JP2010001401A - 低分子量ポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)の製造方法 - Google Patents

低分子量ポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 低分子量ポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)を効率良く製造する方法を提供する。
【解決手段】触媒および酸素存在下、脂肪族アルコールとケトン系あるいはエーテル系有機溶媒との混合溶媒中で、フェノール誘導体の重合反応をおこない重合体を析出させる製法であり、かつ上記混合溶媒の組成及び/又は混合比を変化させる事により分子量の異なる重合体を析出させることを特徴とするポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)の製造方法。ケトン系あるいはエーテル系有機溶媒は、脂肪族アルコールに対し5〜60重量%の割合で含まれることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は効率的な低分子量ポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)の製造方法に関するものである。
ポリフェニレンエーテルより構成されるポリマーは耐熱性、電気特性、難燃性、耐酸性、耐アルカリ性などに優れており、中でもポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)はフィルム、耐熱性繊維、難燃性繊維、電気絶縁体、ガスクロマトグラフィー用充填剤などに用いられている。
このような背景から従来、ポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)の製造法に関しては高分子量化させる検討を中心に行われてきた。しかし近年、電気、電子材料として低分子ポリフェニレンエーテルの有用性に関心が集まっており、特許文献1では2,4,6−トリメチルフェノールを加えることで、その添加量に応じて得られるポリフェニレンエーテルの分子量を変化せる方法が開示されている。さらに明細書中には、溶媒としてポリフェニレンエーテルの良溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)とポリフェニレンエーテルの貧溶媒(例えば、ケトン、エーテル、アルコール)の混合溶媒を用い、良溶媒/貧溶媒の比を変えることにより種々の分子量のポリマーが得られると開示されている。しかし、この方法は不正確で要求する分子量のポリマーを得る方法として適当ではないと述べられている。
また特許文献2では2種以上のアルコールからなるポリフェニレンエーテルの良溶媒を実質的に含まない混合溶媒を重合溶媒とした低分子量ポリフェニレンエーテルの製造方法が開示されている。しかし、この方法は2,6−ジアルキルフェノールに最適化された方法であり、2,6−ジアリールフェノールをモノマーに用いた場合、その効果は得られない。
特許文献3では重合溶媒に占めるフェノールの含有量を最適化する事により、ポリフェニレンエーテルの分子量を制御可能な製造方法として開示されているが、この方法は、反応終了後もポリフェニレンエーテルの良溶媒を除去する工程が必要であり、工業的に効率的な方法でない。
米国特許第3440217号明細書 特開2003−261674号公報 特開2006−265298号公報
本発明の目的は、上記問題を鑑みてなされたものであり、分子量が制御された低分子量ポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)を効率良く製造する方法を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、従来、酸化重合においては貧溶媒として使用が限られていた、脂肪族アルコール及びフェノール誘導体モノマーの溶解度が20〜60重量%の範囲にあるケトン系あるいはエーテル系有機溶媒の混合溶媒を重合溶媒として用いることで、分子量が制御された低分子量ポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)を析出させながら製造できる方法を見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は、かかる新知見に基づいて完成されたものであり、以下の発明を包含する。
すなわち本発明は、以下の低分子量ポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)の製造方法、およびその製造方法より得られるポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)に関する。より具体的には、本発明は以下の通りである。
1) 触媒および酸素存在下、脂肪族アルコールとケトン系あるいはエーテル系有機溶媒との混合溶媒中で、下記一般式(1)
Figure 2010001401
(式中、R1,R2はそれぞれ独立の置換基を表し、水素原子、炭素数6〜30のアリール基、置換アリール基、アリールオキシ基であり、複数存在する場合互いに同一であっても異なっていても良い。nは1〜5の整数を表す。)
で示されるフェノール誘導体の重合反応をおこない重合体を析出させる製法であり、かつ上記混合溶媒の組成及び/又は混合比を変化させる事により分子量の異なる重合体を得ることを特徴とするポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)の製造方法。
