JPS6346381A - 厘および窒化アルミニウム焼結体の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は窒化アルミニウム（ＡＩＮ）焼結体の製造に好
適な匣、および、かかる匣を用いたＡＩＭ焼結体の製造
法に関する。

「従来の技術」 ＡＩＭ　Ｊ＆形体をホットプレス焼結、反応焼結（窒化
焼結）、または通常焼結してＡＩＮＩ結体を製造するこ
とは公知である。

特開昭４９−７４７０７号には、ＡＩＭＩ圧粉成形体の
周囲を炭化ケイ素、窒化ホウ素または黒鉛の粉末で充填
包囲しつつホットプレス焼結してＡＩＭＩ結体を得るこ
とが記載されている。しかしホットプレス焼結では大型
や複雑形状の焼結体はほとんど得がたく、量産性も劣る
。さらに上側の如く、成形体周囲にこれとは異質の粉末
を配してホットプレス焼結すると、得られる焼結体の表
層部分が変質して、組成や物性が部位によって不均一と
なる恐れも多い。

特公昭４Ｂ−２５８５１号には、ＡＩＭ粉末とアルミニ
ウム（ＡＩ）粉末の混合物を主成分とする成形体を大気
圧下で窒化焼結してＡＩＭＩ結体を製造するにあたり、
焼結工程の一部において、成形体をＡＩＭ粉末詰粉内に
埋めて焼結することが記載されている。

特開昭４８−３２１０７号には、酸化トリウム粉末を配
合されたＡＩＭ粉末の成形体をカーボン製マツフル中に
収納し、ＡＩＭ粉末を詰粉として充填して窒素気流中で
焼結してＡＩＮＩ結体を得ることが記載されている。

特開昭５９−２０７８８３号および特公昭８ｌ−２Ｈ２
Ｏ号には、一種または二種以上の易蒸発性焼結助剤を添
加されたＡＩＮＩ末成形体を、同組成または焼結助剤過
剰の組成からなる粉末詰粉内に埋めて常圧焼結すること
が記載されている。

このようにＡＩＮＩ結体を反応焼結や通常焼結などによ
って得るにあたってＡＩＮＩ末詰粉を採用する方法では
、焼結のたびに多量の詰粉を使用するために製造コスト
が高く、かつ１作業性の点でも難があり、また詰粉の一
部が焼結体に固く付着して焼結体の肌が荒れることもあ
り、これまた大型品や複雑形状品の量産には対応しえな
い。

特開昭５Ｅｌ−２０７１１８２号には、易蒸発性焼結助
剤を添加されたＡＩＮＩ末成形体を、同組成または焼結
助剤過剰の組成からなる容器に収納して密封した後、常
圧焼結することが記載さべており、その−変形としてカ
ーボン製容器の内面に上記組成の被膜をＣＶＤ法によっ
て形成した容器も採用しうる旨記載されている。しかし
被焼結体よりも大型のＡＩＮ質容蓋容器もともと焼結し
にくいＡＩＮＩ末から焼結してつくるのは極めて困難で
あり、カーボン製容器の内面をＣＶＤ処理するのもまた
困難であり、さらには蒸発特性の異なる焼結助剤とＡＩ
Ｎとを用いて形成される被膜が所定組成となるように制
御しつつＣＶＤ処理するのも至難のわざである。

「発明の解決しようとする問題点」 本発明は従来技術のこのような難点を解決した新しいＡ
ＩＮＩ結体の製造法を提供しようとするものである。す
なわち本発明は反応焼結法や通常焼結法に好適に採用で
き、コスト、作業性、肌荒れなどの問題のある詰粉法に
よることなく、かつ。

大型のＡＩＭ製容器や特殊なＡＩＮＩ面被膜を形成され
た容器を用いることなく、高密度のＡＩＭＩ結体を製造
することを目的とし、さらには大型または複雑形状の高
密度ＡＩＭＩ結体を容易に量産できる製造法を提供する
ものであり、さらには従来技術によっては発生しやすか
った変形やクラックのないＡＩＭＩ結体の製造法を提供
するものである。また本発明は上記製造法を可能にする
匣を提供するものである。

「発明の概要」 本発明の匣は内面を金属ＡＩ系動物質され、また本発明
のＡＩＮＩ結体の製造法は、ＡＩＭＩ形体を匣内に収容
しながら窒素含有雰囲気中で焼結するＡＩＮＩ結体の製
造法において、内面を金属ＡＩ系動物質された該匣を用
いることを特徴とする。

