JPS6347833B2 - - Google Patents

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JPS6347833B2
JPS6347833B2 JP58125159A JP12515983A JPS6347833B2 JP S6347833 B2 JPS6347833 B2 JP S6347833B2 JP 58125159 A JP58125159 A JP 58125159A JP 12515983 A JP12515983 A JP 12515983A JP S6347833 B2 JPS6347833 B2 JP S6347833B2
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JP
Japan
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fibrillated
fibrillation
fiber
structure according
component
Prior art date
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JP58125159A
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English (en)
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JPS5947462A (ja
Inventor
Kenichi Tagawa
Tokuo Endo
Norio Yasue
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
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Publication of JPS5947462A publication Critical patent/JPS5947462A/ja
Publication of JPS6347833B2 publication Critical patent/JPS6347833B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、模様状にフイブリル域を有する繊維
構造物及びその製造方法に関する。詳しくは、フ
イブリル化型複合繊維を含む編織布或いは不織布
のある区域は該複合繊維がフイブリル化し、他の
区域は該複合繊維がフイブリル化していないか或
いは前記区域よりも低度にフイブリル化し、しか
も物理的衝撃によつてのフイブリル化が進行する
能力をも実質的に失つてなる光沢、ボリユウム
感、色調及び透明感が模様状に微妙に変化して見
える模様状にフイブリル域を有する繊維構造物及
びその製造方法に関する。 従来よりレース等に見られる如く、編織時に異
種の繊維を混入する方法、あるいは組織密度を部
分的に変化させる方法等により得られる地模様を
有する繊維構造物は、よく知られている。しかし
ながら該地模様を有する繊維構造物は全て繊維構
造物形成時に特別な手段によつて地模様を形成し
たものであり、光沢、色調或いは透明感の変化は
少ないか、例えあつても比較的単調にものであつ
た。 本発明者等は、前述の如き従来の地模様を有す
る繊維構造物には備え得なかつた光沢、色調、透
明感の模様状の微妙な変化を具備した繊維構造物
を得るべく鋭意研究の結果、特定のフイブリル化
型複合繊維を含む編織布或いは不織布を模様状部
分的に特定手段でもつてフイブリル化し、次に加
熱によりそれ以外の部分の物理的衝撃によりフイ
ブリル化する能力を実質的に失せしめて得た模様
状にフイブリル域を有する繊維構造物が上記特性
及びボリユーム感を長期の使用によつても失うこ
となく保持することを見出し、本発明を完成した
ものである。 本発明の目的は、光沢、ボリユーム感、色調及
び透明感が模様状に微妙に変化して見える繊維構
造物を提供するにあり、他の目的は、かゝる特性
