JPS642122B2 - - Google Patents

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JPS642122B2
JPS642122B2 JP14820480A JP14820480A JPS642122B2 JP S642122 B2 JPS642122 B2 JP S642122B2 JP 14820480 A JP14820480 A JP 14820480A JP 14820480 A JP14820480 A JP 14820480A JP S642122 B2 JPS642122 B2 JP S642122B2
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phosphorus
polypropylene
titanium
chloride
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JP14820480A
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Yoshio Tajima
Mitsuharu Myoshi
Kazuo Matsura
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な触媒を用いて、高活性にα―オ
レフインを立体規則性よく重合または共重合する
方法に関する。 α―オレフインの高立体規則性重合触媒とし
て、従来よりチタンハロゲン化物と有機アルミニ
ウム化合物からなる触媒が知られている。しか
し、この触媒系を用いた重合では高立体規則性の
重合体は得られるものの触媒活性は低いため生成
重合体中の触媒残渣を除去する必要がある。 近年、触媒の活性を改善するための多くの提案
がなされてきている。これらの提案によれば
MgCl2などの無機固体担体に四塩化チタンを担持
させた触媒成分を用いた場合に高活性触媒となる
ことが示されている。 しかしながら、ポリオレフインの製造上、触媒
活性はできるだけ大きいことが好ましく、なお一
層高活性な触媒が望まれていた。また、重合体中
のアタクチツク部分の生成量ができるだけ少ない
ことも重要である。 本発明者らは、これらの点について鋭意研究し
た結果、ここに新規な触媒を見いだしたものであ
る。すなわち、本発明は新規な触媒を用いて、き
わめて高活性に高立体規則性のポリオレフインを
製造する方法に関するものであり、本発明の触媒
を用いることにより、重合時のモノマー分圧は低
く、かつ短時間の重合で生成重合体中の触媒残渣
量はきわめて少量となり、したがつてポリオレフ
イン製造プロセスにおいて触媒除去工程が省略で
き、かつ生成重合体中のアタクチツク部分の生成
量もきわめて少ないなどの多くの効果が得られ
る。 以下に本発明を詳述する。 本発明は一般式RMgX(ここでRは炭素数6〜
24のアリール基もしくはその誘導体、Xはハロゲ
ン原子を示す)で表わされる有機マグネシウム化
合物とハロゲン化リンおよびオキシハロゲン化リ
ンから選ばれるリン化合物を共粉砕して得られる
固体物質に、テトラハロゲン化チタンおよび/ま
たはテトラハロゲン化チタン(以下チタン化合物
と略記する)と有機酸エステルとの付加化合物を
担持せしめて得られる固体触媒成分、および有機
アルミニウム化合物(以下有機金属化合物と略記
する)と有機酸エステルとの混合物もしくは付加
化合物を組み合わせてなる触媒を用いて、炭素数
3〜8のα―オレフインの重合あるいは共重合を
行うことにより、著しく高活性に高立体規則性の
ポリオレフインを製造する方法に関する。 本発明においては、一般式RMgX(ここでRは
炭素数6〜24のアリール基もしくはその誘導体、
Xはハロゲン原子を示す)で表わされる有機マグ
ネシウム化合物とハロゲン化リンおよびオキシハ
ロゲン化リンから選ばれるリン化合物を共粉砕し
て得られる固体物質を担体として用いることを本
質とする。共粉砕は不活性ガス雰囲気下に実質的
に溶媒の不存在下に行われる。 この時の有機マグネシウム化合物とリン化合物
の使用割合は、有機マグネシウム化合物1モルに
対し、リン化合物0.01〜100モル、特に0.1〜10モ
