JP2004506078A - 高固有粘度ポリ(アリーレンエーテル)樹脂の製造方法 - Google Patents

高固有粘度ポリ(アリーレンエーテル)樹脂の製造方法 Download PDF

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Abstract

約0.8dL/gを超える固有粘度を有するポリ(アリーレンエーテル)樹脂が、有機溶媒及び金属錯体触媒の存在下でフェノールを酸素と反応させることで製造される。ここで、フェノールの濃度はフェノール及び溶媒の合計量の約5〜約15重量%であり、金属錯体触媒中の金属とフェノールとのモル比は約1:100〜約1:200である。

Description

【0001】
【発明の技術的背景】
本発明はポリ(アリーレンエーテル)樹脂の製造方法に関する。特に、本発明は高固有粘度ポリ(アリーレンエーテル)樹脂の製造方法に関する。
【0002】
市販のポリ(アリーレンエーテル)樹脂は、通例、約7000〜約30000の数平均分子量、及び25℃のクロロホルム中で測定して約0.25〜約0.60デシリットル/グラム(dL/g)の固有粘度を有する。高分子量は高い固有粘度と相関しているが、固有粘度は試料の分子量分布と複雑に関係しているので、これら二つの尺度の間に簡単な換算式は存在しない。幾つかの高固有粘度樹脂を始めとするポリ(アリーレンエーテル)樹脂の製造方法が、本願出願人に譲渡された米国特許第3219625号(Blanchard他)に記載されている。この文献には、一般に、ハライド、メトキシ及びピリジノ配位子を有する銅触媒を用いたポリ(アリーレンエーテル)樹脂の製造方法が記載されている。実施例8には、2,6−ジメチルフェノールと銅触媒との(銅原子1当たりに換算)モル比が13.5である反応混合物から、固有粘度1.46dL/gのポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)を製造することが記載されている。
【0003】
本願出願人に譲渡された米国特許第3306875号(Hay)には、一般に、酸素運搬触媒として第三アミン−塩基性第二銅塩錯体を用いる合成法が記載されている。この文献の実施例11には、固有粘度2.07dL/gのポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)の製造が記載されている。この実施例では、出発原料2,6−ジメチルフェノールと銅触媒とのモル比は4.05であり、反応混合物の固形分は5.7%である。
【0004】
本願出願人に譲渡された米国特許第4028341号(Hay)には、一般に、ポリ(フェニレンエーテル)樹脂の合成法が記載されており、触媒は銅イオン、臭化物、第二ジアミン及び第三アミンを含む。実施例XIVには、フェノール/銅モル比1100を用いて固有粘度1.215dL/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)を製造することが記載されている。この文献の方法は、重合速度が不十分であること、生成物の分子量に再現性がないこと、単離時の生成物分子量の低下、及び生成物沈殿の際の難しさを始めとする様々な要因のため、ポリフェニレンエーテルの大規模生産には適していない。
【0005】
本願出願人に譲渡された米国特許第4092294号(Bennett,Jr他)には、一般に、銅、第二ジアミン、第三アミン、第二モノアミン及び臭素化合物を含む触媒を用いたポリフェニレンエーテルの合成法が記載されている。実施例で製造されたポリフェニレンエーテルの示す固有粘度は0.5〜0.6dL/gの範囲内にある。
【0006】
米国特許第4440923号(Bartmann他)には、一般に、銅−アミン錯体、多価アルコールとアルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物と任意成分としての第二アミンの臭化水素酸塩とからなる活性化剤の存在下でジ−オルト置換フェノールを酸素と反応させてポリフェニレンエーテルを製造する方法が記載されている。この文献の実施例7には、フェノール/銅モル比55.0を用いて固有粘度0.72dL/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)を製造することが記載されている。
【0007】
