JPS6366956B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6366956B2
JPS6366956B2 JP17602581A JP17602581A JPS6366956B2 JP S6366956 B2 JPS6366956 B2 JP S6366956B2 JP 17602581 A JP17602581 A JP 17602581A JP 17602581 A JP17602581 A JP 17602581A JP S6366956 B2 JPS6366956 B2 JP S6366956B2
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JP
Japan
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ethylene oxide
polyurethane elastomer
ether glycol
oxide adducts
solution
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Expired
Application number
JP17602581A
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JPS5876222A (ja
Inventor
Takeo Nishimura
Kazuo Noda
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP17602581A priority Critical patent/JPS5876222A/ja
Publication of JPS5876222A publication Critical patent/JPS5876222A/ja
Publication of JPS6366956B2 publication Critical patent/JPS6366956B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D7/00Producing flat articles, e.g. films or sheets

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はソフトセグメント成分としてポリアル
キレンエーテルグリコールを使用したポリウレタ
ンエラストマーを主体とした重合体の溶液を湿式
凝固させて平滑性の良好なシート物を製造する方
法に関する。 従来より、ポリウレタンエラストマーと繊維質
基材からなるシート物は天然皮革の代替品として
靴、バツグ、ボール、ベルト、衣料等に広く使用
されている。該シート物に使用するポリウレタン
エラストマーとしては、従来湿式凝固性が良好で
あること、つまり湿式凝固によりポリウレタンエ
ラストマー層内に均一なスポンジ構造ができやす
く、表面の平滑性や風合、折シボ等の良いシート
物が得られやすいためにポリエステルグリコール
をソフトセグメントとする、いわゆるエステル系
ポリウレタンエラストマーがもつぱら使用されて
きた。しかしながら、該エステル系ポリウレタン
エラストマーには水或はカビ等の細菌によつて加
水分解を受けて、ポリウレタンエラストマー層が
割れたり或はひどい場合には脱落を起して皮革様
シートの外観や物性を損うという大きな欠点があ
る。これに対してポリアルキレンエーテルグリコ
ールをソフトセグメントとする、いわゆるエーテ
ル系ポリウレタンエラストマーは水とか細菌によ
り加水分解を極めて受けにくいという大きい長所
を有するが、疎水性である故に、湿式凝固性が悪
く、ポリウレタンエラストマー層内に均一なスポ
ンジ構造ができにくいため、表面の平滑性や風
合、折シボ等の悪い皮革様シートしか得られない
という欠点を有している。今までにポリウレタン
エラストマーの湿式凝固性を改良するためにポリ
ウレタンエラストマーの溶液の中に水、高級アル
コール、酸、アミン、ウレタン、ウレイド、ポリ
アルキレンエーテルグリコール、ホウ酸を添加す
る方法、あるいは凝固浴の中に無機塩を添加する
方法、さらにはポリウレタンエラストマー溶液を
繊維質基材或は支持体上に付与後、あらかじめ水
蒸気又は湿分を多量に含んだ空気中に放置するこ
とにより、一部ゲル化させてのち、凝固浴に浸漬
する方法などが提案されている。しかしながらこ
れらの方法はエステル系ポリウレタンエラストマ
ーには有効であつてもエーテル系ポリウレタンエ
