JP6037764B2 - メチルフェノール組成物及びポリフェニレンエーテルの製造方法 - Google Patents
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〔1〕
2,6−ジメチルフェノール及び/又は2,3,6−トリメチルフェノールを含むメチルフェノール組成物中の水の含有量を、下記方法i)又はii)により、重量基準で10〜700ppmに調整する工程と、
方法i) 2,6−ジメチルフェノール及び/又は2,3,6−トリメチルフェノールを製造設備系外の移動タンクに抜出す際に所定量の水を添加する方法
方法ii)抜出した2,3−ジメチルフェノール及び/又は2,3,6−トリメチルフェノールを大気中で自然吸湿させる方法
前記メチルフェノール組成物を溶解させる溶解工程と、
前記メチルフェノール組成物を、触媒と酸素含有ガスを用いて酸化重合させる酸化重合工程とを有する、ポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔2〕
前記水の含有量を重量基準で15〜500ppmに調整する、〔1〕に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔3〕
前記触媒が、銅化合物、ハロゲン化合物、及び式(1)で表されるジアミン化合物を含む、〔1〕又は〔2〕に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔4〕
前記触媒が、3級モノアミン化合物、及び2級モノアミン化合物からなる群より選択される少なくとも一種をさらに含む、〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
本実施形態のメチルフェノール組成物は、水の含有量が重量基準で10〜700ppmであり、2,6−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、又は2,6−ジメチルフェノール及び2,3,6−トリメチルフェノールを含む。本実施形態のメチルフェノール組成物はポリフェニレンエーテルの製造に用いられるモノマーとして有用である。本実施形態のメチルフェノール組成物であれば、固体状の2,6−ジメチルフェノール及び/又は2,3,6−トリメチルフェノールを加熱溶解や溶剤溶解する際の速度が速く、ポリフェニレンエーテルの生産効率が高くなる。また、固体状の2,6−ジメチルフェノール及び/又は2,3,6−トリメチルフェノールを加熱溶解する際のモノマーの着色、及び重合後のポリフェニレンエーテルの着色を抑えることも可能となる。
メチルフェノール組成物中の水含有量は、重量基準で700ppm以下であり、好ましくは500ppm以下であり、より好ましくは400ppm以下である。上限が上記範囲であることにより、得られるポリフェニレンエーテルの着色をより防止できる傾向にある。また、水含有量を700ppm以下にすることで、固体状のメチルフェノール組成物を溶解させるために加熱した場合でも、得られるポリフェニレンエーテルの色調が悪化しない傾向にある。メチルフェノール組成物が水を含有しない場合に、長時間加熱して溶解させても、モノマーの色調は悪化するものの、ポリフェニレンエーテルの色調悪化は見られなかった。従って、ポリフェニレンエーテルの色調を良好にするために調整すべき含水量には上限値のみが存在すると特定した。
本実施形態のポリフェニレンエーテルの製造方法により製造されるポリフェニレンエーテルについて以下に説明する。製造されるポリフェニレンエーテルは、下記式(2)で表される繰返し単位構造からなるホモ重合体及び/又は共重合体である。
ポリフェニレンエーテル0.5gを、クロロホルムで溶解し1g/dLにしたクロロホルム溶液を、動粘度測定用恒温槽(吉田化学器械社製、製品名 VB−M6P)を用いて30℃で測定した還元粘度は、0.15〜1.0dL/gの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.20〜0.85dL/gの範囲であり、さらに好ましくは0.25〜0.70dL/gの範囲である。還元粘度が0.15dL/g以上であることにより、より優れた機械的物性が発現できる傾向にある。また、還元粘度が1.0dL/g以下であることにより、重合時の溶液粘度が高くなりすぎず、重合槽の周辺機器の能力を適切に制御でき、後処理が容易であり、加工性も良好となる傾向にある。
