、特許文献1を参照。)が提案されており、また同明細書中には、溶媒としてポリフェニレンエーテルの良溶媒(例えばベンゼン、トルエン、キシレン)とポリフェニレンエーテルの貧溶媒(例えばケトン、エーテル、アルコール)の混合溶媒を用い、良溶媒/貧溶媒の比を変えることにより種々の分子量のポリマーが得られる旨の提案がされている。しかし、該明細書中には、この方法は不正確で要求する分子量のポリマーを得る方法としては適当なものではないとも述べられている。
同様にポリフェニレンエーテルの良溶媒として芳香族炭化水素(例えばベンゼン、トルエン、キシレン等)、ポリフェニレンエーテルの貧溶媒として脂肪族炭化水素(例えばn−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン等)の混合溶媒中で実施された方法が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。しかし同公報には、生成水やアミン類が反応系内に存在した状態で反応を進めると、オリゴフェニレンエーテルが粒子を不均一状態に生じた場合に反応容器などに付着しやすくなる欠点があると記載されており、満足のいくものではなかった。
また、メインの重合ラインで重合させた還元粘度0.4〜3.0dl/gを有するポリフェニレンエーテルと、メインの重合ラインからバイパスさせた還元粘度0.05〜0.6dl/gを有するポリフェニレンエーテルとを混合させ、2峰性の分子量分布を持つポリフェニレンエーテルを連続的に製造する方法(例えば、特許文献3を参照)が提案されており、この方法はスラリー重合では困難であった低粘度のポリフェニレンエーテルの連続製造を可能としたものである。
フェノール類の重合率を40%以上に高めた後に、ポリフェニレンエーテルの貧溶媒を該フェノール類に対し5重量%以上添加することで、低分子量ポリフェニレンエーテルを連続的に製造できることも提案されている(特許文献4を参照)。
これら両者の方法においては連続的な生産が可能であり、ある分子量を有するポリフェニレンエーテルを大量に生産する場合において、極めて望ましく、かつ優れたものである。
一方、分子量の異なる多種類のポリフェニレンエーテルを造り分ける場合においては、バッチ重合方式が有用であり、広い範囲において分子量の設計が可能な効率的なポリフェニレンエーテルの製造方法が望まれている。
米国特許第3440217号明細書 特公昭50−6520号公報 特開平11−12354号公報 特開2004−307554号公報
本発明における課題は、数平均分子量が4000〜15000であるポリフェニレンエーテルを、反応器へのスケールの発生や収率の低下を抑制しながら効率よく安定に製造する方法、および数平均分子量の異なる多種類のポリフェニレンエーテルを効率良く製造する方法を提供することである。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、貧溶媒をある一定量以上含有する重合溶媒を用いてポリフェニレンエーテルを析出させた後、該重合溶媒の貧溶媒の含有量を下げ、重合を完結させる重合方法を採ることで、均一に析出したポリフェニレンエーテルの重合粒子が得られ、広い範囲において分子量の設計が可能なポリフェニレンエーテルを効率よく製造できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、
[1] フェノール類を、貧溶媒の含有量が95重量%以上である重合溶媒を用いて、触媒および酸素含有ガスの存在下で重合して数平均分子量が1000〜5000のポリフェニレンエーテルの析出した重合溶液を得た後に、この重合溶液に上記貧溶媒の含有量が95重量%未満となるまで良溶媒を加え、重合することを特徴とする数平均分子量が4000〜15000であるポリフェニレンエーテルの製法、
[2] 貧溶媒の含有量が95重量%以上である重合溶媒を用いて重合し、数平均分子量が1000〜5000のポリフェニレンエーテルが析出した重合溶液を得た後に、該反応溶液を少なくとも2槽の重合槽に分配し、これらの重合槽に貧溶媒の含有量が95重量%未満となるまでそれぞれ異なる量の良溶媒を加え、重合することを特徴とする[1]記載の数平均分子量が4000〜15000であるポリフェニレンエーテルの製法、
[3] 重合に供するフェノール類の合計量の10重量%以上を、触媒および酸素含有ガスの存在する重合溶液に連続的に供給する[1]又は[2]記載の数平均分子量が4000〜15000であるポリフェニレンエーテルの製法、
[4] 重合が終了した後、金属キレート剤を添加し、40〜100℃で触媒と平衡化反応を行うことを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の数平均分子量が4000〜15000であるポリフェニレンエーテルの製法、