ラストマーには全く効果がなかつたり、或はエー
テル系ポリウレタンエラストマーに対して可成り
有効であつても、ポリウレタンエラストマー溶液
や製造条件の調整が極めて困難であり操業性が低
い等の理由から、操業的に成功していないのが実
情であつた。 本発明者らは、該エーテル系ポリウレタンエラ
ストマーを主体とする重合体の湿式凝固性を改良
するために広範囲に亘つて研究を行つた結果、(1)
ソルビトールまたはソルビタンの脂肪酸エステル
或はそのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸また
は脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、高
級アルキルアミン或はそのエチレンオキサイド付
加物、高級アルコールまたはアルキルフエノール
のエチレンオキサイド付加物の中から選ばれた少
なくとも1種と、(2)アルキレンジアミン酢酸塩と
を、該重合体の溶液に添加して湿式凝固させるこ
とによつて、その目的が達成できることを見出し
た。 つまり本発明は、上記(1)、(2)の化合物を添加し
たエーテル系ポリウレタンエラストマーを主体と
する重合体溶液を湿式凝固させることにより、ポ
リウレタンエラストマー層内に均一なスポンジ構
造を有し、表面の平滑性、折シボ、風合等が良好
で、かつ耐加水分解性のすぐれたシート物を提供
するものであつて、本発明により操業性がよく、
品質の優れた皮革様シート物が得られる。 次に本発明の各構成要件について詳しく説明す
る。 本発明において、湿式凝固される際のポリウレ
タンエラストマーを主体とした重合体溶液は、繊
維質基材に含浸および/または塗布された状態で
あつても、また支持体上に塗布された状態であつ
てもよい。 繊維質基材としては、不織布、織布、編布など
の繊維を主体とするシート状物であり、所望によ
り重合体がバインダーとして含浸凝固されている
ものである。繊維には木綿、麻、羊毛、レーヨ
ン、アセテート、ナイロン、ポリエステル、ポリ
アクリルニトリル、ビニロン、ポリオレフイン等
があり、合成繊維の場合には単独紡糸繊維はもち
ろんのこと、これら繊維を構成する重合体の組み
合わせ或いはこれら繊維を構成する重合体と共に
紡糸して最終的に除去可能な重合体との混合又は
複合紡糸繊維も使用できる。混合或は複合紡糸繊
維が用いられる場合には任意の段階で該繊維を構
成する複数のポリマーのうち少なくとも一つのポ
リマーを抽出除去するか或はポリマー間で分割処
理する方法を採用するのが好ましい。繊維質基材
に所望により付与されるバインダーとしては一般
に皮革様シート等に使用されるものなら何んでも
使用可能であり、例えばポリウレタンエラストマ
ー、ポリ塩化ビニル、天然ゴム、合成ゴム等が使
用される。これらのバインダーは溶液、エマルジ
ヨン等に必要に応じた形態で含浸法、コーテイン
グ法等により繊維を主体とするシート物に付与
し、乾式法或は湿式法により凝固を行うが湿式凝
固によりスポンジを有する構造にした方が風合や
引裂強力等の品質がすぐれているので好ましい。
これらバインダー樹脂として、本発明に係る化合
物(1)、(2)を添加したエーテル系ポリウレタンエラ
ストマー溶液を湿式凝固させたものを使用するこ
ともできる。 また支持体としては、表面が平滑またはエンボ
ス模様が付与された金属ベルトあるいは各種フイ
ルムを使用することができる。 本発明で使用するポリアルキレンエーテルグリ
コールをソフトセグメントとするポリウレタンエ
ラストマーとしては、ポリプロピレンエーテルグ
リコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコー
ル、ポリペンタメチレンエーテルグリコール、ポ
リヘキサメチレンエーテルグリコール、ポリオク
タメチレンエーテルグリコール等のポリマーグリ
コールと、トリレンジイソシアネート、ジフエニ
ルジイソシアネート、ジフエニルジイソシアネー
ト、ジフエニルメタン−4,4′−ジイソシアネー
ト、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジ
イソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,
4′−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート等の有機ポリイソシ
アネートと、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ブチレングリコール、ペンチルグリコ