が長期の使用によつても劣化することのない模様
状にフイブリル域を有する繊維構造物を提供する
にある。 即ち、本発明の繊維構造物は、ポリアミド及び
ポリアミドと親和性のない重合体からなり、一方
の成分を他方の成分が完全に包囲することなく両
成分が接合された横断面を有するフイブリル化型
複合繊維を10重量%以上含む編織布或いは不織布
であつて、該編織布或いは不織布のある区域は該
複合繊維がフイブリル化し、他の区域は該複合繊
維がフイブリル化していないか或いは前記区域よ
りも低度にフイブリル化し、しかも物理的衝撃に
よつてのフイブリル化が進行する能力を実質的に
失つてなり、且つ両区域が模様状に配置補完され
ていることを特徴とするものである。 本発明にいう「フイブリル」とは、それが多数
本集束して繊維束を成す細繊度の繊維のことであ
り、例えば、多成分から成る複合構造を有する繊
維(複合繊維)を各成分に分割することにより容
易に得ることができる。 本発明におけるフイブリル化型複合繊維とは、
ポリアミド及びポリアミドと親和性のない重合体
が、単一フイラメントの横断面において一方の成
分が他方の成分を完全に包囲しない形状で、単一
フイラメントの長手方向に沿つて接合されている
形を言い、具体的には横断面が第1図の如きサイ
ドバイサイド型の複合繊維、第2図の如きサイド
バイサイド繰返し型の複合繊維、第3図〜第6図
の如く放射型の形状を有する成分と該放射部を補
完する形状を有する他の成分からなる複合繊維、
第7図の如く放射型の形状を有する成分と該放射
部を補完し且つ中心方向に向いたV字型の凹部の
ある形状を有する他の成分と該凹部を補完するV
字型の形状を有する該放射型形状を有する成分と
同じ成分からなる複合繊維及び第8図の如く中空
部分のあるサイドバイサイド繰返し型複合繊維等
が挙げられる。 かかる複合繊維は、ポリアミド及びポリアミド
と親和性のない重合体により構成されるものであ
る。 ポリアミドとしては、例えばナイロン4、ナイ
ロン6、ナイロン7、ナイロン11、ナイロン12、
ナイロン66、ナイロン6・10、ポリメタキシレン
アジパミド、ポリパラキシリレンデカンアミド、
ポリビスシクロヘキシルメタンデカンアミド及び
それらを成分とするコポリアミド等が挙げられ
る。 ポリアミドと親和性のない重合体としては、ポ
リエステル、ポリオレフイン及びポリアクリロニ
トリル等が挙げられるが、ポリアミドとの溶融複
合紡糸が容易であるという点からポリエステル及
びポリオレフインが好ましく、中でも重合体の染
色性の点からポリエステルが特に好ましい。即ち
ポリアミドとポリエステルの組合せが、繊維構造
物の色調、光沢、感触等の点から最も好ましいの
である。 ポリエステルとしては、例えばポリエチレンテ
レフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンオキシベンゾエート、ポリ1,
4−ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポ
リピバロラクトン及びそれらを成分とするコポリ
エステル等がある。 ポリオレフインとしては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン及びそれらを成分とするコポリオレフ
イン等がある。 本発明にいうフイブリル化型複合繊維を用いて
なる編織布或いは不織布とは、フイブリル化型複
合繊維単独よりなる編織布、不織布は言うに及ば
ず、フイブリル化型複合繊維を一部使用してなる
編織布や不織布、例えば通常の天然繊維、化学繊
維、合成繊維との交編織布、或いは混紡糸として
の編織布、不織布等であつても良いが、編織布或
いは不織布に占めるフイブリル化型複合繊維の割
合は、10重量%以上、好ましくは30重量%以上で
ある事が本発明の十分な効果が得られる点で必要
である。また編成、製織或いは不織布となした後
に、必要に応じて針布起毛等による起毛を行なつ
たものであつても本発明には何ら差しつかえな
い。 本発明の繊維構造物は、以上のような編織布或