2) 上記、ケトン系あるいはエーテル系有機溶媒が脂肪族アルコールに対し5〜60重量%の割合で含まれる、上記1)の製造方法。
3) ケトン系あるいはエーテル系有機溶媒が脂肪族ケトン、又は、直鎖あるいは環状エーテルである、上記1)〜2)のいずれかに記載の製造方法。
4) 脂肪族アルコールが、炭素数1〜6の脂肪族アルコールから選ばれる1種以上である、上記1)〜3)のいずれかに記載の製造方法。
5) 上記1)〜4)のいずれかに記載の製造方法により得られるポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)。
6) 上記化学式(1)のR1,R2が水素原子であることを特徴とする、上記1)〜5)のいずれかに記載の製造方法。
7) 脂肪族アルコール及びフェノール誘導体モノマーの溶解度が20〜60重量%の範囲にあるケトン系あるいはエーテル系有機溶媒との混合溶媒を用いることを特徴とする、上記1)〜6)のいずれかに記載の製造方法。
8) 上記1)〜7)のいずれかに記載の製造方法により得られるポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)。
本発明の一実施形態について説明すれば以下の通りである。なお、本発明は以下の説明に限定されるものではないことを念のため付言しておく。
本発明に用いられるフェノール類は下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2010001401
式中、R1,R2はそれぞれ独立の置換基を表し、水素原子、炭素数6〜30のアリール基、置換アリール基、アリールオキシ基であり、複数存在する場合互いに同一であっても異なっていても良い。nは1〜5の整数を表す。炭素数6〜30アリール基、置換アリール基の具体例としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、1−ナフチル基、9−アントラセニル基などが列挙でき、アリールオキシ基の具体例としては、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、アントラセニルオキシ基、ビフェニルオキシ基などが列挙できる。これらの1価フェノール性化合物の中でも、2,6−ジフェニルフェノールが入手の容易さから、好ましい。
本発明の酸化重合は、遷移金属錯体触媒存在下、空気、酸素などの酸化剤雰囲気下にて行われる。遷移金属錯体としては酸化重合の触媒となるものであれば特に制限はないが、通常は有機配位子を有する第4〜11族遷移金属錯体触媒が用いられる。具体的には、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅が列挙でき、銅錯体が好ましい。また用いる遷移金属の価数は通常自然界に存在する価数のものを適宜選択して使用することができ、例えば銅の場合具体的には、1価または2価の銅を用いることができる。これら遷移金属錯体は、遷移金属化合物と有機配位子化合物とを公知の方法により接触させて得ることができ、例えば(「新高分子実験学3 高分子の合成法・反応(2)縮合系高分子の合成」p.350−359、(1996)共立出版株式会社)が挙げられる。遷移金属化合物としては遷移金属の塩類が好ましく、具体的には遷移金属のハロゲン化物、硫酸塩、酢酸塩、安息香酸塩などが列挙でき、中でも塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン化物が好ましい。有機配位子化合物としては、配位原子が窒素原子、リン原子、酸素原子、または硫黄原子である配位化合物、あるいは配位結合により遷移金属と結合するシクロペンタジエニル形アニオン骨格を有する配位子が好ましく、中でも、配位原子が窒素原子、リン原子、酸素原子、または硫黄原子である単座、あるいは二座配位化合物が特に好ましい。これらの具体例としては、エチレングリコール、1,2−ジエタンチオール、カテコール、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルブチレンジアミンなどが列挙でき、中でも、アミン化合物が好ましく、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、テトラメチルエチレンジアミンがさらに好ましい。
これら配位子化合物の使用量は一般に遷移金属化合物に対して0.01〜50当量であり、0.1〜10当量がさらに好ましい。
また、遷移金属錯体触媒の使用量は、一般に重合すべきフェノール化合物に対し遷移金属原子として0.01〜50モル%が好ましく、0.02〜10モル%がさらに好ましく、さらに触媒は1種を単独でも、または2種以上を混合しても使用することができる。
また、酸化重合における酸化剤としては公知のものが使用できるが、中でも酸素を用いることが好ましい。酸素を用いる場合、反応系中に直接導入しても良いが、不活性ガスとの混合ガスであっても良く、また空気を使用することもできる。
酸素の使用量としては、前記フェノール化合物に対し過剰量を使用することができる。