ポリフェニレンエーテルの分子量に関わる情報は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」ともいう。)測定装置を用いた測定により得られる。具体的なGPCの測定は、昭和電工(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィーSystem21(カラム:昭和電工(株)製K−805Lを2本直列、カラム温度:40℃、溶媒:クロロホルム、溶媒流量:1.0mL/min、サンプル濃度:ポリフェニレンエーテルの1g/Lクロロホルム溶液)を用いて、標準ポリスチレン(標準ポリスチレンの分子量は、3,650,000、2,170,000、1,090,000、681,000、204,000、52,000、30,200、13,800、3,360、1,300、550)の検量線を作成して、行なう。検出部のUVの波長は、標準ポリスチレンの場合は254nm、ポリフェニレンエーテルの場合は283nmを、それぞれ選択できる。分子量分布を示す指標として、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)で表される分散度を使用する。この分散度は、値が小さいほど分子量分布が狭いことを示し、1が最小値である。
ポリフェニレンエーテルは、残留金属触媒量が1.0ppm未満であることが好ましく、0.8ppm未満であることがより好ましく、0.6ppm未満であることがさらに好ましく、0.4ppm未満であることがさらにより好ましく、0.2ppm未満であることがよりさらに好ましい。ここで、残留金属触媒量とは、ポリフェニレンエーテル自体の純度の指標である。残留金属触媒量が1.0ppm未満であることにより、高純度のポリフェニレンエーテルとなり、さらに、熱履歴後の黄色味をより抑制できる傾向にある。なお、ポリフェニレンエーテルの残留金属触媒量は、原子吸光分光光度計(株式会社島津製作所社製、製品名 AA−6650)により測定することができる。
本実施形態のメチルフェノール組成物を原料としたポリフェニレンエーテルは、色調の良好なものとなる。色調は、実施例に記載のカラーインデックスの測定方法により確認することができる。
本実施形態のポリフェニレンエーテルの製造方法は、
前記メチルフェノール組成物を溶解させる溶解工程と、
前記メチルフェノール組成物を、触媒と酸素含有ガスを用いて酸化重合させる酸化重合工程とを有する。
上記式(2)により表されるポリフェニレンエーテルは、上記のメチルフェノール組成物を重合することにより製造できる。特に、安価であり入手が容易であるため、2,6−ジメチルフェノールを含むメチルフェノール組成物を用いることが好ましい。また、上記のメチルフェノール組成物の他、下記式(3)で表される二価のフェノール化合物をさらに用いてもよい。
溶解工程では、上記メチルフェノール組成物を溶解させる。溶解方法としては、一般的に重合前に行なわれる方法であれば特に限定されないが、具体的には、重合で使用するポリフェニレンエーテルの良溶媒に溶解する方法(溶解法1)、ジメチルフェノール組成物固体を加熱溶解する方法(溶解法2)が挙げられる。上記メチルフェノール組成物を用いることにより、溶剤溶解、加熱溶解の時間が短くなり、ポリフェニレンエーテルの生産効率が向上する。
酸化重合工程では、前記溶解したメチルフェノール組成物を、触媒と酸素含有ガスを用いて酸化重合させる。以下、沈殿析出重合及び溶液重合について説明する。
ポリフェニレンエーテルの製造工程において、沈殿析出重合を行う場合、酸化重合工程は、下記の重合初期、重合中期、重合後期の各段階に分けられる。なお、下記各段階では、良溶媒量、貧溶媒量、モノマー種、モノマー濃度によって、析出を呈するまでの時間、スラリーが安定化するまでの時間が異なってくる。
重合初期:酸素含有ガス導入開始から、析出を観察し始めるまでの期間。
重合中期:析出開始から、スラリーが安定化するまでの期間。
重合後期:スラリーが安定化し、重合が完結するまでの期間。
ポリフェニレンエーテルを製造する際、ポリフェニレンエーテルが重合中及び重合終結時に、重合に用いる良溶媒に溶解した状態で得られる重合法を溶液重合という。重合の進行に伴い、ポリフェニレンエーテルが析出する場合においては、重合初期又は重合途中に反応系中の温度を上昇させる、使用するモノマーの総量に対する良溶媒量を増大させる、モノマーを重合途中に添加する、析出しない重合溶媒を選択する等の処理を施すことにより、溶液状態での重合を完結することができる。
酸化重合工程において用いるポリフェニレンエーテルの良溶媒としては、特に限定されないが、具体的には、ベンゼン、トルエン、及びキシレンからなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましい。
