JP2007003411A - ヘモグロビンA1cの測定方法及びヘモグロビンA1c測定用キット - Google Patents
ヘモグロビンA1cの測定方法及びヘモグロビンA1c測定用キット Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 捕捉物質が固定化された固定相に、測定試料及び標識物質を有する検出試薬を含む移動相を展開させることにより、測定試料中のヘモグロビンAに対するヘモグロビンA1cの比率を測定するヘモグロビンA1cの測定方法であって、標識物質として磁性体含有粒子を用い、前記磁性体含有粒子の磁性量を測定することにより、ヘモグロビンAに対するヘモグロビンA1cの比率を算出するヘモグロビンA1cの測定方法。
【選択図】 なし
Description
以下に本発明を詳述する。
この場合、上記有機高分子物質は、磁性体含有粒子のマトリックスとしての役割を有する。
上記有機高分子物質としては、スチレン系モノマーに由来するセグメントを有する共重合体であることが好ましい。スチレン系モノマーに由来するセグメントを有することにより、本発明の磁性体含有粒子の水系媒体中における分散性が向上する。
その他のビニルモノマーとしては特に限定されず、例えば、塩化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体等が挙げられる。これら単量体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記架橋性モノマーとしては特に限定されず、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート及びその異性体、トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体等が挙げられる。これら架橋性単量体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記超常磁性を有する磁性体としては特に限定されず、例えば、四三酸化鉄(Fe3O4)、γ−重三二酸化鉄(γ−Fe2O3)等の各種フェライト類;鉄、マンガン、コバルト等の金属又はこれらの合金等が挙げられる。なかでもフェライト類が好適であり、なかでも四三酸化鉄(Fe3O4)が好適である。
このような磁性体としては、Fe2+とFe3+を1:2の割合で含む混合液を塩基性の溶液に滴下することでFe3O4が得られる共沈反応法により調製したもの等を用いることができる。また、フェリコロイドHC−50(タイホー工業社製)、HX―20(シグマハイケミカル社製)等の市販品も用いることができる。
なお、本明細書において絶対偏差とは、上記有機高分子物質を構成する炭素元素と、磁性体を構成する金属元素の同期発光を測定し、粒子毎の炭素元素と金属元素との混在比率のバラツキから算出したその測定データの分散状態を示す偏差値であって、磁性体含有粒子の磁性体含有量のバラツキを示すパラメータである。上記絶対偏差の数値が小さいほど磁性体含有量のバラツキが小さく、即ち磁性体含有粒子の均一性が高く、大きいほど磁性体含有量のバラツキが大きい、即ち磁性体含有粒子の均一性が低いことを示す。
上記絶対偏差が0.3を超えると、免疫測定法に利用した場合に、測定再現性や定量性が低くなり測定精度が悪化することがあり、得られる測定データの信頼性が低くなる。より好ましい上限は0.27、更に好ましい上限は0.25、特に好ましい上限は0.20である。
まず、図1aの場合について説明する。なお、(I)は、HbAに対するHbA1cの比率が比較的低い場合であり、(II)は、HbAに対するHbA1cの比率が比較的高い場合である。
次いで、図1a(II)に示すように、HbAに対するHbA1cの比率が比較的高い場合についても、同様の操作を行い、固定相の磁性量を測定する。そして、これらの測定結果に基づき、検量線を作成する。このようにして作成した検量線を用いることで、磁性量の測定値から測定試料中のHbAに対するHbA1cの比率を求めることが可能となる。
次いで、HbA1cと特異的に結合する抗HbA1c抗体が結合又は吸着した磁性体含有粒子からなる検出試薬1を展開すると、検出試薬1が固定相上に捕捉されたHbA1c3にのみ結合する。そして、固定相の磁性量を測定することにより、所定濃度での磁性量を求める。