ール、ヘキシルグリコール、ジエチレングリコー
ル、4,4′−ジヒドロキシジフエニルメタン、ヒ
ドラジン、エチレンジアミン、トリメチレンジア
ミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、
ペンチルジアミン、ヘキサメチレンジアミン、N
−メチルトリメチレンジアミン、フエニレンジア
ミン、トリレンジアミン、ナフチレンジアミン、
4,4′−ジアミノジフエニルメタン、ジシクロヘ
キシルアミン、4,4′−ジアミノジシクロヘキシ
ルメタン、イソホロンジアミン、エタノールアミ
ン、ブタノールアミン、ヘキサノールアミン等の
鎖伸長剤を反応させたものである。なかでもソフ
トセグメントとしては炭素数が2〜6個のアルキ
レン基からなるポリマーグリコールが良く、特に
平均分子量が500〜4000で、その平均分子量の差
が100以上異なるポリテトラメチレンエーテルグ
リコールを二種以上混合して使用するのが最良で
ある。また有機ポリイソシアネートとしては芳香
環を有するもの、特にジフエニルメタン−4,
4′−ジイソシアネートが、さらに鎖伸長剤として
は炭素数2〜6個のアルキレングリコールが凝固
性、物性等の点で最良である。エーテル系ポリウ
レタンは一般にエステル系ポリウレタンより形押
性が劣るが鎖伸長剤として炭素数が4個以上のア
ルキレングリコールを使用することにより改善さ
れることがある。また該ポリウレタンエラストマ
ーとしては、凝固性および物性等の点から、イソ
シアネート基にもとずく窒素含有量が2.5〜7重
量%、等に4〜6重量%であるポリウレタンエラ
ストマーが適当である。該ポリウレタンエラスト
マーには溶液状態で相溶性の良好な重合体、例え
ばエステル系ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポ
リ酢酸ビニル、ポリビニルホルマール、メタアク
リル酸樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル
共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の
ほか、安定剤、充填剤、顔料、染料等を必要に応
じ添加することができる。 また該ポリウレタンエラストマーを主体とする
重合体溶液には、湿式凝固性を改善するために、
本発明の特徴である前述(1)および(2)の化合物が添
加されるが、該化合物は重合体層内に均一で微細
な連続的スポンジ構造を生成せしめ、柔軟で風合
や透気・透湿性、引裂強度等の良好なシート物を
得るに極めて卓越した効果を発揮する。今までに
ポリウレタンエラストマーの凝固調節剤として、
高級アルコール、高級脂肪酸、尿素、硼酸、水等
が提案されているが、これらはエステル系ポリウ
レタンには有効であつても本発明の対象となるエ
ーテル系ポリウレタンには全く効果がないかまた
は効果が極めて低い。また本発明に用いられる前
記(1)および(2)の化合物をそれぞれ単独で使用した
場合には、ある特定の狭い使用条件において効果
を示すこともあるが、重合体溶液の濃度、粘度や
凝固条件等によつて効果が可成り異なり、一定の
スポンジ構造が得られにくい。そのためある程度
の条件変動がつきものの生産ラインでは一定品質
の製品が得られにくく、操業的適用が困難であつ
た。本発明者らは各種添加物を広範囲に亘つて検
討した結果、前記の如く、(1)ソルビトールまたは
ソルビタンの脂肪酸エステルあるいはそのエチレ
ンオキサイド付加物、脂肪酸または脂肪酸アミド
のエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミ
ン或はそのエチレンオキサイド付加物、高級アル
コールまたはアルキルフエノールのエチレンオキ
サイド付加物の中より選ばれた少なくとも1種
と、(2)アルキレンジアミン酢酸塩とを混合して使
用することによつて多少の条件変動でも品質が一
定化するため操業的に安定して平滑性、風合、物
性等の良好な皮革様シートが製造できることを見
出した。 ソルビトールまたはソルビタンの脂肪酸エステ
ルとしてはソルビトールモノカプリレート、ソル
ビトールジカプリレート、ソルビトールモノステ
アレート、ソルビトールジステアレート、ソルビ
タンモノカプリレート、ソルビタンジカプリレー
ト、ソルビタントリカプリレート、ソルビタンモ
ノステアノート、ソルビタンジステアレート、ソ
ルビタントリステアレート等があり、これらのエ
チレンオキサイド付加物も有効である。脂肪酸ま