Endres他の2,6−ジメチルフェノール重合の機構に関する研究には、1.35dL/gもの高い固有粘度を有するポリフェニレンエーテル生成物の合成が記載されている(G.F.Endres、A.S.Hay及びJ.W.Eustance,Journal of Organic Chemistry,第28巻1300〜1305頁(1963)参照)。Smid他は、この文献記載の方法を用いて非対称中空糸膜用のポリフェニレンエーテルを合成している(J.Smid、J.H.M.Albers及びA.P.M.Kusters,Journal of Membrane Science,第64巻121〜128頁(1991)参照)。しかし、こうした方法は、反応速度が低いこと及び所望C−Oカップリングの部分収率が低いことを始めとする様々な理由のため、ポリフェニレンエーテルの大規模生産には適していない。
【0008】
欧州特許出願第298531A1号(Albers他)には、高分子量ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)、特に数平均分子量10〜5×10のポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)からなる非対称中空糸を用いたガス分離装置が記載されている。こうした分子量範囲のポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)を製造するための指針は記載されていない。
【0009】
米国特許第5348569号(Bikson他)には、流体分離性の向上した変性ポリ(フェニレンエーテル)系メンブランが記載されている。ポリ(フェニレンエーテル)樹脂を精製して低分子量成分を除去し(数平均分子量が25000を超えるものが残る)、次いでスルホン化してガス分離膜用の材料を得ている。
【0010】
ガス分離のような用途での使用に適した高分子量ポリ(アリーレンエーテル)を直接生産するための経済的で拡張容易な方法に対するニーズが依然として存在する。
【0011】
【発明の概要】
0.8dL/g以上の固有粘度を有するポリ(アリーレンエーテル)樹脂は、
触媒金属を含む金属錯体触媒の存在下で酸素を下記の式のフェノールと反応させてポリ(アリーレンエーテル)を生成させる段階であって、上記反応が有機溶媒中で実施され、フェノールの濃度がフェノールと溶媒の合計量の約5〜約15重量%であり、触媒金属とフェノールとのモル比が約1:100〜約1:200である段階、
【0012】
【化2】
Figure 2004506078
【0013】
(式中、Xは水素、塩素、臭素及びヨウ素からなる群から選択され、Qは水素、炭素原子数1〜約8の炭化水素基、ハロゲン原子とフェノール核との間に2以上の炭素原子を有する炭素原子数2〜約8のハロ炭化水素基、炭素原子数1〜約8の炭化水素オキシ基、及びハロゲン原子とフェノール核との間に2以上の炭素原子を有する炭素原子数1〜約8のハロ炭化水素オキシ基からなる群から選択される一価置換基であり、Q’、Q”及びQ’’’は、Q、Q’、Q”及びQ’’’がいずれも第三α炭素原子を含まないことを条件として、Qと同じ群及びハロゲンから独立に選択される。)
【0014】
金属イオン封鎖剤水溶液を用いて触媒金属を回収する段階、及び
沈殿によって、25℃のクロロホルム中で測定して約0.8dL/gを超える固有粘度を有するポリ(アリーレンエーテル)を単離する段階
を含んでなる方法で簡便かつ経済的に製造される。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明のポリ(アリーレンエーテル)の製造方法は、
触媒金属を含む金属錯体触媒の存在下で酸素を下記の式のフェノールと反応させてポリ(アリーレンエーテル)を生成させる段階であって、上記反応が有機溶媒中で実施され、フェノールの濃度がフェノールと溶媒の合計量の約5〜約15重量%であり、触媒金属とフェノールとのモル比が約1:100〜約1:200である段階、
【0016】
【化3】
Figure 2004506078
【0017】
(式中、Xは水素、塩素、臭素及びヨウ素からなる群から選択され、Qは水素、炭素原子数1〜約8の炭化水素基、ハロゲン原子とフェノール核との間に2以上の炭素原子を有する炭素原子数2〜約8のハロ炭化水素基、炭素原子数1〜約8の炭化水素オキシ基、及びハロゲン原子とフェノール核との間に2以上の炭素原子を有する炭素原子数1〜約8のハロ炭化水素オキシ基からなる群から選択される一価置換基であり、Q’、Q”及びQ’’’は、Q、Q’、Q”及びQ’’’がいずれも第三α炭素原子を含まないことを条件として、Qと同じ群及びハロゲンから独立に選択される。)
【0018】
金属イオン封鎖剤水溶液を用いて触媒金属を回収する段階、及び
沈殿によって、25℃のクロロホルム中で測定して約0.8dL/gを超える固有粘度を有するポリ(アリーレンエーテル)を単離する段階
を含んでなる。
【0019】