である。
本発明により、反応器へのスケールの発生や収率の低下を抑制した重合方法を提供することができ、4000〜15000の範囲の数平均分子量を有するポリフェニレンエーテルを効率よく安定して製造することが可能となった。また、数平均分子量の異なる多種類のポリフェニレンエーテルを効率良く製造することが可能となった。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明は、フェノール類を触媒と酸素含有ガスの存在下で重合して、数平均分子量が4000〜15000であるポリフェニレンエーテルを製造する方法である。
本発明において、ポリフェニレンエーテルの数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定することにより求めた。
本発明に用いられるフェノール類は下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2006249133
(式中、R,R,Rは各々独立に置換基を表し、Rはアルキル基,置換アルキル基,アラルキル基,置換アラルキル基,アリール基,置換アリール基,アルコキシ基,置換アルコキシ基であり、R,RはRについて定義されたものと同一の基に加え更に水素,ハロゲンであっても良い。)
一般式(1)で表されるような一価フェノール類としては、例えば、o−クレゾール、2,6−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2−エチルフェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2−n−プロピルフェノール、2−エチル−6−n−プロピルフェノール、2−メチル−6−クロルフェノール、2−メチル−6−ブロモフェノール、2−メチル−6−イソプロピルフェノール、2−メチル−6−n−プロピルフェノール、2−エチル−6−ブロモフェノール、2−メチル−6−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−n−プロピルフェノール、2−エチル−6−クロルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2−フェニルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ビス−(4−フルオロフェニル)フェノール、2−メチル−6−トリルフェノール、2,6−ジトリルフェノール等が挙げられる。
本発明に於いてこれらの一価フェノール性化合物の中でも2,6−ジメチルフェノールは工業上非常に重要であり好ましく用いられる。これらの一価フェノール性化合物は一種類でも用いられるし、いくつか組み合わせて用いても良い。例えば、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールを組み合わせて使用する方法、2,6−ジメチルフェノールと2,6−ジフェニルフェノールを組み合わせて用いる方法などであり、好ましく用いられる。このような混合の一価フェノール類を用いる場合には2,6−ジメチルフェノールとの比が1:99から99:1の重量比である混合一価フェノール類を用いることができる。2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールまたは2,6−ジフェニルフェノールを組み合わせて用いるときは、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールまたは2,6−ジフェニルフェノールの重量比を、99:1〜70:30とすることが2,6−ジメチルフェノールの有する重合の反応速度を損なわずに好ましく、より好ましい重量比は99:1〜80:20である。またポリフェニレンエーテルの耐熱性を高めるためには、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールまたは2,6−ジフェニルフェノールの重量比を1:99〜65:35とすることが好ましく、さらに好ましい重量比は1:99〜40:60である。
また使用する化合物の中に、少量のm−クレゾール、p−クレゾール、2,4−ジメチルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノール等が含まれていても全くかまわない。またフェノール類として下記一般式(2)で表される二価フェノール化合物を含有させることも可能である。
Figure 2006249133