たは脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物と
してはポリオキシエチレンカプリレート、ポリオ
キシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンス
テアレート、ラウリン酸エタノールアミド、ステ
アリン酸エタノールアミド、ポリオキシエチレン
カプリン酸アミド、ポリオキシエチレンラウリン
酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミ
ド等がある。高級アルキルアミン或はそのエチレ
ン付加物としてはオクチルアミン、ステアリルア
ミン、オレイルアミン、牛脂アルキルアミン、ジ
ラウリルアミン、ジステアリルアミン、ステアリ
ルメチルエチルアミン等があり、これらのエチレ
ンオキサイド付加物も有効である。高級アルコー
ルまたはアルキルフエノールのエチレンオキサイ
ド付加物としては、ポリオキシエチレンオクチル
エーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポ
リオキシエチレンオクチルフエノールエーテル、
ポリオキシエチレンラウリルフエノールエーテ
ル、ポリオキシエチレンステアリルフエノールエ
ーテル等がある。以上のエチレンオキサイド付加
物はいずれもエチレンオキサイドの付加量が多過
ぎると効果が少なくなり30モル以下が望ましい。
前記(1)の化合物は総量でポリウレタンエラストマ
ーに対して5〜100重量%の範囲内が好ましい。 また本発明で用いられるアルキレンジアミン酢
酸塩とは、アルキレンジアミンのアミノ基を構成
している水素原子の少なくとも一つが酢酸塩基
(−CH2COOM:Mは一価または多価の金属原
子)により置換された化合物であり、具体的には
エチレンジアミン酢酸ソーダ、エチレンジアミン
酢酸カリウム、ブチレンジアミン酢酸ソーダ、ヘ
キサメチレンジアミン酢酸ソーダ等があげられ
る。これらアルキレンジアミン酢酸塩の好適な添
加量はポリウレタンエラストマーに対して0.1〜
10重量%の範囲である。 これら化合物(1)および(2)を併用することによ
り、これらを単独で使用する場合と比べてはるか
に優れた結果が得られるが、さらに脂肪酸エステ
ルを添加することにより一層平滑性に優れたシー
ト物が得られる。脂肪酸エステルとしては、カプ
リン酸メチルエステル、カプリン酸エチルエステ
ル、カプリン酸ブチルエステル、ラウリン酸メチ
ルエステル、ラウリル酸ブチルエステル、ステア
リン酸メチルエステル、ステアリン酸エチルエス
テル、ステアリン酸ブチルエステル等があげられ
る。これら脂肪酸エステルの好適な添加量はポリ
ウレタンエラストマーに対して0.1〜10重量%の
範囲である。 重合体の溶剤としては通常ジメチルホルムアミ
ドが使用されるため凝固浴にもこれと水の混合液
がよく使用されている。凝固条件としてはジメチ
ルホルムアミド20〜80重量%の水溶液及び温度30
〜80℃が良く、主として数10μ以下の微細孔が形
成される凝固条件を選ぶ方が外観、物性等の点で
好ましい。 以上のようにして得たシート物は、必要に応じ
て繊維質基材に貼り合せた後、スライス、バフイ
ング、着色、起毛、安定剤処理、形押、艷調整、
モミ、エナメル加工等の仕上処理を行なうことに
より、スエード調あるいはスムース調の皮革様シ
ート物を製造することができる。これら皮革様シ
ート物は表面の平滑性、折シボ、風合、物性等が
非常に良好である。以下具体的に実施例を挙げて
本発明を説明する。なお実施例における%はすべ
て重量に基ずく値である。 実施例 1 ナイロン繊維の不織布にポリブチレアジペート
グリコール、ジフエニルメタン−4,4′−ジイソ
シアネート、エチレングリコールよりなる窒素含
有量4.2%のポリウレタンエラストマー20%、ス
テアリルアルコール1.5%、カーボンブラツク0.5
%及びジメチルホルムアミド78%の重合体溶液を
含浸し、この上にポリテトラメチレンエーテルグ
リコール(分子量800/1400=1/1)、ジフエニ
ルメタン−4,4′−ジイソシアネート、エチレン
グリコールよりなる窒素含有量5.0%のポリウレ
タンエラストマー16%、ポリオキシエチレンソル
ビタントリステアレート4%、ステアリン酸メチ
ル0.2%、エチレンジアミンテトラ酢酸ソーダ0.2
%、カーボンブラツク0.5%、ジメチルホルムア
ミド79.1%の重合体溶液を固形分で180g/m2塗布
し、ジメチルホルムアミドを50%含む70℃の水溶
液中に30分間浸漬して凝固を行つた。次いで90℃
の熱水で1時間処理してからメタノール洗浄、温