ポリフェニレンエーテルの重合溶液に添加しうる貧溶媒は、ポリフェニレンエーテルを全く溶解しないか、わずかに溶解できる溶媒である。貧溶媒の具体例としては、特に限定されないが、具体的には、ケトン類、アルコール類、水を挙げることができる。好ましくは、炭素数1〜10のアルコールである。このような貧溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、
ペンタノール、ヘキサノール、エチレングリコール、アセトン、メチルエチルケトン、水が挙げられる。このなかでも、より好ましい貧溶媒はメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、水である。これらの貧溶媒は単独で用いても、2種以上を組み合わせてもよい。
ポリフェニレンエーテルの重合反応系には、一般的にポリフェニレンエーテルの製造に用いられる公知の触媒系を添加してもよい。触媒としては、例えば、酸化還元能を有する遷移金属イオンと、この金属イオンと錯形成可能なアミン化合物からなるものが挙げられる。具体的には、銅化合物とアミンとからなる触媒系、マンガン化合物とアミンとからなる触媒系、コバルト化合物とアミンとからなる触媒系等が挙げられる。ポリフェニレンエーテルの重合反応は、若干のアルカリ性条件下で効率良く進行するため、ここに若干のアルカリ若しくはさらなるアミンを加えてもよい。
先ず、実施例及び比較例に適用した、物性及び特性等の測定方法を下記に示す。
JIS K 0113に基づきカールフィッシャー水分計により、メチルフェノール組成物の水含有量を測定した。
実施例及び比較例で得られたポリフェニレンエーテルをクロロホルムに溶解して、ポリフェニレンエーテル濃度0.05g/mLのクロロホルム溶液を調製した。セル長1cmの石英セルに、ポリフェニレンエーテルの溶解に用いたものと同一のクロロホルムを入れ、紫外線(波長480nm)により純クロロホルムの吸光度を測定し、吸光度0とした。同様のセルに上記調製したポリフェニレンエーテルのクロロホルム溶液を入れ、480nmでの吸光度を測定した。ポリフェニレンエーテルのクロロホルム溶液の吸光度から純クロロホルムの吸光度を減じ、ポリフェニレンエーテルのクロロホルム溶液中のポリフェニレンエーテル濃度で除した値をポリフェニレンエーテルのカラーインデックス値とした。
2,6−ジメチルフェノール(旭化成プラスチックスシンガポール社製、製品名 2,6−キシレノール)製造設備の製品タンクより、18L缶(JIS Z162−1995)に2,6−ジメチルフェノールを抜出した。抜出した2,6−ジメチルフェノールに水を添加せず、18L缶内に乾燥窒素ガスを流した状態で、室温まで冷却し比較例1のメチルフェノール組成物の固体を得た。抜出後の水含有量を測定すると、8ppmであった。
2,3,6−トリメチルフェノール(本州化学工業株式会社製、製品名 2,3,6−トリメチルフェノール)の18L缶を、18L缶ヒーターに挿入し、気相部に乾燥窒素をパージし、温度を100℃に設定した。溶解後の水含有量を測定すると、7ppmであった。水含有量7ppmの2,3,6−トリメチルフェノール溶解物を、気相部に乾燥窒素をパージしながら室温まで冷却し、比較例2のメチルフェノール組成物を得た。
2,6−ジメチルフェノール(旭化成プラスチックスシンガポール社製、製品名 2,6−キシレノール)製造設備の製品タンクより、18リットルL缶(JIS Z162−1995)に2,6−ジメチルフェノールを抜出した。抜出した2,6−ジメチルフェノールに水を添加し、水含有量が17ppmになるように調整した。水分調整後、18L缶内に乾燥窒素ガスを流した状態で、室温まで冷却し実施例1のメチルフェノール組成物の固体を得た。
水含有量が25ppmになるように調整したこと以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例2のメチルフェノール組成物の固体を得た。
〔実施例3〕
水含有量が195ppmになるように調整したこと以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例3のメチルフェノール組成物の固体を得た。
水含有量が255ppmになるように調整したこと以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例4のメチルフェノール組成物の固体を得た。
水含有量が348ppmになるように調整したこと以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例5のメチルフェノール組成物の固体を得た。
