JPWO2002095407A1 - イムノアッセイ法 - Google Patents

イムノアッセイ法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2002095407A1
JPWO2002095407A1 JP2002591830A JP2002591830A JPWO2002095407A1 JP WO2002095407 A1 JPWO2002095407 A1 JP WO2002095407A1 JP 2002591830 A JP2002591830 A JP 2002591830A JP 2002591830 A JP2002591830 A JP 2002591830A JP WO2002095407 A1 JPWO2002095407 A1 JP WO2002095407A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insoluble
particles
antibody
carrier particles
substance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002591830A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3863493B2 (ja
Inventor
正明 櫻井
正明 櫻井
直樹 高梨
直樹 高梨
岡 昌則
昌則 岡
平田 稔
稔 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SRL, INC.
Original Assignee
SRL, INC.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SRL, INC. filed Critical SRL, INC.
Publication of JPWO2002095407A1 publication Critical patent/JPWO2002095407A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3863493B2 publication Critical patent/JP3863493B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/544Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals the carrier being organic
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54313Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals the carrier being characterised by its particulate form
    • G01N33/54326Magnetic particles
    • G01N33/54333Modification of conditions of immunological binding reaction, e.g. use of more than one type of particle, use of chemical agents to improve binding, choice of incubation time or application of magnetic field during binding reaction

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

不溶性磁性担体粒子を使用し、イムノアッセイを行う場合、感作不溶性磁性粒子の安定性とか調製の困難さなどの問題を避け、省力化や大量の数の検体を短時間で処理するのに適した方法を提供するもので、被検試料中の抗原性物質の測定に際して該抗原性物質に特異的な抗体を担持させた不溶性磁性担体粒子を用いるのではなく、該抗体等が実質的に吸着していない状態にある不溶性磁性担体粒子を用意し、測定試料たる該抗原性物質自体を不溶性磁性担体粒子に吸着させ、該吸着した抗原物質に特異的なラベル化抗体を反応させることにより、自動化に適した態様で効率的に被検試料中の抗原性物質を測定できる。

