JPWO2002085984A1 - ヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物およびヒューズ素子 - Google Patents

ヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物およびヒューズ素子 Download PDF

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Abstract

ポリアミド共重合体(A)95〜5質量%とポリアミド単独重合体(B)5〜95質量%とからなるヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。膨潤性層状珪酸塩の珪酸塩層(C)が分子レベルで分散されており、珪酸塩層(C)の含有量が0.1〜20質量%である上記のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。ハウジングと、その所定平面から突出して並列状態に並ぶ一対の端子とを備え、両端子の基端側間に接続された可溶体を上記ハウジング内に収納したヒューズ素子において、ハウジングが、上記ポリアミド樹脂組成物から形成されたヒューズ素子。

Description

技術分野
本発明は、耐アーク性、透明性、耐熱変形性および生産性に優れ、例えば自動車用電気回路等に用いられるヒューズ素子等に好適に用いることのできるポリアミド樹脂組成物および該組成物からなるヒューズ素子に関するものである。
背景技術
一般に、自動車内における各種電装品の配線はヒューズボックスに集められ、各種電装品はそれらに流れる電流の大きさおよび使用頻度等に応じた定格電流値を有したヒューズ素子を介してバッテリに接続されている。このようなヒューズ素子1(図1)は、ハウジング2とその所定平面から突出して並列に並ぶ一対の端子3および4とを備えており、両端子間に接続された可溶体5をハウジング2内に収納した構造となっている。何らかの原因により定格以上の電流が発生した際の回路短絡時には、このヒューズ素子の可溶体5が溶断することで入力端子と出力端子との間の導通が遮断され、各種電装品に過電流が流れ続けることを防止する。ヒューズ素子1のハウジング2には、耐熱性および絶縁性に優れたポリサルフォンやポリエーテルサルフォン等の透明樹脂が用いられており、可溶体が溶断しているか否かを外部から容易に判別できるようになっている。
従来より自動車には、14V発電(12V蓄電)のバッテリシステムが多く搭載されており、前記したヒューズ素子はこのバッテリシステムに対応すべく、定格電流32V、遮断特性32V×1000A(定格電流×定格遮断容量)として設計されていた。しかしながら、近年、車載電装品およびエレクトロニクス制御装置の搭載増大およびそれらの大型化に伴い、車両全体で電気使用量は増大の一途を辿っている。これによりバッテリオルタネータの大型化およびワイヤハーネスの太線化等による車両重量増等が問題となっており、抜本的な対策として車両電圧の昇圧化(42Vシステム化)が検討されている。
車両電圧が42Vシステムへと昇圧された場合、ヒューズ素子内に設置された可溶体の溶断時には、従来の14Vシステムにおける可溶体溶断時よりも電圧値の大きなアークが長時間発生する。しかしながら、従来のハウジングを構成するポリサルフォンやポリエーテルサルフォン等の耐トラッキング性は42Vシステムに対応できるほど高くはない。これは、芳香環を主鎖中に有するポリマーの炭化によるものであり、樹脂そのものに原因する本質的な現象である。すなわち、ハウジング内面の炭化により、可溶体が溶断したにもかかわらずリーク電流がハウジング内面を流れて両端子間の導通状態が継続し、ハウジングおよび端子の溶損が発生する可能性がある。従って、42Vシステムおいても可溶体の溶断時にハウジング内面が炭化しないような構造を有する樹脂からなるヒューズ素子の開発が急がれていた。
以上のような背景から、ヒューズとして必要な耐アーク性を維持するために、脂肪族ポリアミド樹脂によるヒューズ素子(例えばナイロン6/ナイロン66ポリマーアロイ)が検討されている。しかし、こうしたホモポリアミド(ポリアミド単独重合体)は、結晶性が高いため、成形品の透明性が不足し、ヒューズ素子とした場合に、ハウジング内の様子を視認することができなくなるという問題があった。
またヒューズハウジングは、安全性や交換時の利便性を考慮して、定格電流の大きさ毎に色分けによる識別がなされている。従って、ヒューズ素子用の素材はエンジンルーム内の熱による変色が抑制されていることが望ましい。
発明の開示
すなわち本発明は、昇圧化された車載バッテリシステムに搭載されたヒューズ素子における可溶体溶断時に、ハウジング内部の炭化によるリーク電流の発生を抑え、かつヒューズハウジングが持つべき機能、すなわち透明性、耐熱性を備えており、さらには耐熱変色性をも備えた樹脂組成物を提供することおよびこれを用いてなるヒューズ素子を提供することを課題とする。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討を進めた結果、ハウジングとしてポリアミド共重合体およびポリアミド樹脂とからなる樹脂組成物を用いることにより、上記課題が解決され、優れたヒューズ素子用ハウジングが得られることを見出した。
すなわち、本発明の要旨は次の通りである。
(1) ポリアミド共重合体(A)95〜5質量%とポリアミド単独重合体(B)5〜95質量%とからなるヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
(2) 膨潤性層状珪酸塩の珪酸塩層(C)が分子レベルで分散されており、珪酸塩層(C)の含有量が0.1〜20質量%である前記(1)に記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
(3) 前記(1)または(2)に記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物100質量部に対して、さらに耐熱性改良材(D)0.1〜4質量部が配合されているヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