いは不織布のある区域のフイブリル化型複合繊維
がフイブリル化しており、他の区域は該複合繊維
がフイブリル化していないか或いは前記区域より
も低度にフイブリル化したものであつて、しかも
該フイブリル化域(見方を逆にすれば該非或いは
低フイブリル化域)が模様をなしているものであ
る。 こゝで「フイブリル化している」とは、例えば
フイブリル化型複合繊維が第2図の如き横断面を
有する場合、各成分の接合部が分割され、A成分
の4本のセグメント糸とB成分の5本のセグメン
ト糸からなる9本のフイブリルとなつている状態
をいゝ、また例えば該複合繊維が第5図の如き横
断面を有する場合も、同様に分割され、十字形の
横断面を有するA成分の1本のセグメント糸と扇
形の横断面を有するB成分の4本のセグメント糸
からなる5本のフイブリルとなつている状態をい
うのである。更にフイブリル化型複合繊維が他の
如何なる横断面形状を有する場合であつても、そ
のフイブリル化している状態は、以上の記載より
容易に推察できるであろう。 フイブリル域におけるフイブリル化型複合繊維
のフイブリル化度は、85%以上、特に90%以上、
就中95%以上であるのが好ましい。 ここでフイブリル化度とは、次の方法によつて
測定された値をいう。 即ち、測定すべき区域にあるフイブリル化型複
合繊維(フイブリル化して繊維束の状態となつて
いるもの、一部フイブリル化しているもの及び全
くフイブリル化していないものを含む)について
任意の100本の断面を観察し、実際に分割されて
存在するフイブリル本数(N)を計数する。この
場合全くフイブリル化していない複合繊維は1
本、また一部フイブリル化しているものは半フイ
ブリル化複合繊維とそれから分割されて存在する
フイブリル本数との合計本数とする。次に該100
本の複合繊維が完全にフイブリル化したと想定し
た場合に得られるフイブリル本数(Np)を算出
し、N/Np×100の値をフイブリル化度とする。 フイブリル域がなす模様の形状は、特に限定さ
れるものではなく、布帛上に表現し得る模様であ
れば如何なるものであつてもよい。 フイブリル化していないか或いはフイブリル化
度が低度の区域のフイブリル化型複合繊維は、通
常では物理的衝撃、例えば染色等の後工程や縫製
時等の外力、衣料品として着用する際の屈曲や摩
擦等の外力、によつてフイブリル化が徐々に進行
するが、本発明の場合は、該複合繊維が物理的衝
撃によつてフイブリル化が進行する能力を実質的
に失つているため、長期の使用によつて模様がぼ
ける或いは消滅するといつたことがなく、模様を
半永久的に維持し得るのである。 かゝるフイブリル化していないか或いはフイブ
リル化度が低度の区域のフイブリル化型複合繊維
のフイブリル化度は40%以下、特に30%以下、就
中20%以下であることが明瞭なフイブリル模様を
保持する上で望まれる。 本発明の繊維構造物は、以上のようにフイブリ
ル化区域と非或いは低フイブリル化区域とが模様
状に配置補完されているため、光沢、ボリユウム
感、透明感、染色を施した場合は色調が模様をな
して微妙に変化する衣料用素材、或いはカーテン
等のインテリア素材としては極めて有効なもので
ある。 上記の如き優れた特長を備えた模様状にフイブ
リル域を有する繊維構造物は、例えばポリアミド
及びポリアミドと親和性のない重合体からなり、
一方の成分を他方の成分が完全に包囲することな
く両成分が接合された横断面を有するフイブリル
化型複合繊維を10重量%以上含む編織布或いは不
織布にフイブリル化抑制剤を模様状に付与し固着
後フイブリル化剤により処理して該抑制剤付着部
分以外の該複合繊維をフイブリル化し、次いで加
熱により該抑制剤付着部分の該複合繊維の物理的
衝撃によつてのフイブリル化が進行する能力を実
質的に失せしめることを特徴とする方法によつて
有利に製造することができる。 該方法に適用するフイブリル化型複合繊維及び
該複合繊維を10重量%以上含む編織布或いは不織
布は前記した通りである。 かゝる編織布或いは不織布に付与するフイブリ
ル化抑制剤としては、編織布或いは不織布の構成
繊維表面を保護し、フイブリル化剤の浸透を抑制