Description

技術分野
本発明は、生体試料などの流体中における抗原性物質を、磁性粒子を利用して免疫学的に測定する方法(イムノアッセイ法)に関する。
背景技術
近時、病院、検査センター等においては、人手不足、コスト削減、あるいは多量検体処理の要請等の点から、臨床検査等の諸検査の自動化、及び/又は測定時間の短縮化が図られてきた。このような自動化に適した方法として、不溶性磁性担体粒子を利用して抗原性物質を定性ないし定量する方法が注目されるに至っている。このような不溶性磁性担体粒子を利用する目的の一つは、アッセイ上避けられないB/F分離を、磁場作用を利用して簡便に行い得るようにしようというにある。
また、こうした不溶性磁性担体粒子を利用しての免疫化学分野においては、該磁性担体に測定しようとする抗原又は抗体と同一の抗原又は抗体を担持せしめておいた不溶性磁性粒子(感作不溶性磁性粒子)を使用することが行われてきた。当分野において公知のものとしては、例えば特開平06−160387号公報、特開平07−72155号公報に記載されているように、生体試料などの流体(被検試料)中における抗原性物質を測定する場合、該抗原性物質に特異的に結合する抗体もしくはそのフラグメントを予め担持させた不溶性磁性粒子を該被検試料と混合して、該不溶性磁性粒子に結合した該抗原性物質の程度を測定することにより、前記抗原性物質を検出又は定量するものである。
しかしながら、不溶性磁性粒子に予め抗体などを担持しておいて、アッセイに使用する場合には、その感作不溶性磁性粒子の安定性の問題が避けられず、どうしても試薬の使用期限、調製の困難さなどの問題が残る。また、感作不溶性磁性粒子は、長期保存するとどうしてもその懸濁液に沈殿が生じ易いという問題もある。
省力化や大量の数の検体を短時間で処理するために完全に自動化された臨床検査等の検査機器導入においては、アッセイ上、通常B/F分離のための洗浄処理が必要であるが、この工程を少しでも省いたり、簡潔に行うことは、測定の効率化・迅速化のためには避けられない命題である。また、こうした目的のため、最近では、不溶性磁性粒子を担体としたイムノアッセイ系の開発が試みられているが、それに使用する不溶性磁性粒子は洗浄工程により損失が避けられず、それに担持する貴重な抗体などを消耗させる原因ともなっている。このように磁性粒子を用いた臨床検査用の自動機器には、そのデメリットとして、比較的に多量の磁性粒子を使用しているため、通常の免疫測定法に比べて多量の抗体等が必要となる。また、洗浄回数が多いことによる粒子のロスが問題となっている。
発明の開示
本発明者は鋭意研究の結果、被検試料中の抗原性物質の測定に際して該抗原性物質に特異的な抗体を担持させた不溶性磁性担体粒子を用いるのではなく、該抗体等が実質的に吸着していない状態にある不溶性磁性担体粒子を用意し、測定試料たる該抗原性物質自体を不溶性磁性担体粒子に吸着させ、該吸着した抗原物質に特異的なラベル化抗体を反応させることにより、自動化に適した態様で効率的に被検試料中の抗原性物質を測定できることを見出して、本発明を完成した。
本発明のイムノアッセイ法は、より詳しくは、抗体等が実質的に吸着していない状態にある不溶性磁性担体粒子を用意して、次に被検試料中の抗原性物質を不溶性磁性担体粒子に吸着もしくは結合させ、該吸着された抗原性物質に特異的に反応するラベル化抗体を反応させて、不溶性磁性担体粒子上の抗原性物質を選択的に測定することを可能にしている。
本発明においては、定量性の確保を容易とする点からは、生体試料の濃度及び不溶性担体粒子懸濁液の緩衝液濃度などは、生体試料中の抗原性物質がその存在量に比例して不溶性担体粒子に吸着されるよう、測定項目の特性により条件を選ぶことが好ましい。
すなわち、本発明は、
〔1〕 不溶性担体粒子を使用するイムノアッセイ法であって、
(i)抗原および/又は抗体を実質的に吸着していない状態にある不溶性磁性担体粒子を使用し、
(ii)該不溶性磁性担体粒子に対して、被検試料中の抗原性物質を吸着もしくは結合させ、
(iii)該抗原性物質に特異的に反応するラベル化抗体であり且つ該不溶性担体粒子に固相化された抗原性物質には特異的に反応するが、ネイティブな状態で液相中に存在する抗原性物質には実質的に反応しない抗体を上記(ii)の処理により得られた該不溶性磁性担体粒子と反応させて、
(iv)該抗原性物質と反応したラベル化抗体の標識を指標に測定を行うことを特徴とするイムノアッセイ法;
〔2〕 被検試料中の抗原性物質を不溶性磁性担体粒子に吸着もしくは結合させた後、該被検試料を洗浄により除去することなく、抗原性物質に特異的に反応する抗体を反応させることを特徴とする上記〔1〕記載のイムノアッセイ法;
〔3〕 該ラベル化抗体を、被検試料中の抗原性物質を吸着もしくは結合させた不溶性磁性担体粒子と反応させた後、磁場の作用下該不溶性磁性担体粒子と未反応ラベル化抗体とを分離し、次に該抗原性物質と反応したラベル化抗体の標識を指標に測定を行うことを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕記載のイムノアッセイ法;
〔4〕 前記抗体がモノクローナル抗体であることを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれか一記載のイムノアッセイ法;
〔5〕 前記抗体がポリクローナル抗体であることを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれか一記載のイムノアッセイ法;
〔6〕 前記不溶性磁性担体粒子が、水性液体媒体に実質的に不溶性である微粒子であって且つ有機高分子物質相と磁性物質の相とからなる微粒子であることを特徴とする上記〔1〕〜〔5〕のいずれか一記載のイムノアッセイ法;
〔7〕 前記不溶性磁性担体粒子が、有機高分子物質からなる皮膜相と磁性物質からなる芯相とからなる微粒子であることを特徴とする上記〔1〕〜〔6〕のいずれか一記載のイムノアッセイ法;
〔8〕 前記不溶性磁性担体粒子が、平均粒径0.01〜20ミクロンの範囲のラテックス粒子で且つ磁性物質からなる核を有するものであることを特徴とする上記〔1〕〜〔7〕のいずれか一記載のイムノアッセイ法;
〔9〕 前記不溶性磁性担体粒子が、平均粒径0.1〜6ミクロンの範囲のラテックス粒子で且つ磁性物質からなる核を有するものであることを特徴とする上記〔1〕〜〔7〕のいずれか一記載のイムノアッセイ法;
〔10〕 該イムノアッセイが、磁性粒子用臨床検査用自動機器において、検体試料の分注から測定結果の取得までが自動化されて行うことのできることを特徴とする上記〔1〕〜〔9〕のいずれか一記載のイムノアッセイ法;及び
〔11〕 被検試料中の抗原性物質が、HbA1cであることを特徴とする上記〔1〕〜〔10〕のいずれか一記載のイムノアッセイ法を提供する。
本発明のその他の目的、特徴、優秀性及びその有する観点は、以下の記載より当業者にとっては明白であろう。しかしながら、以下の記載及び具体的な実施例等の記載を含めた本件明細書の記載は本発明の好ましい態様を示すものであり、説明のためにのみ示されているものであることを理解されたい。本明細書に開示した本発明の意図及び範囲内で、種々の変化及び/又は改変(あるいは修飾)をなすことは、以下の記載及び本明細書のその他の部分からの知識により、当業者には容易に明らかであろう。本明細書で引用されている全ての特許文献及び参考文献は、説明の目的で引用されているもので、それらは本明細書の一部としてその内容はここに含めて解釈されるべきものである。
発明を実施するための最良の形態
本発明では、ラベル化抗体、特にはラベル化モノクローナル抗体を液相中の抗原性物質と実質的に反応させることなく、不溶性磁性担体に吸着・固相化された抗原性物質と選択的に反応させることが可能である。従って、本発明の好ましい態様によれば、上記イムノアッセイ法において、被検試料中の抗原性物質を不溶性担体に吸着させた後、該被検試料を洗浄により除去することなく、前記抗原性物質に対するモノクローナル抗体を反応させることが可能である。
すなわち、本発明のより好ましい具体例においては、使用するモノクローナル抗体として、不溶性担体粒子に吸着された抗原とは反応するが、液相中の未吸着の抗原性物質とは実質的に反応しないものを選ぶことにより、未吸着成分による妨害作用を実質的に除外することが可能である。
(抗原性物質)
本発明のイムノアッセイ法により測定されるべき抗原性物質は、不溶性磁性担体への吸着(ないし結合)が可能で、且つ該抗原性物質に対応するポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体の少なくとも一方の作成ないし入手が可能である限り特に制限されないが、不溶性磁性担体への吸着の容易性の点からは、生体試料中に100μg/mL以上(更には1mg/mL以上)もしくは(総タンパク重量の)1%以上含まれる物質であることが好ましい。また、上記ポリクローナル抗体ないしモノクローナル抗体作成の容易性の点からは、上記抗原性物質は分子量10,000以上の物質(蛋白質等)であることが好ましい。
本発明のイムノアッセイ法により測定されるべき「抗原性物質」は、これに対応するポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体の少なくとも一方の作成ないし入手が可能なものであればよい。「抗原性物質」は、例えば蛋白質、ポリペプチド、遺伝子工学的に産生された組換え蛋白質など種々のものが挙げられるが、当該イムノアッセイ分野で公知のものであっても、新規なものであってもよい。代表的な抗原性物質としては、HbA1cが挙げられる。
(抗原性物質に特異的な抗体)