(4) 前記(1)または(2)に記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物100質量部に対して、さらに離型性改良材(E)0.01〜0.5質量部が配合されているヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
(5) 前記(1)または(2)に記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物100質量部に対して、さらに無機繊維状強化材(F)3〜10質量部が配合されているヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
(6) ポリアミド共重合体(A)が、ナイロン6/66、ナイロン6/12、ナイロン6/11のいずれかである前記(1)または(2)に記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
(7) ポリアミド単独重合体(B)が、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12のいずれかである前記(1)または(2)に記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
(8) ハウジングと、その所定平面から突出して並列状態に並ぶ一対の端子とを備え、両端子の基端側間に接続された可溶体を前記ハウジング内に収納したヒューズ素子において、前記ハウジングが、前記(1)〜(7)のいずれかに記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物から形成されたヒューズ素子。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のヒューズ素子用樹脂組成物はポリアミド共重合体(A)95〜5質量%とポリアミド単独重合体(B)5〜95質量%とからなるポリアミド樹脂を含んでなるポリアミド樹脂組成物であることが必要である。かかるポリアミド樹脂組成物におけるポリアミド共重合体(A)とポリアミド単独重合体(B)との混合比率は、透明性とその他の物性(機械物性や耐熱性等)とのバランスに依存するが、本発明においては、(A)/(B)=95/5〜5/95(質量比)であることが必要であり、好ましくは80/20〜20/80の範囲である。共重合ポリアミド(A)が95質量%を越えると成形したハウジングの剛性、耐熱性が低下し好ましくない。一方、5質量%未満では成形したハウジングの透明性が低下するため好ましくない。
本発明におけるポリアミド樹脂とは、アミノカルボン酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸(それらの一対の塩も含まれる)を主たる原料とするアミド結合を主鎖内に有する重合体である。その原料の具体例としては、アミノカルボン酸としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸等がある。またラクタムとしてはε−カプロラクタム、ω−ウンデカノラクタム、ω−ラウロラクタム等がある。ジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,4−ジメチルオクタメチレンジアミン、、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン等がある。またジカルボン酸としては、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等がある。これらジアミンとジカルボン酸は一対の塩として用いることもできる。
本発明のポリアミド共重合体(A)としては、ポリ(カプロアミド/ウンデカアミド)コポリマー(ナイロン6/11)、ポリ(カプロアミド/ドデカミド)コポリマー(ナイロン6/12)、ポリ(カプロアミド/ヘキサメチレンアジパミド)コポリマー(ナイロン6/66)、ポリ(カプロアミド/ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド)コポリマー、ポリ(カプロアミド/ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド)コポリマー等またはこれらの混合物が挙げられる。これらの中で、ナイロン6/11、ナイロン6/12、ナイロン6/66が好ましい。
かかるポリアミド共重合体(A)の共重合組成は、ヒューズハウジングの耐アーク性や透明性、耐熱性をバランスさせる必要から、前述のポリアミド単独重合体(B)との混合比率にも依存し、一律に決まるものではないが、例えばナイロン6/11やナイロン6/12であれば、(ナイロン6成分)/(ナイロン11成分又はナイロン12成分)=50/50〜95/5(mol%/mol%)が好ましく、70/30〜90/10が特に好ましい範囲として例示することができる。ナイロン6成分が50mol%未満ではヒューズハウジングとしての耐熱性に劣る場合がある一方で、95mol%を越えると透明性が維持できなくなる場合がある。また、ナイロン6/66の場合には(ナイロン6成分)/(ナイロン66成分)=50/50〜98/2(mol%/mol%)が好ましく、70/30〜95/5がさらに好ましく、特に好ましくは80/20〜90/10の範囲を例示することができる。ナイロン6成分が50mol%未満では耐熱性が劣る場合がある一方で、98mol%を越えると透明性が維持できない場合がある。
本発明のポリアミド単独重合体(B)としては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリウンデカミド(ナイロン11)、ポリドデカミド(ナイロン12)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン116)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンジメチルPACM12)、およびこれらの混合物等が挙げられる。これらの中で、ナイロン6、ナイロン66が特に好ましい。