好ましいフェノールは、構造式IにおいてQ及びQ’が炭素原子数1〜8の炭化水素基であり、Q”及びQ’’’が水素であるものである。特に好ましいフェノールの具体例には、2,6−ジメチルフェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2−メチル−6−アリルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−ジブチルフェノール及び2−メチル−6−プロピルフェノールがある。
【0020】
ポリ(アリーレンエーテル)樹脂の分子量は、フェノール原料中のいわゆる夾雑連鎖停止剤で低下しかねない。一般に、連鎖停止剤は4位に置換可能でない置換基を有するフェノールである。具体例には、4−メチルフェノール(つまりp−クレゾール)や2,4−ジメチルフェノールのような4位にアルキル置換基を有するフェノールがある。そこで、ポリ(アリーレンエーテル)の分子量をできるだけ高めるには、連鎖停止剤の濃度を下げるのが望ましい。具体的には、夾雑連鎖停止剤の全濃度は、フェノールの総重量を基準として、好ましくは0.2重量%未満、さらに好ましくは0.1重量%未満、さらに一段と好ましくは約0.07重量%未満、なお一段と好ましくは約0.04重量%未満である。
【0021】
本発明方法では、金属錯体触媒の存在下で酸素をフェノールと反応させる。ポリ(アリーレンエーテル)樹脂合成に適した触媒には、マンガン、クロム、銅、及びこれらの金属の1種以上を含む混合物のような触媒金属を含むものがある。金属錯体触媒のうち、第二アルキレンジアミン配位子を含む銅錯体触媒を使用するのが好ましい。第二アルキレンジアミンを含む銅錯体のための銅源としては、ハロゲン化物、酸化物及び炭酸塩を始めとする第二銅又は第一銅イオンの塩が挙げられる。別法として、アルキレンジアミン配位子の予備生成塩の形態で銅を供給してもよい。好ましい銅塩には、ハロゲン化第一銅、ハロゲン化第二銅及びその混合物がある。特に好ましいのは、臭化第一銅、臭化第二銅及びその混合物である。本願出願人に譲渡された欧州特許出願第111722号(Bennett他)に記載されているような第一銅塩と第二銅塩の混合物の使用も明らかに意図される。
【0022】
上述の通り、好ましい銅錯体触媒は第二アルキレンジアミン配位子を含む。適当な第二アルキレンジアミン配位子は、本願出願人に譲渡された米国特許第4028341号(Hay)に記載されており、次の式IIで表される。
【0023】
−NH−R−NH−R      II
式中、Rは2又は3個の脂肪族炭素原子が上記2つのジアミン窒素原子間の最短結合を形成する置換又は非置換二価基であり、R及びRは独立にイソプロピル基又は炭素原子数4〜約8のα−第三アルキル基である。Rの具体例には、エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン、1,2−ブチレン、1,3−ブチレン、2,3−ブチレン、2つの自由原子価を炭素原子2〜3個で隔てる各種ペンチレン異性体、フェニルエチレン、トリルエチレン、2−フェニル−1,2−プロピレン、シクロヘキシルエチレン、1,2−シクロヘキシレン、1,3−シクロヘキシレン、1,2−シクロプロピレン、1,2−シクロブチレン、1,2−シクロペンチレンなどがある。特に好ましいRはエチレンである。R及びRの具体例には、イソプロピル、t−ブチル、2−メチル−ブタ−2−イル、2−メチル−ペンタ−2−イル、3−メチル−ペンタ−3−イル、2,3−ジメチル−ブタ−2−イル、2,3−ジメチル−ペンタ−2−イル、2,4−ジメチル−ペンタ−2−イル、1−メチルシクロペンチル、1−メチルシクロヘキシルなどがある。R及びRの特に好ましい例はt−ブチルである。特に好ましい第二アルキレンジアミン配位子は、N,N’−ジ−t−ブチルエチレンジアミン(DBEDA)である。銅と第二アルキレンジアミンとの適当なモル比は約1:1〜約1:5であり、好ましい比は約1:1〜約1:3であり、特に好ましい比は約1:1.5〜約1:2である。
【0024】
第二アルキレンジアミン配位子を含む好ましい銅錯体触媒は、さらに第二モノアミンを含んでいてもよい。適当な第二モノアミン配位子は、本願出願人に譲渡された米国特許第4092294号(Bennett他)に記載されており、次の式IIIで表される。
【0025】
−NH−R             III
