JPS64331B2 - - Google Patents

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JPS64331B2
JPS64331B2 JP57228198A JP22819882A JPS64331B2 JP S64331 B2 JPS64331 B2 JP S64331B2 JP 57228198 A JP57228198 A JP 57228198A JP 22819882 A JP22819882 A JP 22819882A JP S64331 B2 JPS64331 B2 JP S64331B2
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JP
Japan
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quartz glass
gel
dry gel
cab
sil
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JP57228198A
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Motoyuki Toki
Sadao Kanbe
Satoru Myashita
Tetsuhiko Takeuchi
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Priority to DE19833390375 priority patent/DE3390375T1/de
Priority to EP84900294A priority patent/EP0131057B1/en
Priority to US06/642,606 priority patent/US4681615A/en
Publication of JPS59116135A publication Critical patent/JPS59116135A/ja
Priority to US07/008,226 priority patent/US4801318A/en
Priority to SG395/88A priority patent/SG39588G/en
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Priority to HK695/89A priority patent/HK69589A/xx
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/12Other methods of shaping glass by liquid-phase reaction processes

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)
  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、金属アルコキシドおよび超微粉末シ
リカを原料とするゾル−ゲル法により、低温で石
英ガラスを製造する方法において、ドライゲルの
作成中にも割れにくく、更に、焼結中にも割れや
クラツクの入りにくいドライゲルの作成方法に関
する。 石英ガラスは、IC製造工程中でるつぼやボー
ド、拡散炉等に使用されるようになり、その有用
性が認められ、更に水酸基の少ないものや、光学
的均一性の良いものが開発されたことによつて、
各種の光学的用途に使用されるようになり、特に
光通信用の石英ガラスフアイバーは、最近注目さ
れている。このように、石英ガラスは種々の分野
に使用され、その利用範囲も広がつている。 しかし、石英ガラスの製造コストは高く、高価
なことが問題になつている。 従つて、石英ガラスの安価な製造方法が望まれ
ている。その方法として、金属アルコキシドを原
料とする方法と、超微粉末シリカを原料とする方
法の二つの方法が試みられている。 次に、それぞれについて概説したい。 金属アルコキシドを原料とするゾル−ゲル法に
より石英ガラスを安価に製造しようという試み
は、野上ら(窯業協会誌、87、37、1979年)や山
根ら(窯業協会誌、87、434、1979年)によつて
なされている。このゾル−ゲル法は、原料のアル
コキシドの精製が容易だということから純度の高