なお、前記したように、対アーク性の観点からは、ポリアミド共重合体(A)、ポリアミド単独重合体(B)ともにその分子構造に芳香環を含まないことが好ましいが、ヒューズハウジングとしてのその他の要求性能である耐熱性や透明性等を維持するために、耐アーク性能を損なわない範囲で芳香環構造が含まれていてもよい。このような場合には、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などをモノマー成分として含むポリアミドを使用することができ、ポリアミド共重合体としては、ポリ(カプロアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)コポリマー(ナイロン6/6T)、ポリ(カプロアミド/ヘキサメチレンイソフタルアミド)コポリマー(ナイロン6/6I)、ポリ(カプロアミド/メタキシリレンテレフタルアミド)コポリマー、ポリ(カプロアミド/メタキシリレンイソフタルアミド)コポリマー、ポリ(カプロアミド/ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンテレフタルアミド)コポリマー、ポリ(カプロアミド/ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンイソフタルアミド)コポリマー、ポリ(カプロアミド/ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンテレフタルアミド)コポリマー、ポリ(カプロアミド/ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンイソフタルアミド)コポリマー、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンイソフタルアミド)コポリマー(ナイロン6T/6I)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)コポリマー(ナイロン66/6T)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド/ヘキサメチレンイソフタルアミド)コポリマー(ナイロン66/6I)などが例示され、また、単独重合体としては、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロン6T)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロンTMDT)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン11T)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)などを挙げることができる。
上記のポリアミド樹脂の分子量(相対粘度)は特に制限はないが、96質量%濃硫酸を溶媒とし、温度25℃、濃度1g/dlの条件で測定した相対粘度が、1.5〜5.0の範囲、特に2.0〜4.0の範囲にあることが望ましい。相対粘度が1.5未満のものは成形品の機械物性に劣る傾向にある一方、5.0を越えるものは成形性が著しく低下する傾向にある。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて微細なフィラーとして分散させた層状珪酸塩が含有される。その含有量は0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%とすることがより好ましく、1〜5質量%とすることが特に好ましい。この際、配合量が0.1質量%未満では層状珪酸塩の珪酸塩層による樹脂マトリックスの補強効果に乏しく、ヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物としたときの剛性や耐熱性が低下する。一方、この配合量が20質量%を越えると、靱性が低下し、またポリアミド樹脂組成物の透明性が低下するため好ましくない。
珪酸塩層を微細なフィラーとしてポリアミド樹脂組成物に存在させるには、珪酸塩層を微細なフィラーとしてポリアミド共重合体(A)および/またはポリアミド単独重合体(B)に分散させた層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂を用いることが好ましい。
ここで層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂とは、樹脂マトリックス中に膨潤性層状珪酸塩の珪酸塩層が分子レベルで分散されたものである。ここで珪酸塩層とは、膨潤性層状珪酸塩を構成する基本単位であり、膨潤性層状珪酸塩の層構造を崩すこと(以下、「劈開」と呼ぶ)によって得られる板状の無機結晶である。本発明における珪酸塩層とは、この珪酸塩層の一枚一枚、もしくは平均5層以下の積層状態を意味する。分子レベルで分散されるとは、膨潤性層状珪酸塩の珪酸塩層が樹脂マトリックス中に分散する際に、それぞれが平均2nm以上の層間距離を保ち、互いに塊を形成することなく存在している状態をいう。ここで層間距離とは前記珪酸塩層の重心間距離である。係る状態は、得られた層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂の試験片について、例えば透過型電子顕微鏡写真観察を行うことにより確認することができる。
かかる膨潤性層状珪酸塩としては、天然に産出するものでも人工的に合成あるいは変成されたものでもよく、例えばスメクタイト族(モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、ソーコナイト等)、バーミキュライト族(バーミキュライト等)、雲母族(フッ素雲母、白雲母、パラゴナイト、金雲母、レピドライト等)、脆雲母族(マーガライト、クリントナイト、アナンダイト等)、緑泥石族(ドンバサイト、スドーアイト、クッケアイト、クリノクロア、シャモサイト、ニマイト等)が挙げられるが、本発明においてはNa型あるいはLi型の膨潤性フッ素雲母系鉱物やモンモリロナイトが特に好適に用いられる。
本発明における膨潤性フッ素雲母系鉱物は一般的に次式で示される構造式を有するものである。
Naα(MgLiβ)Si