する作用を有するものであつて、しかもフイブリ
ル化剤処理において多量に溶出しないものであれ
ば十分その効果が認められるが、特に各種のワツ
クス類、パラフイン類、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、
アクリル樹脂、シリコン樹脂、弗素系樹脂、各種
のゴム等が効果的であり、中でもワツクス類、パ
ラフイン類、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、
シリコン樹脂、弗素系樹脂が好ましい。 該方法では、上記フイブリル化抑制剤を単独あ
るいは2種以上を混合し、その溶融液、水溶液、
有機溶剤溶液、分散液又はエマルジヨンとなし
て、編織布或いは不織布に模様状に付与せしめる
ものであるが、該フイブリル化抑制剤の編織布或
いは不織布への付着量は、フイブリル化抑制効果
を考慮し、編織布或いは不織布の被付着部繊維の
重量に対し少くとも0.1%、好ましくは少なくと
も0.5%であることが望まれる。 フイブリル化抑制剤を模様状に付与する方法と
しては、ハケなどによるぬりつけ法、スプレー
法、スクリーン或いはロール捺染法、転写法など
が利用出来る。模様の形状或いはその面積につい
ては、前述の如く本発明は何ら限定されるもので
はない。 編織布或いは不織布に模様状に付与したフイブ
リル化抑制剤は、その種類に応じて、冷却凝固、
再生凝固或いは溶剤除去等の方法によつて固着さ
せればよい。 次に編織布或いは不織布をフイブリル化剤によ
り処理して上記抑制剤付着部分以外の複合繊維を
フイブリル化するのである。 ここで使用されるフイブリル化剤としては、複
合繊維のポリアミド成分を膨潤せしめる薬剤が好
ましく、具体的にはフエノール類、アルコール類
等があげられる。またその水溶液又は水性エマル
ジヨンとして用いるのが適している。かかるフエ
ノール類及びアルコール類としては、フエノー
ル、ベンジルアルコール及びフエニルエチルアル
コール等が挙げられ、これらの水溶液よりもフイ
ブリル化効果の点で水性エマルジヨンが好まし
い。特に以上の中でもベンジルアルコールの水性
エマルジヨンが本発明方法には好適である。 上記フイブリル化剤の水性エマルジヨンを作る
には、フイブリル化剤に界面活性剤を添加して乳
化分散させればよく、該界面活性剤としては、ノ
ニオン系活性剤、カチオン系活性剤、アニオン系
活性剤、両性活性剤、又はそれらの混合型等いず
れでもよい。 フイブリル化剤の濃度は、フイブリル化効果を
得るためには1.5重量%以上とする必要があり、
50重量%を超えると水性エマルジヨンの場合には
不安定となり、又フイブリル化後のフイブリル化
剤の除去が非常に困難となる。更に50重量%を超
えるとポリアミド成分以外の成分に悪影響を与え
る危険を生じる恐れがある。かゝる観点から該濃
度は3〜30重量%であるのが好ましい。 かかる方法では、上記のようなフイブリル化剤
を含む処理液中に被処理布帛を浸漬放置するか、
浸漬後絞液して放置するのが好適である。該処理
液の温度は、5〜80℃、特に10〜50℃が望まし
く、浸漬絞液する場合、該布帛が保持するフイブ
リル化剤の量は、1〜50重量%(対布帛重量)が
好ましい。 該フイブリル化剤による処理によつて、フイブ
リル化抑制剤が付着していない部分の複合繊維は
フイブリル化され、非或いは低フイブリル化部分
(フイブリル化抑制剤付着部分)との状態の相違
により模様が現出するのである。 次いでこのように模様状部分的にフイブリル化
した編織布或いは不織布を加熱して、非或いは低
フイブリル化部分のフイブリル化型複合繊維の物
理的衝撃によつてのフイブリル化が進行する能力
を実質的に失せしめるのである。 ここにいうフイブリル化型複合繊維の物理的衝
撃によつてのフイブリル化が進行する能力とは、
先に説明した通りである。 かゝる加熱の熱源としては、乾熱或いは湿熱の
何れでもよく、その方法としては通常の繊維加工
において用いられる方法によればよい。加熱条件
としては、乾熱の場合は130℃以上、湿熱の場合
は80℃以上が望ましく、上限温度については特に