水処理、乾燥を順次行つて皮革様基体(A)を製造し
た。このものは繊維質基材、被覆層ともに数10μ
以下の均一な微細スポンジ構造を有し、表面の平
滑性も良好であつた。さらにこの上に繊維質基材
に使用のポリウレタンエラストマー7%、カーボ
ンブラツク3%、ジメチルホルムアミド20%、メ
チルエチルケトン40%、シクロヘキサノン30%の
仕上用インクを固形分で5g/m2塗布し、乾燥し
てから毛紋模様の形押をした。このものは表面の
平滑性をはじめ折シボ、風合、屈曲性等非常に良
好であつた。またこのもので紳士靴を作製し、6
カ月着用したが外観その他に全く異常が認められ
なかつた。一方前記と同じ不織布に前記と同じ重
合体溶液を含浸し、この上に分子量2000のポリテ
トラメチレンエーテルグリコール、ジフエニルメ
タン−4,4′−ジイソシアネート、エチレングリ
コールよりなる窒素含有率5.0%のポリウレタン
エラストマー16%、ポリオキシエチレンソルビタ
ントリステアレート4%、カーボンブラツク0.5
%、ジメチルホルムアミド79.5%の重合体溶液を
固形分で180g/m2塗布し、以下前記と同じように
凝固、熱水処理、メタノール洗浄、温水処理、乾
燥を順次行つて皮革様基体(B)を製造した。このも
のは繊維質基材には前記と同様に均一で微細なス
ポンジが存在していたが被覆層には微細孔と共に
肉眼でも観察可能な巨大孔が混在し、いわゆる不
均一なスポンジ構造であつて表面の平滑性も皮革
様基体(A)より劣つていた。このものを前記と同じ
ように仕上処理をしたが表面の平滑性、折シボ、
風合、屈曲性等が前記のものより悪かつた。また
他方、前記と同じ不織布2枚に前記と同じ重合体
溶液を含浸し、うち1枚の上に皮革様基体(B)の被
覆層と同じポリウレタンエラストマー16%、ステ
アリルアルコール4%、カーボンブラツク0.5%、
ジメチルホルムアミド79.5%の重合体溶液を、ま
た他の1枚の上に繊維質基材と同じポリウレタン
エラストマー16%、ステアリルアルコール0.5%、
カーボンブラツク0.5%、ジメチルホルムアミド
83%の重合体溶液をそれぞれ固形分で180g/m2
布し、以下前記と同じように凝固、熱水処理、メ
タノール洗浄、温水処理、乾燥を順次行つてそれ
ぞれ皮革様基体(C)と(D)を得た。このうち前者の被
覆層には皮革様基体(B)以上に微細孔と巨大孔がは
げしく混在し、いわゆる極めて不均一なスポンジ
構造であつて、表面の平滑性も非常に悪かつた
が、後者の被覆層には皮革様基体(A)と同じように
均一な微細スポンジが存在し、表面の平滑性も良
好であつた。これらを上記と同じ様に仕上処理を
行つたが、前者は表面の平滑性、その他の品質が
悪く、後者は表面の平滑性は良好であつたが、こ
れで紳士靴を作製して着用したところ6カ月以内
で可成り激しい亀裂が表面に発生し、外観の損傷
が大きかつた。次の表に以上の結果をまとめる。
【表】 実施例 2 ポリエチレンとナイロンよりなる混合繊維(混
合比1/1)の不織布にポリプロピレンエーテル
グリコール(分子量1000)、ジフエニルメタン−
4,4′−ジイソシアネート、エチレングリコール
よりなる窒素含有量5.2%のポリウレタンエラス
トマー12%、ポリ塩化ビニル1%、ポリオキシエ
チレンラウリルエーテル2%、パルミチン酸エチ
ルエステル0.4%、エチレンジアミン酢酸ソーダ
0.6%、Tio22%、ジメチルホルムアミド82.0%の
重合体溶液を含浸し、ジメチルホルムアミドを60
%含む45℃の水溶液に1時間浸漬し凝固を行つ
た。次いで90℃の熱水で1時間処理してから熱ト
ルエンでポリエチレン、凝固調節剤等の不要物を
除去後、熱水処理、カチオン活性剤処理、乾燥を
順次行つて繊維質基材を製造した。さらに該繊維
質基材の表面をサンドペーパーでバフイングした
ところ毛羽が均一に立ち、外観をはじめ風合等の
良好なスエード調の皮革様シートが得られた。 実施例 3 ポリエチレンシートの上にポリテトラメチレン
エーテルグリコール(分子量600/1200=1/
1)、ジフエニルメタン−4,4′−ジイソシアネ
ート、1,4−ブタンジオールよりなる窒素含有
量4.8%のポリウレタンエラストマー11%、ポリ
塩化ビニル1%、ポリオキシエチレンステアリン
酸アミド6%、ラウリン酸ブチルエステル0.4%、
エチレンジアミン酢酸ソーダ0.6%、Tio22%、ジ
メチルホルムアミド83.0%の重合体溶液を固形分
で80g/m2塗布し、ジメチルホルムアミドを60%
含む50℃の水溶液で30分間浸漬し、次いで支持体
から多孔質フイルムを剥離し、60℃の温水で1時