(ここで、0≦α≦1,0≦β≦0.5,2.5≦X≦3,10≦Y≦11,1≦Z≦2である。)
このような膨潤性フッ素雲母系鉱物の製造法としては、例えば酸化珪素、酸化マグネシウムおよび各種フッ化物とを混合し、その混合物を電気炉あるいはガス炉中で1400〜1500℃の温度範囲で完全に溶融し、その冷却過程で反応容器内に膨潤性フッ素雲母系鉱物の結晶成長させる溶融法が挙げられる。
一方、タルクを出発物質として用い、これにアルカリ金属イオンをインターカレーションして膨潤性を付与し、膨潤性フッ素雲母系鉱物を得る方法もある(特開平2−149415号公報)。この方法では、所定の配合比で混合したタルクと珪フッ化アルカリあるいはフッ化アルカリを、磁性ルツボ内で700〜1200℃の温度下に短時間加熱処理することによって、膨潤性フッ素雲母系鉱物を得ることができる。生成の確認は水ひ処理により精製した膨潤性フッ素雲母系鉱物について、後述する陽イオン交換容量の測定を行うことによる。膨潤性フッ素雲母系鉱物が生成した場合にのみイオン交換性カチオンが層間に存在するため、この測定が可能となるからである。
本発明に用いるモンモリロナイトは次式で表されるもので、天然に産出するものを水ひ処理等を用いて精製することにより得ることができる。
Si(Al2−aMg)O10(OH)・nH
(式中で、Mはナトリウム等のカチオンを表し、0.25≦a≦0.6である。また層間のイオン交換性カチオンと結合している水分子の数はカチオン種や湿度等の条件によって様々に変わりうるので、式中ではnHOで表した)
またモンモリロナイトにはマグネシアンモンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、鉄マグネシアンモンモリロナイト等の同型イオン置換体の存在が知られており、これらを用いてもよい。
本発明においては上記した膨潤性層状珪酸塩の初期粒子径について特に制限はない。ここで初期粒子径とは本発明における層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂を製造するに当たって用いる、原料としての膨潤性層状珪酸塩の粒子径であり、複合材料中の珪酸塩層の大きさとは異なるものである。しかしこの粒子径は、かかる層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂の機械的物性等に少なからず影響を及ぼし、その物性をコントロールする意味で、必要に応じてジェットミル等で粉砕して粒子径をコントロールすることは望ましい。また、膨潤性フッ素雲母系鉱物をインターカレーション法により合成する場合には、原料であるタルクの粒子径を適切に選択することにより初期粒子径を変更することができる。粉砕との併用により、より広い範囲で初期粒子径を調節することができる点で好ましい方法である。
本発明における膨潤性層状珪酸塩とは、珪酸塩を主成分とする負に帯電した結晶層とその層間に介在するイオン交換能を有するカチオンとからなる構造を有するものである。後述する方法で求めた陽イオン交換容量(CEC)には特に制限はないが、以下のような場合には考慮する必要があり、50〜200ミリ当量/100gであることが望ましい。このCECが50ミリ当量/100g未満のものでは、膨潤能が低いために後述する層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂を重合する際に十分な劈開が達成されず、得られた層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂の機械的特性や耐熱性の改良効果が乏しくなる。一方、CECが200ミリ当量/100gを越えるものでは、得られた層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂の靱性が大幅に低下し、脆くなるため好ましくない。すなわち、本発明の樹脂組成物からなるヒューズハウジングを用いてヒューズ素子へと組み立てる工程において、射出成形用金型の設計如何によって出現するハウジングのウェルド強度不足に基づく割れが発生する場合がある。生産性の点で問題となるこの現象を回避するためには、前記層状珪酸塩の好ましいCECの範囲内において、CECのより小さい層状珪酸塩を用いるとよい。この際、例えば50〜100ミリ当量/100g、より好ましくは50〜70ミリ当量/100gのCECを有する層状珪酸塩を用いると効果的である。このような層状珪酸塩を用いても得られるポリアミド樹脂組成物の剛性や耐熱性に大きな変化はなく、ヒューズハウジングとして問題なく使用できる。
次に、本発明のポリアミド樹脂組成物を製造する方法について説明する。
本発明におけるポリアミド共重合体(A)およびポリアミド単独重合体(B)の製造方法には特に制限はなく、所定量の前記モノマーをオートクレーブに仕込んだ後、温度240〜300℃、圧力0.2〜3MPa、1〜15時間の範囲内で溶融重合を行えばよい。得られた共重合ポリアミド(A)およびポリアミド単独重合体(B)は、前記した範囲内で所定の混合比率でペレットブレンドあるいは溶融混練することにより、本発明のポリアミド樹脂組成物を得ることができる。
前記したように本発明における共重合ポリアミド(A)および/またはポリアミド単独重合体(B)は膨潤性層状珪酸塩の存在下で重合することにより膨潤性層状珪酸塩が分子レベルで分散している層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂としておくことがより好ましい。膨潤性層状珪酸塩が分子レベルでポリアミド樹脂に分散した状態は膨潤性層状珪酸塩の存在下に、所定量の前記モノマーを重合することによって層状珪酸塩を劈開させることにより得ることができる。この際の重合は、通常の溶融重合法により、温度240〜300℃、圧力0.2〜3MPa、1〜15時間の範囲内で適宜行えばいよい。
この層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂を重合する際には、酸を添加することが好ましい。酸を添加することにより、膨潤性層状珪酸塩の劈開が促進され、樹脂マトリックス中への珪酸塩層の分散がより進行する。これにより、剛性や耐熱性の高い層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂が得られる。