次いで、図1b(II)に示すように、HbAに対するHbA1cの比率が比較的高い場合についても、同様の操作を行い、固定相4の磁性量を測定する。そして、これらの測定結果に基づき、検量線を作成する。このようにして作成した検量線を用いることで、磁性量の測定値から測定試料中のHbAに対するHbA1cの比率を求めることが可能となる。
図2(I)に示すように、HbA1cハプテン15が結合又は吸着した磁性体含有粒子からなる検出試薬11と、HbA2及びHbA1c3を含有する測定試料とを含む移動相を、捕捉物質としてHbA1cと特異的に結合する抗HbA1c抗体が固定化された固定相14に展開すると、HbA1cハプテン15が結合又は吸着した検出試薬11及びHbA1c3が捕捉物質に捕捉され、捕捉されなかったHbA2等は排出される。この際、固定相に吸着した検出試薬11の比率は、測定試薬中のHbA2及びHbA1c3の比率を反映したものとなる。即ち、測定試薬のHbA2に対するHbA1c3の量が少ないほど、捕捉される検出試薬1が多くなる。そして、固定相の磁性量を測定することにより、所定濃度での磁性量を求める。
次いで、HbAに対するHbA1cの比率が比較的高い場合についても、同様の操作を行い(図2(II))、固定相の磁性量を測定する。そして、これらの測定結果に基づき、検量線を作成する。このようにして作成した検量線を用いることで、磁性量の測定値から測定試料中のHbAに対するHbA1cの比率を求めることが可能となる。
図3(I)に示すように、HbA1cと特異的に結合する抗HbA1c抗体が結合又は吸着した磁性体含有粒子からなる検出試薬21と、HbA2及びHbA1c3を含有する測定試料とを反応させると、検出試薬21にHbA1c3のみが特異的に結合する。その後、検出試薬21及び測定試料を含む移動相を、捕捉物質としてHbA1cハプテン25が固定化された固定相24に展開すると、HbA1c3が結合していない検出試薬21のみが捕捉物質に捕捉され、HbA1c3が結合している検出試薬21、HbA2等は排出される。この際、固定相に吸着したHbA1c3が結合していない検出試薬21の比率は、測定試薬中のHbA2及びHbA1c3の比率を反映したものとなる。即ち、測定試薬のHbA2に対するHbA1c3の量が少ないほど、捕捉されるHbA1c3が結合していない検出試薬1が多くなる。そして、固定相の磁性量を測定し、所定濃度での磁性量を求める。
次いで、HbAに対するHbA1cの比率が比較的高い場合についても、同様の操作を行い(図3(II))、固定相の磁性量を測定する。そして、これらの測定結果に基づき、検量線を作成する。このようにして作成した検量線を用いることで、磁性量の測定値から測定試料中のHbAに対するHbA1cの比率を求めることが可能となる。
図4(I)に示すように、未感作の磁性体含有粒子からなる検出試薬31と、HbA2及びHbA1c3を含有する測定試料とを反応させると、HbA2及びHbA1c3が結合した検出試薬と、HbA2のみが結合した検出試薬とが得られる。その後、検出試薬及び測定試料を含む移動相を、捕捉物質としてHbA1c3と特異的に結合する抗HbA1c抗体が固定化された固定相34に展開すると、HbA2及びHbA1c3が結合した検出試薬のみが捕捉物質に捕捉され、HbA2のみと結合した検出試薬等は排出される。この際、固定相に吸着したHbA2及びHbA1c3が結合した検出試薬の比率は、測定試薬中のHbA2及びHbA1c3の比率を反映したものとなる。即ち、測定試薬のHbA2に対するHbA1c3の量が少ないと、捕捉されるHbA2及びHbA1c3が結合した検出試薬も少なくなる。そして、固定相の磁性量を測定することにより、所定濃度での磁性量を求める。
次いで、図4(II)に示すように、HbAに対するHbA1cの比率が比較的高い場合についても、同様の操作を行い、固定相の磁性量を測定する。そして、これらの測定結果に基づき、検量線を作成する。
このようにして作成した検量線を用いることで、磁性量の測定値から測定試料中のHbAに対するHbA1cの比率を求めることが可能となる。