水含有量が442ppmになるように調整したこと以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例6のメチルフェノール組成物の固体を得た。
水含有量が620ppmになるように調整したこと以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例7のメチルフェノール組成物の固体を得た。
抜出した2,6−ジメチルフェノールに水を添加せず、大気開放のまま、室温まで冷却し、固化させたこと以外は比較例1と同様の操作を行い、比較例3のメチルフェノール組成物の固体を得た。得られたメチルフェノール組成物を100℃に加熱し、再溶解させ、水含有率を測定したところ、772ppmであった。
2,3,6−トリメチルフェノール(本州化学工業株式会社製、製品名 2,3,6−トリメチルフェノール)の18L缶を、18L缶ヒーターに挿入し、気相部に乾燥窒素をパージし、温度を100℃に設定した。溶解した2,3,6−トリメチルフェノールに水を添加し、水含有量が17ppmになるように調整した。水分率17ppmの2,3,6−トリメチルフェノールと実施例1にて水分量が17ppmになるように調整した2,6−ジメチルフェノールを溶解状態で混合した。この時の混合比は、2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリメチルフェノール=75/25(wt/wt)とした。該混合物の気相部に乾燥窒素をパージしながら、室温まで冷却し、実施例8のメチルフェノール組成物の固体を得た。
2,3,6−トリメチルフェノールの水含有量が25ppmになるように調整し、実施例2の2,6−ジメチルフェノールを混合した以外は実施例8と同様の操作を行い、実施例9のメチルフェノール組成物の固体を得た。
2,3,6−トリメチルフェノールの水含有量が195ppmになるように調整し、実施例3の2,6−ジメチルフェノールを混合した以外は実施例8と同様の操作を行い、実施例10のメチルフェノール組成物の固体を得た。
2,3,6−トリメチルフェノールの水含有量が255ppmになるように調整し、実施例4の2,6−ジメチルフェノールを混合した以外は実施例8と同様の操作を行い、実施例11のメチルフェノール組成物の固体を得た。
2,3,6−トリメチルフェノールの水含有量が348ppmになるように調整し、実施例5の2,6−ジメチルフェノールを混合した以外は実施例8と同様の操作を行い、実施例12のメチルフェノール組成物の固体を得た。
2,3,6−トリメチルフェノールの水含有量が442ppmになるように調整し、実施例6の2,6−ジメチルフェノールを混合した以外は実施例8と同様の操作を行い、実施例13のメチルフェノール組成物の固体を得た。
2,3,6−トリメチルフェノールの水含有量が620ppmになるように調整し、実施例7の2,6−ジメチルフェノールを混合した以外は実施例8と同様の操作を行い、実施例14のメチルフェノール組成物の固体を得た。
比較例1の水含有量が8ppmである2,6−ジメチルフェノール溶解品と、比較例2の水含有量が7ppmである2,3,6−トリメチルフェノール溶解品とを、2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリメチルフェノールの重量比が75/25(wt/wt)となるように混合した。該混合物を大気開放のまま、室温まで冷却し、固化させ、比較例4のメチルフェノール組成物の固体を得た。得られたメチルフェノール組成物を100℃に加熱し、再溶解させ、水含有率を測定したところ、778ppmであった。
固体のメチルフェノール組成物を重合で使用する際には、再度溶解する必要がある。溶解方法としては、以下に詳述するように、固体のメチルフェノール組成物を重合で使用するポリフェニレンエーテルの良溶媒に溶解する方法(溶解法1)、固体のメチルフェノール組成物を加熱溶解する方法(溶解法2)が挙げられる。本実施例では、この2種の方法により完全に溶解するまでの溶解時間を測定した。
メチルフェノール組成物の塊より一辺が10mm程度の立方体を切り出し約1000g計量した。これに計量したメチルフェノール組成物と同量のトルエンを加え、室温(25℃)下で撹拌した。撹拌翼は直径60mm、翼高さ8mmの6枚タービン翼を用い、回転数600rpmで溶解した。目視でメチルフェノール組成物の固体がなくなるまでの溶解時間を測定した。
メチルフェノール組成物の入った18L缶を、18L缶ヒーターに挿入し、温度を100℃に設定した。18L缶内のメチルフェノール組成物の塊が見えなくなるまでの溶解時間を測定した。なお、測定した溶解時間はヒータースイッチを投入してからの時間であり、昇温時間も含んでいる。