本発明において、「抗原性物質に特異的に反応する抗体」としては、ポリクローナル抗体および/又はモノクローナル抗体のいずれを用いることも可能であり、さらに天然型(intact)分子並びにそれらのフラグメント及び誘導体も表わしてよいものであり、F(ab’),Fab’及びFabといった抗体フラグメントを包含してよい。モノクローナル抗体を製造する好適な方法の例には、ハイブリドーマ法(G.Kohler and C.Milstein,Nature,256,pp.495−497(1975));Brodeur et al.,Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications,pp.51−63,Marcel Dekker,Inc.,New York(1987)が挙げられる他、抗体に関して以下の文献が挙げられる:J.J.Langone et al.(ed.),“Methods in Enzymology”,Vol.121(Immunochemical Techniques,Part I:Hybridoma Technology and Monoclonal Antibodies),Academic Press,New York(1986)あるいはそこで引用された文献(それらの中にある記載はそれを参照することにより本明細書の開示に含められる)。
好適には、モノクローナル抗体は、Koehler & Milstein(Nature,256,495−497,1975)らの報告した細胞融合法により得ることが出来る。この方法自体は常法であり、あらためて述べる必要はないが、この方法においては、目的とするモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞を効率よく選別する必要がある。大量検体処理が容易であることから、96穴プレートに所定の抗原を固相化させ、それにハイブリドーマ細胞の培養上清を反応させ、更に酵素標識抗マウスイムノグロブリンを反応させる、いわゆるELISA法(酵素免疫測定法)による選別が行われることが多い。この際、抗原は固相化されているため、抗原が固相化されている状態で抗体を反応させるアッセイ系を組む場合には、この選別法でよいが、ELISA法で選別して得たハイブリドーマ細胞の産生するモノクローナル抗体の中に、ラジオイムノアッセイ(RIA)のように、抗原と抗体とを液相中で反応させるアッセイ系では反応しないという抗体が存在する場合が、見受けられることがある。
このような現象自体は当分野においては公知ないし周知のことであるが、本発明のイムノアッセイ法においてこのようなモノクローナル抗体を用いることにより、液相中の抗原性物質の阻害を受けずに、不溶性担体粒子に固相化された抗原性物質と特異的に反応させることが可能となる。
代表的なモノクローナル抗体としては、例えば特許第2677753号に記載されたようなものが挙げられる。特に代表的なモノクローナル抗体としては、例えば特許第2677753号に記載された抗HbA1cモノクローナル抗体が挙げられる。
抗体としては通常IgGが用いられるが、ペプシン、パパインなどの消化酵素あるいはジチオスレイトール、メルカプトエタノールなどの還元剤を用いて、F(ab’),Fab’,Fabなどの低分子化したものを用いても良い。また、IgGだけでなくIgMあるいはこれをIgGと同様の処理で低分子化したフラグメントを用いても良い。認識エピトープの異なるモノクローナル抗体を2種類以上組み合わせても使用できる。
(抗体のラベル化)
本発明の抗体は、適当な標識でラベルされていることができる。
標識としては、酵素、酵素基質、酵素インヒビター、補欠分子類、補酵素、酵素前駆体、アポ酵素、蛍光物質、色素物質、化学ルミネッセンス化合物、発光物質、発色物質、磁気物質、金属粒子、例えば金コロイドなど、放射性物質などを挙げることができる。酵素としては、脱水素酵素、還元酵素、酸化酵素などの酸化還元酵素、例えばアミノ基、カルボキシル基、メチル基、アシル基、リン酸基などを転移するのを触媒する転移酵素、例えばエステル結合、グリコシド結合、エーテル結合、ペプチド結合などを加水分解する加水分解酵素、リアーゼ、イソメラーゼ、リガーゼなどを挙げることができる。酵素は複数の酵素を複合的に用いて検知に利用することもできる。
例えば酵素的サイクリングを利用することもできる。代表的な酵素標識としては、西洋ワサビペルオキシダーゼなどのペルオキシダーゼ、大腸菌β−D−ガラクトシダーゼなどのガラクトシダーゼ、マレエート・デヒドロゲナーゼ、グルコース−6−フォスフェート・デヒドロゲナーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコアミラーゼ、アセチルコリンエステラーゼ、カタラーゼ、ウシ小腸アルカリホスファターゼ、大腸菌アルカリホスファターゼなどのアルカリフォスファターゼなどが挙げられる。アルカリホスファターゼを用いた場合、4−メチルウンベリフェリルフォスフェートなどのウンベリフェロン誘導体、ニトロフェニルホスフェートなどのリン酸化フェノール誘導体、NADPを利用した酵素的サイクリング系、ルシフェリン誘導体、ジオキセタン誘導体などの基質を使用したりして、生ずる蛍光、発光などにより測定できる。ルシフェリン、ルシフェラーゼ系を利用したりすることもできる。カタラーゼを用いた場合、過酸化水素と反応して酸素を生成するので、その酸素を電極などで検知することもできる。電極としてはガラス電極、難溶性塩膜を用いるイオン電極、液膜型電極、高分子膜電極などであることもできる。酵素標識は、ビオチン標識体と酵素標識アビジン(ストレプトアビジン)に置き換えることも可能である。標識は、複数の異なった種類の標識を使用することもできる。こうした場合、複数の測定を連続的に、あるいは非連続的に、そして同時にあるいは別々に行うことを可能にすることもできる。
本発明においては、信号の形成に4−ヒドロキシフェニル酢酸、1,2−フェニレンジアミン、テトラメチルベンジジンなどと西洋ワサビ・ペルオキシダーゼ、ウンベリフェリルガラクトシド、ニトロフェニルガラクトシドなどとβ−D−ガラクトシダーゼ、グルコース−6−リン酸・デヒドロゲナーゼなどの酵素試薬の組合わせも利用でき、ヒドロキノン、ヒドロキシベンゾキノン、ヒドロキシアントラキノンなどのキノール化合物、リポ酸、グルタチオンなどのチオール化合物、フェノール誘導体、フェロセン誘導体などを酵素などの働きで形成しうるものが使用できる。蛍光物質あるいは化学ルミネッセンス化合物としては、フルオレセインイソチオシアネート、例えばローダミンBイソチオシアネート、テトラメチルローダミンイソチオシアネートなどのローダミン誘導体、ダンシルクロリド、ダンシルフルオリド、フルオレスカミン、例えばフィコシアニン、フィコエリスリンなどのフィコビリプロテイン、アクリジニウム塩、ルミフェリン、ルシフェラーゼ、エクォリンなどのルミノール、イミダゾール、シュウ酸エステル、例えば、ユーロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、サマリウム(Sm)などの希土類キレート化合物、7−アミノ−4−メチルクマリンなどのクマリン誘導体などが挙げられる。
抗体と標識の結合には、吸着などの物理的な手法、あるいは縮合剤などを用いたり、活性化されたものなどを用いた及び/又は間にスペーサー分子を化学結合で導入したりする化学的な方法、さらには相互の化学的な結合反応を利用した手法などにより行うことが出来る。標識するには、チオール基とマレイミド基の反応、ピリジルジスルフィド基とチオール基の反応、アミノ基とアルデヒド基の反応などを利用して行うことができ、公知の方法あるいは当該分野の当業者が容易になしうる方法、さらにはそれらを修飾した方法の中から適宜選択して適用できる。縮合剤としては、例えばホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソチオシアネート、N,N’−ポリメチレンビスヨードアセトアミド、N,N’−エチレンビスマレイミド、エチレングリコールビススクシニミジルスクシネート、ビスジアゾベンジジン、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、スクシンイミジル 3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)、N−スクシンイミジル 4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC)、N−スルホスクシンイミジル 4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、N−スクシンイミジル (4−ヨードアセチル)アミノベンゾエート、N−スクシンイミジル 4−(1−マレイミドフェニル)ブチレート、N−(ε−マレイミドカプロイルオキシ)コハク酸イミド(EMCS),イミノチオラン、S−アセチルメルカプトコハク酸無水物、メチル−3−(4’−ジチオピリジル)プロピオンイミデート、メチル−4−メルカプトブチリルイミデート、メチル−3−メルカプトプロピオンイミデート、N−スクシンイミジル−S−アセチルメルカプトアセテートなどが挙げられる。
(不溶性磁性担体粒子)
本発明で使用する不溶性磁性担体粒子は、好ましくは水性液体媒体に実質的に不溶性である微粒子であって且つ有機高分子物質相と磁性物質の相とからなる微粒子である。代表的な不溶性磁性担体粒子は、有機高分子物質からなる皮膜相と磁性物質からなる芯相とからなる微粒子である。該不溶性磁性担体粒子は、例えば、四三酸化鉄(Fe)、三二酸化鉄(γ−Fe)、各種フェライト、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、クロムなどの金属、コバルト、ニッケル、マンガンなどの合金からなる微粒子またはこれらの磁性粒子を内部に含んだラテックス、ゼラチン、リポソームなどである。好適には、該磁性物質の核を取り囲むラテックス皮膜から構成されるラテックス粒子が挙げられる。本来ラテックスとは、ゴムの木を傷付けたときに浸出する乳液のことであるが、本発明でいうラテックスとは、水性液中において不連続な微粒子が懸濁している懸濁液ないし乳濁液をいう。本発明で使用する不溶性磁性担体粒子は、該磁性粒子の核の表面を有機物等で表面処理した微粒子が好ましく用いられるが、これらに制限されるものではない。