式中、R及びRは独立に炭素原子数1〜12のアルキル、好ましくは炭素原子数3〜6のアルキルである。第二モノアミンの具体例には、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジ−t−ブチルアミン、N−イソプロピル−t−ブチルアミン、N−sec−ブチル−t−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ビス(1,1−ジメチルプロピル)アミンなどがある。特に好ましい第二モノアミンはジ−n−ブチルアミン(DBA)である。銅と第二モノアミンとの適当なモル比は約1:1〜約1:10であり、好ましい比は約1:3〜約1:8であり、特に好ましい比は約1:4〜約1:7である。
【0026】
第二アルキレンジアミン配位子を含む好ましい銅錯体触媒は、さらに第三モノアミンを含んでいてもよい。適当な第三モノアミン配位子は、上述の米国特許第4028341号(Hay)及び同第4092294号(Bennett)に記載されており、複素環式アミン、並びにアミン窒素が断面積の小さい2以上の基に結合していることを特徴とするトリアルキルアミンが包含される。トリアルキルアミンの場合、アルキル基の2以上がメチル基で、三番目のアルキルが炭素原子数1〜8の第一アルキル基又は炭素原子数3〜8の第二アルキル基であるのが好ましい。三番目の置換基は炭素原子数が4以下であるのが特に好ましい。特に好ましい第三アミンはジメチルブチルアミン(DMBA)である。銅と第三アミンとの適当なモル比は約1:15〜約1:100であり、好ましい比は約1:20〜約1:80であり、特に好ましい比は約1:20〜約1:60である。
【0027】
金属錯体触媒(金属のモル数として測定)とフェノールとの適当なモル比は約1:50〜約1:400であり、約1:100〜約1:200が好ましく、約1:100〜約1:180がさらに好ましい。
【0028】
金属錯体触媒の存在下で実施される酸素とフェノールとの反応は、任意には臭素イオンの存在下で行ってもよい。既に述べた通り、臭素イオンは臭化第一銅又は臭化第二銅塩として供給し得る。臭素イオンは、2,6−ジメチル−4−ブロモフェノールのような4−ブロモフェノールの添加によって供給してもよい。追加の臭素イオンを臭化水素酸、アルカリ金属臭化物又はアルカリ土類金属臭化物の形態で供給してもよい。臭化ナトリウム及び臭化水素酸が特に好ましい臭化物源である。臭素イオンと銅イオンとの適当な比は約2〜約20であり、約3〜約20が好ましく、約4〜約7がさらに好ましい。
【0029】
本発明方法では、酸素とフェノールとの反応は有機溶媒中で実施される。適当な有機溶媒には、アルコール類、ケトン類、脂肪族及び芳香族炭化水素、エーテル類、エステル類、アミド類、混成エーテル−エステル、スルホキシドなどがあるが、酸化反応に干渉したり関与しないことが条件とされる。非常に高分子量のポリフェニレンエーテルでは、反応混合物の粘度が大きく増大する。そのため、高分子量ポリフェニレンエーテルを沈殿させながら、低分子量ポリマーは高分子量ポリマーを生ずるまで溶液中に留まることができる溶媒系を使用するのが時として望ましい。好ましい溶媒には芳香族炭化水素があり、トルエンが特に好ましい。
【0030】
フェノールの適当な出発濃度は、フェノール及び溶媒の総重量を基準として、約5〜約15重量%、好ましくは約6〜約12重量%、さらに好ましくは約6〜約10重量%である。反応開始時にフェノール全部を添加してもよい。別法として、反応中にフェノールを断続的又は連続的に添加してもよい。酸素は、純粋な形態で反応混合物に導入してもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスで希釈して反応混合物に導入してもよい。空気も酸素源として使用できる。欧州特許出願第107653A1号に記載されている通り、フェノールの仕込量の約1/3〜2/3が反応混合物に添加された時点でフェノールの約1/4〜3/4がプレポリマー状態となるようにフェノール及び酸素添加速度を調節することも明らかに意図される。
【0031】
フェノールと酸素との反応は、任意には、低級アルカノール又はグリコール、少量の水、又は相間移動剤を始めとする当技術分野で公知の1種以上の追加成分の存在下で実施し得る。一般に、反応中に反応生成水を除去する必要はない。
【0032】
反応温度及び時間は当業者が適宜決定し得る事項である。ただし、一般に、約25〜約35℃の初期温度が適しており、反応プロフィールの発熱部分後には約40〜約50℃に加熱する。反応をモニター又は停止する方法に別段制限はない。反応の進行に伴い、ポリ(アリーレンエーテル)生成物の固有粘度の増大をインライン粘度計で連続的に追ってもよい。目標固有粘度に達した時点で酸素の添加を止めることで反応を停止することができる。その他の適当な反応停止法には、酢酸のような鉱酸又は有機酸の添加、或いは以下で詳しく説明する金属イオン封鎖剤の添加がある。