い石英ガラスが得られるということと、製造コス
トが従来のものより安価であるという特徴と有し
ている。 この方法の概略は次のようである。すなわち、
シリコンテトラアルコキシド、水、アルコール、
適当な触媒(塩酸やアンモニア等)を混合し、加
水分解させ、重合反応を促進させ、ゲル化し、収
縮乾燥させてドライゲルとした後、1000℃程度ま
で加熱処理(焼結)すると、石英ガラスとするこ
とができる。 この方法においての問題点は、ドライゲル作成
中に割れが生じるため、大きなドライゲルが得ら
れにくいということと、ドライゲルを焼結し石英
ガラスとする際に、この時にも割れやクラツクが
生じ、大きな石英ガラスの作成が困難だというこ
とである。 これに対して、超微粉末シリカを原料とする方
法は、ベル研究所のRabinovich EMら(Journal
of Non−Crystalline Solids 47(1982)435−
439)によつて試みられている。これは、超微粉
末シリカ(Cab−o−Sil、Cabot社)を水に加
え、ヒドロゾルとした後、ゲル化し収縮乾燥さ
せ、ドライゲルとした後、焼結し、石英ガラスと
するものである。この方法の長所は、前記の金属
アルコキシド法と異なり、ドライゲル作成中およ
び焼結中に割れやクラツクが生じにくく、かなり
大きな石英ガラスの製造が可能だということであ
る。しかし、この方法は、二つの大きな欠点を有
している。つまり、焼結温度が1450℃とかなり高
温であるということと、ゲ中にたくさんの気泡が
入つていて、作成した石英ガラス中にもたくさん
の気泡が残留しているということである。また、
ヒドロゾル中のSiO2濃度が高すぎるため、機械
的に均質な石英ガラスにもしにくく、場合によつ
ては、それがクラツクの原因になることがある。
つまり、この方法は、気泡が存在するため光学的
に均質にしにくく、また、ヒドロゾルの不均質さ
のため機械的にも均質にしにくいという致命的な
欠点を有している。 このようなことから、光学的および機械的均質
さを持ち合わせた品質の高い石英ガラスを製造す
るためには、前記の金属アルコキシド法を用いた
方が良いと思われる。そのため、我々は、金属ア
ルコキシド法の欠点である、ドライゲル作成中の
割れと、焼結中の割れについての二点の改良法を
考えた。まず、ドライゲル作成中の割れについて
の改良法は、次のようなものであつた。すなわ
ち、ゲル中の架橋の程度の大きいもの程ゲルは強
くなり、ドライゲル作成中に割れにくくなるので
はないかという我々の推測から、ゾルのPHを4〜
6に調整し、ゲル化速度を速くするという方法を
考え出した。(特願昭57−209541号参照)この方
法では、やはりゲルの分子間力が強く、非常に割
れにくく、収縮乾燥中のゲルを手でつかみ上げて
も割れないほどである。従つて、大きなドライゲ
ルが得られやすく、我々は20cmφの円板状のドラ
イゲルを得ている。しかし、この方法で得られる
ドライゲルは、焼結中に割れやすく、割れないで
ドライゲルの形状を保持したまま石英ガラスとす
るのは困難であつた。このようにして、ドライゲ
ル作成中の割れについての問題はほぼ解決した
が、焼結中の割れについての問題は解決されてい
ない。次に焼結中の割れについての解決法を考え
た。 焼結中に割れにくいドライゲルの作成方法は、
野上らや、山根らが言つているように、50〜100
Å程度の比較的大きな細孔を多量に有するドライ
ゲルを作成する方法である。事実、超微粉末シリ
カを原料とするベル研究所の方法のドライゲル
は、金属アルコキシド法(酸性触媒)によるドラ
イゲルより非常にポーラスであり、従つて、焼結
中に割れやクラツクが生じたりすることはほとん
ど無い。このような事実や考え方から、金属アル
コキシド法によるドライゲルも、ポーラス度を高
くすれば、焼結中に割れにくくなるのではないか
ということから、金属アルコキシドの加水分解後
のゾル溶液に超微粉末シリカを添加し、ゲル化さ
せ、ポーラス度の高いドライゲルを形成するのに
成功した。このドライゲルは、昇温速度500℃/
hrという急速加熱を行なつても、ほとんど割れや
クラツクが生じないものであつた。(特願昭57−
203258号参照)。このようにして、金属アルコキ
シドによるゾル−ゲル法を用いても、焼結中に割
れやクラツクの生じない方法を確立できた。しか
し、この方法は、ドライゲル作成中に割れが生じ
易いため、大きなドライゲルが得られにくく、従