こうしたラテックス粒子は、定量的にイムノアッセイを行う場合、通常は、粒子の大きさの均一性、表面状態の制御、内部構造の選択などが高度の次元で要求されるが、このような試薬向けの良好なラテックス粒子は、市販品の中から選択して用いることが可能である。上記粒子を構成するのに使用できる有機高分子物質としては、例えば、従来技術(特公昭58−11575号公報等)にいうところの有機高分子物質の微粒子のためのものなどが挙げられるが、これらに制限されるものではない。該有機高分子物質としては、例えば、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリカプラミド、ポリエチレンテレフタレートなどの疎水性重合体、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ(2−オキシエチルアクリレート)、ポリ(2−オキシエチルメタクリレート)、ポリ(2,3−ジオキシプロピルアクリレート)、ポリ(2,3−ジオキシプロピルメタクリレート)、ポリエチレングリコールメタクリレートなどの架橋した親水性重合体、またはそれぞれのモノマーの2−4種程度の共重合体などが挙げられる。ラテックスの材質は特に制限されないが、ポリスチレンラテックス等のスチレン系ラテックス、アクリル酸系ラテックス等が好ましく用いられる。表面の疎水性が強いラテックス(例えばポリスチレンラテックス)を用いることは、タンパク質ないしペプチドの吸着をスムーズにする上で好ましい。更には、種々の変性ラテックス(例えば、カルボン酸変性ラテックス)等を必要に応じて用いてもよい。本発明においては、上記不溶性担体として、ポリスチレンラテックス等のラテックスが特に好ましく用いられる。ラテックス粒子としては、乳化剤を用いない乳化重合によって得られるポリスチレン粒子が特に好ましく用いられる。このようなラテックスは、表面の負電荷同士の反発に基づき、乳化剤なしでも安定に存在できる。代表的な市販の不溶性磁性担体粒子としては、ベリタス(VERITAS)社のDynabeads M−270 Epoxy,Dynabeads M−270 Amine,Dynabeads M−270 Carboxylic Acid,Dynabeads M−270 Tosylactivated,Dynabeads M−450 Epoxy,Dynabeads M−450 Tosylactivated,JSR社のIMMUTEX−MAG,藤倉化成(株)のSMG−11など他、Bangs社などから入手可能である。
不溶性磁性担体粒子の粒径は、0.01μm〜20μmのものが用いられ、0.1μm〜6μmの範囲内の粒径を有する不溶性磁性粒子が好ましい。不溶性磁性粒子に抗原性物質を吸着もしくは結合させる方法としては、被検体中の抗原性物質を物理的に吸着もしくは結合させるか、あるいは化学的に結合させることにより行われる。好適には、物理的に吸着もしくは結合させる。
被検試料中の抗原性物質をラテックス粒子に吸着させるためには、ラテックス粒子を懸濁させる緩衝液については、ELISA等でプレートに抗原を固相化させる場合と基本的に同じ技術が使用可能である。ラテックス粒子によっては、自然凝集を起こしやすいものもあるが、このような場合には、弱アルカリ性のグリシン緩衝液もしくはホウ酸緩衝液に懸濁させておくことが安定性の点から好ましい。ラテックス濃度に関しては、0.05〜1重量パーセントの懸濁液として用いることが好ましい。
(抗原−抗体反応)
本発明においては、被検試料中の抗原性物質を固相化した後、該抗原性物質に対して特異的に反応するラベル化抗体を反応させ、ラテックス等からなる不溶性磁性担体上の抗原性物質をラベル化する。この際に用いる水性溶液は、該抗体がラテックス等からなる不溶性担体に吸着するのを防ぐために、Tween 20等の界面活性剤を0.1〜0.3%程度含んでいることが好ましい。
本発明の反応を行う容器は特に限定されないが、通常のチューブ(試験管;例えばポリスチレン製)状の容器を用いることが可能である。多数検体の同時処理が容易な点を考慮すれば、複数のウエル(穴)を有するELISA用プレート(例えば、96−ウエルELISA用プレート(NUNC−IMMUNO PLATE等)を用いることが可能である。後述するように、光学的手法による測定を容易とする点からは、実質的に透明な容器を用いて反応を行うことが好ましい。なお、後述するような自動分析機を利用する場合には、通常は、該分析機中の反応槽中で反応を行わせることとなる。
(測定)
不溶性磁性担体粒子の標識の程度を測定する方法は、特に制限されない。例えば、標識を定性的ないし半定量的に測定する場合には、既知の試料の濁度の程度との比較から、上記不溶性担体粒子の標識の程度を目視によって判定することも可能である。該標識を定量的に測定する場合、簡便性の点からは、例えば光学的に測定することが好ましい。
ラテックス等からなる不溶性磁性担体粒子の標識の光学的測定法としては、公知の方法が利用可能である。
本発明では、試料検体の測定処理;検体の分注処理からアッセイ結果を測定するまでを自動化された機器、例えば磁性粒子を用いた臨床検査用自動機器を使用して行うことができる。こうした臨床検査用自動機器としては、例えばバイエル社:アドビア(商品名)、ダイナボット社:アーキテクト(商品名)、IMX(商品名)、ベックマン社:アクセス(商品名)、ロッシュ社:エクルーシス(商品名)、富士レビオ:ルミパルス(商品名)等が挙げられる。こうした機器は、免疫(抗原抗体反応を利用した)測定系で広く利用されており、そうしたものであれば本発明のイムノアッセイ法で制限なく使用できる。これらの機器の特徴としては、アクセスランダムに多項目の測定が可能、測定感度が高い、広範囲で測定が可能、短時間で測定が可能、分注から結果出しまでの工程が全て自動であるために測定精度が高い、専用カートリッジを使用しているためにコンタミネーション等が少ない等のメリットがある。
ところで、通常の試料中の抗原を測定する場合には従来の臨床検査用自動機器では、抗体感作磁性粒子が使用され、(a)一次反応として(1)磁性粒子と試料中の抗原の反応後に(2)洗浄、(b)二次反応として(3)抗原に対する第二の抗体(マーカーとして酵素、蛍光物質などの標識を使用)との反応後に(4)洗浄、(c)三次反応として(5)マーカーに対する基質との反応、(6)測定との手順であった。しかしながら、本発明にしたがえば、(a)一次反応として(1)磁性粒子と試料中の抗原の反応、(b)二次反応として(2)抗原に対する第二の抗体(マーカーとして酵素、蛍光物質などの標識を使用)との反応後に(3)洗浄、(c)三次反応として(5)マーカーに対する基質との反応、(6)測定というように洗浄回数を減らすことができ、粒子の減少が大幅に改善される。
また、ラテックス粒子の凝集を光学的に検出する方法では、比較的に多くの粒子を使用することが条件となるが、本法では粒子に結合した物質の量を検出するため、粒子量及びマーカー標識抗体量も従来法に比べて10倍以上少ない量で測定が可能となる。
本発明にしたがえば、従来法で使用する抗体複合体に関し、その作製法に困難性があるとか、使用濃度での不安定性があるとかの、製造上の問題点を回避することが可能であり、単一の抗体のみの使用により、物質の安定性が改善され、製造ロット間の差もなく、安定製造が可能となる。モノクローナル抗体のみを使用して、その利点を生かすことができる。例えば、抗体のロット間差というものを排除でき、安定した品質で信頼性の高い試薬を提供できる。
本発明では、試薬である不溶性担体粒子は、それに抗原などを感作させたものでないので、試薬キットにおいて粒子のロット間差の問題を大幅に改善でき、また磁性体がコアで表面がプラスチックで形成されているものであって、抗原性物質の吸着もしくは結合性能が優れている。
本発明で使用可能な不溶性磁性担体粒子を使用できる測定用機器としては、例えば富士レビオ、ルミパルス(ALP−AMPPD);ベックマン、アクセス(ALP−LumigenPPD);同、ルミワード(ALP−LumigenPPD);日本DPC、イムライズ(ALP−AMPPD);バイエル、ACS(アクリジミウムエステル);オーソ、ビトロスECi(HRP−ルミノール);プレシジョン、HiMICO;ダイナボット、アーキテクト(アクリジミウムエステル);ロッシュ、ピコルミ(ルテニウム複合体);東ソー、AIA−600II(ALP−4MUP)などが挙げられ、酵素を使用した化学発光、ルテニウム複合体を用いた電気化学発光、アクリジニウムエステルを用いた化学発光などを使用しているものが挙げられる。
(ヘモグロビンA1c測定例)
本発明のイムノアッセイ法の特徴をよく示す一つの実施態様として、以下にヘモグロビンA1c(HbA1c)の測定例について述べるが、本発明のイムノアッセイ法はヘモグロビンA1cの測定に限定されるものではない。
ここに上記「ヘモグロビンA1c」は、ヘモグロビン(Hb)のβ鎖N末端のアミノ酸残基であるバリンのα−アミノ基にグルコースが非酵素的に結合し、グリコシル化ヘモグロビンとなったものであり、このヘモグロビンA1cの血中量は糖尿病の比較的長期の血糖コントロール状態を反映する。したがって、このHbA1cを測定することは、血糖コントロール状態を知る上で臨床的に極めて有意義である(例えば、日本臨床,48,増刊号,315−322(1990)参照)。
ヘモグロビンはα鎖2本、β鎖2本からなるヘテロテトラマーであるが、ヘモグロビンA1cは2本のβ鎖のうち1本のN末端のαアミノ基がグリコシル化していることが特徴であり、従って、ヘモグロビンA1cに特徴的な反応部位は1カ所である。換言すれば、ヘモグロビンA1cに特異的なモノクローナル抗体との反応性の面からは、ヘモグロビンA1cは一価抗原として機能する。
本発明のイムノアッセイ法によれば、ヘモグロビンA1cの測定に関しては、例えば、被検試料(例えば、全血に精製水を加えて溶血したもの)を不溶性磁性担体粒子(ラテックス被覆磁性粒子)に吸着させ、ラベル化抗ヘモグロビンA1cモノクローナル抗体を反応させることにより、ラテックス膜上のヘモグロビンA1cを選択的にラベルすることができ、この選択的にラベルされた標識の程度を測定することにより、ヘモグロビンA1cを定量することができる。例えば、HPLCなどで測定したヘモグロビンA1c%値が既知の標準試料を、本発明のイムノアッセイ法により同時に定量して検量線を作成することにより、この検量線に基づき未知の試料のヘモグロビンA1cの分画%値を求めることができる。