上記の酸としては、pK(25℃、水中での値)が0〜6または負の酸であるなら有機酸でも無機酸でもよく、具体的には安息香酸、セバシン酸、ギ酸、酢酸、クロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、亜硝酸、リン酸、亜リン酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、過塩素酸等が挙げられる。
酸の添加量は、使用する膨潤性層状珪酸塩の全陽イオン交換容量に対して3倍モル量以下とすることが好ましく、1〜1.5倍モル量がより好ましい。この添加量が3倍モル量を超えると、層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂の重合度が上がりにくくなり、生産性が低下するため好ましくない。
また前記した層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂を重合するに先立って、ポリアミド共重合体(A)および/またはポリアミド単独重合体(B)を形成するモノマーの一部に、予め前記した配合量の範囲内に含まれる前記膨潤性層状珪酸塩の仕込量の全量と重合触媒としての水とを混合させた後、残りのモノマーを混合し、該モノマーを重合する方法もある。このとき、上記した重合に先立つ仕込み原料の混合には、ホモジナイザー等の高回転、高剪断が得られるかく拌装置あるいは超音波照射装置等を用いるか、あるいは加熱しながら処理することが望ましい。この方法の場合、前記した酸は、仕込み原料の混合時に添加するのが望ましく、その添加量は前記した範囲内が好ましい。
本発明のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物には、ポリアミド共重合体(A)およびポリアミド単独重合体(B)からなるポリアミド樹脂100質量部当たり耐熱性改良材を0.1〜4質量部含有していることが好ましく、0.3〜3質量部がさらに好ましい。これによってヒューズ素子として重要な耐熱変色性を付与することができる。この含有量が0.1質量部未満では変色を防止する効果に乏しく、4質量部を越えると耐熱変色性の向上効果が認められる一方で成形性が悪化する場合があり好ましくない。かかる耐熱性改良材としては、ペンタエリストールとヒドロキシル基含有化合物の亜リン酸エステル化合物が例示され、具体的には旭電化工業社製のPEP−4、PEP−8、PEP−24G、PEP−36等が挙げられる。
本発明のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物には、成形時の離型性を向上させるためにポリアミド共重合体(A)およびポリアミド単独重合体(B)からなるポリアミド樹脂100質量部当たり0.01〜0.5質量部の離型性改良材を含有していることが好ましく、0.01〜0.3質量部がさらに好ましい。この含有量が0.01質量部未満では離型性に及ぼす効果に乏しく、0.5質量部を越えると場合によってはウェルド強度の低下等の影響が顕著になる。好ましい離型性改良材としては金属石けんのステアリン酸系金属塩やモンタン酸系金属塩等が例示され、具体的にはクラリアント社製のリコモントNaV101やリコモントCaV102、リコモントLiV103等が挙げられる。
本発明のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて、さらに無機繊維状強化材がポリアミド共重合体(A)およびポリアミド単独重合体(B)からなるポリアミド樹脂100質量部当たり3〜10質量部の範囲で配合されていてもよく、透明性や金型摩耗性を大きく損なわない範囲で調節される。無機強化材の例としては、ガラス繊維、ワラストナイト、金属ウィスカー、セラミックウィスカー、チタン酸カリウムウィスカー、炭素繊維等が挙げられる。
本発明におけるヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物を製造するに当たっては、その特性を大きく損なわない限りにおいて、熱安定剤、酸化防止剤、強化材、染料、顔料、着色防止剤、耐候剤、難燃剤、可塑剤、結晶核剤、離型剤等を添加してもよく、これらはいずれかのポリアミド樹脂の製造時や両ポリアミドの混合時に必要に応じて添加すればよい。
前記した以外の強化材として、例えばクレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミノ珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、ガラスバルーン、ゼオライト、ハイドロタルサイト、窒化ホウ素等が配合されていてもよい。
さらに、本発明のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で他の熱可塑性重合体が混合されてもよい。このような熱可塑性重合体としては、例えば、ポリブタジエン、ブタジエン/スチレン共重合体、アクリルゴム、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピレン/ジエン共重合体、天然ゴム、塩素化ブチルゴム、塩素化ポリエチレン等のエラストマーまたはこれらの無水マレイン酸等による酸変性物、スチレン/無水マレイン酸共重合体、スチレン/フェニルマレイミド共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアリレートなどが挙げられる。
本発明のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物は優れた耐アーク性、耐熱変形性、透明性および低い金型摩耗性を有している。かかる樹脂組成物は、射出成形等の通常の成形方法により容易にヒューズ素子用ハウジングに成形することができる。
発明を実施するための最良の形態
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
なお、参考例、実施例ならびに比較例で用いた原料および物性試験の測定方法は次の通りである。
1.原料
(1)膨潤性フッ素雲母系鉱物(M−1)