ルが好ましい。 共粉砕に用いる装置はとくに限定はされないが
通常ボールミル、振動ミル、ロツドミル、衝撃ミ
ルなどが使用され、その粉砕方式に応じて粉砕温
度、粉砕時間などの条件は当業者にとつて容易に
定められるものである。一般的には粉砕温度は0
℃〜50℃程度でよく、粉砕時間は0.5〜50時間、
好ましくは1〜30時間である。 本発明においては、芳香環の炭素原子がマグネ
シウム原子に直接結合したグリニヤール試薬を用
いることが特徴の1つである。更に該グリニヤー
ル試薬とハロゲン化リンおよびオキシハロゲン化
リンから選ばれるリン化合物を共粉砕することも
本発明の特徴の1つである。グリニヤール試薬と
ハロゲン化リンおよびオキシハロゲン化リンから
選ばれるリン化合物をエーテル等の溶媒中で反応
せしめた場合は本発明の如き高活性な触媒とはな
り得ない。 このように特定の有機マグネシウム化合物とリ
ン化合物を共粉砕処理して得られる固体物質を担
体として用いた時に著しい高活性な触媒となり得
たことは全く予期し得ないことであり驚くべきこ
とである。 かくして得られる固体担体に、チタン化合物お
よび/またはチタン化合物と有機酸エステルとの
付加化合物を担持させることにより固体触媒成分
を得る。 担体にチタン化合物および/またはチタン化合
物と有機酸エステルとの付加化合物を担持させる
方法としては公知の方法を用いることができる。
たとえば、固体担体を不活性な溶媒の存在下また
は不存在下に、過剰のチタン化合物および/また
はチタン化合物と有機酸エステルとの付加化合物
と加熱下に接触させることにより行なうことがで
き、好ましくは、n―ヘキサン等の不活性溶媒の
不存在下に両者を、50〜300℃、好ましくは100〜
150℃に加熱することにより行なうのが便利であ
る。反応時間はとくに限定はされないが通常は5
分以内であり、必要ではないが長時間接触させる
ことは差支えない。たとえば5分ないし10時間の
処理時間をあげることができる。もちろん、この
処理は酸素、および水分を絶つた不活性ガス雰囲
気下で行なわれるべきである。反応終了後未反応
のチタン化合物および/またはチタン化合物と有
機酸エステルとの付加化合物を取り除く手段はと
くに限定されるものではなく、チグラー触媒に不
活性な溶媒で数回洗浄し洗液を減圧条件下で蒸発
させ固体粉末を得ることができる。他の好ましい
方法としては、固体担体と必要量のチタン化合物
および/またはチタン化合物と有機酸エステルと
の付加化合物とを共粉砕する方法を挙げることが
できる。共粉砕に用いる装置はとくに限定はされ
ないが通常ボールミル、振動ミル、ロツドミル、
衝撃ミルなどが使用され、通常0℃〜200℃好ま
しくは20℃〜100℃の温度で0.5時間〜30時間共粉
砕することにより本発明の触媒成分を製造するこ
とができる。もちろん共粉砕操作は不活性ガス雰
囲気中で行なうべきであり、また湿気はできる限
り避けるべきである。 本発明においては、必要量のチタン化合物およ
び/またはチタン化合物と有機酸エステルとの付
加化合物を添加することにより、洗浄除去工程を
省略することができる共粉砕による方法が特に好
ましく用いられる。 本発明に用いる一般式RMgX(ここでRは炭素
数6〜24のアリール基もしくはその誘導体、Xは
ハロゲン原子を示す)で表わされる有機マグネシ
ウム化合物としては、具体的にフエニルマグネシ
ウムブロマイド、フエニルマグネシウムクロライ
ド、o―アニシルマグネシウムクロライド、p―
アニシルマグネシウムクロライド、o―アセチル
フエニルマグネシウムクロライド、p―アセチル
フエニルマグネシウムクロライド、o―トリルマ
グネシウムクロライド、p―トリルマグネシウム
クロライド、p―メトキシ―o―トリルマグネシ
ウムクロライド、o―メトキシ―p―トリルマグ
ネシウムクロライド、2,4―キシリルマグネシ
ウムクロライド、メジチルマグネシウムクロライ
ド、o―ビフエニルマグネシウムクロライド、1
―ナフチルマグネシウムクロライド、1―アント
リルマグネシウムクロライド、1―フエナントリ
ルマグネシウムクロライドなどを挙げることがで
きる。 本発明に用いるハロゲン化リンおよびオキシハ
ロゲン化リンから選ばれるリン化合物としては、
五塩化リン、五臭化リン、五ヨウ化リン、三塩化