つて大きな石英ガラスも得られにくい。 以上、述べてきたように、ドライゲル作成中の
割れの問題と、焼結中の割れや、クラツクについ
ての問題は、それぞれ個々には解決されたが、そ
のどちらの問題も、同時に解決した石英ガラスの
ゾル−ゲル法による製造法は、考え出されていな
い。 そこで、本発明の目的は、光学的にも機械的に
も均質な石英ガラスを、従来法の溶融法より安価
に製造するため、金属アルコキシドを原料とする
ゾル−ゲル法を用い、石英ガラスを製造するに当
り、ドライゲルの作成中にも割れにくく、更に、
焼結中にも割れやクラツクが生じにくいドライゲ
ルの作成方法を提供することである。 本発明の石英ガラスの製造方法は、 金属アルコキシドおよび微粉末シリカを原料と
するゾル−ゲル法による石英ガラスの製造方法に
おいて、原料組成物(金属アルコキシドと微粉末
シリカ)をPH4〜6に調整したことを特徴とす
る。すなわち、 その方法として、次のような方法を考案した。
すなわち、アルキルシリケートに、水、アルコー
ル、塩酸を加え、加水分解しゾルとした後、この
ゾル溶液に超微粉末シリカ〔Aerosil(Degussa
社)、Cab−o−Sil(Cabot社)、Fransil(Fransol
社)、D.C.Silica(Dow Corning社)、Arc Silica
(PPG社)等のホワイトカーボン〕を加え、よく
撹拌し、場合によつては超音波をかけたり、濾過
をし、更に均一性の良いゾルとし、このゾル溶液
にアンモニア水等の塩基を加え、PHを4〜6に調
整する。このゾルをポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル、テフロン等の疎水性の材質でできている容
器に加え、ゲル化させ、乾燥し、ドライゲルとす
るものである。この方法で得られるドライゲル
は、超微粉末シリカを添加しているため、添加し
ない場合に比べ、かなりポーラス度が高くなつて
いる。従つて、焼結中に割れや、クラツクが生じ
にくい。 また、ゾルのPHを4〜6にしているため、ゲル
化時間が、通常の金属アルコキシド法に比べ非常
に短かいため、ゲル構造が強固になり、ドライゲ
ルを作成する時に、大きな体積収縮が起こるのに
もかかわらず、割れることが少ない。従つて、従
来の方法に比べると、非常に大きなドライゲルを
作成することができる。このドライゲルは前記し
たように、焼結中に割れやクラツクが生じにくい
ので、すなわち、非常に大きな石英ガラス板を作
成することができる。 PHが4未満では、重合速度が遅く、PHが6を越
えると重合速度が速すぎて制御できず、作業上安
定した製造をすることが困難である。 参考のために、ゾル−ゲル法による石英ガラス
の製造ということで、文献による現状をみてみる
と、次のようである。 すなわち、金属アルコキシドを原料とする場
合、野上、守谷らの研究(J.Non−cryst.Solids、
37、191−201(1950))によつて得られた28mmφの
円板状石英ガラスが最大であり、これ以上大きな
ものは得られていない。また、超微粉末シリカを
原料とする場合、ベル研究所のRabinovich EM
らの研究(J.Non−cryst.Solids、47、435−439
(1982))によつて、95×15×5mmのロツド状の石
英ガラス(4%B2O3含む)が得られたのが最大、
これ以上大きなものはできていないし、こえは気
泡が多く、光学的均質性を求める用途には応用で
きない。 このような現状であり、従来法では、この程度
の大きさの石英ガラスを作成するのが限界だと思
われる。 しかし、我々の本発明による方法を用いれば、
これより非常に大きな石英ガラスを作成すること
ができる。 以下、実施例に従い本発明の態様を説明する。 実施例 1 精製した市販のケイ酸エチル208g(1.0モル)
に0.1規定の塩酸水溶液を180ml、エタノール20ml
加え、30分間激しく撹拌し、加水分解反応を終了
させ、この溶液に超微粉末シリカ(Cab−o−
Sil(Cabot社))を10g撹拌下加え、超音波振動に
よる均一化を30分間行ない、更に均一にするた
め、大きなCab−o−Silの固まりやゴミを除く
ため濾過した。このようにして均質にしたゾル
に、0.1規定のアンモニア水を滴下し、PHを4.4に
調整した。このゾルをポリプロピレンの容器(内
径23cmφ)に、厚みが1cmになるように加え放置
した。約30分後、ゾルはゲル化し、室温で10日間