(抗HbA1cモノクローナル抗体)
抗HbA1cモノクローナル抗体としては、吸着ないし固相化されたHbA1cに対して実質的に反応し、固相化されたHbA0と実質的に反応しない(好ましくは、更に液相中のHbA1c及びHbA0と実質的に反応しない)抗HbA1cモノクローナル抗体であれば、特に制限なく用いることができる。糖化ペプチドを免疫原としてモノクローナル抗体を作製すると、このようなモノクローナル抗体を得ることができる。HbA1cおよびHbA0に対する反応性は、例えば特許第2677753号に記載されたようにして測定することが可能である。
本発明においては、抗HbA1cモノクローナル抗体は、HbA1cと特許第2677753号に記載されたイムノプレートリーダーのスケールで1.0以上(更には2.0以上)の反応性を示すことが好ましく、また、HbA0とは0.1以下(更には0.05以下)の反応性を示すことが好ましい。
本発明においては、抗HbA1cモノクローナル抗体は、未変性のHbA1cやHbA0、さらには変性したHbA0などとは、液相中では10μg/mL(更には20μg/mL)でも反応性を示さず、一方、変性HbA1cとは液相中で1μg/mL(更には0.5μg/mL)以下でも反応性を示すことが好ましい。
次に、本発明においてHbA1cを測定する場合の好ましい一実施態様について述べる。
本発明においては、各チューブに、通常、被検試料として溶血液1〜20μL(更には2〜5μL)程度を採取する。実際に用いる溶血液としては、被検試料(例えば、全血50μLに純水1mLを加えたもの)を5〜10倍程度にグリシン緩衝液等で希釈して用いることもできる。
次いで、各チューブに、磁性ラテックス粒子懸濁液(例えば0.12μm磁性粒子被覆ラテックス、0.2%濃度)を100〜300μL(更には150〜200μL)程度加えて、37℃で1〜30分(更には3〜10分)程度放置して、ラテックスに試料中のHbA1cを吸着させる。この際用いる磁性ラテックス粒子懸濁液は、磁性ラテックス粒子原液をグリシン緩衝液等で希釈して用いることが好ましい。
次いでラテックスに吸着させたHbA1cに、適当な標識でラベルされた抗HbA1cモノクローナル抗体(例えばマウス腹水由来のモノクローナル抗体)を含む溶液を100〜300μL(更には150〜200μL)程度加え、37℃で2〜30分(更には3〜10分)程度放置(インキュベーション)して、HbA1cとラベル化モノクローナル抗体とを反応させる。この際に用いるモノクローナル抗体溶液の濃度は、たとえば抗HbA1cモノクローナル抗体の希釈系列を作り、最適濃度を求めることが好ましい。希釈に用いる緩衝液は、たとえば、0.05〜0.1Mグリシン緩衝液(GBS;glycine buffered saline;pH8.2〜8.5,0.15M NaClを含む)などをあげることができる。この際用いる緩衝液には界面活性剤(Tween 20等)を0.1〜0.5%(更には0.2〜0.3%)程度加えておくことが、モノクローナル抗体のラテックス表面への物理吸着を防ぐ点から好ましい。
当分野においては、不溶性磁性担体粒子としてラテックス粒子を使用している場合、このラテックス試薬(抗原、抗体等が担持されたラテックス)について、常に同等の品質のものを作り、非特異凝集や沈殿が生ずることを防止しつつ、安定な状態で保存することは容易なことではない。
これに対し、本発明によれば、不溶性磁性担体(ラテックス等)に抗原や抗体は実質的に感作されていないため、該不溶性磁性担体として市販の未感作磁性ラテックスをそのまま使用することが可能となる。更に抗体についても必ずしも精製品である必要はなく、また試薬が単純なため保存安定性を高く保つことが可能となり、製造業者にとっても有利な方法といえる。上述したように本発明によれば、試薬の製造が単純、容易であるため、保存安定性の高い試薬を用いた方法を提供することが出来る。
本発明のイムノアッセイ法を適用するにあたっては、それぞれの方法における通常の条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて、本発明の当該対象物質あるいはそれと実質的に同等な活性を有する物質に関連した測定系を構築すればよい。
これらの一般的な技術手段の詳細については、総説、成書などを参照することができる〔例えば、入江 寛編,「ラジオイムノアッセイ」,講談社,昭和49年発行;入江 寛編,「続ラジオイムノアッセイ」,講談社,昭和54年発行;石川栄治ら編,「酵素免疫測定法」,医学書院,昭和53年発行;石川栄治ら編,「酵素免疫測定法」(第2版),医学書院,昭和57年発行;石川栄治ら編,「酵素免疫測定法」(第3版),医学書院,昭和62年発行;H.V.Vunakis et al.(ed.),“Methods in Enzymology”,Vol.70(Immunochemical Techniques,Part A),Academic Press,New York(1980);J.J.Langone et al.(ed.),“Methods in Enzymology”,Vol.73(Immunochemical Techniques,Part B),Academic Press,New York(1981);J.J.Langone et al.(ed.),“Methods in Enzymology”,Vol.74(Immunochemical Techniques,Part C),Academic Press,New York(1981);J.J.Langone et al.(ed.),“Methods in Enzymology”,Vol.84(Immunochemical Techniques,Part D:Selected Immunoassays),Academic Press,New York(1982);J.J.Langone et al.(ed.),“Methods in Enzymology”,Vol.92(Immunochemical Techniques,Part E:Monoclonal Antibodies and General Immunoassay Methods),Academic Press,New York(1983);J.J.Langone et al.(ed.),“Methods in Enzymology”,Vol.121(Immunochemical Techniques,Part I:Hybridoma Technology and Monoclonal Antibodies),Academic Press,New York(1986);J.J.Langone et al.(ed.),“Methods in Enzymology”,Vol.178(Antibodies,Antigens,and Molecular Mimicry),Academic Press,New York(1989);M.Wilchek et al.(ed.),“Methods in Enzymology”,Vol.184(Avidin−Biotin Technology),Academic Press,New York(1990);J.J.Langone et al.(ed.),“Methods in Enzymology”,Vol.203(Molecular Design and Modeling:Concepts and Applications,Part B:Antibodies and Antigens,Nucleic Acids,Polysaccharides,and Drugs),Academic Press,New York(1991)あるいはそこで引用された文献(それらの中にある記載はそれを参照することにより本明細書の開示に含められる)。
実施例
以下に実施例を掲げ、本発明を具体的に説明するが、この実施例は単に本発明の説明のため、その具体的な態様の参考のために提供されているものである。これらの例示は本発明の特定の具体的な態様を説明するためのものであるが、本願で開示する発明の範囲を限定したり、あるいは制限することを表すものではない。本発明では、本明細書の思想に基づく様々な実施形態が可能であることは理解されるべきである。
全ての実施例は、他に詳細に記載するもの以外は、標準的な技術を用いて実施したもの、又は実施することのできるものであり、これは当業者にとり周知で慣用的なものである。
実施例1
粒子表面積と得られるシグナルとの関係
溶血液:ヒトから採取した赤血球5μLに精製水500μLを加えて溶血させ、被検試料とした。
ビオチン標識抗HbA1cモノクローナル抗体:ビオチン化試薬として、NHS−LC−Biotin(PIERCE社製、No.21335)を用い、該試薬に添付のマニュアル通りに抗HbA1cモノクローナル抗体のビオチン化を行った。未反応のビオチンは、透析を繰り返すことにより除去した。抗HbA1cモノクローナル抗体は、特許第2677753号公報に記載のものを使用した(このモノクローナル抗体は、ヘモグロビンA1c(HbA1c)測定用試薬「ラピディア オート HbA1c」(富士レビオ販売、株式会社エスアールエル製造)に使用のものを使うこともできる)。
不溶性磁性担体粒子としては、SMG−11(藤倉化成株式会社)を使用した。この磁性ラテックス粒子の物性は、粒子径(nm):990,密度:1.58というものであった。不溶性磁性担体粒子は、水希釈液とし、2.5%、0.25%及び0.025%のものを調製した。2.5%の100μLの磁性ラテックス粒子水希釈液中のその粒子数は、3.12E+09、表面積(m2)は、9.59E−03で、0.25%のものではその粒子数は、3.12E+08、表面積(m2)は、9.59E−04で、0.025%のものではその粒子数は、3.12E+07、表面積(m2)は、9.59E−05であった。