リン、三臭化リン、三ヨウ化リン、オキシ三塩化
リン、オキシ三臭化リン等が挙げられるが、特に
五塩化リン、三塩化リン、オキシ三塩化リンが好
ましい。 本発明に使用されるチタン化合物としては、四
塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタンが好
ましい。 チタン化合物と有機酸エステルとの付加化合物
としては、チタン化合物:有機酸エステルのモル
比が2:1〜1:2のものが好ましい。これらの
付加化合物としては、TiCl4・C6H5COOC2H5
TiCl4・2C6H5COOC2H5,TiCl4・p―
CH3OC6H5COOC2H5,等を例示することができ
る。 本発明において、チタン化合物および/または
チタン化合物と有機酸エステルとの付加化合物の
使用量は特に制限されないが、通常固体生成物中
に含まれるチタン化合物の量が0.5〜20重量%、
好ましくは1〜10重量%となるよう調節するのが
好ましい。 本発明に用いる有機金属化合物の例としては一
般式R3Al,R2AlX,RAlX2,R2AlOR,RAl
(OR)XおよびR3Al2X3の有機アルミニウム化合
物(ただしRは炭素数1〜20のアルキル基または
アリール基、Xはハロゲン原子を示し、Rは同一
でもまた異なつてもよい)があり、具体的には、
トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ
sec―ブチルアルミニウム、トリtert―ブチルア
ルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオ
クチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロ
リド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、エ
チルアルミニウムセスキクロリドおよびこれらの
混合物等があげられる。 本発明においては、有機金属化合物成分は、前
記有機金属化合物と有機酸エステルとの混合物も
しくは付加化合物として用いることも特徴の1つ
である。 この時有機金属化合物と有機酸エステルを混合
物として用いる場合には、有機金属化合物1モル
に対して、有機酸エステルを通常0.1〜1モル、
好ましくは0.2〜0.5モル使用する。また、有機金
属化合物と有機酸エステルとの付加化合物として
用いる場合は、有機金属化合物:有機酸エステル
のモル比が2:1〜1:2のものが好ましい。 本発明において有機金属化合物の使用量につい
ては特に制限されないが、通常チタン化合物に対
して0.1〜1000モル倍使用することができる。 本発明に用いられる有機酸エステルとは、炭素
数が1〜24の飽和もしくは不飽和の一塩基性ない
し二塩基性の有機カルボン酸と炭素数1〜30のア
ルコールとのエステルである。具体的には、ギ酸
メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸フエニ
ル、酢酸オクチル、メタクリル酸メチル、ステア
リン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチ
ル、安息香酸n―プロピル、安息香酸ジ―プロピ
ル、安息香酸ブチル、安息香酸ヘキシル、安息香
酸シクロペンチル、安息香酸シクロヘキシル、安
息香酸フエニル、安息香酸―4―トリル、サリチ
ル酸メチル、サリチル酸エチル、p―オキシ安息
香酸メチル、p―オキシ安息香酸エチル、サリチ
ル酸フエニル、p―オキシ安息香酸シクロヘキシ
ル、サリチル酸ベンジル、a―レゾルシン酸エチ
ル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、アニス酸
フエニル、アニス酸ベンジル、o―メトキシ安息
香酸エチル、p―エトキシ安息香酸メチル、p―
トルイル酸メチル、p―トルイル酸エチル、p―
トルイル酸フエニル、o―トルイル酸エチル、m
―トルイル酸エチル、p―アミノ安息香酸メチ
ル、p―アミノ安息香酸エチル、安息香酸ビニ
ル、安息香酸アリル、安息香酸ベンジル、ナフト
エ酸メチル、ナフトエ酸エチルなどを挙げること
ができる。 これらの中でも特に好ましいのは安息香酸、o
