JPS6041749Y2 - カバ−の取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、カーステレオのシャーシ底部へ固定するカ
バーの取付構造に関する。

一般に、カーステレオのシャーシ底部には、配線用のリ
ード線が露出していたり、シャーシ上に設けられた半固
定ボリュームやコイルの調整孔が開口していたり、更に
はステレオ組立の最終工程においてシャーシ内にリード
線やフレキシブル基板を挿入してハンダ付けするための
開口部が設けられている。

これらリード線や調整孔等が露出していると、リード線
が他の物に引掛って断線したり、調整孔等の開口部から
シャーシ内に塵埃等が侵入する等の欠点がある。

そのため、従来からシャーシの底部に部分的なカバーを
取付けてリード線や開口部を被覆している。

しか′し乍ら、従来型のカバーの取付構造は、第１図に
示す如くシャーシ底部１にビスねじ２，２を介してカバ
ー３を取付けていた。

したがって、ビスねじの取付け・取外しにドライバーを
必要とし、ねじ込みに時間がかかり生産性が上らなかっ
た。

また、ビスねじ２，２を別途用意するため部品点数も多
い欠点があった。

この考案は、上述した点に鑑み案出したもので、シャー
シ底部とカバーとに互いに係合し得る一対の係止孔と係
止片を設けることにより、カバーの取付け・取外しをビ
スねじを要せずに簡単・迅速に、しかも確実にできるよ
うに工夫されたカバーの取付構造を提供するものである
。

以下、この考案の実施例を第２図ないし第８図を参照し
て説明する。

先ず、構成について説明すると、第２図はカーステレオ
のシャーシ底部の平面図を示す。

このシャーシＡは周辺部に立上り縁４を有すると共に、
その一側に切欠き５を設けたものである。

また、底面部６には、所要の４ケ所に係止孔７を穿設し
た形状である。

各係止孔７は広幅部７ａと狭幅部７ｂからなる錠状をし
ており、狭幅部７ｂはいずれも広幅部７ａの同方向の一
端に形成されている。

第３図はシャーシ下面に取付けるカバーの平面図を示し
ている。

このカバーＢは、全体が細長に形成され、幅方向の面端
にほぼ全面にわたり平面部８により若干立上った後外方
に延びるフランジ部９を有する。

そして、これらフランジ部中途には、平面部８より立ち
上った垂直部１０ａと、その先端からシャーシ底部と平
行に延長された水平部１０ｂとから成る舌片状の係止片
１０を有する。

さらに各係止片１０の水平部１０ｂには下側に突出した
ダボ１１が形成されている。

また、平面部８における長手方向の一端には、上記平面
部８より垂直に立ち上げられたストッパ１２を有する。

第６図は、第２図に示すシャーシ下面にカバーを取付け
、上ケースを被せた状態の平面図を示す。

上ケースは符号Ｃで示している。シャーシＡに設けた４
個の係止孔７とカバーＢに設けた係止片１０とは、それ
ぞれ対応した配置としである。

詳述すると、係止孔７の広幅部７ａは係止片１０の水平
部１０ｂを差込める大きさであって、一方、狭幅部７ｂ
は、係止片１０を広幅部７ａより差込んでから矢印Ｘ方
向にスライドさせたときに、係止片１０の垂直部１０ａ
が入り込むように位置している。

フランジ９と係止片１０との間隔Ｓは、シャーシＡの厚
みよりやや大きく、フランジ９とダボ１１との間隔はシ
ャーシＡの厚みより小さくして、係止片１０にシャーシ
Ａの底面部６を挾持する機能を持たせである。

ストッパ１２は、カバーＢの矢印Ｘ方向へのスライド後
は切欠部５の部分に来るように設けである。

次に作用を第６図を参照して説明する。

シャーシＡの下側にカバーＢを取付けるには、各係止片
１０の水平部１０ｂをそれぞれ対応する係止孔７の広幅
部７ａに差込んで係止片１０を矢印Ｘの方向にスライド
させる。