(式中、Q、Qは各々同一または異なる置換基を表し、水素、アルキル基,置換アルキル基,アラルキル基,置換アラルキル基,アリール基,置換アリール基,アルコキシ基,置換アルコキシ基,ハロゲンを表し、Xは脂肪族炭化水素残基及びそれらの置換誘導体、酸素、イオウ、スルホニル基を表し、Q,Xの結合位置はフェノール水酸基に対してオルソ位またはパラ位を表す。)
一般式(2)で表されるような二価フェノール性化合物は該当する一価フェノール性化合物とケトン類またはジハロゲン化脂肪族炭化水素との反応等により工業的に有利に製造できる。例えばホルムアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、シクロヘキサノン等の汎用のケトン化合物と、一価フェノール性化合物の反応により得られる化合物群がある。
上記一般式の構造を持つもので代表的なものは、QとQがメチル基でXがイソプロピリデンである化合物、QとQがメチル基でXがメチレンである化合物、QとQがメチル基でXがチオである化合物、QとQがメチル基でXがシクロヘキシリデンである化合物等であるがこれらの例に限定されないことはいうまでもない。
これらの二価フェノール性化合物は一種類でも用いられるし、いくつか組み合わせて用いても良い。
一般式(2)で表される二価フェノール性化合物を含有させる場合には、一般式(1)記載の一価フェノール類に対する一般式(2)の二価フェノール性化合物の量は特に制限されないが、一価フェノール類に対して、0.1から30モル%とするのが好ましい。
本発明の重合方法においてフェノール類の濃度は特に限定されないが、全重合溶液中において5〜50重量%とすることが好ましく、より好ましくは10〜30重量%とすることで沈殿析出重合の特徴が発揮される。
また、フェノール類の供給方法は特に限定されないが、好ましくは重合に供するフェノール類の10重量%以上を、より好ましくは50重量%以上を触媒および酸素含有ガスの存在する重合溶液に連続的に供給することで、未反応モノマーの蓄積も減り不要なニ価フェノール体の副生成物の生成量が減少する。さらにこのフェノール類を少なくともポリフェニレンエーテルの析出が確認されるまで連続的に供給することも、より効果的に不要なニ価フェノール体の副生成物の生成量を減少させることができるために好ましい。
また、重合に供するフェノール類の全量の60重量%以下、好ましくは40重量%以下を、ポリフェニレンエーテルが析出した重合溶液に、該重合溶液に良溶媒と一緒に、若しくは良溶媒を添加した後に添加することができる。該方法においてもフェノール類は連続的に供給することが好ましい。連続的に供給することで未反応モノマーの蓄積も減り、不要な二価フェノール体の副生成物の生成量を減少させることが可能となる。このフェノール類は単独で供給しても、また重合溶媒に溶解させた溶液で供給しても構わない。
本発明で用いられる触媒は、一般的にポリフェニレンエーテルの製造に用いることができる公知の触媒系が全て使用できる。一般的に知られている触媒系は酸化還元能を有する遷移金属イオンとこの金属イオンと錯形成可能なアミン化合物からなるものが知られており、例えば銅化合物とアミンからなる触媒系、マンガン化合物とアミンからなる触媒系、コバルト化合物とアミンからなる触媒系、等である。重合反応は若干のアルカリ性条件下で効率よく進行するため、ここに若干のアルカリもしくは更なるアミンを加えることもある。
本発明で好適に使用される触媒は、触媒の構成成分として銅化合物、ハロゲン化合物およびジアミン化合物からなる触媒を用いることである。
ここで述べられた触媒成分の銅化合物の例を列挙する。好適な銅化合物としては第一銅化合物、第二銅化合物またはそれらの混合物を使用することができる。
第二銅化合物としては、例えば塩化第二銅、臭化第二銅、硫酸第二銅、硝酸第二銅等を例示することができる。また第一銅化合物としては、例えば塩化第一銅、臭化第一銅、硫酸第一銅、硝酸第一銅等を例示することができる。これらの中で特に好ましい金属化合物は塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅である。またこれらの銅塩は酸化物(例えば酸化第一銅)、炭酸塩、水酸化物等と対応するハロゲンまたは酸から使用時に合成しても良い。しばしば用いられる方法は先に例示の酸化第一銅とハロゲン化水素(またはハロゲン化水素の溶液)を混合して作成する方法である。
ハロゲン化合物としては例えば塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム等である。またこれらは水溶液や適当な溶媒を用いた溶液として使用できる。これらのハロゲン化合物は、成分として単独でも用いられるし、2種類以上組み合わせて用いても良い。好ましいハロゲン化合物は、塩化水素の水溶液、臭化水素の水溶液である。