【0033】
ポリ(アリーレンエーテル)の製造を実施するために用いる装置に別段制限はない。反応は回分法、半回分法又は連続法で実施し得る。反応の様々な時点で所定量のフェノールが添加されるようにプログラム化された添加方式を用いてもよい。単一の攪拌槽型反応器、直列した2以上の連続攪拌槽型反応器、気泡塔反応器及びカラム型反応器を始めとする様々なタイプの反応器を重合に使用し得る。テトラメチルジフェノキノン(TMDQ)副生物の生成を最小限に抑え、狭い分子量分布及び短い反応時間を達成するには、半回分式反応器、直列した2以上の連続攪拌槽型反応器、又はプラグフロー気泡塔型反応器を使用するのが現在のところ好ましい。
【0034】
本発明方法は、さらに、金属イオン封鎖剤水溶液を用いて銅触媒を回収する段階を含む。金属錯体触媒から触媒金属を回収するのに適した技術には、本願出願人に譲渡された米国特許第3838102号(Bennett他)、同第3951917号(Floryan他)及び同第4039510号(Cooper他)に記載されたものがある。これらの技術は、1種以上の金属イオン封鎖剤を添加して触媒金属の錯体を形成し、ポリ(アリーレンエーテル)生成物からの分離を促すことからなる。ポリ(アリーレンエーテル)生成物から触媒金属を除去する好ましい方法は、本願出願人に譲渡された2000年7月14日出願の係属中の米国特許出願第09/616737号[ゼネラル・エレクトリック社整理番号8CN−8814]に記載されている。この方法では、錯化剤で何度も濯ぎを行う必要はなく、重合混合物を錯化剤と混合し、多相混合物を液/液遠心分離することで重合混合物から触媒を除去する。次いで水をポリマー相に添加し、次の液/液遠心分離段階を行う。一般に、適当な金属イオン封鎖剤には、クエン酸、酒石酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン二コハク酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸などの多官能性カルボン酸含有化合物がある。これらの金属イオン封鎖剤は遊離酸として使用してもよいし、或いは例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属又は含窒素陽イオンの塩として使用してもよい。好ましい金属イオン封鎖剤には、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸及びその塩がある。金属イオン封鎖剤と触媒金属との適当なモル比は約1:1〜約5:1であり、約1.1:1〜約3:1が好ましく、約1:1.5〜約1:2.5がさらに好ましい。
【0035】
本発明方法は、さらに、沈殿によってポリ(アリーレンエーテル)を単離する段階を含む。ポリ(アリーレンエーテル)の沈殿は、上述の反応溶媒の適切な選択又は反応混合物への貧溶媒の添加によって誘起できる。適当な貧溶媒には、炭素原子数1〜約10の低級アルカノール、アセトン及びヘキサンがある。好ましい貧溶媒はメタノールである。貧溶媒は有機溶媒に対して一定範囲の濃度で使用できるが、最適濃度は有機溶媒と貧溶媒の種類及びポリ(アリーレンエーテル)生成物の濃度と固有粘度に依存する。有機溶媒がトルエンで、貧溶媒がメタノールのとき、約50:50〜約80:20のトルエン:メタノール重量比が適しており、約60:40〜約70:30の比が好ましく、約63:37〜約67:33の比がさらに好ましいことが判明した。上記の好ましい比及びさらに好ましい比は、糸状粉末や過度の粉末微粒子を生じることなく、単離ポリ(アリーレンエーテル)樹脂について望ましい粉末形態を生ずるのに役立つ。
【0036】
本発明方法は、任意には、貧溶媒の添加に先立って反応混合物を予備濃縮する段階を含んでいてもよい。低固有粘度ポリ(アリーレンエーテル)と同じ程度まで予備濃縮することはできないが、例えばポリ(アリーレンエーテル)約15重量%の予備濃縮が可能である。適当であればどのような予備濃縮法を用いてもよい。予備濃縮は、例えば、(熱交換器で沸騰が起こらないように)1気圧よりも若干高い圧力で溶液をその常圧沸点以上に予熱し、次いで溶液を低い圧力及び温度にフラッシュしてトルエンの大部分を蒸発させることによって実施し得るが、蒸発に要する熱は熱交換器内での溶液の顕熱として伝達された熱によって供給される。
【0037】