また、上記磁性体含有粒子に抗HbA1c抗体又はHbA1cハプテンを結合又は吸着させる方法としては特に限定されず、例えば、物理吸着法や上記磁性体含有粒子が官能基を有する場合には、該官能基を介して抗HbA1c抗体やHbA1cハプテンを共有結合する方法等が挙げられる。
上記溶血処理としては特に限定されず種々の方法を用いることができ、例えば、水等の低等張液や界面活性剤を用いる方法が挙げられる。
上記吸水材料は、過剰の試料を迅速に吸収することを目的として用いられるものであり、毛細管現象により、多孔質の担体を展開した測定試料液を吸収するものであれば特に限定されず、例えば、セルロースやコットン等の吸水性材料が挙げられる。
このようなヘモグロビンA1c測定用キットを用いることで、簡易かつ迅速に、ヘモグロビンAに対するヘモグロビンA1cの比率を高い精度で測定することが可能となる。
(1)試験片の作製
ニトロセルロースメンブレン(SRHF P70、日本ミリポア社製)を幅20cm×長さ6cmに裁断し、その長さ方向上端より2cmの部位(反応部位)に、抗HbAモノクローナル抗体を2.0mg/mlの濃度となるようにトリス塩酸緩衝液(10mmol/l、pH7.4)に溶解した溶液を幅0.7mmの直線状に塗布した。その後、37℃で2時間乾燥した後、牛血清アルブミン(和光純薬社製)が1重量%の濃度になるように、リン酸緩衝液(100mmol/l、pH7.5)に溶解した溶液に1時間浸漬し、ブロッキング処理を行った。更に、その後、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.1重量%の濃度になるようにリン酸緩衝液(100mmol/l、pH7.5)に溶解した溶液にて洗浄後、シリカゲルデシケーター内で室温下にて乾燥し、抗HbAモノクローナル抗体を固定化した。
磁性体含有粒子(ポリスチレン系、磁性体量60%、平均粒子径0.3μm、積水化学社製)10mgに、20mMリン酸緩衝液(pH7.5)10mLを加え、15000RPMにて20分間遠心分離を行った。得られた沈渣に、20mMリン酸緩衝液(pH7.5)に抗HbA1cモノクローナル抗体を0.2mg/mLの濃度になるように溶解した溶液を2mL加え、充分に混和して、室温にて1時間撹拌した。
検体として、グリコHbコントロールレベルI(HbA1c=5.4±0.3%)、又は、レベルII(HbA1c=10.6±0.5%)(国際試薬社製)を用い、牛血清アルブミン1%(w/v)、トリトン−100 0.03%(w/v)、及び、ヘモグロビン濃度が5μg/mLになるように100mMPBSを用いて調整することにより、レベルI試験液及びレベルII試験液を作製した。
各試験液100μLと抗HbA1cモノクローナル抗体結合磁性体含有粒子懸濁液1μLを混合した後、試験片のコンジュゲートパッド部位にキャピラリーを用いて100μL滴下した。滴下20分後、試験片の検出部位の磁性量を、市販のGMRセンサ(差動磁界センサ、NVE社製)を用いて測定した。測定結果を表1に示した。
実施例1で作製した試験片のコンジュゲートパッド部位に、実施例1で調製した試験液をキャピラリーを用いて50μL滴下した。滴下15分後、牛血清アルブミンを1%(w/v)、トリトン−Xを0.01%(w/v)の濃度の20mMリン酸緩衝液(pH7.5)50μLをコンジュゲートパッドに滴下した。更に滴下15分後、牛血清アルブミンを1%(w/v)、トリトン−Xを0.01%(w/v)の濃度の20mMリン酸緩衝液(pH7.5)50μLに抗HbA1cモノクローナル抗体結合磁性体含有粒子懸濁液2μLを混合した液をコンジュゲートパッドに滴下した。そして、滴下20分後、試験片の検出部位の磁性量を、市販のGMRセンサ(差動磁界センサ、NVE社製)を用いて測定した。測定結果を表1に示した。
(1)試験片の作製
ニトロセルロースメンブレン(SRHF P70、日本ミリポア社製)を幅20cm×長さ6cmに裁断し、その長さ方向上端より2cmの部位(反応部位)に、抗HbA1cモノクローナル抗体を1.0mg/mlの濃度となるようにトリス塩酸緩衝液(10mmol/l、pH7.4)に溶解した溶液を幅0.7mmの直線状に塗布した。その後、37℃で2時間乾燥した後、牛血清アルブミン(和光純薬社製)が1重量%の濃度になるように、リン酸緩衝液(100mmol/l、pH7.5)に溶解した溶液に1時間浸漬し、ブロッキング処理を行った。更に、その後、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.1重量%濃度になるようにリン酸緩衝液(100mmol/l、pH7.5)に溶解した溶液にて洗浄後、シリカゲルデシケーター内で室温下にて乾燥し、抗HbA1cモノクローナル抗体を固定化した。