重合反応工程における水溶性の脂肪族アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノールなどが列挙できる。また、非水溶性の有機溶媒としては、エーテル系溶媒やケトン系溶媒が挙げられ、エーテル系溶媒としてはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチルtert−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテル等が列挙でき、ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等が列挙でき、これらは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
重合反応工程の反応温度は重合反応に応じて適宜設定すればよい。具体的には触媒の最適使用範囲の10℃〜200℃に設定すればよく、より好ましくは20℃〜150℃であり、さらに好ましくは25℃〜80℃である。この範囲よりも低温であれば副反応の割合が増加し、高温であれば酸素の溶解性が低下して重合が十分に進行しない場合がある。
重合反応工程では停止操作を行うことが好ましく、これは冷却、希釈、酸素の遮断、重合禁止剤の添加によって行うことができる。重合反応工程の後に生成した高分子を取り出してもよく。さらに精製工程を追加してもよい。通常、塩酸や酢酸などの酸、またはエチレンジアミン4酢酸(EDTA)及びその塩などを反応液に加えて、触媒を失活させる。ここで、金属キレート剤と触媒との平衡化を促進させる目的で、40℃〜100℃に加熱することも好ましい。また、副生成物として生じる2価フェノールの処理に関しても従来既知の方法を用いて行うことができ、上記の処理により触媒が実質的に失活した状態であれば、該混合物を加熱するだけで脱色される。また、既知の還元剤を必要量添加する方法でも可能である。既知の還元剤としてはハイドロキノン、亜ニチオン酸ナトリウムなどが挙げられる。脱色後、スラリー状のポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)を濾過、アルコールによる洗浄後、真空乾燥を行い、目的のポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)を得た。
なお、分子量の測定に関しては、300MHzの1H−NMRの積分比及び、溶媒として10mol%の臭化リチウムを含むNMPを用いた、ゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)によってポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。
以下実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更可能である。
(実施例1)
反応装置にCuCl60mg(0.61mmol)、4−ジメチルアミノピリジン82mg(0.67mmol)及びエタノール(40ml、85%)を加え、ここにアセトン(30ml)に溶解させた2,6−ジフェニルフェノール5g(20.3mmol)を添加した。酸素雰囲気下、室温にて、15時間攪拌し徐々に低分子量ポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)を析出させた後、エチレンジアミン4酢酸3カリウム塩の10%水溶液を添加し、50℃にて加熱攪拌した。次にハイドロキノンを少量ずつ添加し、脱色後、スラリー状のポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)を濾過、アルコールによる洗浄後、真空乾燥を行い、目的のポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)を4.0g(数平均分子量1500)得た。
(実施例2)
反応装置にCuCl60mg(0.61mmol)、4−ジメチルアミノピリジン82mg(0.67mmol)及びエタノール(35ml)を加え、ここにメチルエチルケトン(8ml)に溶解させた2,6−ジフェニルフェノール5g(20.3mmol)を添加した。酸素雰囲気下室温にて、15時間攪拌し徐々に低分子量ポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)を析出させた後、エチレンジアミン4酢酸3カリウム塩の10%水溶液を添加し、50℃にて加熱攪拌した。次にハイドロキノンを少量ずつ添加し、脱色後、スラリー状のポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)を濾過、アルコールによる洗浄後、真空乾燥を行い、目的のポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)を4.3g(数平均分子量2300)得た。
(実施例3)
反応装置にCuCl60mg(0.61mmol)、4−ジメチルアミノピリジン82mg(0.67mmol)及びイソプロピルアルコール(40ml)を加え、ここにアセトン(30ml)に溶解させた2,6−ジフェニルフェノール5g(20.3mmol)を添加した。酸素雰囲気下室温にて、15時間攪拌し徐々に低分子量ポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)を析出させた後、エチレンジアミン4酢酸3カリウム塩の10%水溶液を添加し、50℃にて加熱攪拌した。次にハイドロキノンを少量ずつ添加し、脱色後、スラリー状のポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)を濾過、アルコールによる洗浄後、真空乾燥を行い、目的のポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)を3.3g(数平均分子量2000)得た。
