JP2916934B2 - サイアロン質焼結体の製造方法 - Google Patents
サイアロン質焼結体の製造方法Info
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- JP2916934B2 JP2916934B2 JP2131273A JP13127390A JP2916934B2 JP 2916934 B2 JP2916934 B2 JP 2916934B2 JP 2131273 A JP2131273 A JP 2131273A JP 13127390 A JP13127390 A JP 13127390A JP 2916934 B2 JP2916934 B2 JP 2916934B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、サイアロン質焼結体の製造方法に関し、特
にサイアロンを主成分とする粉末成形体を、耐熱性容器
内で不活性ガス雰囲気下に加熱して燒結せしめるサイア
ロン質燒結体の製造方法に関するものである。
にサイアロンを主成分とする粉末成形体を、耐熱性容器
内で不活性ガス雰囲気下に加熱して燒結せしめるサイア
ロン質燒結体の製造方法に関するものである。
サイアロンは窒化けい素(Si3N4)にアルミニウム及
び酸素が固溶した化合物であり、一般式:Si6-zAlzOzN
s-z(z≦4.2)で表される。
び酸素が固溶した化合物であり、一般式:Si6-zAlzOzN
s-z(z≦4.2)で表される。
サイアロン焼結体及びサイアロンに各種複合材を添加
した焼結体は、耐熱性、耐酸化性、耐食性等に優れてお
り、エンジン部品等の各種耐熱性構造部材への応用が期
待されている。
した焼結体は、耐熱性、耐酸化性、耐食性等に優れてお
り、エンジン部品等の各種耐熱性構造部材への応用が期
待されている。
一般に、サイアロン質焼結体を製造するためには、窒
化けい素粉末あるいは成形体と同一組成の粉末等の中に
成形体を埋没させて、常圧焼結あるいは雰囲気加圧焼結
を行う方法が行われている。
化けい素粉末あるいは成形体と同一組成の粉末等の中に
成形体を埋没させて、常圧焼結あるいは雰囲気加圧焼結
を行う方法が行われている。
しかしながら、サイアロン質焼結体を製造するにあた
り、従来技術のごとく粉末中に成形体を埋没させて焼結
した場合、焼結体表面に粉末が固着するとともに、充填
した粉末により成形体の焼成収縮が阻害され、十分な緻
密体が得られないという問題点があった。
り、従来技術のごとく粉末中に成形体を埋没させて焼結
した場合、焼結体表面に粉末が固着するとともに、充填
した粉末により成形体の焼成収縮が阻害され、十分な緻
密体が得られないという問題点があった。
本発明者らは、上記の問題点を解決するために、サイ
アロン質焼結体の焼結方法を検討した結果、燒結に際し
て、ムライト質粉末を存在せしめることが、緻密なサイ
アロン質焼結体を得るのに有効であるとの知見を得て、
本発明を完成するに至った。
アロン質焼結体の焼結方法を検討した結果、燒結に際し
て、ムライト質粉末を存在せしめることが、緻密なサイ
アロン質焼結体を得るのに有効であるとの知見を得て、
本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、サイアロンを主成分とする粉末成
形体を、耐熱性容器内で不活性ガス雰囲気下に加熱して
燒結せしめるサイアロン質燒結体の製造方法において、
耐熱性容器内にムライト質粉末を存在せしめることを特
徴とするサイアロン質焼結体の製造方法である。
形体を、耐熱性容器内で不活性ガス雰囲気下に加熱して
燒結せしめるサイアロン質燒結体の製造方法において、
耐熱性容器内にムライト質粉末を存在せしめることを特
徴とするサイアロン質焼結体の製造方法である。
以下、本発明を詳細に説明する 本発明で使用する焼結用原料は、サイアロン粉末、サ
イアロン粉末を主成分として炭化けい素等の複合材を添
加したサイアロン系複合粉末、さらにはこれらに必要に
応じてY2O3等の焼結助剤を添加した粉末等のサイアロン
を主成分とする粉末が用いられる。
イアロン粉末を主成分として炭化けい素等の複合材を添