「作　用」 匣内面を金属ＡＩ系動物質構成することにより、この匣
を用いて窒素含有雰囲気中でＡＩＮＩ形体を焼結すると
、焼結中にこの金属ＡＩ系動物質ＡＩＮに変化する。し
たがってＡＩＭ粉末詰粉を用いなくても、かかる詰粉を
用いた場合と同様の効果が発揮されて、高密度のＡＩＮ
Ｉ結体が得られる。

その上、あらかじめ内面がＡｌｌ質となっている匣を用
いた場合よりも、得られる焼結体は高密度であり、変形
度は小さく、表層の分解度も抑制される。

この理由は次のように考える。すなわち、あらかじめ内
面がＡＩＭ質となっている場合には、かかる内面を形成
する際、あるいは形成した後に空気と反応して、内面の
表層には酸化物層が形成されている。こうした酸化物層
はＡＩＭ成形体焼結時の好適雰囲気形成能力の点で劣る
のであろう、これに対し本発明にあっては、焼結中にＡ
ＩＭＩ焼結体の高緻密化が開始される以前に金属ＡＩ系
動物質窒化されてＡＩＭとなり、しかもここでは実質的
に空気に触れることなく、フレッシュなままのＡＩＭと
して存在し、したがって好適雰囲気形成能力の点で優れ
た匣となっているのであろう。

しかも金属Ａｌ系物質、特に金属ＡＩ、は窒化されて活
性なＡＩＭをつくりだすだけでなく、窒化反応の際の発
熱により、その一部が溶融して匣本体に密着するため、
本体とよく密着したＡＩＮ質内面が得られ、かつ、この
ＡＩＭ質内面は内面を完全に覆ったものとして得られる
。

「発明の具体的な構成」 本発明の匣は内面が金属Ａｌ系物質であればよく、した
がって匣の本体すなわち内面以外の部分は同様の金属Ａ
Ｉ系動物質あってもよいし、あるいはこれとは異なるも
のであってもよい、こうした匣本体としては、この技術
分野で公知の各種のセラミックス質のものが採用でき、
たとえば活性炭焼結体、黒鉛焼結体といった炭素単体を
主成分とするものが好適である。これは大型品、複雑形
状品が簡便容易に得られ、軽量安価である上に、匣内面
を構成する金属ＡＩ系動物質金属Ａ】と酸素含有ＡＩＩ
合物とを含有する場合には、この酸素含有ＡＩＩ合物が
焼結条件下でＡＩＭに変化する反応を促進する働きもあ
るものと考えられる。

匣本体は、アルミナ質、マグネシア賀、ジルコニア賀、
シャモット質などの酸化物系セラミックス、あるいは炭
化ケイ素質、窒化ケイ素質、サイアロン賀、さらにはＡ
ＩＭ質、ＢＮ質といった非酸化物系セラミックスであっ
てもよい。

匣をＡＩＮＩ形体の焼結工程に使用することを考慮すれ
ば、その焼結条件下で軟化したり溶融するものは好まし
くない、したがって匣本体が金属Ａｌ系物質であっても
よいとはいえ、匣本体を金属Ａｌ製としたり、ＡＩＭＩ
形体の焼結温度では軟化するような融点を有するＡ１合
金製としたりすることは避けるべきであろう、同様にし
て匣本体として前述の各種セラミックス質のものが採用
できるとはいえ、ＡＩＭＩ形体の焼結温度に応じて耐用
温度を考慮して選択すべきであろう。

匣内面を構成する金属Ａ１系物質としてきわめて好適な
のは金属ＡＩである。これは焼結中に容易にＡＩＭに変
化するので、ＡＩＭＩ形体の焼結条件の選定が容易であ
り、匣内面形成条件の選定も容易である。金属Ａｔ系物
質としては、金属ＡＩに代えてＡ１合金やＡ１賀金居間
化合物も採用可能である。

匣内面を構成する金属Ａｌ系物質は上記した金属Ａｌな
どのみであってもよいが、非金属系のＡＩＩ合物や、Ｂ
、Ｍｇ、Ｃａ、Ｓｒ、Ｂａ、Ｙ、希土類元素の単体また
は化合物などの非Ａ１系物質を含有していてもよい。