本発明方法は、さらに、ポリ(アリーレンエーテル)生成物の官能化を含んでいてもよい。例えば、ポリ(アリーレンエーテル)を公知の方法で官能化して、1以上のアリーレン環に−SOH、−SOM、−SO、−SONHR、−SON(R、−COR、−CONHR及び−CON(R(式中、Rは独立に炭素原子数1〜4であるアルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基であり、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、NH 、アルキル置換基の炭素原子数が1〜4である第一アンモニウムイオン、各アルキル置換基の炭素原子数が独立に1〜4である第二アンモニウムイオン、各アルキル置換基の炭素原子数が独立に1〜4である第三アンモニウムイオン、又は各アルキル置換基の炭素原子数が独立に1〜4である第四アンモニウムイオンである。)からなる追加の置換基を生じさせてもよい。かかる官能化ポリ(アリーレンエーテル)及びその製造技術は、例えば、米国特許第5348569号(Bikson他)に記載されている。
【0038】
本発明方法は、固有粘度(25℃のクロロホルム中で測定)が約0.8dL/gを超えるポリ(アリーレンエーテル)の製造を可能にする。別法として、最終用途に応じて、本発明方法は約1.0dL/g超、約1.2dL/g超、約1.4dL/g超又は約1.6dL/g超の固有粘度を有するポリ(アリーレンエーテル)を製造できる。本発明方法は、固有粘度が目標固有粘度の0.2dL/g以内、好ましくは0.1dL/g以内のポリ(アリーレンエーテル)の再現性のある合成を可能にする。本発明方法は、さらに、銅含有量が約50ppm未満、さらに好ましくは約30ppm未満、さらに一段と好ましくは約15ppm未満のポリ(アリーレンエーテル)の合成を可能にする。本発明方法は、また、揮発分が約0.5重量%未満のポリ(アリーレンエーテル)の合成も可能にする。本発明方法では、多分散度が通例約5〜約15のポリ(アリーレンエーテル)を生ずる。
【0039】
本発明には、上述の方法で製造したポリ(アリーレンエーテル)からなる製品も包含される。高固有粘度ポリ(アリーレンエーテル)の好ましい最終用途は、ガス分離用の非対称中空糸膜の製造である。様々な固有粘度のポリ(フェニレンエーテル)樹脂から非対称中空糸膜を製造する方法は、例えば、J.Smid他,Journal of Membrane Science,第64巻121〜129頁(1991)、欧州特許第298531号(Albers他)及び米国特許第5348569号(Bikson他)に記載されている。本発明方法で製造したポリ(アリーレンエーテル)は、例えば、繊維、フィルム及びシートの製造にも適している。
【0040】
本明細書中で引用した特許その他の文献の開示内容は、すべて援用によって本明細書に取り込まれる。
【0041】
以下の非限定的な実施例で本発明をさらに例示する。
【0042】
実施例1
この実施例は高固有粘度ポリ(アリーレンエーテル)の製造手順を紹介するもので、幾つかの実験の結果に基づいている。反応容器中で2,6−キシレノール(200kg)をトルエン(23660kg)に溶解する。キシレノール溶液に、48重量%HBr水溶液中の臭化第一銅(銅6.5重量%を含む溶液105kg)、N,N’−ジブチルエチレンジアミン(DBEDA、約25〜28重量%トルエン溶液125kg)、ジメチルブチルジアミン(DMBA、237kg)及びジ−t−ブチルアミン(DBA、80kg)を添加する。2,6−キシレノールを45分間連続的に添加し、酸素を約175標準立方メートル/時(Nm/hr)の速度で添加しながら、半回分プロセスで反応を行う。反応温度は、最初は約30℃であり、反応発熱後に約45℃に上げる。約100〜120分後にインライン粘度計表示が1.65dL/gに達したとき、反応の終点に達した。この時点で、40重量%ニトリロ酸酢酸(NTA)水溶液185リットルを添加し、次いで1000リットルの水を添加する。温度約65℃で2時間攪拌した後、溶液を液/液遠心分離機に通して水相とトルエン相を分離する。トルエン/メタノール重量比が約65:35となり、温度が約50℃になるように攪拌槽中のトルエン相にメタノールを添加することによって、高固有粘度ポリ(アリーレンエーテル)の沈殿を行う。沈殿物を濾別し、45:55トルエン/メタノール混液に再スラリー化し、固液抽出器で分離し、乾燥して、大きな硬質粒子のない軟質沈殿物を得る。残留銅含有量は概ね15ppm以下である。
【0043】
反応条件は表1にまとめて示す。
【0044】
比較例1
この比較例は通常の固有粘度ポリ(アリーレンエーテル)の製造を説明するもので、幾つかの実験の結果に基づいている。実施例1の一般手順に従ったが、具体的な反応条件は表1に示す通りに代えた。生成物は0.46dL/gの固有粘度を有する。
【0045】
【表1】
Figure 2004506078
【0046】