平均粒子径が6.0μmのタルクに対し、平均粒子径が同じく6.0μmの珪フッ化ナトリウムを全量の15質量%となるように混合した。これを磁性ルツボに入れ、電気炉にて850℃で1時間反応させることによりインターカレーション反応を行い、平均粒子径6.0μmの膨潤性フッ素雲母(M−1)を得た。この膨潤性フッ素雲母の構成はNa0.60Mg2.63Si101.77であり、そのCECは100ミリ当量/100gであった。
(2)膨潤性フッ素雲母系鉱物(M−2)
平均粒子径が1.0μmのタルクに対し、平均粒子径が6μmの珪フッ化ナトリウムと珪フッ化リチウムのモル比45/55の混合物を全量の15質量%となるように混合した。これを磁性ルツボに入れ、電気炉にて850℃で1時間反応させることによりインターカレーション反応を行い、平均粒子径1.0μmの膨潤性フッ素雲母(M−2)を得た。この膨潤性フッ素雲母の構成はNa0.29(Mg2.92Li0.36)Si101.57であり、CECは66ミリ当量/100gであった。
(3)モンモリロナイト(M−3)
クニミネ工業社製「クニピア−F」を用いた。CECは115ミリ当量/100gであった。
(4)ナイロン6(P−8)
ユニチカ社製「A1030BRL」を用いた。
(5)ナイロン66(P−9)
ユニチカ社製「E2000」を用いた。
(6)耐熱性改良材
旭電化工業社製「PEP−24G」を用いた。
(7)離型性改良材
クラリアント社製「リコモントNaV101」を用いた。
(8)無機繊維状強化材
日本電気硝子社製「T289」を用いた。
2.測定方法
(1)ポリアミド樹脂の相対粘度
96質量%濃硫酸中に、ポリアミド共重合体(A)またはポリアミド単独重合体(B)の乾燥ペレットを濃度が1g/dlになるように溶解させ、G−3ガラスフィルターにより無機成分を濾別した後、粘度測定に供した。測定は25℃で行った。
(2)ポリアミド共重合体(A)における共重合組成
精練、乾燥後のポリアミド共重合体(A)のペレット200mgを重水素化トリフルオロ酢酸3mlに溶解させ、25℃で13C−NMR測定(日本電子社製、Lambda300WB型)を行い、カルボニル炭素の強度比から求めた。
(3)陽イオン交換容量(CEC)
日本ベントナイト工業会標準試験方法によるベントナイト(粉状)の陽イオン交換容量測定方法(JBAS−106−77)に基づいて求めた。
すなわち、浸出液容器、浸出管および受器を縦方向に連結した装置を用いて、まず初めに、層状珪酸塩をpH=7に調整した1N酢酸アンモニウム水溶液により、その層間のイオン交換性カチオンの全てをNH に交換した。その後、水とエチルアルコールを用いて十分に洗浄してから、前記したNH 型の層状珪酸塩を10質量%の塩化カリウム水溶液中に浸し、試料中のNH をKへと交換した。引き続いて、前記したイオン交換反応に伴い浸出したNH を0.1N水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和滴定することにより、原料である膨潤性層状珪酸塩の陽イオン交換容量(ミリ当量/100g)を求めた。
(4)層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂の無機灰分率
乾燥した層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂のペレットを磁性ルツボに精秤し、500℃に保持した電気炉で15時間焼却処理した後の残渣を無機灰分として、次式に従って無機灰分率を求めた。
無機灰分率(質量%)=〔{無機灰分重量(g)}〕/〔{焼却処理前の試料の全重量(g)}〕×100
(5)層状珪酸塩含有ポリアミド樹脂中の珪酸塩層の分散状態
後述する、曲げ弾性率測定用の試験片から小さく切り出したサンプルをエポキシ樹脂に包埋し、ダイヤモンドナイフにて超薄切片に切り出したものについて、透過型電子顕微鏡(日本電子社製、JEM−200CX型、加速電圧100kV)を用いて写真撮影した。この電子顕微鏡写真中に写った膨潤性層状珪酸塩の珪酸塩層について、そのおおよその大きさと層間距離を求めることにより珪酸塩層の分散性を評価した。
(6)ポリアミド樹脂組成物の耐アーク性
ASTM D−495に基づいて測定した。
(7)試験片の曲げ弾性率
ASTM D−790に基づいて測定した。
(8)試験片の荷重たわみ温度
ASTM D−648に基づいて、荷重0.45MPaで測定した。
(9)ヒューズハウジングの透明性
図1および図2に示すようなブレード型ヒューズ素子を製作し、後述する種々のポリアミド樹脂組成物が、透明度の点でヒューズ素子1のハウジング2に適切であるかどうかを以下のように判断した。すなわち、ヒューズ素子1から30cm離れた地点から観察した際の、ハウジング2内部の可溶体5の見え具合により、次の基準で「○」、「△」、「×」の3段階で評価した。一般に、ヒューズ素子1はその定格電流値により、ハウジング2の色が例えば、ピンク、紫、灰、茶、こげ茶、赤、青、黄、緑、透明等に着色される。そこで、供試した種々のポリアミド樹脂についてそれぞれ複数色のハウジング2を成形し、全色において可溶体5が視認可能であれば「○」、一部の色(例えば、ピンク、紫、赤および黄色等、およそ半分程度の色)についてのみ可溶体5が視認可能であれば「△」、透明以外は視認不可能な場合には「×」とした。なお、図1におけるハウジング2の肉厚は0.5mmであった。
(10)ヒューズ素子遮断後の絶縁抵抗
遮断後の絶縁抵抗の点で後述する各供試材がヒューズ素子1のハウジング2に適しているか否かは、遮断後(可溶体溶断後)の絶縁抵抗が1MΩ以上あるか無いかで判断した。
(11)熱変色性
成形温度270℃、金型温度40℃の条件下、50×90×1mmの試験片を成形し、125℃の熱風乾燥機で1000時間熱処理した後の試験片の色調変化ΔEを評価した。測定には日本電色工業社製色差計SZ−Σ90型を用いた。この値が小さいほど変色量が小さい。
(12)離型性
成形温度270℃、金型温度40℃の条件下、2.0W×0.5H×3.0L(mm)のサイドゲートを有する10×10×1(mm)の板状成形品を10万ショット射出成形した。全ショット数に占める離型不良品の割合(%)を計算し、評価した。この値が小さいほど離型性に優れ、生産性が高い。
(13)金型摩耗性