制限されるものではないが、得られる繊維構造物
の風合の点から該繊維構造物を構成する繊維状重
合体の融点以下であることが好ましい。また加熱
時間は、加熱の方法により一概ではないが、例え
ば最も一般的なピンテンターを用いる場合5秒以
上である事が望ましい。 斯くて一時的にフイブリル化が抑制された状態
にある非或いは低フイブリル化部分のフイブリル
化型複合繊維は、以後物理的衝撃によつてフイブ
リル化が進むことが実質的になくなるのである。 即ち、ポリアミド及びポリアミドと親和性のな
い重合体からなるフイブリル化型複合繊維は、延
伸熱セツト後の上記加熱により、物理的衝撃は勿
論のこと、場合によつては化学的衝撃に対しても
フイブリル化が抑制されるという極めて希なる特
徴を有していることが本発明の研究過程で判明し
たが、更にフイブリル化の十分なる抑制には上述
した加熱温度と時間が好適である。 なお加熱後は前記フイブリル化抑制剤を編織布
或いは不織布から除去してもよいし、またしなく
てもよい。しかし除去する場合は、柔軟性その他
の点で一層良好な製品とする事ができる。 更に加熱後に、染色、制電撥水加工或いは樹脂
加工等の後加工を行ない繊維製品としての品位を
高める事に何ら差し支えない。 斯くて以上の方法によれば、光沢、ボリユーム
感、透明感、更に染色を施した場合は色調もが模
様状に微妙に変化し、しかもかかる特性が長期間
の使用によつても殆んど劣化することのない本発
明の繊維構造物が連続して容易に製造することが
できるのである。 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、勿論如何なる態様においても本発明はかゝ
る実施例に限定されるものではない。 実施例 1 相対粘度38.8(8.4%蟻酸溶液中、30℃)のナイ
ロン66と個有粘度0.63(オルソクロルフエノール
中、30℃)のポリエチレンテレフタレート(以下
PETと略称する。)を1:3(容積比)の割合で
溶融紡糸し、700m/minで巻き取つて第7図と
同様の断面を有するフイブリル化型複合フイラメ
ント未延伸糸を得た。但しナイロン66が十字形部
及びV字形部をPETがそれ以外の部分を構成す
る如く接合した。該未延伸糸を85℃に加熱された
熱ローラーを使用して4.02倍に延伸し、150℃の
プレートに接触せしめてセツトし、800m/min
で巻き取つて50d/25fのフイブリル化型複合フイ
ラメントを得た。 該複合フイラメントを用いて、フロント組織第
9図−バツク組織第10図の如く28ゲージのトリ
コツト編機を使用して機上コース数80/インチに
てトリコツトサテン地を編成し生地とした。該ト
リコツトサテン地に花模様状に穴のあいたスクリ
ーンを通して下記の組成からなるフイブリル化抑
制剤の混合液を塗布した後、100℃にて10分間乾
燥し固着した。該付与による抑制剤の付着量は被
付着部分の繊維の重量に対し0.5%であつた。 フイブリル化抑制剤混合液組成 抑制剤:ポリアクリル酸エステルアンモニウム塩
20重量%水溶液(商品名 プラスサイズJ6互応
化学工業(株)製) 50重量部 増粘剤:界面活性剤(Reducer conc500、大日本
インキ化学工業(株)製) 5重量部 水 35重量部 50重量部 ミネラルターペン 60重量部 (上記ポリアクリル酸エステルアンモニウム塩
は乾燥工程によつてアンモニアがはずれ、耐水性
に優れた皮膜を形成する。) 斯くの如くフイブリル化抑制剤が、花模様状に
付着したトリコツトサテン地を30℃のベンジルア
ルコールの15%水性エマルジヨン(乳化剤として
日華化学(株)製、サンモールBK Concを1.5%使
用)中に浸漬後マングルにて搾液し、30分間室温
にて放置した後充分水洗し、100℃にて乾燥した。
次いでピンテンターを使用して180℃にて1分間
加熱処理した後、アルカリ浴中にてフイブリル化
抑制剤の溶解除去を実施し、乾燥した。 得られた繊維構造物は、複合フイラメントの模
様状部分的フイブリル化に基づくバルキー性と光
沢を有する外周部と、透明感を与える花模様部と