実施例2〜4
銅触媒の濃度だけを変えて、実施例1の一般手順に従って3通りの反応を実施した。各反応では、総トルエン量3070g、総2,6−キシレノール量350g(最初に2,6−キシレノール35gを添加)、ジメチルブチルアミン60g、塩化ジメチルジデシルアンモニウムの50重量%トルエンPTA溶液1.4g、及びジ−n−ブチルアミン3.5gを使用した。反応は実施例1の時間及び温度を用いて行った。48重量%HBr水溶液中の6.5重量%臭化第一銅触媒の量は、実施例2では12グラム、実施例3では15.6グラム、実施例4では24グラムであった。ポリ(アリーレンエーテル)生成物の固有粘度を表2に示すが、これは触媒量の増加(すなわち、触媒/フェノール比の増加)が固有粘度の増大に関連することを示している。
【0047】
【表2】
Figure 2004506078
【0048】
実施例5及び6
生成物の固有粘度がそれ以上増大しなくなるまで反応時間を延長するように実施例1の一般手順を変更して、原料2,6−キシレノール中の連鎖停止剤含有量が生成物の固有粘度に及ぼす影響を調べた。2,6−キシレノールが合計0.071重量%の連鎖停止化合物(0.062重量%のp−クレゾール及び0.009重量%の2,4−キシレノールと判明)を含んでいると、延長反応時間で固有粘度1.80dL/gのポリ(アリーレンエーテル)が得られた。これに対して、連鎖停止剤含有量を原料2,6−キシレノールの0.035重量%に制限すると、延長反応時間で固有粘度2.10dL/gのポリ(アリーレンエーテル)が得られた。この実施例は、最高固有粘度の生成物を得るには、連鎖停止剤含有量の低いフェノールの使用が重要であることを示している。
【0049】
以上、好ましい実施形態について例示し説明してきたが、本発明の要旨及び技術的範囲から逸脱せずに様々な修正及び置換が可能である。従って、限定のためでなく例示を目的として本発明を説明してきたものと理解すべきである。

Claims (35)

  1. ポリ(アリーレンエーテル)樹脂の製造方法であって、
    触媒金属を含む金属錯体触媒の存在下で酸素を下記の式のフェノールと反応させてポリ(アリーレンエーテル)を生成させる段階であって、上記反応が有機溶媒中で実施され、フェノールの濃度がフェノールと溶媒の合計量の約5〜約15重量%であり、触媒金属とフェノールとのモル比が約1:100〜約1:200である段階、
    Figure 2004506078
    (式中、Xは水素、塩素、臭素及びヨウ素からなる群から選択され、Qは水素、炭素原子数1〜約8の炭化水素基、ハロゲン原子とフェノール核との間に2以上の炭素原子を有する炭素原子数2〜約8のハロ炭化水素基、炭素原子数1〜約8の炭化水素オキシ基、及びハロゲン原子とフェノール核との間に2以上の炭素原子を有する炭素原子数1〜約8のハロ炭化水素オキシ基からなる群から選択される一価置換基であり、Q’、Q”及びQ’’’は、Q、Q’、Q”及びQ’’’がいずれも第三α炭素原子を含まないことを条件として、Qと同じ群及びハロゲンから独立に選択される。)
    金属イオン封鎖剤水溶液を用いて触媒金属を回収する段階、及び
    沈殿によって、25℃のクロロホルム中で測定して約0.8dL/gを超える固有粘度を有するポリ(アリーレンエーテル)を単離する段階
    を含んでなる方法。
  2. 前記フェノールが、2,6−ジメチルフェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2−メチル−6−アリルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−ジブチルフェノール及び2−メチル−6−プロピルフェノールからなる群から選択される1種以上のフェノールからなる、請求項1記載の方法。
  3. 前記フェノール中の夾雑連鎖停止剤の総含有量がフェノールの総重量を基準として約0.06重量%未満である、請求項1記載の方法。
  4. 前記フェノール中の夾雑連鎖停止剤の総含有量がフェノールの総重量を基準として約0.04重量%未満である、請求項1記載の方法。
  5. 触媒金属とフェノールとのモル比が約1:100〜約1:180である、請求項1記載の方法。
  6. 前記金属錯体触媒が、銅からなる触媒金属を含む、請求項1記載の方法。
  7. 前記金属錯体触媒がさらに次の式IIの第二アルキレンジアミン配位子を含む、請求項1記載の方法。
    −NH−R−NH−R      II
    式中、Rは2又は3個の脂肪族炭素原子が上記2つのジアミン窒素原子間の最短結合を形成する置換又は非置換二価基であり、R及びRは独立にイソプロピル基又は炭素原子数4〜8のα−第三アルキル基である。