これらの化合物の使用量は特に限定されないが、銅原子のモル量に対してハロゲン原子として2倍以上20倍以下が好ましく、使用されるフェノールの100モルに対して好ましい銅原子の使用量としては0.02モルから0.6モル、好ましくは0.02モルから0.3モルの範囲である。
次に触媒成分のジアミン化合物の例を列挙する。例えばN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’−トリメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N−メチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、N,N,N’−トリエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−N’−エチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−N−エチルエチレンジアミン、N−n−プロピルエチレンジアミン、N,N’−ジ−n−プロピルエチレンジアミン、N−i−プロピルエチレンジアミン、N,N’−ジ−i−プロピルエチレンジアミン、N−n−ブチルエチレンジアミン、N,N’−ジ−n−ブチルエチレンジアミン、N−i−ブチルエチレンジアミン、N,N’−ジ−i−ブチルエチレンジアミン、N−t−ブチルエチレンジアミン、N,N’−ジ−t−ブチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N,N’−トリメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N−メチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ−1−メチルプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ−2−メチルプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,5−ジアミノペンタン等が挙げられる。本発明にとって好ましいジアミン化合物は2つの窒素原子をつなぐアルキレン基の炭素数が2または3のものである。これらのジアミン化合物の使用量は特に限定されないが、通常使用されるフェノールの100モルに対して0.01モルから10モルの範囲、好ましくは0.1モルから10モルで用いられる。
本発明において触媒の構成成分として、更に3級モノアミン化合物または2級モノアミン化合物をそれぞれ単独で、またはこれらを組み合わせて含ませることは好ましい。
3級モノアミン化合物とは、脂環式3級アミンを含めた脂肪族3級アミンである。例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリイソブチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、アリルジエチルアミン、ジメチル−n−ブチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン等が挙げられる。これらの第3級モノアミンは単独でも用いられるし、2種類以上組み合わせて用いても良い。これらの使用量は特に限定されないが、通常使用されるフェノールの100モルに対して15モル以下の範囲、より好ましくは10モル以下の範囲で用いられる。
2級モノアミン化合物の例として、第2級脂肪族アミンとしては例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−iso−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−iso−ブチルアミン、ジ−tert−ブチルアミン、ジペンチルアミン類、ジヘキシルアミン類、ジオクチルアミン類、ジデシルアミン類、ジベンジルアミン類、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、シクロヘキシルアミンが挙げられる。芳香族を含む2級モノアミン化合物の例としては、N−フェニルメタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−フェニルプロパノールアミン、N−(m−メチルフェニル)エタノールアミン、N−(p−メチルフェニル)エタノールアミン、N−(2’,6’−ジメチルフェニル)エタノールアミン、N−(p−クロロフェニル)エタノールアミン、N−エチルアニリン、N−ブチルアニリン、N−メチル−2−メチルアニリン、N−メチル−2,6−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン等が挙げられるがこれらの例には限定されない。これらの2級モノアミン化合物は単独でも用いられるし、2種類以上組み合わせて用いても良い。使用量は特に限定されないが、通常使用されるフェノールの100モルに対し15モル以下の範囲が好ましく、より好ましくは10モル以下の範囲で用いられる。