次いで、抗HbA1cモノクローナル抗体を固定化したメンブレンの長さ方向上端に幅5mm×長さ20mmの吸水パッド(AP22、日本ミリポア社製)を、下端に幅5mm×長さ15mmのコンジュゲートパッド(グラスファイバー、日本ミリポア社製)を重ね、透明なテープで固定した後、幅5mmに裁断し、試験片とした。
磁性体含有粒子(ポリスチレン系、磁性体量60%、平均粒子径0.3μm、積水化学社製)10mgに、20mMリン酸緩衝液(pH7.5)10mLを加え、15000RPMにて20分間遠心分離を行った。得られた沈渣に、20mMリン酸緩衝液(pH7.5)にHbA1cポリハプテンを0.4mg/mLの濃度になるように溶解した溶液を2mL加え、充分に混和して、室温にて1時間撹拌した。
その後、未反応のHbA1cハプテンを除去するため、15000RPMにて20分間遠心分離を行い、沈渣を20mMリン酸緩衝液(pH7.5)3mLに懸濁させ、再度遠心分離を行った。その沈渣を20mMリン酸緩衝液(pH7.5)に牛血清アルブミンを1%(w/v)の濃度になるように溶解した溶液3mLに懸濁させ、室温で1時間撹拌し、ブロッキング処理を行った。その後、15000RPMにて20分間遠心分離を行い、沈渣を20mMリン酸緩衝液(pH7.5)に牛血清アルブミンを1%(w/v)の濃度になるように溶解し、更にアジ化ナトリウムを0.01%(w/v)の濃度になるように溶解した溶液2mLに懸濁させてHbA1cハプテン結合磁性体含有粒子の懸濁液を調製し、使用までこれを冷蔵保存した。
検体として、グリコHbコントロールレベルI(HbA1c=5.4±0.3%)、又は、レベルII(HbA1c=10.6±0.5%)(国際試薬社製)を用い、牛血清アルブミン1%(w/v)、トリトン−100 0.03%(w/v)、及び、ヘモグロビン濃度が5μg/mLになるように100mMPBSを用いて調整することにより、レベルI試験液及びレベルII試験液を作製した。
各試験液100μLとHbA1cハプテン結合磁性体含有粒子懸濁液5μLを混合した後、試験片のコンジュゲートパッド部位にキャピラリーを用いて100μL滴下した。滴下20分後、試験片の検出部位の磁性量を、市販のGMRセンサ(差動磁界センサ、NVE社製)を用いて測定した。測定結果を表2に示した。
(1)試験片の作製
ニトロセルロースメンブレン(SRHF P70、日本ミリポア社製)を幅20cm×長さ6cmに裁断し、その長さ方向上端より2cmの部位(反応部位)に、HbA1cハプテンを0.2mg/mlの濃度となるようにトリス塩酸緩衝液(10mmol/l、pH7.4)に溶解した溶液を幅0.7mmの直線状に塗布した。その後、37℃で2時間乾燥した後、牛血清アルブミン(和光純薬社製)が1重量%の濃度になるように、リン酸緩衝液(100mmol/l、pH7.5)に溶解した溶液に1時間浸漬し、ブロッキング処理を行った。更に、その後、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.1重量%濃度になるようにリン酸緩衝液(100mmol/l、pH7.5)に溶解した溶液にて洗浄後、シリカゲルデシケーター内で室温下にて乾燥し、HbA1cハプテンを固定化した。
次いで、HbA1cハプテンを固定化したメンブレンの長さ方向上端に幅5mm×長さ20mmの吸水パッド(AP22、日本ミリポア社製)を、下端に幅5mm×長さ15mmのコンジュゲートパッド(グラスファイバー、日本ミリポア社製)を重ね、透明なテープで固定した後、幅5mmに裁断し、試験片とした。
検体として、グリコHbコントロールレベルI(HbA1c=5.4±0.3%)、又は、レベルII(HbA1c=10.6±0.5%)(国際試薬社製)を用い、牛血清アルブミン1%(w/v)、トリトン−100 0.03%(w/v)、及び、ヘモグロビン濃度が5μg/mLになるように100mMPBSを用いて調整することにより、レベルI試験液及びレベルII試験液を作製した。