100μLの磁性ラテックス粒子水希釈液に溶血液5μlを添加し、室温で5分間放置して、抗原性物質を吸着せしめた。次にビオチン化抗HbA1cモノクローナル抗体0.07mg/ml 50μlを添加する。混合液を室温で5分間放置した後、ALP用緩衝液(1% BSA,50mMイミダゾール,150mM NaCl,1mM MgCl,0.1mM ZnCl,0.05% Tween20,pH7.6)で1回洗浄する。次に、アビジン−ALP(*5000;DAKO D−365)100μlを添加する。混合液を室温で5分間放置した後、ビオチン−アビジン系を使用しているので、ALP用緩衝液で4回洗浄する。AMPPD(Lumigen PPD,和光純薬)100μlを添加した後、白色プレートに移し、10分後の発光量を測定した。結果を図1に示す。
その結果、溶血液中のタンパク量は10μg程度と推定されるので、磁性粒子濃度2.5%表面積9.6E−03 m2ではタンパク量が少なく、このため反応中に凝集が起こり、その内部に入ってしまったものは測定できなくなることが推定された。そして、1μmの粒子を使用する場合には9.6E−03 m2程度が妥当と思われた。
実施例2
抗体量とシグナルの関係
0.025%磁性ラテックス粒子水希釈液100μl(不溶性磁性担体粒子としては、実施例1と同様のものを使用)に溶血液5μl(実施例1と同様に調製)を添加し、室温で5分間放置した後、ビオチン化抗HbA1cモノクローナル抗体(実施例1と同様に調製)を0.048mg/ml(50μl,2.4μg),0.0048mg/ml(50μl,0.24μg)あるいは0.00048mg/ml(50μl,0.024μg)を添加する。混合液を室温で5分間放置した後、ALP用緩衝液(1% BSA,50mMイミダゾール,150mM NaCl,1mM MgCl,0.1mM ZnCl,0.05% Tween20,pH7.6)で1回洗浄する。次に、実施例1と同様のアビジン−ALP 100μlを添加する。混合液を室温で5分間放置した後、ビオチン−アビジン系を使用しているので、ALP用緩衝液で4回洗浄する。実施例1と同様のAMPPD 100μlを添加した後、白色プレートに移し、10分後の発光量を測定した。
結果を図2に示す。その結果、抗HbA1cモノクローナル抗体量として、0.25μg程度で十分であることが判明した。
実施例3
直接標識抗体での測定
測定の簡略化、再現性の向上を目的として抗HbA1cモノクローナル抗体を直接ALPで標識した。
(1) アルカリフォスファターゼ(ALP;オリエンタル酵母)をフルオレッセインイソチオシアネート(FITC;ドータイト)で標識した。先ず、10mg/mLのALP(100μL)を0.1MのNaHCO緩衝液(400μL)に添加し、次にジメチルホルムアミド(DMF,1mL)に4mgのFITCを溶解して得たFITC溶液の10μLを添加した(ALPに対して10倍量のFITC)。混合物を室温で10分間撹拌した後、PD−10(ファルマシア)を使用して回収した。溶出には0.1MのNaHPO緩衝液、pH7.5を使用した。1.7mLのFITC標識ALP液を回収できた。
上記で得られたFITC標識ALP(ALP−FITC)をマレイミド化した。先ず、上記回収ALP−FITCをセントリコン30(ミリポア)で500μLに濃縮した。次に、N−(ε−マレイミドカプロイルオキシ)コハク酸イミド(EMCS,6mg)をDMF(1mL)に溶解して得たEMCS溶液の10μLを添加した(ALP−FITCに対して20倍量のEMCS)。混合物を室温で30分間撹拌した後、PD−10(ファルマシア)を使用して回収した。溶出には5mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する0.1MのNaHPO緩衝液、pH6.3を使用した。1.7mLのマレイミド化ALP−FITC液を回収できた。
一方、抗HbA1cモノクローナル抗体(実施例1で使用と同じもの)をSH化した。19.1mg/mLの抗HbA1cモノクローナル抗体(52.4μL)を0.1MのNaHPO緩衝液、pH7.5(450μL)に添加し、そこにS−アセチルメルカプトコハク酸無水物(AMSA,6mg)をDMF(1mL)に溶解して得たAMSA溶液の10μLを添加した(抗体に対して50倍量のAMSA)。混合物を室温で30分間撹拌した後、50mMのEDTAを含有する1M Tris緩衝液、pH7.0(20μL)と1M塩酸ヒドロキシルアミン液、pH7.0(20μL)とを加えた。混合物を室温で15分間撹拌した後、PD−10(ファルマシア)を使用して回収した。溶出には5mMのEDTAを含有する0.1MのNaHPO緩衝液、pH6.3を使用した。1.7mLのSH化抗体(SH化IgG)液を回収できた。
次に、上記で調製したマレイミド化ALP−FITCとSH化IgGの全量を混和した。混合比は推定で、ALP:IgG=1.5:1(モル比)である。室温で2時間反応した後セントリコン(ミリポア)で500μLに濃縮し、ゲルろ過(使用担体:スーパーローズ12:ファルマシア)して、ALP標識抗HbA1cモノクローナル抗体を得た。
(2) 実施例1と同様の磁性ラテックス粒子0.025% 100μlに、実施例1と同様の溶血液5μlを添加し、室温で5分間放置した後、ALP標識抗HbA1cモノクローナル抗体を添加した。抗体は、IgGとして5μg/ml 50μlを添加した。なお、抗体をPBS−Tweenで希釈したものとBSA入り緩衝液で希釈したものを比較のため使用した。混合液を室温で5分間放置した後、PBS−Tweenで4回洗浄した。実施例1と同様のAMPPD 100μlを添加した後、白色プレートに移し、15分後の発光量を測定した。結果を図3に示す。
抗体を添加する際にタンパクが共存すると、バックグラウンドが下がるのが観察された。バックグラウンドが下がることで再現性の向上を期待できる。アビジン−ALPよりもシグナルが上がっていることが確認された。図4には、ヘモグロビンA1c(HbA1c)測定用試薬「ラピディア オート HbA1c」(富士レビオ販売、株式会社エスアールエル製造)のラテックス凝集法との相関を調べた結果を示す。良好な相関性があることが確認された。
実施例4
不溶性磁性担体粒子の違いによる比較
操作及び試薬は実施例3と同様のものを使用した。実施例1〜3で用いた藤倉化成株式会社製のものとベリタス社製のものとを比較した。測定に使用する磁性粒子のtotal表面積を同じにして測定を行った。
ベリタス社製粒子は、粒径2.8μm,粒子濃度4.0E+09粒子/mlで計算上の面積2.46E−11、assayあたりの表面積を9.59E−05 m2/particle(m2にするのは1μl必要)で、ベリタス社製粒子に関しては水で100倍に希釈し、その100μlを使用した。
各磁性粒子100μl(表面積で9.59E−11m2)に溶血液5μlを添加後、室温で5分間放置した。次に混合物に、ALP標識抗HbA1cモノクローナル抗体を添加した。抗体は、IgGとして5μg/ml 50μlを添加した。混合物室温で5分間放置した後、PBS−Tweenで4回洗浄し、実施例1と同様のAMPPD 100μlを添加した後、白色プレートに移し、15分後の発光量を測定した。
結果を図5に示す。なお、キャリブレータは、ヘモグロビンA1c(HbA1c)測定用試薬「ラピディア オート HbA1c」(富士レビオ販売、株式会社エスアールエル製造)を使用した。
産業上の利用可能性
本発明のイムノアッセイ法によれば、煩雑な前処理を行うことなく、簡便且つ迅速に被検試料中の抗原性物質の測定が可能となるため、同時に多数検体を並列的に処理することも極めて容易となる。加えて、このようなアッセイ法は、全自動化された臨床検査機器に好適に適用可能であるため、測定の自動化、大量処理が可能となる。更に、本発明によればアッセイ法自体のみならず、試薬の製造という点についても有利な点がある。すなわち、一般に、磁性ラテックス試薬(ラテックスに抗原、抗体等が結合されている)の製造は、同じ品質のものを作ることは必ずしも容易ではない。また、保存中に凝集や沈殿が生じるのを防ぐためのノウハウも必要である。一般に、ラテックス診断薬の価格のうちで素材ラテックスのコストは低く、試薬の価格の過半を占めるのは、生物材料と、それをラテックス粒子に被覆するための工程に要するコストである。これに対し、本発明によれば、ラテックス等の不溶性磁性担体に抗原や抗体は実質的に感作されておらず、市販の試薬用の不溶性磁性担体(ラテックス等)をそのまま使用することも可能なため、新たな「ラテックス試薬」を製造することは必須でなくなる。加えて、本発明においては、抗体についても、必ずしも精製品である必要はなく、その必要量も大幅に低減せしめることができ、測定試薬の製造が容易となり、保存安定性の面でも極めて有利である。
本発明は、前述の説明及び実施例に特に記載した以外も、実行できることは明らかである。上述の教示に鑑みて、本発明の多くの改変及び変形が可能であり、従ってそれらも本件添付の請求の範囲の範囲内のものである。
【図面の簡単な説明】
図1は、磁性ラテックス粒子にHbA1cを吸着させる工程を含む標識抗HbA1cモノクローナル抗体を使用したHbA1c測定における不溶性磁性担体粒子の粒子表面積と得られるシグナルとの関係を示す。
図2は、磁性ラテックス粒子にHbA1cを吸着させる工程を含む標識抗HbA1cモノクローナル抗体を使用したHbA1c測定における系に存在する抗体量とシグナルとの関係を示す。
図3は、磁性ラテックス粒子にHbA1cを吸着させる工程を含む標識抗HbA1cモノクローナル抗体を使用したHbA1c測定において、標識として直接検知可能なものを用いた場合の結果を示す。
図4は、磁性ラテックス粒子にHbA1cを吸着させる工程を含む標識抗HbA1cモノクローナル抗体を使用したHbA1c測定法とラテックス凝集法との相関を示す。
図5は、磁性ラテックス粒子にHbA1cを吸着させる工程を含む標識抗HbA1cモノクローナル抗体を使用したHbA1c測定法において、使用不溶性磁性担体粒子の違いによる測定への影響を示す。