から成る極めて鮮明なる模様状にフイブリル域を
有するものであつた。尚、かゝる繊維構造物の模
様は、JISL−1079A法(ユニバーサル法)による
共布を用いて1000回の平面摩耗テストにおいても
何ら変化することはなかつた。 実施例 2 実施例1のフイブリル化型複合フイラメントを
フロント糸とし、バツク糸としては30d/12fの
PETフイラメントを使用して、実施例1と同様
の組織、ゲージ、コース数にてトリコツトサテン
地を編成し生地とした。 該生地に実施例1と同様のフイブリル化抑制剤
を実施例1と同様の方法にて塗布、固着するに際
し、スクリーンのメツシユ、フイブリル化抑制剤
混合液組成等を変化させ、該抑制剤付着量が被付
着部分の繊維の重量に対し、0.05%、0.1%、0.5
%となる如く調整した。しかる後実施例1と同様
の方法、条件にて複合フイラメントのフイブリル
化処理、加熱処理、フイブリル化抑制剤の溶解除
去を順次行なつた。 得られた各繊維構造物について、花模様部と外
周部のフイブリル化型複合フイラメントのフイブ
リル化度と模様の鮮明度合を調べた結果を第1表
に示すが、フイブリル化抑制剤の付着量が0.05%
のものはフイブリル化の抑制が不満足であり、模
様はやや不鮮明であつた。 但しフイブリル化度の測定は、試料編布をハサ
ミで切断し、複合フイラメントを取り出し、該フ
イラメントをパラフインで包理した後薄層に切り
出し、光学顕微鏡で該薄層片を観察して2成分の
分割の程度を観察し、かかる観察結果から前記し
た方法によつて求めた。そのフイブリル化度には
次のランク付けを行ない、第1表には、ランクで
もつて記載した。 分割が90%以上の時 ランクA 〃 60%以上90%未満の時 ランクB 〃 30%以上60%未満の時 ランクC 〃 30%未満の時 ランクD
【表】 なお、本実施例によつて得られた製品の模様は
実施例1と同様の平面摩耗テストによつても何ら
変化することはなかつた。 実施例 3 個有粘度1.15のナイロン6(メタクレゾール中、
30℃)と個有粘度0.63のPET(オルソクロルフエ
ノール中、30℃)を実施例1とほぼ同様に紡糸、
延伸して50d/25fのフイブリル化型複合フイラメ
ントを得、該複合フイラメントで綾羽二重を製織
した。但し機上密度は経160本/インチ、緯116
本/インチとした。 得られた生地に熱反応性水溶性ウレタン樹脂
(商品名エラストロンF−29、第一工業製薬(株)製)
の10%水溶液を、スプレーにて模様状に吹きつ
け、110℃で10分間乾燥し固着した。該付与によ
る樹脂の付着量は被付着部繊維の重量に対し1%
であつた。 次いで該生地を30℃のβ−フエニルエチルアル
コールの10%水性エマルジヨン(乳化剤として花
王アトラス(株)製、スコアロール900を1%含む)
中に浸漬後マングルにて搾液し、30分間室温にて
放置した後充分水洗し、100℃にて乾燥した。 該フイブリル化処理によりウレタン樹脂の付着
部分以外を構成する複合フイラメントがフイブリ
ル化され、模様が現出した。 得られた模様状繊維構造物をピンテンターを使
用して乾熱処理するに際し加熱温度を(1)熱処理な
し(2)120℃、(3)130℃、(4)160℃、(5)190℃、(6)220
℃の各温度にて実施した。なお熱処理時間は各々
1分間とした。しかる後高圧ウインスにてポリエ
ステルサイドのみの染色を実施した。以上の結果
を第2表に示す。
【表】 第2表で明らかな様に、加熱処理を実施しない
もの(番号1)及び温度が低く熱処理が不十分な
もの(番号2)は、高圧染色中における揉み、し
ごき等の物理的衝撃によつて未フイブリル化複合
フイラメントのフイブリル化が促進され、模様が
不鮮明となり、また複合フイラメントの構成成分
であるナイロン6の融点温度での加熱処理(番号
6)の場合、風合が粗硬となり好ましい結果は得
られなかつた。 実施例 4 実施例1のフイブリル化型複合フイラメントを
カツトフアイバーとし、綿と混合して紡績糸とし
た。但し混合比率を変化させ複合繊維の比率が5
重量%、10重量%、50重量%の3種類の紡績糸を
作製した。 該紡績糸にて実施例3と同様の密度で綾羽二重