2級モノアミン化合物と3級モノアミン化合物はそれぞれ触媒の構成成分としてそれぞれ単独で用いても良いし、これらを組み合わせて用いても良い。
本発明には活性に向上効果を有することが知られている界面活性剤を添加することについて何ら制限されない。例えば、Aliquat336やCapriquatの商品名で知られるトリオクチルメチルアンモニウムクロライドである。使用量は重合反応混合物の全量に対して0.1wt%を超えない範囲が好ましい。
本発明の重合における酸素含有ガスは純酸素の他、酸素と窒素等の不活性ガスとを任意の割合で混合したもの、空気、更には空気と窒素等の不活性ガスとを任意の割合で混合したもの等が使用できる。重合反応中の系内圧力は常圧で充分であるが必要に応じて減圧でも加圧でも使用できる。これらの中で好ましい酸素含有ガスは純酸素、空気である。酸素含有ガスの供給量は、フェノール類を重合するのに十分な量、つまりフェノール類1モルに対し酸素が0.5モル以上が好ましく、0.5〜20モル供給することがより好ましい。また、フェノール類を重合溶液に添加する場合においては、フェノール類1モルに対し酸素0.3〜30モル供給するのが好ましく、0.5〜20モル供給することがより好ましい。
重合の温度は特に限定されないが、低すぎると反応が進行しにくく、また高すぎると反応の選択性が低下することがあるので、0〜80℃、好ましくは30〜50℃の範囲である。
本発明の重合溶媒としては、一般的にポリフェニレンエーテルの重合に用いられる各種の良溶媒・貧溶媒が使用可能である。
ポリフェニレンエーテルの重合に用いられる良溶媒とは、ポリフェニレンエーテルを溶解させることができる溶媒である。このような溶媒を例示すると、ベンゼン、トルエン、キシレン(o−、m−、p−の各異性体を含む)、エチルベンゼン、スチレン等の芳香族炭化水素、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物が挙げられる。また若干の貧溶媒性を持ってはいるものの良溶媒に分類されるものとしては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、ギ酸エチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類、ジメチルスルホキシド等が例示される。これらの良溶媒は、単独でも用いられるし、2種以上を組み合わせて用いても良い。これらの中でも好ましい良溶媒はベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン等の芳香族炭化水素や、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素である。
ポリフェニレンエーテルの重合に用いられる貧溶媒とは、ポリフェニレンエーテルを全く溶解しないか、わずかに溶解できる溶媒である。例えば、エーテル類、ケトン類、アルコール類である。好ましくは貧溶媒が炭素数にして1個から10個までのアルコールを用いる方法である。このような貧溶媒としては例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、エチレングリコール等を挙げることができ、このような貧溶媒に、更に水が含まれていても良い。これらの貧溶媒は、単独でも用いられるし、2種以上を組み合わせて用いても良く、貧溶媒の特徴を損なわない範囲において良溶媒を含有しても構わない。
本発明は、フェノール類を貧溶媒の含有量が95重量%以上、好ましくは98%以上である重合溶媒を用いて重合し、数平均分子量が1000〜5000、好ましくは1000〜4000、より好ましくは1500〜4000のポリフェニレンエーテルの析出した重合溶液を得た後に、該貧溶媒の含有量が95重量%未満、好ましくは95〜65重量%、さらに好ましくは90〜70重量%となるまで良溶媒を加え重合を行うことである。貧溶媒の含有量が95重量%以上の重合溶媒下においては、好適に分散したポリフェニレンエーテルの析出粒子が生成できる。さらに良溶媒を加え貧溶媒の含有量を95重量%未満とした重合溶媒下においては、好適に分散したポリフェニレンエーテルの析出粒子を保ちながら、所望の数平均分子量を有するポリフェニレンエーテルが製造できる。つまり、数平均分子量が4000〜15000であるポリフェニレンエーテルを製造するのに重要な解決課題である沈殿析出が促進され、ポリフェニレンエーテルの粒子を不均一状態に生じた場合に反応容器などに付着しやすくなる欠点が大幅に改善された、工業的に極めて有利なポリフェニレンエーテルの重合方法である。