―またはp―トルイル酸またはp―アニス酸のア
ルキルエステルであり、とくにこれらのメチルエ
ステル、エチルエステルが好ましい。 本発明の触媒を使用してのオレフインの重合反
応は通常のチグラー型触媒によるオレフイン重合
反応と同様にして行われる。すなわち反応はすべ
て実質的に酸素、水などを絶つた状態で、気相
で、または不活性溶媒の存在下でまたはモノマー
自体を溶媒として行われる。オレフインの重合条
件は温度は20ないし300℃、好ましくは40ないし
180℃であり、圧力は常圧ないし70Kg/cm2・G、
好ましくは2ないし60Kg/cm2・Gである。分子量
の調節は重合温度、触媒のモル比などの重合条件
を変えることによつてもある程度調節できるが、
重合系中に水素を添加することにより効果的に行
われる。もちろん、本発明の触媒を用いて、水素
濃度、重合温度など重合条件の異なつた2段階な
いしそれ以上の多段階の重合反応も何ら支障なく
実施できる。 本発明においては、特に炭素数3〜8のα―オ
レフイン類を立体規則性よく重合または共重合さ
せるのに有効に用いることができる。このような
α―オレフインとしてはプロピレン、1―ブテ
ン、4―メチルペンテン―1等がある。これらの
α―オレフインにエチレン等の他のオレフインや
ジエン等を共重合することもできる。 以下に実施例をのべるが、これらは本発明を実
施するための説明用のものであつて本発明はこれ
らに制限されるものではない。 実施例 1 (1) フエニルマグネシウムクロライドの合成 玉入れコンデンサー、滴下ロート、撹拌機を備
えた1の四つ口フラスコに削状マグネシウム30
gを入れ、系内を窒素を流しながら十分乾燥させ
た。次いで0.2gのヨーウ素を加え3時間250℃で
マグネシウムを活性化させた。その後5mlのクロ
ロベンゼンを加え数分間還流温度で加熱した。反
応が開始したことを確認してから600mlのデカリ
ン中に168gのクロロベンゼンを溶解した溶液を
反応混合物に7時間にわたつて滴下した。この時
の反応温度は約185℃であつた。その後デカリン、
未反応クロロベンゼンを蒸留により除去し、未反
応マグネシウムを除去した後、n―ヘキサンで洗
浄後、n―ヘキサンを除去して粉末のフエニール
マグネシウムクロライド151gを得た。 (2) 触媒成分の合成 上記(1)で得られたフエニルマグネシウムクロラ
イド4.8gと五塩化リン5.9gを1/2インチ直径を
有するステンレス製スチールボールが25個入つた
内容積400mlのステンレス製ポツトに入れ、窒素
雰囲気下、室温で16時間ボールミリングを行なつ
た後、さらに四塩化チタンと安息香酸エチルの
1:1(モル比)の付加化合物4.2gを添加し窒素
雰囲気下、室温で16時間ボールミリングを行なつ
た。ボールミリング後、得られた固体粉末1gに
は37mgのチタンが含まれていた。 (3) 重合 2のステンレススチール製誘導撹拌機付オー
トクレープを窒素置換しヘキサン1000mlを入れ、
トリエチルアルミニウム3ミリモル、安息香酸エ
チル1ミリモルおよび前記の固体粉末80mgを加
え、さらに水素を気相分圧で0.025Kg/cm2となる
よう装入した後、撹拌しながら50℃に昇温した。
ヘキサンの蒸気圧で系は0.5Kg/cm2・Gになるが
ついでプロピレンを全圧が7Kl/cm2・Gになるま
で張り込んで重合を開始した。全圧が7Kg/cm2
Gになるようにプロピレンを連続的に導入し1時
間重合を行なつた。重合終了後、余剰のプロピレ
ンを排出し、冷却、内容物を取り出し乾燥し、白
色のポリプロピレン73gを得た。溶媒可溶性のポ
リプロピレンは3.5gであつた。 触媒活性は140gポリプロピレン/g固体・
hr・C3H6圧、3800gポリプロピレン/gTi・
hr・C3H6圧であり、このポリプロピレンの沸と
うn―ヘプタン抽出残の割合は94.5%、かさ比重
0.30、メルトフローインデツクス3.5であつた。
一方溶媒可溶性重合体も含め、沸とうn―ヘプタ
ンによる全抽出残率は90.2%であつた。 比較例 1 実施例1で合成した粉末状フエニルマグネシウ
ムクロライド5gを1/2インチ直径を有するステ
ンレス製スチールボールが25個入つた内容積400
mlのステンレス製ポツトに入れ、窒素雰囲気下、