を製織し生地とした。該生地に実施例1と同様に
フイブリル化抑制剤付与、固着処理、フイブリル
化処理、加熱処理、抑制剤溶解除去処理を順次実
施したところ、得られた3種類の製品の中で、複
合繊維の比率が5重量%のものは、フイブリル化
による模様が不鮮明で品位の低いものであつた
が、他の2種類の製品は模様が極めて鮮明な高級
感あふれる織物が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第8図は、本発明に係るフイブリル化
型複合繊維の横断面図であり、第1図は横断面が
サイドバイサイド型の複合繊維、第2図は横断面
がサイドバイサイド繰返し型の複合繊維、第3図
〜第6図は横断面が放射型の形状を有する成分と
該放射部を補完する形状を有する他の成分からな
る複合繊維、第7図は横断面が放射型の形状を有
する成分と該放射部を補完し且つ中心方向に向い
たV字型の凹部のある形状を有する他の成分と該
凹部を補完するV字型の形状を有する該放射型の
形状を有する成分と同じ成分からなる複合繊維、
第8図は横断面が中空部分のあるサイドバイサイ
ド繰返し型の複合繊維を夫々示す。第9図及び第
10図は、本発明に用い得るトリコツトサテン組
織を示す組織図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリアミド及びポリアミドと親和性のない重
    合体からなり、一方の成分を他方の成分が完全に
    包囲することなく両成分が接合された横断面を有
    するフイブリル化型複合繊維を10重量%以上含む
    編織布或いは不織布であつて、該編織布或いは不
    織布のある区域は該複合繊維がフイブリル化し、
    他の区域は該複合繊維がフイブリル化していない
    か或いは前記区域よりも低度にフイブリル化し、
    しかも物理的衝撃によつてのフイブリル化が進行
    する能力を実質的に失つてなり、且つ両区域が模
    様状に配置補完されていることを特徴とする模様
    状にフイブリル域を有する繊維構造物。 2 フイブリル化型複合繊維が2成分がサイドバ
    イサイドに接合された横断面を有する特許請求の
    範囲第1項記載の繊維構造物。 3 フイブリル化型複合繊維が2成分がサイドバ
    イサイドを繰返して接合された横断面を有する特
    許請求の範囲第1項記載の繊維構造物。 4 フイブリル化型複合繊維が放射型形状の成分
    と該放射部を補完する形状の他の成分が接合され
    た横断面を有する特許請求の範囲第1項記載の繊
    維構造物。 5 フイブリル化型複合繊維が放射型形状の成分
    と該放射部を補完し且つ中心方向に向いたV字型
    の凹部のある形状の他の成分と該凹部を補完する
    V字型形状の該放射型形状の成分と同一の成分が
    接合された横断面を有する特許請求の範囲第1項
    記載の繊維構造物。 6 フイブリル化型複合繊維が2成分がサイドバ
    イサイドを繰返し中空部分を形成するが如く接合
    された横断面を有する特許請求の範囲第1項記載
    の繊維構造物。 7 ポリアミドと親和性のない重合体がポリエス
    テル、ポリオレフイン又はポリアクリロニトリル
    である特許請求の範囲第1〜6何れかの項記載の
    繊維構造物。 8 フイブリル化している区域のフイブリル化型
    複合繊維のフイブリル化度が85%以上である特許
    請求の範囲第1項記載の繊維構造物。 9 フイブリル化していないか或いは低度にフイ
    ブリル化している区域のフイブリル化型複合繊維
    のフイブリル化度が40%を越えない特許請求の範
    囲第1項記載の繊維構造物。 10 フイブリル化していないか或いは低度にフ
    イブリル化している区域のフイブリル化型複合繊
    維のフイブリル化度が30%を越えない特許請求の
    範囲第9項記載の繊維構造物。
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