各試験液100μLと実施例1で作製した抗HbA1cモノクローナル抗体結合磁性体含有粒子懸濁液5μLを混合した後、試験片のコンジュゲートパッド部位にキャピラリーを用いて100μL滴下した。滴下20分後、試験片の検出部位の磁性量を、市販のGMRセンサ(差動磁界センサ、NVE社製)を用いて測定した。測定結果を表2に示した。
(1)試料の調整
試料として、グリコHbコントロールレベルI(HbA1c=5.4±0.3%)、レベルII(HbA1c=10.6±0.5%)(国際試薬社製)をそれぞれ125μLに精製水を5mL加えて調整した。
磁性体含有粒子(ポリスチレン系、磁性体量60%、平均粒子径0.3μm、積水化学社製)を20mMリン酸緩衝液(pH7.4)に0.1%濃度となるように分散した懸濁液200μLに、試料5μLを添加し、37℃で30分間撹拌して、磁性体含有粒子表面にヘモグロビンを吸着させた。
次いで、上記磁性体含有粒子懸濁液に、牛血清アルブミンを1%(w/v)の濃度になるように溶解した20mMリン酸緩衝液(pH7.4)を200μL添加した。
上記の反応液を実施例1で作製した試験片のコンジュゲートパッド部位に、キャピラリーを用いて100μL滴下した。滴下20分後、試験片の検出部位の磁性量を、市販のGMRセンサ(差動磁界センサ、NVE社製)を用いて測定した。測定結果を表3に示した。
2 ヘモグロビンA1c
3 ヘモグロビンA
4 固定相
Claims (9)
- 捕捉物質が固定化された固定相に、測定試料及び標識物質を有する検出試薬を含む移動相を展開させることにより、測定試料中のヘモグロビンAに対するヘモグロビンA1cの比率を測定するヘモグロビンA1cの測定方法であって、
標識物質として磁性体含有粒子を用い、前記磁性体含有粒子の磁性量を測定することにより、ヘモグロビンAに対するヘモグロビンA1cの比率を算出する
ことを特徴とするヘモグロビンA1cの測定方法。 - 捕捉物質として、ヘモグロビンA及びヘモグロビンA1cと特異的に結合する抗ヘモグロビンA抗体、検出試薬として、ヘモグロビンA1cと特異的に結合する抗ヘモグロビンA1c抗体が結合又は吸着した磁性体含有粒子を用いることを特徴とする請求項1記載のヘモグロビンA1cの測定方法。
- 捕捉物質として、ヘモグロビンA1cと特異的に結合する抗ヘモグロビンA1c抗体、検出試薬として、ヘモグロビンA1cハプテンが結合又は吸着した磁性体含有粒子を用いることを特徴とする請求項1記載のヘモグロビンA1cの測定方法。
- 捕捉物質として、ヘモグロビンA1cハプテン、検出試薬として、ヘモグロビンA1cと特異的に結合する抗ヘモグロビンA1c抗体が結合又は吸着した磁性体含有粒子を用いることを特徴とする請求項1記載のヘモグロビンA1cの測定方法。
- 捕捉物質として、ヘモグロビンA1cと特異的に結合する抗ヘモグロビンA1c抗体、検出試薬として、未感作の磁性体含有粒子を用いることを特徴とする請求項1記載のヘモグロビンA1cの測定方法。
- 磁性体含有粒子は、有機高分子物質と、前記有機高分子物質中に分散した磁性体とからなり、前記磁性体を50〜80重量%含有し、かつ、平均粒子径が0.03〜0.5μm、有機高分子物質中における磁性体の分散径が1〜30nmであることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のヘモグロビンA1cの測定方法。
- 磁性体は、酸化鉄であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のヘモグロビンA1cの測定方法。
- 有機高分子物質は、スチレン系モノマーに由来するセグメントを60重量%以上含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のヘモグロビンA1cの測定方法。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載のヘモグロビンA1cの測定方法を実施するために用いることを特徴とするヘモグロビンA1c測定用キット。
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