JPS642027Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電柱への架線工事等の際に、作業者
が電柱上で作業を行なうために用いる仮設足場に
関するものである。

従来例えば、電車線路における電柱への架線工
事の際には、電柱に足場を作るため、丸太を横し
て針金で電柱へくくり付けている。しかしなが
ら、これは丸太の着脱作業がめんどうで時間を要
するし、不安定で安全性にも欠ける難点がある。

本考案は、従来の電柱の仮設足場の前記のよう
な欠点に着目してなされたもので、電柱を両側か
ら確固に抱持可能な凹部を夫々具えた押え金具お
よび足場杆を用いることにより電柱への安定的な
取付状態を確保し、また押え金具、足場杆両者間
の間隔を調整自由に両者端部同志を連結する連結
金具により、電柱への着脱を容易にし、電柱の直
径の変化にも対応可能としたことを特徴とするも
のである。

以下図について本考案の一実施例を説明する。
押え金具１は、中央において、内側に向つて開く
横断面Ｖ字状の押え板２と、この押え板２を保持
し両端がそれの外側へ延出する座板３とから成
る。座板３の両端部付近にはボルト挿通用の長孔
３ａが夫々上下１対設けられている。この長孔３
ａは、電柱Ｐの直径に適合しうるよう水平に長く
穿たれている。

足場杆４は中央内側に横断面略Ｖ字状の凹部５
ａを具えた当て板５を有している。当て板５は前
記押え板２と相対向し、両者間で電柱Ｐを挟持可
能である。足場杆４の両側は電柱Ｐの両側部へ延
出し、これへ足を掛けて電柱上で作業を行なうこ
とができる。

電柱を挟んで相対向した押え金具１と足場杆４
とを連結して締め付けるためにＵ字状ボルト７が
用いられる。このＵ字状ボルト７の湾曲部は足場
杆４の両側に掛けらら、両端のねじ部は夫々押え
金具１の長孔３ａへ挿通され、これにナツト８を
螺合して締め付けられる。

以上のように構成される足場装置は、押え金具
１と足場杆４との間へ電柱Ｐを挟み、Ｕ字状ボル
ト７で締め付け固定して用いる。電柱Ｐの直径に
応じ、ナツト８を締め、またＵ字状ボルト７を長
孔３ａに沿つて適当に移動させる。押え金具１お
よび足場杆４は、夫々押え板２および当て板５の
Ｖ字状の凹部により電柱Ｐの両側対向部の２点に
接して電柱Ｐに固定される。電柱の直径に応じ両
者の間隔を変えても同様に電柱を抱持可能であ
る。

以上のように、本考案においては、電柱Ｐの外
周に当接する略Ｖ字状の電柱抱持用凹所を備えた
押え板２の両側に、側方へ延出する一対の座板
３，３を固着し、この座板３には、夫々水平方向
のボルト挿通用長孔３ａを上下に２つ形成して押
え金具１を構成すると共に、水平方向に伸びる棒
状の足場杆４の中央に、電柱Ｐの外周に当接する
略Ｖ字状の電柱抱持用凹所５ａを備えた当て板５
を固着し、電柱Ｐのを挟んで押え金具１と足場杆
４とを相対向配置し、足場杆４の両側に夫々Ｕ字
状ボルト７を掛け、このＵ字状ボルト７のねじ部
を座板３のボルト挿通用長孔３ａに水平方向位置
調整自在に貫通させ、ナツト８にて締め付けるよ
うにして電柱用仮設足場装置を構成したため、着
脱作業を短時間で簡単に行うことができ、また押
え金具１と足場杆４との間隔及びＵ字状ボルト
７，７間の間隔を適当に調整することにより直径
の異なる各種の電柱に汎用することができると共
に、電柱へ確実に固定して安全に作業を行うこと
ができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は正面図、第２図は側面図、第３図は平
面図、第４図は斜視図である。 １……押え金具、２……押え板、３……座板、
３ａ……長孔、４……足場杆、５……当て板、５
ａ……凹部、６……連結金具、７……Ｕ字状ボル
ト、８……ナツト、Ｐ……電柱。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電柱外周に当接する略Ｖ字状の電柱抱持用凹所
   を備えた押え板の両側に、側方へ延出する一対の
   座板を固着し、この座板には、夫々水平方向のボ
   ルト挿通用長孔を上下に２つ形成して押え金具を
   構成すると共に、水平方向に伸びる棒状の足場杆
   の中央に、電柱外周に当接する略Ｖ字状の電柱抱
   持用凹所を備えた当て板を固着し、電柱を挟んで
   前記押え金具と足場杆とを相対向配置し、足場杆
   の両側に夫々Ｕ字状ボルトを掛け、このＵ字状ボ
   ルトのねじ部を前記座板のボルト挿通用長孔に水
   平方向位置調整自在に貫通させ、ナツトにて締め
   付けたことを特徴とする電柱用仮設足場装置。