間処理してからメタノール洗浄、温水処理、乾燥
を順次行つた。さらに実施例2で得た繊維質基材
と該多孔質フイルムを実施例2の繊維質基材に使
用と同じポリウレタンエラストマーのジメチルホ
ルムアミド溶液を用いて接着し、この表面に繊維
質基材と同じポリウレタンエラストマー10%、
Tio25%、黄変防止剤0.5%、ジメチルホルムアミ
ド25%、アセトン29.5%、シクロヘキサノン30%
の仕上用インクを固形分で8g/m2塗布し乾燥し
てから粗地生模様の形押を行つて、皮革様シート
(E)を製造した。このものは表面のフラツト性はも
ちろん風合、折シボ、屈曲性等良好でスポーツシ
ユーズ用として好適であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ソフトセグメント成分としてポリアルキレン
    エーテルグリコールを使用したポリウレタンエラ
    ストマーを主体とした重合体の溶液を湿式凝固さ
    せてシート物を製造するに際し、該溶液中に (a) ソルビトールまたはソルビタンの脂肪酸エス
    テルあるいはそのエチレンオキサイド付加物、
    脂肪酸または脂肪酸アミドのエチレンオキサイ
    ド付加物、高級アルキルアミンあるいはそのエ
    チレンオキサイド付加物、高級アルコールまた
    はアルキルフエノールのエチレンオキサイド付
    加物の中より選ばれた少なくとも1種と、 (b) アルキレンジアミン酢酸塩とを、 添加することを特徴とする平滑性の良好なシート
    物の製造法。 2 ポリアルキレンエーテルグリコールが炭素数
    2〜6のポリアルキレンエーテルグリコールであ
    る特許請求の範囲第1項記載のシート物の製造
    法。 3 ポリアルキレンエーテルグリコールとして平
    均分子量が500〜4000で、かつ平均分子量が100以
    上異なる二種以上のポリテトラメチレンエーテル
    グリコールを混合して使用する特許請求の範囲第
    1項または第2項記載のシート物の製造法。 4 該溶液中に、更に脂肪酸エステルを添加する
    特許請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載のシ
    ート物の製造法。
JP17602581A 1981-11-02 1981-11-02 平滑性の良好なシ−ト物の製造法 Granted JPS5876222A (ja)

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JP17602581A JPS5876222A (ja) 1981-11-02 1981-11-02 平滑性の良好なシ−ト物の製造法

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JP17602581A JPS5876222A (ja) 1981-11-02 1981-11-02 平滑性の良好なシ−ト物の製造法

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JPS5876222A JPS5876222A (ja) 1983-05-09
JPS6366956B2 true JPS6366956B2 (ja) 1988-12-22

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ID=16006403

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17602581A Granted JPS5876222A (ja) 1981-11-02 1981-11-02 平滑性の良好なシ−ト物の製造法

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JP (1) JPS5876222A (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6134289A (ja) * 1984-07-19 1986-02-18 Kuraray Co Ltd 平滑性の良好な多孔質シ−ト物の製造法

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Publication number Publication date
JPS5876222A (ja) 1983-05-09

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