非金属系のＡＩＩ合物としては酸化アルミニウム、醇化
アルミニウム水和物、窒化アルミ−”ム、酸窒化アルミ
ニウムなどが好ましく、これらを含有することにより、
金属Ａ】、Ａ１合金などのみの場合よりも均一分散性や
塗布性を改善したり、焼結中に匣内面が軟弱化して部分
的に流動したりすることを防止できる。なお酸化アルミ
ニウム水和物としては水酸化アルミニウムＡｌ（ＯＨ）
３　（７）みならず、Ａ１００）ｌのような部分水和物
、あるいはさらに一般式Ａｌ２Ｏ３１１ｘＨ２０（ここ
でＸは０〜３の任意の正数）で表現できるものを包含す
る。また非金属系ＡＩＩ合物としては硝酸アルミニウム
、硫酸アルミニウムに代表される無機酸のＡｌ１類、シ
ュウ酸アルミニウムに代表される有機酸のＡＩ基塩類ア
ルミニウムイソプロポキシドに代表されるアルミニウム
アルコキシド類なども挙げられる。

非Ａ１系物質として前記したＢ、Ｍｇ、Ｃａ、Ｓｒ、Ｂ
ａ、Ｙ、希土類元素の単体または化合物が匣内面を構成
する金属Ａｌ系物質中に含有せしめられている場合には
、　ＡＩＮＩ形体中に焼結助剤が添加されているといな
いとにかかわらず、　ＡＩＮＩ形体の焼結促進に効果的
である。

ざらに匣本体への塗布性、密着性をよくするために、適
宜の粘着性バインダが匣内面を構成すべき金属Ａｌ系物
質中に添加されていてもよい。

匣内面をこのように被覆するためには、好適には上記し
た金属ＡＩＩ物質成分を適宜の液状分散媒を用いてスラ
リー状とし、これを匣の内面にハケ塗り、スプレーなど
により塗布する。こうすることにより、ひとたび焼結に
供して内面にＡ１８層が形成された匣に、再び上記被覆
をほどこして再度焼結に供することが容易に可能となり
、工業的にはきわめて有利な方法となる。なお被覆方法
としては、スラリーの塗布に限定されるものではなく、
粉末状の金属Ａｌ系物質をそのまま吹きつけるなどして
もよいし、あるいは板状、箔状に形成した金属ＡＩ系動
物質内張すするなどしてもよい。

なお本発明において被覆された金属ＡＩ系動物質すべて
が焼結中にＡＩＮに変化する必要はなく、被覆層にある
程度の厚みがある場合には、その最内面のみが相当程度
ＡＩＮに変化していれば充分である。

本発明によって焼結されるべきＡＩＮＩ形体はＫｇ、Ｃ
ａ、Ｓｒ、Ｂａ、Ｙ、希土類元素の化合物に代表される
公知の焼結助剤を含有していてよいのみならず、こうし
た焼結助剤を添加されていない場合にも好適である。焼
結方法としては均等圧下焼結法が好適であり、１気圧の
窒素雰囲気下での焼結はもとより、減圧窒素雰囲気下、
あるいは加圧窒素雰囲気下でもよい、また焼結されるべ
きＡＩＭＩ形体中には一部に金属ＡＩが含有されていて
もよい、さらに焼結時の雰囲気は実質的に窒素のみから
なるのが好ましいが、窒素以外の不活性あるいは還元性
のガスが含まれていてもよく、たとえば窒素と水素との
混合雰囲気も採用できる。

「実施例」 以下１本発明を実施例をもって具体的に説明するが、本
発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。

実施例１ 純度８８．５％、平均粒径１．６μ層のＡＩＭ粉末を焼
結助剤を添加することなく、金型により２００ｋｇ／ｃ
ｍ２の圧力で一部プレス成形し、さらに２０００ｋｇ／
ｃｍ２の圧力で静水圧加圧して１５Ｘ　４０Ｘ　８０ｍ
ｍの成形体を得た。

エタノールと金属ＡＩ粒粉末の混合スラリーを内面に塗
布して厚さ約ｌｌｌ１１の被覆層を形成した黒鉛容器内
にこの成形体を収容し、同様に内面被覆層を形成した黒
鉛製の蓋で容器を閉じ、窒素１気圧の雰囲気下で１８５
０℃に昇温し、そこで３時間保持してＡＩＭＩ結体を得
た。焼結体の密度（理論密度に対する比、以下同じ）は
９９．５％であり、外観は良好であった。

