JPS6325721Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はトリマーコンデンサ、特に可変蓄電器
等に取り付けられて容量の微調整を行なうトリマ
ーコンデンサに関し、その目的とするところは、
部品点数が減り、組立作業性を向上させて価格の
低減を図りうるトリマーコンデンサを提供するこ
とにある。

従来、可変蓄電器等に容量の微調整用としてト
リマーコンデンサが取り付けられているものがあ
る。この従来のトリマーコンデンサは、例えば第
１図に示す如く、トリマーロータ軸１にトリマー
ロータプレート２、トリマーロータワツシヤ３を
積層させて固着させ、トリマープレート群を形成
している。そして、トリマーロータ軸１の一端
は、本体となる可変蓄電器の後側板４（基板）及
びアース板５に挿入され、その先端をめてトリ
マーロータプレート群が後側板４に固定される。

更に、前記トリマーロータプレート２，２間に
挿入されるように位置し、且つポリエチレンフイ
ルム等の誘電体６が被着されたトリマーステータ
プレート７が、本体可変蓄電器の支柱棒８に圧
入・固定されている。

なお、前記後側板４は、本体可変蓄電器のロー
タプレート等（図示せず）が固着されたロータ軸
（図示せず）一端を支持している。また、前記ア
ース板５は本体のロータ軸と導通している。更に
前記支柱棒８には、本体のロータ軸の回動により
ロータプレートが挿入・対向するステータプレー
ト（図示せず）が固着されている。

従つて、前記トリマーロータプレート２は、ト
リマーロータ軸１、アース板５及び本体のロータ
軸等を介して本体のロータプレートに導通してい
ると共に、前記トリマーステータプレート７は、
本体の支柱棒８を介して本体のステータプレート
に導通している。

上記構成のトリマーコンデンサは、トリマーロ
ータ軸１を回動させるに伴なつてトリマーロータ
プレート２が回動し、トリマーステータプレート
７との対向面積を可変させて容量を変えることが
できる。即ち、トリマーコンデンサは本体の可変
蓄電器の容量の微調整を行うことができる。

ところで、上記構成のトリマーコンデンサは、
２枚のトリマーロータプレート２及びワツシヤ３
を必要として部品点数が多くなり組立作業性が悪
く、製品の価格が高くなる欠点があつた。

本考案は上記欠点を除去したものであり、以下
図面と共にその１実施例を説明する。第２図はト
リマーコンデンサを可変蓄電器に取付けた状態の
要部断側面図、第３図はトリマーロータプレート
の作製途中の平面図、第４図Ａ，Ｂは夫々トリマ
ーロータプレートの斜視図及び断側面図を示す。
従来と同じ部分には同一符号を付けその説明を省
略する。

該実施例において、トリマーロータプレート１
０は、第３図に示す如く隣青銅等からなる一枚の
円板に、トリマーロータ軸１が挿入される孔１０
ａ、該孔１０ａの周りに半円状の溝１０ｂ及び半
径方向に延た切欠け１０ｃを形成し、従つてほぼ
左右対称の扇部１０ｄ，１０ｅが形成され、この
扇部１０ｄ，１０ｅが対向して一定の隙間を有す
るようにＵ字状に折り曲げて作製される。なお、
折り曲げの際には、前記孔１０ａと溝１０ｂとの
間でトリマーロータ軸１の頭部１ａの底面が当接
する当接部１０ｆを残して第３図中の一点鎖線を
中心に行なわれる。前述の後側板４（基板）に
は、トリマーロータ軸１が取り付けられる位置
に、トリマーロータ軸１が挿入する孔１１を有す
る円筒体の突起１２が形成されている。この突起
１２の高さにより、対向した前記扇部１０ｄ，１
０ｅ間の隙間Ｌが設定される。

そして、トリマーコンデンサを組立てる際に
は、前述の如く作製されたトリマーロータプレー
ト１０の孔１０ａにトリマーロータ軸１を圧入
し、前記当接部１０ｆをロータ軸１の頭部１ａの
底面と後側板４の突起１２の上面とで挾持し、更
に従来の如く前記アース板５を介してトリマーロ
ータ軸１の先端をめ、トリマーロータプレート
群が後側板４に固定される。この組立により、前
記扇部１０ｄ，１０ｅが従来の一対のトリマーロ
ータプレート２になり、また前記突起１２及び扇
部１０ｄ，１０ｅの基部側の拡がろうとする弾性
力により、その隙間Ｌが一定に保たれている。こ
の隙間Ｌに従来のトリマーステータプレート７が
位置する。

上記構成のトリマーコンデンサは、従来の如く
トリマーロータ軸１の回動に伴なつて、前記トリ
マーステータプレート７とトリマーロータプレー
ト１０との対向面積が可変され、本体の可変蓄電
器の容量の微調整を行なうことができる。

上述の如く、本考案になるトリマーコンデンサ
は、一対のトリマープレートは一枚の金属板を折
り曲げて形成されるとともに、この一対のトリマ
ーロータプレートの対向する隙間を後側板（基
板）に形成した突起により規制する構成にしたこ
とにより、従来のトリマーロータプレートの枚数
及びトリマーロータワツシヤを削減でき、また、
組立作業性を向上できて価格の低減を図れる等、
その実用的価値は顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のトリマーコンデンサを可変蓄電
器に取付けた状態の要部断側面図、第２図乃至第
４図Ａ，Ｂは本考案のトリマーコンデンサの１実
施例に係り、第２図はトリマーコンデンサを可変
蓄電器に取付けた状態の要部断側面図、第３図は
トリマーロータプレートの作製途中の平面図、第
４図Ａ，Ｂは夫々トリマーロータプレートの斜視
図及び断側面図である。 １……トリマーロータ軸、４……後側板（基
板）、５……アース板、７……トリマーステータ
プレート、１０……トリマーロータプレート、１
０ｄ，１０ｅ……扇部、１０ｆ……当接部、１２
……突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トリマーロータ軸に一対のトリマーロータプレ
   ートを固着し、該トリマーロータプレートの間に
   誘電体が被着されたトリマーステータプレートを
   配置・対向させたトリマーコンデンサにおいて、
   前記一対のトリマーロータプレートは一枚の金属
   板を折り曲げて形成されるとともにこの一対のト
   リマーロータプレートの対向する隙間が、前記ト
   リマーロータ軸が取り付けられる基板に形成され
   た突起によつて設定されることを特徴とするトリ
   マーコンデンサ。