  8. 前記第二アルキレンジアミン配位子がN,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−エチレンジアミンからなる、請求項7記載の方法。
  9. 銅と全N,N’−ジ−tert−ブチル−1,2−エチレンジアミンとのモル比が約1:1.5〜約1:2である、請求項8記載の方法。
  10. 金属錯体触媒がさらに次の式IIIの第二モノアミンを含む、請求項7記載の方法。
    −NH−R           III
    式中、R及びRは独立に炭素原子数1〜12のアルキルである。
  11. 前記第二モノアミンがジ−n−ブチルアミンからなる、請求項10記載の方法。
  12. 全銅と全ジ−N−ブチルアミンとのモル比が約1:4〜約1:7である、請求項11記載の方法。
  13. 前記金属錯体触媒がさらに第三モノアミンを含む、請求項7記載の方法。
  14. 前記第三モノアミンがジメチルブチルアミンからなる、請求項13記載の方法。
  15. 前記有機溶媒がベンゼン、トルエン及びキシレンからなる群から選択される1種以上の溶媒からなる、請求項1記載の方法。
  16. 前記有機溶媒がトルエンからなる、請求項15記載の方法。
  17. 前記金属イオン封鎖剤水溶液がニトリロ三酢酸又はエチレンジアミン四酢酸を含む、請求項1記載の方法。
  18. 前記金属イオン封鎖剤水溶液がニトリロ三酢酸を含む、請求項17記載の方法。
  19. 前記金属イオン封鎖剤水溶液中のニトリロ三酢酸と触媒金属とのモル比が約1.1:1〜約3:1である、請求項18記載の方法。
  20. さらに、沈殿による単離に先立ってポリ(アリーレンエーテル)を予備濃縮することを含む、請求項1記載の方法。
  21. ポリ(アリーレンエーテル)の沈殿に貧溶媒を使用する、請求項1記載の方法。
  22. 前記貧溶媒が、炭素原子数1〜10の低級アルカノール、アセトン及びヘキサンからなる群から選択される1種以上の化合物からなる、請求項21記載の方法。
  23. 前記貧溶媒がメタノールからなる、請求項22記載の方法。
  24. 前記沈殿段階で、重量比約45:55〜約65:35のトルエンとメタノールを使用する、請求項23記載の方法。
  25. さらに、ポリ(アリーレンエーテル)樹脂を官能化して、−SOH、−SOM、−SO、−SONHR、−SON(R、−COR、−CO、−CONHR及び−CON(R(式中、Rは独立に炭素原子数1〜4のアルキル又は炭素原子数6〜10のアリールであり、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、NH 、アルキル置換基の炭素原子数が1〜4である第一アンモニウムイオン、各アルキル置換基の炭素原子数が独立に1〜4である第二アンモニウムイオン、各アルキル置換基の炭素原子数が独立に1〜4である第三アンモニウムイオン、又は各アルキル置換基の炭素原子数が独立に1〜4である第四アンモニウムイオンである。)からなる群から選択される1種以上の官能基を導入することを含む、請求項1記載の方法。
  26. 前記ポリ(アリーレンエーテル)が25℃のクロロホルム中で測定して約1.0dL/gを超える固有粘度を有する、請求項1記載の方法。
  27. 前記ポリ(アリーレンエーテル)が25℃のクロロホルム中で測定して約1.2dL/gを超える固有粘度を有する、請求項1記載の方法。
  28. 前記ポリ(アリーレンエーテル)が25℃のクロロホルム中で測定して約1.4dL/gを超える固有粘度を有する、請求項1記載の方法。
  29. 前記ポリ(アリーレンエーテル)が25℃のクロロホルム中で測定して約1.6dL/gを超える固有粘度を有する、請求項1記載の方法。
  30. 前記ポリ(アリーレンエーテル)の銅含有量が約50ppm未満である、請求項1記載の方法。
  31. 金属錯体触媒存在下での酸素とフェノールとの反応が、半回分式反応器、直列した2以上の連続攪拌反応器を有する反応器、及びプラグフロー気泡塔型反応器からなる群から選択される反応器内で実施される、請求項1記載の方法。
  32. 請求項1記載の方法で製造したポリ(アリーレンエーテル)。
  33. 請求項1記載の方法で製造したポリ(アリーレンエーテル)からなる製品。
  34. 請求項1記載の方法で製造したポリ(アリーレンエーテル)からなるフィルム又はメンブラン。
  35. 請求項1記載の方法で製造したポリ(アリーレンエーテル)からなる非対称中空糸。
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