重合槽底部に酸素含有ガス導入のためのスパージャー、撹拌タービン翼及びバッフルを備え、重合槽上部のベントガスラインに還流冷却器を備えた40Lのジャケット付き重合槽に、0.5L/minの流量で窒素ガスを吹き込みながら、4.57gの酸化第二銅、24.18gの47質量%臭化水素水溶液、11.00gのジ−t−ブチルエチレンジアミン、62.72gのジ−n−ブチルアミン、149.92gのブチルジメチルアミン、20.65kgのトルエン、及び3.12kgの溶解したメチルフェノール組成物(2,6−ジメチルフェノール)を入れ、均一溶液となり、かつ重合槽の内温が25℃になるまで撹拌した。
比較例1のメチルフェノール組成物を原料として、溶解法1と溶解法2による、溶解時間を測定した。また、溶解法2で溶解した比較例1のメチルフェノール組成物を用いて、上記製造例に示す方法で比較例5のポリフェニレンエーテル紛体を作製した。このポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを上記の方法にて測定した結果を表1に示す。
比較例2のメチルフェノール組成物を原料として、溶解法1と溶解法2による、溶解時間を測定した。また、溶解法2で溶解した比較例2のメチルフェノール組成物を用いて、上記製造例に示す方法で比較例6のポリフェニレンエーテル紛体を作製した。このポリフェニレンエーテルのカラーインデックスを上記の方法にて測定した。結果を表1に示す。
使用したメチルフェノール組成物を以下にしたこと以外は、比較例5と同様の操作を行い、実施例15〜21のポリフェニレンエーテルを得た。評価結果を表1に示す。
実施例15:実施例1のメチルフェノール組成物使用
実施例16:実施例2のメチルフェノール組成物使用
実施例17:実施例3のメチルフェノール組成物使用
実施例18:実施例4のメチルフェノール組成物使用
実施例19:実施例5のメチルフェノール組成物使用
実施例20:実施例6のメチルフェノール組成物使用
実施例 21:実施例7のメチルフェノール組成物使用
使用したメチルフェノール組成物を比較例3のメチルフェノール組成物としたこと以外は比較例5と同様の操作を行い、比較例7のポリフェニレンエーテルを得た。評価結果を表1に示す。
使用したメチルフェノール組成物を以下にしたこと以外は、比較例6と同様の操作を行い、実施例22〜28のポリフェニレンエーテルを得た。評価結果を表1に示す。
実施例22:実施例 8のメチルフェノール組成物使用
実施例23:実施例 9のメチルフェノール組成物使用
実施例24:実施例10のメチルフェノール組成物使用
実施例25:実施例11のメチルフェノール組成物使用
実施例26:実施例12のメチルフェノール組成物使用
実施例27:実施例13のメチルフェノール組成物使用
実施例28:実施例14のメチルフェノール組成物使用
使用したメチルフェノール組成物を比較例4のメチルフェノール組成物としたこと以外は比較例6と同様の操作を行い、比較例8のポリフェニレンエーテルを得た。評価結果を表1に示す。
2,3,6−TMP:2,3,6−トリメチルフェノール
2,3,6−TMP:2,3,6−トリメチルフェノール
Claims (4)
- 2,6−ジメチルフェノール及び/又は2,3,6−トリメチルフェノールを含むメチルフェノール組成物中の水の含有量を、下記方法i)又はii)により、重量基準で10〜700ppmに調整する工程と、
方法i) 2,6−ジメチルフェノール及び/又は2,3,6−トリメチルフェノールを製造設備系外の移動タンクに抜出す際に所定量の水を添加する方法
方法ii)抜出した2,3−ジメチルフェノール及び/又は2,3,6−トリメチルフェノールを大気中で自然吸湿させる方法
前記メチルフェノール組成物を溶解させる溶解工程と、
前記メチルフェノール組成物を、触媒と酸素含有ガスを用いて酸化重合させる酸化重合工程とを有する、ポリフェニレンエーテルの製造方法。 - 前記水の含有量を重量基準で15〜500ppmに調整する、請求項1に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
- 前記触媒が、銅化合物、ハロゲン化合物、及び式(1)で表されるジアミン化合物を含む、請求項1又は2に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
- 前記触媒が、3級モノアミン化合物、及び2級モノアミン化合物からなる群より選択される少なくとも一種をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
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