加したサイアロン系複合粉末、さらにはこれらに必要に
応じてY2O3等の焼結助剤を添加した粉末等のサイアロン
を主成分とする粉末が用いられる。
上記原料粉末を所望の形状に成形した粉末成形体を、
ムライト質粉末とともにカーボン等の耐熱性密閉容器
(さや)に入れて焼結炉内に配置し、窒素ガス等の不活
性ガス雰囲気中、1650〜1900℃で10分〜10時間焼成す
る。
ムライト質粉末とともにカーボン等の耐熱性密閉容器
(さや)に入れて焼結炉内に配置し、窒素ガス等の不活
性ガス雰囲気中、1650〜1900℃で10分〜10時間焼成す
る。
ここで成形体を入れた容器内に存在させるムライト質
粉末としては、特に高純度のムライト粉末である必要は
ないが、粉末粒径は微細なほど本発明の効果は大きく、
50μm以下の平均粒径を有する粉末が好ましい。
粉末としては、特に高純度のムライト粉末である必要は
ないが、粉末粒径は微細なほど本発明の効果は大きく、
50μm以下の平均粒径を有する粉末が好ましい。
さらに、このムライト質粉末に窒化けい素粉末、サイ
アロン粉末及び金属けい素粉末から選ばれた一種以上の
粉末をムライト質粉末1重量部に対して0.1〜5重量部
を添加混合した粉末を用いると、更に効果が大きくな
る。
アロン粉末及び金属けい素粉末から選ばれた一種以上の
粉末をムライト質粉末1重量部に対して0.1〜5重量部
を添加混合した粉末を用いると、更に効果が大きくな
る。
ムライト質粉末若しくは上記混合粉末を容器内に存在
させる形態としては、粉末状のままでよいが、ペレット
状に成形したものでもよい。
させる形態としては、粉末状のままでよいが、ペレット
状に成形したものでもよい。
使用する粉末量は、容器の大きさにより異なるが、容
器の単位内容量あたりのムライト質粉末量で0.2〜20g/l
が好ましい。上記使用量より少ない場合は、効果が期待
されず、また、上記量より多く使用しても経済的に不利
になるのみである。
器の単位内容量あたりのムライト質粉末量で0.2〜20g/l
が好ましい。上記使用量より少ない場合は、効果が期待
されず、また、上記量より多く使用しても経済的に不利
になるのみである。
成形体及びムライト質粉末を配置する容器は密閉性の
高いほど好ましいが、特に限定するものではない。
高いほど好ましいが、特に限定するものではない。
以上の方法により、焼結体表面に粉末が固着すること
なく、極めて緻密なサイアロン質焼結体を製造すること
ができる。
なく、極めて緻密なサイアロン質焼結体を製造すること
ができる。
本発明で容器内に存在させるムライト質粉末の作用と
しては、次のように考えられる。
しては、次のように考えられる。
サイアロン質焼結体を製造するための主原料であるサ
イアロン粉末は、焼結温度近傍で分解昇華しやすく、こ
の分解昇華が燒結体の緻密化を損ねると考えられる。
イアロン粉末は、焼結温度近傍で分解昇華しやすく、こ
の分解昇華が燒結体の緻密化を損ねると考えられる。
一方、ムライト質粉末は非酸化雰囲気中では比較的低
温で分解昇華し、SiOガス及び場合によってはAl2Oガス
を発生する。本発明の方法においては、容器内に存在さ
せたムライト質粉末からは、焼成温度で発生するガスに
より容器内の雰囲気が制御され、サイアロンの分解が抑
制されるものと考えられる。
温で分解昇華し、SiOガス及び場合によってはAl2Oガス
を発生する。本発明の方法においては、容器内に存在さ
せたムライト質粉末からは、焼成温度で発生するガスに
より容器内の雰囲気が制御され、サイアロンの分解が抑
制されるものと考えられる。
また、本発明の方法の場合、成形体に粉末を接触させ
ずに焼結できるため、粉末中に成形体を埋没させて焼結
した場合に問題になる焼結体表面への粉末の固着という
問題も生じない。
ずに焼結できるため、粉末中に成形体を埋没させて焼結
した場合に問題になる焼結体表面への粉末の固着という
問題も生じない。
実施例1〜9 z=0.5組成のβ−サイアロン粉末(平均粒径0.6μ
m)を主成分に、焼結助剤としてY2O3(平均粒径0.5μ
m)及び複合剤としてβ−SiC(平均粒径0.3μm)を第
1表に示す配合でボールミル混合した。得られた各粉末
をプレス成形して、50mmφ×10mmtの円盤状成形体を作