貧溶媒の含有量が95重量%未満となるまで加える良溶媒の添加方法は、数平均分子量1000〜5000、好ましくは1000〜4000、より好ましくは1500〜4000のポリフェニレンエーテルの析出した反応溶液を得た後であれば何ら限定されないが、本発明の効果である重合槽へのポリマー付着を低減するためには、析出したポリフェニレンエーテルを溶解させることなく分子量を高められる添加速度を選択することが好ましい。好ましい良溶媒の添加速度は、重合溶媒に占める貧溶媒の含有量を1%下げるために必要な良溶媒を1分〜60分かけて加えることであり、より好ましくは5分〜30分である。ここで貧溶媒の含有量が95重量%未満となるまで加える良溶媒とは、良溶媒を主体とする溶媒を示しており貧溶媒を含有しても何ら構わない。
また、本発明において、数平均分子量が1000〜5000のポリフェニレンエーテルの析出した重合溶液を得た後とは、重合溶液の一部を採取し、析出したポリフェニレンエーテルを濾別し、測定した結果の数平均分子量が上記範囲内にあることをいう。本発明においては、このポリフェニレンエーテルの析出した重合溶液を製造した後に貧溶媒の含有量を95重量%未満とすることが必須である。
重合を終了させる時の貧溶媒の含有量は95重量%未満、好ましくは95〜65重量%、さらに好ましくは90〜70重量%であるが、得られるポリフェニレンエーテルの数平均分子量を高めに設計したい場合においては、良溶媒を多めに添加し貧溶媒の含有量を低くすることが有効であり、ポリフェニレンエーテルの数平均分子量を低目に設計したい場合においては、良溶媒を少なめに添加し貧溶媒の含有量を高くすることが有効である。
本発明のポリフェニレンエーテルを得る重合槽の様態は特に限定されない。1槽の重合槽で重合を完結させてもよく、2槽以上の重合槽を用いて重合を完結させてもよい。
生産性を高める目的で、貧溶媒の含有量が95重量%以上である重合溶媒の下で析出したポリフェニレンエーテルの重合溶液を製造した後に、(i)該重合溶液を少なくとも2槽以上の重合槽に分配し、それぞれの重合槽にそれぞれ異なる量の良溶媒やフェノールを添加して、異なる数平均分子量を有する多種類のポリフェニレンエーテルを製造する方法、(ii)該重合溶液を別の重合槽に送液し、該重合槽において良溶媒を加え貧溶媒の含有量を95重量%未満とする、または該重合溶液を2槽以上の重合槽に順次送液し、これらの重合槽で順次良溶媒を加え貧溶媒の含有量を95重量%未満として重合させる製造法、なども好ましい製造法である。
重合反応終了後の後処理方法については、特に制限はない。通常、塩酸や酢酸等の酸、またはエチレンジアミン4酢酸(EDTA)及びその塩、ニトリロトリ酢酸及びその塩等の金属キレート剤を反応液に加えて触媒を失活させる。反応槽の腐食を抑制する目的で、金属キレート剤を用いることは好ましく、金属キレート剤と触媒との平衡化を促進させる目的で、該平衡化を40〜100℃、好ましくは40〜90℃、より好ましくは40〜80℃で実施することが好ましい。
また、ポリフェニレンエーテルの重合により生じる二価フェノール体の副生成物を処理する方法も、従来既知の方法を用いて行うことができる。上記の様に触媒である金属イオンが実質的に失活されている状態であれば、該混合物を加熱するだけで脱色される。また既知の還元剤を必要量添加する方法でも可能である。既知の還元剤はハイドロキノン、亜二チオン酸ナトリウム等が挙げられる。その後、触媒の洗浄除去を目的として、重合に用いた貧溶媒を主成分とする溶液を用いて繰り返し洗浄を実施することが好ましい。その後、各種乾燥機を用いた乾燥工程において乾燥するという操作でポリフェニレンエーテルが回収できる。
次に実施例によって本発明を説明する。
なお、数平均分子量は標準ポリスチレンによる校正曲線を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した(ポリフェニレンエーテルの0.1重量%クロロホルム溶液を作製し測定)。収率は、重合に供したモノマーの重量に対する乾燥ポリフェニレンエーテルの重量割合を100分率で表した。
[実施例1]