すると、係止片１０の垂直部１０ａが係止孔７の狭幅部
７ｂに入り込み、係止片１０とフランジ９に設けたダボ
１１とでシャーシＡの底面部６を挾持することになる。

そしてカバーＢのストッパ１２は、シャーシＡの切欠部
５に来て立上り縁４と一致するので、その後ストッパ１
２を上ケースＣの内側係合させる。

これにより、カバーＢは矢印Ｘと反対方向にスライドで
きず、係止孔７と係止片１０との係合はロックされる。

したがって、カバーＢはシャーシＡから外れることはな
い。

第９図はこの考案の変形例に係り、ストッパ１２を係止
片１０に隣接して設けたものである。

即ち、ストッパ１２はフランジ９，９から切割りして設
けてあり、且つこのストッパ１２は係止片１０と異なり
フランジ９と同じ高さに平面部８より突出されている。

本実施例においては、第１０図の通り、ストッパ１２が
係止孔７にそれぞれ臨むことになるので、これを係止孔
７の線に係合するように上方へ折曲げれば、係止孔７と
係止片１０は係合しこれによりカバーＢの移動は阻止さ
れる。

その他、この考案の変形例について付言すると、シャー
シおよびカバーの形状は図示の如き形状に限定されるも
のでなく、係止孔と係止片の数や配置や大きさも図示の
ように限定されるものでない。

また、係止孔はカバー側に、また係止片およびストッパ
をシャーシ側に設けても良い。

以上説明してきたように、この考案のカバーの取付構造
は、互いに係合し得るように一対の係止孔と係止片とを
シャーシとカバーとに配設した構成である。

したがって、この考案の取付構造は、シャーシの下面に
カバーを当てがい係止孔に係止片を差し込み、シャーシ
底部とカバーとを相対的にスライドさせるだけで係止片
の挟持作用によりシャーシとカバーとが安定して固定さ
れることになる。

その結果、シャーシへのカバーの取付け・取外しが、従
来のようにビスねじとドライバーを必要とする取付構造
に比して、きわめて簡単・迅速となり、ひいては生産性
を向上させることができる効果を有する。

また、本考案は、カバーもしくはシャーシにストッパを
設け、しかも係止片にダボを設ける様にしたので、特に
別部材を使用することなく、カバーの横方向の移動と浮
上がりを防止でき、カバーが振動でずれたり、がた付い
たりする不都合がない効果もある。

【図面の簡単な説明】 第１図は従来のカーステレオのシャーシに対するカバー
の取付構造を示す下面図である。 第２図ないし第８図はこの考案の実施例にかかるシャー
シに対するカバーの取付構造であって、第２図はシャー
シの平面図、第３図はカバーの平面図、第４図および第
５図はそれぞれ第３図における■−■断面図および■−
■断面図、第６図はシャーシにカバーを取付け、上カバ
ーを被せた状態を示す平面図、第７図および第８図はそ
れぞれ第６図における■−■断面図および■−■断面図
である。 第９図はこの考案の他の変形例にかかり、カバーの要部
平面図、第１０図は第９図のカバーを第２図のシャーシ
に取付けた状態を示す要部平面図である。 Ａ・・・・・・シャーシ、 Ｂ・・・・・・力／＜− ７・・・・・・係止 孔、 １０・・・・・・係止片、 １２・・・・・・ストッパ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 垂直部とその先端にシャーシ底部と平行に延長された舌
   片状の水平部とから係止片を形威し、水平部を挿入し得
   る広幅部とこの広幅部に連設された狭幅部とから係止孔
   を形威し、この係止片と係止孔のいずれか一方をシャー
   シ底部に他方をカバーに設け、双方を相対的にスライド
   させて係止片の垂直部を係止孔の狭幅部に係合させ、 前記係合孔と係止片の係合をロックできるストッパをシ
   ャーシ又はカバーの一方に設け、このストッパを他方に
   係合させ、 更に、係止片の表面には、シャーシまたはカバーの表面
   に当接するダボを設けたことを特徴とするカバーの取付
   構造。