成形温度270℃、金型温度30℃の条件下、PX5(大同特殊鋼社製)の鋼材を使用し、2.0W×0.5H×3.0L(mm)のサイドゲートを有する10×10×1(mm)の板状成形品を10万ショット射出成形した。試験初期と最後に得られた成形品のゲート部の高さを比較し、高さの増加率(%)で評価した。この値が小さいほど摩耗量が少なく、生産性に優れる。
〔参考例1〕ナイロン6/12(P−1)の調製
ε−カプロラクタム8.0kg、12−アミノドデカン酸2.0kgおよび水1kgを内容積30リットルのオートクレーブに仕込み、撹拌しながら260℃に加熱し、圧力1.5MPaまで昇圧した。その後、徐々に水蒸気を放出しつつ温度260℃、圧力1.5MPaを2時間維持し、さらに1時間かけて常圧まで放圧し、さらに30分間重合した。
重合が終了した時点で、上記反応生成物をストランド状に払い出し、冷却、固化後、切断してナイロン6/12樹脂(P−1)からなるペレットを得た。
次いで、このペレットを95℃の熱水で8時間精練を行った後、乾燥した。得られたポリアミド樹脂の相対粘度は2.5であった。また13C−NMRより評価した共重合組成は(ナイロン6成分)/(ナイロン12成分)=88/12(mol%/mol%)であった。
〔参考例2〕ナイロン6/66(P−2)の調製
ε−カプロラクタム8.0kg、ナイロン66塩(BASF社製、「AH salt」)2.0kgおよび水1kgを内容積30リットルのオートクレーブに仕込み、撹拌しながら260℃に加熱し、圧力1.8MPaまで昇圧した。その後、徐々に水蒸気を放出しつつ温度260℃、圧力1.8MPaを2時間維持し、さらに1時間かけて常圧まで放圧し、さらに30分間重合した。以下、参考例1と同様にしてナイロン6/66樹脂(P−2)からなるペレットを得た。得られたポリアミド樹脂の相対粘度は2.5であり、共重合組成は(ナイロン6成分)/(ナイロン66成分)=87/13(mol%/mol%)であった。
〔参考例3〕層状珪酸塩含有ナイロン6/12(P−3)の調製
ε−カプロラクタム1.0kg、12−アミノドデカン酸2.0kgおよび膨潤性フッ素雲母系鉱物(M−1)200g(全陽イオン交換容量は0.2モルに相当する)を水1kgに混合し、ホモミキサーを用いて1時間撹拌した。引き続いて、予めε−カプロラクタム7.0kgを仕込んでおいた内容積30リットルのオートクレーブに、前記混合液および85質量%リン酸水溶液23.1g(0.2モル)を投入し、撹拌しながら150℃にまで昇温し、その後1時間その温度を維持しつつ撹拌を続けた。引き続いて、260℃に加熱し、圧力1.5MPaまで昇圧した。そして徐々に水蒸気を放出しつつ温度260℃、圧力1.5MPaを2時間維持し、さらに1時間かけて常圧まで放圧し、さらに40分間重合した。
重合が終了した時点で、上記反応生成物をストランド状に払い出し、冷却、固化後、切断して膨潤性フッ素雲母系鉱物含有ナイロン6/12樹脂(P−3)からなるペレットを得た。次いで、このペレットを95℃の熱水で8時間精練を行った後、乾燥した。
このポリアミド樹脂(P−3)のペレットについて透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物が劈開し、珪酸塩層が樹脂マトリックス中に分子レベルで分散されていることが確認された。
なお、灰分測定によるポリアミド樹脂(P−3)中の珪酸塩層の含有量は、2.2質量%、また相対粘度は2.5であった。また共重合組成は(ナイロン6成分)/(ナイロン12成分)=88/12(mol%/mol%)であった。
〔参考例4〕層状珪酸塩含ナイロン6/12(P−4)の調製
参考例3において膨潤性フッ素雲母M−1の代わりにM−2を用いた他は同様にしてポリアミド樹脂(P−4)を得た。
このポリアミド樹脂(P−4)のペレットについて透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物が劈開し、珪酸塩層が樹脂マトリックス中に分子レベルで分散されていることが確認された。
なお、灰分測定によるポリアミド樹脂(P−4)中の珪酸塩層の含有量は、2.2質量%、また相対粘度は2.5であった。また共重合組成は(ナイロン6成分)/(ナイロン12成分)=88/12(mol%/mol%)であった。
〔参考例5〕層状珪酸塩含有ナイロン6/12(P−5)の調製
ε−カプロラクタム1.0kg、12−アミノドデカン酸2.0kgおよびモンモリロナイト(M−3)200g(全陽イオン交換容量は0.23モルに相当する)を水1kgに混合し、ホモミキサーを用いて1時間撹拌した。引き続いて、予めε−カプロラクタム7.0kgを仕込んでおいた内容積30リットルのオートクレーブに、前記混合液および85質量%リン酸水溶液26.5g(0.23モル)を投入し、以下、参考例3と同様にしてモンモリロナイト含有ナイロン6/12樹脂(P−5)からなるペレットを得た。
精練、乾燥後のポリアミド樹脂(P−5)のペレットについて透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物が劈開し、珪酸塩層が樹脂マトリックス中に分子レベルで分散されていることが確認された。
なお、灰分測定によるポリアミド樹脂(P−5)中の珪酸塩層の含有量は、2.2質量%、また相対粘度は2.5であった。また共重合組成は(ナイロン6成分)/(ナイロン12成分)=88/12(mol%/mol%)であった。
〔参考例6〕層状珪酸塩含ナイロン6/66(P−6)の調製
ε−カプロラクタム1.0kgおよび膨潤性フッ素雲母系鉱物(M−1)200g(全陽イオン交換容量は0.2モルに相当する)を水2.0kgに混合し、ホモミキサーを用いて1時間撹拌した。引き続いて、予めε−カプロラクタム7.0kgを仕込んでおいた内容積30リットルのオートクレーブに、前記混合液および85質量%リン酸水溶液23.1g(0.2モル)を投入し、撹拌しながら100℃にまで昇温し、その後1時間その温度を維持しつつ撹拌を続けた。その後ナイロン66塩(BASF社製、「AH salt」)2.0kgオートクレーブに仕込み、撹拌しながら260℃に加熱し、圧力1.8MPaまで昇圧した。その後、徐々に水蒸気を放出しつつ温度260℃、圧力1.8MPaを2時間維持し、さらに1時間かけて常圧まで放圧し、さらに30分間重合した。