(実施例4)
反応装置にCuCl60mg(0.61mmol)、4−ジメチルアミノピリジン82mg(0.67mmol)及びエタノール(25ml)を加え、ここにテトラヒドロフラン(25ml)に溶解させた2,6−ジフェニルフェノール5g(20.3mmol)を添加した。酸素雰囲気下室温にて、15時間攪拌し徐々に低分子量ポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)を析出させた後、エチレンジアミン4酢酸3カリウム塩の10%水溶液を添加し、50℃にて加熱攪拌した。次にハイドロキノンを少量ずつ添加し、脱色後、スラリー状のポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)を濾過、アルコールによる洗浄後、真空乾燥を行い、目的のポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)を4.5g(数平均分子量3100)得た。
(実施例5)
反応装置にCuCl60mg(0.61mmol)、4−ジメチルアミノピリジン82mg(0.67mmol)及びエタノール(25ml)を加え、ここに1,4−ジオキサン(25ml)に溶解させた2,6−ジフェニルフェノール5g(20.3mmol)を添加した。酸素雰囲気下室温にて、15時間攪拌し徐々に低分子量ポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)を析出させた後、エチレンジアミン4酢酸3カリウム塩の10%水溶液を添加し、50℃にて加熱攪拌した。次にハイドロキノンを少量ずつ添加し、脱色後、スラリー状のポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)を濾過、アルコールによる洗浄後、真空乾燥を行い、目的のポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)を4.5g(数平均分子量3800)得た。
(比較例1)
反応装置にCuCl0.5mg(0.1mol%)、テトラメチルエチレンジアミン42μl(7mol%)及び35%塩酸水溶液(3mg)にメタノール1.6g、n−ブタノール0.3g、キシレン0.1gを順次加えた。ここに2,6−ジフェニルフェノール1g(4mmol)を添加し、酸素雰囲気下、40℃にて10時間以上加熱攪拌した。系中には溶媒に不溶の原料が多量に残っており、反応はほとんど進行しなかった。
(比較例2)
反応装置にCuCl60mg(0.61mmol)、4−ジメチルアミノピリジン82mg(0.67mmol)及びエタノール(40ml)を加え、ここにトルエン(30ml)及び2,6−ジフェニルフェノール5g(20.3mmol)を添加した。酸素雰囲気下室温にて、15時間攪拌したが低分子量ポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)は析出しなかった。系中には溶媒に不溶の原料が多量に残っており、反応はほとんど進行しなかった。
本発明の低分子ポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)は、固体高分子形燃料電池や直接メタノール形燃料電池などに代表される固体高分子電解質膜の電解質部位として、様々な産業上の利用可能性がある。

Claims (8)

  1. 触媒および酸素存在下、脂肪族アルコールとケトン系あるいはエーテル系有機溶媒との混合溶媒中で、下記一般式(1)
    Figure 2010001401
    (式中、R1,R2はそれぞれ独立の置換基を表し、水素原子、炭素数6〜30のアリール基、置換アリール基、アリールオキシ基であり、複数存在する場合互いに同一であっても異なっていても良い。nは1〜5の整数を表す。)
    で示されるフェノール誘導体の重合反応をおこない重合体を析出させる製法であり、かつ上記混合溶媒の組成及び/又は混合比を変化させる事により分子量の異なる重合体を得ることを特徴とするポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)の製造方法。
  2. ケトン系あるいはエーテル系有機溶媒が脂肪族アルコールに対し5〜60重量%の割合で含まれる請求項1に記載の製造方法。
  3. ケトン系あるいはエーテル系有機溶媒が脂肪族ケトン、又は、直鎖あるいは環状エーテルである請求項1〜2のいずれかに記載の製造方法。
  4. 脂肪族アルコールが、炭素数1〜6の脂肪族アルコールから選ばれる1種以上である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により得られるポリ(2,6−ジアリールフェニレンエーテル)。
  6. 上記化学式(1)のR1,R2が水素原子であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 脂肪族アルコール及びフェノール誘導体モノマーの溶解度が20〜60重量%の範囲にあるケトン系あるいはエーテル系有機溶媒との混合溶媒を用いることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法により得られるポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)。
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