放置した。これでゲルは収縮乾燥し、15.0cmφの
白いドライゲルが得られた。このドライゲルを、
180℃/hrsの昇温スピードで1150℃まで加熱する
と、透明化し、9.7cmφの石英ガラスが得られた。
この石英ガラスの密度は2.2で、ビツカース硬度
は800Kg/mm2であり、赤外線吸収スペクトル、近
赤外吸収スペクトル(第1図)ともに、市販の石
英ガラスと一致した。従つて、本発明の製造法に
より製造した石英ガラスは、市販の石英ガラスと
同一であると言える。 実施例 2 実施例1における仕込み時に、エタノールを加
えないで、加水分解反応を、ケイ酸エチルと塩酸
の2成分系でおこなつた。あとの操作は全く実施
例1と同様に行ない、ゲル化しドライゲルとし、
焼成して9.9cmφの石英ガラスが得られた。この
石英ガラスの諸物性は市販のものと一致した。 実施例 3 実施例1におけるCab−o−Sil量を20gにし
た。あとの操作はまつたく実施例1と同様に行な
い、ゲル化し、ドライゲルとし、焼成して、9.7
cmφの石英ガラスが得られた。これの諸物性も市
販のものと一致した。 実施例 4 実施例1における仕込み時に、Cab−o−Sil
の量を30gにした。あとの操作はまつたく実施例
1と同様に行ない、ゲル化し、ドライゲルとし、
焼成して10.0cmφの石英ガラスが得られた。これ
の諸物性も市販のものと一致した。 実施例 5 実施例1におけるCab−o−Silの量を40gに
した。実施例1とまつたく同様にゲル化、ドライ
ゲルとし、焼成して10.2cmφの石英ガラスが得ら
れた。これの諸物性も市販のものと一致した。 実施例 6 実施例5において、加水分解時にエタノールを
加えないで行ない、あと同様にドライゲルとし、
焼成して10.5cmφの石英ガラスが得られた。これ
の諸物性も市販のものと一致した。 実施例 7 実施例1におけるCab−o−Silの量を50gに
した。実施例1とまつたく同様にドライゲルと
し、1200℃まで焼成して10.3cmφの石英ガラスが
得られた。これの諸物性も、市販のものと一致し
た。 実施例 8 実施例1と同様に行なつた。ケイ酸エチル
(1.0モル)に0.1規定の塩酸水溶液を180ml、エタ
ノール20ml加え、30分間激しく撹拌し、加水分解
反応を終了させ、次に、この溶液に水を50ml加
え、Cab−o−Silを60g撹拌下加えた。ここで
水を50ml加えたのは、加えない組成の溶液には
Cab−o−Sil60gを加えるのが非常にたいへん
で、溶媒の量を増す必要が有つたからである。こ
のようにしてCab−o−Silを加えた後のゾルを、
実施例1と同様にポリプロピレン製の容器(内径
23cmφ)に加え、厚みが1cmになるように仕込ん
だ。あと、実施例1とまつたく同様に操作し、ゲ
ル化させ、ドライゲルとし、1200℃まで焼成して
10.3cmφの石英ガラスが得られた。これの諸物性
も市販のものと一致した。 実施例 9 実施例8において、加水分解時にエタノールを
加えないで行ない、あと同様にドライゲルとし、
焼成して10.5cmφの石英ガラスが得られた。 この諸物性も市販のものと一致した。 実施例 10 実施例8と同様に行なつた。すなわち、ケイ酸
エチル(1.0モル)に0.1規定の塩酸水溶液を180
ml、エタノール20ml加え撹拌し、加水分解し、こ
の溶液に水を100ml加え、Cab−o−Silを75g加
えた。以後、実施例8と同様に行ないゲル化し、
ドライゲルとし、焼成して10.4cmφの石英ガラス
が得られた。 これの諸物性も市販のものと一致した。 実施例 11 実施例10において、加水分解時にエタノールを
加えないで行ない、あと同様にドライゲルとし、
焼成して10.6cmφの石英ガラスが得られた。 これの諸物性も市販のものと一致した。 実施例 12 実施例8と同様に行なつた。すなわち、ケイ酸
エチル(1.0モル)に、0.1規定の塩酸水溶液を
180ml、エタノール20ml加え撹拌し、加水分解し、
この溶液に水を400ml加え、Cab−o−Silを140
g加えた。以後、実施例8と同様に行ない、ゲル
化し、ドライゲルとし、焼成して10.3cmφの石英
ガラスが得られた。 これの諸物性も市販のものと一致した。 実施例 13 実施例8と同様に行なつた。すなわち、ケイ酸
エチル(1.0モル)に、0.1規定の塩酸水溶液を
180ml、エタノール20ml加え撹拌し加水分解し、
この溶液に水を800ml加え、Cab−o−Silを240