重合が終了した時点で、上記反応生成物をストランド状に払い出し、冷却、固化後、切断して膨潤性フッ素雲母系鉱物含有ナイロン6/66樹脂(P−6)からなるペレットを得た。次いで、このペレットを95℃の熱水で8時間精練を行った後、乾燥した。
このポリアミド樹脂(P−6)のペレットについて透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物が劈開し、珪酸塩層が樹脂マトリックス中に分子レベルで分散されていることが確認された。
なお、灰分測定によるポリアミド樹脂(P−6)中の珪酸塩層の含有量は、2.2質量%、また相対粘度は2.5であった。また共重合組成は(ナイロン6成分)/(ナイロン66成分)=87/13(mol%/mol%)であった。
〔参考例7〕層状珪酸塩含有ナイロン6(P−7)の調製
ε−カプロラクタム1.0kgおよび膨潤性フッ素雲母系鉱物(M−1)400g(全陽イオン交換容量は0.4モルに相当する)を水1kgに混合し、ホモミキサーを用いて1時間撹拌した。引き続いて、予めε−カプロラクタム9.0kgを仕込んでおいた内容積30リットルのオートクレーブに、前記混合液および85質量%リン酸水溶液46.2g(0.4モル)を投入し、撹拌しながら150℃にまで昇温し、その後1時間その温度を維持しつつ撹拌を続けた。引き続いて、260℃に加熱し、圧力1.5MPaまで昇圧した。そして徐々に水蒸気を放出しつつ温度260℃、圧力1.5MPaを2時間維持し、さらに1時間かけて常圧まで放圧し、さらに40分間重合した。
重合が終了した時点で、上記反応生成物をストランド状に払い出し、冷却、固化後、切断して膨潤性フッ素雲母系鉱物含有ナイロン6樹脂(P−7)からなるペレットを得た。
精練、乾燥後のポリアミド樹脂(P−7)のペレットについて透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、膨潤性フッ素雲母系鉱物が劈開し、珪酸塩層が樹脂マトリックス中に分子レベルで分散されていることが確認された。
なお、灰分測定によるポリアミド樹脂(P−7)中の珪酸塩層の含有量は、4.3質量%、また相対粘度は2.5であった。
実施例1〜18
参考例で調製したポリアミド樹脂(P−1〜P−7)およびP−8、P−9ならびに耐熱性改良材、離型性改良材、無機繊維状強化材を用いて表1および表2に示す配合割合で溶融混練した後、射出成形機(東芝機械社製、IS−80G)を用いて射出成形して得られる各種試験片を作製し物性を評価した。結果は表1および表2に併記した。
Figure 2002085984
Figure 2002085984
比較例1〜26
参考例で調製したポリアミド樹脂(P−1〜P−7)およびP−8、P−9ならびに耐熱性改良材、離型性改良材、無機繊維状強化材を用いて表3〜表5に示す配合割合で溶融混練した後、射出成形機(東芝機械社製、IS−80G)を用いて射出成形して得られる各種試験片を作製し物性を評価した。結果は表3〜表5に、従来例と合わせて記した。
Figure 2002085984
Figure 2002085984
Figure 2002085984
産業上の利用の可能性
本発明によれば、車両電圧の昇圧化(例えば、42Vシステム化)に際して、十分な耐アーク性が確保され、かつ透明性、剛性、耐熱性および生産性に優れた自動車用電気回路等におけるヒューズ素子に好適に用いることのできるポリアミド樹脂組成物が得られる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の一実施形態を示す自動車用ブレードヒューズの縦断面図を表す。
図2は図1におけるA−A’線横断面図を表す。

Claims (8)

  1. ポリアミド共重合体(A)95〜5質量%とポリアミド単独重合体(B)5〜95質量%とからなるヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
  2. 膨潤性層状珪酸塩の珪酸塩層(C)が分子レベルで分散されており、珪酸塩層(C)の含有量が0.1〜20質量%である請求項1に記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物100質量部に対して、さらに耐熱性改良材(D)0.1〜4質量部が配合されているヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
  4. 請求項1または2に記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物100質量部に対して、さらに離型性改良材(E)0.01〜0.5質量部が配合されているヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
  5. 請求項1または2に記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物100質量部に対して、さらに無機繊維状強化材(F)3〜10質量部が配合されているヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
  6. ポリアミド共重合体(A)が、ナイロン6/66、ナイロン6/12、ナイロン6/11のいずれかである請求項1または2に記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
  7. ポリアミド単独重合体(B)が、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12のいずれかである請求項1または2に記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物。
  8. ハウジングと、その所定平面から突出して並列状態に並ぶ一対の端子とを備え、両端子の基端側間に接続された可溶体を前記ハウジング内に収納したヒューズ素子において、前記ハウジングが、請求項1〜7のいずれかに記載のヒューズ素子用ポリアミド樹脂組成物から形成されたヒューズ素子。
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