JPS6332254Y2

JPS6332254Y2 -

Info

Publication number: JPS6332254Y2
Application number: JP1982007607U
Authority: JP
Priority date: 1982-01-23
Filing date: 1982-01-23
Publication date: 1988-08-29
Also published as: JPS58110120U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は建築、構築物の内、外装材として有用
なサイデイングボードに関する。特に防水シート
の吸水、吸湿性による胴縁、主体、芯材等の腐食
を防止すると共に、連結部における気密性、防水
性、断熱性、および結合力の強化を図つたサイデ
イングボードに係る。

一般にサイデイングボードを用いて外壁等を構
成した際には、連結部（目地部）が断熱性、防
水性に欠ける。裏面材の吸水、吸湿により主
体、特に金属板の裏面、所謂防錆処理が表面に比
して極めて少ない層状態となつている部分、およ
び折り曲げ加工による被膜の破壊が付加されたり
する部分が発錆し、錆を促進させる。芯材が反
応系の合成樹脂発泡体の場合における未反応成分
と水分の反応により芯材組織を破壊する。芯材
を主体と防水シートでサンドイツチした際の固着
力に欠け、結果としてサイデイングボードの機械
強度が低下する。もちろん、防水シートは強度
が低下し、変質、変形する。等が問題となつてい
た。

本考案はこのような欠点を除去するため、連結
部の結合力を強化すると共に、目地部の気密性、
防水性を具備し、間隙の形成を阻止し、かつ、そ
の接合に弾性を利用して、断熱性、防水性、パツ
キング性を向上し、また防水シートの吸水、吸湿
性を抑制し、芯材組織の破壊等を阻止したサイデ
イングボードを提案するものである。

以下に図面を用いて本考案に係るサイデイング
ボード（以下、単にボードという）の一実施例に
ついて詳細に説明する。第１図は上記ボードの代
表的な一例を示す斜視図であり、１は主体で硬質
基材、例えば金属薄板、所謂カラー鋼板、ステン
レス板、銅板、アルミニウム板等からなるもので
ある。また、主体１は長方形の化粧面２と、その
端縁を垂直、または傾斜（図示せず）した側壁
３，４と、化粧面２と側壁３，４とから囲まれた
断面凹状の凹状部５と、側壁３の下端に設けた雄
型連結部６と、側壁４の下端に設けた雌型連結部
７とから構成したものである。さらに説明する
と、雄型連結部６は側壁３の下端を凹状部５の内
側方に化粧面２とほぼ平行に屈曲し約５〜50mm突
出させると共に、はぜ状に折り返して後記する断
熱芯材１６を挟持する突起部８と、突起部８の下
縁８ａを外側方へ延長した差込縁９とから構成
し、また必要に応じて差込縁９の先端に舌片１０
を設けたものである。また、雌型連結部７は側壁
４の下端を内側方に折り曲げ、再び外側方に屈曲
して断面をＵ字状に形成した差込溝１１と、差込
溝１１の下縁１２を外側方に延長した延長部１３
とから構成したものである。なお、延長部１３の
先端には、必要により側壁４と平行に突条１４を
設けたり、端縁に舌片１５を形成することもでき
る。１６は断熱芯材（以下、単にフオームとい
う）で前記主体１の凹状部５全部、および、延長
部１３の背面下に膨出させると共に、側壁３から
Δlの範囲に亘つて窪ませた窪部１７とから構成
するものである。すなわち、フオーム１６は便宜
上区分した上層１６ａと延長部１３の背面より下
方に幅ＷでＨだけ突出した膨出部１６ｂとからな
るものである。勿論、フオーム１６はその製造法
により単体、あるいは複合体で別途に接着剤を使
用することにより構成することもできる。なお、
窪部１７の範囲Δlは差込縁９連結後の壁体の目
地幅ΔS（第２図に示す）と差込縁９、および延長
部１３の寸法関係によつて決まるものである。ま
た、フオーム１６の主な機能としては、断熱材、
防水材、防湿材、吸音材、防カビ材、クツシヨン
材、パツキング材、防振材、緩衝材、および接着
剤（液状の原料からフオームを形成する場合の
み）としての働きがある。上記フオーム１６の具
体例としてはポリウレタンフオーム、ポリスチレ
ンフオーム、ポリイソシアヌレートフオーム（フ
エノール、ウレタン変性も含む）、フエノールフ
オーム、およびこれらフオーム内に鉱物繊維（ガ
ラス繊維、アスベスト繊維、ロツクウール）、炭
素繊維、メタル繊維、パーライト粒、シラスバル
ーン、バーミキユライト、ガラスビーズ等を添加
したフオーム等である。なお、この種添加物の配
合比は目的により異なるが、例えばフオーム原料
100重量部に対し約５〜200重量部程度である。１
８は防水シートで比較的強靭なシート状物等から
なり、主に従来における欠点（前記した〜）
を改善するためにフオーム１６の裏面の露出面、
所謂膨出部１６ｂの両側面１６ｃ，１６ｄ、背面
１６ｅと、窪部１７の露出面１７ａを被覆し、ま
た、防水シート１８の長手方向の一側端縁を突起
部８とフオーム１６との中間に介在させ、他側端
縁を延長部１３の背面の少なくとも一部分とフオ
ーム１６との中間に介在させるようにすると共
に、主体１、フオーム１６と一体となるように構
成したものである。すなわち、防水シート１８を
上記のように配設したのは、第３図に示すように
防水シート１８の両側端面１８ａ，１８ｂが外部
に露出しないようにし、両側端面１８ａ，１８ｂ
から水分、湿気が防水シートに吸水、吸湿されな
いようにするためである。また、もう１つの目的
はフオーム１６と主体１の分離を防止するためで
ある。上記防水シート１８の具体例としては、
表、裏面の少なくとも使用状態において露出する
面に防水処理が施されているアスベスト紙、クラ
フト紙、もしくはこれらに金属箔（Al，Pb，
Cu）をラミネートしたシート状物である。