Claims (11)

  1. 不溶性担体粒子を使用するイムノアッセイ法であって、
    (i)抗原および/又は抗体を実質的に吸着していない状態にある不溶性磁性担体粒子を使用し、
    (ii)該不溶性磁性担体粒子に対して、被検試料中の抗原性物質を吸着もしくは結合させ、
    (iii)該抗原性物質に特異的に反応するラベル化抗体であり且つ該不溶性担体粒子に固相化された抗原性物質には特異的に反応するが、ネイティブな状態で液相中に存在する抗原性物質には実質的に反応しない抗体を上記(ii)の処理により得られた該不溶性磁性担体粒子と反応させて、
    (iv)該抗原性物質と反応したラベル化抗体の標識を指標に測定を行うことを特徴とするイムノアッセイ法。
  2. 被検試料中の抗原性物質を不溶性磁性担体粒子に吸着もしくは結合させた後、該被検試料を洗浄により除去することなく、抗原性物質に特異的に反応する抗体を反応させることを特徴とする請求項1記載のイムノアッセイ法。
  3. 該ラベル化抗体を、被検試料中の抗原性物質を吸着もしくは結合させた不溶性磁性担体粒子と反応させた後、磁場の作用下該不溶性磁性担体粒子と未反応ラベル化抗体とを分離し、次に該抗原性物質と反応したラベル化抗体の標識を指標に測定を行うことを特徴とする請求項1又は2記載のイムノアッセイ法。
  4. 前記抗体がモノクローナル抗体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一記載のイムノアッセイ法。
  5. 前記抗体がポリクローナル抗体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一記載のイムノアッセイ法。
  6. 前記不溶性磁性担体粒子が、水性液体媒体に実質的に不溶性である微粒子であって且つ有機高分子物質相と磁性物質の相とからなる微粒子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一記載のイムノアッセイ法。
  7. 前記不溶性磁性担体粒子が、有機高分子物質からなる皮膜相と磁性物質からなる芯相とからなる微粒子であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一記載のイムノアッセイ法。
  8. 前記不溶性磁性担体粒子が、平均粒径0.01〜20ミクロンの範囲のラテックス粒子で且つ磁性物質からなる核を有するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一記載のイムノアッセイ法。
  9. 前記不溶性磁性担体粒子が、平均粒径0.1〜6ミクロンの範囲のラテックス粒子で且つ磁性物質からなる核を有するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一記載のイムノアッセイ法。
  10. 該イムノアッセイが、磁性粒子用臨床検査用自動機器において、検体試料の分注から測定結果の取得までが自動化されて行うことのできることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一記載のイムノアッセイ法。
  11. 被検試料中の抗原性物質が、HbA1cであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一記載のイムノアッセイ法。
JP2002591830A 2001-05-18 2002-04-26 イムノアッセイ法 Expired - Fee Related JP3863493B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001149938 2001-05-18
JP2001149938 2001-05-18
PCT/JP2002/004274 WO2002095407A1 (fr) 2001-05-18 2002-04-26 Procede de dosage immunologique