室温で16時間ボールミリングを行なつた後、さら
に四塩化チタンと安息香酸エチルの1:1(モル
比)の付加化合物1.9gを添加し、窒素雰囲気下
室温で16時間ボールミリングを行なつた。ボール
ミリング後得られた固体粉末には37mgのチタンが
含まれていた。 上記固体粉末を用いて実施例1と同様の方法で
プロピレンの重合を行なつたところポリプロピレ
ン5.8gが得られたにすぎなかつた。 比較例 2 実施例1の(2)においてフエニルマグネシウムク
ロライドを用いないことおよび四塩化チタンと安
息香酸エチルの付加化合物の使用量を2.3gとし
たことを除いては、実施例1と同様の方法で触媒
成分を合成し実施例1と同様の方法でプロピレン
の重合を行なつたところ、ポリプロピレンがこん
跡程度認められたにすぎなかつた。 比較例 3 実施例1の(3)において安息香酸エチルを用いな
いことを除いては実施例1と同様の方法でプロピ
レンの重合を行なつたところ、相当量のアダクト
により溶媒が粘性を帯び、その中に白色ポリプロ
ピレンが含まれていた。得られた白色ポリプロピ
レンは106gであり、また溶媒可溶性ポリプロピ
レン23.0gであつた。このポリプロピレンの沸と
うn―ヘプタン抽出残は70.5%、一方溶媒可溶性
重合体も含め沸とうn―ヘプタンによる全抽出残
率は58%であつた。 比較例 4 (1) n―ブチルマグネシウムクロライドの合成 玉入れコンデンサー、滴下ロート、撹拌機を備
えた500mlの四つ口フラスコに削状マグネシウム
15g(0.625mol)を入れ、系内を窒素を流しな
がら充分加熱乾燥したのち、滴下ロートにn―ブ
チルクロライド0.625molとエチルエーテル300ml
を仕込み、フラスコ中のマグネシウムに約20ml加
え反応を開始させた。その後エチルエーテルが還
流する程度に滴下した。滴下終了後、2時間還流
下で反応させた。 その後未反応マグネシウムを除去し、さらに溶
媒であるエチルエーテルを蒸留で除去した。エー
テルを除去した後n―ヘキサンで洗浄後n―ヘキ
サンを除いて白色粉末のn―ブチルマグネシウム
クロライド61gを得た。 (2) 触媒成分の合成 上記(1)で得られたn―ブチルマグネシウムクロ
ライド4.9gと五塩化リン7gを実施例1の(2)と
同様の方法で16時間共粉砕したのち、四塩化チタ
ンと安息香酸エチルの1:1(モル比)の付加化
合物4.7gを添加し、さらに16時間共粉砕した。
得られた固体粉末1gには39mgのチタンが含まれ
ていた。 (3) 重合 上記固体粉末を用いて実施例1と同様の方法で
プロピレンの重合を行なつたところ白色ポリプロ
ピレン50gを得た。溶媒可溶性のポリプロピレン
は1.8gであつた。 触媒活性は100gポリプロピレン/g固体・
hr・C3H6圧、2550gポリプロピレン/gTi・
hr・C3H6圧であり、粉末状ポリプロピレンのn
―ヘプタン抽出残は93.3%、全抽出残率は90.1%
であつた。 比較例 5 (1) 触媒成分の合成 実施例1で得られた粉末状フエニルマグネシウ
ムクロライド4.8gと40mlのエチルエーテルを滴
下ロート、温度計、撹拌機を備なえた100ml四つ
口フラスコに入れた。さらに滴下ロートにより
5.9gの五塩化リンを30mlのエチルエーテルに溶
解させた溶液を、氷冷下に徐々に滴加して反応さ
せた。1時間氷冷下で反応させた後、エチルエー
テルを除去し、n―ヘキサンで洗浄後乾燥して固
体10.0gを得た。この固体5gと四塩化チタンと
安息香酸エチルの1:1(モル比)の付加化合物
2gを添加し実施例1と同様の方法で共粉砕し
た。得られた固体粉末1gには39mgのチタンが含
まれていた。 (2) 重合 上記固体粉末を用いて実施例1と同様の方法で
プロピレンの重合を行なつたところ白色ポリプロ
ピレン26gを得た。触媒活性は51gポリプロピレ
ン/g固体・hr・C3H6圧、1350gポリプロピレ
ン/gTi・hr・C3H6圧であり、粉末状ポリプロ
ピレンのn―ヘプタン抽出残は92.5%、全抽出残
率は90.0%であつた。 実施例 2〜7 実施例1と同様の方法で触媒成分を合成し、実
施例と同様の方法でプロピレンの重合を行つた。
その結果を表1にまとめた。
【表】 実施例 8 実施例2で合成した固体粉末80mg、n―ヘキサ