酸素含有ガス導入の為のスパージャー、攪拌タービン翼、バッフル、温度計、反応器上部のベントガスラインに還流冷却器を備えた1.5リットルのジャケット付き重合槽に、1000ml/分の流量で窒素ガスを吹き込みながら、0.17gの塩化第二銅2水和物、0.83gの35%塩酸、1.06gのジ−n−ブチルアミン、8.54gのN,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、118.4gのn−ブタノール、234.2gのメタノールを入れ攪拌により液を混合させた。また、プランジャーポンプにより該重合槽に送液できるライン、攪拌タービン翼及びタンク上部のベントガスラインに還流冷却器を備えた1.0リットルの第一原料タンクに100ml/分の流量で窒素ガスを吹き込みながら、200.0gのメタノール、200.0gの2,6−ジメチルフェノールを入れ、攪拌により液を混合させた。さらに、プランジャーポンプにより該重合槽に送液できるライン、攪拌タービン翼及びタンク上部のベントガスラインに還流冷却器を備えた0.5リットルの第二原料タンクに100ml/分の流量で窒素ガスを吹き込みながら、236.8gのキシレンを入れた。
次いで激しく攪拌した重合槽へ第一原料タンク内液を2.22g/分の流量で供給するのと同時に、110ml/分の速度で酸素をスパージャーより導入を始めた。約180分で第一原料タンク内液は重合槽に送液され、この時の重合溶媒中の貧溶媒含有量は100重量%となり、重合槽内の反応溶液はポリフェニレンエーテルが析出しており、析出したポリフェニレンエーテルの一部を濾別し測定した数平均分子量は1900であった。第一原料タンク内液が全て重合槽に送液された後、酸素の導入量を50ml/分の速度に変更し引き続き第二原料タンク内液を重合槽に0.99g/分の流量で供給を開始した。約240分で第二原料タンク内液は重合槽に送液された。この時の重合溶媒中の貧溶媒含有量は70重量%となる。さらに60分間重合を継続した後、酸素含有ガスの通気をやめ完了した。重合中は反応溶液が40℃を保つようにジャケットに熱媒を通して調節した。次に重合槽内の反応溶液にエチレンジアミン四酢酸3カリウム塩の40%水溶液を3.0g添加し、反応溶液が65℃を保つように調節しながら3時間触媒との平衡化を実施した。その後50℃まで重合槽温度を下げ、反応溶液を重合槽底部より抜き出した。この反応溶液を濾過し、濾残の湿潤ポリフェニレンエーテルにメタノールをふりかけ洗浄し湿潤ポリフェニレンエーテルを得た。次いで120℃で真空乾燥し乾燥ポリフェニレンエーテルを得た。
重合槽へのスケールの発生量を把握するため、乾燥ポリフェニレンエーテルの重量を測定した。また、該乾燥ポリフェニレンエーテルを用いて数平均分子量の測定を行った。結果を表1に示した。
[実施例2]
1.5リットルのジャケット付き重合槽に0.17gの塩化第二銅2水和物、0.83gの35%塩酸、1.06gのジ−n−ブチルアミン、8.54gのN,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、197.4gのn−ブタノール、234.2gのメタノールを入れ、また第二原料タンクに157.8gのキシレンを入れ、第二原料タンク内液を重合槽に0.99g/分の流量で供給した。それ以外は実施例1に準じて重合を実施した。第一原料タンク内液を重合槽に送液した時の重合溶媒中の貧溶媒含有量は100重量%となり、重合槽内の反応溶液はポリフェニレンエーテルが析出しており、析出したポリフェニレンエーテルの一部を濾別し測定した数平均分子量は2000であった。また第二原料タンク内液を重合槽に送液した時の重合溶媒中の貧溶媒含有量は80重量%となる。その他の操作および各測定は実施例1と同様に行い結果を表1に示した。
[実施例3]
1.5リットルのジャケット付き重合槽に0.17gの塩化第二銅2水和物、0.83gの35%塩酸、1.06gのジ−n−ブチルアミン、8.54gのN,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、236.8gのn−ブタノール、234.2gのメタノールを入れ、また第二原料タンクに118.4gのキシレンを入れ、第二原料タンク内液を重合槽に0.99g/分の流量で供給した。それ以外は実施例1に準じて重合を実施した。第一原料タンク内液を重合槽に送液した時の重合溶媒中の貧溶媒含有量は100重量%となり、重合槽内の反応溶液はポリフェニレンエーテルが析出しており、析出したポリフェニレンエーテルの一部を濾別し測定した数平均分子量は1900であった。また第二原料タンク内液を重合槽に送液した時の重合溶媒中の良溶媒含有量は85重量%となる。その他の操作および各測定は実施例1と同様に行い結果を表1に示した。
[実施例4]