g加えた。以後、実施例8と同様に行ないゲル化
し、ドライゲルとし、焼成して10.3cmφの石英ガ
ラスが得られた。 これの諸物性も市販のものと一致した。 実施例 14 実施例13において、加水分解時にエタノールを
加えないで行ない、後、同様にドライゲルとし、
焼成して10.5cmφの石英ガラスが得られた。 これの諸物性も市販のものと一致した。 以上、実施例1〜14で述べてきたように、ケイ
酸エチルは最終的にSiO2になるし、Cab−o−
SilはSiO2そのものだから、Cab−o−Silの量を
全体のSiO2の量で割つた、Cab−o−Silの割合
で示すと、14.3%から80%までの実施例を示して
きた。この間のCab−o−Silの割合では、どれ
でも、かなり良い歩留りで石英ガラスとすること
ができる。また、このCab−o−Silの割合以外
でも、歩留りは悪くなるが、石英ガラスを形成す
ることはできる。ただ、工業的にも有意になる程
高い歩留りを要求する場合は、Cab−o−Silの
割合を30%から60%程度の間にするのが望ましい
と思われる。この場合、容器の材質、室内の温
度、湿度、焼結条件(昇温スピード)を適当に選
び、うまくコントロールすれば、我々の実験で
は、歩留りを90%以上にすることはできる。ま
た、もつと完全な条件出しをすれば、歩留り100
%も夢ではない。このように、歩留りを高くす
と、市販の石英ガラスのコストよりはるかに安い
コストで、石英ガラスを製造することができる。 Cab−o−Silの割合が30%以下の場合、焼結
時の歩留りが若干悪くなる。これはCab−o−
Silの量が少ないため、ポーラス度が低くなるた
めであろう。つまりCab−o−Silが増せば、ポ
ーラス度が高くなり、焼結時に割れやクラツクが
生じにくく、歩留りが高くなる。 Cab−o−Silの割合が60%を超えた場合、焼
結時の歩留りは高くなるが、逆に、ドライゲルを
作成する時に割れやすくなり、ドライゲルの歩留
りが悪くなる。 従つて、Cab−o−Silの割合が60%を超える
と、歩留りが悪くなる。 次に、再び実施例によつて、PHを調整し、種種
のPH値にした場合を説明する。 実施例1から14では、PH値を4.4に統一したが、
これは、どのCab−o−Silの割合でもゲル化時
間がだいたい30分から2時間の間に入るようにし
たものである。PH値が同じ場合、ゲル化時間は、
Cab−o−Silの量が変化すると変わる傾向があ
るようだが、大きな差はなさそうなので、ここで
は、Cab−o−Silの割合が56%の場合、すなわ
ち、実施例11の場合で、PHを種種に変えたものの
実施例を示す。もちろん、他のCab−o−Silの
割合の場合も、以下と同様になる。 実施例 15 実施例11と同様に行なつた。すなわち、ケイ酸
エチル208g(1.0モル)に0.1規定の塩酸水溶液
を180ml加え、撹拌し、加水分解した。このゾル
溶液に水を100ml加え、Cab−o−Silを75g加え
た。このゾルの均一性を高めるため、超音波振動
や濾過をした。このゾルに、実施例11と同様に、
0.1規定のアンモニア水を滴下し、PHを表1にな
るようにした。それぞれの番号を、表1のように
実施例15、実施例16〜実施例19とした。
【表】 このように、種々のPH値に調整したゾルを内径
23cmφの容器に厚みを1cmになるように加えた。
約3時間後、どれもゲル化した。これを室温で10
日間放置し、収縮させ乾燥させ、ドライゲルとし
た。このドライゲルを180℃/hrsの昇温スピード
で1200℃まで加熱すると、透明化し、それぞれ表
1のような石英ガラスが得られた。すなわち、PH
が3.67の時は、ゲルはあまり強くなく、室温で放
置している間に割れてしまう。ところが、本発明
のPH値、4以上では、約10cmの石英ガラスが歩留
り良く得られた。ただし、PH値が4.8を超すと、
ゲル化が速くなりすぎて、ゾルを入れてある容器
中でゲル化してしまい、ゲル化する容器に移す時
間がないので、平板状の石英ガラスは得られなか
つた。しかし、ゾルの容器中でゲル化したもの
は、このまま収縮乾燥してドライゲルになり、こ
れを焼結すれば、この形のまま石英ガラスとする
ことができた。 すなわち、歩留り良く石英ガラスを作成するた
めには、PH値を4以上にすれば良さそうである。
もちろん、PH値が4以下でも、歩留りは悪いが
時々、割れないでドライゲルとすることができ