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2002095407A1 true JPWO2002095407A1 (ja) 2004-09-09
JP3863493B2 JP3863493B2 (ja) 2006-12-27

Family

ID=18995044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002591830A Expired - Fee Related JP3863493B2 (ja) 2001-05-18 2002-04-26 イムノアッセイ法

Country Status (12)

Country Link
US (1) US6964872B2 (ja)
EP (1) EP1400808B1 (ja)
JP (1) JP3863493B2 (ja)
KR (1) KR20040010589A (ja)
CN (1) CN1258091C (ja)
AT (1) ATE331953T1 (ja)
CA (1) CA2435535A1 (ja)
DE (1) DE60212840T2 (ja)
DK (1) DK1400808T3 (ja)
ES (1) ES2268015T3 (ja)
TW (1) TWI224674B (ja)
WO (1) WO2002095407A1 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007003411A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Sekisui Chem Co Ltd ヘモグロビンA1cの測定方法及びヘモグロビンA1c測定用キット
CN101511892B (zh) * 2006-06-29 2012-02-29 英维特罗根戴内尔公司 含有多嵌段聚合物的颗粒
KR20100015578A (ko) * 2007-03-14 2010-02-12 시에라 몰레큘러 코포레이션 세포 및/또는 거대분자의 보존 및/또는 안정화를 위한 조성물, 시스템 및 방법
US20080280310A1 (en) * 2007-05-09 2008-11-13 Louis Panagopoulos Testing for Blood Group Immunological Reaction Without the Use of Anti-Human Globulin
JP4873492B2 (ja) * 2007-11-15 2012-02-08 独立行政法人産業技術総合研究所 電気化学発光を利用した免疫測定法及び該免疫測定法に使用される電気化学発光量測定用キット
JP5435878B2 (ja) * 2008-02-12 2014-03-05 富士フイルム株式会社 断片化抗体を標識物質に固定した標識粒子
TWI365185B (en) * 2008-07-24 2012-06-01 Lilly Co Eli Amidophenoxyindazoles useful as inhibitors of c-met
FI20115785A0 (fi) 2011-08-08 2011-08-08 Thermo Fisher Scientific Oy Menetelmä ja laite automaattiseen analyysiin
WO2013021101A1 (en) 2011-08-08 2013-02-14 Thermo Fisher Scientific Oy Method and apparatus for automated analysis
CN102435753A (zh) * 2011-08-31 2012-05-02 内蒙古科慧生物科技有限责任公司 糖化血红蛋白(HbAlc)定量测定试剂盒及其检测方法
US9657290B2 (en) * 2012-07-03 2017-05-23 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Scalable bio-element analysis
CN102998463A (zh) * 2012-11-29 2013-03-27 英科新创(厦门)科技有限公司 一种测量糖化血红蛋白的方法及试剂盒
EP2963419A4 (en) * 2013-03-01 2016-11-02 Fujirebio Kk METHOD FOR PREVENTING DETERIORATION OF NON-SENSITIZED LATEX REAGENT
CN105358688B (zh) 2013-07-03 2019-01-18 株式会社岛津制作所 粒子操作方法以及粒子操作器件
CN104407159B (zh) * 2014-12-15 2016-03-02 山东博科生物产业有限公司 一种免疫球蛋白IgM免疫比浊法检测试剂盒
CN104374924B (zh) * 2014-12-15 2016-02-03 山东博科生物产业有限公司 一种α1-抗胰蛋白酶免疫比浊法检测试剂盒
US10526600B2 (en) 2015-02-22 2020-01-07 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Micro-screening apparatus, process, and products
CN115254210A (zh) 2016-11-14 2022-11-01 浩康生物系统公司 用于分选目标颗粒的方法和装置
KR20210068048A (ko) * 2018-09-28 2021-06-08 세키스이 메디칼 가부시키가이샤 당화 헤모글로빈(%)의 측정 방법

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0351857B1 (en) * 1988-07-20 1994-11-30 Olympus Optical Co., Ltd. Immunoassay method using magnetic marker particles
JPH04145367A (ja) 1990-10-06 1992-05-19 Masashi Funayama ヘモグロビンA1c(HbA1c)の分画定量方法と、それを実施する為に構成されたヘモグロビンA1c(HbA1c)定量キット
US5470759A (en) 1992-06-10 1995-11-28 Fujirebio, Inc. Anti-glycated hemoglobin monoclonal antibody and method for measuring glycated hemoglobin
JP2596321B2 (ja) 1992-06-16 1997-04-02 富士レビオ株式会社 糖化ヘモグロビンの測定方法
JPH06167495A (ja) * 1992-07-14 1994-06-14 S R L:Kk 凝集イムノアッセイ法
ES2164710T3 (es) * 1993-07-08 2002-03-01 Fujirebio Kk Particulas magneticas cubiertas de gelatina e inmunoensayo que las utiliza.
JP2677753B2 (ja) 1993-07-22 1997-11-17 株式会社エスアールエル 凝集イムノアッセイ法
EP0879063A4 (en) 1995-12-15 2001-12-12 Igen Inc PRODUCTION AND USE OF MAGNETIZABLE POLYMER PARTICLES
JPH1010127A (ja) 1996-06-25 1998-01-16 Sekisui Chem Co Ltd 凝集イムノアッセイ法

Also Published As

Publication number Publication date
US6964872B2 (en) 2005-11-15
ES2268015T3 (es) 2007-03-16
WO2002095407A1 (fr) 2002-11-28
EP1400808B1 (en) 2006-06-28
DK1400808T3 (da) 2006-10-23
ATE331953T1 (de) 2006-07-15
TWI224674B (en) 2004-12-01
EP1400808A1 (en) 2004-03-24
DE60212840T2 (de) 2007-02-01
CN1491359A (zh) 2004-04-21
CA2435535A1 (en) 2002-11-28
CN1258091C (zh) 2006-05-31
DE60212840D1 (de) 2006-08-10
KR20040010589A (ko) 2004-01-31
EP1400808A4 (en) 2004-06-16
US20040058387A1 (en) 2004-03-25
JP3863493B2 (ja) 2006-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3863493B2 (ja) イムノアッセイ法
JP4668768B2 (ja) 免疫測定方法及び非特異反応抑制方法
JPH0421818B2 (ja)
JPH0737987B2 (ja) 凝集性結合試薬を用いた不均一系特異的結合試験方法及び不均一系イムノアツセイ法並びにその試験キツト
JP6320651B2 (ja) 被検物質の検出方法および被検物質の検出用試薬キット
EP0968422B1 (en) Improving performance of binding assays by use of more than one label
AU2011280967B2 (en) Co-coupling to control reactivity of reagents in immunoassays
JPH09504094A (ja) 磁性ラテックス粒子および非磁性粒子を用いて免疫物質をアッセイする方法
US6825000B1 (en) Immunoassay reagent and immunoassay method
JP6578119B2 (ja) 前立腺特異抗原の測定方法及び測定キット
JP3847983B2 (ja) 免疫学的分析用試薬、免疫学的分析方法及び免疫学的分析用キット
JPH0421819B2 (ja)
CN114965986A (zh) 用于检测血液中可溶性生长刺激表达基因2蛋白(st2)的试剂盒
JPH03170058A (ja) イムノアッセイ用試薬複合体
JPH11295313A (ja) 抗体または抗体断片の重合体とその利用
JP2006105910A (ja) 標的物質の測定方法および測定試薬
CN117554615A (zh) 一种adamts13酶活性发光免疫检测方法及adamts13酶活性检测试剂盒
JP2005090992A (ja) 安定化固相化抗scc抗体試薬
CN115902201A (zh) 尿液中结合珠蛋白含量检测的化学发光免疫分析试剂盒及其分析方法
JP5143046B2 (ja) 被験物質の測定方法及び該測定方法を実施するためのキット
CN113474655A (zh) 目标物质的检测方法、用于目标物质的检测的试剂、及用于目标物质的检测的试剂盒
JP2005049264A (ja) 標的物質の測定方法および測定試薬

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060928

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101006

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees