JPS6345021Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はVTR等の電子機器における蓋体取付
機構に関する。

一般にVTR等の電子機器には回路調整用基板
があり、該基板は本体の側面あるいは背面に対向
して配されている。そして、この基板には調整ツ
マミが突出しており、この調整ツマミはキヤビネ
ツトの開口を介して外部より調整可能となつてお
り、製造時、最終工程で調整された後、着脱可能
な蓋体が開口に装着されて出荷される。

従来、上述の蓋体の取付機構は第１図〜第３図
に示す様な機構が用いられていた。すなわち、
VTRのキヤビネツト１背面には開口１ａが形成
されており、この開口の上縁には内方に突出する
突片１ｂ及び下縁には係止リブ１ｃ，１ｃが形成
されている。この開口に取付けられる蓋体２の上
部には弾性を有する舌片２ａ，２ａが形成され、
この舌片の先端にはフツク部２ｂ，２ｂが形成さ
れている。尚、１ｄ，１ｄは前記開口内部側壁に
設けられた係止壁である。

そして、取付け時は、まず、蓋体２の下端を係
止リブ１ｃ，１ｃに当接せしめる。次に、前記蓋
体を開口１ａに押込み、第２図に示す如くフツク
部２ｂ，２ｂを突片１ｂに係合せしめる。

次に、サービス点検時等に、前記蓋体２を取り
はずす場合、キヤビネツト１を構成する天板及び
若しくは側板を取りはずし、第３図に示す如く、
キヤビネツト１背面の内側より、フツク部２ｂ，
２ｂと突片１ｂとの係合を解除して蓋体２を外方
へ押圧する。

上述の従来例では蓋体が外部からの衝撃等によ
り容易にはずれないようにするため、第２図にお
けるフツク部２ｂの高さａを充分大きくとる必要
がある。従つて、前記高さａを大きくすると、そ
れに応じて舌片２ａの長さｌを大きくして、たわ
み量を多くする必要がある。

このため、キヤビネツト内壁からの突出量ｂが
大となり、内部の部品スペースが制約されるとい
う欠点があつた。

本考案は上述の欠点を解消すべく為されたもの
であり、キヤビネツト内部の部品スペースを制約
することなく舌片のたわみ量を大きくとることの
できる蓋体取付機構を提供するものである。

以下、図面に従つて本考案の一実施例を説明す
る。

第４図は本実施例機構の取付け斜視図、第５図
は蓋体の裏面図である。

本実施例における蓋体３の上部裏面には、裏面
より蓋体の取付け方向に延出する第１部分と、第
１部分端部より蓋体の取付け方向と直交する方向
に延出する第２部分とより成るＬ字形状に屈曲し
た弾性を有する舌片３ａ，３ａが設けられてお
り、第４図矢印方向にたわむよう構成されてい
る。更に、この舌片の先端にはフツク部３ｂが形
成されている。このフツク部には前記舌片と平行
に傾斜する第１傾斜面３ｃ及び該第１傾斜面と直
交する第２傾斜面３ｄが形成されている。また、
蓋体３の下部には開口１ａ下縁に係合する係合片
３ｅ，３ｅが形成されている。

そして、取付時はまず、係合片３ｅ，３ｅを開
口１ａ下縁に係合せしめ、上部を開口３ａに押込
む。するとフツク部の第２傾斜面３ｄが前記開口
上縁に当接し、第５図点線に示す如く舌片３ａが
たわみ、蓋体３が係止壁１ｄ，１ｄ及び係止リブ
１ｃ，１ｃに当接する。この位置で前記舌片３ａ
は第５図実線及び第６図に示す如く復帰し、フツ
ク部３ｂがキヤビネツト１内壁に係合して、取付
けが完了する。

また、取りはずし時は従来方法と同じように行
なえばよい。

本実施例における舌片３ａの長さｌ及びフツク
部３ｂの高さｃは従来例に比して充分大きな値と
されているので取付け強度も大であるが、前記フ
ツク部は蓋体の長手方向と平行に延出する構成の
ためキヤビネツト内壁からの突出量ｂは充分小さ
な値とされている。

上述の如く、本考案に依れば、キヤビネツトに
設けられた開口に平板状蓋体を取付ける取付機構
において、取付部におけるキヤビネツト内方への
突出量を小さくすることができるため、キヤビネ
ツト内部スペースを制約することがなくその効果
は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の蓋体取付機構の取付け斜視
図、第２図は同取付け時の断面図、第３図は同取
りはずし時の断面図、第４図は本実施例機構の取
付け斜視図、第５図は蓋体の裏面図、第６図は取
付け状態における断面図である。 主な図番の説明、１……キヤビネツト、１ａ…
…開口、２，３……蓋体、２ａ，３ａ……舌片、
２ｂ，３ｂ……フツク部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キヤビネツトに設けられた開口と、該開口に着
   脱自在に取付けられる平板状蓋体と、該蓋体に設
   けられた弾性舌片と、該弾性舌片の端部に設けら
   れ前記開口に係合するフツク部とから成る蓋体取
   付機構において、前記弾性舌片は、前記蓋体裏面
   より前記蓋体の取付け方向に延出する第１部分
   と、該第１部分端部より前記蓋体の取付け方向と
   直交する方向に延出する第２部分とより成るＬ字
   形状であることを特徴とする蓋体取付機構。