実施例２ 金属ＡＩ粒粉末代えて、金属ＡＩ粉粉末３重重量とＡＩ
ＮＩ末７０重量％の混合粉末を用いた他は実施例１と同
様にしてＡＩＭＩ結体を得た。焼結体の密度は９９．２
％であり、外観は良好であった。

実施例３ 金属Ａ１粉末に代えて、金属ＡＩ粉粉末５瓜Ａｌ２Ｏ３
粉末５０重量％の混合粉末を用いた他は実施例１と同様
にしてＡＩＮＩ結体を得た．焼結体の密度は９９．０％
であり、外観は良好であった。

実施例４ 金属Ａ１粉末に代えて、金属Ａ１粉末５０重量％とＡｌ
２Ｏ３粉末２０重量％と８２０３粉末３０重量％との混
合粉末を用いた他は実施例１と同様にしてＡＩＮＩ結体
を得た．焼結体の密度は９９．８％であり、焼結体の外
観に変形および表面分解は見られなかった。

実施例５ 金属Ａ１粉末に代えて，金属ＡＩ粉粉末８亜Ｂ２Ｏ３粉
末２０重量％との混合粉末を用い°た他は実施例１と同
様にしてＡＩＮＩ結体を得た．焼結体の密度は９９．６
％であり、焼結体の外観に変形および表面分解は見られ
なかった。

実施例８ 実施例１と同様の成形体を、実施例１と同様の被覆層を
形成した黒鉛容器内に収容し、同様に内面被覆層を形成
した黒鉛製の蓋で容器を閉じ、窒素７０容量％と水素３
０容量％の混合ガス１気圧の雰囲気下で成形体を焼成し
た．焼成にあたっては、まず６００℃で１時間保持し，
さらに８００℃で１時間保持し、さらに昇温して１９０
０℃で２時間保持した。得られたＡｌｌ焼結体の密度は
９９．７％であり、外観は良好であった。

比較例１ 金属ＡＩ粒粉末代えてＡＩＭ粉末を用いた他は実施例１
と同様にしてＡｌｌ焼結体を得た。焼結体の密度は９２
．０％であり、焼結体にはへこみができていた。

比較例２ 金属Ａ１粉末に代えて、ＡＩＭ粉末８０重量％とＣａＯ
粉末２０重量％との混合粉末を用いた他は実施例１と同
様にしてＡｌｌ焼結体を得た。焼結体の密度は９２．８
％であり、焼結体の表面は分解して白色を呈していた。

比較例３ 格別の内面処理をしていない黒鉛容器内にＡＩＭ粉末を
詰粉として充填し、詰粉内に実施例１と同様の成形体を
埋めたのち、同じく格別の内面処理をしていない黒鉛製
の蓋で容器を閉じ、窒素１気圧の雰囲気下で１８００℃
で２時間焼結してＡｌｌ焼結体を得た。焼結体の密度は
９３．０％であり、焼結体の表面の肌荒れは顕著であっ
た。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、内面を金属アルミニウム系物質とされた匣。 ２、前記金属アルミニウム系物質は金属アルミニウムで
   ある特許請求の範囲第１項の匣。 ３、前記金属アルミニウム系物質は金属アルミニウムと
   アルミニウム化合物とを含有する特許請求の範囲第１項
   の匣。 ４、前記アルミニウム化合物は酸化アルミニウム、酸化
   アルミニウム水和物、窒化アルミニウムおよび酸窒化ア
   ルミニウムから選ばれる一種以上である特許請求の範囲
   第３項の匣。 ５、匣本体は炭素単体を主成分とするものである特許請
   求の範囲第１〜４項のいずれか一の匣。 ６、窒化アルミニウム成形体を匣内に収容しながら窒素
   含有雰囲気中で焼結する窒化アルミニウム焼結体の製造
   法において、内面を金属アルミニウム系物質とされた該
   匣を用いることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体の
   製造法。 ７、前記金属アルミニウム系物質は金属アルミニウムで
   ある特許請求の範囲第６項の製造法。 ８、前記金属アルミニウム系物質は金属アルミニウムと
   アルミニウム化合物とを含有する特許請求の範囲第６項
   の製造法。 ９、前記アルミニウム化合物は酸化アルミニウム、酸化
   アルミニウム水和物、窒化アルミニウムおよび酸窒化ア
   ルミニウムから選ばれる一種以上である特許請求の範囲
   第８項の製造法。 １０、匣本体は炭素単体を主成分とするものである特許
   請求の範囲第６〜９項のいずれか一の製造法。