1.5リットルのジャケット付き重合槽に0.17gの塩化第二銅2水和物、0.83gの35%塩酸、1.06gのジ−n−ブチルアミン、8.54gのN,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、276.3gのn−ブタノール、234.2gのメタノールを入れ、また第二原料タンクに78.9gのキシレンを入れ、第二原料タンク内液を重合槽に0.99g/分の流量で供給した。それ以外は実施例1に準じて重合を実施した。第一原料タンク内液を重合槽に送液した時の重合溶媒中の貧溶媒含有量は100重量%となり、重合槽内の反応溶液はポリフェニレンエーテルが析出しており、析出したポリフェニレンエーテルの一部を濾別し測定した数平均分子量は1900であった。また第二原料タンク内液を重合槽に送液した時の重合溶媒中の良溶媒含有量は90重量%となる。その他の操作および各測定は実施例1と同様に行い結果を表1に示した。
[比較例1]
1.5リットルのジャケット付き重合槽に、1000ml/分の流量で窒素ガスを吹き込みながら、0.17gの塩化第二銅2水和物、0.83gの35%塩酸、1.06gのジ−n−ブチルアミン、8.54gのN,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、78.9gのキシレン、276.3gのn−ブタノール、234.2gのメタノールを入れ攪拌により液を混合させた。また、第一原料タンクに100ml/分の流量で窒素ガスを吹き込みながら、200.0gのメタノール、200.0gの2,6−ジメチルフェノールを入れ、攪拌により液を混合させた。次いで激しく攪拌した重合槽へ第一原料タンク内液を2.22g/分の流量で供給するのと同時に、110ml/分の速度で酸素をスパージャーより導入を始めた。第一原料タンク内液を全て重合槽に送液した時の重合溶媒中の貧溶媒含有量は90重量%となる。しかし、重合を開始後約50分程で重合槽内のポリマーが固着し、攪拌タービン翼がバッフルと接触し始めたため、重合を続けることが不可能となった。
[比較例2]
1.5リットルのジャケット付き重合槽に、1000ml/分の流量で窒素ガスを吹き込みながら、0.17gの塩化第二銅2水和物、0.83gの35%塩酸、1.06gのジ−n−ブチルアミン、8.54gのN,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、157.8gのキシレン、197.4gのn−ブタノール、234.2gのメタノールを入れ攪拌により液を混合させた。また、第一原料タンクに100ml/分の流量で窒素ガスを吹き込みながら、200.0gのメタノール、200.0gの2,6−ジメチルフェノールを入れ、攪拌により液を混合させた。次いで激しく攪拌した重合槽へ第一原料タンク内液を2.22g/分の流量で供給するのと同時に、110ml/分の速度で酸素をスパージャーより導入を始めた。第一原料タンク内液を全て重合槽に送液した時の重合溶媒中の貧溶媒含有量は80重量%となる。しかし、重合を開始後約30分程で重合槽内のポリマーが固着し、攪拌タービン翼がバッフルと接触し始めたため、重合を続けることが不可能となった。
Figure 2006249133
表1の結果から明らかなように、本発明の製造方法により重合槽内のポリマー付着による収率の低下が著しく改善され、且つ効率よく広範囲な分子量の設計が可能となる。
収率の低下を抑え、各種の分子量を有するポリフェニレンエーテルの製法として好適である。

Claims (4)

  1. フェノール類を、貧溶媒の含有量が95重量%以上である重合溶媒を用いて、触媒および酸素含有ガスの存在下で重合して数平均分子量が1000〜5000のポリフェニレンエーテルの析出した重合溶液を得た後に、この重合溶液に上記貧溶媒の含有量が95重量%未満となるまで良溶媒を加え、重合することを特徴とする数平均分子量が4000〜15000であるポリフェニレンエーテルの製法。
  2. 貧溶媒の含有量が95重量%以上である重合溶媒を用いて重合し、数平均分子量が1000〜5000のポリフェニレンエーテルが析出した重合溶液を得た後に、該重合溶液を少なくとも2槽の重合槽に分配し、これらの重合槽に貧溶媒の含有量が95重量%未満となるまでそれぞれ異なる量の良溶媒を加え、重合することを特徴とする請求項1記載の数平均分子量が4000〜15000であるポリフェニレンエーテルの製法。
  3. 重合に供するフェノール類の合計量の10重量%以上を、触媒および酸素含有ガスの存在する重合溶液に連続的に供給する請求項1又は2記載の数平均分子量が4000〜15000であるポリフェニレンエーテルの製法。
  4. 重合が終了した後、金属キレート剤を添加し、40〜100℃で触媒と平衡化反応を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の数平均分子量が4000〜15000であるポリフェニレンエーテルの製法。
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