ン1000ml、トリエチルアルミニウム1モルと安息
香酸エチル1モルの付加化合物1ミリモル、およ
びトリイソブチルアルミニウム1ミリモルを使用
し、実施例1と同様の方法でプロピレンの重合を
行なつたところ、白色ポリプロピレン94gを得
た。溶媒可溶性ポリプロピレンは2.2gであつた。
触媒活性は190gポリプロピレン/g固体・hr・
C3H6圧、5100gポリプロピレン/gTi・hr・
C3H6圧であり、粉末状ポリプロピレンの沸とう
n―ヘプタン抽出残率は94.5%、一方溶媒可溶性
重合体も含め、沸とうn―ヘプタンによる全抽出
残率は92.3%であつた。 実施例 9 2の電磁誘導撹拌機付ステンレス製オートク
レープを充分乾燥し、窒素で置換した後、実施例
1で使用した固体粉末25mgとトリエチルアルミニ
ウム5.0ミリモル、安息香酸エチル2ミリモルと
液状プロピレン500gを仕込み、60℃で1時間重
合を行なつた。 重合終了後、プロピレンをパージし、生成物を
取り出し、ポリマーを減圧、乾燥したところ83g
のポリプロピレンが得られた。またポリプロピレ
ンの沸とうn―ヘプタン抽出残率は89.0%であつ
た。 触媒活性は150gポリプロピレン/g固体・
hr・C3H6圧、4050gポリプロピレン/gTi・
hr・C3H6圧であつた。 実施例 10 実施例9のプロピレンの重合において固体粉末
30mgを使用した以外は実施例9と同様の方法でプ
ロピレンの重合を3時間行なつた。その後過剰の
プロピレンを60℃で常圧まで排出した。次いでエ
チレン20gをガスで圧入し30分間重合を行なつ
た。重合終了後、過剰のエチレンを放出し、生成
共重合体を乾燥して330gの白色粉末状プロピレ
ン共重合体を得た。 触媒活性は165gポリマー/g固体・hr・C3H6
圧、4500gポリマー/gTi・hr・C3H6圧であつ
た。得られたブロツク共重合体中のエチレン含量
は9.8モル%で、沸とうn―ヘプタン抽出残率は
86.5%であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法で用いる触媒の調製工程を
示すフローチヤート図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 一般式RMgX(ここでRは炭素数6〜24のア
    リール基もしくはその誘導体、Xはハロゲン原子
    を示す)で表わされる有機マグネシウム化合物と
    ハロゲン化リンおよびオキシハロゲン化リンから
    選ばれるリン化合物を共粉砕して得られる固体物
    質に、テトラハロゲン化チタンおよび/またはテ
    トラハロゲン化チタンと有機酸エステルとの付加
    化合物を担持せしめて得られる固体触媒成分、お
    よび有機アルミニウム化合物と有機酸エステルと
    の混合物もしくは付加化合物を組み合わせてなる
    触媒を用いて、炭素数3〜8のα―オレフインの
    重合あるいは共重合を行うことを特徴とするポリ
    オレフインの製造方法。
JP14820480A 1980-10-24 1980-10-24 Preparation of polyolefin Granted JPS5773010A (en)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14820480A JPS5773010A (en) 1980-10-24 1980-10-24 Preparation of polyolefin

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JP14820480A JPS5773010A (en) 1980-10-24 1980-10-24 Preparation of polyolefin

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JP7404606B2 (ja) * 2021-03-19 2023-12-26 国立大学法人北海道大学 有機金属求核剤の製造方法、及び有機金属求核剤を用いる反応方法

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