次に本考案に係るサイデイングボードの装着順
序を簡単に説明する。第２図に示すように、まず
胴縁１９上にサイデイングボードA₁を当接し、
延長部１３の端部を釘２０を介して図示するよう
に固設する。次にサイデイングボードA₂の差込
縁９をサイデイングボードA₁の差込溝１１に嵌
挿する。従つて、外壁を形成するには、このよう
な作業を順次くり返し行えばよい。

以上説明したのは、本考案に係るサイデイング
ボードの一実施例にすぎず、第４図ａ〜ｅに示す
ように形成することもできる。すなわち、ａ図は
防水シート１８を２分割体としたサイデイングボ
ードであり、ｂ図は突条１４で防水シート１８の
端部近傍をカシメた場合のサイデイングボードで
ある。また、ｃ図は下縁１２の下方に存在するフ
オーム１６に周知の耐火材、防水材、防湿材等の
少なくとも１つの機能を有する粒状物２１を高密
度に充填したサイデイングボードを示し、ｄ図は
防水シート１８において延長部１３の下縁１２と
接触する部分にフオーム１６の原料適用の貫通孔
２２を適宜穿設し、この貫通孔２２から漏洩した
フオーム原料でフオーム１６を形成すると共に、
延長部１３と防水シート１８とを一体に貼着した
サイデイングボードを示すものである。さらに、
ｅ図は粘着テープ２３を全体に、もしくは部分的
に配設した防水シート１８の場合を示すものであ
る。

上述したように本考案に係るサイデイングボー
ドによれば、前記した〜の欠点が改善された
特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るサイデイングボードの一
実施例を示す斜視図、第２図はサイデイングボー
ドの装着状態を示す説明図、第３図は防水シート
を抽出して示す説明図、第４図ａ〜ｅはその他の
実施例を示す説明図である。１…主体、８…突起部、１６…断熱芯材、１８
…防水シート。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

長方形状の化粧面の２端縁を屈曲して側壁と
し、該化粧面と側壁とから断面凹状とした主体の
一側壁端に雄型連結部と他側壁端に雌型連結部と
を有するサイデイングボードにおいて、前記雄型
連結部の形状は側壁の下端を凹状部内側方に前記
化粧面とほぼ平行に屈曲し次に外側方に折り返し
た突起部と、該突起部の下縁を外側方へ延長した
差込縁とから構成し、また前記雌型連結部は側壁
の下端を内側方に折り曲げ、再び外側方に屈曲し
てＵ字状に形成した差込溝と、該差込溝の下縁を
外側方に延長突出した延長部とから構成し、前記
主体の断面凹状の凹状部に充填すると共に、前記
雄型連結部側の側壁からΔlの範囲を除いて、雌
型連結部の延長部背面下に膨出させた断熱芯材を
設け、該断熱芯材の裏面の露出面を被覆すると共
に、長手方向の一側縁を前記突起部の内側面に、
また他方を延長部下面の一部分と断熱芯材の間に
介在させた防水シートを配設し、一体に形成した
ことを特徴とするサイデイングボード。