る。その時は、焼結によつて石英ガラスとするこ
とができる。 以上の通り、金属アルコキシド、微粉末シリ
カ、水、酸、アルコールを原料化込み時に用いて
これにアルカリを加えPH4〜6に調整することに
より、 (1) 反応速度を室温で作業態様に合わせて制御す
ることができ、したがつてシリカの微粒子と金
属アルコキシドの加水分解物を結びつける制御
因子を自由にコントロールすることとなり、生
成したゲルもシリカ微粒子の一個一個に金属ア
ルコキシドの加水分解物が均一に結びついたも
のとなり、ゲルを乾燥してドライゲルとする際
においても、割れることのない大型のものをつ
くることができる。 (2) 微粉末シリカの添加で、ドライゲルがポーラ
スとなつたので、高温で焼結する際にも、この
ポーラス構造が構造上の強度を保持し、徐々に
閉孔化が進行するので、歪みも極めて少なくな
り割れたり、クラツクを生じることがなく、ド
ライゲルと全く同形状の石英ガラスを得ること
ができる。 (3) また、この製造方法によれば、焼結温度も低
くてすむので、エネルギー消費も少なくて済
み、また、石英ガラスの原料も純度のよいもの
が安価に入手できるとともに、必要に応じて簡
単に精製もできるので、純度の高い石英ガラス
を安価に製造することができる。 (4) 石英ガラスの形状についても、出発原料が液
体であるため、容器さえ選べば、任意の所望す
る形を得ることができ、例えば複雑な形状であ
つても、さらには、それがどんなに大型であつ
ても容易につくることができる。 (5) さらに、この方法を用いれば単に石英ガラス
のみではなく、例えば硼硅酸ガラス、ソーダガ
ラス、シリカ・アルミナガラス、SiO2−ZrO系
の耐アルカリガラス、SiO2−TiO2の低膨張率
ガラスなどの多成分系のガラスの製造にも適用
可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によつて得られた石英ガラス
と、通常の溶融法で製造した市販の石英ガラス
(信越石英)の近赤外吸収スペクトルを示す図で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 金属アルコキシドおよび微粉末シリカを原料
    とするゾル−ゲル法による石英ガラスの製造方法
    において、原料組成物(金属アルコキシドと微粉
    末シリカ)をPH4〜6に調整したことを特徴とす
    る石英ガラスの製造方法。
JP22819882A 1982-12-23 1982-12-23 石英ガラスの製造方法 Granted JPS59116135A (ja)

Priority Applications (10)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22819882A JPS59116135A (ja) 1982-12-23 1982-12-23 石英ガラスの製造方法
EP84900294A EP0131057B1 (en) 1982-12-23 1983-12-22 Process for producing quartz glass
NLAANVRAGE8320410,A NL188795C (nl) 1982-12-23 1983-12-22 Werkwijze voor het vervaardigen van een kwartsglas.
GB08418301A GB2140408B (en) 1982-12-23 1983-12-22 Process for producing quartz glass
DE19833390375 DE3390375T1 (de) 1982-12-23 1983-12-22 Verfahren zur Herstellung von Siliciumdioxidglas
PCT/JP1983/000450 WO1984002519A1 (en) 1982-12-23 1983-12-22 Process for producing quartz glass
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US07/008,226 US4801318A (en) 1982-12-23 1987-01-29 Silica glass formation process
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