製し、内容積1のカーボン製密閉容器内にいれた。
m)を主成分に、焼結助剤としてY2O3(平均粒径0.5μ
m)及び複合剤としてβ−SiC(平均粒径0.3μm)を第
1表に示す配合でボールミル混合した。得られた各粉末
をプレス成形して、50mmφ×10mmtの円盤状成形体を作
製し、内容積1のカーボン製密閉容器内にいれた。
ムライト粉末(平均粒径5μm)、窒化けい素粉末
(平均粒径0.8μm)、β−サイアロン粉末(平均粒径
0.6μm)及び金属けい素粉末(平均粒径20μm)を第
1表に示す割合で配合し、ボールミル混合した粉末を、
成形体を入れた容器内に第1表に示す量(ムライト粉末
としての重量)だけ配置し、該容器を炉内に入れて常圧
窒素雰囲気下又は加圧雰囲気下(窒素ガス圧力9.8kg/cm
2)、1750℃で4時間焼結した。
(平均粒径0.8μm)、β−サイアロン粉末(平均粒径
0.6μm)及び金属けい素粉末(平均粒径20μm)を第
1表に示す割合で配合し、ボールミル混合した粉末を、
成形体を入れた容器内に第1表に示す量(ムライト粉末
としての重量)だけ配置し、該容器を炉内に入れて常圧
窒素雰囲気下又は加圧雰囲気下(窒素ガス圧力9.8kg/cm
2)、1750℃で4時間焼結した。
得られた燒結体の密度を第1表に示す。
比較例1〜4 比較のため、容器内にムライト質粉末を配置しないで
焼結した場合及び成形体と同組成粉末中に埋没して、焼
結した場合の結果も併せて第1表に示す。
焼結した場合及び成形体と同組成粉末中に埋没して、焼
結した場合の結果も併せて第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の方法によれば、詰め粉を用いる従来の燒結方
法に対して、作業効率の高い方法で、緻密なサイアロン
質焼結体を容易に製造することができ、量産に適した方
法であって、複雑な形状の燒結体の製造に利用でき、工
業的利用分野が大幅に拡大した。
法に対して、作業効率の高い方法で、緻密なサイアロン
質焼結体を容易に製造することができ、量産に適した方
法であって、複雑な形状の燒結体の製造に利用でき、工
業的利用分野が大幅に拡大した。
Claims (1)
- 【請求項1】サイアロンを主成分とする粉末成形体を、
耐熱性容器内で不活性ガス雰囲気下に加熱して燒結せし
めるサイアロン質燒結体の製造方法において、耐熱性容
器内にムライト質粉末を存在せしめることを特徴とする
サイアロン質焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2131273A JP2916934B2 (ja) | 1990-05-23 | 1990-05-23 | サイアロン質焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2131273A JP2916934B2 (ja) | 1990-05-23 | 1990-05-23 | サイアロン質焼結体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0426558A JPH0426558A (ja) | 1992-01-29 |
JP2916934B2 true JP2916934B2 (ja) | 1999-07-05 |
Family
ID=15054078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2131273A Expired - Lifetime JP2916934B2 (ja) | 1990-05-23 | 1990-05-23 | サイアロン質焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2916934B2 (ja) |
-
1990
- 1990-05-23 JP JP2131273A patent/JP2916934B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0426558A (ja) | 1992-01-29 |
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